JPH06153824A - 塩蔵品の製造法 - Google Patents
塩蔵品の製造法Info
- Publication number
- JPH06153824A JPH06153824A JP4339492A JP33949292A JPH06153824A JP H06153824 A JPH06153824 A JP H06153824A JP 4339492 A JP4339492 A JP 4339492A JP 33949292 A JP33949292 A JP 33949292A JP H06153824 A JPH06153824 A JP H06153824A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- pressure
- cured product
- salted
- salt
- treatment
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Landscapes
- General Preparation And Processing Of Foods (AREA)
- Meat, Egg Or Seafood Products (AREA)
- Food Preservation Except Freezing, Refrigeration, And Drying (AREA)
Abstract
し、必要あればこれを保存することを特徴とする塩蔵品
の製造法。 【効果】 風味、品質を変化させることなく、そして保
存料を使用することなく塩蔵品を殺菌、保存することが
できる。
Description
るものであり、更に詳細には、殺菌剤や加熱処理をする
ことなく簡単な処理操作で、しかも風味や品質を損うこ
となく長期間保存することができる塩蔵品を製造するた
めの新規な方法に関するものである。
で処理した食品であって、素材の風味を楽しむことがで
き、需要の多い食品である。
いため、そしてまた最近の成人病予防上の要請による低
食塩化のため、衛生面あるいは保存性に問題があった。
が知られており、最近になって特に高圧処理による殺菌
方法が研究されている。そして特許の面においても、食
品の高圧殺菌処理がクローズアップされ、熱を併用する
方法(特開平2−257864号)、抗菌剤を併用する
方法(特開平2−255068号)、pH調整剤及び保
存料を併用する方法(特開平3−290174号)等が
出願されている。
いて、高圧処理だけでは耐熱性菌は死滅せず生命活動を
停止しないため(特開平3−290174号)、あえて
高圧処理のみで殺菌しようとすれば、非常に高い圧力で
処理することが必要であるが、過度の高圧にすると、装
置や作業の安全性の面で問題があるだけでなく、食品中
の蛋白質が変性し色調が白っぽくなり、商品価値や風味
が低下する。そこで、高圧処理単用ではなく他の処理と
の併用が考えられるが、例えば加熱処理を併用すると、
蛋白質の熱変性が生じ、食品が白色化したり、成分の変
化、変性が起る。更にまた、殺菌効果を高めるために加
圧処理に抗菌剤処理を併用する方法も出願されている
が、素材の風味を楽しむ塩蔵品等の食品においては本来
抗菌剤の使用は不適であるし、特に添加物が使用できな
い食品においては、抗菌剤等の使用が制限されるため加
圧処理のみに頼らざるを得ず、これでは充分な殺菌処理
はできない。pH調整剤を使用する方法も出願されてい
るが、pH調整を行うと食品の食感、風味が変化したり
劣化したりする。
技術の欠点を一挙に解決して、食品の風味、食感を変
質、劣化させることなく、食品、特に塩蔵品を殺菌、保
存する新しいシステムを開発する目的でなされたもので
ある。
果、塩蔵品の品質劣化を防止しながら殺菌するためには
加圧処理が有する利点を無視することができず、再度加
圧処理に着目するに至り、その中でも比較的低圧処理に
注目した。
力を480MPa以下にしたところ、全く予期せざるこ
とに、圧力変性による蛋白質の白色化が防止できるだけ
でなく、実質的に充分な殺菌処理が行われるという極め
て有用な新知見を得た。そのうえ更に、加圧処理した
後、これを冷蔵保存したところ、加圧処理によっても死
滅しなかった菌が死滅しただけでなく、保管温度を変化
させたところ、更に殺菌効果が高まるという極めて貴重
にして有用な新知見を得た。本発明は、これらの新知見
に基づいてなされたものである。
側で処理する必要があり、その際特に480MPa以下
の圧力でそして180MPa以上の圧力で処理する必要
がある。加圧保持時間は、1〜60分間が好適である
が、通常5〜30分間で充分所期の目的が達成される。
品の加圧処理に用いられている各種タイプの加圧機がす
べて使用できるが、食品を等方的に加圧できる装置が好
ましい。圧媒としては、水、油等が適宜使用できる。な
お圧媒及び圧力容器の材質としては、熱伝導性の良いも
のを使用するのが有利なことはいうまでもない。
器が好ましく、しかも容器中の気体は除去しておくのが
よい。したがって、特に酸素バリヤー性を有するプラス
チックフィルムで塩蔵品を真空包装すると、加圧処理が
効率的に行われ、内蔵した食品が酸化することもないた
め、保存性が更に高まり、きわめて好適である。
〜480MPaの圧力で塩蔵品を加圧処理するだけで
も、非常にすぐれた殺菌効果が得られる。しかしなが
ら、加圧処理後、それをそのまま保存しておくと、更に
殺菌効果が高まるし、加圧時の温度とは相違する温度
(加圧時の温度よりも高くてもよいし低くてもよい)に
保存すると、ヒートショック的な刺激にもよるためか、
更に殺菌効果が高まり、加圧処理によっても死滅しなか
った菌も完全に死滅させることができる。
肉、魚貝、野菜等を保存したものをすべて包含するが、
次のものが例示される:塩辛、数の子、ハム、コンビー
フ、塩ザケ、塩ダラ、筋子、タラコ、漬物類その他。
的に実施例によって更に詳細に説明するが、塩辛とは、
一般に、魚介肉にその内臓及び食塩を加え(九州地方で
は、イカ塩辛には、内臓を使用していないものをイカ塩
辛と称する場合もある)、これを熟成させたものをい
う。そしてイカ塩辛は、一般的には次のようにして製造
する。まず、イカ(スルメイカ、マツイカ、ムラサキイ
カ等)胴体の皮をむき、約5×40mm前後の大きさの
タンザク状にこれを切り、イカ内臓をうらごししたもの
をこれに加え、食塩(1〜20%程度)、砂糖、化学調
味料を加えた後、冷蔵保存(数日間)して熟成せしめ、
製品とする。
のような配合で(スルメイカ胴体(タンザク状):80
%、うらごしした内臓:10%、食塩:8%、砂糖:1
%、グルタミン酸モノナトリウム:1%)イカ塩辛を製
造した。
れ、加圧機を用いて、圧力180〜600MPa、加圧
温度20〜50℃、加圧時間5〜30分の各条件で加圧
処理を行い、この塩辛の品質を、イカ肉の白色度合(視
認により)と保存水を(細菌検査により)判定し、下記
表1、表2の結果を得た。
力500〜600MPaで加圧した場合には、イカ肉が
白色化したが、200〜400MPaではイカ肉の白色
化はなくきわめて良好であり、180〜500MPa未
満であれば充分満足できることが明らかとなった。これ
らのデータをひとつの指標として、180〜480MP
aの圧力で処理すれば良好な結果が得られることが判明
した。ただ、40〜45℃では300〜400MPaの
圧力でもイカ肉の白色化が認められた。また、保存性に
ついては、表2に示すように、どの区分でもほぼ満足す
るものであったが、150及び180MPaで常温処理
の時、多少保存性が低下した。
について、300MPa、20℃、15分間の加圧条件
で加圧した後、これを5、10、25、35℃の各温度
で17日間保存した後、各保存サンプルの一般生菌数を
測定した。上記各温度において、加圧後の保存日数1
日、5日、17日における生菌数の測定値を、下記表3
に示す。
後、保存することによって、技術常識上生菌数の増大が
予測されるのに反して、実際上はこれとは全く逆に生菌
数が減少した、つまり更に殺菌処理が行われることが判
明した。
保存した後、25℃に温度を高めた場合、2日間保存し
ただけで一般生菌数が0になることが確認された。これ
より、加圧処理後、保存温度を変化させることによって
更に殺菌効果が高まることが判った。
について、400MPa、30℃、20分間の加圧条件
で加圧した後、これを実施例2と同様に各温度で12日
間保存した後、各保存サンプルの一般生菌数を測定し
た。加圧後の保存日数1日、6日、12日における生菌
数の測定値を、下記表4に示す。
件で処理した場合も、実施例2の場合と同様に保存する
ことによって更に殺菌効果が高まることが判明した。
う低い加圧条件でも卓越した保存性が得られるため、装
置の価格が低下し、作業上の安全性も向上する。これに
対して、従来のように高圧で処理する場合には、装置、
特に高圧配管が困難となり、その結果、生産機コストの
急上昇が避けられなかったのである。
低圧処理で充分に殺菌処理することが可能であるため、
塩蔵品の品質、風味、食感を低下させることがないばか
りか、加圧処理後、加圧温度と同じ温度、あるいはそれ
よりも高い温度又は低い温度に保存することにより、更
にすぐれた殺菌効果が得られるという新規にして卓越し
た効果も更に奏される。
Claims (3)
- 【請求項1】 塩蔵品を180〜480MPaの圧力で
処理することを特徴とする塩蔵品の製造法。 - 【請求項2】 加圧処理後、これを保存することを特徴
とする請求項1に記載の塩蔵品の製造法。 - 【請求項3】 保存する際、加圧処理時とは異なる温度
で保存することを特徴とする請求項2に記載の塩蔵品の
製造法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33949292A JP3236379B2 (ja) | 1992-11-27 | 1992-11-27 | 塩蔵品の製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33949292A JP3236379B2 (ja) | 1992-11-27 | 1992-11-27 | 塩蔵品の製造法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06153824A true JPH06153824A (ja) | 1994-06-03 |
JP3236379B2 JP3236379B2 (ja) | 2001-12-10 |
Family
ID=18327981
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP33949292A Expired - Fee Related JP3236379B2 (ja) | 1992-11-27 | 1992-11-27 | 塩蔵品の製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3236379B2 (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011036141A (ja) * | 2009-08-06 | 2011-02-24 | Echigo Seika Co Ltd | 食用内臓肉のレトルト処理方法並びに食用内臓肉入りレトルト食品の製造方法 |
CN108576676A (zh) * | 2018-04-03 | 2018-09-28 | 杨志颖 | 一种利用高压辅助生产火腿的方法 |
CN108634222A (zh) * | 2018-04-03 | 2018-10-12 | 杨志颖 | 一种低盐火腿的生产方法 |
CN108651867A (zh) * | 2018-04-03 | 2018-10-16 | 杨志颖 | 一种风味火腿的生产方法 |
-
1992
- 1992-11-27 JP JP33949292A patent/JP3236379B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011036141A (ja) * | 2009-08-06 | 2011-02-24 | Echigo Seika Co Ltd | 食用内臓肉のレトルト処理方法並びに食用内臓肉入りレトルト食品の製造方法 |
CN108576676A (zh) * | 2018-04-03 | 2018-09-28 | 杨志颖 | 一种利用高压辅助生产火腿的方法 |
CN108634222A (zh) * | 2018-04-03 | 2018-10-12 | 杨志颖 | 一种低盐火腿的生产方法 |
CN108651867A (zh) * | 2018-04-03 | 2018-10-16 | 杨志颖 | 一种风味火腿的生产方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3236379B2 (ja) | 2001-12-10 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
Yagiz et al. | Effect of high pressure treatment on the quality of rainbow trout (Oncorhynchus mykiss) and mahi mahi (Coryphaena hippurus) | |
DE69233557T3 (de) | Behandlungsverfahren für Nahrungsmittel-Verarbeitungsapparat | |
AU2010298070B2 (en) | High pressure pasteurizing of frozen ground meats | |
EP1824343B1 (en) | Antibacterial agent for preserving fresh meat | |
Lücke et al. | Control in meat and meat products | |
CA2800883C (en) | High pressure pasteurizing of whole muscle meats | |
Guillou et al. | High‐pressure processing of meat and meat products | |
US20150196040A1 (en) | Process to produce safe pasteurized shrimp and other shellfish of high sensory quality and extended refrigerated shelf-life | |
US3705813A (en) | Meat processing | |
JPH02295432A (ja) | 後低温殺菌 | |
JPH06153824A (ja) | 塩蔵品の製造法 | |
TW201811193A (zh) | 食品變色防止用組成物 | |
JP3374217B2 (ja) | 食品の製造方法 | |
US7087257B1 (en) | Crustacean seafood process | |
Huang et al. | Effect of packaging on chemical changes and quality of refrigerated spot (Leiostomus xanthurus) | |
JP2511345B2 (ja) | 生鮮物の鮮度保持剤とその用法 | |
US20050058751A1 (en) | Yield and shelf life for meats | |
JP2006166815A (ja) | 食品の製造方法及び該製造方法によって得られた食品 | |
JPH0387165A (ja) | 物品の保存法 | |
Lawrie | The structure, composition and preservation of meat | |
JPH03290174A (ja) | 未加熱もしくは低温加熱処理食品の殺菌と寄生虫の殺虫処理方法及び食品の保存方法 | |
Buzrul | Advances in High Hydrostatic Pressure for Meat and Meat Processing | |
DE69101153T2 (de) | Verwendung von Lanthioninen für die Kontrolle der Verunreinigung in Nahrungsmittelnverarbeitung. | |
JPS63226259A (ja) | 保存処理されていない豚肉製品の味覚と保存性を改良する方法 | |
JPS59151871A (ja) | 生鮮食品又はその冷凍品もしくは加工品の漬込み法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080928 Year of fee payment: 7 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090928 Year of fee payment: 8 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100928 Year of fee payment: 9 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100928 Year of fee payment: 9 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110928 Year of fee payment: 10 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |