JPH06156729A - 磁気浮上搬送装置 - Google Patents

磁気浮上搬送装置

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JPH06156729A
JPH06156729A JP30894392A JP30894392A JPH06156729A JP H06156729 A JPH06156729 A JP H06156729A JP 30894392 A JP30894392 A JP 30894392A JP 30894392 A JP30894392 A JP 30894392A JP H06156729 A JPH06156729 A JP H06156729A
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敏雄 澤
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茂 池竹
Shoji Den
昭治 田
Yuzo Hayashi
雄造 林
Norikimi Irie
則公 入江
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SANII KOKEN KK
Irie Koken Co Ltd
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SANII KOKEN KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高クリーン・ルームの環境の下に高精密度半
導体などを位置決め精度良好に搬送するための装置を得
ること。 【構成】 高真空に保持され又は高純度ガスを満たされ
た搬送通路1と、搬送通路内に移動自在に配置され搬送
ケース2とから成り立ち、搬送ケース2の頂部には強磁
性体6を取り付け、これを搬送通路の外部にその頂部に
沿って走行可能な駆動台車20の下部に取り付けた電磁
石30,31により吸引することにより搬送ケースを浮
上・移動させ、また、搬送ケースの頂部には位置検出用
磁石7を取り付けると共に駆動台車20の下面にはこの
磁石と協同してキャパシタンスによる位置検出機構を構
成する磁気センサー35を取り付け、更に、搬送ケース
の下面には強力磁石8を取り付けると共にその下部にそ
れから間隔を置いて渦電流の発生用の長尺の良導電材9
を平行に配置し、搬送ケースの揺れ止めを行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体製造設備などに
おけるウェハーや、基板などの搬送のための磁気浮上搬
送装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】最近の高精密度半導体など、例えば、ウ
ェハーや基板などの製造には、その製造工程において、
極めて高い無塵化環境を保持することが要求されてお
り、各工程が終始一貫して高真空雰囲気内において実施
される必要がある。このように高真空で高無塵化環境、
すなわち、高クリーン・ルームの状態を保持することに
より、ウェハーなどの複雑な先端技術による製品の製造
が、始めて可能となるものである。 また、この工程の
中には、超高クリーン・ルーム内における半製品ないし
は完成製品の搬送のために、これらの超高クリーン・ル
ームを相互に連絡する搬送路内も高無塵化環境の下に維
持すると共にその中を移動する搬送用機材が搬送路内に
おいて相互に接触することにより塵の発生することを、
絶対に阻止しなければならない。更に、この搬送路内を
高真空とするためには、この搬送路を外部から約250
℃に加熱する、いわゆる、ベーキング工程を実施するこ
とも必要とされるので、搬送路内の各種部材は、この高
温度に耐える必要がある。
【0003】すなわち、半導体の製造や、超電導体など
の開発においては、高真空の雰囲気が広く使用されてお
り、そのために、このような高真空雰囲気の下において
作動をする各種の処理装置や、各種の機器などを、外界
から遮断あるいは遮蔽し、高度の真空、例えば、10-10T
orr(トール)以下の真空の下に維持された密閉空間内に
設置して置き、これらの各種処理装置や、機器の間を高
真空雰囲気の下に維持された密閉搬送通路により連結
し、外部から密閉空間内に処理されるべき素材などを挿
入し、これらの素材を密閉空間内において処理した後、
これを密閉搬送通路内を走行する搬送ケースに移送し、
この搬送ケースにより、素材を他の各種処理装置や、機
器へ搬送し更に処理を行い、あるいは、このようにして
処理された完成品ないしは中間製品を、処理装置から密
閉搬送通路を経て、再び、外部へ取り出すことが必要と
されており、この場合、各種装置や、機器及び搬送ケー
スなどは、密閉容器の外部から遠隔操作することが必要
とされている。
【0004】また、ウェハーの製造方式として、このよ
うな超高真空の下における製造方式の代わりに、ウェハ
ーの裏面に気体を吹き付け、ウェハーを浮上させた状態
で搬送する方法も知られているが、この方法において
も、ウェハーと搬送路との間には接触が無く、ウェハー
の連続的な高速搬送が可能であることを必要とされてい
る。特に、この方式においては、搬送用ガスとして超高
純度N2を使用することにより、ウェハーの表面の酸化
を防止することが出来ることが報告されている。(参考
文献:「超微細電子回路実験施設研究報告」第3号
「スーパークリーン技術特集」;東北大学電気通信研究
所:1990年発行)。
【0005】なお、本出願人は、特に、前者の超高真空
・高無塵化環境の下における搬送装置として、特願平1
−4765号として「浮上式真空内物品搬送装置」の発
明(平成1年113日特許出願)(特開平2−1881
04号公報)(以下、「先の発明」と呼ぶ)を提案して
いる。
【0006】すなわち、この先の発明による「浮上式真
空内物品搬送装置」は、添付図面の図4及び5に示すよ
うに、高真空に維持された密閉搬送通路を内側に有する
横断面が円形である磁気浮上搬送管50の内部に、例え
ば、半導体製造のウエファーなどを載せるための搬送ケ
ース(浮上シャットル)51を配置するが、この搬送ケ
ース51は、平面輪郭がほぼ長方形状である搬送ケース
上部台板52及び搬送ケース下部台板53を、上下に間
隔を置いて一体に連結することにより形成されており、
また、搬送管50の垂直中心面X−X内には、搬送ケー
ス上部台板52の上面に、その長手方向の各端部近くに
おいて、それぞれ、支柱54を垂直に設置し、それらの
頂部には、搬送管50の内壁に近接して、長方形板状の
高磁性体(鉄片)55を、それぞれ、水平に取り付け、
また、搬送ケース上部台板52の上面及び搬送ケース下
部台板53の下面の長手方向の1端部近くには、それぞ
れ、搬送管50の垂直中心面X−X面内において、支柱
54の垂直中心線に対して対称的に、それぞれ、1対の
絶縁支柱56を取り付け、これらの絶縁支柱56の端部
には、それぞれ、変位センサーの役割をする上部及び下
部極板57及び58を水平に固着してある。なお、これ
れの極板57,58と協同する各1対の相互に間隔を置
かれた平行な固定極板59が、絶縁支柱60を介して、
搬送管1の内壁に、その長手方向に連続的に設置してあ
る。
【0007】また、搬送管50の外部の頂部には駆動台
車70が配置されているが、この駆動台車70は、搬送
管50の垂直中心面X−Xに対して対称的な、ほぼU字
状の横断面を有していると共に平面輪郭が長方形状を有
しており、搬送管50の長手方向に移動自在であるよう
に配置されている。そして、駆動台車70の下面には、
その長手方向の端部近くにおいて、電磁石(A)71及
び電磁石(B)72が、搬送管50の垂直中心面X−X
内に中心を有するように且つ搬送ケース51に取り付け
られた各鉄片55の位置に対応するように、各1組ず
つ、すなわち、電磁石(A)71,712及び電磁石
(B)721,722として垂直に取り付けてある。
【0008】更に、この駆動台車70は、その下面に、
搬送管50の垂直中心面X−Xに対してほぼ対称的に、
その一方の長手方向の縁近くにおいて、1対のガイドロ
ーラ73を長手方向に間隔を置いて回転自在に配置され
ており、また、その他方の長手方向の縁近くにおいて、
その長手方向の中央部において、横断面がほぼ長方形状
を有する2相励磁式のリニァパルスモータ75のスライ
ダー751が、長手方向に取り付けられている。一方、
搬送管50の外部の頂部には、その垂直中心面X−Xか
ら間隔を置かれて、横断面が逆L状を有する1対の架台
76が、その水平脚部分761が同一水平面内にあるよ
うに取り付けられており、その一方の水平脚部分761
の上には、横断面がL字状を有しているガイドレール7
7が、その水平脚部分77により、搬送管50の長手
方向に連続的に固定配置されており、その垂直脚部分7
の頂縁により、駆動台車70のガイドローラ73が
支持されるようになっており、また、架台76の他の水
平脚部分761の上には、リニァパルスモータ75を案
内するためのレールに相当する、横断面がほぼ長方形状
を有しているリニァパルスモータ75のスケール75
が、そのスライダー75に垂直方向において相互に重
なるように、搬送管50の長手方向に連続的に固定配置
されている。
【0009】このようにして、駆動台車70は、その下
面の長手方向の1側は、ガイドローラ73と、ガイドレ
ール77の垂直脚部分77の頂縁とにより、また、他
側は、リニァパルスモータ75のスライダー75と、
スケール75とにより水平に維持されるようにしてあ
り、この場合、電磁石(A)71及び電磁石(B)72を付勢
することにより、その磁力により、搬送ケース51の頂
部の鉄片55を、搬送管50の壁を介して吸引し、搬送
ケース51を搬送管50の内部に任意の高さに浮上させ
ることが出来るようになっている。また、リニァパルス
モータ75が付勢される時は、駆動台車70が、ガイド
レール77及びリニァパルスモータ75のスケール75
により案内され、搬送管50に沿って水平方向に移動
するようになる。
【0010】また、この先の発明による「浮上式真空内
物品搬送装置」においては、搬送通路50内における搬
送ケース51の浮上のレベルが、極板57,58と固定
極板59とによって形成されるキャパシタンス検出機構
から成る変位センサーにより検知され、リレー及び制御
回路(図示されていない)により、搬送ケース51は、
この検知位置を保持したまま搬送管50の長さ方向に移
動されるようになっている。
【0011】なお、この先の発明による搬送ケース51
の搬送運転パターンを、時間を横軸に、速度及び浮上位
置を縦軸に、それぞれ、取り、定性的に示すと図6のと
おりである。すなわち、この図から分かるように、運転
の開始時には、最初静止位置にあった搬送ケース51
は、静かに上昇され、所定の高さに到達した時に、一定
の加速度で加速され、所定の速度に達した後、定速度で
推進され、このようにして、所定の停止位置に近接する
と、その位置において停止するように、一定の減速度の
下に減速し、所定の位置において停止すると同時に、静
かに降下される。なお、これらの過程は、リニァパルス
モータ75と磁気浮上制御装置にインプットされた任意
のパターンプログラムに従って自動的に進行させること
が出来るようにすることは、容易なところである。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この先
の発明による「浮上式真空内物品搬送装置」において
は、次ぎのような問題点のあることが分かった。 磁気浮上方式では、静止動作を正確に行うことが困
難であり、大気側の駆動台車は正確に停止しても、真空
側の搬送ケースは揺れが止まらないために、ストッパに
接触させて止める方法を取らざるを得ないこと(これを
解決するために、搬送ケースに永久磁石を設置し、キャ
パシタンス用のレールに渦電流を発生させて、制動する
ことも考えられるが、レールの寸法から十分な発生力を
得ることには、無理がある)。 搬送ケースの浮上レベルをキャパシタンスによる位
置検出機構から成る変位センサーにより検出している
が、キャパシタンスセンサーの感度を上げると、搬送通
路ないしは真空容器の形状の不連続性によるキャパシタ
ンスの変化まで検知してしまい、最適感度帯が狭く、調
整が微妙となり、搬送の安定性に欠ける面があることな
どである。
【0013】そこで、本発明は、先の発明における上記
のような問題点を解決をすることが出来ると共に超高純
度N2のウェハー気流搬送システムとしても使用可能で
ある磁気浮上搬送装置を得ることを、その解決すべき課
題とするものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は、この課題を解
決するために、高真空に保持され又は高純度ガスを満た
された密閉搬送通路と、密閉搬送通路の外部にその頂部
に配置され且つ密閉搬送通路に沿って駆動可能である駆
動台車と、密閉搬送通路内に移動自在に配置されている
搬送ケースとから成り立っており、搬送ケースの頂部に
は強磁性体が取り付けられており、この強磁性体が駆動
台車の下面に取り付けられた電磁石により吸引されるこ
とにより、搬送ケースが搬送通路内において浮上される
と共に移動されるようになっている磁気浮上搬送装置に
おいて、搬送ケースの頂部に位置検出用磁石を取り付
け、駆動台車には、位置検出用磁気センサーを、位置検
出用磁石と搬送通路の壁を隔てて対向するように取り付
けて成ることを特徴とする磁気浮上搬送装置を特徴とす
るものであるものである。
【0015】
【実施例】以下、本発明をその1実施例を示す添付図面
の図1〜図3に基づいて、詳細に説明をする。図1及び
図2に、それぞれ、横断面図及び縦断面図により示すよ
うに、本発明装置は、超真空に保持され、あるいは、高
純度ガス、例えば、N2を充填された搬送通路を内部に
有する、横断面が円形状である密度搬送管1の内部に、
例えば、半導体製造のウエファーなどを載せる搬送ケー
ス(浮上シャットル)2が配置されて構成されている。
この搬送ケース2は、同一寸法の、ほぼ長方形状の平面
輪郭を有している1対の板状の搬送ケース上部台板3
と、搬送ケース下部台板4とから構成されているが、こ
れらの台板3及び4は、その長手方向に垂直中心面X0
−X0及び搬送管の垂直中心面X−Xに対称的に配置さ
れた4本の垂直支柱5を介して一体に連結されることに
より、搬送管1の垂直中心平面X−Xに対称的な、長手
方向に長い寸法を有する水平中空箱状の形状を有してい
る。
【0016】また、搬送ケース2の上部台板3の上面に
は、搬送管1の垂直中心平面X−Xに対して対称的な
幅、ある長さ及びある厚さを有しているほぼ長方形板状
の強磁性体、例えば、鉄片6が、搬送ケース2の長手方
向の垂直中心面X0−X0に対して対称的に、それぞれ、
1個ずつ搬送管1の内壁に近接して固着されている。
【0017】更に、搬送ケース上部台板3の上面には、
搬送管1の垂直中心平面X−Xに対して対称的な幅、あ
る長さ及びある厚さを有しているほぼ長方形板状の位置
検出用磁石7が、搬送ケース2の長手方向の垂直中心面
0−X0に対して対称的に、それぞれ、1個ずつ、各鉄
片6の外端部側に、これから間隔を置かれて搬送管1の
内壁に近接して固着されている。
【0018】同様に、搬送ケース下部台板4の下面に
は、搬送ケース上部台板4の上面に固着された各磁石7
の下方において、ほぼ長方形板状の高磁束密度の磁石、
例えば、永久磁石8が、それぞれ、搬送ケース2に長手
方向に垂直中心面X0−X0に対して対称的に固着されて
おり、また、これらの永久磁石8の下方には、その下面
から間隔を置かれて、横断面が長方形状である、ある幅
及びある厚さを有している長尺板状の、銅、アルミニゥ
ムなどの良導電材料製の帯板部材9が、その長手方向の
中心面が、搬送管1の垂直中心面X−X内に対称面を有
するように水平に配置されており、搬送管1の内壁に、
その垂直中心面X−X内に間隔を置いて配置された絶縁
支柱10を介して取り付けられている。
【0019】また、搬送管1の外部の頂部には駆動台車
20が配置されているが、この駆動台車20は、搬送管
1の垂直中心面X−Xに対して対称的な、ほぼU字状の
横断面を有している、ほぼ搬送ケース2と同一長さの、
平面輪郭が長方形状を有しており、その長手方向が搬送
管1の長手方向に移動自在であるように配置されてい
る。このために、この駆動台車20は、その下面の長手
方向の各端部近くにおいて、その下面には、その長手方
向の縁近くから、ほぼL字状の横断面を有している1対
の支持部材21が、その水平脚部分211において固着
されており、その垂直脚部分222には、それぞれ、ガ
イドローラ22が回転自在に取り付けている。
【0020】更に、搬送管1の上面には、その垂直中心
面X−Xから間隔を置かれて横断面がほぼ逆L字状を有
している1対のガイドレール架台23が、その垂直脚部
分231の下縁において固着されており、それらの水平
脚部分232は、同一水平面内に整列するように、それ
らの縁部分において搬送管1に固着されている。また、
これらの水平脚部分232のそれぞれの上には、1対の
ほぼL字状を有している長尺のガイドレール24が、そ
れらの垂直脚部分242が、搬送管1の垂直中心面X−
Xに対して対称的に配置されるように、それらの水平脚
部分241において、それぞれ、固着されている。そし
て、これらの垂直脚部分242の頂縁240の上には、駆
動台車20の下面に回転自在に取り付けられたガイドロ
ーラ22が回転自在に載置されている。なお、駆動台車
20は、その下面の搬送管1の垂直中心面X−Xと交差
する前後の箇所において、同垂直中心面X−X内に搬送
管の中心軸Y−Yと平行に配置された移動用ワイヤWな
どに連結されており、この移動用ワイヤWなどを適宜な
駆動機構により駆動することにより、搬送管1に対して
駆動自在となっている。
【0021】また、駆動台車20の下面からは、搬送管
1の垂直中心面X−Xに対して対称的に1対の電磁石
(A)30及び電磁石(B)31が、搬送ケース2の上
部台板3の上面に取り付けられた各鉄片7の位置に対応
して、それぞれ、垂下し取り付けられいるが、電磁石
(A)、(B)30,31は、それぞれ、搬送管1の中
心線Y−Yの方向において間隔を置いて配置された各1
対の電磁石(A)301,302及び電磁石(B)3
1,312から成り立っており、これらの電磁石の下方
の極面は、それぞれ、搬送管1の上面に接近して配置さ
れており、このようにして、各電磁石(A)、(B)3
0,31のそれぞれの対の電磁石(A)301,302
び電磁石(B)311,312の極面は、それぞれ、搬送
ケース2の上部台板3の上面に配置された対応する鉄片
7と、搬送ケース1の壁を隔てて対向するようになって
いる。
【0022】更に、駆動台車20の下面には、搬送管1
の垂直中心面X−X内において、各電磁石(A)30及
び電磁石(B)31の外側において、搬送ケース2の垂
直中心面X0−X0に対して対称的に、搬送ケース2の上
部台板3の上面に固着された各位置検出用磁石7の位置
に対応して、それぞれ、円柱状の磁気センサー35が垂
下して取り付けられており、その下面は、搬送管1の壁
を隔てて搬送ケース2の上部台板3の上面に取り付けら
れた各位置検出用磁石7と対向するようになっており、
このようにして、それぞれ、対向する磁気センサー35
及び位置検出用磁石7が、それぞれ、位置検出機構
(A)及び(B)を形成するようになっている。
【0023】本発明装置は、上記のような構成を有して
いるが、次ぎに、その作動を説明する。搬送管1,搬送
ケース2,駆動台車20などが、図1及び図2に示す状
態にあり、この状態から、搬送ケース2を浮上状態の下
に矢印Zの方向に一定速度で、搬送管1に沿って水平方
向に移動するものとする。まず、この状態において、電
磁石(A)30及び電磁石(B)31を付勢すると、図
3に示すように、その磁力により、搬送ケース2の上部
台板3の上面に取り付けられた鉄片6は、搬送管1の壁
を介して吸引され、従って、搬送ケース2は、搬送管1
内で浮上されたた状態となるので、駆動台車20を移動
用ワイヤWなどを介して駆動することにより、搬送ケー
ス2を搬送管1内を浮上させつつ移動させることが出来
るようになる。
【0024】また、このように搬送ケース2が浮上移動
される時は、その下部台板4の下面に固着してある永久
磁石8は、その下方に搬送管1内に、その中心線Y−Y
と平行に設置してある良導電材料である銅板、アルミニ
ゥム板などから成る帯状部材9の中に渦電流が発生する
ので、この渦電流の作用により、搬送ケース2の移動の
際に発生する揺動は抑制され、その揺れ止め作用が行わ
れ、搬送ケース2の移動は円滑に行われるようになる。
【0025】このようにして、搬送ケース2が、搬送管
1の内部を浮上移動する時は、その浮上のレベルは、搬
送ケース1の上部台板3の上面に固着された位置検出用
磁石7と、駆動台車20の下面から垂下して取り付けら
れた磁石センサ35とから成るキャパシタンスによる位
置検出機構(A)及び(B)により検知され、制御回路
により搬送ケース2は、この検知位置を保持したまま、
搬送管1の長さ方向に移動されるようになる。
【0026】なお、以上の実施例においては、搬送管1
は、直線状であるものと仮定してあるが、搬送ケース1
の外側の電磁石ユニットを自在軸受により支持すること
により、搬送ケース2を搬送管1内において、回転や直
進を自在に行わせることも可能である。また、位置検出
用磁石7及び高磁束密度磁石8としては、超高真空のた
めのベーキング(約250℃)に耐えるように、金属磁
石あるいはキャンド(封入)した磁石とするものとす
る。更に、上の実施例においては、駆動台車20をワイ
ヤWなどにより牽引することにより駆動するものとして
あるが、この代わりに、駆動台車20を、先の発明にお
けるように、リニァパルスモータにより駆動することも
出来ることは明らかなところである。
【0027】
【発明の効果】本発明は、上記のような構成及び作用を
有しているので、先の発明における効果をそのまま発揮
することができると共にこれに加えて、超高真空や、高
純度ガスなどの特殊環境の下にある搬送管内において、
搬送ケースを無接触の下に磁気浮上・移動させることが
可能であり、また、搬送ケースの搬送管に対する位置を
正確に検出したり、停止位置を精密に制御したりするこ
とが出来、半導体製造などの際における無塵搬送を実現
することが可能であり、コンパクトな構成にもかかわら
ず、搬送ケースの円滑な浮上、円滑な移動及び所望の停
止位置における正確な停止並びに円滑な降下が可能であ
るという効果をも、発揮することが出来るものである。
例えば、1実験によると、搬送ケースの位置決めの精度
は、±0.2mmのような高精度が得られることが確認
されている。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1実施例を示す図2のI−I線による横
断面図である。
【図2】図1に示した本発明の1実施例の縦断面図であ
る。
【図3】図1及び2に示す実施例のための制御回路を示
すブロック図である。
【図4】先の発明による「浮上式真空内物品搬送装置」
を示す横断面図である。
【図5】その縦断面図である。
【図6】その搬送ケースの搬送運転パターンを示す線図
である。
【符号の説明】
1 搬送管 2 搬送ケース(浮上シャットル) 3 搬送ケース上部台板 4 搬送ケース下部台板 5 支柱 6 強磁性体(鉄片) 7 位置検出用磁石 8 強力磁石(高磁束密度の永久磁石) 9 良導電材製帯状部材 10 絶縁支柱 20 駆動台車 21 L字形支持部材 22 ガイドローラ 23 ガイドレール支持架台 24 ガイドレール 30 電磁石(A) 31 電磁石(B) 35 磁気センサー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田 昭治 東京都中央区銀座4−11−7 第2上原ビ ル 入江工研株式会社内 (72)発明者 林 雄造 東京都中央区銀座4−11−7 第2上原ビ ル 入江工研株式会社内 (72)発明者 入江 則公 東京都中央区銀座4−11−7 第2上原ビ ル 入江工研株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高真空に保持され又は高純度ガスを満た
    された密閉搬送通路と、密閉搬送通路の外部にその頂部
    に配置され且つ密閉搬送通路に沿って駆動可能である駆
    動台車と、密閉搬送通路内に移動自在に配置されている
    搬送ケースとから成り立っており、搬送ケースの頂部に
    は強磁性体が取り付けられており、この強磁性体が駆動
    台車の下面に取り付けられた電磁石により吸引されるこ
    とにより、搬送ケースが搬送通路内において浮上される
    と共に移動されるようになっている磁気浮上搬送装置に
    おいて、搬送ケースの頂部に位置検出用磁石を取り付
    け、駆動台車には、位置検出用磁気センサーを、位置検
    出用磁石と搬送通路の壁を隔てて対向するように取り付
    けて成ることを特徴とする磁気浮上搬送装置。
  2. 【請求項2】 搬送ケースの下面に高磁束密度磁石を取
    り付け、また、その下部には、それから間隔を置いて対
    向するように良導電材料から成る帯状部材を密度搬送通
    路内に、その長手方向に沿って配置して成る請求項1の
    磁気浮上搬送装置。
  3. 【請求項3】 搬送ケースに取り付けられた位置検出用
    磁石及び高磁束密度磁石が、金属磁石あるいはキャンド
    した磁石である請求項1又は2の磁気浮上搬送装置。
  4. 【請求項4】 搬送ケースの下面に取り付けられた高磁
    束密度磁石が、永久磁石である請求項2又は3の磁気浮
    上搬送装置。
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