JPH06152063A - 半導体レーザ素子 - Google Patents
半導体レーザ素子Info
- Publication number
- JPH06152063A JPH06152063A JP32747492A JP32747492A JPH06152063A JP H06152063 A JPH06152063 A JP H06152063A JP 32747492 A JP32747492 A JP 32747492A JP 32747492 A JP32747492 A JP 32747492A JP H06152063 A JPH06152063 A JP H06152063A
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- JP
- Japan
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- semiconductor laser
- semiconductor
- laser element
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- Prior art date
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 光出力特性および信頼性を著しく向上させた
半導体レーザ素子を提供する。 【構成】 半導体基板1上に活性層5を含むダブルヘテ
ロ構造を積層し、前記活性層5の共振器面あるいはその
近傍部分には、前記活性層5よりもバンドギャップの大
きい半導体領域12を設けた半導体レーザ素子におい
て、少なくとも前記半導体領域12を含む共振器面ある
いはその近傍に電流非注入構造11を設ける。
半導体レーザ素子を提供する。 【構成】 半導体基板1上に活性層5を含むダブルヘテ
ロ構造を積層し、前記活性層5の共振器面あるいはその
近傍部分には、前記活性層5よりもバンドギャップの大
きい半導体領域12を設けた半導体レーザ素子におい
て、少なくとも前記半導体領域12を含む共振器面ある
いはその近傍に電流非注入構造11を設ける。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高出力駆動の半導体レ
ーザ素子に関する。
ーザ素子に関する。
【0002】
【従来技術】近年、GaAs系半導体レーザ素子の用途
拡大にともない、高出力駆動という要求が高まってい
る。ところで、半導体レーザ素子の光出力を増大させて
いくと、そのレーザ端面には、瞬時に劣化する光学損傷
や長時間動作させた時に起こる端面腐食が観察される。
これは、光吸収→表面再結合電流増加→端面温度の上昇
という現象のサイクルを繰り返すことが原因と考えられ
ている。そこで、半導体レーザ素子のレーザ端面におけ
るこのような現象を抑制するために、端面で光吸収を起
こさない構造(窓構造)を設けることが行われている。
具体的には、端面に活性層のバンドギャップを拡大する
部分を設けて、光吸収を防いで、光学損傷を防止する方
法がある。
拡大にともない、高出力駆動という要求が高まってい
る。ところで、半導体レーザ素子の光出力を増大させて
いくと、そのレーザ端面には、瞬時に劣化する光学損傷
や長時間動作させた時に起こる端面腐食が観察される。
これは、光吸収→表面再結合電流増加→端面温度の上昇
という現象のサイクルを繰り返すことが原因と考えられ
ている。そこで、半導体レーザ素子のレーザ端面におけ
るこのような現象を抑制するために、端面で光吸収を起
こさない構造(窓構造)を設けることが行われている。
具体的には、端面に活性層のバンドギャップを拡大する
部分を設けて、光吸収を防いで、光学損傷を防止する方
法がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
方法では、電流注入時に端面にバイアス電圧による電流
が流れるために、それによるジュール発熱が表面再結合
電流を増加させ、半導体レーザ素子が劣化するという問
題があった。
方法では、電流注入時に端面にバイアス電圧による電流
が流れるために、それによるジュール発熱が表面再結合
電流を増加させ、半導体レーザ素子が劣化するという問
題があった。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は上記問題点を解
決した半導体レーザ素子を提供するもので、半導体基板
上に活性層を含むダブルヘテロ構造を積層し、前記活性
層の共振器面あるいはその近傍部分には、前記活性層よ
りもバンドギャップの大きい半導体領域を設けた半導体
レーザ素子において、少なくとも前記半導体領域を含む
共振器面あるいはその近傍に電流非注入構造を設けたこ
とを特徴とするものである。
決した半導体レーザ素子を提供するもので、半導体基板
上に活性層を含むダブルヘテロ構造を積層し、前記活性
層の共振器面あるいはその近傍部分には、前記活性層よ
りもバンドギャップの大きい半導体領域を設けた半導体
レーザ素子において、少なくとも前記半導体領域を含む
共振器面あるいはその近傍に電流非注入構造を設けたこ
とを特徴とするものである。
【0005】
【作用】上述のように、活性層の共振器面あるいはその
近傍部分に、前記活性層よりもバンドギャップの大きい
半導体領域を設け、かつ、少なくとも前記半導体領域を
含む共振器面あるいはその近傍に非電流注入構造を設け
ると、共振器面あるいはその近傍における光吸収による
温度上昇がなくなるとともに、その部分での注入電流が
減少し、ジュール発熱が抑制されるので、光出力特性お
よび信頼性が著しく向上する。
近傍部分に、前記活性層よりもバンドギャップの大きい
半導体領域を設け、かつ、少なくとも前記半導体領域を
含む共振器面あるいはその近傍に非電流注入構造を設け
ると、共振器面あるいはその近傍における光吸収による
温度上昇がなくなるとともに、その部分での注入電流が
減少し、ジュール発熱が抑制されるので、光出力特性お
よび信頼性が著しく向上する。
【0006】
【実施例】以下、図面に示した実施例に基づいて本発明
を詳細に説明する。図1(a)、(b)は本発明にかか
る半導体レーザ素子の一実施例の正面図とそのA−A断
面図である。本実施例は、次のような工程で製作した。
即ち、1)先ず、n−GaAs基板1上に、厚さ0.5
μmのn−GaAs(n=1×1018cm-3)バッファ
層2、厚さ1.2μmのn−InGaP(n=1×10
18cm-3)下クラッド層3、厚さ0.03μmのn−G
aAs(n=3×1017cm-3)下光閉じ込め層4、厚
さ80Åのp−In0.2 Ga0.8 As(p=3×1017
cm-3)活性層5、厚さ0.03μmのp−GaAs
(p=3×1017cm-3)上光閉じ込め層6、厚さ1.
0μmのp−InGaP(p=1×1018cm-3)上ク
ラッド層7、厚さ0.5μmのp+ −GaAs(n=4
×1019cm-3)キャップ層8を順次積層する。2)次
いで、フォトリソグラフィ技術などによりリッジメサを
形成する。リッジ幅は3μmとした。3)次いで、再び
フォトリソグラフィ技術などにより、リッジメサのスト
ライププに直角に交わる方向に、760μmの間隔をお
いて両側合わせて40μm巾のZn拡散領域12を形成
し、量子井戸層からなる活性層5を混晶化させ、その部
分のバンドギャップを活性層5の他の部分よりも拡大し
て、窓構造とした。4)次いで、再びフォトリソグラフ
ィ技術などにより、リッジメサのストライププに直角に
交わる方向に、幅740μmの帯状にエッチングマスク
を形成し、それ以外の領域のキャップ層8を除去した。
次いで、除去したキャップ層8の側面をポリイミド11
で埋め込み、電流非注入構造とした。5)次いで、リッ
ジメサの両側面をポリイミド11で埋め込み、エピ側に
Ti/Pt/Auからなるp電極9を形成して、リッジ
導波路型の半導体レーザ素子とした。10はn電極であ
る。キャビティ長は800μmとした。
を詳細に説明する。図1(a)、(b)は本発明にかか
る半導体レーザ素子の一実施例の正面図とそのA−A断
面図である。本実施例は、次のような工程で製作した。
即ち、1)先ず、n−GaAs基板1上に、厚さ0.5
μmのn−GaAs(n=1×1018cm-3)バッファ
層2、厚さ1.2μmのn−InGaP(n=1×10
18cm-3)下クラッド層3、厚さ0.03μmのn−G
aAs(n=3×1017cm-3)下光閉じ込め層4、厚
さ80Åのp−In0.2 Ga0.8 As(p=3×1017
cm-3)活性層5、厚さ0.03μmのp−GaAs
(p=3×1017cm-3)上光閉じ込め層6、厚さ1.
0μmのp−InGaP(p=1×1018cm-3)上ク
ラッド層7、厚さ0.5μmのp+ −GaAs(n=4
×1019cm-3)キャップ層8を順次積層する。2)次
いで、フォトリソグラフィ技術などによりリッジメサを
形成する。リッジ幅は3μmとした。3)次いで、再び
フォトリソグラフィ技術などにより、リッジメサのスト
ライププに直角に交わる方向に、760μmの間隔をお
いて両側合わせて40μm巾のZn拡散領域12を形成
し、量子井戸層からなる活性層5を混晶化させ、その部
分のバンドギャップを活性層5の他の部分よりも拡大し
て、窓構造とした。4)次いで、再びフォトリソグラフ
ィ技術などにより、リッジメサのストライププに直角に
交わる方向に、幅740μmの帯状にエッチングマスク
を形成し、それ以外の領域のキャップ層8を除去した。
次いで、除去したキャップ層8の側面をポリイミド11
で埋め込み、電流非注入構造とした。5)次いで、リッ
ジメサの両側面をポリイミド11で埋め込み、エピ側に
Ti/Pt/Auからなるp電極9を形成して、リッジ
導波路型の半導体レーザ素子とした。10はn電極であ
る。キャビティ長は800μmとした。
【0007】このようにして製作した半導体レーザ素子
は、キャビティ長800μmであり、その両端20μm
幅は活性層のバンドギャプが活性層の他の部分よりも大
きい窓構造になっている。また、その両端30μmは電
流非注入構造となっている。なお比較例として、上記実
施例において、窓構造のみを設けて端面電流非注入構造
を設けない素子(比較例1)と、窓構造も端面電流非注
入構造も設けない素子(比較例2)を製作した。これら
の素子について、最大光出力と、25℃、100mWの
APCのもとで、100時間駆動した後のしきい値電流
の上昇率を測定した。その結果を表1に示す。
は、キャビティ長800μmであり、その両端20μm
幅は活性層のバンドギャプが活性層の他の部分よりも大
きい窓構造になっている。また、その両端30μmは電
流非注入構造となっている。なお比較例として、上記実
施例において、窓構造のみを設けて端面電流非注入構造
を設けない素子(比較例1)と、窓構造も端面電流非注
入構造も設けない素子(比較例2)を製作した。これら
の素子について、最大光出力と、25℃、100mWの
APCのもとで、100時間駆動した後のしきい値電流
の上昇率を測定した。その結果を表1に示す。
【0008】
【表1】
【0009】表1からわかるように、しきい値電流の時
間変動については、実施例と比較例の間には差がなかっ
た。しかしながら、最大光出力については、本実施例が
比較例よりも高い値を示した。これは、窓構造の他に端
面に電流を流さない構造を設けることにより、端面劣化
が抑制されたことを示している。なお、上記実施例で
は、電流非注入構造はポリイミドからなる絶縁物により
構成されているが、電流非注入構造は上記に限定され
ず、pnpまたはnpnなどの電流阻止層を設ける構造
や、電極を設けない構造でもよい。
間変動については、実施例と比較例の間には差がなかっ
た。しかしながら、最大光出力については、本実施例が
比較例よりも高い値を示した。これは、窓構造の他に端
面に電流を流さない構造を設けることにより、端面劣化
が抑制されたことを示している。なお、上記実施例で
は、電流非注入構造はポリイミドからなる絶縁物により
構成されているが、電流非注入構造は上記に限定され
ず、pnpまたはnpnなどの電流阻止層を設ける構造
や、電極を設けない構造でもよい。
【0010】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、半
導体基板上に活性層を含むダブルヘテロ構造を積層し、
前記活性層の共振器面あるいはその近傍部分には、前記
活性層よりもバンドギャップの大きい半導体領域を設け
た半導体レーザ素子において、少なくとも前記半導体領
域を含む共振器面あるいはその近傍に電流非注入構造を
設けるため、光出力特性および信頼性が著しく向上する
という優れた効果がある。
導体基板上に活性層を含むダブルヘテロ構造を積層し、
前記活性層の共振器面あるいはその近傍部分には、前記
活性層よりもバンドギャップの大きい半導体領域を設け
た半導体レーザ素子において、少なくとも前記半導体領
域を含む共振器面あるいはその近傍に電流非注入構造を
設けるため、光出力特性および信頼性が著しく向上する
という優れた効果がある。
【図1】(a)、(b)は本発明にかかる半導体レーザ
素子の一実施例の正面図とそのA−A断面図である。
素子の一実施例の正面図とそのA−A断面図である。
1 基板 2 バッファ層 3 下クラッド層 4 下光閉じ込め層 5 活性層 6 上光閉じ込め層 7 上クラッド層 8 キャップ層 9 p電極 10 n電極 11 ポリイミド 12 Zn拡散領域
Claims (1)
- 【請求項1】 半導体基板上に活性層を含むダブルヘテ
ロ構造を積層し、前記活性層の共振器面あるいはその近
傍部分には、前記活性層よりもバンドギャップの大きい
半導体領域を設けた半導体レーザ素子において、少なく
とも前記半導体領域を含む共振器面あるいはその近傍に
電流非注入構造を設けたことを特徴とする半導体レーザ
素子。
Priority Applications (5)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32747492A JPH06152063A (ja) | 1992-11-11 | 1992-11-11 | 半導体レーザ素子 |
EP93307608A EP0589727B1 (en) | 1992-09-25 | 1993-09-24 | Semiconductor laser device |
US08/125,848 US5388116A (en) | 1992-09-25 | 1993-09-24 | Semiconductor laser device |
DE69308977T DE69308977T2 (de) | 1992-09-25 | 1993-09-24 | Halbleiterlaservorrichtung |
CA002106596A CA2106596C (en) | 1992-09-25 | 1993-09-27 | Semiconductor laser device |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32747492A JPH06152063A (ja) | 1992-11-11 | 1992-11-11 | 半導体レーザ素子 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06152063A true JPH06152063A (ja) | 1994-05-31 |
Family
ID=18199567
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP32747492A Pending JPH06152063A (ja) | 1992-09-25 | 1992-11-11 | 半導体レーザ素子 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06152063A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6647044B2 (en) | 2000-08-14 | 2003-11-11 | Nec Corporation | Semiconductor light-emitting device with an improved ridge waveguide structure and method of forming the same |
-
1992
- 1992-11-11 JP JP32747492A patent/JPH06152063A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6647044B2 (en) | 2000-08-14 | 2003-11-11 | Nec Corporation | Semiconductor light-emitting device with an improved ridge waveguide structure and method of forming the same |
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