JPH06157479A - 新規なピリミジンエーテル誘導体およびそれを有効成分とする除草剤 - Google Patents

新規なピリミジンエーテル誘導体およびそれを有効成分とする除草剤

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JPH06157479A
JPH06157479A JP4303498A JP30349892A JPH06157479A JP H06157479 A JPH06157479 A JP H06157479A JP 4303498 A JP4303498 A JP 4303498A JP 30349892 A JP30349892 A JP 30349892A JP H06157479 A JPH06157479 A JP H06157479A
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och
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JP4303498A
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Atsushi Go
敦 郷
Koichi Araki
恒一 荒木
Takako Aoki
孝子 青木
Mitsuru Hikido
充 引戸
Rika Higure
理加 日暮
Kumiko Tamura
久美子 田村
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Mitsubishi Petrochemical Co Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Petrochemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 下記一般式(I) 【化1】 「式中、Wはハロゲン原子を示し、Xはハロゲン原子、
低級アルキル基又は低級アルコキシ基を示し、Qはシア
ノ、アミドキシム、アミドヒドラジド又は低級アルキル
基若しくは低級ハロアルキル基により置換されていても
よい5員ヘテロアリール基を示し、Rは低級アルキル基
又は低級ハロアルキル基を示し、nは0又は1の整数を
示す。」で表わされるピリミジンエーテル誘導体および
それを有効成分として含有する除草剤。 【効果】 上記した本発明の化合物は、種々の雑草に対
して優れた雑草活性を有しており、しかも或る種の作物
に対して優れた選択性を有している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、文献未記載の新規なピ
リミジンエーテル誘導体及びそれを有効成分として含有
する除草剤に関する。
【0002】
【従来の技術】特開平3−12836号公報には、シク
ロアルカンカルボン酸部と4位と6位に特定の置換基が
結合しているピリミジン環部が酸素原子又は硫黄原子を
介して結合した構造を有するシクロアルカンカルボン酸
誘導体及びそれを含む除草剤が記載されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記文
献中記載の化合物は除草スペクトラム、投下薬量、選択
性等の面で改善すべき点が多い。本発明者らは除草スペ
クトラムが広く、除草効果が高く、作物に対する安全性
の優れた化合物を開発すべく鋭意研究した結果、下記一
般式(I)で表わされるピリミジンエーテル誘導体は新
規であり、この化合物は一年生はもとより多年生雑草に
対して優れた除草活性を示すとともに、ある種の作物に
対して高い安全性を有することを見出し本発明を完成す
るに至った。
【0004】即ち、本発明は一般式(I)、
【0005】
【化3】
【0006】「式中、Wはハロゲン原子を示し、Xはハ
ロゲン原子、低級アルキル基又は低級アルコキシ基を示
し、Qはシアノ、アミドキシム、アミドヒドラジド又は
低級アルキル基若しくは低級ハロアルキル基により置換
されていてもよい5員ヘテロアリール基を示し、Rは低
級アルキル基又は低級ハロアルキル基を示し、nは0又
は1の整数を示す。」で表わされるピリミジンエーテル
誘導体およびそれを有効成分として含有する除草剤を提
供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の化合物は、下記
一般式(I)
【0008】
【化4】
【0009】「式中、Wはハロゲン原子を示し、Xはハ
ロゲン原子、低級アルキル基又は低級アルコキシ基を示
し、Qはシアノ、アミドキシム、アミドヒドラジド又は
低級アルキル基若しくは低級ハロアルキル基により置換
されていてもよい5員ヘテロアリール基を示し、Rは低
級アルキル基又は低級ハロアルキル基を示し、nは0又
は1の整数を示す。」で表わされるピリミジンエーテル
誘導体である。
【0010】前記一般式(I)のW,X,QおよびRに
おけるそれぞれの基の具体例を下記に示す。ハロゲン原子; フッ素、塩素、臭素又はヨウ素、
【0011】低級アルコキシ基;たとえば、メトキシ、
エトキシ、n−プロポキシ、イソプロポキシ、n−ブト
キシ、イソブトキシ、第二ブトキシ、第三ブトキシ基の
如き炭素数4以下のアルコキシ基、
【0012】低級アルキル基;たとえば、メチル、エチ
ル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブ
チル、第二ブチル、第三ブチル基の如き炭素数4以下の
低級アルキル基、
【0013】ハロゲン原子により置換されていてもよい
低級アルキル基(低級ハロアルキル基);たとえば、モ
ノフルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメ
チル、モノクロロメチル、ジクロロメチル、トリクロロ
メチル、2,2,2−トリフロロエチル、2−フルオロ
エチル基などの如き炭素数4以下の低級ハロアルキル基
【0014】5員ヘテロアリール基;たとえば、2−
(5−メチル)〔1,3,4〕オキサジアゾイル、2−
(5−メチル)〔1,3,4〕チアジアゾイル、5−オ
キサゾイル、5−(3−メチル)イソキサゾイル、2−
(4−メチル)チアジアゾイル、5−(3−メチル)
〔1,2,4〕オキサジアゾイル、3−(5−メチル)
〔1,2,4〕オキサジアゾイル、3−(5−トリフル
オロメチル)〔1,2,4〕オキサジアゾイル、2−
(1H)テトラゾイル、2−(4−メチル)トリアゾイ
ル又は2−トリアゾイル基の如き5員ヘテロアリール基
等を挙げることができる。
【0015】上記した基に具体的に示されていない基
は、上記した原子および基から任意に組合せて、或いは
一般的に知られた常識に従って選択される。前記一般式
(I)において、nは0又は1の整数を示すが、nが0
のときは結合の手を表すものとする。上記したそれぞれ
の基の具体例のうち、Wがフッ素原子である化合物が最
も好ましい。
【0016】なお、前記一般式(I)で表わされる化合
物の1位Q基を基準とした時に2位置換基がシス配置を
とる化合物をシス体、また1位Q基を基準とした時に2
位置換基がトランス配置をとる化合物をトランス体と称
す。また、前記一般式(I)で表わされた化合物の光学
活性体は本発明の範囲内にあることを理解すべきであ
る。
【0017】前記一般式(I)で表される本発明化合物
を第1表に例示する。第1表中のQにおけるQ−1〜Q
−18はそれぞれ次の5員ヘテロアリール基を示す。
【0018】
【化5】
【0019】
【表1】 第1表 化合物No. n W X Q R 立体配置 1a 0 F OCH3 CN CH3 トランス 1b 0 F OCH3 CN CH3 シス 2a 0 F Cl CN CH3 トランス 2b 0 F Cl CN CH3 シス 3a 0 F OCH3 C(NH2)=NOH CH3 トランス 3b 0 F OCH3 C(NH2)=NOH CH3 シス 4a 0 F Cl C(NH2)=NOH CH3 トランス 4b 0 F Cl C(NH2)=NOH CH3 シス 5a 0 F OCH3 Q−1 CH3 トランス 5b 0 F OCH3 Q−1 CH3 シス 6a 0 F Cl Q−1 CH3 トランス 6b 0 F Cl Q−1 CH3 シス 7a 0 F OCH3 Q−2 CH3 トランス 8 0 F OCH3 C(NH2)=NNH2 CH3 9a 0 F OCH3 Q−3 CH3 トランス 9b 0 F OCH3 Q−3 CH3 シス 10a 0 F OCH3 Q−4 CH3 トランス 11a 0 F OCH3 Q−5 CH3 トランス 12a 0 F OCH3 Q−6 CH3 トランス 13 0 F OCH3 Q−7 CH3 14 0 F CH3 CN CH3 15 0 F CH3 C(NH2)=NOH CH3 16 0 F CH3 C(NH2)=NNH2 CH3 17 0 F CH3 Q−1 CH3 18 0 F CH3 Q−3 CH3 19 0 F CH3 Q−2 CH3 20 0 F Cl CN CH3 21 0 F Cl C(NH2)=NOH CH3 22 0 F Cl C(NH2)=NNH2 CH3 23 0 F Cl Q−1 CH3 24 0 F Cl Q−3 CH3 25 0 F Cl Q−2 CH3 26 0 F CH3 CN CHF2 27 0 F CH3 C(NH2)=NOH CHF2 28 0 F CH3 C(NH2)=NNH2 CHF2 29 0 F CH3 Q−1 CHF2 30 0 F CH3 Q−3 CHF2 31 0 F CH3 Q−2 CHF2 32 0 F CH3 Q−4 CHF2 33 0 F CH3 Q−5 CHF2 34a 0 F OCH3 Q−8 CH3 トランス 35a 0 F OCH3 Q−9 CH3 トランス 36a 0 F OCH3 Q−10 CH3 トランス 37 0 F OCH3 Q−11 CH3 38 0 F OCH3 Q−12 CH3 39 0 F OCH3 Q−13 CH3 40 0 F OCH3 Q−14 CH3 41 0 F OCH3 Q−15 CH3 42a 1 F OCH3 CN CH3 トランス 42b 1 F OCH3 CN CH3 シス 43a 1 F Cl CN CH3 トランス 43b 1 F Cl CN CH3 シス 44a 1 F OCH3 C(NH2)=NOH CH3 トランス 44b 1 F OCH3 C(NH2)=NOH CH3 シス 45a 1 F OCH3 Q−1 CH3 トランス 45b 1 F OCH3 Q−1 CH3 シス 46b 1 F Cl C(NH2)=NOH CH3 シス 47a 1 F OCH3 Q−2 CH3 トランス 48a 1 F Cl Q−1 CH3 トランス 48b 1 F Cl Q−1 CH3 シス 49b 1 F OCH3 Q−3 CH3 シス 50 1 F OCH3 C(NH2)=NNH2 CH3 51 1 F OCH3 Q−3 CH3 52a 1 F OCH3 Q−4 CH3 トランス 52b 1 F OCH3 Q−4 CH3 シス 53a 1 F OCH3 Q−5 CH3 トランス 54 1 F OCH3 Q−16 CH3 55 1 F OCH3 Q−17 CH3 56 1 F OCH3 Q−18 CH3 57 1 F OCH3 Q−6 CH3 58 1 F OCH3 Q−9 CH3 59 1 F OCH3 Q−8 CH3 60 1 F OCH3 Q−10 CH3
【0020】本発明化合物はたとえば下記に示す方法
(A法、B法、C法、D法、E法、F法、G法、H法又
はI法)により製造することができる。
【0021】
【化6】
【0022】(式中、n,W,XおよびRは前記と同じ
意味を示す。)上記反応式において式(I−a)で表さ
れる化合物は、ヨーロッパ特許公開公報0468766
号に記載の方法に従い合成された式(II)の化合物を、
適当な脱水剤と0℃〜溶媒の沸点温度の範囲内におい
て、反応させて製造することができる。この反応に用い
られる脱水剤としては塩化チオニル、無水酢酸、無水酢
酸−酢酸ナトリウム、五酸化リン、五塩化リン、オキシ
塩化リン、または塩化ベンゾイルクロライド等が挙げら
れる。反応終了後は、粗生成物を、再結晶やカラムクロ
マトグラフィー等の手段に従って処理することにより式
(I−a)の化合物を単離することができる。
【0023】
【化7】
【0024】(式中、n,W,XおよびRは前記と同じ
意味を示す。)上記反応式において式(I−b)で表さ
れる化合物はジメチルスルホンアミド中、アジ化ナトリ
ウムと、塩化アンモニウムと、式(I−a)の化合物と
を80〜150℃において、1〜24時間反応させるこ
とにより製造することができる。反応終了後、酸性下処
理した後に、上記A法と同様の操作をすることにより化
合物(I−b)を単離することができる。同様な手順に
ついては、Pankaja K. Kadaba, Synthesis, 71(1973)に
詳細に説明されている。
【0025】
【化8】
【0026】(式中、n,W,XおよびRは前記と同じ
意味を示す。)上記反応式において式(III )で表され
る化合物は、ヒドロキシルアミン塩酸塩を適当な塩基の
存在下、式(I−a)の化合物と0℃〜溶媒の還流温度
の範囲内において0.5〜5時間反応させて製造するこ
とができる。この反応に用いられる塩基としては、炭酸
カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウムなどの
無機塩基が挙げられ、溶媒としてはメタノール、メタノ
ール−水等が挙げられる。反応終了後は、上記A法と同
様の操作をすることで式(III )の化合物を単離するこ
とができる。
【0027】
【化9】
【0028】(式中、n,W,XおよびRは前記と同じ
意味を示す。)上記反応式において、式(I−c)で表
される化合物は、式(III )の化合物をA. R. Katritsk
y., Tetrahedron, 21, 1681(1965) に記載の方法に従
い、過剰のピリジン中、クロル蟻酸アルキル類と無触媒
ないしは、適当な触媒の存在下、0℃〜100℃におい
て1〜10時間反応させて製造することができる。この
反応に用いられるクロル蟻酸アルキル類としては、クロ
ル蟻酸メチル、クロル蟻酸エチル等が挙げられる。触媒
としては、1,8−ジアザビシクロ〔5,4,0〕ウン
デセ−7−エン、ジメチルアミノピリジン等が挙げられ
る。反応終了後、上記A法と同様の操作をすることで、
式(I−c)の化合物を単離することができる。
【0029】
【化10】
【0030】(式中、n,W,XおよびRは前記と同じ
意味を示す。)上記反応式において、式(IV)で表され
る化合物は、式(I−a)の化合物を、ヒドラジン一水
和物またはその硫酸塩若しくは塩酸塩と、適当な塩基の
存在下、0℃〜溶媒の還流温度の範囲内で0.5〜5時
間反応させて製造することができる。この反応に用いら
れる塩基としては、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭
酸水素ナトリウムなどの無機塩基が挙げられ、溶媒とし
てはメタノール、メタノール−水等が挙げられる。反応
終了後は、上記A法と同様の操作をすることで式(IV)
の化合物を単離することができる。
【0031】
【化11】
【0032】(式中、n,W,XおよびRは前記と同じ
意味を示す。)上記反応式において、式(I−d)で表
される化合物は、式(IV)の化合物を、A. R. Katritsk
y., Tetrahedron, 21, 1681(1965) に記載の方法に従
い、過剰のピリジン中、クロル蟻酸アルキル類と無触媒
ないしは、適当な触媒の存在下、0℃〜100℃におい
て1〜10時間反応させて製造することができる。この
反応に用いられるクロル蟻酸アルキル類としては、クロ
ル蟻酸メチル、クロル蟻酸エチル等が挙げられる。触媒
としては、1,8−ジアザビシクロ〔5,4,0〕ウン
デセ−7−エン、ジメチルアミノピリジン等が挙げられ
る。反応終了後、上記A法と同様の操作をすることで、
式(I−d)の化合物を単離することができる。
【0033】
【化12】
【0034】(式中、n,W,XおよびRは前記と同じ
意味を示し、R1 は低級アルキル基又は低級ハロアルキ
ル基を示す。)上記反応式において式(I−f)で表さ
れる化合物は、式(III )の化合物を、米国特許公報
3,910,942号に記載の方法に従い過剰の(R1
CO)2Oと100〜150℃で0.5〜5時間中加熱
するか、又は米国特許公報3,270,029号に記載
の方法に従いR1 COClとピリジンとキシレン中で2
5〜130℃で0.5〜5時間反応させて製造すること
ができる。反応終了後、上記A法と同様の操作をするこ
とで、式(I−f)の化合物を単離することができる。
【0035】
【化13】
【0036】(式中、n,W,XおよびRは前記と同じ
意味を示す。)上記反応式において式(V )で表される
化合物は、式(II)の化合物を、Y. Lin et al., J. Or
g. Chem., 44, 4160(1979)に記載の方法に従い、過剰量
のジメチルアルカンアミドジメチルアセタールと80〜
120℃において約0.5〜5時間反応させ、反応終了
後、溶媒を減圧下留去して製造することができる。次
に、式(V )の化合物をヒドロキシルアミンと酢酸−水
性ジオキサン中で反応させ、反応終了後、上記A法と同
様の操作をすることで、式(I−g)の化合物を単離す
ることができる。
【0037】
【化14】
【0038】(式中、n,W,XおよびRは前記と同じ
意味を示す。)上記反応式において、式(I−h)で表
される化合物は、式(V )の化合物をヒドラジン−水和
物と酢酸中で反応させて製造することができる。反応終
了後、上記A法と同様の操作をすることで、式(I−
h)の化合物を単離することができる。
【0039】
【化15】
【0040】(式中、n,W,XおよびRは前記と同じ
意味を示す。)上記反応式において、式(I−i)で表
される化合物は、ヨーロッパ特許公開公報第04687
6号に記載の方法に従い合成された式(VI)のカルボニ
ルヒドラジド化合物を過剰のトリメチルオルトアセテー
トと100〜150℃において5〜24時間、米国特許
公報第3,808,223号に記載の方法に従い反応さ
せて製造することができる。反応終了後、上記A法と同
様の操作をすることで式(I−i)の化合物を単離する
ことができる。
【0041】
【化16】
【0042】(式中、n,W,X,RおよびR1 は前記
と同じ意味を示す。)上記反応式において、式(VII )
で表される化合物は、式(VI)のカルボニルヒドラジド
化合物と、(R1 CO)2 Oまたは塩基の存在下R1
OClとを、0℃〜溶媒の沸点温度の範囲内において
0.5〜5時間適当な溶媒中で反応させて製造すること
ができる。反応終了後、上記A法と同様の操作をするこ
とで式(VII )の化合物を単離することができる。この
反応において、好ましい塩基としては、トリエチルアミ
ン、ピリジン等の有機塩基、溶媒としては、メタノー
ル、エタノール等のアルコール系溶媒、ジエチルエーテ
ル、テトラハイドロフラン等のエーテル系溶媒等が挙げ
られる。
【0043】次に、式(I−j)で表される化合物は、
式(VII )の化合物をW. Roger Tully et al., J. Med.
Chem. 34, 2060(1991) に記載の方法に従い、ローソン
試薬〔(2,4−ビス(4−メトキシフェニル)−1,
3−ジアザ−2,4−ジフォスフェタン−2,4−ジス
ルフィド)〕と25〜150℃で、トルエン、キシレン
等の芳香族炭化水素系溶媒中0.5〜10時間反応させ
て製造することができる。反応終了後、上記A法と同様
の操作をすることで化合物(I−j)を単離することが
できる。
【0044】
【実施例】次に、実施例により本発明化合物をさらに具
体的に説明する。実施例1:1−フルオロ−2−(4,6−ジメトキシピ
リミジニル−2−オキシ)シクロペンチルニトリル(化
合物番号1a)の合成 ヨーロッパ特許公開公報第0468766号に記載の方
法に従って合成した1−フルオロ−2−(4,6−ジメ
トキシピリミジニル−2−オキシ)シクロペンチルカル
ボキサミドのトランス体5.14g(18mmol)を
オキシ塩化リン10mlに溶解させ、1時間加熱還流し
た。反応終了を確認した後、反応液を水にあけて、酢酸
エチルを加え、抽出、有機層を硫酸マグネシウムで乾燥
後、溶媒を減圧留去した。得られた粗生成物をシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒;ヘキサン/酢
酸エチル=4/1)で精製して、目的の1−フルオロ−
2−(4,6−ジメトキシピリミジニル−2−オキシ)
シクロペンチルニトリル(トランス体)1.13g(収
率23%)を得た。
【0045】実施例2:5−〔1−フルオロ−2−
(4,6−ジメトキシピリミジニル−2−オキシ)シク
ロペンチル〕(1H)テトラゾール(トランス体)(化
合物番号7a)の合成 実施例1と同様の方法で合成した1−フルオロ−2−
(4,6−ジメトキシピリミジニル−2−オキシ)シク
ロペンチルニトリル(トランス体)200mg(0.7
5mmol)を無水ジメチルフォルムアミドに溶解さ
せ、アジ化ナトリウム60mg(0.82mmol)と
塩化アンモニウム50mg(0.82mmol)を加
え、110℃で、数時間反応させた後、反応液を室温ま
でもどし、希塩酸水、ジエチルエーテルを加え抽出し、
有機層を、飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾
燥させた。減圧下、溶媒を留去し、得られた粗生成物を
シリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒;ヘキ
サン/酢酸エチル=1/4)で精製し、目的の5−〔1
−フルオロ−2−(4,6−ジメトキシピリミジニル−
2−オキシ)シクロペンチル〕(1H)テトラゾール
(トランス体)100mg(収率43%)を得た。
【0046】実施例3:1−フルオロ−2−(4,6−
ジメトキシピリミジニル−2−オキシ)シクロペンチル
アミドキシム(トランス体)(化合物番号3a)の合成 実施例1と同様の方法で合成した1−フルオロ−2−
(4,6−ジメトキシピリミジニル−2−オキシ)シク
ロペンチルニトリル(トランス体)700mg(2.6
mmol)のメタノール−水溶液にヒドロキシルアミン
塩酸塩190mg(2.6mmol)炭酸ナトリウム3
70mg(3.4mmol)を加え、室温で1.5時間
撹拌した。反応の終了を確認した後、水、ジクロロメタ
ンを加え、抽出し、有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ
た。溶媒を減圧留去し、目的の1−フルオロ−2−
(4,6−ジメトキシピリミジニル−2−オキシ)シク
ロペンチルアミドキシム(トランス体)850mg(収
率100%)を得た。
【0047】実施例4:3−〔1−フルオロ−2−
(4,6−ジメトキシピリミジニル−2−オキシ)シク
ロペンチル〕−〔1,2,4〕オキサジアゾリン−5−
オン(トランス体)(化合物番号5a)の合成 実施例3で合成した1−フルオロ−2−(4,6−ジメ
トキシピリミジニル−2−オキシ)シクロペンチルアミ
ドキシム(トランス体)650mg(2.2mmol)
をピリジン5mlに溶解し、氷冷下クロル炭酸エチル
0.25ml(2.6mmol)を加え室温までもどし
たあと、1,8−ジアザビシクロ〔5,4,0〕ウンデ
セ−7−エンを触媒量加え、100℃で数時間加熱下撹
拌した。反応終了を確認した後、反応液を室温までもど
し、希塩酸、ジエチルエーテルを加え、抽出、有機層を
硫酸マグネシウムで乾燥させ、溶媒を減圧留去した。得
られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
(展開溶媒;ヘキサン:酢酸エチル=7:3〜1:1)
で精製し、目的の3−〔1−フルオロ−2−(4,6−
ジメトキシピリミジニル−2−オキシ)シクロペンチ
ル〕−〔1,2,4〕オキサジアゾリン−5−オン(ト
ランス体)600mg(収率84%)を得た。
【0048】実施例5:3−〔1−フルオロ−2−
(4,6−ジメトキシピリミジニル−2−オキシ)シク
ロペンチル〕−〔1,2,4〕トリアゾリン−5−オン
(トランス体)(化合物番号9a)の合成 実施例1と同様の方法で合成した1−フルオロ−2−
(4,6−ジメトキシピリミジニル−2−オキシ)シク
ロペンチルニトリル(トランス体)600mg(2.2
mmol)のメタノール−水溶液にヒドラジン一水和物
160mg(2.2mmol)炭酸ナトリウム310m
g(2.9mmol)を加え、室温で2時間撹拌した。
反応の終了を確認した後、水、ジクロロメタンを加え抽
出、有機層を硫酸ナトリウムで乾燥、溶媒を減圧留去
し、目的の粗1−フルオロ−2−(4,6−ジメトキシ
ピリミジニル−2−オキシ)シクロペンチルアミドヒド
ラジド(トランス体)を得た。得られた粗生成物をピリ
ジン5mlに溶解し、氷冷下クロル炭酸エチル0.25
ml(2.2mmol)を加え室温までもどしたあと、
1,8−ジアザビシクロ〔5,4,0〕ウンデセ−7−
エンを触媒量加え、100℃で数時間加熱下撹拌した。
反応終了を確認した後、反応液を室温までもどし、希塩
酸、ジエチルエーテルを加え、抽出、有機層を硫酸マグ
ネシウムで乾燥させ、溶媒を減圧留去した。得られた粗
生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶
媒;ヘキサン:酢酸エチル=6:4〜1:1)で精製
し、目的の3−〔1−フルオロ−2−(4,6−ジメト
キシピリミジニル−2−オキシ)シクロペンチル〕−
〔1,2,4〕トリアゾリン−5−オン(トランス体)
240mg(収率33%)を得た。
【0049】実施例6:3−〔1−フルオロ−2−
(4,6−ジメトキシピリミジニル−2−オキシ)シク
ロペンチル〕−5−メチル−〔1,2,4〕オキサジア
ゾール(トランス体)(化合物番号10a)の合成 実施例3と同様の方法で合成した1−フルオロ−2−
(4,6−ジメトキシピリミジニル−2−オキシ)シク
ロペンチルアミドキシム(トランス体)500mg(2
mmol)を無水酢酸5mlに溶解し、4時間加熱還流
した後、反応の終了を確認し、水、ジエチルエーテルを
加え、抽出し、有機層を硫酸マグネシウムで乾燥後溶媒
を減圧留去した。得られた粗生成物をシリカゲルカラム
クロマトグラフィー(展開溶媒;ヘキサン:酢酸エチル
=7:3〜1:1)で精製し目的の3−〔1−フルオロ
−2−(4,6−ジメトキシピリミジニル−2−オキ
シ)シクロペンチル〕−5−メチル−〔1,2,4〕オ
キサジアゾール(トランス体)460mg(収率85
%)を得た。
【0050】実施例7:3−〔1−フルオロ−2−
(4,6−ジメトキシピリミジニル−2−オキシ)シク
ロペンチル〕−5−トリフルオロメチル−〔1,2,
4〕オキサジアゾール(トランス体)(化合物番号11
a)の合成 実施例3と同様の方法で合成した1−フルオロ−2−
(4,6−ジメトキシピリミジニル−2−オキシ)シク
ロペンチルアミドキシム(トランス体)500mg
(1.7mmol)を無水トリフルオロ酢酸5mlに溶
解し、4時間加熱還流した後反応の終了を確認し、溶媒
を減圧留去した。得られた粗生成物をシリカゲルカラム
クロマトグラフィー(展開溶媒;ヘキサン:酢酸エチル
=4:1)で精製し、目的の3−〔1−フルオロ−2−
(4,6−ジメトキシピリミジニル−2−オキシ)シク
ロペンチル〕−5−トリフルオロメチル−〔1,2,
4〕オキサジアゾール(トランス体)450mg(収率
71%)を得た。
【0051】実施例8:3−〔1−フルオロ−2−
(4,6−ジメトキシピリミジニル−2−オキシ)シク
ロペンチル〕−5−メチル−〔1,2,4〕トリアゾー
ル(トランス体)(化合物番号12a)の合成 1−フルオロ−2−(4,6−ジメトキシピリミジニル
−2−オキシ)シクロペンチルカルバミド(トランス
体)3g(0.01mol)をジメチルアセタミドジメ
チルアセタール6gに溶解させ、3時間加熱還流後反応
の終了を確認した後溶媒を減圧留去し、目的の粗1−フ
ルオロ−2−(4,6−ジメトキシピリミジニル−2−
オキシ)シクロペンチル−N2−カルボニル−N1,N
1−ジメチルアセトアミジン(トランス体)を得た。該
化合物1.5g(5mmol)を酢酸10mlに溶解
し、ヒドラジン一水和物510mg(10mmol)を
加え、90℃で加熱還流下2時間反応させた。反応の終
了を確認した後、水、ジエチルエーテルを加え、抽出
し、有機層を硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧留
去した。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマト
グラフィー(展開溶媒;ヘキサン:酢酸エチル=1:1
〜3:7)で精製し、目的の3−〔1−フルオロ−2−
(4,6−ジメトキシピリミジニル−2−オキシ)シク
ロペンチル〕−5−メチル−〔1,2,4〕トリアゾー
ル(トランス体)310mg(収率19%)を得た。
【0052】実施例9:5−〔1−フルオロ−2−
(4,6−ジメトキシピリミジニル−2−オキシ)シク
ロペンチル〕−3−メチル−〔1,2,4〕オキサジア
ゾール(トランス体)(化合物番号13a)の合成 実施例8と同様の方法で合成した粗1−フルオロ−2−
(4,6−ジメトキシピリミジニル−2−オキシ)シク
ロペンチル−N2−カルボニル−N1,N1−ジメチル
アセトアミジン(トランス体)1.5g(5mmol)
をジオキサン10mlに溶解させ、ヒドロキシアミン塩
酸塩500mg(7mmol)、酢酸10mlおよび2
M水酸化ナトリウム水溶液5mlを加え、90℃で3時
間反応させた。反応の終了を確認した後、水、ジエチル
エーテルを加え、抽出し、有機層を硫酸マグネシウムで
乾燥し、溶媒を減圧留去した。得られた粗生成物をシリ
カゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒;ヘキサ
ン:酢酸エチル=4:1)で精製し、目的の5−〔1−
フルオロ−2−(4,6−ジメトキシピリミジニル−2
−オキシ)シクロペンチル〕−3−メチル−〔1,2,
4〕オキサジアゾール(トランス体)1.13g(収率
70%)を得た。
【0053】実施例10:2−〔1−フルオロ−2−
(4,6−ジメトキシピリミジニル−2−オキシ)シク
ロペンチル〕−5−メチル−〔1,3,4〕チアジアゾ
ール(トランス体)(化合物番号34a)の合成 ヨーロッパ特許公開公報第0468766号に記載の方
法に従って合成した1−フルオロ−2−(4,6−ジメ
トキシピリミジニル−2−オキシ)−1−シクロペンチ
ルカルボニルヒドラジド(トランス体)0.80g(3
mmol)エタノール20mlに溶解し、無水酢酸46
0mg(4.5mmol)を加え、5時間加熱還流し
た。反応終了を確認した後溶媒を減圧留去し、得られた
粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開
溶媒;ヘキサン:酢酸エチル=4:1)で精製し、1−
フルオロ−2−(4,6−ジメトキシピリミジニル−2
−オキシ)シクロペンチル−N1−アセチル−カルボニ
ルヒドラジド(トランス体)990mg(収率100
%)を得た。該化合物990mg(3mmol)をトル
エン10mlに溶解し、ローソン試薬1.67g(4.
1mmol)と加熱還流下3時間反応させた。反応終了
後、水、ジエチルエーテルを加えて抽出し、有機層を硫
酸マグネシウムで乾燥させ、溶媒を減圧留去した。得ら
れた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
(展開溶媒;ヘキサン:酢酸エチル=7:3)で精製
し、目的の2−〔1−フルオロ−2−(4,6−ジメト
キシピリミジニル−2−オキシ)シクロペンチル〕−5
−メチル−〔1,3,4〕チアジアゾール(トランス
体)340mg(収率32%)を得た。
【0054】実施例11:2−〔1−フルオロ−2−
(4,6−ジメトキシピリミジニル−2−オキシ)シク
ロペンチル〕−5−メチル−〔1,3,4〕オキサジア
ゾール(トランス体)(化合物番号35a)の合成 ヨーロッパ特許公開公報第0468766号に記載の方
法に従って合成した1−フルオロ−2−(4,6−ジメ
トキシピリミジニル−2−オキシ)−1−シクロペンチ
ルカルボニルヒドラジド(トランス体)0.40g
(1.8mmol)をトリエチルオルトアセタート5m
lに溶解し、加熱還流下2時間反応させた。反応終了を
確認した後溶媒を減圧留去し、得られた粗生成物をシリ
カゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒;ヘキサ
ン:酢酸エチル=3:2)で精製し、目的の2−〔1−
フルオロ−2−(4,6−ジメトキシピリミジニル−2
−オキシ)シクロペンチル〕−5−メチル−〔1,3,
4〕オキサジアゾール(トランス体)250mg(収率
57%)を得た。
【0055】上記実施例1〜11と同様の方法により、
前記第1表に記載の化合物を合成した。それらの化合物
のNMRデータおよび融点を第2表に示す。
【0056】
【表2】
【0057】
【表3】
【0058】
【表4】
【0059】
【表5】
【0060】前記一般式(I)で表される本発明の化合
物は除草剤としての活性を有している。本発明の化合物
を除草剤として用いる場合には、担体もしくは希釈剤、
添加剤および補助剤等とそれ自体公知の手法で混合し
て、通常農薬として用いられる製剤形態、たとえば粉
剤、粒剤、水和剤、乳剤、水溶剤、フロアブル剤等に調
製して使用される。また他の農薬、たとえば殺菌剤、殺
虫剤、殺ダニ剤、他の除草剤、植物生長調節剤、肥料、
または土壌改良剤等と混合または併用して使用すること
ができる。特に他の除草剤と混合使用することにより、
使用薬量を減少させ、また省力化をもたらすのみなら
ず、両薬剤の共力作用による殺草スペクトラムの拡大並
びに相乗作用による一層高い効果も期待できる。
【0061】本発明の化合物を単独または他の除草剤と
混合して製剤するに際して用いられる担体若しくは希釈
剤としては、一般に農業上使用される固体ないしは液体
の担体が用いられる。製剤に際して用いられる固体担体
としては、カオリナイト群、モンモリロナイト群、イラ
イト群あるいはアパタルジャイト群等で代表されるクレ
ー類やタルク;けいそう土、マグネシウム石灰、リン灰
石、ゼオライト、ゼオライド、無水ケイ酸、合成ケイ酸
カルシウム等のその他無機物質;大豆粉、タバコ粉、ク
ルミ粉、小麦粉、木粉、でんぷん、結晶セルロース等の
植物性有機物質;クマロン樹脂、石油樹脂、アルキッド
樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリアルキレングリコール、ケ
トン樹脂、エステルガム、コーバルガム、ダンマルガム
等の合成または天然の高分子化合物;そのほかカルナウ
バロウ、蜜ロウ等のワックス類あるいは尿素等が例示で
きる。
【0062】適当な液体担体としては、たとえば、ケロ
シン、鉱油、スピンドル油、またはホワイトオイル等の
パラフィン系もしくはナフテン系炭化水素;トルエン、
キシレン、エチルベンゼン、クメン、またはメチルナフ
タレン等の芳香族炭化水素;ジオキサン、またはテトラ
ヒドロフランのうよなエーテル類;メチルエチルケト
ン、ジイソブチルケトン、シクロヘキサノン、アセトフ
ェノン、またはイソホロン等のケトン類;酢酸エチル、
酢酸アミル、エチレングリコールアセテート、ジエチレ
ングリコールアセテート、マレイン酸ジブチル、または
コハク酸ジエチル等のエステル類;メタノール、n−ヘ
キサノール、エチレングリコール、ジエチレングリコー
ル、シクロヘキサノール、またはベンジルアルコール等
のアルコール類、エチレングリコールエチルエーテル、
エチレングリコールフェニルエーテル、ジエチレングリ
コールエチルエーテル、またはジエチレングリコールブ
チルエーテル等のエーテルアルコール類;ジメチルホル
ムアミド、またはジメチルスルホキシド等の極性溶媒あ
るいは水等が挙げられる。
【0063】そのほかに本発明の化合物の乳化、分散、
湿潤、拡展、結合、崩壊性調節、有効成分安定化、流動
性改良、防錆等の目的で界面活性剤その他の補助剤を使
用することもできる。使用される界面活性剤の例として
は、非イオン性、陰イオン性、陽イオン性および両性イ
オン性のいずれのものをも使用しうるが、通常は非イオ
ン性および(または)陰イオン性の化合物が使用され
る。
【0064】適当な非イオン性界面活性剤としては、た
とえば、ラウリルアルコール、ステアリルアルコール、
またはオレイルアルコール等の高級アルコールにエチレ
ンオキシドを重合付加させた化合物;イソオクチルフェ
ノール、またはノニルフェノール等のアルキルフェノー
ルにエチレンオキシドを重合付加させた化合物;ブチル
ナフトール、またはオクチルナフトール等のアルキルナ
フトールにエチレンオキシドを重合付加させた化合物;
パルミチン酸、またはステアリン酸、オレイン酸等の高
級脂肪酸にエチレンオキシドを重合付加させた化合物;
ソルビタン等の多価アルコールの高級脂肪酸エステル及
びそれにエチレンオキシドを重合付加させた化合物;エ
チレンオキシドとプロピレンオキシドをブロック重合付
加させた化合物等が挙げられる。
【0065】適当な陰イオン性界面活性剤としてはたと
えば、ラウリル硫酸ナトリウムまたはオレイルアルコー
ル硫酸エステルアミン塩等のアルキル硫酸エステル塩;
スルホこはく酸ジトクチルエステルナトリウム、または
2−エチルヘキセンスルホン酸ナトリウム等のアルキル
スルホン酸塩;イソプロピルナフタレンスルホン酸ナト
リウム、メチレンビスナフタレンスルホン酸ナトリウ
ム、リグニンスルホン酸ナトリウム、またはドデシルベ
ンゼンスルホン酸ナトリウム等のアリールスルホン酸塩
等が挙げられる。
【0066】更に本発明の除草剤には製剤の性状を改善
し、除草効果を高める目的で、カゼイン、ゼラチン、ア
ルブミン、ニカワ、アルギン酸ソーダ、カルボキシメチ
ルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセ
ルロース、ポリビニルアルコール等の高分子化合物や他
の補助剤を併用することもできる。上記の担体および種
々の補助剤は製剤の剤型、適用場面等を考慮して、目的
に応じてそれぞれ単独あるいは組み合わせて適宜使用さ
れる。
【0067】かくして得られる各種製剤形における本発
明の化合物(有効成分)の含有率は製剤形により種々変
化するものであるが、通常0.1〜99重量%が適当で
あり、とりわけ1〜80重量%が最も好ましい。粉剤の
場合は、たとえば有効成分化合物を通常1〜25重量%
含有し、残部は固体担体である。
【0068】水和剤の場合は、たとえば有効成分化合物
を通常25〜90%含有し、残部は固体担体、分散湿潤
剤であって、必要に応じて保護コロイド剤、消泡剤等が
加えられる。
【0069】粉剤の場合は、たとえば有効成分化合物を
通常1〜35重量%含有し、残部は大部分が固体担体及
び界面活性剤等である。有効成分化合物は固体担体と均
一に混合されているか、あるいは固体担体の表面に均一
に固着もしくは吸着されており、粒の径は約0.2ない
し1.5mmである。
【0070】乳剤の場合は、たとえば有効成分化合物を
通常5〜60重量%含有しており、これに約5ないし2
0重量%の乳化剤が含まれ、残部は液体担体であり、必
要に応じて防錆剤が加えられる。
【0071】フロアブル剤の場合は、たとえば有効成分
化合物を通常5〜50重量%含有しており、これに3な
いし10重量%の分散湿潤剤が含まれ、残部は水であ
り、必要に応じて保護コロイド剤、防腐剤、消泡剤等が
加えられる。
【0072】本発明のピリミジンエーテル誘導体は、一
般式(I)の化合物のままあるいは上述した様な任意の
調製形態で施用することができる。本発明の除草剤は、
水田及び畑地に生育する発生前から生育期までの諸雑草
の駆除または防除に施用できる。その施用量は一般式
(I)で表される化合物量(有効成分量)として1ha
当り、0.001〜5kg程度、好ましくは0.01〜
1kg程度であり、目的とする雑草の種類、生育段階、
施用場所、施用時期、天候等によって適宜に選択変更で
きる。
【0073】次に、本発明の化合物を用いた製剤例の数
態様を示す。下記製剤例中の「部」は重量基準である。
製剤例1 (粉剤) 化合物No.1a 5部 ベントナイト 40部 タルク 52部 リグニンスルホン酸ソーダ 2部 ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル 1部 以上を充分に混合した後、適量の水を加えて混練し、造
粒機を用いて造粒して粒剤100部を得た。
【0074】製剤例2 (水和剤) 化合物No.1a 20部 ケイソウ土 60部 ホワイトカーボン 15部 リグニンスルホン酸ソーダ 3部 ジアルキルナフタレンスルホン酸ソーダ 2部 以上を混合し、ジェットミルで均一に混合粉砕して水和
剤100部を得た。
【0075】製剤例3 (乳剤) 化合物No.1a 30部 キシレン 55部 シクロヘキサノン 10部 ドデシルベンゼンスルホン酸カルシウム 3部 ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル 2部 以上を均一に混合溶解して乳剤100部を得た。
【0076】上述の製剤例に準じて、本発明の化合物を
有効成分として含有する除草剤がそれぞれ製剤できる。
【0077】
【発明の効果】本発明の前記一般式(I)で表される、
ピリミジンエーテル誘導体は、文献未記載の新規な化合
物である。本発明の前記一般式(I)で表される化合物
は、その2位にハロゲン原子と特定の置換基が結合して
いるシクロアルカン部と、その4位と6位に特定の置換
基が結合しているピリミジン環部が、酸素原子を介して
結合した構造をとっていることが特徴であり、その構造
的特徴によって、優れた除草作用が発現するものと考え
られる。
【0078】本発明の化合物及び除草剤は農耕地に生育
する発生前から生育期までの諸雑草を防除できる。たと
えば、ノビエ、ホタルイ、ミズガヤツリ、コナギ、アゼ
ナ、ミゾハコベ、キカシグサ、マツバイ、ウリカワ等の
水田雑草や、メヒシバ、エノコログサ、オヒシバ、スズ
メノヒエ、スズメノテッポウ、ハコベ、タデ類、ヒユ
類、イチビ、シロザ、アメリカキンコジカ、アサガオ
類、オナモミ、ブタクサ、ナズナ、タネツケバナ、セン
ダングサ、ヤエムグラ、ソバカズラ等の畑地諸雑草を防
除できる。更に水田、畑地のみならず、果樹園、桑園、
芝生、非農耕地においても使用することができる。
【0079】しかも、本発明化合物はある種の栽培作物
に選択性を有し、特に、ワタ、ダイズ、トウモロコシ等
の作物の選択性に優れている。次に除草効果を試験例を
あげて説明する。
【0080】試験例1(畑地茎葉処理) 角型ポット(30×30×12cm)に畑地土壌を充填
し、第3表に示す各種作物および各種雑草種子を一定量
ずつ播種し、各植物が1.5〜3葉期になるまで温室内
で生育させた。第3表に示した本発明化合物を製剤例2
に準じた水和剤に調製し、その水希釈液を第3表に示し
た有効成分量になるように500l/haの散布量相当
で各植物の茎葉にむらなく散布した。薬剤散布を行って
から21日後に各種雑草への除草効果及び各種作物の薬
害程度を下記の基準に従って判別した。その結果を第3
表に示す。
【0081】 評価基準(11段階) 除草効果:無処理区に 作物薬害:無処理区に 評点 対する殺草率(%) 対する薬害被害率(%) 0 0 同 左 1 0を越え〜 10 同 左 2 10を越え〜 20 同 左 3 20を越え〜 30 同 左 4 30を越え〜 40 同 左 5 40を越え〜 50 同 左 6 50を越え〜 60 同 左 7 60を越え〜 70 同 左 8 70を越え〜 80 同 左 9 80を越え〜 90 同 左 10 90を越え〜100 同 左 (枯死)
【0082】
【表6】
【0083】試験例2(畑地発芽前土壌処理) 角型ポット(16×20×5cm)に畑土壌を充填し、
第4表に示す各雑草種子を一定量ずつ播種した。翌日、
第4表に示した本発明化合物を製剤例2に準じた水和剤
に調製し、その希釈液を有効成分量500g/10a、
散布水量500L/ha相当で土壌表面にむらなく噴霧
散布した。薬剤散布を行ってから21日後に各種雑草へ
の除草効果を試験例1の基準にしたがって判別した。そ
の結果を第4表に示す。
【0084】
【表7】
【0085】試験例3(水田茎葉処理) 角型ポット(16×20×5cm)に水田土壌を充填
し、代掻後、第5表に示す各種雑草種子を一定量ずつ播
種した後、2葉期のイネを移植した。各植物が1.5〜
2葉期になるまで温室内で生育させ、第5表に示した本
発明化合物を製剤例2に準じた水和剤に調製し、その水
希釈液を有効成分量100g/10aとなるように滴下
散布した。薬剤散布を行ってから21日後に各種雑草へ
の除草効果及びイネの薬害程度を試験例1の基準に従っ
て判別した。その結果を第5表に示す。
【0086】
【表8】
【0087】試験例4(水田発芽前土壌処理) 角型ポット(16×20×5cm)に水田土壌を充填
し、代掻後、第6表に示す各種雑草種子を一定量ずつ播
種した後、2葉期のイネを移植した。翌日、第6表に示
した本発明化合物を製剤例2に準じた水和剤に調製し、
その希釈液を有効成分量100g/10aとなるように
滴下散布した。薬剤散布を行ってから21日後に各種雑
草への除草効果及びイネの薬害程度を試験例1の基準に
従って判別した。その結果を第6表に示す。
【0088】
【表9】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A01N 43/82 104 9159−4H C07D 239/52 8615−4C 403/12 239 8829−4C 413/12 239 8829−4C 417/12 239 9051−4C //(C07D 403/12 239:00 8615−4C 249:00) 7167−4C (C07D 403/12 239:00 8615−4C 257:00) 7433−4C (C07D 413/12 239:00 8615−4C 271:00) 9283−4C (C07D 417/12 239:00 8615−4C 285:00) 9284−4C (72)発明者 引戸 充 茨城県稲敷郡阿見町中央8丁目3番1号 三菱油化株式会社筑波総合研究所内 (72)発明者 日暮 理加 茨城県稲敷郡阿見町中央8丁目3番1号 三菱油化株式会社筑波総合研究所内 (72)発明者 田村 久美子 茨城県稲敷郡阿見町中央8丁目3番1号 三菱油化株式会社筑波総合研究所内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(I) 【化1】 「式中、Wはハロゲン原子を示し、 Xはハロゲン原子、低級アルキル基又は低級アルコキシ
    基を示し、 Qはシアノ、アミドキシム、アミドヒドラジド又は低級
    アルキル基若しくは低級ハロアルキル基により置換され
    ていてもよい5員ヘテロアリール基を示し、 Rは低級アルキル基又は低級ハロアルキル基を示し、 nは0又は1の整数を示す。」で表わされるピリミジン
    エーテル誘導体。
  2. 【請求項2】 下記一般式(I) 【化2】 「式中、Wはハロゲン原子を示し、 Xはハロゲン原子、低級アルキル基又は低級アルコキシ
    基を示し、 Qはシアノ、アミドキシム、アミドヒドラジド又は低級
    アルキル基若しくは低級ハロアルキル基により置換され
    ていてもよい5員ヘテロアリール基を示し、 Rは低級アルキル基又は低級ハロアルキル基を示し、 nは0又は1の整数を示す。」で表わされるピリミジン
    エーテル誘導体を有効成分として含有する除草剤。
JP4303498A 1992-11-13 1992-11-13 新規なピリミジンエーテル誘導体およびそれを有効成分とする除草剤 Pending JPH06157479A (ja)

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JP4303498A JPH06157479A (ja) 1992-11-13 1992-11-13 新規なピリミジンエーテル誘導体およびそれを有効成分とする除草剤

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