JPH06157759A - ポリオルガノシルセスキオキサンの製造方法 - Google Patents

ポリオルガノシルセスキオキサンの製造方法

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JPH06157759A
JPH06157759A JP31886792A JP31886792A JPH06157759A JP H06157759 A JPH06157759 A JP H06157759A JP 31886792 A JP31886792 A JP 31886792A JP 31886792 A JP31886792 A JP 31886792A JP H06157759 A JPH06157759 A JP H06157759A
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JP
Japan
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polyorganosilsesquioxane
organochlorosilane
surface area
methyltrichlorosilane
group
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JP31886792A
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Yoshiaki Watanabe
最昭 渡辺
Yukio Mizutani
幸雄 水谷
Ryohei Kataoka
良平 片岡
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Tokuyama Corp
Original Assignee
Tokuyama Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】比表面積が大きい微粒子のポリオルガノシルセ
スキオキサンを、高収率で製造することが可能な、ポリ
オルガノシルセスキオキサンの製造方法を提供する。 【構成】メチルトリクロルシラン等の一般式RSiCl
3(Rはアルキル基、アルケニル基またはアリール基を
示す)で示されるオルガノクロルシランを、該オルガノ
クロルシランに対して6倍当量以上の水酸化アルカリ水
溶液に溶解させて得られるアルカリ溶解液に、酸を添加
して中和することにより、ポリオルガノシルセスキオキ
サンを得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ポリオルガノシルセス
キオキサンの新規な製造方法に関する。詳しくは、比表
面積が大きい微粒子のポリオルガノシルセスキオキサン
を、高収率で製造することが可能な、ポリオルガノシル
セスキオキサンの製造方法である。
【0002】
【従来の技術】ポリオルガノシルセスキオキサンは、一
般式RSiO1.5(但し、Rは有機基を示す)で表さ
れ、その有機基を有する構造により疎水性を示し、有機
物との親和性が良好であるため、プラスチック、ゴム等
の成形材料の充填材としての用途が考えられる。
【0003】上記の用途において、得られる成形体の透
明性や補強性を改良するために比表面積の大きいポリオ
ルガノシルセスキオキサンが要求される。
【0004】従来、メチルトリクロルシランを加水分解
してポリメチルシルセスキオキサンを製造することは公
知である。例えば、ベルギー特許第572412号公報
には、メチルトリクロルシランを、噴霧水中に供給して
加水分解するか、多量の水中に攪拌下に滴下して加水分
解する方法が記載されている。
【0005】ところが、上記方法においては、加水分解
反応が極めて激しく、発熱量が大きいため、微粉体の粒
子はおろか、比表面積の大きいポリオルガノシルセスキ
オキサンを得ることは困難であった。
【0006】一方、メチルトリクロルシランの加水分解
時の発熱を抑制し、比表面積の大なるポリオルガノシル
セスキオキサンの微粉体を製造するため、かかる反応を
有機溶媒中で実施する方法が提案されている。例えば、
特開昭61−243828号公報には、トルエン等の有
機溶媒にメチルトリクロルシランを溶解し、該溶解液中
に水蒸気を吹き込んで加水分解する方法が記載されてい
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記の有機溶媒を使用
したポリオルガノシルセスキオキサン製造方法によれ
ば、比表面積が大きい、微粉体のポリオルガノシルセス
キオキサンを得ることが可能である。
【0008】しかしながら、上記方法においては、水蒸
気を吹き込んだ際に、気泡と共に未反応のメチルトリク
ロルシランが気化して散逸する。そのため、供給したメ
チルトリクロルシランに対するポリオルガノシルセスキ
オキサンの収率が低下するばかりでなく、該方法を工業
的に実施しようとした場合には、排ガスに含まれるメチ
ルトリクロルシランがパイプラインやバルブ内で加水分
解され、生成するポリオルガノシルセスキオキサンによ
り閉塞するという問題が生じるおそれがある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、メチルト
リクロルシランを原料として、比表面積が大きいポリオ
ルガノシルセスキオキサン微粉体を収率よく得る方法に
ついて鋭意研究を重ねた。その結果、メチルトリクロル
シランを特定の水酸化アルカリを含有するアルカリ水溶
液に溶解し、得られるアルカリ溶解液に酸を添加してア
ルカリを中和することにより、比表面積が大きい微粒子
状のポリオルガノシルセスキオキサンが高収率で得られ
ることを見い出し、本発明を完成するに至った。
【0010】即ち、本発明は、一般式RSiCl3(R
はアルキル基、アルケニル基またはアリール基を示す)
で示されるオルガノクロルシランを、該オルガノクロル
シランに対して6倍当量以上の水酸化アルカリ水溶液に
溶解させて得られるアルカリ溶解液に、酸を添加するこ
とを特徴とするポリオルガノシルセスキオキサンの製造
方法である。
【0011】本発明において、オルガノクロルシラン
は、一般式RSiCl3(Rはアルキル基、アルケニル
基またはアリル基を示す)で示されるものが特に制限な
く使用される。上記アルキル基としては、メチル基、エ
チル基、プロピル基、ブチル基等の炭素数1〜8のもの
が挙げられる。また、上記アルケニル基としては、エチ
レン基、プロピレン基、ブチレン基等の炭素数2〜8の
ものが挙げられる。更に、アリール基としては、フェニ
ル基等が挙げられる。
【0012】上記アルキル基、アルケニル基、アリル基
は、一部の水素が他の有機基で置換されていてもよい
し、置換されていなくてもよい。
【0013】上記のオルガノクロルシランの内、特にシ
ランカップリング剤として知られているもの、例えば、
3−クロロプロピルトリクロルシラン、n−ヘキシルト
リクロルシラン、n−オクタデシルトリクロルシラン、
3−メルカプトプロピルトリクロルシラン、n−フェニ
ルアミノメチルトリクロルシラン等は、本発明において
好適に使用される。
【0014】また、オルガノクロルシランは、一種類の
ものを使用してもよいし、2種類以上のものを混合して
使用してもよい。
【0015】本発明において、オルガノクロルシラン
を、該オルガノクロルシランに対して6倍当量以上、好
ましくは、7〜10倍当量の水酸化アルカリを含む水酸
化アルカリ水溶液に溶解することが、該オルガノクロル
シランを溶解して得られるアルカリ溶液の酸による中和
により、比表面積の大きいポリオルガノシルセスキオキ
サンを得るために重要である。即ち、水酸化アルカリ水
溶液中の水酸化アルカリの量が、オルガノクロルシラン
のアルキル基及びアリール基に対して6倍当量より少な
い場合は、かかる溶解時に、一部ポリオルガノシルセス
キオキサンのゲルが生成し、均質な反応が困難となり、
本発明の目的を達成することができない。また、水酸化
アルカリの量が余り多すぎると、中和に必要な酸の量が
多くなり、経済的に好ましくない。
【0016】水酸化アルカリ水溶液は、上記した特定量
の水酸化アルカリを含んでいれば良いが、その濃度が極
端に薄い場合は、該水溶液中でのゲルの生成が支配的と
なり、また、一担生成したゲルは溶解し難くなり、比表
面積を低下する傾向にある。そのため、水酸化アルカリ
水溶液の濃度は、10重量%以上、好ましくは、20〜
40重量%となるように調整することが好ましい。
【0017】また、オルガノクロルシランの溶解時の温
度は、一般に10〜60℃が適当である。また、溶解さ
せるオルガノクロルシランの濃度は、1.2mol/l
以下となるように調整することが好ましい。
【0018】尚、従来技術として示した特開昭61−2
43828号公報には、有機溶媒を使用する方法に対す
る比較例として、メチルトリクロルシランを一担水酸化
アルカリ水溶液に溶解させた後、酸で中和する方法を示
している。
【0019】しかしながら、上記方法において、水酸化
アルカリ水溶液中の水酸化アルカリの量が、メチルトリ
クロルシランのメチル基に対して5.6当量であり、こ
れによって得られたポリオルガノシルセスキオキサンの
比表面積は高々25m2/gに過ぎないのである。
【0020】これに対して、本発明は、該水酸化アルカ
リ水溶液中の水酸化アルカリの量を前記特定の範囲とす
ることにより、50m2/g以上、場合によっては、2
00m2/gを超える、極めて大きい比表面積を有する
ポリオルガノシルセスキオキサン微粉体を得ることがで
きる。
【0021】本発明において、上記の方法でオルガノク
ロルシランを溶解したアルカリ溶解液に酸を添加する方
法は特に制限されない。
【0022】好ましい態様を例示すれば、例えば、アル
カリ溶解液を攪拌しながら、酸を徐々に添加する方法が
挙げられる。また、使用する酸としては、塩酸、硫酸等
の酸が工業的に好適に使用される。
【0023】更に、上記中和反応の温度(反応温度)
は、0〜100℃、特に、10〜40℃に調整すること
が、ポリオルガノシルセスキオキサンを収率よく得るた
めに好ましい。即ち、上記温度範囲の内、特に温度が低
い領域において、得られるポリオルガノシルセスキオキ
サンの比表面積を増大させることができ好ましい。
【0024】本発明において、アルカリ溶解液の中和に
よって生成したポリオルガノシルセスキオキサンは、必
要により、公知の方法により、ろ過、洗浄、乾燥を行え
ば良い。
【0025】
【効果】以上の説明より理解されるように、本発明の方
法によれば、簡易な操作により、比表面積が大きいポリ
オルガノシルセスキオキサン微粉体を高収率で得ること
が可能である。
【0026】本発明の方法によって得られたポリオルガ
ノシルセスキオキサンは、その形状、表面特性により、
シリコーンゴム等の樹脂との親和性が良好であり、且つ
充填により優れた強度、透明性等のゴム物性を有する樹
脂組成物を構成することが可能である。また、塗料、イ
ンク等の増粘剤としての用途などにも好適に使用するこ
とができる。
【0027】
【実施例】以下、本発明をより具体的に説明するため、
実施例及び比較例を示すが、本発明は、これらの実施例
に特に限定されるものではない。
【0028】実施例1〜5 10モルの水酸化ナトリウムを含むアルカリ水溶液10
40gを1リットルのビーカーに入れ、水槽に漬けて冷
却しながら、攪拌下にメチルトリクロルシラン1モルを
30分でビーカー底部に供給した。供給終了後、20分
間攪拌を続け、ると共に、水を添加し、全体の容積を1
リットルとし、濃度1モル/リットルのメチルトリクロ
ルシランのアルカリ溶解液を得た。
【0029】得られたアルカリ溶解液を、2リットルの
ビーカーに移し、表1に示す温度の恒温水槽に漬けて、
攪拌下に、中和に必要な量の22%硫酸を2時間で滴下
し、最終pHを6にした。滴下終了後、1時間攪拌しな
がら熟成し、ろ過、洗浄、乾燥して白色の粉末を得た。
【0030】得られた粉末は、元素分析の結果、CH3
SiO1.5であることが確認された。また、得られたの
粉末の比表面積、平均粒子径、収率を表1に示す。
【0031】
【表1】
【0032】実施例6〜7 実施例1において、アルカリ水溶液中の水酸化ナトリウ
ムのモル数を表2に示す量に代えた以外は、同様にして
ポリオルガノシルセスキオキサンを製造した。
【0033】得られた粉末は、元素分析の結果、CH3
SiO1.5であることが確認された。また、得られたの
粉末の比表面積、平均粒子径、収率を表2に示す。
【0034】
【表2】
【0035】比較例1 実施例1において、アルカリ水溶液中の水酸化ナトリウ
ムのモル数を (メチルトリクロルシランのメチル基
に対して5倍モル)に示す量に代えた以外は、同様にし
てポリオルガノシルセスキオキサンを製造した。尚、上
記反応において、メチルトリクロルシランの一部は、ア
ルカリ水溶液に対して不溶であった。
【0036】得られた粉末は、元素分析の結果、CH3
SiO1.5であることが確認された。また、得られたの
粉末の比表面積は、20m2/g、平均粒子径は、走査
型電子顕微鏡による測定で0.22μm、コールターカ
ウンターによる測定で15μm、収率は90%であっ
た。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式RSiCl3(Rはアルキル基、ア
    ルケニル基またはアリール基を示す)で示されるオルガ
    ノクロルシランを、該オルガノクロルシランに対して6
    倍当量以上の水酸化アルカリ水溶液に溶解させて得られ
    るアルカリ溶解液に、酸を添加することを特徴とするポ
    リオルガノシルセスキオキサンの製造方法。
JP31886792A 1992-11-27 1992-11-27 ポリオルガノシルセスキオキサンの製造方法 Pending JPH06157759A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2000037540A1 (fr) * 1998-12-22 2000-06-29 Firmenich Sa Polymethylsilsesquioxane poreux ayant des proprietes adsorbantes
WO2019073309A1 (en) * 2017-10-13 2019-04-18 Health Product Group Sp. Z.O.O. PROCESS FOR THE PRODUCTION OF A POLYMERIZED POLYNMERIZED POLYMERIZED ADSORBENT OF BRANCHED ORGANOSILICONE OF HIGH MOLECULAR MOLECULAR TOXINS AND THIS ADSORBENT

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WO2000037540A1 (fr) * 1998-12-22 2000-06-29 Firmenich Sa Polymethylsilsesquioxane poreux ayant des proprietes adsorbantes
US6548690B2 (en) 1998-12-22 2003-04-15 Firmenich Sa Porous polymethylsilsesquioxane with adsorbent properties
WO2019073309A1 (en) * 2017-10-13 2019-04-18 Health Product Group Sp. Z.O.O. PROCESS FOR THE PRODUCTION OF A POLYMERIZED POLYNMERIZED POLYMERIZED ADSORBENT OF BRANCHED ORGANOSILICONE OF HIGH MOLECULAR MOLECULAR TOXINS AND THIS ADSORBENT

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