JPH0615268Y2 - 温風暖房機 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、温風暖房機に関する。

（従来の技術） 従来、例えば実開昭５５−７２０５１号公報に開示さ
れ、かつ、第３図に概略示すように、下部にバーナー
（Ａ）を備え、燃焼室（Ｂ）を形成する燃焼筒（Ｃ）の
上部側に、接続口（Ｊ）を介して熱交換器（Ｅ）の入口
を接続すると共に、この熱交換器（Ｄ）の出口を排気通
路（Ｆ）に接続し、前記バーナー（Ａ）で燃料を燃焼さ
せることにより、前記燃焼筒（Ｃ）と熱交換器（Ｅ）の
外周を流れる空気を加熱するようにしている。

（考案が解決しようとする課題） しかし、以上の構造では、熱交換器（Ｅ）の入口を一つ
の接続口（Ｊ）を介して燃焼筒（Ｃ）の上部側でのみ接
続しているから、燃焼室（Ｂ）からの燃焼排ガスは、こ
の接続口（Ｊ）の近くでその流通面積が縮小されること
となるため、同図（ａ）で示したように、前記燃焼筒
（Ｃ）の上部側と下部側とで温度分布が不均一となり、
上部側では極めて高い温度に達するのであった。このた
め、前記燃焼筒（Ｃ）を熱余裕を見込んで大きく形成す
る必要が生じ、装置全体の小形化の要請に反する問題が
あった。

本考案の目的は、燃焼筒の上下の温度分布を平均化して
上部側のみが異常に高温になるのを防止し、該燃焼筒の
小形化を図ることができる温風暖房機を提供することに
ある。

（課題を解決するための手段） そこで、本考案では、下部にバーナー（２）を備え、燃
焼室（３）を形成する燃焼筒（４）と、前記燃焼室
（３）と排気口（８）との間に介装される熱交換器
（７）とを備え、前記燃焼筒（４）及び熱交換器（７）
の外周を流れる空気を加熱するようにした構成におい
て、前記燃焼筒（４）の上部に、接続口（９）を介して
前記熱交換器（７）の入口部を接続すると共に、前記燃
焼筒（４）の下部を、前記接続口（９）よりも小口とし
た補助接続口（１０）を介して前記熱交換器（７）の途
中に接続することにした。

（作用） 燃焼室（３）で燃焼された燃焼ガスの大部分は、該燃焼
室（３）の上部側の接続口（９）から熱交換器（７）へ
と送られるのであるが、燃焼ガスの一部は、前記燃焼室
（３）の下部側に設けた補助接続口（１０）を介して熱
交換器（７）の途中へと送られるため、上部側の前記接
続口（９）周りに生じる通路縮小による高温化を緩和で
き、燃焼筒（４）の上部側温度を低減できて、該燃焼筒
（４）の小形化が可能となるのである。

（実施例） 第２図の温風暖房機は、対流ファン（１ａ）を配設した
室内空気の循環路（１ｂ）をもつケーシング（１）に、
底部にバーナー（２）を備え、燃焼室（３）を形成する
燃焼筒（４）を内装して、前記バーナー（２）のポンプ
部（５）を送油管（６０）を介して室外の油タンク
（６）に接続すると共に、前記燃焼筒（４）の側方に、
前記燃焼室（３）と連通する熱交換器（７）を配設し
て、その出口を排気筒（１１）並びに二重管（１２）の
外管（１２ａ）を介して室外に開口する排気口（８）に
接続している。

尚、前記二重管（１２）の外管（１２ｂ）は、バーナー
（２）の吸気管（１３）（１４）に接続しており、前記
内管（１２ａ）を通る排気ガスにより熱回収できるよう
にしている。又、図中、（６１）はオイルフィルタ、
（６２）は油面計、（２１）はバーナーモータ、（２
２）は点火用変圧器である。

以上の構成で、第１図に明示するように、前記燃焼筒
（４）の上部側に接続口（９）を設けて、該接続口
（９）に前記熱交換器（７）の上方入口部を接続すると
共に、前記燃焼筒（４）の下部側に、前記接続口（９）
よりも小口とした補助接続口（１０）を設けて、該補助
接続口（１０）を前記熱交換器（７）の途中に接続す
る。尚、前記接続口（９）と補助接続口（１０）との大
きさの比率は、例えば、接続口（９）の口径に対し、補
助接続口（１０）の口径を４分の１程度とするのであ
る。

以上の構成により、第１図の白抜き矢印で示したよう
に、前記燃焼室（３）で燃焼された燃焼ガスの大部分
が、該燃焼室（３）の上部側接続口（９）から前記熱交
換器（７）へと送られ、また、燃焼ガスの一部は、前記
燃焼口（３）の下部側補助接続口（１０）を介して前記
熱交換器（７）の途中部位へと送られることとなり、従
って、前記燃焼筒（４）の上部側だけが過剰に高温に加
熱されたりすることがなくなって、該燃焼筒（４）の外
壁上下における温度分布曲線（ｂ）がほぼ均一となり、
該燃焼筒（４）の小型化が可能となるのである。

従って、前記ケーシング（１）の内部をコンパクトにす
ることが可能となり、第２図に示すように、燃焼筒
（４）と熱交換器（７）との上部スペースに、室外機
（１５）に接続される冷房コイル（１２）を配設し、暖
房のみならず冷房をも行えるようにすることができるの
である。尚、（１７）（１８）は冷媒配管、（１９）は
ドレン配管である。

（考案の効果） 以上、本考案では、燃焼筒（４）の上部に、接続口
（９）を介して熱交換器（７）の入口部を接続すると共
に、前記燃焼筒（４）の下部を、前記接続口（９）より
も小口とした補助接続口（１０）を介して前記熱交換器
（７）の途中に接続したから、前記燃焼筒（４）の上下
の温度分布を平均化できて上部のみが異常に高温になる
ことを抑制でき、該燃焼筒（４）の小形化を可能にし
て、装置全体の小形化や冷房装置の並設を図れるのであ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案温風暖房機の要部断面図、第２図は同温
風暖房機の全体配管図、第３図は従来例の概略図であ
る。 （２）……バーナー （３）……燃焼室 （４）……燃焼筒 （７）……熱交換器 （８）……排気口 （９）……接続口 （１０）……補助接続口

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】下部にバーナー（２）を備え、燃焼室
   （３）を形成する燃焼筒（４）と、前記燃焼室（３）と
   排気口（８）との間に介装される熱交換器（７）とを備
   え、前記燃焼筒（４）及び熱交換器（７）の外周を流れ
   る空気を加熱するようにした温風暖房機において、前記
   燃焼筒（４）の上部に、接続口（９）を介して前記熱交
   換器（７）の入口部を接続すると共に、前記燃焼筒
   （４）の下部を、前記接続口（９）よりも小口とした補
   助接続口（１０）を介して前記熱交換器（７）の途中に
   接続したことを特徴とする温風暖房機。