JPH06155219A - ワーク交換装置を備えた工作機械 - Google Patents

ワーク交換装置を備えた工作機械

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JPH06155219A
JPH06155219A JP31181392A JP31181392A JPH06155219A JP H06155219 A JPH06155219 A JP H06155219A JP 31181392 A JP31181392 A JP 31181392A JP 31181392 A JP31181392 A JP 31181392A JP H06155219 A JPH06155219 A JP H06155219A
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JP
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work
machine tool
hand
track
axis
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JP31181392A
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English (en)
Inventor
Yoshinori Hashizume
嘉則 橋詰
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MYANO TEKKOSHO KK
MIYANO KK
Original Assignee
MYANO TEKKOSHO KK
MIYANO KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ワークの搬送軌跡における方向転換時のタイ
ムラグをなくして、ワークのローディングおよびアンロ
ーディングのサイクルタイムが短いワーク交換装置を備
えた工作機械を提供すること。 【構成】 工作機械1のワーク交換装置20は、ワーク
受渡し位置Aとワークチャッキング機構3との間でのワ
ーク8の搬送軌跡に対応する無縁軌道を構成する複数の
プーリ10a〜10c,13を有し、この無縁軌道に沿
って移動するベルト部材9に、ワークハンド機構4は、
ハンド機構支持部材5を介して接続されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、工作機械の主軸側のワ
ークチャッキング機構にワークをローディングまたはア
ンローディングするワーク交換装置を備えた工作機械に
関し、特に、そのワークハンド機構の移動機構に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、NC工作機械のなかには、そ
の主軸側のワークチャッキング機構に対して、未加工の
ワークをローディングする機構または加工済のワークを
アンローディングする機構を一体に装備したものがあ
る。図9は、これらの工作機械におけるワークの搬送軌
跡を示したものであり、この図においては、工作機械の
主軸の回転軸線をY軸とし、それに垂直な方向をZ軸と
して説明する。ワーク102は、Y軸方向とZ軸方向に
それぞれ直進動作する第1および第2の直進アクチュエ
ータに接続されたハンド機構に保持されて、まず、Y軸
方向に対する第1の直進アクチュエータの動作によりA
位置からB位置まで搬送される。そして、B位置におい
て、第1の直進アクチュエータからZ軸方向に対する第
2の直進アクチュエータに動作を切り換えることによ
り、ワーク102はB位置からC位置まで移動する。し
かる後に、C位置において、第2の直進アクチュエータ
から第1のY軸方向の直進アクチュエータに動作を切り
換えることによって、C位置から主軸側のワークチャッ
キング機構101に対するワークのローディングを行
う。
【0003】その後には、加工の妨げにならないよう
に、また、クーラントを浴びないように、上記のローデ
ィングと同じ軌跡を逆に描いて、ハンド機構は、ワーク
チャッキング機構101に対して主軸の基端側に退避す
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うにY軸方向とZ軸方向のそれぞれの方向に対する第1
および第2の直進アクチュエータの動作を切り換えるこ
とで、ワーク102の搬送方向の転換を行っているた
め、直進アクチュエータの動作切り換え時には、動作中
の直進アクチュエータを停止させてから別の直進アクチ
ュエータを動作させることによるタイムラグが発生する
という問題がある。また、ワーク102の移動を搬送方
向の転換位置において停止状態にする必要があり、その
ためには、ワークの慣性力によって停止位置をオーバー
ランしないように、停止位置の近傍でその移動速度を弛
める動作やショックアブソーバーの配置などの対策が必
要なことから、ワークのローディングおよびアンローデ
ィングのサイクルタイムを短くできないという問題もあ
る。
【0005】以上の問題に鑑みて、本発明の課題は、ワ
ークの搬送経路における方向転換時のタイムラグをなく
して、ワークのローディングおよびアンローディングの
サイクルタイムが短いワーク交換装置を備えた工作機械
を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明に係るワーク交換装置を備えた工作機械にお
いて講じた手段を、図2に示す工作機械を例に以下に説
明する。本発明に係る工作機械1においては、各構成部
分の配置上の制約から、主軸2の側のワークチャッキン
グ機構3に対して離間した位置にワーク受渡し位置Aが
設定されており、このワーク受渡し位置Aとワークチャ
ッキング機構3との間でワーク8のローディングまたは
アンローディングをワークハンド機構4を介して行うワ
ーク交換装置20において、ワーク受渡し位置Aとワー
クチャッキング機構3との間でのワーク8の搬送軌跡に
対応する軌道を構成する複数のプーリ10a〜10cお
よび大径プーリー13(回転部材)を有し、この無縁軌
道に沿って移動するベルト部材9に、ワークハンド機構
4がハンド機構支持部材5を介して接続することに特徴
を有する。
【0007】ここで、ワーク受渡し位置Aおよび軌道
は、ワークチャッキング機構3に対して主軸2の基端側
に設定されていることが望ましい。
【0008】
【作用】本発明に係るワーク交換装置を備えた工作機械
の作用を、図2に示す工作機械1において、ワーク受渡
し位置Aから未加工のワーク8をワークチャッキング機
構3にローディングする場合を例に説明する。
【0009】まず、搬送された未加工のワーク8は、ワ
ーク受渡し位置Aでワークハンド機構4に把持される。
つぎに、タイミングベルト9(ベルト部材)は、ワーク
受渡し位置Aから+Yの方向に移動を始め、このタイミ
ングベルト9に固定されたハンド機構支持部材5は、そ
の支持部5aがB位置に至るまでの間においては+Yの
方向に移動した後に、B位置からC位置の間においてタ
イミングベルト9のコーナーRに倣って+Yの方向およ
び−Zの方向に移動し、その後に、C位置からD位置の
間においては−Zの方向に移動する。そして、D位置か
らE位置の間において、タイミングベルト9のコーナー
Rに倣って−Yの方向および+Zの方向に移動する。こ
こで、支持部5aがE位置に位置するとき、未加工のワ
ーク8は、ワークチャッキング機構3の中心軸線上にあ
って、Y軸方向に対してワークチャッキング機構3と離
間したところに位置している。そして、支持部5aがE
位置からF位置まで移動することで、ワーク8は、ワー
クチャッキング機構3にローディングされる。
【0010】このように、本発明に係るワーク交換装置
においては、ハンド機構支持部材5をタイミングベルト
9に沿って移動するように構成して、ワーク8の搬送軌
跡におけるY軸方向とZ軸方向の方向転換を一連の流れ
で可能としているため、その方向転換時におけるタイム
ラグがなく、また、ワーク8の搬送軌跡のいずれの位置
においても、その搬送速度を減速する必要がなく、ショ
ックアブソーバーなども不要である。
【0011】
【実施例】つぎに、添付図面に基づいて、本発明の実施
例について説明する。
【0012】〔実施例1〕図2は、本発明の実施例1に
係るワーク交換装置を搭載した工作機械の概略を示す斜
視図である。この図において、主軸2の先端側にはワー
クチャッキング装置3が位置しており、このワークチャ
ッキング装置3と対面する位置には、複数の異なるツー
ル25をストックしてこのなかからワーク8に施す加工
に適したものを選択可能なタレット24がある。主軸2
の基端側の上方には、ワークを搬送するインコンベア1
5aが、工作機械1の外部の未加工ワーク供給部(図示
せず。)から工作機械1の内部に向かって設けられてい
る。なお、ワークチャッキング装置3の基端側上方に
は、内部の構成部材を加工エリアから遮断し、ワークの
ローディング、アンローディング時に開放状態になるカ
バー19がある。また、工作機械1の前面側には、作業
者が数値入力などの操作を行う入力部を備えて工作機械
1の各機構の動作を制御するNC制御部23が設けられ
ている。さらに、ワークチャッキング装置3とタレット
24を含む加工エリアの前面側は、加工の確認やツール
の交換のために加工エリアを外部に対して遮蔽、開放す
るスライドカバー26が主軸2の軸線方向に移動可能に
なっている。
【0013】図2、図3および図4は、それぞれ本例の
工作機械に搭載されたワーク交換装置の構成を示す概略
構成図であって、このうち、図2は、互いに直交するX
軸、Y軸およびZ軸のうち、Y軸方向に工作機械の主軸
2の回転軸線LがあるとしたときにおけるX軸方向から
の側面図であり、図3は、このY軸方向からみた正面
図、図4は、このZ軸方向からみた平面図である。
【0014】これらの図において、互いに直交するX
軸、Y軸およびZ軸のうち、Y軸方向においては、主軸
2の側のワークチャッキング機構3の開口部が向く方
向、すなわち、図2に向かって右側を+Y、主軸2の基
端側、すなわち、図2に向かって左側を−Yにしてあ
る。これに対して、Y軸に対して垂直なX軸およびZ軸
のうち、工作機械1の垂直方向をZ軸としてあり、この
Z軸方向において、工作機械1の上方、すなわち、図2
に向かって上の方向を+Z、工作機械1の下方、すなわ
ち、図2に向かって下の方向を−Zにしてある。また、
工作機械1の水平方向をX軸としてあり、このX軸方向
において、工作機械1の左方、すなわち、図3に向かっ
て左の方向を−X、工作機械1の右方、すなわち、図3
に向かって右の方向を+Xにしてある。
【0015】次に、本例のワーク交換装置の構成を説明
する。本例の工作機械1の−Yの方向であって回転軸線
Lの上方位置には、ワーク8を、未加工ワーク供給部か
ら工作機械1内部の反転ハンド16に受け渡す位置まで
搬送するインコンベア15aがある。また、加工済のワ
ーク8を工作機械1の内部から次工程の加工済ワーク受
取部(図示せず。)に搬送するアウトコンベア15b
が、このインコンベア15aに対し+Xの方向に並行し
て設けられている。反転ハンド16は、ワーク8を把持
した状態と開放した状態とに切り換え可能な構造になっ
ており、この反転ハンド16は、リアベット22のレー
ル18d上をY軸方向にスライド移動するガイドブロッ
ク18aに対してX軸方向において連結軸18bを介し
て連結され、これらの反転ハンド16およびガイドブロ
ック18aなどによってワークの反転機構18が構成さ
れている。この反転機構18に対して−Yの側におい
て、基端側を固定されたシリンダ17は、このガイドブ
ロック18aの上面から上方に突出したレバーにピンな
どの連結部材を介して接続されている。
【0016】また、主軸2の基端側において、XY面に
対して垂直面を形成するフロントベット21の側面に
は、主軸2の回転軸線Lの上方側に、回転軸線がX方向
のプーリー10aと、回転軸線Lの下方側にプーリー1
0aの回転軸線のY方向における位置を同じくするプー
リー10bと、同じく下方側にプーリー10bの回転軸
線にZ方向における位置を同じくするプーリー10cと
があり、さらに、回転軸線Lの上方側には、同じく回転
軸線がX方向の大径プーリー13と、この大径プーリー
13と回転軸線を共にして固定されたピニオンギヤ12
とがある。さらに、これらのプーリー10a〜10cと
大径プーリー13の外周側にわたって無縁軌道を規定さ
れたタイミングベルト9がある。また、ピニオンギヤ1
2と噛み合うラックギヤ11bは、駆動モータ(図示せ
ず)からの駆動トルクを伝達するギヤ11aに噛み合っ
て駆動源11を構成している。
【0017】ここで、タイミングベルト9の軌道の内側
において、フロントベット21の側面には、スライド方
向をY軸方向に対して平行になるように配置されたガイ
ドロッド14が並列配置されて固定されている。ここ
で、ガイドベース6は、ガイドロッド14をガイドとし
て外力が与えられたときにY軸方向にスライド可能なガ
イドブロック6aと、そのスライド方向に対して直交す
る方向、すなわち、Z軸方向にスライド方向を有するガ
イドロッド6bとを備えている。したがって、ガイドベ
ース6は、ガイドブロック6aを介してガイドロッド1
4に沿ってY軸方向(矢印+Yの方向および−Yの方
向)に移動可能になっている。
【0018】ここで、ガイドロッド6bに接続された状
態で、ハンド機構支持部材5は、タイミングベルト9に
連結されている。このハンド機構支持部材5は、ガイド
ベース6のガイドロッド6bをガイドとしてZ軸方向に
移動可能なガイドブロック5cと、タイミングベルト9
の軌道面9aに常時接するように固定された支持部5a
と、この支持部5aを固定する支持脚5bと、この支持
脚5bを固定して、ガイドブロック5cから+Yの方向
に突出して形成されたアーム部5dと、このアーム部5
dの先端側で+X方向に突出するように形成されたワー
クハンド機構保持部5eとで構成され、ワークハンド機
構保持部5eには、ワーク8が把持されるワークハンド
機構4が接続されている。ハンド機構支持部材5は、Y
軸方向に移動可能なガイドベース6のガイドロッド6b
を介してZ軸方向(矢印+Zの方向および−Zの方向)
に移動が可能であることと、タイミングベルト9の軌道
面に常時接していることから、タイミングベルト9の軌
道に沿ってY軸方向およびZ軸方向のいずれの方向に対
しても移動可能である。ここで、タイミングベルト9の
軌道のうち、そのコーナー部分に相当するB,C位置お
よびD,E位置には、支持部5aの移動軌跡の外周側に
ガイドレール55a,55bが設けられており、タイミ
ングベルト9の移動にともなって、ハンド機構支持部材
5がB,C位置またはD,E位置を通過するとき、ハン
ド機構支持部材5に対して大きな遠心力が作用しても、
支持部5aの外周側がガイドレール55a,55bの内
側を倣うため、ハンド機構支持部材5がB,C位置また
はD,E位置において軌道から脱落することがないよう
になっている。
【0019】また、ワークハンド機構4は、インコンベ
ア15aから搬送される未加工のワーク8を把持した状
態と開放した状態とに切り換え可能なインハンド4a
と、このインハンド4aと同じ構造であってワークチャ
ッキング装置3から加工済のワーク8を受け取るアウト
ハンド4bとを有し、これらのインハンド4aおよびア
ウトハンド4bを保持するベース4cが支持軸4dを介
してワークハンド機構保持部5eに取り付けられてい
る。また、インハンド4aおよびアウトハンド4bを動
作させるシリンダ7は、ワークハンド機構保持部5eに
基端側を固定されており、その先端側のシリンダロッド
には軸穴が形成されてこの軸穴に挿入された連結ピンを
介して、ベース4cの上方に形成された連結部4eに接
続されている。したがって、ワークハンド機構4は、シ
リンダ7の動作により、支持軸4dを中心として−Xの
方向と+Xの方向とに揺動可能になっている。
【0020】このような構成のワーク交換装置20を備
えた工作機械1において、各機構の動作手順は、そのN
C制御部23のCPUに予め格納されているプログラム
に基づいて行われ、その動作の一例を以下説明する。
尚、図2、図3および図4においては、加工済のワーク
8がワークチャッキング装置3に保持されている状態に
あって、ワークハンド機構4には、未加工のワーク8が
把持されている状態にある。
【0021】まず、工作機械1の外部に位置するワーク
供給部(図示せず。)からインコンベア15aによって
工作機械1の内部に搬送された未加工のワーク8は、反
転ハンド16に把持される。つぎに、シリンダ17が、
ガイドブロック18aのレバーを+Yの方向に押すよう
に動作して、反転ハンド16に保持されたワーク8は、
その姿勢を連結軸18bを移動中心として+Yの方向に
向けて90°転換される。さらに、シリンダ17を+Y
の方向に動作させると、ガイドブロック18aは、ガイ
ドロッド18d上を+Yの方向に移動することにより、
反転ハンド16に保持されているワーク8は、ワーク受
渡し位置Aまで搬送されて、ワークハンド機構4のイン
ハンド4aに把持される。この状態で、反転ハンド16
は、ワーク8をインハンド4aに受け渡すべく開放した
後に、シリンダ17が−Yの方向に動作することで初期
の位置に戻り、次の未加工のワーク8を受取り可能な状
態で待機する。
【0022】続いて、タイミングベルト9に対する時計
方向(CW)の駆動トルクがギヤ11aおよびラックギ
ヤ11bを介してピニオンギヤ11に伝達されると、タ
イミングベルト9は、時計方向(CW)に移動を始め、
同時に、ワークハンド機構4を支持するハンド機構支持
部材5は、タイミングベルト9とともに+Yの方向に移
動を始める。そして、ハンド機構支持部材5は、タイミ
ングベルト9上に固定されたハンド機構支持部材5の支
持部5aがB位置に至るまでの間においては+Yの方向
に移動し、それ以降、B位置からC位置の間においては
タイミングベルト9のコーナーRに倣って+Yの方向お
よび−Zの方向に移動し、C位置からD位置の間におい
ては−Zの方向に、そして、D位置からE位置の間にお
いてはタイミングベルト9のコーナーRに倣って−Yの
方向および−Zの方向に移動する。このため、支持部5
aがE位置にあるとき、加工済のワーク8を把持するア
ウトハンド4bは、図5に示すように、その把持中心が
X軸方向とZ軸方向のいずれの方向においてもワークチ
ャッキング装置3の軸中心Sに一致する位置にあって、
Y軸方向に対してはワークチャッキング装置3から離間
した位置にある。一方、インハンド4aに把持された未
加工のワーク8は、ワークチャッキング装置3の軸中心
Sに対してそのZ軸座標が一致しており、X軸方向とY
軸方向において、ワークチャッキング装置3に干渉しな
いところに位置している。
【0023】この状態から、支持部5aがE位置からF
位置まで移動すると、アウトハンド4bは、ワークチャ
ッキング装置3に保持された加工済ワーク8を把持した
後に、ワークチャッキング装置3がワーク8を開放する
ことでワーク8の受け渡しがされる。そして、タイミン
グベルト9に対する反時計方向(CCW)の駆動トルク
がピニオンギヤ12を介して伝達されて、タイミングベ
ルト9が移動を始めるのにともなって、支持部5aがF
位置からE位置まで戻って、加工済のワーク8は、ワー
クチャッキング装置3からアンローディングされる。
【0024】この状態から、図6に示すように、シリン
ダ7を−Xの方向に動作させると、ワークハンド機構4
が支持軸4dを介して+Xの方向に揺動することから、
インハンド4aに把持された未加工のワーク8は、ワー
クチャッキング装置3の軸中心Sに対して同一Y軸線上
に移動する。そして、再び、タイミングベルト9を時計
方向(矢印CWの方向)に移動することにより、未加工
のワーク8は、ワークチャッキング装置3にローディン
グされる。
【0025】この後、タイミングベルト9が反時計方向
(矢印CCWの方向)に移動する過程において、ワーク
ハンド機構4は、シリンダ7によって揺動姿勢を初期の
状態に戻しながらワーク受け渡し位置Aまで移動し、ア
ウトハンド4bに把持された加工済ワーク8は、アウト
コンベア15bに受け渡されて工作機械1から排出され
る。
【0026】以上のとおり、本例のワーク交換装置20
を備える工作機械1においては、インハンド4aおよび
アウトハンド4b(ワークハンド機構4)が接続された
ハンド機構支持部材5をタイミングベルト9によって移
動可能に構成して、ワークの搬送軌跡におけるY軸方向
の搬送とZ軸方向の搬送とを一連の流れで可能としてい
るため、その方向転換時におけるタイムラグがなく、ま
た、ワークの搬送軌跡のいずれの位置においてもその搬
送速度を減速する必要がない。
【0027】また、ワークの搬送範囲が広い場合におい
て、シリンダ機構などを採用すると、搬送軌跡の複雑化
にともなって、シリンダなどの数を増やす必要があるた
め、工作機械1の小型化が阻害されるのに対して、本例
のワーク交換装置20を備える工作機械1においては、
プーリー10a〜10cおよび大径プーリー13の配置
のみによって、無縁軌道を自由に設定でき、この設定の
みによってワークの搬送軌跡に容易に対応することがで
きるので、工作機械1の小型化にも有利である。それ
故、ワーク受渡し位置Aおよび軌道をワークチャッキン
グ装置3に対して主軸2の基端側に配置することもで
き、ワークチャッキング装置3の開口側、すなわち、加
工エリアのスペースを広く確保することができる。
【0028】さらに、タイミングベルト9の軌道のう
ち、コーナー部分に相当するB,C位置およびD,E位
置には、そこをハンド機構支持部材5が通過するときに
支持部5aの外周側が倣うガイドレール55a,55b
を有するため、ハンド機構支持部材5がB,C位置また
はD,E位置において軌道から脱落することがないの
で、そこを高速度で通過させることが可能であって減速
する必要がない。
【0029】また、未加工と加工済のそれぞれのワーク
専用のハンドを備えたワークハンド機構4が、ワークチ
ャッキング装置3の近傍において揺動することでワーク
のローディングとアンローディングを行うことから、ワ
ークのローディングおよびアンローディングのサイクル
タイムを短くできる。
【0030】〔実施例2〕図7および図8には、本発明
の実施例2に係るワーク交換装置を備えた工作機械の構
成を示してあり、そのうち、図7は、本例に係るワーク
交換装置をY軸方向からみた正面図、図8は、このワー
ク交換装置における無縁軌道の設置位置方向からみた矢
視図である。尚、本例のワーク交換装置の特徴点は、無
縁軌道の設定と、ワークハンド機構の構造にあって、そ
の他の構造は実施例1と同様になっているので、対応す
る部分には同符号を付して、その詳細な説明は省略す
る。
【0031】これらの図において、インコンベア15a
は、ワークチャッキング装置3に対して上方側に位置
し、アウトコンベア15bは、その下方側に位置してい
る。また、リアベット22はX軸方向(水平方向)に対
して傾きを有して形成されており、タイミングベルト9
が構成する無縁軌道は、このリアベット22の上面に対
して平行、すなわち傾きを有している。
【0032】ここで、未加工ワーク専用のインハンド4
aを備えたワークハンド機構4は、タイミングベルト9
に支持部5aを固定されたハンド機構支持部材5に支持
されており、また、ハンド機構支持部材5のガイドブロ
ック5cに対してガイドベース6のガイドロッド6b、
ガイドベース6のガイドブロック6aに対してリアベッ
ト22の上面に設置されたガイドロッド14とによっ
て、タイミングベルト9の軌道に沿って移動することが
できる。
【0033】一方、加工済のワーク8専用のアウトハン
ド4bを備えたアンローディング機構30は、ハンドア
ーム30aの基端側におけるシリンダー30bの推力を
伝達するラックギヤ30cおよびギヤ30dによって、
支持軸30eを介して、アウトコンベア15bにワーク
8を受け渡す位置とワークチャッキング装置3近傍位置
との間を揺動可能になっている。また、このアンローデ
ィング機構30は、アウトハンド4bとワークチャッキ
ング装置3に保持されているワーク8とのY軸方向にお
ける接触を回避するため、アウトハンド4bをY軸方向
に直線移動可能なY軸方向移動機構を備えている。
【0034】このような構成のワーク交換装置10を備
えた工作機械1において、インハンド4aに把持された
未加工のワーク8は、タイミングベルト9に対する時計
方向(矢印CWの方向)の駆動トルクによって回転を行
うタイミングベルト9の軌道に従って、図7に示すよう
に、ワーク受渡し位置Aとワークチャッキング装置3と
を結ぶ軌跡を描いて、ワークチャッキング装置3にロー
ディングされる。その後に、ワークハンド機構4は、ワ
ーク受渡し位置Aに退避して次のワーク8を受取り可能
な状態で待機する。
【0035】また、加工が終了すると、駆動トルクが伝
達されたハンドアーム30aが支持軸30eを介してワ
ークチャッキング装置3まで移動して、Y軸方向移動機
構によりアウトハンド4bを−Yの方向に移動させて、
ワーク8のアンローディングを行う。そして、ワーク8
は、ハンドアーム30aからアウトコンベア15bに受
け渡される。
【0036】このように、本例のワーク交換装置10を
備えた工作機械1においては、ワークのローディングと
アンローディングをそれぞれ専用の機構で行って、イン
ハンドとアウトハンドの一方を、ワークチャッキング装
置3に対峙するように切り換える揺動機構を省くことに
より、ローディングの1サイクルは、タイミングベルト
9を一定の範囲で正転および逆転を一度ずつ行うだけ
で、ワークのローディングを行うことができる。ここ
で、インハンド4aをタイミングベルト9によって移動
可能に構成して、Y軸方向のワークの搬送とZ軸方向の
ワークの搬送とを一連の流れで可能としているため、そ
の方向転換時におけるタイムラグがなく、また、ワーク
の搬送軌跡のいずれの位置においてもその搬送速度を減
速する必要がない。しかも、無縁軌道の設定のみによっ
てワークの搬送軌跡に容易に対応することができるの
で、工作機械1の小型化にも有利である。それ故、ワー
ク受渡し位置Aおよび軌道をワークチャッキング装置3
に対して主軸2の基端側に配置して、加工エリアのスペ
ースを広く確保することができる。
【0037】また、無縁軌道を構成するタイミングベル
ト9が、水平方向に対して傾きを持ち、ワークの搬送軌
跡がこの傾きに平行であって、工作機械1の内部空間を
有効に利用していることから、工作機械1の小型化が実
現できる。さらに、インコンベアとアウトコンベアのX
軸上の座標位置を一致させることも可能であるため、こ
の工作機械を介したラインの構成を容易にすることがで
きる。
【0038】なお、上記の実施例において、無縁軌道を
構成するベルト部材にタイミングベルト9を採用した
が、これに限らず、与えられた駆動トルクの方向に従っ
て移動可能なもの、たとえば、スプロケットによって駆
動されるチェーンなどを用いてもよい。また、反転ハン
ド16のワーク受け渡し位置Aへの移動と初期の位置へ
の復帰をともにシリンダ17を用いて行ったが、図4に
破線で示すように、圧縮コイルバネ117などによって
初期位置への復帰が可能な構成にしてもよい。
【0039】
【発明の効果】以上のとおり、本発明に係るワーク交換
装置を備えた工作機械においては、ワークの搬送軌跡に
対応するように配置した回転部材によって軌道を構成
し、この軌道に沿って移動するチェーンベルトやタイミ
ングベルトなどのベルト部材に対して、ハンド機構支持
部材が接続されていることに特徴を有する。従って、本
発明によれば、ワークの搬送における方向転換を一連の
流れで行なえるため、その方向転換時におけるタイムラ
グがなく、また、方向転換するときに不必要な減速を行
う必要がない。
【0040】また、ワークの搬送範囲が広い場合にシリ
ンダ機構などを採用すると、搬送軌跡の複雑化にともな
って、シリンダなどの数を増やす必要があるため、工作
機械の小型化が阻害されるのに対して、本発明において
は、回転部材の配置によって軌道を自由に設定できるの
で、ワークの搬送経路にかかわらず、必要な部材が少な
いので、工作機械の小型化にも有利である。それ故、ワ
ーク受渡し位置および軌道をワークチャッキング機構に
対して主軸の基端側に配置することもでき、ワークチャ
ッキング機構の開口側に加工エリアを広く確保すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の実施例1に係るワーク交換装
置を備えた工作機械の概略を示す斜視図である。
【図2】図2は、本例のワーク交換装置の構成を示す側
面図である。
【図3】図3は、本例のワーク交換装置の構成を示す正
面図である。
【図4】図4は、本例のワーク交換装置の構成を示す平
面図である。
【図5】図5は、同装置におけるアウトハンドがワーク
チャッキング装置に対峙した状態を示す正面図である。
【図6】図6は、同装置におけるインハンドがワークチ
ャッキング装置に対峙した状態を示す正面図である。
【図7】図7は、本発明の実施例2に係るワーク交換装
置を備えた工作機械の構成を示す正面図である。
【図8】図8は、同装置における無縁軌道の設置位置方
向からみた矢視図である。
【図9】図9は、従来のワーク交換装置におけるワーク
の搬送軌跡を示す説明図である。
【符号の説明】
1・・・工作機械 2・・・主軸 3・・・ワークチャッキング装置 4・・・ワークハンド機構 4a・・インハンド 4b・・アウトハンド 5・・・ハンド機構支持部材 5a・・支持部 5b・・支持脚 5c・・ガイドブロック 5d・・アーム部 5e・・ワークハンド機構保持部 6・・・ガイドベース 6a・・ガイドブロック 6b・・ガイドロッド 7・・・シリンダ 8・・・ワーク 9・・・タイミングベルト 9a・・軌道面 10a〜10c・・プーリー(回転部材) 11・・・Y軸方向送り機構 13・・・大径プーリー(回転部材) 14・・・ガイドロッド 15a・・インコンベア 15b・・アウトコンベア 16・・・反転アーム 17・・・シリンダ 18・・・反転機構 18a・・ガイドブロック 18c・・反転レバー 18d・・レール 20・・・ワーク交換装置 23・・・NC制御部 55a,55b・・・ガイドレール

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 前記主軸側のワークチャッキング機構
    と、このワークチャッキング機構に対して離間した位置
    に設定されたワーク受渡し位置との間でワークのローデ
    ィングおよびアンローディングのうちの少なくとも一方
    の動作をワークハンド機構を介して行うワーク交換装置
    を備えた工作機械において、前記ワーク受渡し位置と前
    記ワークチャッキング機構との間でのワークの搬送軌跡
    に対応する軌道を構成する複数の回転部材を有し、前記
    軌道に沿って移動するベルト部材に、前記ワークハンド
    機構がハンド機構支持部材を介して接続されていること
    を特徴とするワーク交換装置を備えた工作機械。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記ワーク受渡し位
    置および前記軌道は、前記ワークチャッキング機構に対
    して前記主軸の基端側に設定されていることを特徴とす
    るワーク交換装置を備えた工作機械。
JP31181392A 1992-11-20 1992-11-20 ワーク交換装置を備えた工作機械 Pending JPH06155219A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016078187A (ja) * 2014-10-20 2016-05-16 村田機械株式会社 工作機械
JPWO2019016919A1 (ja) * 2017-07-20 2019-12-26 株式会社Fuji エンドエフェクタ

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JP2016078187A (ja) * 2014-10-20 2016-05-16 村田機械株式会社 工作機械
JPWO2019016919A1 (ja) * 2017-07-20 2019-12-26 株式会社Fuji エンドエフェクタ

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