JPH06154242A - 医療用保護手袋とその形成方法 - Google Patents
医療用保護手袋とその形成方法Info
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- JPH06154242A JPH06154242A JP43A JP31451592A JPH06154242A JP H06154242 A JPH06154242 A JP H06154242A JP 43 A JP43 A JP 43A JP 31451592 A JP31451592 A JP 31451592A JP H06154242 A JPH06154242 A JP H06154242A
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- antibacterial
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- medical protective
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 本発明は医師が診断、治療時に容易に手に装
着でき、かつ診断治療時の微妙な手の動作を制限するこ
とのない、消毒効果の高い医療用保護手袋とその形成方
法を提供することを目的とする。 【構成】 高分子材料を主成分とし抗菌または殺菌剤を
含む混合物を手に塗布し乾燥または硬化処理により被膜
コートされ形成される構成を有する。また形成方法とし
て(1)水溶性高分子材料を含有する溶液への手の浸漬
後乾燥し被膜形成する方法。(2)水溶性高分子材料を
含有する溶液を手に噴霧後乾燥し被膜形成する方法。
(3)シリコン系高分子材料を含有する混合物を手に塗
布後加熱硬化し被膜形成する方法。(4)シリコン系高
分子材料を含有する混合物を手に塗布後紫外線照射し被
膜形成する方法がある。
着でき、かつ診断治療時の微妙な手の動作を制限するこ
とのない、消毒効果の高い医療用保護手袋とその形成方
法を提供することを目的とする。 【構成】 高分子材料を主成分とし抗菌または殺菌剤を
含む混合物を手に塗布し乾燥または硬化処理により被膜
コートされ形成される構成を有する。また形成方法とし
て(1)水溶性高分子材料を含有する溶液への手の浸漬
後乾燥し被膜形成する方法。(2)水溶性高分子材料を
含有する溶液を手に噴霧後乾燥し被膜形成する方法。
(3)シリコン系高分子材料を含有する混合物を手に塗
布後加熱硬化し被膜形成する方法。(4)シリコン系高
分子材料を含有する混合物を手に塗布後紫外線照射し被
膜形成する方法がある。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は歯科などの診断、治療時
の手の保護に用いる医療用保護手袋とその形成方法に関
する。
の手の保護に用いる医療用保護手袋とその形成方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】近年、B型肝炎、エイズウイルスなどの
生死にかかわる疾病の血液感染、粘膜感染の防止が大き
な問題となっている。病院の治療現場では保菌者の存在
する可能性が極めて高い。特に医師においては診断や治
療時に手や指の見えない傷から感染する危険性がありそ
の防止策が必要である。感染防止には手袋の着用により
直接の粘膜接触、血液接触を防ぐのが好ましい。現在市
販されている手袋には特開昭63−219605号公報
に開示されているような合成樹脂製またはゴム製の使い
捨て手袋などがある。
生死にかかわる疾病の血液感染、粘膜感染の防止が大き
な問題となっている。病院の治療現場では保菌者の存在
する可能性が極めて高い。特に医師においては診断や治
療時に手や指の見えない傷から感染する危険性がありそ
の防止策が必要である。感染防止には手袋の着用により
直接の粘膜接触、血液接触を防ぐのが好ましい。現在市
販されている手袋には特開昭63−219605号公報
に開示されているような合成樹脂製またはゴム製の使い
捨て手袋などがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら歯科医院
のように短時間で多人数の患者の診断治療が必要な場
合、ゴム製の手術用手袋を患者毎に取り替えるのは大変
面倒であり時間の無駄でもある。また歯科治療は微妙な
手の動作が必要であるがゴム手袋の着用により微妙な動
作が阻害される場合もある。またポリエチレン製の使い
捨て手袋の場合は着脱は容易であるが手袋が手に的確に
合致しないために手の微妙な動作が必要な治療には用い
られない。従って歯科治療の現場では手袋が用いられな
い場合が多くあった。本発明は上記課題を解決するもの
で、手に容易に装着でき、手に合致し微妙な動作に対応
でき、消毒効果が高い医療用保護手袋とその形成方法を
提供することを目的とする。
のように短時間で多人数の患者の診断治療が必要な場
合、ゴム製の手術用手袋を患者毎に取り替えるのは大変
面倒であり時間の無駄でもある。また歯科治療は微妙な
手の動作が必要であるがゴム手袋の着用により微妙な動
作が阻害される場合もある。またポリエチレン製の使い
捨て手袋の場合は着脱は容易であるが手袋が手に的確に
合致しないために手の微妙な動作が必要な治療には用い
られない。従って歯科治療の現場では手袋が用いられな
い場合が多くあった。本発明は上記課題を解決するもの
で、手に容易に装着でき、手に合致し微妙な動作に対応
でき、消毒効果が高い医療用保護手袋とその形成方法を
提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の医療用保護手袋は、高分子材料を主成分と
する混合物の被膜を皮膚に塗布後乾燥して形成する構成
を有する。また前記混合物には抗菌または殺菌剤が混入
されており被膜形成時に殺菌が同時に行える。また本発
明の医療用保護手袋の形成方法の第1の手段は、抗菌ま
たは殺菌剤を含有する水溶性高分子材料と水系溶媒から
なる混合溶媒に手を浸漬し、皮膚に被膜を形成した後エ
アータオルで乾燥し手袋を形成する。また本発明の医療
用保護手袋の形成方法の第2の手段は抗菌または殺菌剤
を含有する水溶性高分子材料と水系溶媒からなる混合溶
媒を手に噴霧し、皮膚に被膜を形成した後エアータオル
で乾燥し手袋を形成する。また本発明の医療用保護手袋
の形成方法の第3の手段は抗菌または殺菌剤を含有する
シリコン系高分子材料と抗菌または殺菌物質からなる混
合物を手に塗布し、皮膚に被膜を形成した後エアータオ
ルで乾燥し手袋を形成する。また本発明の医療用保護手
袋の形成方法の第4の手段は抗菌または殺菌剤を含有す
るシリコン系高分子材料と抗菌または殺菌物質からなる
混合物を手に塗布し、皮膚に被膜を形成した後被膜を紫
外線照射により硬化し手袋を形成する。
に、本発明の医療用保護手袋は、高分子材料を主成分と
する混合物の被膜を皮膚に塗布後乾燥して形成する構成
を有する。また前記混合物には抗菌または殺菌剤が混入
されており被膜形成時に殺菌が同時に行える。また本発
明の医療用保護手袋の形成方法の第1の手段は、抗菌ま
たは殺菌剤を含有する水溶性高分子材料と水系溶媒から
なる混合溶媒に手を浸漬し、皮膚に被膜を形成した後エ
アータオルで乾燥し手袋を形成する。また本発明の医療
用保護手袋の形成方法の第2の手段は抗菌または殺菌剤
を含有する水溶性高分子材料と水系溶媒からなる混合溶
媒を手に噴霧し、皮膚に被膜を形成した後エアータオル
で乾燥し手袋を形成する。また本発明の医療用保護手袋
の形成方法の第3の手段は抗菌または殺菌剤を含有する
シリコン系高分子材料と抗菌または殺菌物質からなる混
合物を手に塗布し、皮膚に被膜を形成した後エアータオ
ルで乾燥し手袋を形成する。また本発明の医療用保護手
袋の形成方法の第4の手段は抗菌または殺菌剤を含有す
るシリコン系高分子材料と抗菌または殺菌物質からなる
混合物を手に塗布し、皮膚に被膜を形成した後被膜を紫
外線照射により硬化し手袋を形成する。
【0005】
【作用】上記構成により、手に混合物を塗布し乾燥する
ことにより手袋が容易に形成される。また混合物に抗菌
または殺菌性物質が含有されているので手袋形成と同時
に手の消毒もなされる。また使用後は手から直接はぎ取
ることができる。
ことにより手袋が容易に形成される。また混合物に抗菌
または殺菌性物質が含有されているので手袋形成と同時
に手の消毒もなされる。また使用後は手から直接はぎ取
ることができる。
【0006】
【実施例】以下本発明の実施例の医療用手袋について説
明する。
明する。
【0007】(実施例1)先づ本発明の実施例1の医療
用保護手袋を説明する。たとえば水溶性高分子のポリビ
ニルアルコール(以下PVAと略す)および抗菌または
殺菌効果を有する銀系物質たとえばチオスルファイト銀
錯塩を水で溶解した混合物を手に塗布し、皮膚上に粘性
被膜を形成する。PVA、銀系物質、水の混合比は、た
とえば重量比でPVA35%、銀系物質1%、水64%
である。皮膚上に形成された粘性被膜はエアータオル、
ドライヤーなどでの乾燥により揮発分が蒸発し乾燥後に
弾力性のある手袋が形成される。高分子混合物には抗菌
または殺菌性機能を有するチオスルファイト銀錯塩が混
合されているので手への塗布時および被膜形成時に皮膚
などの殺菌消毒もなされる。以上の本実施例では水溶性
高分子をPVAとして説明したがニトロセルロースなど
の他の水溶性高分子であっても良い。また抗菌または殺
菌物質を銀系のチオスルファイト銀錯塩として説明した
が同様の機能を有する他の銀系材料、また同様の機能を
有する酸化亜鉛ウイスカ、無機系抗菌性ゲル、アントラ
セン、マレイン酸クロルフェラミンまたは、塩化ベンゼ
トニウムなどの消毒剤であっても良い。また混合比も本
実施例に限定されず良質な被膜を形成しうる条件であれ
ば良い。
用保護手袋を説明する。たとえば水溶性高分子のポリビ
ニルアルコール(以下PVAと略す)および抗菌または
殺菌効果を有する銀系物質たとえばチオスルファイト銀
錯塩を水で溶解した混合物を手に塗布し、皮膚上に粘性
被膜を形成する。PVA、銀系物質、水の混合比は、た
とえば重量比でPVA35%、銀系物質1%、水64%
である。皮膚上に形成された粘性被膜はエアータオル、
ドライヤーなどでの乾燥により揮発分が蒸発し乾燥後に
弾力性のある手袋が形成される。高分子混合物には抗菌
または殺菌性機能を有するチオスルファイト銀錯塩が混
合されているので手への塗布時および被膜形成時に皮膚
などの殺菌消毒もなされる。以上の本実施例では水溶性
高分子をPVAとして説明したがニトロセルロースなど
の他の水溶性高分子であっても良い。また抗菌または殺
菌物質を銀系のチオスルファイト銀錯塩として説明した
が同様の機能を有する他の銀系材料、また同様の機能を
有する酸化亜鉛ウイスカ、無機系抗菌性ゲル、アントラ
セン、マレイン酸クロルフェラミンまたは、塩化ベンゼ
トニウムなどの消毒剤であっても良い。また混合比も本
実施例に限定されず良質な被膜を形成しうる条件であれ
ば良い。
【0008】(実施例2)次に本発明の実施例2の医療
用保護手袋を説明する。熱硬化性のシリコン系高分子と
抗菌または殺菌効果を有する銀系物質、たとえばチオス
ルファイト銀錯塩を主成分とする粘性体を手に塗布し、
皮膚上に粘性被膜を形成する。シリコン系高分子、チオ
スルファイト銀錯塩の混合比は、たとえば重量比でシリ
コン系高分子90%、チオスルファイト銀錯塩10%で
ある。皮膚上に形成された粘性被膜はエアータオル、ド
ライヤーなどの熱風により硬化され弾力性のあるシリコ
ン系被膜より構成された手袋が形成される。高分子混合
物には抗菌または殺菌性機能を有するチオスルファイト
銀錯塩が混合されているので手への塗布時および被膜形
成時に皮膚などの殺菌消毒もなされる。以上の本実施例
では抗菌または殺菌性物質を銀系のチオスルファイト銀
錯塩として説明したが他の銀系材料および同様の機能を
有する酸化亜鉛ウイスカ、無機系抗菌性ゲル、アントラ
セン、マレイン酸クロルフェラミンまたは、塩化ベンゼ
トニウムなどの消毒剤であっても良い。また混合比も本
実施例に限定されず良質な被膜を形成しうる条件であれ
ば良い。
用保護手袋を説明する。熱硬化性のシリコン系高分子と
抗菌または殺菌効果を有する銀系物質、たとえばチオス
ルファイト銀錯塩を主成分とする粘性体を手に塗布し、
皮膚上に粘性被膜を形成する。シリコン系高分子、チオ
スルファイト銀錯塩の混合比は、たとえば重量比でシリ
コン系高分子90%、チオスルファイト銀錯塩10%で
ある。皮膚上に形成された粘性被膜はエアータオル、ド
ライヤーなどの熱風により硬化され弾力性のあるシリコ
ン系被膜より構成された手袋が形成される。高分子混合
物には抗菌または殺菌性機能を有するチオスルファイト
銀錯塩が混合されているので手への塗布時および被膜形
成時に皮膚などの殺菌消毒もなされる。以上の本実施例
では抗菌または殺菌性物質を銀系のチオスルファイト銀
錯塩として説明したが他の銀系材料および同様の機能を
有する酸化亜鉛ウイスカ、無機系抗菌性ゲル、アントラ
セン、マレイン酸クロルフェラミンまたは、塩化ベンゼ
トニウムなどの消毒剤であっても良い。また混合比も本
実施例に限定されず良質な被膜を形成しうる条件であれ
ば良い。
【0009】(実施例3)次に本発明の実施例3の医療
用保護手袋を説明する。紫外線硬化型のシリコン系高分
子と抗菌または殺菌効果を有する銀系物質、たとえばチ
オスルファイト銀錯塩を主成分とする粘性体を手に塗布
し、皮膚上に粘性被膜を形成する。シリコン系高分子、
チオスルファイト銀錯塩の混合比は、たとえば重量比で
シリコン系高分子90%、チオスルファイト銀錯塩10
%である。皮膚上に形成された粘性被膜は紫外線照射に
より硬化され弾力性のあるシリコン系被膜より構成され
た手袋が形成される。高分子混合物には抗菌または殺菌
性機能を有するチオスルファイト銀錯塩が混合されてい
るので手への塗布時および被膜形成時に皮膚などの殺菌
消毒もなされる。以上の本実施例では抗菌または殺菌性
物質を銀系のチオスルファイト銀錯塩として説明したが
他の銀系材料および同様の機能を有する酸化亜鉛ウイス
カ、無機系抗菌性ゲル、アントラセン、マレイン酸クロ
ルフェラミンまたは、塩化ベンゼトニウムなどの消毒剤
であっても良い。また混合比も本実施例に限定されず良
質な被膜を形成しうる条件であれば良い。
用保護手袋を説明する。紫外線硬化型のシリコン系高分
子と抗菌または殺菌効果を有する銀系物質、たとえばチ
オスルファイト銀錯塩を主成分とする粘性体を手に塗布
し、皮膚上に粘性被膜を形成する。シリコン系高分子、
チオスルファイト銀錯塩の混合比は、たとえば重量比で
シリコン系高分子90%、チオスルファイト銀錯塩10
%である。皮膚上に形成された粘性被膜は紫外線照射に
より硬化され弾力性のあるシリコン系被膜より構成され
た手袋が形成される。高分子混合物には抗菌または殺菌
性機能を有するチオスルファイト銀錯塩が混合されてい
るので手への塗布時および被膜形成時に皮膚などの殺菌
消毒もなされる。以上の本実施例では抗菌または殺菌性
物質を銀系のチオスルファイト銀錯塩として説明したが
他の銀系材料および同様の機能を有する酸化亜鉛ウイス
カ、無機系抗菌性ゲル、アントラセン、マレイン酸クロ
ルフェラミンまたは、塩化ベンゼトニウムなどの消毒剤
であっても良い。また混合比も本実施例に限定されず良
質な被膜を形成しうる条件であれば良い。
【0010】(実施例4)先づ本発明の医療用保護手袋
の形成方法の第1の手段の実施例を説明する。水溶性高
分子たとえばPVA重量比35%、抗菌または殺菌性物
質たとえばチオスルファイト銀錯塩1%を含む水溶液に
手を数秒間浸漬した後水溶液から手を取り出す。手の皮
膚上には粘性体の被膜が形成される。次にエアータオル
で手全体を約1分程度熱風乾燥する。粘性体の被膜から
揮発分が蒸発し皮膚表面には弾力性のある被膜が被覆さ
れ保護手袋が形成される。被膜の膜厚はたとえば1μm
で手の浸漬時間により容易に変更できる。水溶液には抗
菌または殺菌性機能を有するチオスルファイト銀錯塩が
混合されているので手への塗布時および被膜形成時に皮
膚などの殺菌消毒もなされる。また被膜により形成され
た手袋は引き剥しにより容易に手より剥離される。以上
の本実施例では水溶性高分子をPVAとして説明したが
ニトロセルロースなどの他の水溶性高分子であっても良
い。また抗菌または殺菌物質を銀系のチオスルファイト
銀錯塩として説明したが同様の機能を有する他の銀系材
料、また同様の機能を有する酸化亜鉛ウイスカ、無機系
抗菌性ゲル、アントラセン、マレイン酸クロルフェラミ
ンまたは、塩化ベンゼトニウムなどの消毒剤であっても
良い。また混合比も本実施例に限定されず良質な被膜を
形成しうる条件であれば良い。また手の浸漬時間も本実
施例に限定されるものではない。
の形成方法の第1の手段の実施例を説明する。水溶性高
分子たとえばPVA重量比35%、抗菌または殺菌性物
質たとえばチオスルファイト銀錯塩1%を含む水溶液に
手を数秒間浸漬した後水溶液から手を取り出す。手の皮
膚上には粘性体の被膜が形成される。次にエアータオル
で手全体を約1分程度熱風乾燥する。粘性体の被膜から
揮発分が蒸発し皮膚表面には弾力性のある被膜が被覆さ
れ保護手袋が形成される。被膜の膜厚はたとえば1μm
で手の浸漬時間により容易に変更できる。水溶液には抗
菌または殺菌性機能を有するチオスルファイト銀錯塩が
混合されているので手への塗布時および被膜形成時に皮
膚などの殺菌消毒もなされる。また被膜により形成され
た手袋は引き剥しにより容易に手より剥離される。以上
の本実施例では水溶性高分子をPVAとして説明したが
ニトロセルロースなどの他の水溶性高分子であっても良
い。また抗菌または殺菌物質を銀系のチオスルファイト
銀錯塩として説明したが同様の機能を有する他の銀系材
料、また同様の機能を有する酸化亜鉛ウイスカ、無機系
抗菌性ゲル、アントラセン、マレイン酸クロルフェラミ
ンまたは、塩化ベンゼトニウムなどの消毒剤であっても
良い。また混合比も本実施例に限定されず良質な被膜を
形成しうる条件であれば良い。また手の浸漬時間も本実
施例に限定されるものではない。
【0011】(実施例5)次に本発明の医療用保護手袋
の形成方法の第2の手段の実施例について説明する。水
溶性高分子たとえばPVA重量比35%、抗菌または殺
菌性物質たとえばチオスルファイト銀錯塩1%を含む水
溶液を数秒間手に噴霧する。手の皮膚上には粘性体の被
膜が形成される。次にエアータオルで手全体を約1分程
度熱風乾燥する。粘性体の被膜から揮発分が蒸発し皮膚
表面には弾力性のある被膜が被覆され保護手袋が形成さ
れる。被膜の膜厚はたとえば1μmで手の浸漬時間によ
り容易に変更できる。水溶液には抗菌または殺菌性機能
を有するチオスルファイト銀錯塩が混合されているので
手への塗布時および被膜形成時に皮膚などの殺菌消毒も
なされる。また被膜により形成された手袋は引き剥しに
より容易に手より剥離される。以上の本実施例では水溶
性高分子をPVAとして説明したがニトロセルロースな
どの他の水溶性高分子であっても良い。また抗菌または
殺菌物質を銀系のチオスルファイト銀錯塩として説明し
たが同様の機能を有する他の銀系材料、また同様の機能
を有する酸化亜鉛ウイスカ、無機系抗菌性ゲル、アント
ラセン、マレイン酸クロルフェラミンまたは、塩化ベン
ゼトニウムなどの消毒剤であっても良い。また混合比も
本実施例に限定されず良質な被膜を形成しうる条件であ
れば良い。また手の浸漬時間も本実施例に限定されるも
のではない。
の形成方法の第2の手段の実施例について説明する。水
溶性高分子たとえばPVA重量比35%、抗菌または殺
菌性物質たとえばチオスルファイト銀錯塩1%を含む水
溶液を数秒間手に噴霧する。手の皮膚上には粘性体の被
膜が形成される。次にエアータオルで手全体を約1分程
度熱風乾燥する。粘性体の被膜から揮発分が蒸発し皮膚
表面には弾力性のある被膜が被覆され保護手袋が形成さ
れる。被膜の膜厚はたとえば1μmで手の浸漬時間によ
り容易に変更できる。水溶液には抗菌または殺菌性機能
を有するチオスルファイト銀錯塩が混合されているので
手への塗布時および被膜形成時に皮膚などの殺菌消毒も
なされる。また被膜により形成された手袋は引き剥しに
より容易に手より剥離される。以上の本実施例では水溶
性高分子をPVAとして説明したがニトロセルロースな
どの他の水溶性高分子であっても良い。また抗菌または
殺菌物質を銀系のチオスルファイト銀錯塩として説明し
たが同様の機能を有する他の銀系材料、また同様の機能
を有する酸化亜鉛ウイスカ、無機系抗菌性ゲル、アント
ラセン、マレイン酸クロルフェラミンまたは、塩化ベン
ゼトニウムなどの消毒剤であっても良い。また混合比も
本実施例に限定されず良質な被膜を形成しうる条件であ
れば良い。また手の浸漬時間も本実施例に限定されるも
のではない。
【0012】(実施例6)次に本発明の医療用保護手袋
の形成方法の第3の手段の実施例について説明する。熱
硬化型のシリコン系高分子90%、チオスルファイト銀
錯塩10%を含む高分子粘性体を手の皮膚上に塗布す
る。次に塗布膜をエアータオルなどの熱風により硬化さ
せると弾力性のあるシリコン系被膜より構成された手袋
が形成される。高分子混合物には抗菌または殺菌性機能
を有するチオスルファイト銀錯塩が混合されているので
手への塗布時および被膜形成時に皮膚などの殺菌消毒も
なされる。また被膜により形成された手袋は引き剥しに
より容易に手より剥離される。以上の実施例では抗菌ま
たは殺菌物質を銀系のチオスルファイト銀錯塩として説
明したが同様の機能を有する他の銀系材料、また同様の
機能を有する酸化亜鉛ウイスカ、無機系抗菌性ゲル、ア
ントラセン、マレイン酸クロルフェラミンまたは、塩化
ベンゼトニウムなどの消毒剤であっても良い。また混合
比も本実施例に限定されず良質な被膜を形成しうる条件
であれば良い。
の形成方法の第3の手段の実施例について説明する。熱
硬化型のシリコン系高分子90%、チオスルファイト銀
錯塩10%を含む高分子粘性体を手の皮膚上に塗布す
る。次に塗布膜をエアータオルなどの熱風により硬化さ
せると弾力性のあるシリコン系被膜より構成された手袋
が形成される。高分子混合物には抗菌または殺菌性機能
を有するチオスルファイト銀錯塩が混合されているので
手への塗布時および被膜形成時に皮膚などの殺菌消毒も
なされる。また被膜により形成された手袋は引き剥しに
より容易に手より剥離される。以上の実施例では抗菌ま
たは殺菌物質を銀系のチオスルファイト銀錯塩として説
明したが同様の機能を有する他の銀系材料、また同様の
機能を有する酸化亜鉛ウイスカ、無機系抗菌性ゲル、ア
ントラセン、マレイン酸クロルフェラミンまたは、塩化
ベンゼトニウムなどの消毒剤であっても良い。また混合
比も本実施例に限定されず良質な被膜を形成しうる条件
であれば良い。
【0013】(実施例7)次に本発明の医療用保護手袋
の形成方法の第4の手段の実施例について説明する。紫
外線硬化型のシリコン系高分子90%、チオスルファイ
ト銀錯塩10%を含む高分子粘性体を手の皮膚上に塗布
する。次に塗布膜に紫外線を照射し硬化させると弾力性
のあるシリコン系被膜より構成された手袋が形成され
る。高分子混合物には抗菌または殺菌性機能を有するチ
オスルファイト銀錯塩が混合されているので手への塗布
時および被膜形成時に皮膚などの殺菌消毒もなされる。
また被膜により形成された手袋は引き剥しにより容易に
手より剥離される。以上の実施例では抗菌または殺菌物
質を銀系のチオスルファイト銀錯塩として説明したが同
様の機能を有する他の銀系材料、また同様の機能を有す
る酸化亜鉛ウイスカ、無機系抗菌性ゲル、アントラセ
ン、マレイン酸クロルフェラミンまたは、塩化ベンゼト
ニウムなどの消毒剤であっても良い。また混合比も本実
施例に限定されず良質な被膜を形成しうる条件であれば
良い。
の形成方法の第4の手段の実施例について説明する。紫
外線硬化型のシリコン系高分子90%、チオスルファイ
ト銀錯塩10%を含む高分子粘性体を手の皮膚上に塗布
する。次に塗布膜に紫外線を照射し硬化させると弾力性
のあるシリコン系被膜より構成された手袋が形成され
る。高分子混合物には抗菌または殺菌性機能を有するチ
オスルファイト銀錯塩が混合されているので手への塗布
時および被膜形成時に皮膚などの殺菌消毒もなされる。
また被膜により形成された手袋は引き剥しにより容易に
手より剥離される。以上の実施例では抗菌または殺菌物
質を銀系のチオスルファイト銀錯塩として説明したが同
様の機能を有する他の銀系材料、また同様の機能を有す
る酸化亜鉛ウイスカ、無機系抗菌性ゲル、アントラセ
ン、マレイン酸クロルフェラミンまたは、塩化ベンゼト
ニウムなどの消毒剤であっても良い。また混合比も本実
施例に限定されず良質な被膜を形成しうる条件であれば
良い。
【0014】
【発明の効果】以上の説明により明かなように本発明の
医療用保護手袋とその形成方法によれば、皮膚への塗布
乾燥により手袋が簡単に形成されるので歯科医院などの
手袋の着脱が頻繁に要求される医療現場でも容易に用い
ることができる。また形成された被膜は手にフイットし
ており柔軟性も有するので歯科治療などの微妙な動作を
要求される治療にも十分にもちいることができる。また
被膜に抗菌もしくは殺菌材料が含有されるので手袋形成
と同時に殺菌消毒もなされるので感染防止効果が高ま
る。
医療用保護手袋とその形成方法によれば、皮膚への塗布
乾燥により手袋が簡単に形成されるので歯科医院などの
手袋の着脱が頻繁に要求される医療現場でも容易に用い
ることができる。また形成された被膜は手にフイットし
ており柔軟性も有するので歯科治療などの微妙な動作を
要求される治療にも十分にもちいることができる。また
被膜に抗菌もしくは殺菌材料が含有されるので手袋形成
と同時に殺菌消毒もなされるので感染防止効果が高ま
る。
Claims (10)
- 【請求項1】高分子材料と抗菌または殺菌剤とを含有す
る混合物を人体の手に直接塗布後乾燥し形成せしめた医
療用保護手袋。 - 【請求項2】抗菌または殺菌剤が銀系材料である請求項
1記載の医療用保護手袋。 - 【請求項3】抗菌または殺菌剤が酸化亜鉛ウイスカであ
る請求項1または2のいづれかに記載の医療用保護手
袋。 - 【請求項4】抗菌または殺菌剤がアントラセン、マレイ
ン酸クロルフェラミンまたは、塩化ベンゼトニウムの消
毒剤である請求項1、2または3のいづれかに記載の医
療用保護手袋。 - 【請求項5】高分子材料がポリビニルアルコール、ニト
ロセルロースの水溶性高分子である請求項1ないし4の
いづれかに記載の医療用保護手袋。 - 【請求項6】高分子材料がシリコン系高分子である請求
項1ないし4のいづれかに記載の医療用保護手袋。 - 【請求項7】水溶性高分子材料、抗菌または殺菌剤、お
よび水系溶媒を主成分とする混合溶媒に人体の手を浸漬
し上記成分を皮膚上に塗布した後、乾燥し被膜を形成す
る医療用保護手袋の形成方法。 - 【請求項8】水溶性高分子材料、抗菌または殺菌剤およ
び水系溶媒を主成分とする混合溶媒を人体の手に直接噴
霧した後、乾燥し被膜を形成する医療用保護手袋の形成
方法。 - 【請求項9】シリコン系高分子材料、抗菌または殺菌剤
を主成分とする混合物を人体の手に塗布した後、加熱し
被膜を形成する医療用保護手袋の形成方法。 - 【請求項10】シリコン系高分子材料、抗菌または殺菌
性物質を主成分とする混合物を人体の手に塗布した後、
紫外線照射により硬化し被膜を形成する医療用保護手袋
の形成方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP43A JPH06154242A (ja) | 1992-11-25 | 1992-11-25 | 医療用保護手袋とその形成方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP43A JPH06154242A (ja) | 1992-11-25 | 1992-11-25 | 医療用保護手袋とその形成方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06154242A true JPH06154242A (ja) | 1994-06-03 |
Family
ID=18054216
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP43A Pending JPH06154242A (ja) | 1992-11-25 | 1992-11-25 | 医療用保護手袋とその形成方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06154242A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3041206U (ja) * | 1997-03-05 | 1997-09-09 | 創 濱田 | 汚物処理用手袋 |
JP2007153753A (ja) * | 2005-12-01 | 2007-06-21 | Dainippon Printing Co Ltd | 皮膚用保護膜の形成方法及び皮膚用保護膜 |
JP2021038472A (ja) * | 2019-08-30 | 2021-03-11 | 株式会社オメガ | 被覆膜の形成方法 |
-
1992
- 1992-11-25 JP JP43A patent/JPH06154242A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3041206U (ja) * | 1997-03-05 | 1997-09-09 | 創 濱田 | 汚物処理用手袋 |
JP2007153753A (ja) * | 2005-12-01 | 2007-06-21 | Dainippon Printing Co Ltd | 皮膚用保護膜の形成方法及び皮膚用保護膜 |
JP2021038472A (ja) * | 2019-08-30 | 2021-03-11 | 株式会社オメガ | 被覆膜の形成方法 |
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