JPH06157497A - メルカプトイミダゾール誘導体の製造方法 - Google Patents

メルカプトイミダゾール誘導体の製造方法

Info

Publication number
JPH06157497A
JPH06157497A JP31911292A JP31911292A JPH06157497A JP H06157497 A JPH06157497 A JP H06157497A JP 31911292 A JP31911292 A JP 31911292A JP 31911292 A JP31911292 A JP 31911292A JP H06157497 A JPH06157497 A JP H06157497A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
derivative
acid
formula
reaction
aminoketone
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP31911292A
Other languages
English (en)
Inventor
Aiichiro Ori
愛一郎 小里
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsui Petrochemical Industries Ltd
Original Assignee
Mitsui Petrochemical Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsui Petrochemical Industries Ltd filed Critical Mitsui Petrochemical Industries Ltd
Priority to JP31911292A priority Critical patent/JPH06157497A/ja
Publication of JPH06157497A publication Critical patent/JPH06157497A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Furan Compounds (AREA)
  • Plural Heterocyclic Compounds (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 一般式(I)のα−アミノケトン誘導体の酸
付加物の水溶液を、一般式(II):R2 NCSのイソチ
オシアン酸誘導体と塩基とが共存する溶液中に添加する
ことにより反応を行い、次に、得られた一般式 (III)の
で示される化合物を環化させることにより一般式(IV)
のメルカプトイミダゾール誘導体を製造する。 【化1】 【化2】 【化3】 (式中、R1 及びR2 は水素又は低級アルキル基) 【効果】 目的とするメルカプトイミダゾール誘導体
(IV)を高収率で製造できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、緑内障治療薬ピロカル
ピン及びその類縁化合物を合成する際の中間体として有
用な一般式(IV):
【0002】
【化4】
【0003】(式中、R1 及びR2 はそれぞれ独立に水
素原子又は低級アルキル基を表す。)で示されるメルカ
プトイミダゾール誘導体の工業的に有利な製造方法を提
供するものである。
【0004】
【従来の技術】下記一般式(I):
【0005】
【化5】
【0006】(式中、R1 は水素原子又は低級アルキル
基を表す。)で示されるα−アミノケトン誘導体及び下
記一般式(II): R2 NCS (II) (式中、R2 は水素原子又は低級アルキル基を表す。)
で示されるイソチオシアン酸誘導体を出発原料として前
記一般式(IV)で示されるメルカプトイミダゾール誘導
体を合成する方法はいくつかの文献に記載されている。
このうち、R1 がエチル基、R2 がメチル基である化合
物が、テトラヘドロン(Tetrahedron)第28巻、第96
7頁(1972年)及びJournal of Pharmaceutical Sc
iences 第64巻、第1700頁(1975年)に、R
1 がエチル基、R2 が低級アルキル基である化合物が、
特開平3−218374号公報に記載されている。これ
らの文献のうちテトラヘドロン、及びJournal of Pharm
aceutical Sciencesでは、K 2 CO3 、イソチオシアン
酸メチル、アミノメチルホモピロピルケトン及び70%
テトラヒドロフランからなる混合物を室温で攪拌し、得
られた化合物を酸性にして環化させることにより、メル
カプトピロカルピンを収率43%で製造する方法が記載
されている。特開平3−218374号公報にはクロロ
ホルム、1,2−ジクロロエタン、テトラヒドロフラン
などの非水溶媒中で、一般式(I)で示されるα−アミ
ノケトン誘導体、一般式(II)で示されるイソチオシア
ン酸誘導体を塩基の存在下で反応させた後、酸触媒で環
化させて一般式(IV)で示されるメルカプトイミダゾー
ル誘導体を収率62〜68%で製造する方法が記載され
ている。しかし、いずれの方法も収率の点で満足できる
ものでなく、更に優れた方法の開発が望まれていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前述のα−
アミノケトン誘導体(I)とイソチオシアン酸誘導体
(II)との反応において、反応方法の最適化を行うこと
により目的とするメルカプトイミダゾール誘導体(IV)
を高収率で製造する工業的に有利な方法を確立すること
を目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、一般式
(I):
【0009】
【化6】
【0010】(式中、R1 は水素原子又は低級アルキル
基を表す。)で示されるα−アミノケトン誘導体の酸付
加物の水溶液を、一般式(II): R2 NCS (II) (式中、R2 は水素原子又は低級アルキル基を表す。)
で示されるイソチオシアン酸誘導体と塩基とが共存する
溶液中に添加することにより反応を行い、次に、得られ
た一般式 (III):
【0011】
【化7】
【0012】(式中、R1 及びR2 は前記と同義であ
る。)で示される化合物を環化させることを特徴とする
一般式(IV):
【0013】
【化8】
【0014】(式中、R1 及びR2 は前記と同義であ
る。)で示されるメルカプトイミダゾール誘導体の製造
方法である。前記一般式(I)、(II)、 (III)、(I
V)において、R1 、R2 で表される基のうち低級アル
キル基とは炭素数1〜6のアルキル基をいい、メチル
基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−
ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基、t−ブチル
基、ペンチル基、ヘキシル基が例示できる。
【0015】一般式(I)で示される化合物の酸付加物
における酸としては、塩酸、臭化水素酸、硫酸、メタン
スルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホ
ン酸、ギ酸、酢酸、蓚酸、リン酸などを例示することが
できる。反応は溶媒の存在下に行われる。溶媒は反応に
不活性なものであればいずれでも使用でき、通常使用さ
れる溶媒としては、メタノール、エタノール、n−プロ
パノール、イソプロパノール、n−ブタノール、s−ブ
タノール、イソブタノール、2−メチル−2−プロパノ
ールなどの低級アルコール類、テトラヒドロフラン、ジ
オキサンなどのエーテル類、クロロホルム、1,2−ジ
クロロエタン、ジクロロメタンなどのハロゲン化炭化水
素類、アセトニトリル、プロピオニトリルなどの低級ニ
トリル類、ホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミ
ド、N−メチルピロリドンなどのアミド類、及び水を単
独又は混合したもの、好ましくはイソプロパノールを例
示することができる。
【0016】イソチオシアン酸誘導体と共存させる塩基
としては、トリエチルアミン、ピリジンなどの三級アミ
ン類、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリ
ウムなどの無機塩基類、好ましくはトリエチルアミンを
例示することができる。一般式 (III)で示される化合物
の環化は、一般式 (III)で示される化合物を含む反応液
に酸を添加することによって行うことができる。
【0017】用いる酸としては、塩酸、臭化水素酸、硫
酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トル
エンスルホン酸、ギ酸、酢酸、蓚酸、リン酸などを例示
することができる。本反応を行うに際しては、α−アミ
ノケトン誘導体(I)の酸付加物に対してイソチオシア
ン酸誘導体(II)は通常0.1〜50倍モル、好ましく
は0.5〜10倍モル、イソチオシアン酸誘導体(II)
と共存させる塩基は通常0.1〜100倍モル、好まし
くは0.5〜20倍モル、溶媒は通常0.5〜100重
量倍、好ましくは1〜30重量倍、α−アミノケトン誘
導体(I)の酸付加物を溶解する水は通常0.5〜10
重量倍の量で使用する。化合物 (III)の環化の際に加え
る酸はイソチオシアン酸誘導体と共存させた塩基に対し
て通常0.1〜20倍モル、好ましくは0.2〜10倍
モルの量使用される。
【0018】反応温度は、反応を通して一定である必要
はないが、通常−20℃〜+150℃、好ましくは0℃
〜+80℃である。反応時間については、イソチオシア
ン酸誘導体(II)の溶液へのα−アミノケトン誘導体
(I)の酸付加物の水溶液の添加は通常1分〜100時
間、好ましくは0.5時間〜30時間、更に好ましくは
0.5時間〜10時間かけて行われ、添加終了の通常1
分〜100時間後、好ましくは10分〜10時間後に酸
を加え、更に通常1分〜200時間、好ましくは、1〜
100時間反応を行う。生成したメルカプトイミダゾー
ル誘導体は常法に従い単離することができる。
【0019】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を更に具体的に
説明するが、本発明はこれら実施例により何ら限定され
るものではない。 (実施例1)イソチオシアン酸メチル(一般式(II)、
2 =CH3 )7.33g(100ミリモル)、トリエ
チルアミン11.11g(110ミリモル)をイソプロ
パノール40mlに溶解し、室温で攪拌した。これに、α
−アミノケトン誘導体(一般式(I)、R1 =C
2 5 )の塩酸塩8.21g(37.0ミリモル)を含
む水溶液(全容量22ml)を2時間かけて滴下した。1
時間攪拌後、濃塩酸5.7ml(68ミリモル)を加え反
応液を酸性にし化合物 (III)の環化を行った。更に2時
間攪拌後、反応液を減圧濃縮し、得られた半固体状の残
留物に水50mlを加え冷蔵庫で3日間保存した。結晶を
濾過し水で十分洗浄した後に50%含水イソプロパノー
ル20mlで2回洗浄した。これを減圧乾燥するとメルカ
プトピロカルピン(一般式(IV)、R1 =C2 5 、R
2 =CH3 )7.58gが得られた(収率85.1
%)。濾液を減圧濃縮し、水50mlを加え、冷蔵庫で2
時間冷却した。析出した沈澱を濾過し、水、イソプロパ
ノールで順次洗浄、次いで減圧乾燥すると二次晶0.4
1gが得られた(収率4.6%、合計89.7%)。
【0020】(実施例2)イソチオシアン酸メチル1
2.67g(143ミリモル)、トリエチルアミン8.
67g(86ミリモル)をイソプロパノール60mlに溶
解し、室温で攪拌した。これに、αーアミノケトン誘導
体(一般式(I)、R1 =C2 5 )の塩酸塩12.6
7g(57.15ミリモル)を水13mlに溶かした溶液
を2時間15分かけて滴下した。滴下後30分間攪拌
し、希硫酸(濃硫酸2.24g(23ミリモル)/水1
0ml)を加え、室温で1時間、その後氷冷下で30分間
攪拌した。析出した結晶を濾過し、イソプロパノール1
0mlで2回、水10mlで2回、最後に再度イソプロパノ
ール10mlで1回洗浄した。これを減圧乾燥するとメル
カプトピロカルピン5.10gが得られた(収率36.
5%)。濾液を減圧濃縮し、水50mlを加え、1晩冷蔵
庫に保存した。析出した結晶を濾過し、水10mlで2
回、イソプロパノール10mlで2回順次洗浄した。これ
を減圧乾燥すると二次晶7.35gが得られた(収率5
3.5%、合計90.0%)。
【0021】(比較例1)イソチオシアン酸メチル2
3.0g(304ミリモル)、トリエチルアミン23.
9g(237ミリモル)をイソプロパノール175mlに
溶解し、室温で攪拌した。これに、α−アミノケトン誘
導体(一般式(I)、R1 =C2 5 )の塩酸塩34.
88g(157ミリモル)を少量ずつ3.5時間かけて
添加した。添加終了後、30分攪拌し、希硫酸(濃硫酸
6.16g/水30ml)を加えた。更に1時間攪拌し、
冷蔵庫で1晩保存した。析出した結晶をろ過し、イソプ
ロパノール30mlで2回、水30mlで2回で順次洗浄し
た。得られた結晶を減圧乾燥するとメルカプトピロカル
ピン20.67gが得られた(収率55%)。濾液を実
施例2と同様に処理し、二次晶6.32gを得た(収率
16%、合計71%)。
【0022】
【発明の効果】α−アミノケトン誘導体(I)とイソチ
オシアン酸誘導体(II)との反応によりメルカプトイミ
ダゾール誘導体(IV)を製造する方法については、従来
テトラヒドロフランと水の混合溶媒中で反応させて目的
物を43%の収率で得る方法、及び非水溶媒中で反応さ
せて62〜71%の収率で得る方法が知られていたが、
本発明によれば、89〜90%の収率で目的物を製造す
ることができる。
【0023】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07D 233:00 9360−4C 307:00) 7252−4C

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(I): 【化1】 (式中、R1 は水素原子又は低級アルキル基を表す。)
    で示されるα−アミノケトン誘導体の酸付加物の水溶液
    を、一般式(II): R2 NCS (II) (式中、R2 は水素原子又は低級アルキル基を表す。)
    で示されるイソチオシアン酸誘導体と塩基とが共存する
    溶液中に添加することにより反応を行い、次に、得られ
    た一般式 (III): 【化2】 (式中、R1 及びR2 は前記と同義である。)で示され
    る化合物を環化させることを特徴とする一般式(IV): 【化3】 (式中、R1 及びR2 は前記と同義である。)で示され
    るメルカプトイミダゾール誘導体の製造方法。
JP31911292A 1992-11-27 1992-11-27 メルカプトイミダゾール誘導体の製造方法 Pending JPH06157497A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP31911292A JPH06157497A (ja) 1992-11-27 1992-11-27 メルカプトイミダゾール誘導体の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP31911292A JPH06157497A (ja) 1992-11-27 1992-11-27 メルカプトイミダゾール誘導体の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH06157497A true JPH06157497A (ja) 1994-06-03

Family

ID=18106602

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP31911292A Pending JPH06157497A (ja) 1992-11-27 1992-11-27 メルカプトイミダゾール誘導体の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH06157497A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3179515B2 (ja) 2−クロロチアゾール類の製造方法
JPH0730018B2 (ja) 新規化合物の3−アミノ−2−オキソアゼチジン誘導体及びそれらの製造法
WO2022214645A1 (en) Processes and intermediates for the preparation of relugolix
US6803467B2 (en) Intermediates for the production of quinolone carboxylic acid derivatives
US20050176961A1 (en) Process for production of naphthyridine-3-carboxylic acid derivatives
JPH06157497A (ja) メルカプトイミダゾール誘導体の製造方法
US20040138232A1 (en) Acyl derivatives of 5-(2-(4-(1,2 benzisothiazole-3-yl)-1-piperazinyl)ethyl)-6-chloro-1,3-dihydro-2h-indol-2-one having neuroleptic activity
JP2001521498A (ja) O−(3−アミノ−2−ヒドロキシ−プロピル)−ヒドロキシミック酸ハロゲン化物の製造方法
KR890002107B1 (ko) 세팔로스포린 유도체의 제조방법
JPS63502903A (ja) 治療学的抗潰瘍活性を有する化合物の合成方法
JP2595605B2 (ja) 2−置換オキシイミノ−3−オキソ酪酸の製造法
JP2002513022A (ja) 1,3−二置換−4−オキソ環式尿素の製造方法
KR100586671B1 (ko) 5-치환 옥사졸 화합물 및 5-치환 이미다졸 화합물의제조방법
US20030176696A1 (en) Preparing pyrazolopyrimidinone derivatives for the treatment of impotence
AU2001258896A1 (en) A process for preparing pyrazolopyrimidinone derivatives for the treatment of impotence
KR950009827B1 (ko) 벤조티아진 유도체
EP0602589B1 (en) Processes for preparation of 5-pyrazolemercaptan derivatives and intermediates thereof
JP3215552B2 (ja) モノアシルヒドラジン類の製造方法
US6562979B1 (en) Process for the preparation of substituted benzisothiazole compounds
JP3037399B2 (ja) イミダゾール誘導体の製法
KR810001172B1 (ko) N²-치환-2,6-디아미노네불라린의 제조방법
JP2007502311A (ja) 複素環化合物の合成法
JP2021181407A (ja) アミドアルコール化合物の水和物及びその製造方法、並びに、及びラクトン化合物の製造方法
JPH0478632B2 (ja)
JPH01186874A (ja) 3−メルカプト−5−アミノ−(1h)−1,2,4−トリアゾールの製造法