JPH06154790A - スケール除去剤 - Google Patents

スケール除去剤

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JPH06154790A
JPH06154790A JP33965392A JP33965392A JPH06154790A JP H06154790 A JPH06154790 A JP H06154790A JP 33965392 A JP33965392 A JP 33965392A JP 33965392 A JP33965392 A JP 33965392A JP H06154790 A JPH06154790 A JP H06154790A
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JP
Japan
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acid
scale
agent
scales
iron
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Application number
JP33965392A
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English (en)
Inventor
Junichi Nakajima
純一 中島
Naomi Ando
尚美 安藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Miura Co Ltd
Original Assignee
Miura Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH06154790A publication Critical patent/JPH06154790A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 カルシウム系スケールのみならず、従来困難
とされていた鉄系スケール、銅系スケールに対しての除
去効果が高く、しかも、毒性並びに素地金属に対する腐
蝕性が低く、作業安全性が高く、廃液処理の容易なスケ
ール除去剤を得ること。 【構成】 ホスホン酸を1乃至30重量%、カルボキシ
ル基を2個以上持つ有機酸を1乃至30重量%、キレー
ト剤を1乃至30重量%含むことを要旨とするスケール
除去剤である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、スケール除去剤に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】各種給排水系統、特に、ボイラ、熱交換
器、冷却塔等の熱交換系統では、水の濃縮、金属表面の
腐食、水中の無機物等が互いに関連しあい、配管内に生
成するスケールが伝熱効果、冷却効果の著しい阻害要因
となるため、スケールの除去作業は欠かせない重要な仕
事の一つになっている。スケールのうち、鉄酸化物を含
む鉄系スケール、銅系スケール、カルシウム系スケー
ル、ケイ酸系(シリカ系ともいう)スケールが一般的に
問題視されている。これらのスケールを除去するための
薬剤としては、塩酸、シュウ酸、クエン酸、クエン酸ア
ンモニウム、スルファミン酸等を主成分とするものを使
用していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このような薬
剤では、カルシウム系スケールにおいては有効である
が、鉄系スケール、銅系スケールに対しては効果が不充
分であった。この種、カルシウム系スケールにおいては
塩酸等の無機酸を主成分としたものが有効であることは
周知であるが、このような薬剤は、毒性、作業安全性、
素地金属に対する腐蝕性、廃液処理等幾多の難点を有す
るため、使用に供するには問題が多い。その他、鉄系、
銅系スケールの除去方法としてはこれといった妙案の無
いのが現状で、新しい方法の開発が強く望まれている。
【0004】
【課題を解決するための手段】この発明は、上記の課題
に鑑みてなされたスケール除去剤であって、ホスホン酸
またはその塩、カルボキシル基を2個以上持つ有機酸、
キレート剤を通常の方法により混合してなり、更に好ま
しくは、上記の成分にpH調整剤を混合してなるもので
あって、水溶液若しくは粉末の形で提供されうる。
【0005】その基本的な製剤処方例は、ホスホン酸ま
たはその塩を1乃至30重量%、カルボキシル基を2個
以上持つ有機酸を1乃至30重量%、キレート剤を1乃
至30重量%含む製剤であり、好ましくは、この成分に
更にpH調整剤を添加した製剤である。
【0006】この発明に係るスケール除去剤で使用する
ホスホン酸は、酸遊離の形でも水溶塩の形でもよく、前
者、酸遊離のものとしては、”アミノトリ(メチレンホ
スホン酸)”、”1−ヒドロキシエチリデン−1,1−
ジホスホン酸”、”エチレンジアミンテトラ(メチレン
ホスホン酸)”、”ジエチレントリアミンペンタ(メチ
レンホスホン酸)”等が挙げられ、水溶塩としては、そ
れらとナトリウム、カリウム等のアルカリ金属の塩、例
えば、”アミノトリ(メチレンホスホン酸)5Na
塩”、”1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホ
ン酸3Na塩”、”1−ヒドロキシエチリデン−1,1
−ジホスホン酸4Na塩”、”ジエチレントリアミンペ
ンタ(メチレンホスホン酸)7Na塩”等が挙げられ
る。
【0007】更に、カルボキシル基を2つ以上もつ有機
酸は遊離の形でも水溶塩の形でもよく、例えばコハク
酸、リンゴ酸、フマル酸、酒石酸等、並びに、それらと
ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属の塩を示すこと
ができる。
【0008】また、この発明に係るスケール除去剤で使
用するキレート剤は、ニトリロ三酢酸(NTA)、エチ
レンジアミン四酢酸(EDTA)、アセチルアセトン、
グリシン、ジメチルグリオキシム、ジチゾン、オキシン
等を示すことができる。
【0009】また、この発明に係るスケール除去剤で使
用するpH調整剤としては、上記の成分を中和するも
の、即ち、アルカリ性を呈するものであればよく、中で
も、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金
属水酸化物が好ましい。
【0010】上記成分のスケール除去剤の製剤化に際し
て、この分野で通常使用されている腐蝕インヒビター、
及び、場合によっては消泡剤その他のスケール除去のた
めに好ましく且つ本発明薬剤の効果を著しく損なうこと
にならないその他の添加剤は任意に配合することができ
るのは勿論である。
【0011】また、上記処方例はその実際の使用時の濃
度つまり希釈度にあわせて、使用に都合の良い配合割合
に適宜変更することができることはいうまでもない。
【0012】この発明に係る除去剤は、実際使用に際し
ては、処理すべき系統が保有する水量及びスケールの種
類、程度等を予備的に調査した上で通常の方法に従って
添加すればよい。
【0013】
【作用】この発明に係るスケール除去剤によれば、塩酸
系等の排水処理の困難な成分を用いることなく、カルシ
ウム系スケールのみならず、従来困難とされていた鉄系
スケール、銅系スケールを効果的に除去することがで
き、なおかつ毒性、並びに、素地金属に対する腐蝕性が
低く、作業安全性が高い。
【0014】
【実施例】以下にこの発明に係るスケール除去剤の一実
施例について詳細に説明するが、この発明は、以下の実
施例によって何等限定されるものではない。
【0015】まず、表1に示す割合でもってこの発明に
係るスケール除去剤を調合する。
【0016】
【表1】 尚、上表における”HEDP”は、”1−ヒドロキシエ
チリデン−1,1−ジホスホン酸”の略称である。
【0017】上記実施例のスケール除去剤と、以下の表
2、表3に示す成分で比較例1,2を調合し、それぞれ
の10%水溶液を用いて、カルシウム系、銅系、鉄系の各
種スケールに対する除去効果を確認した。その結果を表
4に示す。尚、試験条件は、各種スケール成分を試薬の
形で上記の除去剤、並びに、比較例1,2と共に容器に
入れ、80℃に保温した状態で、撹拌しながら4時間経
過後、溶液中に溶解された成分の濃度から除去率を算定
した。
【0018】
【表2】
【0019】
【表3】
【0020】
【表4】
【0021】上記表4にて示されるように、この発明に
係るスケール除去剤によれば、カルシウム系スケールの
みならず、銅系スケール、鉄系スケールの全てにわたっ
て極めて高い除去効果を発揮している。
【0022】尚、この除去剤の実際に使用に当たっての
希釈度合は、ボイラ、熱交換器、冷却塔等の冷熱機器の
運転状況、即ち、冷熱機器を運転しながら長時間をかけ
てスケール除去を行なうか、冷熱機器を停止して短時間
でスケール除去を行なうかによって決定される。この希
釈度合は、スケールの付着状況によって相違するが、前
者においては、数10ppm 〜数100ppm程度、後者において
は、数%〜数10%程度である。
【0023】
【発明の効果】以上説明したようにこの発明に係るスケ
ール除去剤によれば、カルシウム系スケールのみなら
ず、従来困難とされていた鉄系スケール、銅系スケール
の除去効果が極めて高く、なおかつ毒性、並びに、素地
金属に対する腐蝕性が低く、作業安全性が高い。しか
も、在来の塩酸等の強酸を含むスケール除去剤において
は、中和処理が必要であるのに対し、この発明に係るス
ケール除去剤は、上述のような成分組成であり、pH値
が7近傍(ほぼ中性)であるため、中和処理等の排水処
理が不要であり、この点でも有利である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ホスホン酸またはその塩を1乃至30重
    量%、カルボキシル基を2個以上持つ有機酸を1乃至3
    0重量%、並びに、キレート剤を1乃至30重量%を含
    むことを特徴とするスケール除去剤。
  2. 【請求項2】 pH調整剤を含むことを特徴とする請求
    項1記載のスケール除去剤。
JP33965392A 1992-11-25 1992-11-25 スケール除去剤 Pending JPH06154790A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003047991A (ja) * 2001-08-03 2003-02-18 Katayama Chem Works Co Ltd ボイラ水処理方法
JP2010274195A (ja) * 2009-05-28 2010-12-09 Kurita Water Ind Ltd 転炉集塵水系の鉄スケール付着防止方法及び付着防止剤
JP2013022535A (ja) * 2011-07-22 2013-02-04 Kurita Water Ind Ltd ボイラ水系のスケール除去方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS58174296A (ja) * 1982-03-11 1983-10-13 カルゴン コーポレーション 炭酸カルシウム,水酸化マグネシウム及び硫酸カルシウム半水化物スケ−ル防止剤

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