JPH0615163A - ファイバー入りゲルマイクロカプセル及びその製法 - Google Patents
ファイバー入りゲルマイクロカプセル及びその製法Info
- Publication number
- JPH0615163A JPH0615163A JP19471592A JP19471592A JPH0615163A JP H0615163 A JPH0615163 A JP H0615163A JP 19471592 A JP19471592 A JP 19471592A JP 19471592 A JP19471592 A JP 19471592A JP H0615163 A JPH0615163 A JP H0615163A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- gel
- fiber
- beads
- microcapsule
- alginic acid
- Prior art date
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- Pending
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- Medicinal Preparation (AREA)
- Manufacturing Of Micro-Capsules (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【構成】 繊維質成分を含有したアルギン酸被膜ゲルか
らなるファイバー入りゲルマイクロカプセルで、アルギ
ン酸ナトリウム水溶液に繊維質成分を混合し、該繊維質
成分を含有するアルギン酸ナトリウム水溶液からゲルビ
ーズを得、該ゲルビーズを乾燥することによって製造す
る。 【効果】 アルギン酸ゲルを使ったビーズに於てファイ
バーを内包させることにより、物理的強度及び高塩濃度
に対する強度を補強することが可能となり、加重や高塩
濃度の条件下でも使用でき、徐放性或は腸溶性を具備し
た医薬品散剤として使用する他、食品、飼料、肥料、農
薬、人工種子等の多くの造粒分野にまで利用範囲を拡大
させることができる。
らなるファイバー入りゲルマイクロカプセルで、アルギ
ン酸ナトリウム水溶液に繊維質成分を混合し、該繊維質
成分を含有するアルギン酸ナトリウム水溶液からゲルビ
ーズを得、該ゲルビーズを乾燥することによって製造す
る。 【効果】 アルギン酸ゲルを使ったビーズに於てファイ
バーを内包させることにより、物理的強度及び高塩濃度
に対する強度を補強することが可能となり、加重や高塩
濃度の条件下でも使用でき、徐放性或は腸溶性を具備し
た医薬品散剤として使用する他、食品、飼料、肥料、農
薬、人工種子等の多くの造粒分野にまで利用範囲を拡大
させることができる。
Description
【0001】
【0002】本発明はファイバー入りゲルマイクロカプ
セル及びその製法に関し、詳細には、ファイバーとアル
ギン酸カルシウム等のゲル化剤を利用したゲルマイクロ
カプセル及びその製法に関するものであり、その利用と
しては医薬、農薬、肥料、食品、飼料、人工種子等が挙
げられる。
セル及びその製法に関し、詳細には、ファイバーとアル
ギン酸カルシウム等のゲル化剤を利用したゲルマイクロ
カプセル及びその製法に関するものであり、その利用と
しては医薬、農薬、肥料、食品、飼料、人工種子等が挙
げられる。
【0003】
【0004】従来より、アルギン酸やカラギーナン等の
ゲル化剤は、固定化酵素の包括剤や人造イクラ等の食品
として使用される他に、医薬品等の被覆剤等にも使用さ
れてきた。
ゲル化剤は、固定化酵素の包括剤や人造イクラ等の食品
として使用される他に、医薬品等の被覆剤等にも使用さ
れてきた。
【0005】中でもアルギン酸は、カルシウム等の塩類
と結合させることにより容易にゲル化し、ゲル化剤とし
て優れた性質を持っているので、ゲルマイクロカプセル
として広く利用されている。
と結合させることにより容易にゲル化し、ゲル化剤とし
て優れた性質を持っているので、ゲルマイクロカプセル
として広く利用されている。
【0006】
【0007】しかしながら、従来のアルギン酸によるゲ
ルマイクロカプセルは、物理的強度が弱く、圧力をかけ
たり高塩濃度の液に漬けると、崩壊しやすいものであっ
た。
ルマイクロカプセルは、物理的強度が弱く、圧力をかけ
たり高塩濃度の液に漬けると、崩壊しやすいものであっ
た。
【0008】そのため、従来のゲルマイクロカプセル
は、加重や高塩濃度の条件下で使用することができず、
利用範囲が限られていた。
は、加重や高塩濃度の条件下で使用することができず、
利用範囲が限られていた。
【0009】従って、加重や高塩濃度の条件下でも使用
でき、徐放性或は腸溶性を具備した医薬品散剤として使
用する他、食品、飼料、肥料、農薬、人工種子等の多く
の造粒分野にまで利用範囲を拡大させることができる、
ゲルマイクロカプセルが望まれていた。
でき、徐放性或は腸溶性を具備した医薬品散剤として使
用する他、食品、飼料、肥料、農薬、人工種子等の多く
の造粒分野にまで利用範囲を拡大させることができる、
ゲルマイクロカプセルが望まれていた。
【0010】
【0011】本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意
検討の結果、1〜5%のアルギン酸ナトリウム水溶液に
コーンファイバー等の繊維物質を1〜5%混合すること
により得られたゲルビーズは、強度がかなり高くなり、
また、塩濃度に対しても強くなることを見いだし、本発
明を完成するに至った。
検討の結果、1〜5%のアルギン酸ナトリウム水溶液に
コーンファイバー等の繊維物質を1〜5%混合すること
により得られたゲルビーズは、強度がかなり高くなり、
また、塩濃度に対しても強くなることを見いだし、本発
明を完成するに至った。
【0012】即ち、本発明の課題を解決するための手段
は、下記の通りである。
は、下記の通りである。
【0013】第1に、繊維質成分を含有したアルギン酸
被膜ゲルからなる、ファイバー入りゲルマイクロカプセ
ルである。
被膜ゲルからなる、ファイバー入りゲルマイクロカプセ
ルである。
【0014】第2に、アルギン酸ナトリウム水溶液に繊
維質成分を混合し、該繊維質成分を含有するアルギン酸
ナトリウム水溶液からゲルビーズを得、該ゲルビーズを
乾燥することによって製造する、ファイバー入りゲルマ
イクロカプセルの製法である。
維質成分を混合し、該繊維質成分を含有するアルギン酸
ナトリウム水溶液からゲルビーズを得、該ゲルビーズを
乾燥することによって製造する、ファイバー入りゲルマ
イクロカプセルの製法である。
【0015】ここで、繊維質成分としては、コーンファ
イバーの他、小麦や大豆など穀類のファイバー或は木材
のファイバー等が挙げられる。
イバーの他、小麦や大豆など穀類のファイバー或は木材
のファイバー等が挙げられる。
【0016】
【実施例1】
【0017】コーンファイバー(平均50μm)3gを
アルギン酸ナトリウム水溶液100ml(2.0W/W
%)に分散させた液を調製し、本液を0.1M塩化カル
シウム液中へ直径2mmのノズルを通し5cmの高さか
ら落下させ、直径3mm程度の球形のゲルビーズを得
た。
アルギン酸ナトリウム水溶液100ml(2.0W/W
%)に分散させた液を調製し、本液を0.1M塩化カル
シウム液中へ直径2mmのノズルを通し5cmの高さか
ら落下させ、直径3mm程度の球形のゲルビーズを得
た。
【0018】そして、該ゲルビーズを乾燥することによ
り、直径1mm程度の乾燥ゲルビーズ(マイクロカプセ
ル)を得た。
り、直径1mm程度の乾燥ゲルビーズ(マイクロカプセ
ル)を得た。
【0019】また、比較のために、コーンファイバーに
替えてポリエチレンの微粒子を分散させた液を作り、こ
の液によって、従来品である多微粒子分散マイクロカプ
セルを作り、本実施例1によるカプセルと強度を比較し
た。
替えてポリエチレンの微粒子を分散させた液を作り、こ
の液によって、従来品である多微粒子分散マイクロカプ
セルを作り、本実施例1によるカプセルと強度を比較し
た。
【0020】強度の比較試験は、電子天秤に対象物を置
き、上から徐々に圧縮して対象物が破壊されるときの加
重を測定した。
き、上から徐々に圧縮して対象物が破壊されるときの加
重を測定した。
【0021】その結果、従来品である多微粒子分散乾燥
ビーズが40gで破壊されたのに対して、本実施例1に
よるコーンファイバー乾燥マイクロカプセルは、2kg
重の加重まで破壊されず、充分な強度を有することが確
認された。
ビーズが40gで破壊されたのに対して、本実施例1に
よるコーンファイバー乾燥マイクロカプセルは、2kg
重の加重まで破壊されず、充分な強度を有することが確
認された。
【0022】
【実施例2】
【0023】コーンファイバー(平均50μm)4g
を、アルギン酸ナトリウム水溶液100ml(2.0W
/W%)に分散させた液を調製し、本液を0.1N塩酸
中へ直径3mmのノズルを通し、5cmの高さから落下
させ、直径4mm程度の球形のビーズを得た。
を、アルギン酸ナトリウム水溶液100ml(2.0W
/W%)に分散させた液を調製し、本液を0.1N塩酸
中へ直径3mmのノズルを通し、5cmの高さから落下
させ、直径4mm程度の球形のビーズを得た。
【0024】また、比較のために、コーンファイバーを
混合しない液によってビーズを作り、該ビーズと本実施
例2のビーズとについて、1M塩化ナトリウム液及び醤
油に夫々浸すことで耐塩濃度試験を行ない、形状の変化
を観察した。
混合しない液によってビーズを作り、該ビーズと本実施
例2のビーズとについて、1M塩化ナトリウム液及び醤
油に夫々浸すことで耐塩濃度試験を行ない、形状の変化
を観察した。
【0025】その結果、1M塩化ナトリウム液に浸した
場合は、何れのビーズにも形状の変化は見られなかった
が、醤油に浸した場合は、従来品であるゲルビーズは一
夜放置後溶解したのに対し、本実施例2によるビーズ
は、醤油の色に染まりはしたが一週間以上にわたり球状
の形態を保持し、高塩濃度に強いことが確認された。
場合は、何れのビーズにも形状の変化は見られなかった
が、醤油に浸した場合は、従来品であるゲルビーズは一
夜放置後溶解したのに対し、本実施例2によるビーズ
は、醤油の色に染まりはしたが一週間以上にわたり球状
の形態を保持し、高塩濃度に強いことが確認された。
【0026】本発明によると、アルギン酸ゲルを使った
ビーズに於てファイバーを内包させることにより、物理
的強度及び高塩濃度に対する強度を補強することが可能
となり、加重や高塩濃度の条件下でも使用でき、徐放性
或は腸溶性を具備した医薬品散剤として使用する他、食
品、飼料、肥料、農薬、人工種子等の多くの造粒分野に
まで利用範囲を拡大させることができる。
ビーズに於てファイバーを内包させることにより、物理
的強度及び高塩濃度に対する強度を補強することが可能
となり、加重や高塩濃度の条件下でも使用でき、徐放性
或は腸溶性を具備した医薬品散剤として使用する他、食
品、飼料、肥料、農薬、人工種子等の多くの造粒分野に
まで利用範囲を拡大させることができる。
Claims (2)
- 【請求項1】 繊維質成分を含有したアルギン酸被膜ゲ
ルからなる、ファイバー入りゲルマイクロカプセル。 - 【請求項2】 アルギン酸ナトリウム水溶液に繊維質成
分を混合し、該繊維質成分を含有するアルギン酸ナトリ
ウム水溶液からゲルビーズを得、該ゲルビーズを乾燥す
ることによって製造する、ファイバー入りゲルマイクロ
カプセルの製法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19471592A JPH0615163A (ja) | 1992-06-30 | 1992-06-30 | ファイバー入りゲルマイクロカプセル及びその製法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19471592A JPH0615163A (ja) | 1992-06-30 | 1992-06-30 | ファイバー入りゲルマイクロカプセル及びその製法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0615163A true JPH0615163A (ja) | 1994-01-25 |
Family
ID=16329046
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP19471592A Pending JPH0615163A (ja) | 1992-06-30 | 1992-06-30 | ファイバー入りゲルマイクロカプセル及びその製法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0615163A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2000074501A1 (en) * | 1999-06-07 | 2000-12-14 | Fibersugar Aps | Particulate fibre composition |
WO2011046105A1 (ja) * | 2009-10-14 | 2011-04-21 | 国立大学法人 東京大学 | 被覆されたマイクロゲルファイバ |
GB2573133A (en) * | 2018-04-25 | 2019-10-30 | Ge Healthcare Bioprocess R&D Ab | Separation matrix and method of separation |
JP2020097034A (ja) * | 2014-04-14 | 2020-06-25 | シムライズ アーゲー | 活性物質の含有率が高いカプセル |
US12005424B2 (en) | 2018-04-25 | 2024-06-11 | Cytiva Bioprocess R&D Ab | Separation matrix and method of separation |
-
1992
- 1992-06-30 JP JP19471592A patent/JPH0615163A/ja active Pending
Cited By (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2000074501A1 (en) * | 1999-06-07 | 2000-12-14 | Fibersugar Aps | Particulate fibre composition |
US7897177B2 (en) | 1999-06-07 | 2011-03-01 | Medic House Cambrige Ltd | Particulate fibre composition |
WO2011046105A1 (ja) * | 2009-10-14 | 2011-04-21 | 国立大学法人 東京大学 | 被覆されたマイクロゲルファイバ |
JPWO2011046105A1 (ja) * | 2009-10-14 | 2013-03-07 | 国立大学法人 東京大学 | 被覆されたマイクロゲルファイバ |
US8785195B2 (en) | 2009-10-14 | 2014-07-22 | The University Of Tokyo | Covered micro gel fiber |
JP5633077B2 (ja) * | 2009-10-14 | 2014-12-03 | 国立大学法人 東京大学 | 被覆されたマイクロゲルファイバ |
JP2020097034A (ja) * | 2014-04-14 | 2020-06-25 | シムライズ アーゲー | 活性物質の含有率が高いカプセル |
GB2573133A (en) * | 2018-04-25 | 2019-10-30 | Ge Healthcare Bioprocess R&D Ab | Separation matrix and method of separation |
US12005424B2 (en) | 2018-04-25 | 2024-06-11 | Cytiva Bioprocess R&D Ab | Separation matrix and method of separation |
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