JPS6173665A - 人工皮膜による傷口の保護方法 - Google Patents

人工皮膜による傷口の保護方法

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JPS6173665A
JPS6173665A JP59195767A JP19576784A JPS6173665A JP S6173665 A JPS6173665 A JP S6173665A JP 59195767 A JP59195767 A JP 59195767A JP 19576784 A JP19576784 A JP 19576784A JP S6173665 A JPS6173665 A JP S6173665A
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wound
liquid
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aqueous solution
protecting
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熊部 潔
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は人工皮膜による傷口の保護方法に係り、殊に従
来汎用されて来た医療用の滅菌ガーゼ等に代え傷口に人
工皮膜を施してこれにより傷口を保護する方法に係る。
(従来の技術) 人体、ベット、家畜等のヤケド、ケガ、手術等゛による
傷口の保護に際し、従来では小さな傷には殺菌剤や化膿
止めの抗生物質を含有する軟青の塗布が行われ、又大き
な傷については殺菌剤の塗布又は噴霧後に滅菌ガーゼに
より覆う方法が採用されている。
(発明が解決しようとする問題点) 滅菌ガーゼによる傷口の保護に際しては、血液凝固によ
りガーゼが傷口に付着し、その交換作業に時間を要する
のみならず、非常な苦痛を伴なうことが少なくない。
更に、ガーゼを数枚重ねても大気中に存在する細菌の侵
入を防止することはできず、一方細菌のガーゼ透過を極
力押えるため油紙等を用いれば傷口がむれてその治癒を
遅くする。
(問題点を解決するための手段) 本発明は傷口に人工皮膜を密着状態で直接形成させ、こ
れにより滅菌ガーゼの当接を不要ならしめて上述の問題
点を根本から解決するものである。
即ち、本発明によれば、上述の問題点は、少なくとも1
種類のアニオン性高分子材料水溶液を加熱殺菌して調製
された第1液と、少なくとも1種類のカチオン性高分子
材料水溶液にカルシウム塩水溶液を添加し加熱殺菌して
調製された第2液とを傷口及びその周辺部に施与し、上
記両液により皮膜を形成することを特徴とする、人工皮
膜による傷口の保護方法により解決されるのである。
本発明方法の実施において、第1液が0.1〜10.0
%のアニオン性高分子水溶液であり、第2液が0.1〜
5.0%のカチオン性高分子水溶液に0.5〜io、o
%のカルシウム塩水溶液を添加してpH約5に調整され
た溶液であるのが好ましい。この場合に、アニオン性高
分子材料がガラギーナン、キサンタンガム、アルギン酸
及びガラクツロン酸から選択され、カチオン性高分子材
料がキトサン、ポリリジン及びジヒドロキシエチルアミ
ノプロピルとグルタミン酸とのコポリマーから選択され
れば、酸素透過性に優れ、細菌の侵入を阻止し、しかも
生体組織に対し無刺激性の皮膜が形成されるので好都合
である。尚、カチオン性高分子材料としては、上記の他
にセリシン、フィブロイン、コラーゲン、キチン等も使
用することができる。
第1液及び第2液の施与は任意の方法で行なうことが出
来るが、形成される膜厚をほぼ一定にするためには噴霧
により行なうのが有利である。
(発明の作用乃至効果) 本発明方法において使用される皮膜形成用の各高分子材
料溶液は加熱に対して比較的安定であり、120℃で1
5〜20分間の加熱殺菌処理に充分に耐え、従って無菌
化することができるので傷口に適用しても安全である。
皮膜形成用の各高分子材料溶液は皮膚、筋肉、粘膜等生
体への付着性が良好であり、従って種々の部位への適用
が可能であり、第1液と第2液との反応による皮膜形成
時間は通例1分以内であり極めて短時間であるので迅速
に処理を行なうことができる利点を有している。
第1液と第2液とで形成された皮膜は通気性を有してお
り、傷口にむれ等を生じさせず、又一般の雑菌の侵入を
阻止する程度に緻密構造を有しており、しかも放置する
場合に5〜15日程度で体液により分解吸収されるので
剥離の必要性がなく、又薬剤の再塗布等の必要性がある
場合には5〜1096クエン酸ナトリウム溶液や0.1
〜0.5%ヘパリン溶液により溶解除去することができ
るという利点を有している。
形成されるべき皮膜の厚さは第1液及び第2液の81r
!!、を調製することにより制御可能であり、傷の程度
に応じた保護が可能である。
更に、形成されるべき皮膜に対して透過性を有する薬剤
に関しては、この薬剤を第1液又は第2液の少なくも一
方に予め混合させておくことができ、この場合には傷口
の治療処理と保護とを同時に行なうことが可能である。
尚、本発明方法により形成される保護皮膜は乾燥すると
弾力性を失いカサカサした感触をもたらすが、市販の化
粧用乳液を傷口周辺に予め塗布しておくか、このような
化粧用乳液は10〜20%の範囲であれば第1液又は第
2液に乳化!15W4させることができるので、これら
により乾燥に基因する障害の発生を回避することができ
る。
(本発明方法に準じて適用可能と考えられる技術分野) 本発明において形成される皮膜は既述のように皮膚に対
する密着性か良好であるので傷口の保度のみならず、傷
を有しない生体の各部に形成することが可能であり、各
種の作業例えば外科手術の施術や電子回路等の超精密部
品の取扱い作業等に際しての医師や作業員の手や顔等の
被覆にも適用することができるものと考えられる。勿論
、このような応用に際しては第1液及び第2液を調製す
る高分子材料の選択、形成される皮膜の強度を含む物性
や厚み等が充分に考慮されねばならない。
(実施例及び試験例) 実施例1 創傷に血止め処理を施こし且つ抗生物質含有軟膏を塗布
した後に、加熱殺菌法の0.5%アルギン酸冷水溶液(
p H7,0>を傷口及びその周辺部に噴霧し、次いで
キトサン1%及び塩化カルシウム5%を含有し同様に加
熱殺菌法の冷水溶液(1)H5,0)を噴霧した処、皮
膜が迅やかに形成されて傷口が被覆された。
全体の保護を目的として必要であれば包帯を施こすこと
ができる。傷の状況に応じ1日1回〜3日に1回の割合
で上記両液を傷口に噴霧すれば傷口は皮膜により保護さ
れた状態で上記薬剤により次第に治癒される。
包帯が皮膜に付着することはないので包帯交換は容易で
あった。
尚、皮膜は放置する場合に7〜10日で体液により分解
吸収されるので、これを強制的に剥離させたり洗い落す
必要性はなかった。
実施例2 火傷による家畜の傷口に常法に従って殺菌消毒を施し、
消炎用軟膏を塗布した後に、ゼラチン0.7%及びアル
ギン酸ナトリウム0.8%を含有する加熱殺菌法の水溶
液を40℃に保って局所に噴霧施与し、次いでポリリジ
ン0.5%及び乳酸カルシウム5%を含有する加熱殺菌
法の水溶液を同様に噴霧施与した処、迅やかに皮膜が形
成された。この皮膜は家畜が舐めても溶解せず、従って
傷口に塗布された薬剤軟膏が滲出することはない。
2〜3日後に患部を検査し、冶散していない場合には、
無菌の0.1〜0.5%ヘパリン水溶液を噴霧すれば上
記皮膜を溶解するので、軟膏薬剤を更めて塗布し、その
後に前記と同様に皮膜を形成して、傷口の保護を行うこ
とができる。
実施例3 アカギレを有するヒトの手に汎用の治癒剤を常法により
擦り込み、次に40℃に保持された2%ガラギーナン水
溶液に浸漬した。その後、ソルビタンエステルを用いて
乳化されたジヒドロキシエチルアミノプロビル−グルタ
ミン酸コポリマーの水F!!l?Il液に手を浸漬すれ
ば、両液に浸漬された手部分全体には1分以内で皮膜が
形成される。
この皮膜は撥水性を呈しているので、皮膜の形成された
後には水仕事等の作業を行なうことが可能であった。
なお、この皮膜は40℃の5%クエン酸ナトリウム水溶
液に約3分間浸漬した後に、通常の化粧石鹸で洗えば除
去することができる。
試験例1(酸素透過性) 前記の実施例1〜3で形成される皮膜の酸素透過性を仲
用勤編「膜学入門」第281頁(1979年)に記載の
手法に従って試験した処、下記第1表に示される通りの
結果が得られた。
この表から本発明方法により形成される皮膜は合成ポリ
マー膜の内で最も酸素透過性に優れていると称されてい
るシリコン皮ll2(対照体)と比較して約1.5〜2
倍又はそれ以上であり極めて優れていることが判明した
表  1 試験例2(細菌遮断能) ペトリ皿にブイヨン寒天培地を注入し固化させた後に、
実施例1〜3に準じて上記培地上に皮膜を無菌的にそれ
ぞれ形成させた。
一方、別途準備したlX103個/m Qの大腸菌!!
!濁液11Qを各皮膜上に均一に塗布し、37℃で3日
間培養した。3日間の培11期間中に毎日皮膜を剥離し
各培地上の大腸菌コロニーの数を計測した処、下記第2
表に示される通りの結果が得られた。
この表から、1X103個/鵬2の高濃度菌液が使用さ
れたにも拘らず、皮膜はI8菌の侵入をほぼ完全に阻止
することが判明した。
表  2 111と(傷口に対する刺激作用) マウスの背部を1c+e程切開して薬剤を塗布し、この
薬剤による炎症惹起を綿球法で測定する手法(中村悦部
著「薬理実験マニュアル」第163頁、公用書店発行)
に準じて、皮膜材の傷口に対する炎症惹起作用を調べた
結果は、下記表3に示される通りであった。
皮膜形成区は対照区の一方である水と同程度であり、対
照区の他方であるホルマリンのような明らかな起炎作用
を示さなかった。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)少なくとも1種類のアニオン性高分子材料水溶液
    を加熱殺菌して調製された第1液と、少なくとも1種類
    のカチオン性高分子材料水溶液にカルシウム塩水溶液を
    添加し加熱殺菌して調製された第2液とを傷口及びその
    周辺部に施与し、上記両液により皮膜を形成することを
    特徴とする、人工皮膜による傷口の保護方法。
  2. (2)第1液が0.1〜10.0%のアニオン性高分子
    水溶液であり、第2液が0.1〜5.0%のカチオン性
    高分子水溶液に0.5〜10.0%のカルシウム塩水溶
    液を添加してpH約5に調整された溶液であることを特
    徴とする、特許請求の範囲第1項に記載の傷口の保護方
    法。
  3. (3)アニオン性高分子材料がガラギーナン、キサンタ
    ンガム、アルギン酸及びガラクツロン酸から選択され、
    カチオン性高分子材料がキトサン、ポリリジン及びジヒ
    ドロキシエチルアミノプロピルとグルタミン酸とのコポ
    リマーから選択されたものであることを特徴とする、特
    許請求の範囲第1又は2項に記載の傷口の保護方法。
  4. (4)第1液と第2液の施与が噴霧により行われること
    を特徴とする、特許請求の範囲第1〜3項の何れか1つ
    に記載の傷口の保護方法。
JP59195767A 1984-09-20 1984-09-20 人工皮膜による傷口の保護方法 Pending JPS6173665A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0356060A2 (en) * 1988-08-18 1990-02-28 Minnesota Mining And Manufacturing Company Wound filling compositions
US6200595B1 (en) 1998-04-24 2001-03-13 Kuraray Co., Ltd. Medical adhesive
WO2004004793A1 (en) * 2002-07-09 2004-01-15 Kimberly-Clark Worldwide, Inc. Wound management products incorporating cationic compounds
JP2013071907A (ja) * 2011-09-27 2013-04-22 Hitachi Chemical Co Ltd 薄膜フィルム及びその製造方法

Cited By (5)

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