JPH06151404A - 基板の溶液処理装置およびこれを用いた基板の溶液処理方法 - Google Patents
基板の溶液処理装置およびこれを用いた基板の溶液処理方法Info
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- JPH06151404A JPH06151404A JP31626192A JP31626192A JPH06151404A JP H06151404 A JPH06151404 A JP H06151404A JP 31626192 A JP31626192 A JP 31626192A JP 31626192 A JP31626192 A JP 31626192A JP H06151404 A JPH06151404 A JP H06151404A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 ウェット・エッチング、レジスト現像、レジ
スト剥離、自然酸化膜の除去、洗浄等、主として半導体
装置の製造工程に含まれる溶液処理(ウェット・プロセ
ス)の処理効率,均一性,再現性を向上させる。 【構成】 処理溶液5を満たす処理槽1の底面に凸条部
2を設ける。ウェハ4を積載したウェハ・キャリア3を
該処理槽1内へ下降させると、ウェハ4の縁部が凸条部
2に当接されて下降が停止され、それ以降はウェハ・キ
ャリア3のみが下降する。これにより、ガイド溝3bと
ウェハ4との重なり部分が一時的に解放され、この部分
における液交換や気泡の追い出しが促進される。搬送機
構の操作によりウェハ・キャリヤ3を矢印A方向に繰り
返し昇降させれば、一層効率的な溶液処理が可能とな
る。
スト剥離、自然酸化膜の除去、洗浄等、主として半導体
装置の製造工程に含まれる溶液処理(ウェット・プロセ
ス)の処理効率,均一性,再現性を向上させる。 【構成】 処理溶液5を満たす処理槽1の底面に凸条部
2を設ける。ウェハ4を積載したウェハ・キャリア3を
該処理槽1内へ下降させると、ウェハ4の縁部が凸条部
2に当接されて下降が停止され、それ以降はウェハ・キ
ャリア3のみが下降する。これにより、ガイド溝3bと
ウェハ4との重なり部分が一時的に解放され、この部分
における液交換や気泡の追い出しが促進される。搬送機
構の操作によりウェハ・キャリヤ3を矢印A方向に繰り
返し昇降させれば、一層効率的な溶液処理が可能とな
る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は基板の溶液処理のための
装置および方法に関し、特に半導体基板(ウェハ)等の
基板に対して各種の溶液処理を行う際に、処理の効率,
均一性,再現性,安全性,スループット等を改善する技
術に関する。
装置および方法に関し、特に半導体基板(ウェハ)等の
基板に対して各種の溶液処理を行う際に、処理の効率,
均一性,再現性,安全性,スループット等を改善する技
術に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体装置の製造工程には、種々の溶液
処理、いわゆるウェット・プロセスが行われる。このウ
ェット・プロセスには、エッチング、レジスト材料層の
現像、レジスト・マスクの剥離等のようにウェハの加工
に直接関連するプロセスと、自然酸化膜の除去、各種工
程において発生したパーティクルの除去、金属不純物や
有機汚染物質の溶解除去等を目的とする洗浄プロセスと
がある。
処理、いわゆるウェット・プロセスが行われる。このウ
ェット・プロセスには、エッチング、レジスト材料層の
現像、レジスト・マスクの剥離等のようにウェハの加工
に直接関連するプロセスと、自然酸化膜の除去、各種工
程において発生したパーティクルの除去、金属不純物や
有機汚染物質の溶解除去等を目的とする洗浄プロセスと
がある。
【0003】このうち洗浄プロセスに関しては、研究レ
ベルでは薬品蒸気やプラズマを利用したドライ洗浄も検
討されている。しかし、これらドライ洗浄ではパーティ
クル除去ができないこと、1つのプロセスでは特定の限
られた汚染しか除去できないこと、ウェハの裏面を同時
洗浄することができないこと、スループットが低いこ
と、プラズマによる照射損傷が懸念されること等の問題
がある。したがって、ウェット洗浄の優位性は今後も揺
らがず、むしろその重要性は増大するものと考えられて
いる。
ベルでは薬品蒸気やプラズマを利用したドライ洗浄も検
討されている。しかし、これらドライ洗浄ではパーティ
クル除去ができないこと、1つのプロセスでは特定の限
られた汚染しか除去できないこと、ウェハの裏面を同時
洗浄することができないこと、スループットが低いこ
と、プラズマによる照射損傷が懸念されること等の問題
がある。したがって、ウェット洗浄の優位性は今後も揺
らがず、むしろその重要性は増大するものと考えられて
いる。
【0004】現状の製造ラインにおいて広く採用されて
いる溶液処理方法では、複数のウェハを並べて収容する
ウェハ・キャリア(基板キャリア)を搬送機構で懸吊
し、このウェハ・基板キャリアを所定の処理シーケンス
にしたがって配列された処理槽間で水平移動させなが
ら、垂直移動により順次処理溶液に浸漬している。かか
る溶液処理方法に用いられる溶液処理装置の要部を、図
3に示す。ウェハ4はウェハ・キャリア3の側壁面に設
けられたガイド溝3bに挿入され、直立した状態で収容
されている。ウェハ・キャリア3の底面側は開放されて
いる。
いる溶液処理方法では、複数のウェハを並べて収容する
ウェハ・キャリア(基板キャリア)を搬送機構で懸吊
し、このウェハ・基板キャリアを所定の処理シーケンス
にしたがって配列された処理槽間で水平移動させなが
ら、垂直移動により順次処理溶液に浸漬している。かか
る溶液処理方法に用いられる溶液処理装置の要部を、図
3に示す。ウェハ4はウェハ・キャリア3の側壁面に設
けられたガイド溝3bに挿入され、直立した状態で収容
されている。ウェハ・キャリア3の底面側は開放されて
いる。
【0005】一方、搬送機構は、先端にチャック6が一
体的に取りつけられた一対の搬送アーム7と、該搬送ア
ーム7を駆動する図示されない駆動機構等からなる。上
記搬送アーム7が矢印B方向に回転すると、上記の2枚
のチャック6が互いに逆方向のスイング動作を行う。こ
の2枚のチャック6が互いに近づくと、その先端にウェ
ハ・キャリア3のフランジ部3aを係合させてこれを懸
吊することができ、互いに離間するとウェハ・キャリア
3を解放することができる。
体的に取りつけられた一対の搬送アーム7と、該搬送ア
ーム7を駆動する図示されない駆動機構等からなる。上
記搬送アーム7が矢印B方向に回転すると、上記の2枚
のチャック6が互いに逆方向のスイング動作を行う。こ
の2枚のチャック6が互いに近づくと、その先端にウェ
ハ・キャリア3のフランジ部3aを係合させてこれを懸
吊することができ、互いに離間するとウェハ・キャリア
3を解放することができる。
【0006】ウェハ4の溶液処理を行う際には、上記搬
送機構を用いてウェハ・キャリア3ごと処理槽10に浸
漬する。これにより、複数枚のウェハ4のバッチ処理が
行えるわけである。通常は、種類の異なる処理溶液5を
満たした処理槽10が幾つか配列され、ある処理槽10
内で所定の溶液処理が終了すると、次の処理槽10へと
順次ウェハ・キャリア3が搬送される。
送機構を用いてウェハ・キャリア3ごと処理槽10に浸
漬する。これにより、複数枚のウェハ4のバッチ処理が
行えるわけである。通常は、種類の異なる処理溶液5を
満たした処理槽10が幾つか配列され、ある処理槽10
内で所定の溶液処理が終了すると、次の処理槽10へと
順次ウェハ・キャリア3が搬送される。
【0007】たとえば、上記溶液処理が洗浄である場
合、処理溶液5としてはアンモニア−過酸化水素混合水
溶液(いわゆるSC−1)、塩酸−過酸化水素混合水溶
液(いわゆるSC−2)、あるいは純水等が用いられ、
これらにウェハ・キャリア3を順次浸漬させるわけであ
る。
合、処理溶液5としてはアンモニア−過酸化水素混合水
溶液(いわゆるSC−1)、塩酸−過酸化水素混合水溶
液(いわゆるSC−2)、あるいは純水等が用いられ、
これらにウェハ・キャリア3を順次浸漬させるわけであ
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述のよう
なウェハ・キャリア3を用いたウェハ4の溶液処理方法
には、ガイド溝3bとウェハ4との間の微細な隙間に処
理溶液が浸入しなかったり、あるいは処理溶液が残留す
ることにより、処理の均一性や安全性等が劣化すること
が問題となっている。この問題を、図4および図5を参
照しながら説明する。
なウェハ・キャリア3を用いたウェハ4の溶液処理方法
には、ガイド溝3bとウェハ4との間の微細な隙間に処
理溶液が浸入しなかったり、あるいは処理溶液が残留す
ることにより、処理の均一性や安全性等が劣化すること
が問題となっている。この問題を、図4および図5を参
照しながら説明する。
【0009】図4に、ウェハ4を積載したウェハ・キャ
リア3の断面を示す。ここで、図中のハッチングを施し
た部分が、ガイド溝3bとウェハ4との幾何学的な重な
り部分、すなわち微細な隙間が形成される場所を表して
いる。かかる状態は、通常の溶液処理プロセスではウェ
ハ4が一旦ウェハ・キャリア3に積載されてしまうと溶
液処理が終了するまで変化しない。しかも、ウェハ・キ
ャリア3の構成材料としては疎水性の高いポリフッ化エ
チレン(通称テフロン)系の高分子材料が一般的に用い
られており、特に水系の処理溶液が上記の隙間の隅々ま
で浸入したり、あるいは一旦この隙間に入り込んだ処理
溶液を除去することを著しく困難としている。
リア3の断面を示す。ここで、図中のハッチングを施し
た部分が、ガイド溝3bとウェハ4との幾何学的な重な
り部分、すなわち微細な隙間が形成される場所を表して
いる。かかる状態は、通常の溶液処理プロセスではウェ
ハ4が一旦ウェハ・キャリア3に積載されてしまうと溶
液処理が終了するまで変化しない。しかも、ウェハ・キ
ャリア3の構成材料としては疎水性の高いポリフッ化エ
チレン(通称テフロン)系の高分子材料が一般的に用い
られており、特に水系の処理溶液が上記の隙間の隅々ま
で浸入したり、あるいは一旦この隙間に入り込んだ処理
溶液を除去することを著しく困難としている。
【0010】図5(a)は、かかる要因によりガイド溝
3bとウェハ4との間に処理溶液5が残留した状態を示
す。この処理溶液5が硫酸を含有する溶液であると、安
全性に問題が生ずる場合がある。たとえば、洗浄後のウ
ェハ4の乾燥法として近年、水よりも表面張力の小さい
イソプロパノールを用いた蒸気乾燥が高く評価されてい
るが、このイソプロパノールは硫酸と化学反応を起こ
す。さらに、次の処理槽にて別の処理が行われる場合に
は、前の処理槽の処理溶液5がウェハ・キャリア3と共
に持ち出されて次の処理槽の処理溶液5に混入する可能
性があり、これにより処理溶液5の組成や濃度が変化
し、溶液処理の均一性や再現性を劣化させる。
3bとウェハ4との間に処理溶液5が残留した状態を示
す。この処理溶液5が硫酸を含有する溶液であると、安
全性に問題が生ずる場合がある。たとえば、洗浄後のウ
ェハ4の乾燥法として近年、水よりも表面張力の小さい
イソプロパノールを用いた蒸気乾燥が高く評価されてい
るが、このイソプロパノールは硫酸と化学反応を起こ
す。さらに、次の処理槽にて別の処理が行われる場合に
は、前の処理槽の処理溶液5がウェハ・キャリア3と共
に持ち出されて次の処理槽の処理溶液5に混入する可能
性があり、これにより処理溶液5の組成や濃度が変化
し、溶液処理の均一性や再現性を劣化させる。
【0011】一方、図5(b)は、ガイド溝3bとウェ
ハ4との間に気泡8が発生した状態を示す。この状態
は、特に処理溶液5が粘性の高いリン酸系あるいは硫酸
系の溶液である場合に発生し易い。また、レジスト剥離
用の硫酸−過酸化水素混合液等のように発泡性を有する
溶液を処理溶液5として用いた場合には、やはり気泡8
が残留し易くなる。ウェハ4上の気泡8に接した領域に
は薬液や純水が接触しないため、未処理領域や未洗浄領
域が発生することとなる。かかる処理溶液5や気泡の残
留は任意に生ずるため、これがロット間の処理のバラつ
きを生み、溶液処理の均一性や再現性を大きく劣化させ
る原因となる。
ハ4との間に気泡8が発生した状態を示す。この状態
は、特に処理溶液5が粘性の高いリン酸系あるいは硫酸
系の溶液である場合に発生し易い。また、レジスト剥離
用の硫酸−過酸化水素混合液等のように発泡性を有する
溶液を処理溶液5として用いた場合には、やはり気泡8
が残留し易くなる。ウェハ4上の気泡8に接した領域に
は薬液や純水が接触しないため、未処理領域や未洗浄領
域が発生することとなる。かかる処理溶液5や気泡の残
留は任意に生ずるため、これがロット間の処理のバラつ
きを生み、溶液処理の均一性や再現性を大きく劣化させ
る原因となる。
【0012】そこで本発明は、これらの問題を解決し、
ガイド溝3bとウェハ4との間の微細な隙間においても
処理残りや洗浄残りを発生させない溶液処理装置および
溶液処理方法を提案することを目的とする。
ガイド溝3bとウェハ4との間の微細な隙間においても
処理残りや洗浄残りを発生させない溶液処理装置および
溶液処理方法を提案することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の基板の溶液処理
装置は、上述の目的を達成するために提案されるもので
あり、処理溶液を満たした処理槽と、ガイド溝にて基板
を保持する基板キャリアを懸吊して前記処理溶液中に浸
漬する搬送手段を備えた装置であって、前記処理槽の底
面に、前記基板キャリアの底面側開放面から露出する前
記基板の縁部と当接されることにより該基板と前記ガイ
ド溝との接触部を一時的に開放させるための突起が設け
られてなるものである。
装置は、上述の目的を達成するために提案されるもので
あり、処理溶液を満たした処理槽と、ガイド溝にて基板
を保持する基板キャリアを懸吊して前記処理溶液中に浸
漬する搬送手段を備えた装置であって、前記処理槽の底
面に、前記基板キャリアの底面側開放面から露出する前
記基板の縁部と当接されることにより該基板と前記ガイ
ド溝との接触部を一時的に開放させるための突起が設け
られてなるものである。
【0014】また、本発明の基板の溶液処理方法は、上
述の基板の溶液処理装置を用い、前記搬送手段を用いて
前記基板キャリアを前記処理槽内で昇降させることによ
り、前記突起と前記基板の縁部との当接と離間とを反復
させるものである。
述の基板の溶液処理装置を用い、前記搬送手段を用いて
前記基板キャリアを前記処理槽内で昇降させることによ
り、前記突起と前記基板の縁部との当接と離間とを反復
させるものである。
【0015】
【作用】本発明の基本的な考え方は、基板キャリアと基
板との間の微細な隙間における液交換を円滑に行わせる
ことにより、溶液処理の効率、均一性、再現性を向上さ
せることである。そのためには、両者の近接状態を固定
化せず、ガイド溝を随時解放してその中へ処理溶液が円
滑に流入させるようにすることが必要である。
板との間の微細な隙間における液交換を円滑に行わせる
ことにより、溶液処理の効率、均一性、再現性を向上さ
せることである。そのためには、両者の近接状態を固定
化せず、ガイド溝を随時解放してその中へ処理溶液が円
滑に流入させるようにすることが必要である。
【0016】本発明によれば、基板を積載した基板キャ
リアを搬送手段を用いて処理槽内へ搬入する際、処理槽
の底面に設けられた突起が上記基板キャリアの底面側解
放面から進入して基板の縁部に接触するので、引き続き
基板キャリアが下降する間も基板の下降のみが妨げられ
る。このため、基板キャリアが処理槽の底面に接触され
た際には基板のみがガイド溝に沿って押し上げられた形
で保持されることになる。これにより搬入前の両者の間
の重なり部分が解放され、この部分に処理溶液が容易に
進入できるようになる。
リアを搬送手段を用いて処理槽内へ搬入する際、処理槽
の底面に設けられた突起が上記基板キャリアの底面側解
放面から進入して基板の縁部に接触するので、引き続き
基板キャリアが下降する間も基板の下降のみが妨げられ
る。このため、基板キャリアが処理槽の底面に接触され
た際には基板のみがガイド溝に沿って押し上げられた形
で保持されることになる。これにより搬入前の両者の間
の重なり部分が解放され、この部分に処理溶液が容易に
進入できるようになる。
【0017】さらにこのとき、上記の搬送手段による基
板キャリアの昇降動作を繰り返し、前記突起の前記基板
の縁部との当接と離間とを反復させれば、基板はガイド
溝に沿って上下に往復運動し、このガイド溝内への処理
溶液の流入を促進する。したがって、前の処理槽から次
の処理槽への処理溶液の持ち出しや、気泡の閉じ込めを
効果的に解消することができる。
板キャリアの昇降動作を繰り返し、前記突起の前記基板
の縁部との当接と離間とを反復させれば、基板はガイド
溝に沿って上下に往復運動し、このガイド溝内への処理
溶液の流入を促進する。したがって、前の処理槽から次
の処理槽への処理溶液の持ち出しや、気泡の閉じ込めを
効果的に解消することができる。
【0018】
【実施例】以下、本発明の具体的な実施例について、図
1および図2を参照しながら説明する。なお、これらの
図面の参照符号は、前述の図3ないし図5と一部共通で
ある。本実施例で用いた溶液処理装置の構成の概略は、
ほぼ図3を用いて前述したとおりであるが、従来の処理
槽10に替えて新しい処理槽1が採用されている。
1および図2を参照しながら説明する。なお、これらの
図面の参照符号は、前述の図3ないし図5と一部共通で
ある。本実施例で用いた溶液処理装置の構成の概略は、
ほぼ図3を用いて前述したとおりであるが、従来の処理
槽10に替えて新しい処理槽1が採用されている。
【0019】この処理槽1は、図1に一部破断して示さ
れるように、直方体の筐体の底面中央において長辺方向
に沿った凸条部2を有している。この凸条部2は、断面
形状が略半円弧状をなし、その短辺方向の幅は、ウェハ
・キャリア3の底面側解放面に進入できる大きさとされ
ている。また、その長手方向の長さは、ウェハ・キャリ
ア3の側壁面との衝突を避けるためのスペースを確保す
るために、処理槽1の長辺よりも若干短く設定されてい
る。さらにこの凸状部2の高さは、十分な液交換を行い
得る高さにウェハ4をガイド溝3bに沿って押し上げる
ことができ、しかもウェハ4をウェハ・キャリア3から
逸脱させない範囲に適宜設定されている。
れるように、直方体の筐体の底面中央において長辺方向
に沿った凸条部2を有している。この凸条部2は、断面
形状が略半円弧状をなし、その短辺方向の幅は、ウェハ
・キャリア3の底面側解放面に進入できる大きさとされ
ている。また、その長手方向の長さは、ウェハ・キャリ
ア3の側壁面との衝突を避けるためのスペースを確保す
るために、処理槽1の長辺よりも若干短く設定されてい
る。さらにこの凸状部2の高さは、十分な液交換を行い
得る高さにウェハ4をガイド溝3bに沿って押し上げる
ことができ、しかもウェハ4をウェハ・キャリア3から
逸脱させない範囲に適宜設定されている。
【0020】次に、この処理槽1を用いたウェハ4の溶
液処理方法について、図2を参照しながら説明する。ま
ず、図2(a)に示されるように、ウェハ4を積載した
ウェハ・キャリア3はそのフランジ部3aにて図示され
ない搬送機構の末端部を構成するチャック6と係合され
ることにより懸吊される。
液処理方法について、図2を参照しながら説明する。ま
ず、図2(a)に示されるように、ウェハ4を積載した
ウェハ・キャリア3はそのフランジ部3aにて図示され
ない搬送機構の末端部を構成するチャック6と係合され
ることにより懸吊される。
【0021】図2(b)は、このウェハ・キャリア3を
上記処理槽1に満たされた処理溶液5中へ浸漬する過程
において、ウェハ4の縁部と凸条部2が最初に接触した
状態を示している。この時点ではまだ、ウェハ4とガイ
ド溝3bとの重なり状態は、図2(a)に示される状態
と何ら変化していない。
上記処理槽1に満たされた処理溶液5中へ浸漬する過程
において、ウェハ4の縁部と凸条部2が最初に接触した
状態を示している。この時点ではまだ、ウェハ4とガイ
ド溝3bとの重なり状態は、図2(a)に示される状態
と何ら変化していない。
【0022】しかし、これ以降はウェハ・キャリア3の
みが下降し、ウェハ4の下降は凸条部2により妨げられ
る。この結果、図2(c)に示されるように搬入前のウ
ェハ4とガイド溝3bとの間の近接状態が変化し、両者
の間の重なり部分が解放される。つまり、前出の図4に
おいてハッチングを施した部分に、処理溶液5が容易に
流入できるようになるわけである。
みが下降し、ウェハ4の下降は凸条部2により妨げられ
る。この結果、図2(c)に示されるように搬入前のウ
ェハ4とガイド溝3bとの間の近接状態が変化し、両者
の間の重なり部分が解放される。つまり、前出の図4に
おいてハッチングを施した部分に、処理溶液5が容易に
流入できるようになるわけである。
【0023】ここで、図示されない搬送機構を用いてウ
ェハ・キャリア3を矢印A方向に昇降させれば、図2
(b)に示される状態と図2(c)に示される状態とが
交互に繰り返される。つまり、ガイド溝3bの内部では
ウェハ4の縁部による撹拌効果も手伝って処理溶液5の
流入と排出とが繰り返され液交換が促進される。また、
ガイド溝3bの内部に気泡が存在している場合には、こ
れを効率良く追い出すことができる。
ェハ・キャリア3を矢印A方向に昇降させれば、図2
(b)に示される状態と図2(c)に示される状態とが
交互に繰り返される。つまり、ガイド溝3bの内部では
ウェハ4の縁部による撹拌効果も手伝って処理溶液5の
流入と排出とが繰り返され液交換が促進される。また、
ガイド溝3bの内部に気泡が存在している場合には、こ
れを効率良く追い出すことができる。
【0024】上記処理溶液5として純水を用い、実際に
ウェハ4の純水洗浄を行ったところ、従来おおよそ10
分間を要していた洗浄時間を約半分に短縮することがで
きた。しかも、ロット間の洗浄効果のバラつきも解消さ
れた。もちろん、イソプロパノール蒸気乾燥において危
険な化学反応が進行することもなかった。
ウェハ4の純水洗浄を行ったところ、従来おおよそ10
分間を要していた洗浄時間を約半分に短縮することがで
きた。しかも、ロット間の洗浄効果のバラつきも解消さ
れた。もちろん、イソプロパノール蒸気乾燥において危
険な化学反応が進行することもなかった。
【0025】なお、本発明は上述の実施例に何ら限定さ
れるものではない。たとえば、処理槽の底面に設けられ
る突起の幅,長さ,高さ,断面形状等は使用されるウェ
ハ・キャリアの搬入に支障を及ぼさない範囲で適宜変更
することが可能である。また、以上の説明は基板として
半導体ウェハを用いることを想定して行ったが、同様の
問題を生じ得る他の種類の基板にも適用することが可能
である。
れるものではない。たとえば、処理槽の底面に設けられ
る突起の幅,長さ,高さ,断面形状等は使用されるウェ
ハ・キャリアの搬入に支障を及ぼさない範囲で適宜変更
することが可能である。また、以上の説明は基板として
半導体ウェハを用いることを想定して行ったが、同様の
問題を生じ得る他の種類の基板にも適用することが可能
である。
【0026】
【発明の効果】以上の説明からも明らかなように、本発
明によれば基板キャリアのガイド溝とと基板との間に形
成される微細な隙間に残留する前工程の処理溶液や気泡
が、所望の工程の処理溶液で十分に置換される。したが
って、基板上に未処理領域や未洗浄領域が残らず、処理
の効率,均一性,再現性を高めることができる。また残
留処理溶液に起因する汚染や危険を回避することができ
る。さらに、処理時間が短縮するため、スループットを
向上させることも可能となる。しかも、本発明は既存の
装置の簡単な改造で対応でき、何ら高価な設備投資を要
するものではない。
明によれば基板キャリアのガイド溝とと基板との間に形
成される微細な隙間に残留する前工程の処理溶液や気泡
が、所望の工程の処理溶液で十分に置換される。したが
って、基板上に未処理領域や未洗浄領域が残らず、処理
の効率,均一性,再現性を高めることができる。また残
留処理溶液に起因する汚染や危険を回避することができ
る。さらに、処理時間が短縮するため、スループットを
向上させることも可能となる。しかも、本発明は既存の
装置の簡単な改造で対応でき、何ら高価な設備投資を要
するものではない。
【図1】本発明の基板の溶液処理装置に含まれる処理槽
を一部破断して示す概略斜視図である。
を一部破断して示す概略斜視図である。
【図2】本発明の基板の溶液処理方法を説明するための
概略断面図であり、(a)はウェハを積載したウェハ・
キャリアにチャックを係合させた状態、(b)はウェハ
をウェハ・キャリアごと処理溶液中に浸漬した際に、ウ
ェハの縁部が処理槽底面の凸条部に当接された初期状
態、(c)はウェハ・キャリヤがさらに下降し、ウェハ
を浮かせて保持した状態をそれぞれ表す。
概略断面図であり、(a)はウェハを積載したウェハ・
キャリアにチャックを係合させた状態、(b)はウェハ
をウェハ・キャリアごと処理溶液中に浸漬した際に、ウ
ェハの縁部が処理槽底面の凸条部に当接された初期状
態、(c)はウェハ・キャリヤがさらに下降し、ウェハ
を浮かせて保持した状態をそれぞれ表す。
【図3】一般的なウェハの溶液処理装置の要部を示す概
略斜視図である。
略斜視図である。
【図4】通常の積載状態におけるウェハとウェハ・キャ
リアとの幾何学的な重なり状態を示す模式的断面図であ
る。
リアとの幾何学的な重なり状態を示す模式的断面図であ
る。
【図5】従来の基板の溶液処理における問題点を説明す
るための模式的断面図であり、(a)はウェハ・キャリ
アのガイド溝とウェハとの間に処理溶液が液滴状に残留
した状態、(b)はガイド溝とウェハとの間に気泡が残
留した状態をそれぞれ表す。
るための模式的断面図であり、(a)はウェハ・キャリ
アのガイド溝とウェハとの間に処理溶液が液滴状に残留
した状態、(b)はガイド溝とウェハとの間に気泡が残
留した状態をそれぞれ表す。
1 ・・・処理槽 2 ・・・凸条部 3 ・・・ウェハ・キャリア 3a・・・フランジ部 3b・・・ガイド溝 4 ・・・ウェハ 5 ・・・処理溶液 6 ・・・チャック
Claims (2)
- 【請求項1】 処理溶液を満たした処理槽と、ガイド溝
にて基板を保持する基板キャリアを懸吊して前記処理溶
液中に浸漬する搬送手段を備えた基板の溶液処理装置で
あって、 前記処理槽の底面には、前記基板キャリアの底面側開放
面から露出する前記基板の縁部と当接されることにより
該基板と前記ガイド溝との接触部を一時的に開放させる
ための突起が設けられてなることを特徴とする基板の溶
液処理装置。 - 【請求項2】 請求項1に記載の基板の溶液処理装置を
用い、前記搬送手段を用いて前記基板キャリアを前記処
理槽内で昇降させることにより、前記突起と前記基板の
縁部との当接と離間とを反復させることを特徴とする基
板の溶液処理方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31626192A JPH06151404A (ja) | 1992-10-31 | 1992-10-31 | 基板の溶液処理装置およびこれを用いた基板の溶液処理方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31626192A JPH06151404A (ja) | 1992-10-31 | 1992-10-31 | 基板の溶液処理装置およびこれを用いた基板の溶液処理方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06151404A true JPH06151404A (ja) | 1994-05-31 |
Family
ID=18075134
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP31626192A Pending JPH06151404A (ja) | 1992-10-31 | 1992-10-31 | 基板の溶液処理装置およびこれを用いた基板の溶液処理方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06151404A (ja) |
-
1992
- 1992-10-31 JP JP31626192A patent/JPH06151404A/ja active Pending
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20011016 |