JPH06152470A - 特定小電力トランシーバ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 送信の終了を明確に指示する特定小電力トラ
ンシーバを提供する。 【構成】 送信スイッチ１８の接続状態が第１の接続状
態から第２の接続状態に変わったとき、つまり送信の終
了が指示されたとき、制御手段１５は、終了音信号生成
手段１７が生成した終了音信号１７１を送信回路１３に
送出させると共に、終了音信号生成手段１７が終了音信
号１７１の送出を完了した後、送信回路１３の動作を停
止する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、送信を終了するとき
に、送信の終了を示す音声帯域信号を送信する特定小電
力トランシーバに関する。

【０００２】

【従来の技術】様々な近距離通信に使用される特定小電
力トランシーバ（以下では単にトランシーバと称する）
は、その割り当てチャンネル数が９チャンネルと少な
く、これらの少ないチャンネル数でもって多数のトラン
シーバの通信を可能にする必要があることから、専有チ
ャンネル数が１チャンネルのみであるプレスツートーク
方式が通信方式として採用されている。

【０００３】この通信方式に対応するため、従来技術に
おいては、送受信の切り替えを指示する送信スイッチを
設けると共に、送信スイッチが操作されないときには受
信回路を動作させて相手局からの電波の受信を行い、送
信スイッチが操作されたときには、送信回路の動作を開
始させ、マイクからの音声信号を送信回路を用いて送信
する構成が採用されていた。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記構
成のトランシーバでは、自らの送信を終了し、相手局か
らの送信を促すためには、送信が終了する毎に送信の終
了を示す言葉を挿入する必要があり、この言葉の挿入が
煩わしいことから、自らの送信終了を明確に示すことな
く送信を終了した場合、相手局の側では送信を開始する
タイミングを正確に把握することが困難となる。そのた
め、一方の側が送信の継続中であるにも関わらず他方の
側が送信開始のため送信スイッチを操作するような事
態、あるいは一方の側が送信を既に完了しているにも関
わらず、他方の側はまだ送信が継続されているとして受
信を続けるような事態が生じ、通信が円滑に進まないと
いう問題を生じていた。

【０００５】本発明は上記課題を解決するため創案され
たものであって、その目的は、送信の終了を明確に指示
することのできる特定小電力トランシーバを提供するこ
とにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
本発明の特定小電力トランシーバは、送信の指示が入力
される送信スイッチの接続状態であって、送信の指示が
入力された接続状態を第１の接続状態とし、送信の指示
が入力されない接続状態を第２の接続状態とするとき、
送信スイッチの接続状態が第１の接続状態から第２の接
続状態に変わったとき、送信終了を示す音声帯域信号で
ある終了音信号を生成し、生成した終了音信号を送信回
路に送出する終了音信号生成手段と、送信スイッチの接
続状態が第２の接続状態から第１の接続状態に変わった
ときには直ちに送信回路を動作させ、送信スイッチの接
続状態が第１の接続状態から第２の接続状態に変わった
ときには、終了音信号生成手段が終了音信号の送出を完
了したとき送信回路の動作を停止させる制御手段とを備
えた構成とする。

【０００７】

【作用】送信スイッチの接続状態が第２の接続状態から
第１の接続状態に変わったとき、つまり送信スイッチの
操作により送信の開始が指示されたとき、制御手段は直
ちに送信回路を動作させることによって送信を開始す
る。

【０００８】また、送信スイッチの接続状態が第１の接
続状態から第２の接続状態に変わったとき、つまり送信
スイッチの指示が送信の終了を示すとき、終了音信号生
成手段は生成した終了音信号を送信回路に送出し、制御
手段は、送信回路による終了音信号の送信が完了したと
き送信回路の動作を停止させる。

【０００９】

【実施例】以下、本発明の一実施例について図面を参照
しつつ説明する。

【００１０】図１は、本発明に係る特定小電力トランシ
ーバの一実施例の電気的構成を示すブロック線図であ
る。

【００１１】図において、アンテナ２１が接続された受
信回路１１から送出される音声信号は、増幅回路１２を
介してスピーカ１９に与えられており、増幅回路１６を
介してマイク２０からの音声信号が与えられた送信回路
１３は、アンテナ２１に高周波信号の送出を行ってい
る。

【００１２】また、送信スイッチ１８の出力は制御手段
１５に与えられており、制御手段１５の出力は、受信回
路１１、送信電源スイッチ回路１４および終了音信号生
成手段１７のそれぞれに送出されている。そして、終了
音信号生成手段１７からの終了音信号１７１は増幅回路
１６に導入され、送信電源スイッチ回路１４の出力は送
信回路１３に導かれている。

【００１３】受信回路１１は、アンテナ２１によって捕
捉された電波のうち、制御手段１５によって設定された
チャンネルの受信を行い、受信した音声信号を増幅回路
１２に送出するブロックとなっている。

【００１４】また、送信回路１３は、増幅回路１６を介
して導かれたマイク２０からの音声信号、および終了音
信号１７１を送信するブロックとなっていて、その送信
のチャンネルは受信回路１１のそれと同一である。

【００１５】また、送信スイッチ１８は、送信の指示を
与えるためのブロックとなっており、送信を指示するた
めに押した場合、その接続状態は第１の接続状態となる
のであるが、本実施例では、この第１の接続状態は送信
スイッチ１８のオンによって示され、送信の指示を与え
ない第２の接続状態（送信スイッチ１８を押さない状
態）は送信スイッチ１８のオフとして示している。

【００１６】また、送信電源スイッチ回路１４は、制御
手段１５からの出力に従って、送信回路１３に動作電源
の供給または供給の停止を行うブロックとなっており、
制御手段１５は、送信スイッチ１８の接続状態に従い、
送信スイッチ１８からの指示を終了音信号生成手段１７
に送出すると共に、受信回路１１と送信電源スイッチ回
路１４との動作を制御するブロックとなっている。

【００１７】また、終了音信号生成手段１７は、送信ス
イッチ１８の接続状態がオンからオフに変わったとき、
数分の１秒程度の短い期間において、数１００Hzの音声
帯域信号である終了音信号１７１の生成を行い、生成し
た終了音信号１７１を増幅回路１６に出力するブロック
となっている（送信スイッチ１８の接続状態は制御手段
１５を介して与えられる）。

【００１８】また、増幅回路１２は、受信回路１１から
の音声信号の増幅を行うブロックとなっており、増幅回
路１６は、マイク２０からの音声信号と終了音信号１７
１との双方の信号を増幅して送信回路１３に出力するブ
ロックとなっている。

【００１９】図２は、本発明の一実施例の主要動作を示
すフローチャートである。必要に応じて同図を参照しつ
つ、以下に本発明の一実施例の動作について説明する。

【００２０】図示されていない電源スイッチが投入され
た初期状態においては、制御手段１５の制御により受信
状態に設定される。そのため、受信回路１１は、設定さ
れたチャンネルの受信を行い、受信した音声信号を増幅
回路１２に送出することから、相手局からの送信があっ
た場合には、その音声はスピーカ１９より送出される。
そして、この受信状態は、送信スイッチ１８が操作さ
れ、その接続状態がオンとなるまで継続する（ステップ
Ｓ１１、Ｓ１２）。

【００２１】相手局からの送信に返答するため送信スイ
ッチ１８が押されたときには、その動作はステップＳ１
２のループからステップＳ１３に移り、制御手段１５
は、受信回路１１に動作停止の指示を与えると共に、送
信電源スイッチ回路１４に動作電源の供給開始の指示を
与え、送信を開始する（ステップＳ１３、Ｓ１４）。

【００２２】この状態においては、マイク２０からの音
声信号は、増幅回路１６を介して送信回路１３に与えら
れることから、この音声信号は電波としてアンテナ２１
から送信される。そして、この送信状態は送信スイッチ
１８がオフとなるまで継続する（ステップＳ１５）。

【００２３】そして、送信すべき内容を話し終わって送
信スイッチ１８をオフとすると、制御手段１５は、オフ
となったことを終了音信号生成手段１７に知らせる。そ
のため、終了音信号生成手段１７は、数分の１秒程度の
短い期間において終了音信号１７１を増幅回路１６に送
出する。この終了音信号１７１は、増幅回路１６によっ
て増幅された後、送信回路１３から電波として送信され
る（ステップＳ１６、Ｓ１７）。

【００２４】その結果、相手局の側では、この終了音信
号１７１が音声としてスピーカから送出されることとな
り、送信の終了が信号音として示される。

【００２５】一方、制御手段１５は、終了音信号生成手
段１７が終了音信号１７１の送出を完了したとき、送信
電源スイッチ回路１４に、動作電源の供給停止の指示を
与えることによって送信回路１３の動作を停止させる
（ステップＳ１８）。

【００２６】以上の動作によって１回の送信に関連する
動作が終了することから、以後制御手段１５は、その動
作を初期状態に復帰させる。つまり、ステップＳ１１、
Ｓ１２に示すように、受信回路１１を動作させると共
に、送信スイッチ１８が押されたかどうかの判定を行う
ことを繰り返す。この後に続く動作は、既に説明した動
作と同様となる。

【００２７】また、相手局を呼び出すために送信を行っ
た場合の動作も上記と同様であり、送信の終了となった
ときには、終了音信号１７１が送信される。

【００２８】なお、本発明は上記実施例に限定されず、
送信スイッチ１８の接続状態については、第１の接続状
態は送信スイッチ１８のオンによって示され、第２の接
続状態はオフにより示される構成とした場合について説
明したが、第１の接続状態がオフによって示され、第２
の接続状態がオンによって示される構成とすることも可
能である。

【００２９】また、終了音信号１７１が送出される期間
については、数分の１秒程度の期間とした場合について
説明したが、その聞き取りが充分に可能な期間であっ
て、長すぎることによる煩わしさが生じない範囲であれ
ば、任意の期間とすることが可能である。

【００３０】

【発明の効果】本発明に係る特定小電力トランシーバ
は、送信スイッチの接続状態が第１の接続状態から第２
の接続状態に変わったとき、つまり送信の終了が指示さ
れたとき、終了音信号生成手段が生成した終了音信号を
送信回路に送出させると共に、この終了音信号の送出完
了後に制御手段が送信回路の動作を停止するように構成
したので、相手局の側では、終了音信号によって送信の
終了が示されることになることから、送信の終了を明確
に指示することができるといった効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係る特定小電力トランシーバの一実施
例の電気的構成を示すブロック線図である。

【図２】本発明の一実施例の主要動作を示すフローチャ
ートである。

【符号の説明】

１３ 送信回路 １５ 制御手段 １７ 終了音信号生成手段 １８ 送信スイッチ １７１ 終了音信号

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 送信の指示が入力される送信スイッチの
   接続状態であって、送信の指示が入力された接続状態を
   第１の接続状態とし、送信の指示が入力されない接続状
   態を第２の接続状態とするとき、 前記送信スイッチの接続状態が第１の接続状態から第２
   の接続状態に変わったとき、送信終了を示す音声帯域信
   号である終了音信号を生成し、生成した終了音信号を送
   信回路に送出する終了音信号生成手段と、 前記送信スイッチの接続状態が第２の接続状態から第１
   の接続状態に変わったときには直ちに前記送信回路を動
   作させ、前記送信スイッチの接続状態が第１の接続状態
   から第２の接続状態に変わったときには、前記終了音信
   号生成手段が前記終了音信号の送出を完了したとき前記
   送信回路の動作を停止させる制御手段とを備えたことを
   特徴とする特定小電力トランシーバ。