JPH06154305A - 人工骨 - Google Patents

人工骨

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JPH06154305A
JPH06154305A JP43A JP33964892A JPH06154305A JP H06154305 A JPH06154305 A JP H06154305A JP 43 A JP43 A JP 43A JP 33964892 A JP33964892 A JP 33964892A JP H06154305 A JPH06154305 A JP H06154305A
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JP
Japan
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bone
artificial bone
polymer
glass powder
composite material
Prior art date
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Pending
Application number
JP43A
Other languages
English (en)
Inventor
Satoshi Yoshihara
聡 吉原
Takehiro Shibuya
武宏 渋谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Electric Glass Co Ltd
Original Assignee
Nippon Electric Glass Co Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Electric Glass Co Ltd filed Critical Nippon Electric Glass Co Ltd
Priority to JP43A priority Critical patent/JPH06154305A/ja
Publication of JPH06154305A publication Critical patent/JPH06154305A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 生体活性材料と有機重合体とからなり、機械
的強度が高く、しかも高い生体活性を示す人工骨及びそ
の製造方法を得る。 【構成】 生体活性材料と有機重合体との複合材料から
なる人工骨であって、該複合材料が、(a)CaO及び
SiO2 を主成分とするガラス又は結晶化ガラス粉末3
0〜90重量%と、(b)一般式1: 【化1】 で表される繰り返し単位、及び/又は一般式2: 【化2】 で表される繰り返し単位を有する重合体10〜70重量
%とからなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は人工骨に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、骨折や骨腫瘍によって骨の一部を
欠損したり、切除した場合、このような部所を修復する
ために人工骨を用いた治療が行われているが、この人工
骨として近年注目を集めているものに、生体活性材料と
有機重合体との複合材料からなる人工骨がある。例えば
特開昭61−220658号にはP25 −CaO系結
晶化ガラス粉末と、ポリメチルメタクリレート(以下P
MMAと略す)やポリ乳酸等の医療用高分子とからなる
人工骨が開示され、特開昭62−41662号には生体
活性材料粉末とメタクリレート系合成樹脂母材とからな
る人工骨が開示され、また特開平1−201262号に
は表面処理されたリン酸カルシウム化合物粉末と有機重
合体とからなる人工骨が開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記特開
昭61−220658号や特開昭62−41662号に
開示の人工骨は、機械的強度が低く、例えば椎体や関節
といった大きな負荷がかかる部位には使用することがで
きない。また特開平1−201262号に開示の人工骨
は、生体活性が低く、生体骨との結合に長期間を要する
等の問題がある。
【0004】本発明の目的は、生体活性材料と有機重合
体とからなり、機械的強度が高く、しかも高い生体活性
を示す人工骨及びその製造方法を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者等は種々の研究
を行った結果、生体活性材料としてCaOとSiO2
主成分として含むガラス又は結晶化ガラス粉末を用い、
また有機重合体として、一般式1:
【0006】
【化3】
【0007】で表される繰り返し単位、及び/又は一般
式2:
【0008】
【化4】
【0009】で表される繰り返し単位を有する重合体を
用いることにより、上記目的が達成できることを見いだ
し、本発明として提案するものである。
【0010】即ち、本発明の人工骨は、生体活性材料と
有機重合体との複合材料からなる人工骨であって、該複
合材料が、(a)CaO及びSiO2 を主成分とするガ
ラス又は結晶化ガラス粉末 30〜90重量%と、
(b)一般式1:
【0011】
【化5】
【0012】で表される繰り返し単位、及び/又は一般
式2:
【0013】
【化6】
【0014】で表される繰り返し単位を有する重合体
10〜70重量%とからなることを特徴とする。
【0015】
【作用】本発明の人工骨において、生体活性材料として
含まれるガラス又は結晶化ガラス粉末(以下、両者を併
せてガラス粉末と称する)は、CaO及びSiO2 を主
成分として含有するものであり、体液と接触すると、そ
の表面からCa2+イオンを溶出するとともに、Ca2+
オンを溶出した部分がシリカゲル層と呼ばれるSiO2
に富む層に変質し、水酸アパタイトの核形成の基盤とし
て機能する。次いで溶出したCa2+イオンと体液中のP
4 3- イオンとが反応してガラス表面のシリカゲル層上
に水酸アパタイトが析出し、生体骨との結合を可能にす
る。このようなガラス粉末として、例えば重量%でCa
O 20〜60%、SiO2 20〜50%、P25
〜30%、MgO0〜20%、CaF2 0〜5%の組成
を有するガラス又は結晶化ガラスを使用することができ
る。
【0016】本発明の人工骨を構成する有機重合体は、
一般式1で表される繰り返し単位及び/又は一般式2で
表される繰り返し単位からなり、これらの単位が3次元
的に結合しているため機械的強度が極めて高い。また生
体為害性がなく、生体材料として好適なものである。
【0017】また本発明の人工骨は、ガラス粉末30〜
90重量%と有機重合体10〜70重量%とからなる
が、これらの割合を上記のように限定した理由は次の通
りである。ガラス粉末が30重量%未満の場合、即ち有
機重合体が70重量%を越える場合は生体活性を示すガ
ラス量が少なくなるために、生体骨と結合し難くなり、
逆にガラス粉末が90重量%を越える場合、即ち有機重
合体が10重量%未満の場合は十分な機械的強度が得ら
れなくなる。
【0018】なお本発明において、人工骨中に含まれる
ガラス粉末は、粒径が小さいほど人工骨の機械的強度を
高める効果が大きいため好ましく、特に44μm以下の
粒径を有することが望ましい。またガラス粉末は必ずし
も均一に分散している必要はなく、例えば人工骨の表面
付近に集中していても良い。
【0019】次に、本発明の人工骨の製造方法を説明す
る。
【0020】まずCaO及びSiO2 を主成分とするガ
ラス粉末を用意する。なおガラス粉末は、粒径が44μ
m以下であることが望ましい。また予めガラス粉末表面
をシランカップリング剤で処理しておくと、有機重合体
と化学的に結合させることができ、より機械的強度の高
い人工骨を得ることができる。
【0021】また重合性有機単量体、重合開始剤等から
なる硬化液を用意する。単量体のうち、式1で表される
繰り返し単位の出発材料としては2,2−ビス[4−
(3メタクリロキシ−2−ハイドロキシプロボキシ)フ
ェニル]プロパン(以下、Bis−GMAと略す)を、
また式2で表される繰り返し単位の出発材料としては、
トリエチレングリコールジメタクリレート(以下、TE
G−DMAと略す)、ジエチレングリコールジメタクリ
レート(以下、DEG−DMAと略す)、或はエチレン
グリコールジメタクリレート(以下、EG−DMAと略
す)を用いる。なお得られる人工骨の機械的強度と硬化
液の取り扱い易さの面から、前者の出発材料(Bis−
GMA)と後者の出発材料(TEG−DMA、DEG−
DMA及びEG−DMA)の割合が重量比で10/90
〜90/10の範囲にある硬化液を使用することが望ま
しい。
【0022】次いでガラス粉末と硬化液とを混合した
後、所定の形状に成形し、単量体を重合させて人工骨を
得る。
【0023】なお、このようにして得られた人工骨の表
面に、サンドブラスト等の処理を施してより多くのガラ
ス粉末を露出させることにより、人工骨の生体活性をさ
らに高めることが可能である。
【0024】
【実施例】以下、本発明の人工骨を実施例に基づいて説
明する。
【0025】表1は本発明の実施例(試料No.1〜1
4)及び比較例(試料No.15〜16)を示すもので
ある。
【0026】
【表1】
【0027】
【表2】
【0028】試料No.1〜14は次のようにして調製
した。
【0029】まず重量%でCaO 45.0%、SiO
2 35.0%、P25 15.0%、MgO 4.5
%、CaF2 0.5%の組成を有するガラスとなるよう
に調合したガラス原料を1450℃で2時間溶融し、ガ
ラス化した後、ロール成形した。次いでこのガラス成形
体をボールミルにて粉砕した後、分級し、最大粒径が4
4μm以下のガラス粉末Aを得た。また上記と同様にし
て作製したガラス成形体を1050℃で4時間焼成して
結晶化させた後、ボールミルを用いて粉砕し、分級して
最大粒径が4μm以下の結晶化ガラス粉末Bを得た。さ
らにガラス粉末Aと結晶化ガラス粉末Bを、シランカッ
プリング剤(3−メタクリルオキシプロピルトリメトキ
シシラン)を1重量%含む酢酸水溶液に入れて攪拌し、
その後120℃で2時間乾燥させることにより、表面に
シラン処理を施したガラス粉末a及び結晶化ガラス粉末
bを得た。
【0030】また表に示す割合で重合性有機単量体を混
合し、さらに重合開始剤として過酸化ベンゾイル(以
下、BPOと略す)を添加して硬化液を作製した。
【0031】次にこの硬化液とガラス粉末或は結晶化ガ
ラス粉末とを混練した後、所定の形状に成形し、150
℃に加熱することによって単量体を重合させ、CaO及
びSiO2 を主成分として含有するガラス粉末と、一般
式1:
【0032】
【化7】
【0033】で表される繰り返し単位、及び/又は一般
式2:
【0034】
【化8】
【0035】で表される繰り返し単位を有する有機重合
体とからなる試料を作製した。
【0036】試料No.15は、結晶化ガラス粉末B
50重量%と、メチルメタクリレート(MMA) 50
重量%とを混合し、さらに重合開始剤としてBPOを少
量添加した後、所定の形状に成形し、150℃で加熱重
合することによって、結晶化ガラス粉末とPMMAとか
らなる試料を得た。
【0037】試料No.16は次のようにして作製し
た。まずアセトンに4−メタクリロイルオキシエトキシ
カルボニルフタル酸(4−MECP)を溶解し、この溶
液中にハイドロキシアパタイト粉末を投入し、攪拌し
た。その後この粉末を80℃で乾燥させることによっ
て、表面が改質されたハイドロキシアパタイト粉末を得
た。次にこの粉末80重量%と、MMA20重量%とを
混合し、さらにBPOを添加した後、所定の形状に成形
し、150℃で加熱重合することによって、ハイドロキ
シアパタイト粉末と、PMMAとからなる試料を得た。
【0038】このようにして作製した試料について、機
械的特性と、生体骨との接着強度について評価した。な
お機械的特性は曲げ強度で評価し、3×4×36mmの
大きさの試料を用いてJIS R1601に準じて測定
した。また接着強度は次のようにして評価した。まずラ
ットの脛骨に穴を開け、10×15×2mmの大きさの
試料を埋入した。その後、4週間後に屠殺して試料と周
囲骨とを併せて摘出し、生体骨との接着強度を引き剥が
し試験により測定した。
【0039】その結果、表から明らかなように、本発明
の実施例である試料No.1〜14は、曲げ強度が70
〜100MPaであり、引き剥がし強度が5〜10kg
/cm2 であり、機械的強度が高く、しかも高い生体活
性を示すことがわかる。
【0040】これに対して比較例である試料No.15
は、引き剥がし強度が6kg/cm2であり、実施例と
同等の値を示したものの、曲げ強度が50MPaと低か
った。また試料No.16は、引き剥がし強度が3kg
/cm2 と低かった。
【0041】なお本実施例では重合開始剤としてBPO
を用い、加熱して単量体を重合させることにより試料を
作製したが、本発明の人工骨を作製する方法はこれに限
られるものではなく、カンファーキノン等の重合開始剤
を用いて光重合させる方法や、重合開始剤とともにジメ
チル−P−トルイジン等の重合促進剤を用い、常温で重
合させる方法等種々の方法を使用することが可能であ
る。
【0042】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の人工骨
は、高い生体活性を示すために短期間の内に生体骨と強
固に結合することができる。また機械的強度が高く、人
工骨として好適である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 生体活性材料と有機重合体との複合材料
    からなる人工骨であって、該複合材料が、(a)CaO
    及びSiO2 を主成分とするガラス又は結晶化ガラス粉
    末 30〜90重量%と、(b)一般式1: 【化1】 で表される繰り返し単位、及び/又は一般式2: 【化2】 (式中、nは1〜3の整数を表す。)で表される繰り返
    し単位を有する重合体 10〜70重量%とからなるこ
    とを特徴とする人工骨。
JP43A 1992-11-25 1992-11-25 人工骨 Pending JPH06154305A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP43A JPH06154305A (ja) 1992-11-25 1992-11-25 人工骨

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JP43A JPH06154305A (ja) 1992-11-25 1992-11-25 人工骨

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JPH06154305A true JPH06154305A (ja) 1994-06-03

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ID=18329491

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JP43A Pending JPH06154305A (ja) 1992-11-25 1992-11-25 人工骨

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JP (1) JPH06154305A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6932610B2 (en) 2002-12-02 2005-08-23 Ono & Co., Ltd. Process for producing an artificial bone model and an artificial bone model produced by the process
US7767221B2 (en) 2004-03-05 2010-08-03 The Trustees Of Columbia University In The City Of New York Multi-phased, biodegradable and osteointegrative composite scaffold for biological fixation of musculoskeletal soft tissue to bone
US8864843B2 (en) 2007-02-12 2014-10-21 The Trustees Of Columbia University In The City Of New York Biomimmetic nanofiber scaffold for soft tissue and soft tissue-to-bone repair, augmentation and replacement
US11110199B2 (en) 2013-04-12 2021-09-07 The Trustees Of Columbia University In The City Of New York Methods for host cell homing and dental pulp regeneration

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US9427495B2 (en) 2004-03-05 2016-08-30 The Trustees Of Columbia University In The City Of New York Multi-phased, biodegradable and oesteointegrative composite scaffold for biological fixation of musculoskeletal soft tissue to bone
US8864843B2 (en) 2007-02-12 2014-10-21 The Trustees Of Columbia University In The City Of New York Biomimmetic nanofiber scaffold for soft tissue and soft tissue-to-bone repair, augmentation and replacement
US10265155B2 (en) 2007-02-12 2019-04-23 The Trustees Of Columbia University In The City Of New York Biomimmetic nanofiber scaffold for soft tissue and soft tissue-to-bone repair, augmentation and replacement
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