JPH06153471A - 誘導電動機の回転子構造 - Google Patents
誘導電動機の回転子構造Info
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- JPH06153471A JPH06153471A JP29515192A JP29515192A JPH06153471A JP H06153471 A JPH06153471 A JP H06153471A JP 29515192 A JP29515192 A JP 29515192A JP 29515192 A JP29515192 A JP 29515192A JP H06153471 A JPH06153471 A JP H06153471A
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- Japan
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- rotor
- short
- circuit ring
- induction motor
- cooling
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 アルミキャスト製タイプの回転子11の短絡
環15の通風冷却効率を高め、その短絡環15の急激な
発熱昇温による熱膨脹を軽減して、塑性変形によるクリ
ープ現象をなくし、電車等の高速車両用主電動機として
有用な耐久性に優れたアルミキャスト製タイプの高回転
形誘導電動機の回転子構造を提供することにある。 【構成】 高速回転形の誘導電動機のアルミキャスト製
タイプの回転子11の短絡環15の内周に冷却フィンを
兼ねた送風羽根15aを設けると共に、この短絡環15
の外端側に配するプレートロック17の外周縁寄りに複
数の通気穴17bを設けたことを特徴とする。
環15の通風冷却効率を高め、その短絡環15の急激な
発熱昇温による熱膨脹を軽減して、塑性変形によるクリ
ープ現象をなくし、電車等の高速車両用主電動機として
有用な耐久性に優れたアルミキャスト製タイプの高回転
形誘導電動機の回転子構造を提供することにある。 【構成】 高速回転形の誘導電動機のアルミキャスト製
タイプの回転子11の短絡環15の内周に冷却フィンを
兼ねた送風羽根15aを設けると共に、この短絡環15
の外端側に配するプレートロック17の外周縁寄りに複
数の通気穴17bを設けたことを特徴とする。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、産業用、特に電車等の
高速鉄道車両の主電動機(原動機)などに利用される誘
導電動機の回転子構造に関する。
高速鉄道車両の主電動機(原動機)などに利用される誘
導電動機の回転子構造に関する。
【0002】
【従来の技術】近年では、電子制御技術の発達に伴い、
VVVFインバーター制御のかご形誘導電動機の開発が
進んでいる。これは整流子を持たないことから構造的に
単純で、保守項目が少なく、かつ高速回転に耐えやす
く、しかも小型・軽量化と容量アップが図れるなどの利
点を有することから、主に電車等の鉄道車両の主電動機
として多く採用されるようになって来ている。
VVVFインバーター制御のかご形誘導電動機の開発が
進んでいる。これは整流子を持たないことから構造的に
単純で、保守項目が少なく、かつ高速回転に耐えやす
く、しかも小型・軽量化と容量アップが図れるなどの利
点を有することから、主に電車等の鉄道車両の主電動機
として多く採用されるようになって来ている。
【0003】特に、電車等の高速車両用主電動機におい
ては、一般の汎用モータと条件が異なり、厳しい寸法的
制約のなかで、高速回転に伴う急激な発熱昇温・降温、
高回転クリープなどに耐えられることが必要であり、こ
のために、これに利用する誘導電動機は、回転子鉄心の
各スロットに銅製のローターバーを挿入すると共に、こ
れらの端部に銅リングの短絡環をロー付けし、この短絡
環を保持環で保持した構造の回転子を用いたものが一般
的である。
ては、一般の汎用モータと条件が異なり、厳しい寸法的
制約のなかで、高速回転に伴う急激な発熱昇温・降温、
高回転クリープなどに耐えられることが必要であり、こ
のために、これに利用する誘導電動機は、回転子鉄心の
各スロットに銅製のローターバーを挿入すると共に、こ
れらの端部に銅リングの短絡環をロー付けし、この短絡
環を保持環で保持した構造の回転子を用いたものが一般
的である。
【0004】しかしながら、最近では、超軽量化の高速
車両が次々と計画され、これに伴い車体と共に台車側も
大幅な軽量化が必要になって来ている。このために台車
に搭載される主電動機においても更に一層の軽量化が望
まれ、この軽量化の手段として、従来の銅製のものに代
えて、アルミキャスト製タイプの回転子を用いた高回転
形の誘導電動機の採用が検討されて来ている。このアル
ミキャスト製タイプの回転子を用いた高回転形の誘導電
動機は、汎用モータとしては既に使用されているが、後
述するように、急激な発熱昇温・降温・高回転クリープ
に対して不利な面があり、車両用モータとしては利用さ
れていないのが現実である。図3及び図4はその従来の
アルミキャスト製タイプの回転子を用いた高速回転形の
誘導電動機の一例を示している。これを簡単に説明す
る。
車両が次々と計画され、これに伴い車体と共に台車側も
大幅な軽量化が必要になって来ている。このために台車
に搭載される主電動機においても更に一層の軽量化が望
まれ、この軽量化の手段として、従来の銅製のものに代
えて、アルミキャスト製タイプの回転子を用いた高回転
形の誘導電動機の採用が検討されて来ている。このアル
ミキャスト製タイプの回転子を用いた高回転形の誘導電
動機は、汎用モータとしては既に使用されているが、後
述するように、急激な発熱昇温・降温・高回転クリープ
に対して不利な面があり、車両用モータとしては利用さ
れていないのが現実である。図3及び図4はその従来の
アルミキャスト製タイプの回転子を用いた高速回転形の
誘導電動機の一例を示している。これを簡単に説明す
る。
【0005】図中符号1は固定子を示し、この固定子1
は、フレーム2と鏡蓋3とで外殻を構成し、そのフレー
ム2の内周部にコイル4を組付た固定子鉄心5を両側の
鉄心抑え6により固定して取り付けていると共に、フレ
ーム2の両端壁(一端側は前記鏡蓋3である)に軸受ハ
ウジング部3aを持ち、この中心部に軸受7を保持する
構造である。
は、フレーム2と鏡蓋3とで外殻を構成し、そのフレー
ム2の内周部にコイル4を組付た固定子鉄心5を両側の
鉄心抑え6により固定して取り付けていると共に、フレ
ーム2の両端壁(一端側は前記鏡蓋3である)に軸受ハ
ウジング部3aを持ち、この中心部に軸受7を保持する
構造である。
【0006】一方、符号11はかご形回転子を示し、こ
の回転子11は、前記固定子1の両端軸受7に回転自在
に支承させた回転子軸12と、この回転子軸12にこれ
と一体に回転するように嵌着した回転子鉄心13と、こ
の回転子鉄心13の外周のスロット13aに鋳込むよう
にして互いに一体に設けたアルミキャスト製のローター
バー14及びこの両端の短絡環(エンドリング)15と
を備えた構造である。このローターバー14と短絡環1
5とをアルミキャスト製としたことで、高速回転時に遠
心力で変形しないように、該短絡環15の外周に鋼製等
の保持環16を焼きばめして設けていると共に、その短
絡環15と保持環16の外端部を保持して補強する円板
状のプレートロック17をボス18を介して回転子軸1
2に設けている。
の回転子11は、前記固定子1の両端軸受7に回転自在
に支承させた回転子軸12と、この回転子軸12にこれ
と一体に回転するように嵌着した回転子鉄心13と、こ
の回転子鉄心13の外周のスロット13aに鋳込むよう
にして互いに一体に設けたアルミキャスト製のローター
バー14及びこの両端の短絡環(エンドリング)15と
を備えた構造である。このローターバー14と短絡環1
5とをアルミキャスト製としたことで、高速回転時に遠
心力で変形しないように、該短絡環15の外周に鋼製等
の保持環16を焼きばめして設けていると共に、その短
絡環15と保持環16の外端部を保持して補強する円板
状のプレートロック17をボス18を介して回転子軸1
2に設けている。
【0007】また、この高速回転用の誘導電動機は、駆
動回転時や回生時の機内の発熱を冷却するために、図示
しないが、外部の冷却用ブロアにより冷却風を機内に押
し込み通風させる強制通風冷却式、或いは機内に回転子
軸12と一体に回転する冷却用ファンを内蔵して外部空
気を引き込み通風させる自己通風冷却式とがある。な
お、ここでは外部の冷却用ブロアにより冷却風を押し込
む強制通風冷却式のものを図示している。
動回転時や回生時の機内の発熱を冷却するために、図示
しないが、外部の冷却用ブロアにより冷却風を機内に押
し込み通風させる強制通風冷却式、或いは機内に回転子
軸12と一体に回転する冷却用ファンを内蔵して外部空
気を引き込み通風させる自己通風冷却式とがある。な
お、ここでは外部の冷却用ブロアにより冷却風を押し込
む強制通風冷却式のものを図示している。
【0008】この外部の冷却用ブロアによりフレーム3
の図省略した他端側から押し込まれた冷却風が、機内を
冷却しながら一端側に向けて通風するように、前記回転
子11の回転子鉄心13にこの軸線方向に貫通して複数
の通風穴13bを形成していると共に、前記プレートロ
ック17にも該回転子鉄心13の各通風穴13bと対向
する箇所にそれぞれ通風穴17aを形成している。また
鏡蓋3に排気口3bを形成している。そして機内他端側
に押し込まれた冷却風が、矢印で示す如く、固定子鉄心
5と回転子鉄心13との間の隙間Gと、前記通風穴13
b,17aを通って、機内各部を冷却しながら一端側の
排気口3bより外部に抜けるようになっている。
の図省略した他端側から押し込まれた冷却風が、機内を
冷却しながら一端側に向けて通風するように、前記回転
子11の回転子鉄心13にこの軸線方向に貫通して複数
の通風穴13bを形成していると共に、前記プレートロ
ック17にも該回転子鉄心13の各通風穴13bと対向
する箇所にそれぞれ通風穴17aを形成している。また
鏡蓋3に排気口3bを形成している。そして機内他端側
に押し込まれた冷却風が、矢印で示す如く、固定子鉄心
5と回転子鉄心13との間の隙間Gと、前記通風穴13
b,17aを通って、機内各部を冷却しながら一端側の
排気口3bより外部に抜けるようになっている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】こうした従来のアルミ
キャスト製タイプの高回転形の誘導電動機においては、
回転子11のローターバー14と短絡環15とをアルミ
キャスト製としたことで、軽量化が図れると共に、その
アルミの短絡環15を保持環16とプレートロック18
で補強したことで、高速回転時の遠心力に対する耐強度
の向上が図れるが、しかし、前記アルミキャスト製の短
絡環15が急激な発熱による熱膨張により塑性変形を生
じてクリープ(経時的に歪みを増す)現象が発生し、こ
れが進行して該短絡環15が回転子鉄心13の端部より
破壊される虞れがあり、電車等の高速車両用主電動機と
しては利用し難い問題があった。
キャスト製タイプの高回転形の誘導電動機においては、
回転子11のローターバー14と短絡環15とをアルミ
キャスト製としたことで、軽量化が図れると共に、その
アルミの短絡環15を保持環16とプレートロック18
で補強したことで、高速回転時の遠心力に対する耐強度
の向上が図れるが、しかし、前記アルミキャスト製の短
絡環15が急激な発熱による熱膨張により塑性変形を生
じてクリープ(経時的に歪みを増す)現象が発生し、こ
れが進行して該短絡環15が回転子鉄心13の端部より
破壊される虞れがあり、電車等の高速車両用主電動機と
しては利用し難い問題があった。
【0010】本発明は前記事情に鑑みなされ、その目的
とするところは、アルミキャスト製タイプの回転子の短
絡環の通風冷却効率を高め、その短絡環の急激な発熱昇
温による熱膨脹を軽減して、塑性変形によるクリープ現
象をなくし、電車等の高速車両用主電動機として有用な
耐久性に優れたアルミキャスト製タイプの高回転形誘導
電動機の回転子構造を提供することにある。
とするところは、アルミキャスト製タイプの回転子の短
絡環の通風冷却効率を高め、その短絡環の急激な発熱昇
温による熱膨脹を軽減して、塑性変形によるクリープ現
象をなくし、電車等の高速車両用主電動機として有用な
耐久性に優れたアルミキャスト製タイプの高回転形誘導
電動機の回転子構造を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の誘導電動機の回
転子構造は、前記目的を達成するために、高速回転形の
誘導電動機において、アルミキャスト製タイプの回転子
の短絡環の内周に冷却フィンを兼ねた送風羽根を設ける
と共に、この短絡環の外端側に配するプレートロックの
外周縁寄りに複数の通気穴を設けたことを特徴とする。
転子構造は、前記目的を達成するために、高速回転形の
誘導電動機において、アルミキャスト製タイプの回転子
の短絡環の内周に冷却フィンを兼ねた送風羽根を設ける
と共に、この短絡環の外端側に配するプレートロックの
外周縁寄りに複数の通気穴を設けたことを特徴とする。
【0012】
【作用】前記構成の誘導電動機の回転子構造によれば、
誘導電動機の高速回転時に、この機内の回転子鉄心の通
風穴を通って来る冷却風の一部が、その回転子鉄心の端
部で短絡環の内周に設けた冷却フィン兼用送風羽根によ
り、該短絡環の内周面に誘導されてプレートロックの外
周縁寄りの複数の通気穴より流出して行き、これでその
短絡環が自己通風冷却作用を発揮して冷却効率が大幅に
アップし、アルミキャスト製短絡環でありながら急激な
発熱昇温が抑えられ、熱膨脹が軽減して、塑性変形によ
るクリープ現象がなくなり、耐久性に優れ、電車等の高
速車両用主電動機として有用なアルミキャスト製タイプ
の高回転形誘導電動機の実現が可能となる。
誘導電動機の高速回転時に、この機内の回転子鉄心の通
風穴を通って来る冷却風の一部が、その回転子鉄心の端
部で短絡環の内周に設けた冷却フィン兼用送風羽根によ
り、該短絡環の内周面に誘導されてプレートロックの外
周縁寄りの複数の通気穴より流出して行き、これでその
短絡環が自己通風冷却作用を発揮して冷却効率が大幅に
アップし、アルミキャスト製短絡環でありながら急激な
発熱昇温が抑えられ、熱膨脹が軽減して、塑性変形によ
るクリープ現象がなくなり、耐久性に優れ、電車等の高
速車両用主電動機として有用なアルミキャスト製タイプ
の高回転形誘導電動機の実現が可能となる。
【0013】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図1及び図2によ
り説明する。なお、図中前述した図3及び図4の構成度
重複するものには同一符号を付して説明の簡略化を図
る。
り説明する。なお、図中前述した図3及び図4の構成度
重複するものには同一符号を付して説明の簡略化を図
る。
【0014】まず、従来のアルミキャスト製タイプの高
速回転形の誘導電動機と同様に、固定子1のフレーム2
の内周部にコイル4を組付た固定子鉄心5が両側の鉄心
抑え6により固定して取り付けられていると共に、フレ
ーム2の両端壁(一端側は前記鏡蓋3である)の軸受ハ
ウジング部3aに軸受7が保持されている。こうした固
定子1内にかご形回転子11が回転子軸12の両端を軸
受7に支承させることで回転自在に設けられている。
速回転形の誘導電動機と同様に、固定子1のフレーム2
の内周部にコイル4を組付た固定子鉄心5が両側の鉄心
抑え6により固定して取り付けられていると共に、フレ
ーム2の両端壁(一端側は前記鏡蓋3である)の軸受ハ
ウジング部3aに軸受7が保持されている。こうした固
定子1内にかご形回転子11が回転子軸12の両端を軸
受7に支承させることで回転自在に設けられている。
【0015】このかご形回転子11は、回転子軸12に
これと一体に回転するように嵌着しされた回転子鉄心1
3と、この回転子鉄心13の外周のスロット13aに鋳
込むようにして互いに一体に設けられたアルミキャスト
製のローターバー14及びこの両端の短絡環(エンドリ
ング)15が設けられている。このローターバー14と
短絡環15とをアルミキャスト製としたことで、高速回
転時に遠心力で変形しないように、該短絡環15の外周
に鋼製等の保持環16が焼きばめして設けられていると
共に、その短絡環15と保持環16の外端部を保持して
補強する円板状のプレートロック17がボス18を介し
て回転子軸12に設けられている。
これと一体に回転するように嵌着しされた回転子鉄心1
3と、この回転子鉄心13の外周のスロット13aに鋳
込むようにして互いに一体に設けられたアルミキャスト
製のローターバー14及びこの両端の短絡環(エンドリ
ング)15が設けられている。このローターバー14と
短絡環15とをアルミキャスト製としたことで、高速回
転時に遠心力で変形しないように、該短絡環15の外周
に鋼製等の保持環16が焼きばめして設けられていると
共に、その短絡環15と保持環16の外端部を保持して
補強する円板状のプレートロック17がボス18を介し
て回転子軸12に設けられている。
【0016】また、誘導電動機の駆動回転時や回生時の
機内の発熱を冷却するために、前記回転子11の回転子
鉄心13にこの軸線方向に貫通して複数の通風穴13b
が形成されていると共に、前記プレートロック17にも
該回転子鉄心13の各通風穴13bと対向する箇所にそ
れぞれ通風穴17aが形成されている。また鏡蓋3に排
気口3bが形成されている。そして、例えば強制通風冷
却式の場合、外部の冷却用ブロアによりフレーム3の図
省略した他端側から機内に押し込まれた冷却風が、矢印
で示す如く、固定子鉄心5と回転子鉄心13との間の隙
間Gと、前記通風穴13b,17aを通って、機内各部
を冷却しながら一端側の排気口3bより外部に抜けるよ
うになっている。
機内の発熱を冷却するために、前記回転子11の回転子
鉄心13にこの軸線方向に貫通して複数の通風穴13b
が形成されていると共に、前記プレートロック17にも
該回転子鉄心13の各通風穴13bと対向する箇所にそ
れぞれ通風穴17aが形成されている。また鏡蓋3に排
気口3bが形成されている。そして、例えば強制通風冷
却式の場合、外部の冷却用ブロアによりフレーム3の図
省略した他端側から機内に押し込まれた冷却風が、矢印
で示す如く、固定子鉄心5と回転子鉄心13との間の隙
間Gと、前記通風穴13b,17aを通って、機内各部
を冷却しながら一端側の排気口3bより外部に抜けるよ
うになっている。
【0017】ここで、前述した回転子11のアルミキャ
スト製の短絡環15は円形環状をなすだけでなく、この
内周には周方向に等間隔を存して複数の冷却フィンを兼
ねた送風羽根15aが設けられている。この冷却フィン
兼用の送風羽根15aは軸流送風機のプロペラ羽根の如
くやや彎曲した突片形状とされている。
スト製の短絡環15は円形環状をなすだけでなく、この
内周には周方向に等間隔を存して複数の冷却フィンを兼
ねた送風羽根15aが設けられている。この冷却フィン
兼用の送風羽根15aは軸流送風機のプロペラ羽根の如
くやや彎曲した突片形状とされている。
【0018】また、前記冷却フィン兼用送風羽根15a
を有した短絡環15の外端側に配する前記円板状のプレ
ートロック17には、この外周縁寄り(前記通風穴17
aより外周で送風羽根15aの外端近傍)に複数の通気
穴17bが周方向に等間隔を存して貫設されている。
を有した短絡環15の外端側に配する前記円板状のプレ
ートロック17には、この外周縁寄り(前記通風穴17
aより外周で送風羽根15aの外端近傍)に複数の通気
穴17bが周方向に等間隔を存して貫設されている。
【0019】しかして、こうした構成の回転子構造を持
つ誘導電動機であれば、高速回転時に、従来同様に外部
の冷却用ブロアにより機内他端側に押し込まれた冷却風
が、矢印で示す如く、固定子鉄心5と回転子鉄心13と
の間の隙間Gと、前記通風穴13b,17aを通って、
機内各部を冷却しながら一端側の排気口3bより外部に
抜けるようになる。これと同時に、前記回転子鉄心13
と共に短絡環15の内周の冷却フィン兼用送風羽根15
aが高速回転する。この冷却フィン兼用送風羽根15a
の回転により、前記機内の回転子鉄心13の通風穴13
を通って来る冷却風の一部が、該回転子鉄心13の一端
部で短絡環15の内周面に接触するように誘導されてプ
レートロック17の外周縁寄りの複数の通気穴17bよ
り流出して行く。つまり、その短絡環15が自己通風冷
却作用を発揮すると共に冷却面積が数段拡大し、更には
プレートロック17の冷却面積も増大し、そのアルミキ
ャスト製短絡環15の発熱が通気穴17bを通って外部
に放出されて、冷却効率が大幅にアップするようにな
り、その短絡環15の急激な発熱昇温が抑えられ、熱膨
脹が軽減して、塑性変形によるクリープ・破壊がなくな
り、耐久性に優れ、電車等の高速車両用主電動機として
十分り利用可能なとなる。また、冷却効率の向上により
一層の高速回転・小型・軽量化が図れるようになる。
つ誘導電動機であれば、高速回転時に、従来同様に外部
の冷却用ブロアにより機内他端側に押し込まれた冷却風
が、矢印で示す如く、固定子鉄心5と回転子鉄心13と
の間の隙間Gと、前記通風穴13b,17aを通って、
機内各部を冷却しながら一端側の排気口3bより外部に
抜けるようになる。これと同時に、前記回転子鉄心13
と共に短絡環15の内周の冷却フィン兼用送風羽根15
aが高速回転する。この冷却フィン兼用送風羽根15a
の回転により、前記機内の回転子鉄心13の通風穴13
を通って来る冷却風の一部が、該回転子鉄心13の一端
部で短絡環15の内周面に接触するように誘導されてプ
レートロック17の外周縁寄りの複数の通気穴17bよ
り流出して行く。つまり、その短絡環15が自己通風冷
却作用を発揮すると共に冷却面積が数段拡大し、更には
プレートロック17の冷却面積も増大し、そのアルミキ
ャスト製短絡環15の発熱が通気穴17bを通って外部
に放出されて、冷却効率が大幅にアップするようにな
り、その短絡環15の急激な発熱昇温が抑えられ、熱膨
脹が軽減して、塑性変形によるクリープ・破壊がなくな
り、耐久性に優れ、電車等の高速車両用主電動機として
十分り利用可能なとなる。また、冷却効率の向上により
一層の高速回転・小型・軽量化が図れるようになる。
【0020】なお、前述の実施例では、外部の冷却用ブ
ロアから冷却風を押し込む強制通風冷却式の誘導電動機
についてのべたが、これ以外に、図示しないが、機内に
回転子軸と一体に回転する冷却用ファンを内蔵して外部
空気を引き込み通風させる自己通風冷却式のものでも基
本的には適用可である。
ロアから冷却風を押し込む強制通風冷却式の誘導電動機
についてのべたが、これ以外に、図示しないが、機内に
回転子軸と一体に回転する冷却用ファンを内蔵して外部
空気を引き込み通風させる自己通風冷却式のものでも基
本的には適用可である。
【0021】
【発明の効果】本発明の誘導電動機の回転子構造は、前
述の如く構成したので、アルミキャスト製タイプの回転
子の短絡環の通風冷却効率が向上し、その短絡環の急激
な発熱昇温による熱膨脹が軽減でき、塑性変形によるク
リープ・破壊がなく、電車等の高速車両用主電動機とし
て有用な耐久性に優れたアルミキャスト製タイプの高回
転形誘導電動機が実現できるようになる。
述の如く構成したので、アルミキャスト製タイプの回転
子の短絡環の通風冷却効率が向上し、その短絡環の急激
な発熱昇温による熱膨脹が軽減でき、塑性変形によるク
リープ・破壊がなく、電車等の高速車両用主電動機とし
て有用な耐久性に優れたアルミキャスト製タイプの高回
転形誘導電動機が実現できるようになる。
【図1】本発明の誘導電動機の回転子構造の一実施例を
示す一部省略した断面図。
示す一部省略した断面図。
【図2】図1のA−A線に沿う部分断面図。
【図3】従来の誘導電動機の回転子構造の一実施例を示
す一部省略した断面図。
す一部省略した断面図。
【図4】図3のB−B線に沿う部分断面図。
1…固定子、2…フレーム、3b…排気口、5…固定子
鉄心、11…回転子、12…回転子軸、13…回転子鉄
心、13a…スロット、13b、17a,…通風穴、1
4…ローターバー、15…短絡環、15a…冷却フィン
を兼ねた送風羽根、16…保持環、17…プレートロッ
ク、17a…通気穴。
鉄心、11…回転子、12…回転子軸、13…回転子鉄
心、13a…スロット、13b、17a,…通風穴、1
4…ローターバー、15…短絡環、15a…冷却フィン
を兼ねた送風羽根、16…保持環、17…プレートロッ
ク、17a…通気穴。
Claims (1)
- 【請求項1】 高速回転形の誘導電動機の回転子構造に
おいて、アルミキャスト製タイプの回転子の短絡環の内
周に冷却フィンを兼ねた送風羽根を設けると共に、この
短絡環の外端側に配するプレートロックの外周縁寄りに
複数の通気穴を設けたことを特徴とする誘導電動機の回
転子構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29515192A JPH06153471A (ja) | 1992-11-04 | 1992-11-04 | 誘導電動機の回転子構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29515192A JPH06153471A (ja) | 1992-11-04 | 1992-11-04 | 誘導電動機の回転子構造 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
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- 1992-11-04 JP JP29515192A patent/JPH06153471A/ja active Pending
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