JPH06145945A - 中空耐熱合金部品の製作方法 - Google Patents
中空耐熱合金部品の製作方法Info
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- JPH06145945A JPH06145945A JP31400792A JP31400792A JPH06145945A JP H06145945 A JPH06145945 A JP H06145945A JP 31400792 A JP31400792 A JP 31400792A JP 31400792 A JP31400792 A JP 31400792A JP H06145945 A JPH06145945 A JP H06145945A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 溶射によりニッケル基耐熱合金を吹付けて、
偏析を生ずることなく冷却空気通路となる中空を有する
耐熱合金部品を製作する。 【構成】 黒鉛製又は耐火金属製の中子1の表面にニッ
ケル基耐熱合金7を溶射により吹付けて耐熱合金吹付品
を形成し、次いで該耐熱合金吹付品を酸化雰囲気中で加
熱処理して前記中子1を酸化揮発させ中空耐熱合金部品
を形成する。
偏析を生ずることなく冷却空気通路となる中空を有する
耐熱合金部品を製作する。 【構成】 黒鉛製又は耐火金属製の中子1の表面にニッ
ケル基耐熱合金7を溶射により吹付けて耐熱合金吹付品
を形成し、次いで該耐熱合金吹付品を酸化雰囲気中で加
熱処理して前記中子1を酸化揮発させ中空耐熱合金部品
を形成する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は中空耐熱合金部品の製作
方法に関するものである。
方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】航空用、産業用等のガスタービン動翼
は、特に高温クリープ特性が重視されるため、クリープ
強度が大きく且つ高温での疲労強度の高いニッケル基合
金が使用されている。
は、特に高温クリープ特性が重視されるため、クリープ
強度が大きく且つ高温での疲労強度の高いニッケル基合
金が使用されている。
【0003】とくに、最近になり精密鋳造技術の進歩に
よって、内部に複雑な冷却空気通路を有する中空構造の
部品をニッケル基合金で製造することが可能になり、ニ
ッケル基合金が動翼に使用されている。
よって、内部に複雑な冷却空気通路を有する中空構造の
部品をニッケル基合金で製造することが可能になり、ニ
ッケル基合金が動翼に使用されている。
【0004】ところが、高温域で長時間使用されるガス
タービン動翼にニッケル基合金は耐食性や耐酸化性の面
で問題があった。
タービン動翼にニッケル基合金は耐食性や耐酸化性の面
で問題があった。
【0005】そこで、ガスタービン動翼の材料特性の面
から耐食性、耐酸化性及び耐熱性のすぐれたニッケル−
モリブデン−アルミ合金あるいはニッケル−モリブデン
−アルミ−タングステン合金等のニッケル基耐熱合金が
注目されている。
から耐食性、耐酸化性及び耐熱性のすぐれたニッケル−
モリブデン−アルミ合金あるいはニッケル−モリブデン
−アルミ−タングステン合金等のニッケル基耐熱合金が
注目されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら前記ニッ
ケル基耐熱合金は、過飽和な添加元素を含有する場合
は、溶質分布が均一になるような非常にゆっくりとした
平衡凝固またはその逆の超急冷凝固以外の通常の凝固で
は偏析を避けることができず、不均一な組織を生ずると
いう問題がある。
ケル基耐熱合金は、過飽和な添加元素を含有する場合
は、溶質分布が均一になるような非常にゆっくりとした
平衡凝固またはその逆の超急冷凝固以外の通常の凝固で
は偏析を避けることができず、不均一な組織を生ずると
いう問題がある。
【0007】本発明の目的は、上記従来の問題点に鑑み
てなしたもので、ガスタービン動翼等の中空部品をニッ
ケル基耐熱合金を用いて製作する方法を提供することを
目的とする。
てなしたもので、ガスタービン動翼等の中空部品をニッ
ケル基耐熱合金を用いて製作する方法を提供することを
目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明のうち第1の手段
は、黒鉛製又は耐火金属製の中子の表面にニッケル基耐
熱合金を溶射により吹付けて急速に凝固させることによ
り、組織の均一な耐熱合金吹付品を形成し、次いで該耐
熱合金吹付品を酸化雰囲気中で加熱処理して前記中子を
酸化揮発させ、中空耐熱合金部品を形成するものであ
る。又、本発明では、中子に金属炭化物をコーティング
しても良い。
は、黒鉛製又は耐火金属製の中子の表面にニッケル基耐
熱合金を溶射により吹付けて急速に凝固させることによ
り、組織の均一な耐熱合金吹付品を形成し、次いで該耐
熱合金吹付品を酸化雰囲気中で加熱処理して前記中子を
酸化揮発させ、中空耐熱合金部品を形成するものであ
る。又、本発明では、中子に金属炭化物をコーティング
しても良い。
【0009】
【作用】本発明ではニッケル基耐熱合金を溶射により高
速に吹付け急速に凝固させるので偏析を生ずることな
く、且つ中子が酸化揮発するため、冷却空気通路となる
空洞のある中空耐熱合金部品を製造することができる。
速に吹付け急速に凝固させるので偏析を生ずることな
く、且つ中子が酸化揮発するため、冷却空気通路となる
空洞のある中空耐熱合金部品を製造することができる。
【0010】中子に金属炭化物をコーティングした場合
には、中子とニッケル基耐熱合金の反応を防止できるた
め、冷却空気通路の寸法精度を損わずに動翼の製造が可
能となる。
には、中子とニッケル基耐熱合金の反応を防止できるた
め、冷却空気通路の寸法精度を損わずに動翼の製造が可
能となる。
【0011】
【実施例】以下、本発明の実施例を添付図面に基づいて
説明する。
説明する。
【0012】図1〜図3は本発明の一実施例を示す。
【0013】1は金属炭化物2をコーティングした黒鉛
又はタングステン等の耐火金属性の中子であって、その
外形形状は製作する中空耐熱合金部品の中空部分に適す
る形状(例えば、本実施例の場合はタービン動翼の冷却
空気通路の形状)になっている。
又はタングステン等の耐火金属性の中子であって、その
外形形状は製作する中空耐熱合金部品の中空部分に適す
る形状(例えば、本実施例の場合はタービン動翼の冷却
空気通路の形状)になっている。
【0014】又、4は例えば水平方向に回転し得ると共
に昇降し得るようにした回転テーブルであって、中子1
の下端部3をねじ5により締付け固定し得るようになっ
ている。
に昇降し得るようにした回転テーブルであって、中子1
の下端部3をねじ5により締付け固定し得るようになっ
ている。
【0015】更に、6は、中子1の表面に対して溶融し
たニッケル基耐熱合金7を溶射により吹付けるための溶
射装置である。
たニッケル基耐熱合金7を溶射により吹付けるための溶
射装置である。
【0016】中空耐熱合金部品を製造する場合には、金
属炭化物2をコーティングした中子1をセットした回転
テーブル4を回転させながら前記中子1の側面に配設さ
れた溶射装置6からニッケル基耐熱合金7を前記中子1
の頂部及び下端部3を除く中子1の表面に所定の厚さと
なるよう吹付けて動翼本体8、プラットフォーム9及び
翼根部10を備えた耐熱合金吹付品11を形成した後、
該耐熱合金吹付品11を回転テーブル4より取外し、酸
化雰囲気中で500℃以上の温度で加熱処理して、前記
中子1を酸化揮発させて冷却空気通路となる空洞12を
形成し、最後に機械加工を行って中空耐熱合金部品13
を製作する。
属炭化物2をコーティングした中子1をセットした回転
テーブル4を回転させながら前記中子1の側面に配設さ
れた溶射装置6からニッケル基耐熱合金7を前記中子1
の頂部及び下端部3を除く中子1の表面に所定の厚さと
なるよう吹付けて動翼本体8、プラットフォーム9及び
翼根部10を備えた耐熱合金吹付品11を形成した後、
該耐熱合金吹付品11を回転テーブル4より取外し、酸
化雰囲気中で500℃以上の温度で加熱処理して、前記
中子1を酸化揮発させて冷却空気通路となる空洞12を
形成し、最後に機械加工を行って中空耐熱合金部品13
を製作する。
【0017】本実施例において、中子1の表面に金属炭
化物2をコーティングするのは、中子1が溶射されるニ
ッケル基耐熱合金7と相互に反応して化合物あるいは拡
散層を形成するので、この反応を防止するためである。
このようにニッケル基耐熱合金7を溶射する前に、熱膨
張率が中子1及びニッケル基耐熱合金7と大きく違わな
い材料、例えばシリコンカーバイド、ジルコニウムカー
バイドあるいはハフニウムカーバイドのような金属炭化
物を物理蒸着あるいは化学蒸着などのコーティング処理
して被膜を形成することにより、中子1とニッケル基耐
熱合金7との反応を確実に防止できる。
化物2をコーティングするのは、中子1が溶射されるニ
ッケル基耐熱合金7と相互に反応して化合物あるいは拡
散層を形成するので、この反応を防止するためである。
このようにニッケル基耐熱合金7を溶射する前に、熱膨
張率が中子1及びニッケル基耐熱合金7と大きく違わな
い材料、例えばシリコンカーバイド、ジルコニウムカー
バイドあるいはハフニウムカーバイドのような金属炭化
物を物理蒸着あるいは化学蒸着などのコーティング処理
して被膜を形成することにより、中子1とニッケル基耐
熱合金7との反応を確実に防止できる。
【0018】なお、本発明の実施例においては、タービ
ン動翼の場合について説明したが、航空他のガスタービ
ンエンジン部品にも利用して良いこと、中子の材質によ
っては金属炭化物をコーティングしなくとも良いこと、
その他、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々
変更を加え得ることは勿論である。
ン動翼の場合について説明したが、航空他のガスタービ
ンエンジン部品にも利用して良いこと、中子の材質によ
っては金属炭化物をコーティングしなくとも良いこと、
その他、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々
変更を加え得ることは勿論である。
【0019】
【発明の効果】上記した本発明の中空耐熱合金部品の製
作方法について、請求項1の発明によればニッケル基耐
熱合金を溶射により高速に吹付け急速に凝固させるので
偏析を生ずることなく、冷却空気通路となる空洞のある
中空耐熱合金部品を容易に且つ効率良く成形加工するこ
とができ、又請求項2の発明によれば、請求項1の効果
に加えて中子とニッケル基耐熱合金の反応を確実に防止
できる。
作方法について、請求項1の発明によればニッケル基耐
熱合金を溶射により高速に吹付け急速に凝固させるので
偏析を生ずることなく、冷却空気通路となる空洞のある
中空耐熱合金部品を容易に且つ効率良く成形加工するこ
とができ、又請求項2の発明によれば、請求項1の効果
に加えて中子とニッケル基耐熱合金の反応を確実に防止
できる。
【図1】本発明の中空耐熱合金部品の製作方法の一実施
例を示す側面図である。
例を示す側面図である。
【図2】耐熱合金吹付品の斜視図である。
【図3】中空耐熱合金部品の斜視図である。
1 中子 2 金属炭化物 3 下端部 4 回転テーブル 5 ねじ 6 溶射装置 7 ニッケル基耐熱合金 8 動翼本体 9 プラットフォーム 10 翼根部 11 耐熱合金吹付品 12 空洞 13 中空耐熱合金部品
Claims (2)
- 【請求項1】 黒鉛製又は耐火金属製の中子の表面にニ
ッケル基耐熱合金を溶射により吹付けて急速に凝固させ
ることにより、組織の均一な耐熱合金吹付品を形成し、
次いで該耐熱合金吹付品を酸化雰囲気中で加熱処理して
前記中子を酸化揮発させ中空耐熱合金部品を形成するこ
とを特徴とする中空耐熱合金部品の製作方法。 - 【請求項2】 中子に金属炭化物をコーティングする請
求項1に記載の中空耐熱合金部品の製作方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4314007A JP2982523B2 (ja) | 1992-10-29 | 1992-10-29 | 中空耐熱合金部品の製作方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4314007A JP2982523B2 (ja) | 1992-10-29 | 1992-10-29 | 中空耐熱合金部品の製作方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06145945A true JPH06145945A (ja) | 1994-05-27 |
JP2982523B2 JP2982523B2 (ja) | 1999-11-22 |
Family
ID=18048093
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4314007A Expired - Fee Related JP2982523B2 (ja) | 1992-10-29 | 1992-10-29 | 中空耐熱合金部品の製作方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2982523B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015096649A (ja) * | 2013-10-09 | 2015-05-21 | 信越化学工業株式会社 | 溶射成形体の製造方法及び溶射成形体 |
CN105592961A (zh) * | 2013-06-07 | 2016-05-18 | 通用电气公司 | 中空金属物体和用于制造其的方法 |
-
1992
- 1992-10-29 JP JP4314007A patent/JP2982523B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN105592961A (zh) * | 2013-06-07 | 2016-05-18 | 通用电气公司 | 中空金属物体和用于制造其的方法 |
JP2016526105A (ja) * | 2013-06-07 | 2016-09-01 | ゼネラル・エレクトリック・カンパニイ | 中空金属部品及びその製造方法 |
US10408083B2 (en) | 2013-06-07 | 2019-09-10 | General Electric Company | Hollow metal objects and methods for making same |
JP2015096649A (ja) * | 2013-10-09 | 2015-05-21 | 信越化学工業株式会社 | 溶射成形体の製造方法及び溶射成形体 |
US10137597B2 (en) | 2013-10-09 | 2018-11-27 | Shin-Etsu Chemical Co., Ltd. | Sprayed article and making method |
US10744673B2 (en) | 2013-10-09 | 2020-08-18 | Shin-Etsu Chemical Co., Ltd. | Sprayed article and making method |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2982523B2 (ja) | 1999-11-22 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |