JPH0615209A - ローラーカーテンコーターによる塗装方法およびその装置 - Google Patents
ローラーカーテンコーターによる塗装方法およびその装置Info
- Publication number
- JPH0615209A JPH0615209A JP18733591A JP18733591A JPH0615209A JP H0615209 A JPH0615209 A JP H0615209A JP 18733591 A JP18733591 A JP 18733591A JP 18733591 A JP18733591 A JP 18733591A JP H0615209 A JPH0615209 A JP H0615209A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- paint
- coating
- roll
- curtain
- blade
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- Application Of Or Painting With Fluid Materials (AREA)
- Coating Apparatus (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 20μm以下の塗装膜厚であっても、塗料カ
ーテン切れを生じることのないローラーカーテンコータ
ーによる塗装方法を提供する。 【構成】 塗装ロール2と塗装ロール2に隣接するドク
ターロール3との間に塗料を供給し、上記両ロール2,
3の間隙から塗料を吐出させ、ブレード4を塗装ロール
2に接触させて塗装ロール2から塗料をかき取ってカー
テン状に落下させ、ブレード4の下方を走行する板材1
に塗装する。上記両ロール2,3の間隙からの塗料吐出
量とともに塗料カーテン高さdにより塗装膜厚を調整す
る。
ーテン切れを生じることのないローラーカーテンコータ
ーによる塗装方法を提供する。 【構成】 塗装ロール2と塗装ロール2に隣接するドク
ターロール3との間に塗料を供給し、上記両ロール2,
3の間隙から塗料を吐出させ、ブレード4を塗装ロール
2に接触させて塗装ロール2から塗料をかき取ってカー
テン状に落下させ、ブレード4の下方を走行する板材1
に塗装する。上記両ロール2,3の間隙からの塗料吐出
量とともに塗料カーテン高さdにより塗装膜厚を調整す
る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明はカーテンフローによる
塗装方法およびその装置、特にローラーカーテンコータ
ー方式による塗装方法およびその装置に関する。この発
明は鋼板その他の切り板あるいはコイル状の板材の塗装
に適用される。
塗装方法およびその装置、特にローラーカーテンコータ
ー方式による塗装方法およびその装置に関する。この発
明は鋼板その他の切り板あるいはコイル状の板材の塗装
に適用される。
【0002】
【従来の技術】すでに、カーテンフローによる塗装技術
としてスリット方式およびオーバーフロー方式が知られ
ている。たとえば、スリット方式は特開昭59−142
870で開示されており、塗料をヘッド(容器)に供給
し、スリット間隙より吐出させてカーテン状にする。こ
の方式では、通板速度およびスリット間隙を調整して所
定の塗装膜厚を得る。オーバーフロー方式は、塗料を溶
剤で希釈しながら塗料の表面張力、粘性等の性質を変え
る。このようにして適当な塗装粘度に調整した塗料を容
器からオーバーフローさせてカーテン状にする。この方
式では、通板速度を調整して所定の塗装膜厚を得る。
としてスリット方式およびオーバーフロー方式が知られ
ている。たとえば、スリット方式は特開昭59−142
870で開示されており、塗料をヘッド(容器)に供給
し、スリット間隙より吐出させてカーテン状にする。こ
の方式では、通板速度およびスリット間隙を調整して所
定の塗装膜厚を得る。オーバーフロー方式は、塗料を溶
剤で希釈しながら塗料の表面張力、粘性等の性質を変え
る。このようにして適当な塗装粘度に調整した塗料を容
器からオーバーフローさせてカーテン状にする。この方
式では、通板速度を調整して所定の塗装膜厚を得る。
【0003】さらに、近年ローラー方式によるカーテン
コーターが開発された。この発明はローラー方式を対象
としており、そのローラーカーテンコーターの概略を図
4に示す。
コーターが開発された。この発明はローラー方式を対象
としており、そのローラーカーテンコーターの概略を図
4に示す。
【0004】図面に示すように、予め粘度調整した塗料
Pを塗装ゴムロール2と金属製のドクターロール3との
間のロール間隙に供給し、吐出させ、塗装ゴムロール2
に接触させたブレード4でかき取る。かき取られた塗料
Pはブレード4に沿って流下して塗料カーテンCを形成
し、ブレード4下方を通過する被塗装物1(この例では
鋼板切り板)に塗布される。ロール間隙、通板速度、塗
装ゴムロール2およびドクターロール3の周速を調整し
て所定の塗装膜厚を得る。ドクターナイフ5はドクター
ロール3に付着する塗料Pを制限する。
Pを塗装ゴムロール2と金属製のドクターロール3との
間のロール間隙に供給し、吐出させ、塗装ゴムロール2
に接触させたブレード4でかき取る。かき取られた塗料
Pはブレード4に沿って流下して塗料カーテンCを形成
し、ブレード4下方を通過する被塗装物1(この例では
鋼板切り板)に塗布される。ロール間隙、通板速度、塗
装ゴムロール2およびドクターロール3の周速を調整し
て所定の塗装膜厚を得る。ドクターナイフ5はドクター
ロール3に付着する塗料Pを制限する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述のような従来のい
ずれの方式の塗装方法でも、通板速度、スリット間隙、
ロール間隙、ロール周速等の塗装膜厚調整条件をそれぞ
れ適当に操作しても、最も薄くて25μm程度(以下、
乾燥膜厚で表示する)の薄膜しか安定して得られないと
いうのが現状であった。
ずれの方式の塗装方法でも、通板速度、スリット間隙、
ロール間隙、ロール周速等の塗装膜厚調整条件をそれぞ
れ適当に操作しても、最も薄くて25μm程度(以下、
乾燥膜厚で表示する)の薄膜しか安定して得られないと
いうのが現状であった。
【0006】特に、従来のローラーカーテンコーター方
式による塗装方法においては、塗装膜厚は(ロール間隙
からの吐出量)/(通板速度)によって決まる。したが
って、たとえば20μm程度の薄膜塗装を行なう場合、
まずロール間隙ならびに塗装ゴムロール2およびドクタ
ーロール3の周速を調整して、ロール間隙から流出する
塗料の吐出量を極めて少なくする。これによってもまだ
所定の塗装膜厚とならない場合には、通板速度を速くし
て塗装膜厚を薄くする。しかし、通板速度を高くする
と、鋼板の走行による風圧が塗料カーテンに当って塗料
カーテンがぶれる、あるいは塗料カーテンが走行する鋼
板により引っ張られて切れることがある。このようなこ
とから、従来のローラーカーテンコーター方式では安定
した薄膜塗装ができないという問題があった。
式による塗装方法においては、塗装膜厚は(ロール間隙
からの吐出量)/(通板速度)によって決まる。したが
って、たとえば20μm程度の薄膜塗装を行なう場合、
まずロール間隙ならびに塗装ゴムロール2およびドクタ
ーロール3の周速を調整して、ロール間隙から流出する
塗料の吐出量を極めて少なくする。これによってもまだ
所定の塗装膜厚とならない場合には、通板速度を速くし
て塗装膜厚を薄くする。しかし、通板速度を高くする
と、鋼板の走行による風圧が塗料カーテンに当って塗料
カーテンがぶれる、あるいは塗料カーテンが走行する鋼
板により引っ張られて切れることがある。このようなこ
とから、従来のローラーカーテンコーター方式では安定
した薄膜塗装ができないという問題があった。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明のローラーカー
テンコーターによる塗装方法は、塗装ロールと塗装ロー
ルに隣接するドクターロールとの間に塗料を供給し、上
記両ロールの間隙から塗料を吐出させる。ブレードを塗
装ロールに接触させて塗装ロールから塗料をかき取って
カーテン状に落下させ、ブレードの下方を走行する板材
に塗装する。そして、上記両ロールの間隙からの塗料吐
出量とともに塗料カーテン高さにより塗装膜厚を調整す
る。
テンコーターによる塗装方法は、塗装ロールと塗装ロー
ルに隣接するドクターロールとの間に塗料を供給し、上
記両ロールの間隙から塗料を吐出させる。ブレードを塗
装ロールに接触させて塗装ロールから塗料をかき取って
カーテン状に落下させ、ブレードの下方を走行する板材
に塗装する。そして、上記両ロールの間隙からの塗料吐
出量とともに塗料カーテン高さにより塗装膜厚を調整す
る。
【0008】この発明のローラーカーテンコーターによ
る塗装装置は、塗装ロール、塗装ロールとの間に塗料溜
りを形成するようにして隣接するドクターロール、およ
び塗装ロールに接触するブレードとを備えている。上記
両ロールの間隙から塗料を吐出させ、塗装ロールからブ
レードで塗料をかき取り、カーテン状に落下させて、ブ
レードの下方を走行する板材に塗装する。上記塗装ロー
ルは、ドクターロールよりも板材走行方向に関して上流
側に位置している。また、上記塗料溜りの位置で塗装ロ
ールは下方に向かって、またドクターロールは上方に向
かってそれぞれ回転する。
る塗装装置は、塗装ロール、塗装ロールとの間に塗料溜
りを形成するようにして隣接するドクターロール、およ
び塗装ロールに接触するブレードとを備えている。上記
両ロールの間隙から塗料を吐出させ、塗装ロールからブ
レードで塗料をかき取り、カーテン状に落下させて、ブ
レードの下方を走行する板材に塗装する。上記塗装ロー
ルは、ドクターロールよりも板材走行方向に関して上流
側に位置している。また、上記塗料溜りの位置で塗装ロ
ールは下方に向かって、またドクターロールは上方に向
かってそれぞれ回転する。
【0009】約20μm程度の低吐出量以下の薄膜を得
る場合、塗料カーテン高さは100mm以上、450mm以
下であることが望ましい。塗料カーテン高さが100mm
未満であると、塗装膜厚を約20μm以下とした場合、
塗料カーテンが非常に不安定になる。また、塗料カーテ
ン高さが450mmを越えると約6μm以下の低吐出量に
なり過ぎて、カーテンの連続安定性が劣り好ましくな
い。従来の塗料カーテン高さは50mm〜100mm未満で
あり、この発明における塗料カーテン高さは従来のもの
に比べて大幅に高くなっている。
る場合、塗料カーテン高さは100mm以上、450mm以
下であることが望ましい。塗料カーテン高さが100mm
未満であると、塗装膜厚を約20μm以下とした場合、
塗料カーテンが非常に不安定になる。また、塗料カーテ
ン高さが450mmを越えると約6μm以下の低吐出量に
なり過ぎて、カーテンの連続安定性が劣り好ましくな
い。従来の塗料カーテン高さは50mm〜100mm未満で
あり、この発明における塗料カーテン高さは従来のもの
に比べて大幅に高くなっている。
【0010】
【作用】この発明の塗装方法において、塗装ロールおよ
びドクターロールとの間の間隙からの塗料吐出量に応じ
て、塗料カーテン高さを高くする。このことにより、垂
直面に対する塗料カーテン面の角度は小さくなる。した
がって、塗料カーテンが板材により板材走行方向に引っ
張られる力の塗料カーテン面に沿う分力、すなわち塗料
カーテンに加わる張力は小さくなり、塗料カーテン切れ
が防止される。この結果、20μm以下の塗装膜厚であ
っても、塗料カーテン切れを生じることはない。
びドクターロールとの間の間隙からの塗料吐出量に応じ
て、塗料カーテン高さを高くする。このことにより、垂
直面に対する塗料カーテン面の角度は小さくなる。した
がって、塗料カーテンが板材により板材走行方向に引っ
張られる力の塗料カーテン面に沿う分力、すなわち塗料
カーテンに加わる張力は小さくなり、塗料カーテン切れ
が防止される。この結果、20μm以下の塗装膜厚であ
っても、塗料カーテン切れを生じることはない。
【0011】この発明の塗装装置において、塗装ロール
は、ドクターロールよりも板材走行方向に関して上流側
に位置している。塗料カーテンは、走行する板材により
下流側に、すなわちブレードから離れるように引っ張ら
れる。したがって、ブレード下端の縁によって塗料カー
テンが切断されることはない。また、塗料は上方に向か
って回転するドクターロールによって切り出され、下方
に向かって回転する塗装ロールに沿うようにして両ロー
ルの間隙から吐出される。両ロールをこのように回転す
ることによって、塗装ロールとドクターロールの回転が
リバースとなり、リブあるいはロール目と称する塗料厚
みの凹凸ムラ現象がなくなり、均一厚みの塗料カーテン
が形成される。
は、ドクターロールよりも板材走行方向に関して上流側
に位置している。塗料カーテンは、走行する板材により
下流側に、すなわちブレードから離れるように引っ張ら
れる。したがって、ブレード下端の縁によって塗料カー
テンが切断されることはない。また、塗料は上方に向か
って回転するドクターロールによって切り出され、下方
に向かって回転する塗装ロールに沿うようにして両ロー
ルの間隙から吐出される。両ロールをこのように回転す
ることによって、塗装ロールとドクターロールの回転が
リバースとなり、リブあるいはロール目と称する塗料厚
みの凹凸ムラ現象がなくなり、均一厚みの塗料カーテン
が形成される。
【0012】
【実施例】図1はこの発明を実施する装置の概略を示し
ている。鋼板コイル1の上方に所要のロール間隙をおい
て塗装ゴムロール2とドクターロール3とが配置されて
いる。塗装ゴムロール2の最下端の位置に塗料Pをかき
取るブレード4が配置され、垂直姿勢で固定されてい
る。ブレード4はロール幅方向に沿って延びており、ナ
イフエッジ状となった上端がロール面に接している。な
お、鋼板コイル1面とブレード4の下端との間の高さが
塗料カーテン高さdとなる。ブレード4の下部の上流側
に向う面に風防板6が取り付けられている。風防板6は
塗料カーテンCの上流側に近接し、カーテン全面を覆う
ように広がっている。また、ブレード4の下端寄りには
塗料カーテンCの両側端に沿うようにしてガイド7が設
けられている。
ている。鋼板コイル1の上方に所要のロール間隙をおい
て塗装ゴムロール2とドクターロール3とが配置されて
いる。塗装ゴムロール2の最下端の位置に塗料Pをかき
取るブレード4が配置され、垂直姿勢で固定されてい
る。ブレード4はロール幅方向に沿って延びており、ナ
イフエッジ状となった上端がロール面に接している。な
お、鋼板コイル1面とブレード4の下端との間の高さが
塗料カーテン高さdとなる。ブレード4の下部の上流側
に向う面に風防板6が取り付けられている。風防板6は
塗料カーテンCの上流側に近接し、カーテン全面を覆う
ように広がっている。また、ブレード4の下端寄りには
塗料カーテンCの両側端に沿うようにしてガイド7が設
けられている。
【0013】上記のように構成された塗装装置におい
て、回転している(矢印方向)塗装ゴムロール2とこれ
とは逆方向に回転しているドクターロール3とのロール
間隙に塗料Pを供給すると、ロール間隙から連続して吐
出される。吐出された塗料Pはブレード4でかき取ら
れ、ブレード4およびガイド7に沿って流下し、塗料カ
ーテンCを形成する。鋼板コイル1上に落下した塗料は
塗膜Fとなる。
て、回転している(矢印方向)塗装ゴムロール2とこれ
とは逆方向に回転しているドクターロール3とのロール
間隙に塗料Pを供給すると、ロール間隙から連続して吐
出される。吐出された塗料Pはブレード4でかき取ら
れ、ブレード4およびガイド7に沿って流下し、塗料カ
ーテンCを形成する。鋼板コイル1上に落下した塗料は
塗膜Fとなる。
【0014】従来の薄膜塗装では、塗装ゴムロール2と
ドクターロール3の周速およびロール間隙を調整してブ
レード4から落下するカーテン量、すなわち吐出量を制
御し、さらに通板速度で薄膜塗装調整を行うものであっ
た。これに対して、この発明では吐出量とともに塗料カ
ーテン高さdを調整する。塗料カーテン高さdを高くす
ることにより、低吐出量でもカーテンが安定し、塗装が
可能となった。
ドクターロール3の周速およびロール間隙を調整してブ
レード4から落下するカーテン量、すなわち吐出量を制
御し、さらに通板速度で薄膜塗装調整を行うものであっ
た。これに対して、この発明では吐出量とともに塗料カ
ーテン高さdを調整する。塗料カーテン高さdを高くす
ることにより、低吐出量でもカーテンが安定し、塗装が
可能となった。
【0015】すなわち、本発明者らは種々検討した結
果、図2の直線aや直線b(両直線は互いに異なった塗
料を示す)に示すように塗料カーテン高さdを調整する
ことにより塗装膜厚を調整することができ、さらに通板
速度を落さなくても20μm以下の薄膜塗装が可能にな
ることを見い出した。
果、図2の直線aや直線b(両直線は互いに異なった塗
料を示す)に示すように塗料カーテン高さdを調整する
ことにより塗装膜厚を調整することができ、さらに通板
速度を落さなくても20μm以下の薄膜塗装が可能にな
ることを見い出した。
【0016】図3は塗料カーテン高さdと塗料カーテン
強度に影響をおよぼす引張力の関係を説明する図面であ
る。この図3から明らかなように、塗料カーテンの垂直
面に対する角度は塗料カーテン高さdが高い場合の角度
をθ1 、低い場合の角度をθ2 とすると、θ2 >θ1 と
なる。そして、カーテン角度θ1 のカーテン膜厚h1に
加わる力は、カーテン角度θ2 のカーテン膜厚h2 にか
かる力よりも小さくなる。すなわち、塗料カーテン高さ
dが高い場合、塗料カーテンが伸ばされる力は小さくな
るために、塗料カーテンPは薄く伸ばされにくい。した
がって、塗料カーテン高さdを高くすると、カーテン切
れを起さず、塗料カーテンCが安定になるものと考えら
れる。そこで、塗料カーテン高さdを100mm以上にす
ると膜厚を約20μm以下としても塗料カーテンCが非
常に安定する。しかし、塗料カーテン高さdが450mm
を越えると、吐出量が約6μm以下と低くなり過ぎて、
塗料カーテンCの連続安定性が劣り好ましくない。
強度に影響をおよぼす引張力の関係を説明する図面であ
る。この図3から明らかなように、塗料カーテンの垂直
面に対する角度は塗料カーテン高さdが高い場合の角度
をθ1 、低い場合の角度をθ2 とすると、θ2 >θ1 と
なる。そして、カーテン角度θ1 のカーテン膜厚h1に
加わる力は、カーテン角度θ2 のカーテン膜厚h2 にか
かる力よりも小さくなる。すなわち、塗料カーテン高さ
dが高い場合、塗料カーテンが伸ばされる力は小さくな
るために、塗料カーテンPは薄く伸ばされにくい。した
がって、塗料カーテン高さdを高くすると、カーテン切
れを起さず、塗料カーテンCが安定になるものと考えら
れる。そこで、塗料カーテン高さdを100mm以上にす
ると膜厚を約20μm以下としても塗料カーテンCが非
常に安定する。しかし、塗料カーテン高さdが450mm
を越えると、吐出量が約6μm以下と低くなり過ぎて、
塗料カーテンCの連続安定性が劣り好ましくない。
【0017】ここで、この発明の方法と従来法とを比較
した実験結果を表1に基づいて説明する。
した実験結果を表1に基づいて説明する。
【0018】
【表1】
【0019】
【表2】
【0020】表1中の通板速度、塗装ゴムロール周速、
ドクターロール周速、およびロール間隙による塗装膜厚
調整、すなわち吐出量の調整は一般に行われる条件であ
る。この発明の薄膜塗装すなわち低吐出量になる上記諸
条件を実施例1〜8に示すように設定し、塗料カーテン
高さdを100〜450mmとした。このような条件で塗
装を行った結果、塗料カーテンは連続安定性にすぐれ、
7〜22μmの薄膜塗装が得られた。一般に行われてい
るように塗料カーテン高さdを100mm未満とすると、
種々な条件で吐出量を低く制御しても塗料カーテン切れ
が起こり、安定した薄膜塗装ができない。25〜30μ
mの膜厚までしか安定して連続塗装ができなかった。
ドクターロール周速、およびロール間隙による塗装膜厚
調整、すなわち吐出量の調整は一般に行われる条件であ
る。この発明の薄膜塗装すなわち低吐出量になる上記諸
条件を実施例1〜8に示すように設定し、塗料カーテン
高さdを100〜450mmとした。このような条件で塗
装を行った結果、塗料カーテンは連続安定性にすぐれ、
7〜22μmの薄膜塗装が得られた。一般に行われてい
るように塗料カーテン高さdを100mm未満とすると、
種々な条件で吐出量を低く制御しても塗料カーテン切れ
が起こり、安定した薄膜塗装ができない。25〜30μ
mの膜厚までしか安定して連続塗装ができなかった。
【0021】
【発明の効果】この発明の塗装方法では、塗装ロールお
よびドクターロールとの間の間隙からの塗料吐出量とと
もに、塗料カーテン高さを調整する。したがって、塗料
カーテンに加わる張力は小さくすることができ、塗料カ
ーテン切れが防止される。この結果、コイルを連続的に
塗装する設備において、通板速度を一定にして処理でき
る塗装膜厚の範囲が拡大できるとともに、安定した連続
塗装を行うことができる。
よびドクターロールとの間の間隙からの塗料吐出量とと
もに、塗料カーテン高さを調整する。したがって、塗料
カーテンに加わる張力は小さくすることができ、塗料カ
ーテン切れが防止される。この結果、コイルを連続的に
塗装する設備において、通板速度を一定にして処理でき
る塗装膜厚の範囲が拡大できるとともに、安定した連続
塗装を行うことができる。
【0022】また、この発明の塗装装置では、塗装ロー
ルは、ドクターロールよりも板材走行方向に関して上流
側に位置している。したがって、ブレード下端の縁によ
って塗料カーテンが切断されることはない。さらに、塗
料は上方に向かって回転するドクターロールによって切
り出され、下方に向かって回転する塗装ロールに沿うよ
うにして両ロールの間隙から吐出される。したがって、
厚みにむらなく塗料カーテンが形成される。この結果、
一様な塗装膜厚で、安定した連続塗装を行うことがで
る。
ルは、ドクターロールよりも板材走行方向に関して上流
側に位置している。したがって、ブレード下端の縁によ
って塗料カーテンが切断されることはない。さらに、塗
料は上方に向かって回転するドクターロールによって切
り出され、下方に向かって回転する塗装ロールに沿うよ
うにして両ロールの間隙から吐出される。したがって、
厚みにむらなく塗料カーテンが形成される。この結果、
一様な塗装膜厚で、安定した連続塗装を行うことがで
る。
【図1】この発明の方法を実施するローラーカーテン塗
装装置の一例を示す概略図である。
装装置の一例を示す概略図である。
【図2】膜厚と塗料カーテン高さの関係を示す線図であ
る。
る。
【図3】塗料カーテン高さと塗料カーテン強度に影響を
およぼす引張力の関係を説明する図面である。
およぼす引張力の関係を説明する図面である。
【図4】従来のローラーカーテン塗装装置の一例を示す
概略図である。
概略図である。
1 鋼板コイルまたは切り板 2 塗装ゴムロール 3 金属ドクターロール 4 ブレード 5 ドクターナイフ 6 風防板 7 ガイド
フロントページの続き (72)発明者 入谷 明宏 千葉県君津市君津1番地 日鐵建材工業株 式会社君津製造所内
Claims (2)
- 【請求項1】 塗装ロールと塗装ロールに隣接するドク
ターロールとの間に塗料を供給し、前記両ロールの間隙
から塗料を吐出させ、ブレードを前記塗装ロールに接触
させて塗装ロールから塗料をかき取ってカーテン状に落
下させ、前記ブレードの下方を走行する板材に塗装する
方法において、前記両ロールの間隙からの塗料吐出量と
ともに塗料カーテン高さにより塗装膜厚を調整すること
を特徴とするローラーカーテンコーターによる塗装方
法。 - 【請求項2】 塗装ロール、塗装ロールとの間に塗料溜
りを形成するようにして隣接するドクターロール、およ
び塗装ロールに接触するブレードとを備え、上記両ロー
ルの間隙から塗料を吐出させ、塗装ロールからブレード
で塗料をかき取り、カーテン状に落下させて、前記ブレ
ードの下方を走行する板材に塗装する装置において、前
記塗装ロールがドクターロールよりも板材走行方向に関
して上流側に位置し、前記塗料溜りの位置で塗装ロール
は下方に向かって、またドクターロールは上方に向かっ
てそれぞれ回転することを特徴とするローラーカーテン
コーターによる塗装装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18733591A JPH0688011B2 (ja) | 1991-07-26 | 1991-07-26 | ローラーカーテンコーターによる塗装方法およびその装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18733591A JPH0688011B2 (ja) | 1991-07-26 | 1991-07-26 | ローラーカーテンコーターによる塗装方法およびその装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0615209A true JPH0615209A (ja) | 1994-01-25 |
JPH0688011B2 JPH0688011B2 (ja) | 1994-11-09 |
Family
ID=16204200
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP18733591A Expired - Lifetime JPH0688011B2 (ja) | 1991-07-26 | 1991-07-26 | ローラーカーテンコーターによる塗装方法およびその装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0688011B2 (ja) |
-
1991
- 1991-07-26 JP JP18733591A patent/JPH0688011B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0688011B2 (ja) | 1994-11-09 |
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