JPH06157539A - 芳香族アルデヒドスピロアセタール化合物 - Google Patents
芳香族アルデヒドスピロアセタール化合物Info
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- JPH06157539A JPH06157539A JP4341452A JP34145292A JPH06157539A JP H06157539 A JPH06157539 A JP H06157539A JP 4341452 A JP4341452 A JP 4341452A JP 34145292 A JP34145292 A JP 34145292A JP H06157539 A JPH06157539 A JP H06157539A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 各種有機材料用光安定剤あるいはそれらの中
間体として有用であり、医薬、農薬等の中間体としても
使用可能である、新規芳香族アルデヒドスピロアセター
ル化合物の提供。 【構成】 下記の一般式[I]で示される、芳香族アル
デヒドスピロアセタール化合物。 【化1】 [式中、R1は水素原子または炭素数1〜4のアルキル
基を表す。R2は水素原子またはメチル基を表す。R3
およびR4は、共に水素原子、R3が水素原子でかつR
4が−CH2−R5、あるいはR3、R4が一緒になっ
て=CH−R5、のいずれかを表す(ただし、R5は、
置換または非置換の、フェニル基またはシクロヘキシル
基(ただし、置換基は炭素数1〜4のアルキル基であ
る)を示す)。]。
間体として有用であり、医薬、農薬等の中間体としても
使用可能である、新規芳香族アルデヒドスピロアセター
ル化合物の提供。 【構成】 下記の一般式[I]で示される、芳香族アル
デヒドスピロアセタール化合物。 【化1】 [式中、R1は水素原子または炭素数1〜4のアルキル
基を表す。R2は水素原子またはメチル基を表す。R3
およびR4は、共に水素原子、R3が水素原子でかつR
4が−CH2−R5、あるいはR3、R4が一緒になっ
て=CH−R5、のいずれかを表す(ただし、R5は、
置換または非置換の、フェニル基またはシクロヘキシル
基(ただし、置換基は炭素数1〜4のアルキル基であ
る)を示す)。]。
Description
【0001】[発明の背景]
【産業上の利用分野】本発明は、ピペリジン基を含有す
る新規な構造のスピロアセタール化合物に関する。詳し
くは、本発明は,各種有機材料用光安定剤あるいはそれ
らの中間体として有用であり、医薬、農薬等の中間体と
しても使用可能である、芳香族アルデヒドスピロアセタ
ール化合物に関する。
る新規な構造のスピロアセタール化合物に関する。詳し
くは、本発明は,各種有機材料用光安定剤あるいはそれ
らの中間体として有用であり、医薬、農薬等の中間体と
しても使用可能である、芳香族アルデヒドスピロアセタ
ール化合物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、2,2,6,6−テトラアル
キルピペリジン骨格(いわゆるヒンダードアミン骨格)
を有する化合物は、ラジカル捕捉能に優れ、特に、樹脂
をはじめとする各種有機材料用光安定剤として用いられ
ている。このようなヒンダードアミン骨格を有する光安
定剤のうちで、特に、樹脂用の光安定剤としては、例え
ば、下記化合物(イ)のビス(2,2,6,6−テトラ
メチル−4−ピペリジル)セバケート(三共(株)製、
商品名「サノールLS−770」)に代表されるよう
な、脂肪族ジカルボン酸ジエステル体、あるいは、化合
物(ロ)のポリ[{6−(1,1,3,3−テトラメチ
ルブチル)イミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−
ジイル}{(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペ
リジル)イミノ}ヘキサメチレン{(2,2,6,6−
テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ}](チバガイ
ギー社製、商品名「CHIMASSORB944」)に
代表されるような、分子量のある程度高いオリゴマー型
の化合物をあげることができる。
キルピペリジン骨格(いわゆるヒンダードアミン骨格)
を有する化合物は、ラジカル捕捉能に優れ、特に、樹脂
をはじめとする各種有機材料用光安定剤として用いられ
ている。このようなヒンダードアミン骨格を有する光安
定剤のうちで、特に、樹脂用の光安定剤としては、例え
ば、下記化合物(イ)のビス(2,2,6,6−テトラ
メチル−4−ピペリジル)セバケート(三共(株)製、
商品名「サノールLS−770」)に代表されるよう
な、脂肪族ジカルボン酸ジエステル体、あるいは、化合
物(ロ)のポリ[{6−(1,1,3,3−テトラメチ
ルブチル)イミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−
ジイル}{(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペ
リジル)イミノ}ヘキサメチレン{(2,2,6,6−
テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ}](チバガイ
ギー社製、商品名「CHIMASSORB944」)に
代表されるような、分子量のある程度高いオリゴマー型
の化合物をあげることができる。
【化2】
【化3】
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記化合物(イ)に代
表されるようなヒンダードアミン系光安定剤は、樹脂の
光安定剤として、一般に光安定化性能は高いものの、同
時に耐熱老化性の高いものは少ない。その点、化合物
(ロ)に代表されるようなオリゴマー型のヒンダードア
ミン系光安定剤は、比較的耐熱老化性能は高いが、この
場合には光安定化性能が化合物(イ)に比べて低い。し
たがって、いずれのものも光安定化性能および耐熱老化
性能共に満足するとは言い難く、これら両性能を十分に
満足する光安定剤の出現が望まれていた。
表されるようなヒンダードアミン系光安定剤は、樹脂の
光安定剤として、一般に光安定化性能は高いものの、同
時に耐熱老化性の高いものは少ない。その点、化合物
(ロ)に代表されるようなオリゴマー型のヒンダードア
ミン系光安定剤は、比較的耐熱老化性能は高いが、この
場合には光安定化性能が化合物(イ)に比べて低い。し
たがって、いずれのものも光安定化性能および耐熱老化
性能共に満足するとは言い難く、これら両性能を十分に
満足する光安定剤の出現が望まれていた。
【0004】[発明の概要]本発明は、一般式[I]で
表される本発明化合物が、光安定性能とともに、従来の
ヒンダードアミン化合物には見られない優れた耐熱老化
性能を示すという事実の発見に基づくものである。
表される本発明化合物が、光安定性能とともに、従来の
ヒンダードアミン化合物には見られない優れた耐熱老化
性能を示すという事実の発見に基づくものである。
【0005】<要旨>本発明による芳香族アルデヒドス
ピロアセタール化合物は、下記一般式[I]にて示され
るものである。
ピロアセタール化合物は、下記一般式[I]にて示され
るものである。
【化4】 [式中、R1は水素原子または炭素数1〜4のアルキル
基を表す。R2は水素原子またはメチル基を表す。R3
およびR4は、共に水素原子であるか、R3が水素原子
でかつR4が−CH2−R5であるか、あるいはR3、
R4が一緒になって=CH−R5を形成するか、のいず
れかを表す(ただし、R5は、置換または非置換の、フ
ェニル基またはシクロヘキシル基(ただし、置換基は炭
素数1〜4のアルキル基である)を示す)。]
基を表す。R2は水素原子またはメチル基を表す。R3
およびR4は、共に水素原子であるか、R3が水素原子
でかつR4が−CH2−R5であるか、あるいはR3、
R4が一緒になって=CH−R5を形成するか、のいず
れかを表す(ただし、R5は、置換または非置換の、フ
ェニル基またはシクロヘキシル基(ただし、置換基は炭
素数1〜4のアルキル基である)を示す)。]
【0006】<効果>本発明による化合物は、例えば、
ペンタエリスリトールとテレフタルアルデヒド酸エステ
ルとの縮合により容易に製造できる下記化合物(ハ)と
2,2,6,6−テトラアルキル−4−ピペリジノール
類とのエステル交換反応により、工業的に容易に製造す
ることができ、有機材料、特にポリオレフィン等の樹
脂、に対して、高い光安定化効果と耐熱老化効果を示す
化合物である。
ペンタエリスリトールとテレフタルアルデヒド酸エステ
ルとの縮合により容易に製造できる下記化合物(ハ)と
2,2,6,6−テトラアルキル−4−ピペリジノール
類とのエステル交換反応により、工業的に容易に製造す
ることができ、有機材料、特にポリオレフィン等の樹
脂、に対して、高い光安定化効果と耐熱老化効果を示す
化合物である。
【化5】 また、本発明による化合物は構造的に対称であるうえ、
その中心骨格となるベンゼン環含有スピロアセタール構
造により結晶性の高い化合物であり、樹脂への混合等の
取扱いが容易である。
その中心骨格となるベンゼン環含有スピロアセタール構
造により結晶性の高い化合物であり、樹脂への混合等の
取扱いが容易である。
【0007】[発明の具体的説明] <芳香族アルデヒドスピロアセタール化合物>本発明に
よる化合物は一般式[I]で示されるが、一般式[I]
において、まずR1は水素原子または炭素数1〜4のア
ルキル基であり、なかでも水素原子あるいはメチル基で
あることが好ましい。R2は水素原子、またはメチル基
であって、いずれの場合も同様な効果を示すが、製造を
より容易にするためには、水素原子が好ましい。R3お
よびR4は、(イ)共に水素原子であるか、あるいは
(ロ)R3が水素原子でかつR4が−CH2−R5(R
5はC1〜C4アルキル置換または非置換の、フェニル
基またはシクロヘキシル基)、すなわちベンジル基ない
し置換ベンジル基またはシクロヘキシルメチル基ないし
置換シクロヘキシルメチル基のいずれかであるか、ある
いは(ハ)R3およびR4が一緒になって=CH−R5
(R5の定義は上記通り)、すなわちベンジリデン基な
いし置換ベンジリデン基またはシクロヘキシルメチリデ
ン基または置換シクロヘキシルメチリデン基であるか、
のいずれかである。これらのR3およびR4のなかで
も、R3およびR4が共に水素原子であるか、R3が水
素原子でかつR4がベンジル基であるか、あるいはR3
が水素原子でかつR4がシクロヘキシルメチル基である
か、のいずれかが好ましく、R3およびR4が共に水素
原子であるものが特に好ましい。
よる化合物は一般式[I]で示されるが、一般式[I]
において、まずR1は水素原子または炭素数1〜4のア
ルキル基であり、なかでも水素原子あるいはメチル基で
あることが好ましい。R2は水素原子、またはメチル基
であって、いずれの場合も同様な効果を示すが、製造を
より容易にするためには、水素原子が好ましい。R3お
よびR4は、(イ)共に水素原子であるか、あるいは
(ロ)R3が水素原子でかつR4が−CH2−R5(R
5はC1〜C4アルキル置換または非置換の、フェニル
基またはシクロヘキシル基)、すなわちベンジル基ない
し置換ベンジル基またはシクロヘキシルメチル基ないし
置換シクロヘキシルメチル基のいずれかであるか、ある
いは(ハ)R3およびR4が一緒になって=CH−R5
(R5の定義は上記通り)、すなわちベンジリデン基な
いし置換ベンジリデン基またはシクロヘキシルメチリデ
ン基または置換シクロヘキシルメチリデン基であるか、
のいずれかである。これらのR3およびR4のなかで
も、R3およびR4が共に水素原子であるか、R3が水
素原子でかつR4がベンジル基であるか、あるいはR3
が水素原子でかつR4がシクロヘキシルメチル基である
か、のいずれかが好ましく、R3およびR4が共に水素
原子であるものが特に好ましい。
【0008】本発明の一般式[I]で示される芳香族ア
ルデヒドスピロアセタール化合物の代表例は、次のとお
りである。なお、これらの化合物は、以下において当該
番号で呼ぶものとする。 1)3,9−ビス[4−(2,2,6,6−テトラメチ
ルピペリジン−4−イルオキシカルボニル)フェニル]
−2,4,8,10−テトラオキサスピロ(5,5)ウ
ンデカン(化合物番号1)
ルデヒドスピロアセタール化合物の代表例は、次のとお
りである。なお、これらの化合物は、以下において当該
番号で呼ぶものとする。 1)3,9−ビス[4−(2,2,6,6−テトラメチ
ルピペリジン−4−イルオキシカルボニル)フェニル]
−2,4,8,10−テトラオキサスピロ(5,5)ウ
ンデカン(化合物番号1)
【化6】 2)3,9−ビス[4−(1,2,2,6,6−ペンタ
メチルピペリジン−4−イルオキシカルボニル)フェニ
ル]−2,4,8,10−テトラオキサスピロ(5,
5)ウンデカン(化合物番号2)
メチルピペリジン−4−イルオキシカルボニル)フェニ
ル]−2,4,8,10−テトラオキサスピロ(5,
5)ウンデカン(化合物番号2)
【化7】 3)3,9−ビス{4−[1−(n−プロピル)−2,
2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イルオキシ
カルボニル]フェニル}−2,4,8,10−テトラオ
キサスピロ(5,5)ウンデカン(化合物番号3)
2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イルオキシ
カルボニル]フェニル}−2,4,8,10−テトラオ
キサスピロ(5,5)ウンデカン(化合物番号3)
【化8】 4)3,9−ビス[4−(3−ベンジル−2,2,6,
6−テトラメチルピペリジン−4−イルオキシカルボニ
ル)フェニル]−2,4,8,10−テトラオキサスピ
ロ(5,5)ウンデカン(化合物番号4)
6−テトラメチルピペリジン−4−イルオキシカルボニ
ル)フェニル]−2,4,8,10−テトラオキサスピ
ロ(5,5)ウンデカン(化合物番号4)
【化9】 5)3,9−ビス[4−(3−ベンジル−1,2,2,
6,6−ペンタメチルピペリジン−4−イルオキシカル
ボニル)フェニル]−2,4,8,10−テトラオキサ
スピロ(5,5)ウンデカン(化合物番号5)
6,6−ペンタメチルピペリジン−4−イルオキシカル
ボニル)フェニル]−2,4,8,10−テトラオキサ
スピロ(5,5)ウンデカン(化合物番号5)
【化10】 6)3,9−ビス{4−[2,2,6,6−テトラメチ
ル−3−(4−トリル)ピペリジン−4−イルオキシカ
ルボニル]フェニル}−2,4,8,10−テトラオキ
サスピロ(5,5)ウンデカン(化合物番号6)
ル−3−(4−トリル)ピペリジン−4−イルオキシカ
ルボニル]フェニル}−2,4,8,10−テトラオキ
サスピロ(5,5)ウンデカン(化合物番号6)
【化11】 7)3,9−ビス{4−[1,2,2,6,6−ペンタ
メチル−3−(4−トリル)ピペリジン−4−イルオキ
シカルボニル]フェニル}−2,4,8,10−テトラ
オキサスピロ(5,5)ウンデカン(化合物番号7)
メチル−3−(4−トリル)ピペリジン−4−イルオキ
シカルボニル]フェニル}−2,4,8,10−テトラ
オキサスピロ(5,5)ウンデカン(化合物番号7)
【化12】 8)3,9−ビス[4−(3−シクロヘキシルメチル−
2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イルオ
キシカルボニル)フェニル]−2,4,8,10−テト
ラオキサスピロ(5,5)ウンデカン(化合物番号8)
2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イルオ
キシカルボニル)フェニル]−2,4,8,10−テト
ラオキサスピロ(5,5)ウンデカン(化合物番号8)
【化13】 9)3,9−ビス[4−(3−シクロヘキシルメチル−
1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジン−4−イ
ルオキシカルボニル)フェニル]−2,4,8,10−
テトラオキサスピロ(5,5)ウンデカン(化合物番号
9)
1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジン−4−イ
ルオキシカルボニル)フェニル]−2,4,8,10−
テトラオキサスピロ(5,5)ウンデカン(化合物番号
9)
【化14】 10)3,9−ビス{4−[3−(4−メチルシクロヘ
キシル)メチル−2,2,6,6−テトラメチルピペリ
ジン−4−イルオキシカルボニル]フェニル}−2,
4,8,10−テトラオキサスピロ(5,5)ウンデカ
ン(化合物番号10)
キシル)メチル−2,2,6,6−テトラメチルピペリ
ジン−4−イルオキシカルボニル]フェニル}−2,
4,8,10−テトラオキサスピロ(5,5)ウンデカ
ン(化合物番号10)
【化15】 11)3,9−ビス{4−[3−(4−メチルシクロヘ
キシル)メチル−1,2,2,6,6−ペンタメチルピ
ペリジン−4−イルオキシカルボニル]フェニル}−
2,4,8,10−テトラオキサスピロ(5,5)ウン
デカン(化合物番号11)
キシル)メチル−1,2,2,6,6−ペンタメチルピ
ペリジン−4−イルオキシカルボニル]フェニル}−
2,4,8,10−テトラオキサスピロ(5,5)ウン
デカン(化合物番号11)
【化16】 12)3,9−ビス[4−(2,6−ジエチル−2,
3,6−トリメチルピペリジン−4−イルオキシカルボ
ニル)フェニル]−2,4,8,10−テトラオキサス
ピロ(5,5)ウンデカン(化合物番号12)
3,6−トリメチルピペリジン−4−イルオキシカルボ
ニル)フェニル]−2,4,8,10−テトラオキサス
ピロ(5,5)ウンデカン(化合物番号12)
【化17】 13)3,9−ビス[4−(2,6−ジエチル−1,
2,3,6−テトラメチルピペリジン−4−イルオキシ
カルボニル)フェニル]−2,4,8,10−テトラオ
キサスピロ(5,5)ウンデカン(化合物番号13)
2,3,6−テトラメチルピペリジン−4−イルオキシ
カルボニル)フェニル]−2,4,8,10−テトラオ
キサスピロ(5,5)ウンデカン(化合物番号13)
【化18】 14)3,9−ビス[4−(3−ベンジリデン−2,
2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イルオキシ
カルボニル)フェニル]−2,4,8,10−テトラオ
キサスピロ(5,5)ウンデカン(化合物番号14)
2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イルオキシ
カルボニル)フェニル]−2,4,8,10−テトラオ
キサスピロ(5,5)ウンデカン(化合物番号14)
【化19】 15)3,9−ビス[4−(3−ベンジリデン−1,
2,2,6,6−ペンタメチルピペリジン−4−イルオ
キシカルボニル)フェニル]−2,4,8,10−テト
ラオキサスピロ(5,5)ウンデカン(化合物番号1
5)
2,2,6,6−ペンタメチルピペリジン−4−イルオ
キシカルボニル)フェニル]−2,4,8,10−テト
ラオキサスピロ(5,5)ウンデカン(化合物番号1
5)
【化20】 16)3,9−ビス{4−[3−(4−メチルベンジリ
デン)−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4
−イルオキシカルボニル]フェニル}−2,4,8,1
0−テトラオキサスピロ(5,5)ウンデカン(化合物
番号16)
デン)−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4
−イルオキシカルボニル]フェニル}−2,4,8,1
0−テトラオキサスピロ(5,5)ウンデカン(化合物
番号16)
【化21】 17)3,9−ビス{4−[3−(4−メチルベンジリ
デン)−1,2,2,6,6−テトラメチルピペリジン
−4−イルオキシカルボニル]フェニル}−2,4,
8,10−テトラオキサスピロ(5,5)ウンデカン
(化合物番号17)
デン)−1,2,2,6,6−テトラメチルピペリジン
−4−イルオキシカルボニル]フェニル}−2,4,
8,10−テトラオキサスピロ(5,5)ウンデカン
(化合物番号17)
【化22】
【0009】<化合物の製造>本発明による芳香族アル
デヒドスピロアセタール化合物は、結合の形成および置
換基の導入ないし形成に関して、合目的的な任意の方法
によって製造することができる。適当な製造法のひとつ
は、例えば、下記の製造プロセスによるものである。
デヒドスピロアセタール化合物は、結合の形成および置
換基の導入ないし形成に関して、合目的的な任意の方法
によって製造することができる。適当な製造法のひとつ
は、例えば、下記の製造プロセスによるものである。
【化23】
【0010】このプロセスでは、先ず、ペンタエリスリ
トールとテレフタルアルデヒド酸メチル(一般的には低
級アルキルエステル)との縮合反応によりスピロアセタ
ール化合物(ハ)を得る(反応A)。反応Aは、触媒と
してp−トルエンスルホン酸等の酸性触媒を用い、溶媒
としてベンゼン、トルエン等の有機溶媒を用いて行うこ
とが普通である。反応は、通常、用いた溶媒の還流温度
にて共沸脱水しながら行う。ついで、反応Aにて得たス
ピロアセタール化合物(ハ)とアルコール(ニ)のエス
テル交換反応により、本発明の芳香族アルデヒドスピロ
アセタール化合物[I]を得ることができる(反応
B)。反応Bは、触媒としてリチウムアミド、ナトリウ
ムメトキシド等の塩基性触媒を用い、溶媒としてヘキサ
ン、ヘプタン、トルエン等の有機溶媒を用いて行うこと
が普通である。反応は、通常、用いた溶媒の還流温度に
て共沸にてメタノールを除きながら行う。
トールとテレフタルアルデヒド酸メチル(一般的には低
級アルキルエステル)との縮合反応によりスピロアセタ
ール化合物(ハ)を得る(反応A)。反応Aは、触媒と
してp−トルエンスルホン酸等の酸性触媒を用い、溶媒
としてベンゼン、トルエン等の有機溶媒を用いて行うこ
とが普通である。反応は、通常、用いた溶媒の還流温度
にて共沸脱水しながら行う。ついで、反応Aにて得たス
ピロアセタール化合物(ハ)とアルコール(ニ)のエス
テル交換反応により、本発明の芳香族アルデヒドスピロ
アセタール化合物[I]を得ることができる(反応
B)。反応Bは、触媒としてリチウムアミド、ナトリウ
ムメトキシド等の塩基性触媒を用い、溶媒としてヘキサ
ン、ヘプタン、トルエン等の有機溶媒を用いて行うこと
が普通である。反応は、通常、用いた溶媒の還流温度に
て共沸にてメタノールを除きながら行う。
【0011】<化合物の有用性>本発明による化合物
[I]が各種有機材料用光安定剤、またはそれを製造す
るための中間体として有用であること、ならびに医薬、
農薬などの中間体としても有用であることは[発明の概
要]の項に前記したところである。
[I]が各種有機材料用光安定剤、またはそれを製造す
るための中間体として有用であること、ならびに医薬、
農薬などの中間体としても有用であることは[発明の概
要]の項に前記したところである。
【0012】
【実施例】以下の実施例は、本発明による化合物を具体
的に説明するためのものである。 実施例13,9−ビス[4−(2,2,6,6−テトラメチルピ
ペリジン−4−イルオキシカルボニル)フェニル]−
2,4,8,10−テトラオキサスピロ(5,5)ウン
デカン(化合物番号1)の製造 モレキュラーシーブ充填カラムを取り付けた500ml
の反応器に、3,9−ビス−(4−メトキシカルボニル
フェニル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ
(5,5)ウンデカン6.43g(15ミリモル)、4
−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジ
ン5.19g(33ミリモル)、リチウムアミド0.1
2g(5ミリモル)およびテトラヒドロフラン300m
lを入れ、溶媒還流温度にて、テトラヒドロフランと共
沸するメタノールをモレキュラーシーブにて吸着除去し
ながら、10時間反応させた。反応終了後、反応液より
テトラヒドロフラン約200mlを減圧にて留去した
後、ジエチルエーテル200mlを加え、これを水50
mlにて2回洗浄した。得られた有機層を無水硫酸マグ
ネシウムにて乾燥し、瀘過後、濃縮して、白色固体1
0.82gを得た。これをトルエン−ヘキサン混合溶媒
から再結晶して、目的物の白色固体9.78gを得た
(収率96%)。分析値は、次の通りである。 (1)融点 209.0℃ (2)1H−NMR(CDCl3) δ[ppm]
(図1参照) 1.19(s,12H)、 1.29(s,1
2H)、1.23−1.30(m,6H)、 2.05
(dd,4H)、3.66(d,2H)、
3.85(d,4H)、4.84(dd,2H)、
5.39−5.49(m,2H)、5.50
(s,2H)、 7.56(d,4H)、
8.04(d,4H) (3)13H−NMR(CDCl3) δ[ppm]
(図2参照) 29.0、 32.5、 34.7、 43.8、 5
1.4、 69.6、70.4、 70.9、101.
4、125.2、126.0、128.1、128.
9、129.4、131.2、165.7 (4)IR(KBr) 波数[cm−1] (図3参
照) 2962、2854、1711、1459、1410、
1381、1334、1309、1278、1242、
1201、1166、1115、1077、1019、
1004、 967、 853、 839、 763、
704
的に説明するためのものである。 実施例13,9−ビス[4−(2,2,6,6−テトラメチルピ
ペリジン−4−イルオキシカルボニル)フェニル]−
2,4,8,10−テトラオキサスピロ(5,5)ウン
デカン(化合物番号1)の製造 モレキュラーシーブ充填カラムを取り付けた500ml
の反応器に、3,9−ビス−(4−メトキシカルボニル
フェニル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ
(5,5)ウンデカン6.43g(15ミリモル)、4
−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジ
ン5.19g(33ミリモル)、リチウムアミド0.1
2g(5ミリモル)およびテトラヒドロフラン300m
lを入れ、溶媒還流温度にて、テトラヒドロフランと共
沸するメタノールをモレキュラーシーブにて吸着除去し
ながら、10時間反応させた。反応終了後、反応液より
テトラヒドロフラン約200mlを減圧にて留去した
後、ジエチルエーテル200mlを加え、これを水50
mlにて2回洗浄した。得られた有機層を無水硫酸マグ
ネシウムにて乾燥し、瀘過後、濃縮して、白色固体1
0.82gを得た。これをトルエン−ヘキサン混合溶媒
から再結晶して、目的物の白色固体9.78gを得た
(収率96%)。分析値は、次の通りである。 (1)融点 209.0℃ (2)1H−NMR(CDCl3) δ[ppm]
(図1参照) 1.19(s,12H)、 1.29(s,1
2H)、1.23−1.30(m,6H)、 2.05
(dd,4H)、3.66(d,2H)、
3.85(d,4H)、4.84(dd,2H)、
5.39−5.49(m,2H)、5.50
(s,2H)、 7.56(d,4H)、
8.04(d,4H) (3)13H−NMR(CDCl3) δ[ppm]
(図2参照) 29.0、 32.5、 34.7、 43.8、 5
1.4、 69.6、70.4、 70.9、101.
4、125.2、126.0、128.1、128.
9、129.4、131.2、165.7 (4)IR(KBr) 波数[cm−1] (図3参
照) 2962、2854、1711、1459、1410、
1381、1334、1309、1278、1242、
1201、1166、1115、1077、1019、
1004、 967、 853、 839、 763、
704
【0013】実施例23,9−ビス[4−(1,2,2,6,6−ペンタメチ
ルピペリジン−4−イルオキシカルボニル)フェニル]
−2,4,8,10−テトラオキサスピロ(5,5)ウ
ンデカン(化合物番号2)の製造 実施例1において、4−ヒドロキシ−2,2,6,6−
テトラメチルピペリジンの代わりに、4−ヒドロキシ−
1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジン5.65
g(33ミリモル)を用いて、実施例1と同様の操作に
て白色固体10.78gを得た。これを酢酸エチル−ヘ
キサン混合溶媒から再結晶して、目的物の白色固体9.
4gを得た(収率89%)。分析値は、次の通りであ
る。 (1)融点 165.1℃ (2)1H−NMR(CDCl3) δ[ppm] 1.13(s,12H)、 1.20(s,1
2H)、1.64(dd,4H)、 1.98
(dd,4H)、2.27(s,6H)、
3.67(d,2H)、3.85(d,4H)、
4.84(dd,2H)、5.24−5.36
(m,2H)、 5.50(s,2H)、7.55
(d,4H)、 8.04(d,4H) (3)13H−NMR(CDCl3) δ[ppm] 20.8、 27.9、 32.4、 32.9、 4
5.8、 55.1、68.5、 70.4、 70.
8、101.3、126.0、129.4、131.
2、142.1、165.7
ルピペリジン−4−イルオキシカルボニル)フェニル]
−2,4,8,10−テトラオキサスピロ(5,5)ウ
ンデカン(化合物番号2)の製造 実施例1において、4−ヒドロキシ−2,2,6,6−
テトラメチルピペリジンの代わりに、4−ヒドロキシ−
1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジン5.65
g(33ミリモル)を用いて、実施例1と同様の操作に
て白色固体10.78gを得た。これを酢酸エチル−ヘ
キサン混合溶媒から再結晶して、目的物の白色固体9.
4gを得た(収率89%)。分析値は、次の通りであ
る。 (1)融点 165.1℃ (2)1H−NMR(CDCl3) δ[ppm] 1.13(s,12H)、 1.20(s,1
2H)、1.64(dd,4H)、 1.98
(dd,4H)、2.27(s,6H)、
3.67(d,2H)、3.85(d,4H)、
4.84(dd,2H)、5.24−5.36
(m,2H)、 5.50(s,2H)、7.55
(d,4H)、 8.04(d,4H) (3)13H−NMR(CDCl3) δ[ppm] 20.8、 27.9、 32.4、 32.9、 4
5.8、 55.1、68.5、 70.4、 70.
8、101.3、126.0、129.4、131.
2、142.1、165.7
【0014】実施例33,9−ビス[4−(3−ベンジル−2,2,6,6−
テトラメチルピペリジン−4−イルオキシカルボニル)
フェニル]−2,4,8,10−テトラオキサスピロ
(5,5)ウンデカン(化合物番号4)の製造 実施例1において、4−ヒドロキシ−2,2,6,6−
テトラメチルピペリジンの代わりに、3−ベンジル−4
−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジ
ン8.16g(33ミリモル)を用いて、実施例1と同
様の操作にて白色ワックス状固体13.45gを得た。
これをアルミナゲルクロマトグラフィ−(クロロホルム
溶媒)にて精製して、目的物の白色固体10.83gを
得た(収率84%)。分析値は、次の通りである。 (1)融点 108.7℃ (2)1H−NMR(CDCl3) δ[ppm] 1.10(s,6H)、 1.24(s,6
H)、1.33(s,6H)、 1.47
(s,6H)、1.10−1.50(m,4H)、
1.74−1.83(m,2H)、2.01−2.10
(m,2H)、 2.62−2.75(m,2H)、
2.84−2.92(m,2H)、 3.68(d,2
H)、3.87(d,4H)、 4.87
(d,2H)、5.08−5.14(m,2H)、
5.52(s,2H)、7.00−7.28(m,10
H)、7.63(d,4H)、8.11(d,4H) (3)13H−NMR(CDCl3) δ[ppm] 26.7、 29.3、 30.2、 32.5、 3
3.1、 33.4、34.7、 40.7、 48.
9、 50.2、 52.8、 70.4、70.8、
70.9、101.3、126.0、126.3、1
28.4、128.8、129.5、131.2、14
0.4、142.3、165.6
テトラメチルピペリジン−4−イルオキシカルボニル)
フェニル]−2,4,8,10−テトラオキサスピロ
(5,5)ウンデカン(化合物番号4)の製造 実施例1において、4−ヒドロキシ−2,2,6,6−
テトラメチルピペリジンの代わりに、3−ベンジル−4
−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジ
ン8.16g(33ミリモル)を用いて、実施例1と同
様の操作にて白色ワックス状固体13.45gを得た。
これをアルミナゲルクロマトグラフィ−(クロロホルム
溶媒)にて精製して、目的物の白色固体10.83gを
得た(収率84%)。分析値は、次の通りである。 (1)融点 108.7℃ (2)1H−NMR(CDCl3) δ[ppm] 1.10(s,6H)、 1.24(s,6
H)、1.33(s,6H)、 1.47
(s,6H)、1.10−1.50(m,4H)、
1.74−1.83(m,2H)、2.01−2.10
(m,2H)、 2.62−2.75(m,2H)、
2.84−2.92(m,2H)、 3.68(d,2
H)、3.87(d,4H)、 4.87
(d,2H)、5.08−5.14(m,2H)、
5.52(s,2H)、7.00−7.28(m,10
H)、7.63(d,4H)、8.11(d,4H) (3)13H−NMR(CDCl3) δ[ppm] 26.7、 29.3、 30.2、 32.5、 3
3.1、 33.4、34.7、 40.7、 48.
9、 50.2、 52.8、 70.4、70.8、
70.9、101.3、126.0、126.3、1
28.4、128.8、129.5、131.2、14
0.4、142.3、165.6
【0015】実施例43,9−ビス[4−(3−シクロヘキシルメチル−2,
2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イルオキシ
カルボニル)フェニル]−2,4,8,10−テトラオ
キサスピロ(5,5)ウンデカン(化合物番号8)の製
造 実施例1において、4−ヒドロキシ−2,2,6,6−
テトラメチルピペリジンの代わりに、3−シクロヘキシ
ルメチル−4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメ
チルピペリジン8.36g(33ミリモル)を用いて、
実施例1と同様の操作にて白色ワックス状固体13.8
5gを得た。これをアルミナゲルクロマトグラフィ−
(クロロホルム溶媒)にて精製して、目的物の白色固体
10.72gを得た(収率82%)。分析値は、次の通
りである。 (1)融点 114.6℃ (2)1H−NMR(CDCl3) δ[ppm] 0.82−1.88(m,56H)、1.98−2.1
9(m,2H)、3.77(d,2H)、
3.95(d,4H)、4.94(d,2H)、
5.56−5.62(m,2H)、5.60
(s,2H)、 7.68(d,4H)、
8.14(d,4H) (3)13H−NMR(CDCl3) δ[ppm] 26.1、 26.2、 26.5、 27.1、 3
1.1、 32.5、32.9、 33.7、 34.
3、 35.5、 40.4、 43.9、49.2、
53.0、 70.4、 70.9、 71.3、1
01.3、126.2、129.4、129.5、13
1.2、142.2、165.9
2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イルオキシ
カルボニル)フェニル]−2,4,8,10−テトラオ
キサスピロ(5,5)ウンデカン(化合物番号8)の製
造 実施例1において、4−ヒドロキシ−2,2,6,6−
テトラメチルピペリジンの代わりに、3−シクロヘキシ
ルメチル−4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメ
チルピペリジン8.36g(33ミリモル)を用いて、
実施例1と同様の操作にて白色ワックス状固体13.8
5gを得た。これをアルミナゲルクロマトグラフィ−
(クロロホルム溶媒)にて精製して、目的物の白色固体
10.72gを得た(収率82%)。分析値は、次の通
りである。 (1)融点 114.6℃ (2)1H−NMR(CDCl3) δ[ppm] 0.82−1.88(m,56H)、1.98−2.1
9(m,2H)、3.77(d,2H)、
3.95(d,4H)、4.94(d,2H)、
5.56−5.62(m,2H)、5.60
(s,2H)、 7.68(d,4H)、
8.14(d,4H) (3)13H−NMR(CDCl3) δ[ppm] 26.1、 26.2、 26.5、 27.1、 3
1.1、 32.5、32.9、 33.7、 34.
3、 35.5、 40.4、 43.9、49.2、
53.0、 70.4、 70.9、 71.3、1
01.3、126.2、129.4、129.5、13
1.2、142.2、165.9
【0016】実施例53,9−ビス[4−(3−ベンジリデン1,2,2,
6,6−ペンタメチルピペリジン−4−イルオキシカル
ボニル)フェニル]−2,4,8,10−テトラオキサ
スピニロ(5,5)ウンデンカン(化合物番号15)の
製造 実施例に1において、4−ヒドロキシ−2,2,6,6
−テトラメチルピペリジンの代わりに、3−ベンジリデ
ン4−ヒドロキシ−1,2,2,6,6−ペンタメチル
ピペリジン8.53g(33ミリモル)を用いて、実施
例1と同様の操作にて白色ワックス状固体13.06g
を得た。これをアルミナゲルクロマトグラフィー(クロ
ロホルム溶媒)にて精製して、目的物の白色固体10.
07gを得た。(収率76%)分析値は、次の通りであ
る。 (1)融点 85.6℃ (2)1H−NMR(CDCl3) δ[ppm] 1.16(s,6H)、 1.21(s,6
H)、1.52(s,6H)、 1.62(s,
6H)、1.79(dd,,2H)、 2.23(d
d,2H)、2.37(s,6H)、 3.67
(d,2H)、3.86(d,4H)、 4.8
5(d,2H)、5.50(s,2H)、 6.
01(dd,2H)、6.77(s,2H)、
7.08−7.29(m,10H)7.58(d,4
H)、 8.05(d,4H)
6,6−ペンタメチルピペリジン−4−イルオキシカル
ボニル)フェニル]−2,4,8,10−テトラオキサ
スピニロ(5,5)ウンデンカン(化合物番号15)の
製造 実施例に1において、4−ヒドロキシ−2,2,6,6
−テトラメチルピペリジンの代わりに、3−ベンジリデ
ン4−ヒドロキシ−1,2,2,6,6−ペンタメチル
ピペリジン8.53g(33ミリモル)を用いて、実施
例1と同様の操作にて白色ワックス状固体13.06g
を得た。これをアルミナゲルクロマトグラフィー(クロ
ロホルム溶媒)にて精製して、目的物の白色固体10.
07gを得た。(収率76%)分析値は、次の通りであ
る。 (1)融点 85.6℃ (2)1H−NMR(CDCl3) δ[ppm] 1.16(s,6H)、 1.21(s,6
H)、1.52(s,6H)、 1.62(s,
6H)、1.79(dd,,2H)、 2.23(d
d,2H)、2.37(s,6H)、 3.67
(d,2H)、3.86(d,4H)、 4.8
5(d,2H)、5.50(s,2H)、 6.
01(dd,2H)、6.77(s,2H)、
7.08−7.29(m,10H)7.58(d,4
H)、 8.05(d,4H)
【0017】実施例6光安定化効果および熱安定化効果の評価 135℃テトラリン中で測定した極限粘度が1.9で、
アイソタクチックなものが98%のポリプロピレン粉末
100重量部に、テトラキス[3−(3,5−ジ−t−
ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ
メチル]メタンを0.1重量部、ステアリン酸カルシウ
ムを0.05重量部配合し、ここに添加化合物として実
施例1〜4にて製造した化合物を各々0.2重量部加
え、ミキサーで十分混合した後、シリンダー温度260
℃、20mm径押出機によって溶融混練して、造粒し
た。得られたペレットを230℃で、厚さ0.5mmの
シートに圧縮成形して試験片を作成した。上記試験片の
配合組成のうち、実施例1〜4にて製造した化合物の代
わりに、ポリ[{6−(1,1,3,3−テトラメチル
ブチル)イミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジ
イル}{(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリ
ジル)イミノ}ヘキサメチレン{(2,2,6,6−テ
トラメチル−4−ピペリジル)イミノ}](化合物
(ロ)、チバガイギー(株)社製 商品名「CHIMA
SSORB944」)を用いた以外は、上記試験片と同
様の方法にてシートにして、比較用の試験片とした。こ
れらの試験片をアトラス社製65/XW−WR型キセノ
ンウエザオメーターを用い、ブラックパネル温度80℃
で光照射して、各々の試験片が劣化するまでの時間で光
安定化効果を比較した。また、東洋精機社製STD型ギ
ヤーオーブンを用い、150℃にて各々の試験片が劣化
するまでの時間で熱安定化効果を比較した。得られた結
果は、表1に示す通りであった。
アイソタクチックなものが98%のポリプロピレン粉末
100重量部に、テトラキス[3−(3,5−ジ−t−
ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ
メチル]メタンを0.1重量部、ステアリン酸カルシウ
ムを0.05重量部配合し、ここに添加化合物として実
施例1〜4にて製造した化合物を各々0.2重量部加
え、ミキサーで十分混合した後、シリンダー温度260
℃、20mm径押出機によって溶融混練して、造粒し
た。得られたペレットを230℃で、厚さ0.5mmの
シートに圧縮成形して試験片を作成した。上記試験片の
配合組成のうち、実施例1〜4にて製造した化合物の代
わりに、ポリ[{6−(1,1,3,3−テトラメチル
ブチル)イミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジ
イル}{(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリ
ジル)イミノ}ヘキサメチレン{(2,2,6,6−テ
トラメチル−4−ピペリジル)イミノ}](化合物
(ロ)、チバガイギー(株)社製 商品名「CHIMA
SSORB944」)を用いた以外は、上記試験片と同
様の方法にてシートにして、比較用の試験片とした。こ
れらの試験片をアトラス社製65/XW−WR型キセノ
ンウエザオメーターを用い、ブラックパネル温度80℃
で光照射して、各々の試験片が劣化するまでの時間で光
安定化効果を比較した。また、東洋精機社製STD型ギ
ヤーオーブンを用い、150℃にて各々の試験片が劣化
するまでの時間で熱安定化効果を比較した。得られた結
果は、表1に示す通りであった。
【表1】
【0018】
【発明の効果】本発明による新規化合物が有機化合物に
対する光安定化能を有し、しかも製造が容易であること
は、[発明の概要]の項において前記したところであ
る。
対する光安定化能を有し、しかも製造が容易であること
は、[発明の概要]の項において前記したところであ
る。
【図1】実施例1にて製造した3,9−ビス[4−
(2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル
オキシカルボニル)フェニル]−2,4,8,10−テ
トラオキサスピロ(5,5)ウンデカン(化合物番号
1)の1H−NMRスペクトルである。
(2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル
オキシカルボニル)フェニル]−2,4,8,10−テ
トラオキサスピロ(5,5)ウンデカン(化合物番号
1)の1H−NMRスペクトルである。
【図2】同化合物の13C−NMRスペクトル(プロト
ンデカップリング法)である。
ンデカップリング法)である。
【図3】同化合物のIR吸収スペクトルである。
Claims (1)
- 【請求項1】下記の一般式[I]で示される、芳香族ア
ルデヒドスピロアセタール化合物。 【化1】 [式中、R1は水素原子または炭素数1〜4のアルキル
基を表す。R2は水素原子またはメチル基を表す。R3
およびR4は、共に水素原子であるか、R3が水素原子
でかつR4が−CH2−R5であるか、あるいはR3、
R4が一緒になって=CH−R5を形成するか、のいず
れかを表す(ただし、R5は、置換または非置換の、フ
ェニル基またはシクロヘキシル基(ただし、置換基は炭
素数1〜4のアルキル基である)を示す)。]
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4341452A JPH06157539A (ja) | 1992-11-27 | 1992-11-27 | 芳香族アルデヒドスピロアセタール化合物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4341452A JPH06157539A (ja) | 1992-11-27 | 1992-11-27 | 芳香族アルデヒドスピロアセタール化合物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06157539A true JPH06157539A (ja) | 1994-06-03 |
Family
ID=18346187
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4341452A Pending JPH06157539A (ja) | 1992-11-27 | 1992-11-27 | 芳香族アルデヒドスピロアセタール化合物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06157539A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004285038A (ja) * | 2002-05-31 | 2004-10-14 | Takeda Chem Ind Ltd | ピペリジン誘導体、その製造法および用途 |
EP1553084A4 (en) * | 2002-05-31 | 2007-03-28 | Takeda Pharmaceutical | PIPERIDINE DERIVATIVE, PROCESS FOR PRODUCTION, AND USE |
WO2016152299A1 (ja) * | 2015-03-24 | 2016-09-29 | Jnc株式会社 | 液晶組成物および液晶表示素子 |
-
1992
- 1992-11-27 JP JP4341452A patent/JPH06157539A/ja active Pending
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