JPH06155388A - 合成樹脂成形品の横列多段体への分離装置 - Google Patents

合成樹脂成形品の横列多段体への分離装置

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JPH06155388A
JPH06155388A JP31042292A JP31042292A JPH06155388A JP H06155388 A JPH06155388 A JP H06155388A JP 31042292 A JP31042292 A JP 31042292A JP 31042292 A JP31042292 A JP 31042292A JP H06155388 A JPH06155388 A JP H06155388A
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Abstract

(57)【要約】 【構成】多数の製品が縦横列に連結されたシート状合成
樹脂成形品を、多段に積み重ねた縦横列多段体から、横
列多段体L1〜L4を分離する横列多段体への分離装置であ
る。分離直後の横列多段体L1〜L4の所定部を押圧板B2に
よって押圧し、横列多段体L1〜L4から、一部の製品単位
多段体が転倒することを防止する。 【効果】転倒した製品単位多段体を起こすために装置を
停止する必要がない。装置の稼働効率を向上できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、合成樹脂成形品の横
列多段体への分離装置に関し、さらに詳しくは多数の製
品が部分的につながった状態で縦横列に連結され碁盤の
目状になったシート状合成樹脂成形品を多段に積み重ね
た縦横列多段体から、横列多段体を分離する横列多段体
への分離装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、上記シート状合成樹脂成形品を個
々の製品に分離するには、それぞれの製品同士の間にト
ムソン刃等によって切れ目を付けた後、人手によりこれ
らを分離していた。しかし、この作業を人手により行う
と非能率的で効率が悪かった。
【0003】そこで、上記シート状合成樹脂成形品を多
段に積み重ねた状態で、製品単位の多段体を一度に分離
することができる分離装置が提供された(特開平3−2
56696号公報参照)。なお、以下の説明において、
多数の製品が縦横列に連結されたシート状合成樹脂成形
品を多段に積み重ねたものを縦横列多段体という。ま
た、縦横列多段体のうち横方向に並ぶものを横列多段体
という。さらに、完成品としての1個の製品が、上下に
多数積み重ねられた状態を製品単位多段体という。
【0004】上記の分離装置においては、上記縦横列多
段体を搬送装置によって縦列に沿う方向に搬送し、搬送
された縦横列多段体のうち、搬送方向の先頭に送られた
横列多段体を、1単位列毎に押圧分離板によって横方向
に押圧して後続の縦横列多段体と剪断分離するようにし
ている。また、分離された横列多段体は、横方向に搬送
されて、次の製品単位多段体への分離装置へ移動され
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、成形状態に
よっては、分離された横列多段体を構成する製品単位多
段体どうしが、既に分離している場合がある。図10を
参照して、既に分離しているような横列多段体L1〜L
4を、押圧分離手段100によって、ベルトコンベア1
01およびこれに平行な固定ガイド板102に沿って押
すと、一部の製品単位多段体L1,L4が倒れてしまう
ことがあった。このように倒れてしまった場合、上記製
品単位多段体の分離装置への搬送が良好に行えなくな
る。このため、装置を停止して、上記倒れた製品単位多
段体を元の状態に戻さなければならず、装置の稼働効率
が低下するという問題があった。
【0006】そこで、この発明の目的は、分離直後の横
列多段体から製品単位多段体が転倒することを防止する
ことができ、稼働効率の高い合成樹脂成形品の横列多段
体への分離装置を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、この発明に係る合成樹脂成形品の横列多段体への分
離装置は、多数の製品が部分的につながった状態で縦横
列に連結され碁盤の目状になったシート状合成樹脂成形
品を多段に積み重ね、縦列に沿う方向に搬送された縦横
列多段体から、搬送方向の先頭に送られた横列多段体
を、1単位列毎に押圧分離手段によって横列に沿う方向
に押圧して後続残余の縦横列多段体と剪断分離する、横
列多段体への分離装置において、上記縦横列多段体から
の横列多段体の分離直後に進出して、当該横列多段体の
所定部を押圧することにより当該横列多段体の転倒を防
止する転倒防止手段を備えたことを特徴とするものであ
る。
【0008】また、上記転倒防止手段による横列多段体
への押圧が解除された直後に始動して当該横列多段体を
横列に沿う方向に搬送する搬送装置を備え、この搬送装
置の搬送速度を、その初速が相対的に遅くなるように設
定してあることを特徴とするものであっても良い。
【0009】
【作用】上記の構成の合成樹脂成形品の分離装置によれ
ば、先頭の横列多段体の分離直後に、転倒防止手段が進
出して当該横列多段体の所定部を押圧することにより、
当該横列多段体の転倒を防止することができる。また、
分離された横列多段体を搬送する搬送装置の搬送速度
を、その初速が相対的に遅くなるように設定することに
より、搬送始動時に発生しやすい製品単位多段体の転倒
を防止することができる。
【0010】
【実施例】以下実施例を示す添付図面によって詳細に説
明する。図2は、この発明の一実施例としての合成樹脂
成形品の横列多段体への分離装置を含む、合成樹脂成形
品の分離装置(以下、単に分離装置という)を概略的に
示す平面図であり、図3及び図4は上記分離装置の一部
を示したものである。また、図5は、多数の製品が縦横
列(例えば、L1,L5,L9,…からなる縦列、L
1,L2,L3,…からなる横列)に連結された、原材
としてのシート状の合成樹脂成形品Sが、多段に積み重
ねられて構成される縦横列多段体STを示している。
【0011】この分離装置1は、上記縦横列多段体ST
を第1段階の分離作業のタイミングに合わせて縦列に沿
う方向に搬送する第1の搬送装置2と、この第1の搬送
装置2の端部に設けられ、上記縦横列多段体STのう
ち、先頭側の横列多段体L1〜L4を分離する横列多段
体への分離装置3と、この横列多段体への分離装置3に
含まれ、分離した横列多段体L1〜L4を横列に沿う方
向に搬送する第2の搬送装置としてのベルトコンベア4
3と、このベルトコンベア43に連続する第3の搬送装
置41を含み、この第3の搬送装置41によって横列に
沿う方向に搬送された横列多段体L1〜L4を各製品単
位多段体L1,L2,…に分離する製品単位多段体への
分離装置4と、この製品単位多段体への分離装置4に含
まれ、分離した各製品単位多段体を取り出して搬送する
取出搬送装置61と、この取出搬送装置61によって搬
送された各製品単位多段体を包装袋に包装する包装装置
62とを具備している。
【0012】この実施例の特徴とするところは、図1を
参照して、上記横列多段体への分離装置3に、縦横列多
段体STからの分離直後の横列多段体L1〜L4を押圧
して、当該横列多段体L1〜L4からの製品単位多段体
の転倒を防止する、後に詳述する転倒防止手段Bを設け
たことである。そして、この転倒防止によって、転倒し
た製品単位多段体を起こすために装置を停止させるよう
なことを無くし、装置の稼働効率を高めた。
【0013】第1の搬送装置2は、縦横列多段体STを
縦列に沿う方向に搬送する第1ベルトコンベア21及び
第2ベルトコンベア22と、このベルトコンベア21,
22の両側方および上方に設けられたガイド板23,2
4と、上記ベルトコンベア21,22の駆動を行うモー
ター等の駆動部25とによって構成されており、上記各
構成部はフレーム26に装備されている。
【0014】上記第1ベルトコンベア21及び第2ベル
トコンベア22は、搬送方向に連続して配置していると
共に、搬送方向下流側が次第に高くなるように傾斜して
いる。上記傾斜角度は、この実施例では2.5度〜3度
に設定している。これにより、合成樹脂成形品多段体
が、仮に倒れることがあっても、後方へ倒伏させること
ができる。
【0015】また、図2に示すように、第1ベルトコン
ベア21と第2ベルトコンベア22との境界部分、これ
より下流側の第2ベルトコンベア22の前端部分、及び
第2ベルトコンベア22の後端部分に、シート状の合成
樹脂成形品Sの有無を検知するセンサ27a,27b,
27cをそれぞれ設けている。なお、上記ガイド板2
3,24は、ベルトコンベア21,22の側方に立設し
た支柱23aにスライド可能に取付けており、シート状
の合成樹脂成形品Sの幅又は高さに合わせて調節するこ
とができる。
【0016】横列多段体への分離装置3は、上記ベルト
コンベア22の先端まで搬送された、縦横列多段体ST
のうち、先頭に位置し、かつ一単位列を構成する横列多
段体L1〜L4を、次の単位列を構成する横列多段体L
5〜L8から分離する押圧分離手段Aと、分離直後の横
列多段体L1〜L4から各製品単位多段体が倒れること
を防止する転倒防止手段Bと、分離された横列多段体L
1〜L4を製品単位多段体への分離装置4の第3の搬送
装置41側へ搬送する、上記第2の搬送装置としてのベ
ルトコンベア43とを備えている。
【0017】押圧分離手段Aは、先頭に並んだ横列多段
体L1〜L4の配列方向である横方向に伸長作動するエ
アシリンダ31と、このエアシリンダ31の作動部に取
付けた押圧板32と、横列多段体L1〜L4の搬送方向
(縦方向)前方側をガードする押え板33とを備えてい
る。上記押圧板32は、横列多段体L1〜L4の高さに
合わせた大きさで、やや傾斜させて設けられ、製品単位
多段体L4の下部から先に当接させることができるよう
に構成されている。そして、上記押圧板32は、エアシ
リンダ31の作動によって縦横列多段体STの横列に沿
う方向に沿って下部から上部に向かって押圧し、これら
の横列多段体L1〜L4を後続の横列多段体L5〜L8
と剪断分離させることができる。
【0018】なお、押え板33は、縦横列多段体STの
縦列に沿う方向にスライド自在に設けており、横列多段
体の幅に対応させて位置を変更することができる。図1
(a)および(b)を参照して、転倒防止手段Bは、搬
送方向先頭の横列多段体L1〜L4の上方に所定距離離
して配置された固定板B1と、この固定板B1の下方に
対向配置された押圧板B2と、固定板B1に取り付けら
れ、押圧板B2を上下させるエアシリンダB3とを備え
ている。B4はガイド棒である。
【0019】上記転倒防止手段Bは、押圧分離手段Aの
押圧板32の押圧による横列多段体L1〜L4の分離直
後に、エアシリンダB3を伸長させて押圧板B2を下降
させ、この押圧板B2によって、横列多段体L1〜L4
の上部を押圧することにより横列多段体L1〜L4を構
成する各製品単位多段体の転倒を防止する。転倒を防止
した後、押圧板B2は上昇され、横列多段体L1〜L4
への押圧を解除する。
【0020】このように分離直後の横列多段体から一部
の製品単位多段体が転倒することを防止することができ
るので、転倒した製品単位多段体を起こすために装置を
停止するような必要がなく、したがって、装置の稼働効
率を向上することができる。そして、上記のように転倒
を防止された状態で分離された横列多段体L1〜L4
は、転倒防止手段Bの押圧板B2による押圧の解除直後
のタイミングで始動する水平方向に設けたベルトコンベ
ア43により、4列のまま、次の製品単位多段体への分
離装置4へ搬送される。このベルトコンベア43の搬送
速度は、搬送初期の段階での速度(初速)がこれ以降の
一定の搬送速度よりも相対的に遅くなるように設定され
ている。これにより、搬送初期に発生しがちな製品単位
多段体の転倒を防止することができ、上記転倒防止手段
による転倒防止と相まって装置の稼働効率を一層向上す
ることができる。
【0021】製品単位多段体への分離装置4は、ベルト
コンベア43によって搬送される横列多段体L1〜L4
を受け取って搬送する上記第3の搬送装置41と、この
第3の搬送装置41によって搬送された横列多段体L1
〜L4を個別の製品単位多段体L1,L2,L3,L4
に分離させて順次受け取れる収容部45と、この収容部
45を駆動する駆動部としてのモータ(図示せず)と、
分離した各製品単位多段体を取り出して搬送する取出搬
送装置61とを備えている。
【0022】上記第3の搬送装置41は、上記横列多段
体への分離装置3のベルトコンベア43から送られた横
列多段体L1〜L4を所定のタイミングで収容部45へ
搬送する。第3の搬送装置41は、少なくとも横列多段
体L1〜L4の配列方向の長さ以上に設けたベルトコン
ベアからなり、水平方向に設けたベルトコンベア42
と、このベルトコンベア42の両側に垂直方向に配置さ
れているとともに、搬送方向に直交する方向に位置調節
可能な一対の押え板33,34と、搬送終端部に配置さ
れ、ベルトコンベア42の停止時に横列多段体L1〜L
4のうち、搬送方向2番目以降の製品単位多段体L2〜
L4を押圧保持する押圧保持手段C(図6および図7参
照)と、ガイド板34の搬送方向先端部に設けられ、先
頭の製品単位多段体L1の分離時に2番目の製品単位多
段体L2の追従移動を阻止するストッパ板D1(図7お
よび図8参照)と、このストッパ板D1を所要時に解放
させる逃がし機構としてのエアシリンダD2(図7およ
び図8参照)とを備えている。
【0023】上記横列多段体L1〜L4の先頭の製品単
位多段体L1のみが収容部45に到達して収容されたこ
とは、当該収容部45に備えられたリミットスイッチ
(図示せず)により検知され、この検知信号に応じてベ
ルトコンベア42が停止されるようなっている。図6お
よび図7を参照して、この押圧保持手段Cは、2番目以
降の製品単位多段体L2〜L4の上部を、上記ベルトコ
ンベア42の停止時に押圧保持する上部押圧板C1と、
この上部押圧板C1を上下させるエアシリンダC2と、
ガイド板33の搬送方向先端部に回動自在に設けられ、
製品単位多段体L2の分離方向と逆方向の側部を上記ベ
ルトコンベア42の停止時に押圧保持する側部押圧板C
3と、この側部押圧板C3をリンク機構C5を介して回
動させるエアシリンダC4とを備えている。
【0024】ベルトコンベア42の停止時に、押圧保持
手段Cによって、2番目以降の製品単位多段体L2〜L
4を保持するので、これら後続の製品単位多段体L2〜
L4のオーバーランを確実に防止することができる。特
に、押圧保持手段Cが、後続の横列多段体の上部および
側部の2方向から押圧してこれを保持するので、オーバ
ーランの防止が一層確実であり、これらを確実に所定位
置で停止させることができる。したがって、2番目の製
品単位多段体L2の先端部が収容部45に収容され、後
端部がガイド板33,34によって保持された状態にな
るようなことがなく、このような状態で分離されること
によって発生していた傷の発生を防止して質の良い製品
を得ることができる。また、分離荷重が過大となって、
装置に過大な負荷がかかることをも防止することがで
き、したがって、オーバランに起因した、装置の損傷の
発生を防止することができる。
【0025】図7および図8を参照して、上記逃がし機
構としてのエアシリンダD2は、一端部がガイド板34
に対して揺動自在に取り付けられ、他端部がストッパ板
D1に揺動自在に取り付けられている。このエアシリン
ダD2は、先頭の製品単位多段体L1が後続の製品単位
多段体L2と分離されるときにおいて、所定の分離荷重
を超えた場合に縮んで、図8に示すように、分離される
製品単位多段体L1の移動方向へ回動解放し、製品単位
多段体L2の製品単位多段体L1側への追従移動を許容
する。したがって、分離不良による製品単位多段体の傷
の発生を防止することができ、質の高い製品を得ること
ができる。また、過大な分離荷重を受けて装置が損傷す
ることを防止することができる。なお、上記の回動解放
に際して、装置全体を非常停止させるようにしておけ
ば、当該分離部分に後続の製品単位多段体L3等が不要
に搬送されてくることを防止できるとともに、上記の製
品単位多段体L1,L2を取り除いたり正規の位置に戻
したりする復帰作業を行う上で好ましい。
【0026】上記収容部45は、図4に示すように、1
組の製品単位多段体を収容可能な大きさのボックスにて
形成していると共に、同じ大きさの4個の収容部45a
〜45dを、間欠的に駆動可能な駆動軸46に対し90
度間隔で放射状に固定した支持部47に取付けている。
したがって、上記各収容部45は、駆動軸46の回転に
より、1組の製品単位多段体を収容する位置と、収容し
た製品単位多段体を取り出す位置とを順番に循環させる
ことができる。各収容部45は、駆動軸46の回転軸線
に平行な方向の両面が開放しているとともに放射方向に
も開放したコ字形断面形状をしており、上記の開放部分
を通して収容部45内を、上記取出搬送装置61の後述
する押圧移動手段Eが移動できるようになっている。
【0027】上記した製品単位多段体を収容する位置
は、この実施例では、最上位置Tに設定し、収容した製
品単位多段体を取り出す位置は、図4において反時計回
りに90度回転した水平の位置Mに設定している。これ
により、収容時に上下に積み重ねた製品単位多段体を、
取り出すときに横向きにすることができ、したがって、
2つ以上の製品単位多段体を簡単に1体にすることがで
き、包装を容易に行なうことができる。
【0028】なお、上記最上位置Tには、収容部45の
回転方向に回転駆動させる補助駆動部を設けることがで
き、このときは、補助駆動部を駆動させることによっ
て、収容部45に収容された製品単位多段体と次の製品
単位多段体、例えば製品単位多段体L1を次の製品単位
多段体L2と分離させる場合、駆動軸46や支持部47
に対する負荷を軽減させることができる。
【0029】上記収容部45は、製品単位多段体の収容
側とその対向側が開放されており、何れの方向にも取り
出しができるようになっている。したがって、この実施
例で示すように、成形品列の取出位置Mを跨がった状態
で、成形品列の取出搬送装置61(図2および図9参
照)を設けているとともに、この取出搬送装置61の両
端部に一対の包装装置62を隣接して設けている。
【0030】取出搬送装置61は、取出位置にある収容
部45を貫通して左右に移動することにより、収容部4
5から取り出した製品単位多段体を、水平な搬送路E3
上に沿って左右の包装装置62へ交互に搬送する押圧板
E1と、押圧板E1を往復移動させるエアシリンダE2
からなる押圧移動手段Eとを備えている。押圧板E1
は、移動方向に対向して設けられ、搬送路E3上に横た
えられた(寝かされた)製品単位多段体L1の積み重ね
方向の全幅にわたって押圧できるだけの幅にしてある。
このように、製品単位多段体L1の全幅にわたって押し
ながら移動させるので、搬送中に製品単位多段体が位置
ずれせず、包装装置62側へ良好に搬送することができ
る。したがって、うまく搬送できないために、うまく包
装できなかったり、包装される製品の数が不足したりす
るようなことがない。また、左右の包装装置62側ヘ搬
送して2箇所で包装を行うので、製品の包装作業を能率
良く行なうことができる。
【0031】次に、上記した分離装置1の動作を説明す
る。先ず、多数の製品が縦横列につながったシート状の
合成樹脂成形品Sを多段に積み重ねた縦横列多段体ST
(図5参照)を、第1の搬送装置2のベルトコンベア2
1に供給して、双方のベルトコンベア21,22を駆動
する(センサ27a,27bは検知信号OFF)。な
お、このシート状の合成樹脂成形品Sは、予め各製品間
に分離用の切り目が入ったものが分離上好ましいが、厚
みの薄い場合特に設けられていなくてもよい。
【0032】上記ベルトコンベア21,22は、先頭側
の横列多段体L1〜L4によって最初のセンサ27aが
検知信号を出力するまで駆動され、このセンサ27aが
ONになると、下流側のベルトコンベア22を一旦停止
させる。そして、次の横列多段体を供給すると共に、ベ
ルトコンベア21で搬送し、前の横列多段体に当接させ
て連続状態とし、さらに後方から押すことにより再度上
記センサ27aをONにさせ、ベルトコンベア22を再
び駆動する。これにより、複数の横列多段体からなる縦
横列多段体STをつながった状態で搬送することがで
き、列数が少なくなっても倒れる虞がなくなる。
【0033】先頭の横列多段体L1〜L4が、ベルトコ
ンベア22の先端付近へ送られて、センサ27cがON
になると、この両ベルトコンベア21,22の駆動を停
止させる。この状態で、横列多段体への分離装置3を駆
動し、押圧板32によって横列多段体L1〜L4をその
配列方向(横列)に沿う方向へ押圧して、これらの横列
多段体L1〜L4を後続の成形品列L5〜L8から剪断
分離する。この分離直後、上記転倒防止手段Bによっ
て、横列多段体L1〜L4から一部の製品単位多段体が
倒れることが防止される。次に、ベルトコンベア43
が、始動の慣性で横列多段体L1〜L4から製品単位多
段体が転倒しないように、ゆっくりとした初速で立ち上
がり、横列多段体L1〜L4を第3の搬送装置41のベ
ルトコンベア42へ送る。
【0034】次に、第3の搬送装置41では、横列多段
体L1〜L4を受けるとベルトコンベア42を駆動させ
て、前方の製品単位多段体L1を最上位置Tにある収容
部45a内へ収容する。1つの製品単位多段体L1が収
容部45a内へ収容されると、上記ベルトコンベア42
を一旦停止するが、この停止時に、上記押圧保持手段C
によって後続の製品単位多段体L2〜L4のオーバーラ
ンが防止される。そして、駆動軸46の回転により収容
部45aを最上位置Tから取出位置M方向へ回転させ
る。
【0035】この収容部45aの回転によって、収容部
45a内に収容されている製品単位多段体L1は、後続
の製品単位多段体L2と剪断分離される。収容部45a
が取出位置Mに移動すると、取出搬送装置61を駆動し
て、押圧板E1が収容部45a内部の製品単位多段体L
1を取り出し、さらに一方の包装装置62に送って包装
する。
【0036】収容部45aがこの位置で取り出し包装作
業を行なっているとき、次の収容部45bは最上位置T
に回転しているので、取り出し作業と同時に、上記ベル
トコンベア42を駆動して成形品列L2を収容部45b
に収容することができる。そして、さらに駆動軸46を
90度回転させると、上記収容部45bを取出位置Mに
移動させることができる。次の収容部45bが取出位置
Mに移動すると、押圧板E1が製品単位多段体L1の取
出時とは逆方向に移動し、製品単位多段体L2を取り出
して、他方の包装装置62に送って搬送する。
【0037】この動作を繰り返して、収容部45c,4
5dで製品単位多段体L3,L4を取出位置Mに運んで
包装すると、4つの製品単位多段体L1〜L4からなる
横列多段体からの各製品単位多段体への分離、包装作業
が完了する。上記の工程を繰り返して、次の横列多段体
L5〜L8以降も1つの製品単位多段体に分離して包装
を行なう。
【0038】上記収容部45は、90度間隔の放射状に
形成した支持部47に取付けているので、駆動軸46の
回転により、複数の収容部45a〜45dを順番に最上
位置Tから取出位置Mへ移動させることができ、分離効
率を格段に向上させることができる。また、製品が、変
形したり、潰れたりすることがなくなったので、歩留り
率も向上した。
【0039】なお、この発明は上記実施例に限定される
ものではなく、例えば、押圧保持手段Cの押圧板C1,
C3を移動させる機構として、カム機構その他の公知の
駆動機構を用いることができる。また、逃がし機構とし
てエアシリンダD2に代えて、ばね等を用いることがで
き、その他、この発明の要旨を変更しない範囲で種々の
設計変更を施すことができる。
【0040】
【発明の効果】以上のように本発明の合成樹脂成形品の
横列多段体への分離装置によれば、縦横列多段体からの
分離直後の横列多段体に対して所定部を転倒防止手段で
押圧するようになっているので、横列多段体から製品単
位多段体が転倒することを防止でき、したがって、転倒
した製品単位多段体を起こすために装置を停止する必要
がなく、装置の稼働効率を向上することができる。
【0041】また、分離直後の横列多段体を搬送する際
の、搬送初期の速度を相対的に遅くした場合には、搬送
始動時に発生しやすい製品単位多段体の転倒を防止する
ことができ、装置の稼働効率を一層向上させることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例としての合成樹脂成形品の
横列多段体への分離装置の分離動作を順次に示す要部側
面図である。
【図2】横列多段体への分離装置及び製品単位多段体へ
の分離装置を含む、合成樹脂成形品の分離装置を示す概
略平面図である。
【図3】搬送装置付近の概略側面図である。
【図4】製品単位多段体への分離装置の要部を示す正面
図である。
【図5】シート状の合成樹脂成形品を多数積み重ねた縦
横列多段体を示す斜視図である。
【図6】収容部に横列多段体が収容される状態を示す製
品単位多段体への分離装置の概略側面図である。
【図7】収容部に横列多段体が収容される状態を示す製
品単位多段体への分離装置の概略平面図である。
【図8】分離時にストッパ板が解放される状態を示す製
品単位多段体への分離装置の概略平面図である。
【図9】押圧移動手段によって製品単位多段体が包装装
置へ搬送される状態を示す取出搬送装置の概略平面図で
ある。
【図10】従来の横列多段体の分離直後の状態を示す横
列多段体への分離装置の概略側面図である。
【符号の説明】
1 分離装置 2 第1の搬送装置 3 横列多段体への分離装置 4 製品単位多段体への分離装置 43 ベルトコンベア(第2の搬送装置) 41 第3の搬送装置 45 収容部 46 駆動部 61 取出搬送装置 S シート状合成樹脂成形品 ST 縦横列多段体ST L1 製品単位多段体 B 転倒防止手段 C 押圧保持手段 D1 ストッパ板 D2 エアシリンダ(逃がし機構) E 押圧移動手段 E2 搬送路

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】多数の製品が部分的につながった状態で縦
    横列に連結され碁盤の目状になったシート状合成樹脂成
    形品を多段に積み重ね、縦列に沿う方向に搬送された縦
    横列多段体から、搬送方向の先頭に送られた横列多段体
    を、1単位列毎に押圧分離手段によって横列に沿う方向
    に押圧して後続残余の縦横列多段体と剪断分離する、横
    列多段体への分離装置において、 上記縦横列多段体からの横列多段体の分離直後に進出し
    て、当該横列多段体の所定部を押圧することにより当該
    横列多段体の転倒を防止する転倒防止手段を備えたこと
    を特徴とする合成樹脂成形品の横列多段体への分離装
    置。
  2. 【請求項2】上記転倒防止手段による横列多段体への押
    圧が解除された直後に始動して当該横列多段体を横列に
    沿う方向に搬送する搬送装置を備え、 この搬送装置の搬送速度を、その初速が相対的に遅くな
    るように設定してあることを特徴とする請求項1記載の
    合成樹脂成形品の横列多段体への分離装置。
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