JPH06151252A - 電解コンデンサ用電解液 - Google Patents
電解コンデンサ用電解液Info
- Publication number
- JPH06151252A JPH06151252A JP31418592A JP31418592A JPH06151252A JP H06151252 A JPH06151252 A JP H06151252A JP 31418592 A JP31418592 A JP 31418592A JP 31418592 A JP31418592 A JP 31418592A JP H06151252 A JPH06151252 A JP H06151252A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- electrolyte
- electrolytic capacitor
- alcohol
- solvent
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- Pending
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 電解液の比抵抗を低下し、この電解液を含浸
した電解コンデンサの特性を改良し、その寿命を長くす
る。 【構成】 エチレングリコール等の多価アルコールを溶
媒とする電解コンデンサ用電解液において、式 【化1】(式中、nは20〜1000)で表されるカル
ボン酸またはその塩のうち少なくともどちらか一種類を
含有することを特徴とする電解コンデンサ用電解液。
した電解コンデンサの特性を改良し、その寿命を長くす
る。 【構成】 エチレングリコール等の多価アルコールを溶
媒とする電解コンデンサ用電解液において、式 【化1】(式中、nは20〜1000)で表されるカル
ボン酸またはその塩のうち少なくともどちらか一種類を
含有することを特徴とする電解コンデンサ用電解液。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電解コンデンサ用電解液
に関する。
に関する。
【0002】
【従来の技術】中高圧用の電解コンデンサに用いる電解
液は、例えば、エチレングリコール等の多価アルコール
に硼酸や硼酸アンモニウムを溶解した成分になってい
る。しかし、この電解液は、比抵抗が大きい。また、エ
チレングリコール等と硼酸との間でエステル化反応が生
じ、多量の水を発生する。そのために、この電解液を含
浸した電解コンデンサは、高温度の雰囲気中で劣化し易
く、かつガスが発生し易くなりケースが膨らんだり防爆
弁が作動し易くなる。そのため、溶質にアゼライン酸や
セバシン酸等の有機二塩基酸のアンモニウム塩を用いた
電解液もある。
液は、例えば、エチレングリコール等の多価アルコール
に硼酸や硼酸アンモニウムを溶解した成分になってい
る。しかし、この電解液は、比抵抗が大きい。また、エ
チレングリコール等と硼酸との間でエステル化反応が生
じ、多量の水を発生する。そのために、この電解液を含
浸した電解コンデンサは、高温度の雰囲気中で劣化し易
く、かつガスが発生し易くなりケースが膨らんだり防爆
弁が作動し易くなる。そのため、溶質にアゼライン酸や
セバシン酸等の有機二塩基酸のアンモニウム塩を用いた
電解液もある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、アゼライン酸
等を溶質とする電解液を含浸した電解コンデンサは、高
温負荷試験を行うと、静電容量変化率や tanδ、漏れ電
流(以下LCと略す)が増加し易く、そのために寿命が
短くなる欠点がある。
等を溶質とする電解液を含浸した電解コンデンサは、高
温負荷試験を行うと、静電容量変化率や tanδ、漏れ電
流(以下LCと略す)が増加し易く、そのために寿命が
短くなる欠点がある。
【0004】本発明の目的は、以上の欠点を改良し、比
抵抗が低く、電解コンデンサの特性を改良し、その寿命
を長くできる電解コンデンサ用電解液を提供するもので
ある。
抵抗が低く、電解コンデンサの特性を改良し、その寿命
を長くできる電解コンデンサ用電解液を提供するもので
ある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の目的を
達成するために、多価アルコールを溶媒とする電解コン
デンサ用電解液において、式
達成するために、多価アルコールを溶媒とする電解コン
デンサ用電解液において、式
【0006】
【化1】(式中、nは20〜1000)で表されるカル
ボン酸またはその塩のうち少なくてもどちらか一種類を
含有することを特徴とする電解コンデンサ用電解液を提
供するものである。
ボン酸またはその塩のうち少なくてもどちらか一種類を
含有することを特徴とする電解コンデンサ用電解液を提
供するものである。
【0007】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいて説明する。
多価アルコールとしてエチレングリコールを用い、これ
を溶媒とする。そしてこの溶媒に化1で表されるカルボ
ン酸アンモニウムとしてn=27,326,462,9
24の4種類のポリ4,4−ジメチル−1,2−ブタン
ジカルボン酸アンモニウムを用いる。次に、上記実施例
において、nを種々に変え、従来例とともに、比抵抗及
び火花電圧を測定した。なお、比抵抗は30℃のときの
値、火花電圧は85℃のときの値とする。測定結果は表
1に示した。
多価アルコールとしてエチレングリコールを用い、これ
を溶媒とする。そしてこの溶媒に化1で表されるカルボ
ン酸アンモニウムとしてn=27,326,462,9
24の4種類のポリ4,4−ジメチル−1,2−ブタン
ジカルボン酸アンモニウムを用いる。次に、上記実施例
において、nを種々に変え、従来例とともに、比抵抗及
び火花電圧を測定した。なお、比抵抗は30℃のときの
値、火花電圧は85℃のときの値とする。測定結果は表
1に示した。
【0008】
【表1】
【0009】この表1から明らかな通り、実施例1〜実
施例4は硼酸アンモニウムを溶解した従来例1に比較し
て比抵抗が46.4〜48%に低下しそして火花電圧が
約1.04〜1.22倍になる。また、従来例2に比較
しても火花電圧が約1.04〜1.22倍になる。
施例4は硼酸アンモニウムを溶解した従来例1に比較し
て比抵抗が46.4〜48%に低下しそして火花電圧が
約1.04〜1.22倍になる。また、従来例2に比較
しても火花電圧が約1.04〜1.22倍になる。
【0010】次に、上記の各電解液を含浸した定格40
0V、220μFのアルミ電解コンデンサについて、初
期特性並びに高温負荷試験後の特性及び外観を測定し
た。高温負荷試験の条件は、温度110℃、印加電圧4
00V及び放置時間2000hとする。また、試料数は
各々10ケとする。測定結果は表2に示した。
0V、220μFのアルミ電解コンデンサについて、初
期特性並びに高温負荷試験後の特性及び外観を測定し
た。高温負荷試験の条件は、温度110℃、印加電圧4
00V及び放置時間2000hとする。また、試料数は
各々10ケとする。測定結果は表2に示した。
【0011】
【表2】
【0012】この表2から明らかな通り、tanδ につい
ては、初期値において、実施例1〜実施例4の電解液を
含浸したNo1〜No4は、従来例1の電解液を含浸したNo
5に比較して約64.7〜70.6%に低下する。ま
た、高温負荷試験後において、No1〜No.4は、従来例
2の電解液を含浸したNo6に比較して約52.7〜5
7.3%に低下する。そしてLCについては、初期値に
おいて、No1〜No4はNo5に比較して約85.7〜9
4.3%に低下する。試験後においても、No1〜No4は
No6に比較して50〜75%に低下する。また、静電容
量変化率についても、No1〜No4はNo6に比較して25
〜44%に低下する。さらに、外観については、試験
後、実施例のNo1〜No4はケースが膨らんだり防爆弁が
作動したりする異常が無かった。しかし、No5は全数、
防爆弁が作動した。そしてNo6は3個の防爆弁が作動し
た。
ては、初期値において、実施例1〜実施例4の電解液を
含浸したNo1〜No4は、従来例1の電解液を含浸したNo
5に比較して約64.7〜70.6%に低下する。ま
た、高温負荷試験後において、No1〜No.4は、従来例
2の電解液を含浸したNo6に比較して約52.7〜5
7.3%に低下する。そしてLCについては、初期値に
おいて、No1〜No4はNo5に比較して約85.7〜9
4.3%に低下する。試験後においても、No1〜No4は
No6に比較して50〜75%に低下する。また、静電容
量変化率についても、No1〜No4はNo6に比較して25
〜44%に低下する。さらに、外観については、試験
後、実施例のNo1〜No4はケースが膨らんだり防爆弁が
作動したりする異常が無かった。しかし、No5は全数、
防爆弁が作動した。そしてNo6は3個の防爆弁が作動し
た。
【0013】
【発明の効果】以上の通り、本発明によれば、化1(n
=20〜1000)で表されるカルボン酸等を含有する
ことにより、比抵抗を低下し、火花電圧を向上できる電
解コンデンサ用電解液が得られる。また、電解コンデン
サの tanδやLCの初期特性や高温負荷試験後の特性を
向上でき、かつ静電容量変化率が低く、ケースが膨張し
難く、防爆弁が作動し難く、寿命を長くできる電解コン
デンサ用電解液が得られる。
=20〜1000)で表されるカルボン酸等を含有する
ことにより、比抵抗を低下し、火花電圧を向上できる電
解コンデンサ用電解液が得られる。また、電解コンデン
サの tanδやLCの初期特性や高温負荷試験後の特性を
向上でき、かつ静電容量変化率が低く、ケースが膨張し
難く、防爆弁が作動し難く、寿命を長くできる電解コン
デンサ用電解液が得られる。
Claims (1)
- 【請求項1】 多価アルコールを溶媒とする電解コンデ
ンサ用電解液において、式 【化1】 (式中、nは20〜1000)で表されるカルボン酸ま
たはその塩のうち少なくともどちらか一種類を含有する
ことを特徴とする電解コンデンサ用電解液。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31418592A JPH06151252A (ja) | 1992-10-29 | 1992-10-29 | 電解コンデンサ用電解液 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31418592A JPH06151252A (ja) | 1992-10-29 | 1992-10-29 | 電解コンデンサ用電解液 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06151252A true JPH06151252A (ja) | 1994-05-31 |
Family
ID=18050286
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP31418592A Pending JPH06151252A (ja) | 1992-10-29 | 1992-10-29 | 電解コンデンサ用電解液 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06151252A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2013168663A1 (ja) * | 2012-05-11 | 2013-11-14 | 住友化学株式会社 | 樹脂組成物、非水電解液二次電池用セパレーター及びその製造方法、並びに、非水電解液二次電池 |
WO2013168662A1 (ja) * | 2012-05-11 | 2013-11-14 | 住友化学株式会社 | 樹脂組成物、非水電解液二次電池用セパレーター及びその製造方法、並びに、非水電解液二次電池 |
CN113327770A (zh) * | 2021-07-19 | 2021-08-31 | 南通江海电容器股份有限公司 | 用于高温工作的低压电解电容器工作电解液及其制备方法 |
-
1992
- 1992-10-29 JP JP31418592A patent/JPH06151252A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2013168663A1 (ja) * | 2012-05-11 | 2013-11-14 | 住友化学株式会社 | 樹脂組成物、非水電解液二次電池用セパレーター及びその製造方法、並びに、非水電解液二次電池 |
WO2013168662A1 (ja) * | 2012-05-11 | 2013-11-14 | 住友化学株式会社 | 樹脂組成物、非水電解液二次電池用セパレーター及びその製造方法、並びに、非水電解液二次電池 |
US9608246B2 (en) | 2012-05-11 | 2017-03-28 | Sumitomo Chemical Company, Limited | Resin composition, separator for non-aqueous electrolyte secondary battery and production method therefor, and non-aqueous electrolyte secondary battery |
US9783641B2 (en) | 2012-05-11 | 2017-10-10 | Sumitomo Chemical Company, Limited | Resin composition, separator for non-aqueous electrolyte secondary battery and production method therefor, and non-aqueous electrolyte secondary battery |
CN113327770A (zh) * | 2021-07-19 | 2021-08-31 | 南通江海电容器股份有限公司 | 用于高温工作的低压电解电容器工作电解液及其制备方法 |
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