JPH06145769A - 極低窒素鋼の溶製方法 - Google Patents
極低窒素鋼の溶製方法Info
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- JPH06145769A JPH06145769A JP30563292A JP30563292A JPH06145769A JP H06145769 A JPH06145769 A JP H06145769A JP 30563292 A JP30563292 A JP 30563292A JP 30563292 A JP30563292 A JP 30563292A JP H06145769 A JPH06145769 A JP H06145769A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 本発明は、溶鋼に減圧・真空処理を施して、
短時間に極低濃度まで効率的かつ経済的に脱窒処理する
方法を提供する。 【構成】 循環型真空槽を、溶鋼を収容した取鍋上部に
設置して、取鍋内溶鋼の一部を該真空槽に導入して溶鋼
の脱窒精錬を実施するに当り、大気圧と取鍋内溶鋼表面
直上の圧力との差を0.2〜2.0atmの範囲に制御
し、かつ真空槽内圧力を200mmHg以下に排気す
る。更に、脱窒効果を向上させるために、真空槽内部の
溶鋼にArガスを吹込むと同時に誘導加熱・攪拌を併用
することを特徴とする。
短時間に極低濃度まで効率的かつ経済的に脱窒処理する
方法を提供する。 【構成】 循環型真空槽を、溶鋼を収容した取鍋上部に
設置して、取鍋内溶鋼の一部を該真空槽に導入して溶鋼
の脱窒精錬を実施するに当り、大気圧と取鍋内溶鋼表面
直上の圧力との差を0.2〜2.0atmの範囲に制御
し、かつ真空槽内圧力を200mmHg以下に排気す
る。更に、脱窒効果を向上させるために、真空槽内部の
溶鋼にArガスを吹込むと同時に誘導加熱・攪拌を併用
することを特徴とする。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、溶鋼に含有されている
窒素[N]を極く微量まで除去し、極低窒素鋼を溶製す
るための効率的、かつ簡便で安価な溶鋼の溶製方法に関
するものである。
窒素[N]を極く微量まで除去し、極低窒素鋼を溶製す
るための効率的、かつ簡便で安価な溶鋼の溶製方法に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】鋼に含まれる窒素は、自動車用薄鋼板、
飲料缶用薄鋼板として使用する鋼板の場合には、加工性
向上、時効防止等のために、また極細線スチール・コー
ド用の鋼の場合は伸延性向上のために、極微量であるこ
とが要求される。一般に、製鉄業においては、溶鋼の脱
窒処理を、例えば、第3版鉄鋼便覧II製銑製鋼編671
〜685ページに示されているような、各種の減圧精錬
設備を用いて実施している。この場合には、以下の反応
によって発生するCOガス気泡による気・液界面を脱窒
反応サイトとして利用している。
飲料缶用薄鋼板として使用する鋼板の場合には、加工性
向上、時効防止等のために、また極細線スチール・コー
ド用の鋼の場合は伸延性向上のために、極微量であるこ
とが要求される。一般に、製鉄業においては、溶鋼の脱
窒処理を、例えば、第3版鉄鋼便覧II製銑製鋼編671
〜685ページに示されているような、各種の減圧精錬
設備を用いて実施している。この場合には、以下の反応
によって発生するCOガス気泡による気・液界面を脱窒
反応サイトとして利用している。
【0003】 [C]+[O]=CO(gas) ………………………………………(1) y[C]+Fex Oy =yCO(gas) +x[Fe]……………(2) 即ち、溶鋼の窒素[N]は気・液界面で(3)式の反応
によって除去され、脱窒速度式は(4)式で示される。 [N]=1/2N2 (gas) …………………………………………(3)
によって除去され、脱窒速度式は(4)式で示される。 [N]=1/2N2 (gas) …………………………………………(3)
【0004】
【数1】
【0005】しかし、鉄と鋼、第73年第11号155
9〜1566頁に記載されているように、前記(3)式
で示される脱窒反応の速度は、[O]と[S]濃度の増
加と共に極端に小さくなる。ただし、従来から良く知ら
れているように、溶鋼の脱炭速度を大きくすると溶鋼の
脱窒速度は増大する。例えば、本発明者らの一人は、鉄
と鋼、第74年第3号441〜448頁で、鉄鉱石供給
速度を大きくすると、脱炭速度が大きくなり、結果とし
て鉄鉱石供給速度にほぼ比例して脱窒速度が増大するこ
とを明らかにしている。しかし、[C]濃度が低下し、
脱炭反応が活発に進行しなくなると、[O]濃度が増加
して脱窒速度が極めて小さくなり、安定して極低窒素鋼
を溶製することは極めて困難である。
9〜1566頁に記載されているように、前記(3)式
で示される脱窒反応の速度は、[O]と[S]濃度の増
加と共に極端に小さくなる。ただし、従来から良く知ら
れているように、溶鋼の脱炭速度を大きくすると溶鋼の
脱窒速度は増大する。例えば、本発明者らの一人は、鉄
と鋼、第74年第3号441〜448頁で、鉄鉱石供給
速度を大きくすると、脱炭速度が大きくなり、結果とし
て鉄鉱石供給速度にほぼ比例して脱窒速度が増大するこ
とを明らかにしている。しかし、[C]濃度が低下し、
脱炭反応が活発に進行しなくなると、[O]濃度が増加
して脱窒速度が極めて小さくなり、安定して極低窒素鋼
を溶製することは極めて困難である。
【0006】従って、溶鋼に含有される窒素を安定して
効率よく、かつ迅速に極低窒素濃度まで除去する脱窒処
理方法の提供が急がれているのが現状である。
効率よく、かつ迅速に極低窒素濃度まで除去する脱窒処
理方法の提供が急がれているのが現状である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、極低窒素溶
鋼溶製のための、効率よく安定した、しかも経済的な溶
鋼の脱窒方法を提供することを目的とするものである。
鋼溶製のための、効率よく安定した、しかも経済的な溶
鋼の脱窒方法を提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨とするとこ
ろは下記のとおりである。 (1) 循環型減圧・真空槽を、溶鋼を収容した取鍋上
部に設置して、取鍋内溶鋼の一部を該減圧・真空槽に導
入して脱炭させながら溶鋼の脱窒精錬を実施するに当た
り、大気圧と、取鍋内溶鋼表面直上の圧力との差を0.
2〜2.0(atm)の範囲に制御し、槽内圧力を20
0mmHg以下に排気し、脱炭速度あるいは単位時間当
たりに換算した溶鋼の脱炭量を0.005mass%/
min以上とし、かつ溶鋼の酸素濃度[O]を0.03
0mass%以下に制御し、溶鋼の炭素濃度[C]を
0.010mass%以上に保持しつつ、溶鋼に酸化性
ガスを直接吹込むことを特徴とする極低窒素鋼の溶製方
法。
ろは下記のとおりである。 (1) 循環型減圧・真空槽を、溶鋼を収容した取鍋上
部に設置して、取鍋内溶鋼の一部を該減圧・真空槽に導
入して脱炭させながら溶鋼の脱窒精錬を実施するに当た
り、大気圧と、取鍋内溶鋼表面直上の圧力との差を0.
2〜2.0(atm)の範囲に制御し、槽内圧力を20
0mmHg以下に排気し、脱炭速度あるいは単位時間当
たりに換算した溶鋼の脱炭量を0.005mass%/
min以上とし、かつ溶鋼の酸素濃度[O]を0.03
0mass%以下に制御し、溶鋼の炭素濃度[C]を
0.010mass%以上に保持しつつ、溶鋼に酸化性
ガスを直接吹込むことを特徴とする極低窒素鋼の溶製方
法。
【0009】(2) 前項1記載の方法において、減圧
・真空槽内の溶鋼を低周波誘導攪拌・加熱することを特
徴とする極低窒素鋼の溶製方法。 (3) 前項1または2記載の方法において、溶鋼の
[C]濃度を0.010mass%以上に保持するため
に、炭素源としてコークス、石炭あるいは炭化水素系ガ
スの1種もしくは2種以上を溶鋼に連続的に或いは断続
的に供給することを特徴とする極低窒素鋼の溶製方法。
・真空槽内の溶鋼を低周波誘導攪拌・加熱することを特
徴とする極低窒素鋼の溶製方法。 (3) 前項1または2記載の方法において、溶鋼の
[C]濃度を0.010mass%以上に保持するため
に、炭素源としてコークス、石炭あるいは炭化水素系ガ
スの1種もしくは2種以上を溶鋼に連続的に或いは断続
的に供給することを特徴とする極低窒素鋼の溶製方法。
【0010】以下、図面に基づいて本発明を説明する。
【0011】
【作用】図1は、本発明を実施するための装置の代表例
を示す図面である。5は循環型減圧・真空槽、3は溶鋼
1を収容し取鍋、10は加圧空間であり、取鍋シール縁
4と真空槽鍔6との間のシール機構15を介して大気と
隔絶されている。この空間はガス導入管11からガスを
導入することで、任意の圧力に加圧することができる。
真空槽5内の溶鋼2は真空槽外周部に設置したコイル1
6により誘導加熱・攪拌される。8は真空槽の深層部の
円周方向に設置した複数個のガス吹込みノズル、9は真
空槽底部に設置したガス吹込みプラグである。
を示す図面である。5は循環型減圧・真空槽、3は溶鋼
1を収容し取鍋、10は加圧空間であり、取鍋シール縁
4と真空槽鍔6との間のシール機構15を介して大気と
隔絶されている。この空間はガス導入管11からガスを
導入することで、任意の圧力に加圧することができる。
真空槽5内の溶鋼2は真空槽外周部に設置したコイル1
6により誘導加熱・攪拌される。8は真空槽の深層部の
円周方向に設置した複数個のガス吹込みノズル、9は真
空槽底部に設置したガス吹込みプラグである。
【0012】すなわち、主な反応部である真空槽5内
に、より多くの溶鋼を常時供給するために、取鍋溶鋼上
部の空間10をシール機構15を介して大気と隔離し、
空間10を加圧することにより、真空槽5内に、(6)
式で示される圧力差ΔPに比例した高さまで溶鋼2を吸
引・押上げる。すなわち、真空槽5内の溶鋼高さを大き
くして、気泡の溶鋼内滞留時間τを増加させ、かつ真空
槽5内に導入された溶鋼2を誘導攪拌することで、気泡
の微細化をはかるとともに、気泡分散を達成してさらな
る気泡滞留時間τの増大をはかり、かつ同時に誘導加熱
の効果を最大限に享受するように構成したものである。
に、より多くの溶鋼を常時供給するために、取鍋溶鋼上
部の空間10をシール機構15を介して大気と隔離し、
空間10を加圧することにより、真空槽5内に、(6)
式で示される圧力差ΔPに比例した高さまで溶鋼2を吸
引・押上げる。すなわち、真空槽5内の溶鋼高さを大き
くして、気泡の溶鋼内滞留時間τを増加させ、かつ真空
槽5内に導入された溶鋼2を誘導攪拌することで、気泡
の微細化をはかるとともに、気泡分散を達成してさらな
る気泡滞留時間τの増大をはかり、かつ同時に誘導加熱
の効果を最大限に享受するように構成したものである。
【0013】一般に、前記脱窒反応速度定数kN は
(5)式で記述したCOの利用効率、あるいは吹込みガ
スの利用効率ηgas が大きい時ほど大きくなる。すなわ
ち、発生CO気泡径、吹込みAr 気泡径rが小さいほ
ど、滞留時間τが長いほどηgas が大きくなり、脱窒反
応速度が向上する。
(5)式で記述したCOの利用効率、あるいは吹込みガ
スの利用効率ηgas が大きい時ほど大きくなる。すなわ
ち、発生CO気泡径、吹込みAr 気泡径rが小さいほ
ど、滞留時間τが長いほどηgas が大きくなり、脱窒反
応速度が向上する。
【0014】
【数2】
【0015】ここで、 R:気体定数、T:溶融合金温
度、kov:脱ガス速度定数 K:反応の平衡定数
度、kov:脱ガス速度定数 K:反応の平衡定数
【0016】
【数3】
【0017】H :真空槽内の溶鋼の高さ(mm) L :取鍋溶鋼面からの真空槽内槽底までの高さ
(mm) Ptotal :真空槽内圧力(mmHg) ρMetal :溶鋼密度(g/cm3 ) ΔP :大気と空間10との圧力差(atm) さらに、気泡分散・微細化効果は誘導攪拌による溶鋼表
面速度Vm に依存し、Vm の値が20cm/s以上で有
効である。Vm とは、電磁攪拌だけを実施した時の溶鋼
表面の速度を示すものである。このVm の値は、溶鋼に
対して不溶な粒子、例えば耐火物粒子あるいは類似の酸
化物粒子を投入し、その移動速度を測定することで決定
できる値であり、誘導攪拌強度の指標である。
(mm) Ptotal :真空槽内圧力(mmHg) ρMetal :溶鋼密度(g/cm3 ) ΔP :大気と空間10との圧力差(atm) さらに、気泡分散・微細化効果は誘導攪拌による溶鋼表
面速度Vm に依存し、Vm の値が20cm/s以上で有
効である。Vm とは、電磁攪拌だけを実施した時の溶鋼
表面の速度を示すものである。このVm の値は、溶鋼に
対して不溶な粒子、例えば耐火物粒子あるいは類似の酸
化物粒子を投入し、その移動速度を測定することで決定
できる値であり、誘導攪拌強度の指標である。
【0018】このことにより、溶鋼環流用Ar と発生C
O気泡内へのN2 の吸収量が増大し、脱窒速度が増大す
る。ただし、ΔPの値をあまり大きく採ると、真空槽内
の溶鋼量が大きくなりすぎて溶鋼の循環が阻害され、見
掛け上、反応速度が低下する。したがって、ΔPの値
は、0.2〜2.0(atm)の範囲に制御する。吹込
みAr の膨張による気・液界面積増加効果を十分に活用
するためには、真空槽内の圧力は高真空ほど有利であ
る。したがって、実質的な真空度は200mmHg以下
の真空度を確保すべきである。
O気泡内へのN2 の吸収量が増大し、脱窒速度が増大す
る。ただし、ΔPの値をあまり大きく採ると、真空槽内
の溶鋼量が大きくなりすぎて溶鋼の循環が阻害され、見
掛け上、反応速度が低下する。したがって、ΔPの値
は、0.2〜2.0(atm)の範囲に制御する。吹込
みAr の膨張による気・液界面積増加効果を十分に活用
するためには、真空槽内の圧力は高真空ほど有利であ
る。したがって、実質的な真空度は200mmHg以下
の真空度を確保すべきである。
【0019】すなわち、本発明の技術的思想の根源は、
(3)式に従って溶鋼を脱窒処理するに当たり、酸素源
を溶鋼に供給して溶鋼の酸素濃度[O]をできうる限り
低濃度に抑制しながら[C]と反応させ、脱炭速度を大
きくして、脱炭反応によるCO気泡発生量を多くし、単
位溶鋼重量当たりの気・液界面積を増大し、脱窒反応サ
イトの増加をはかるとともに、CO気泡および吹込みA
r 気泡の溶鋼内滞留時間を長くして、一つの気泡に吸収
させるN2 ガス量を多くする点にある。さらに、誘導攪
拌によって、気泡の分散と気泡の微細化をはかり、脱窒
速度を向上させるものである。
(3)式に従って溶鋼を脱窒処理するに当たり、酸素源
を溶鋼に供給して溶鋼の酸素濃度[O]をできうる限り
低濃度に抑制しながら[C]と反応させ、脱炭速度を大
きくして、脱炭反応によるCO気泡発生量を多くし、単
位溶鋼重量当たりの気・液界面積を増大し、脱窒反応サ
イトの増加をはかるとともに、CO気泡および吹込みA
r 気泡の溶鋼内滞留時間を長くして、一つの気泡に吸収
させるN2 ガス量を多くする点にある。さらに、誘導攪
拌によって、気泡の分散と気泡の微細化をはかり、脱窒
速度を向上させるものである。
【0020】この時、脱炭反応を継続的に進行させるこ
とと、溶鋼温度の低下を極力低減するために、[O]源
として酸化性ガスを溶鋼に直接吹込み、[C]濃度を確
保するために、場合によっては溶鋼に炭素源を供給し
て、溶鋼とCOガス気泡とが接する気・液界面積を増大
せしめると同時に[O]濃度の増加を抑制する。この
時、脱炭で消費される[C]の一部あるいは全てを黒
鉛、コークス、石炭あるいは炭化水素系ガスで補う。供
給されたこれらの炭素源は溶鋼に[C]として溶解し、
供給される酸化性ガスと反応してCOガス気泡を発生
し、継続的に[O]濃度の上昇を抑え、脱窒反応に対す
る[O]の悪影響を除去しつつ脱窒を促進させる。
とと、溶鋼温度の低下を極力低減するために、[O]源
として酸化性ガスを溶鋼に直接吹込み、[C]濃度を確
保するために、場合によっては溶鋼に炭素源を供給し
て、溶鋼とCOガス気泡とが接する気・液界面積を増大
せしめると同時に[O]濃度の増加を抑制する。この
時、脱炭で消費される[C]の一部あるいは全てを黒
鉛、コークス、石炭あるいは炭化水素系ガスで補う。供
給されたこれらの炭素源は溶鋼に[C]として溶解し、
供給される酸化性ガスと反応してCOガス気泡を発生
し、継続的に[O]濃度の上昇を抑え、脱窒反応に対す
る[O]の悪影響を除去しつつ脱窒を促進させる。
【0021】この時、脱炭に伴う溶鋼スプラッシュ量を
極力少量にし、かつ反応容器に付着して凝固する鋼の量
(以下、地金と記述する)を少なくして、効率良く溶鋼
を脱窒処理するためには、真空槽内の圧力を5〜30m
mHgの範囲に制御するのが好ましい。さらに、脱炭反
応で発生するCOガスを真空槽内に酸素ガスを供給して
燃焼させることにより、溶鋼温度の低下を極力低減で
き、かつ真空槽耐火物温度を確保し得るので、前記付着
地金量が軽減できる。
極力少量にし、かつ反応容器に付着して凝固する鋼の量
(以下、地金と記述する)を少なくして、効率良く溶鋼
を脱窒処理するためには、真空槽内の圧力を5〜30m
mHgの範囲に制御するのが好ましい。さらに、脱炭反
応で発生するCOガスを真空槽内に酸素ガスを供給して
燃焼させることにより、溶鋼温度の低下を極力低減で
き、かつ真空槽耐火物温度を確保し得るので、前記付着
地金量が軽減できる。
【0022】酸化性ガスと炭素源を連続的に溶鋼に供給
して脱炭反応を継続的に行わしめる場合、酸化性ガス中
の酸素Oの添加速度Fo(mol/min)と炭素源中
の炭素Cの添加速度Fc(mol/min)の比を以下
の範囲で添加することが好ましい。 0.5≦(Fc/Fo)≦1.5 0.5>(Fc/Fo)の場合には酸素源が過剰にな
り、やがて炭素源が不足して、[O]濃度が上昇し、脱
窒反応が阻害される。(Fc/Fo)>1.5の場合に
は溶鋼の[C]濃度が上昇し、不経済である。
して脱炭反応を継続的に行わしめる場合、酸化性ガス中
の酸素Oの添加速度Fo(mol/min)と炭素源中
の炭素Cの添加速度Fc(mol/min)の比を以下
の範囲で添加することが好ましい。 0.5≦(Fc/Fo)≦1.5 0.5>(Fc/Fo)の場合には酸素源が過剰にな
り、やがて炭素源が不足して、[O]濃度が上昇し、脱
窒反応が阻害される。(Fc/Fo)>1.5の場合に
は溶鋼の[C]濃度が上昇し、不経済である。
【0023】本発明の範囲における脱炭反応は酸素源の
供給律速であるから、脱炭速度Vcは、酸化性ガスの供
給速度で一義的に決る。したがって、Vcの値を0.0
05[mass%/min]以上を確保するために添加
する酸素源の添加速度は、(2)式で示されるような脱
炭反応式にしたがって化学量論的に決定できる。酸化性
ガスは一般には、酸素ガスが好ましいが、炭酸ガス単独
でもよく、これらのガスの混合物でもよい。さらにこれ
らのガスに水蒸気が含有されていても、効果は同じであ
る。
供給律速であるから、脱炭速度Vcは、酸化性ガスの供
給速度で一義的に決る。したがって、Vcの値を0.0
05[mass%/min]以上を確保するために添加
する酸素源の添加速度は、(2)式で示されるような脱
炭反応式にしたがって化学量論的に決定できる。酸化性
ガスは一般には、酸素ガスが好ましいが、炭酸ガス単独
でもよく、これらのガスの混合物でもよい。さらにこれ
らのガスに水蒸気が含有されていても、効果は同じであ
る。
【0024】本発明を実施するにあたり、溶鋼に添加す
る炭素源は黒鉛、コークス、石炭等の固体炭素源あるい
は炭化水素系ガスの1種もしくは2種以上を併用するこ
ともできる。さらに、酸化性ガスの一部を鉄鉱石、マン
ガン鉱石、ニッケル鉱石およびクロム鉱石等のような、
溶鋼に含有される炭素で容易に還元される酸化物で置き
換えてもよい。この場合、置き換え率は、溶鋼の温度低
下を極力小さくするために、全酸素量の30mass%
以下にすべきである。
る炭素源は黒鉛、コークス、石炭等の固体炭素源あるい
は炭化水素系ガスの1種もしくは2種以上を併用するこ
ともできる。さらに、酸化性ガスの一部を鉄鉱石、マン
ガン鉱石、ニッケル鉱石およびクロム鉱石等のような、
溶鋼に含有される炭素で容易に還元される酸化物で置き
換えてもよい。この場合、置き換え率は、溶鋼の温度低
下を極力小さくするために、全酸素量の30mass%
以下にすべきである。
【0025】この時、溶鋼に添加するこれらの固体酸化
物の大きさは、その歩留りと反応性を確保するために
0.1〜30mmの範囲とすることが好ましい。本発明
は、現在の真空精錬設備、例えばDH、RH、VOD、
VAD等の設備で溶鋼を脱窒する場合にも適用できる。
さらに、真空槽の深槽部に設置した複数個のガス吹込み
ノズル8あるいは真空槽底部に設置したガス吹込みプラ
グ9を用いて、ガスを真空槽内の溶鋼に分散して吹込む
ことにより、さらなる気・液反応界面積が増大でき、か
つ、吹込み気泡を溶鋼内に分散して合体を防止すること
で大きな脱ガス速度が得られる。
物の大きさは、その歩留りと反応性を確保するために
0.1〜30mmの範囲とすることが好ましい。本発明
は、現在の真空精錬設備、例えばDH、RH、VOD、
VAD等の設備で溶鋼を脱窒する場合にも適用できる。
さらに、真空槽の深槽部に設置した複数個のガス吹込み
ノズル8あるいは真空槽底部に設置したガス吹込みプラ
グ9を用いて、ガスを真空槽内の溶鋼に分散して吹込む
ことにより、さらなる気・液反応界面積が増大でき、か
つ、吹込み気泡を溶鋼内に分散して合体を防止すること
で大きな脱ガス速度が得られる。
【0026】
実施例1:(図2)〔脱炭速度あるいは単位時間当りの
脱炭量の規制〕 真空槽内圧力が150mmHg以下で、温度が1650
℃、重量が250トンである溶鋼の脱窒処理を、図1に
示すような減圧脱ガス炉で実施した。脱窒処理前の
[C]濃度は0.015〜0.50mass%の範囲で
あり、[O]濃度は0.01〜0.03mass%の範
囲である。真空排気開始と共にガス供給管11を介して
Arガス を導入し、空間10の圧力と大気圧との差ΔP
の値を0.6(atm)とした。同時に、真空槽内の深
層部に3カ所設置したガス吹込みノズル8、またはプラ
グ9からAr ガスを真空槽内溶鋼に吹込んだ。
脱炭量の規制〕 真空槽内圧力が150mmHg以下で、温度が1650
℃、重量が250トンである溶鋼の脱窒処理を、図1に
示すような減圧脱ガス炉で実施した。脱窒処理前の
[C]濃度は0.015〜0.50mass%の範囲で
あり、[O]濃度は0.01〜0.03mass%の範
囲である。真空排気開始と共にガス供給管11を介して
Arガス を導入し、空間10の圧力と大気圧との差ΔP
の値を0.6(atm)とした。同時に、真空槽内の深
層部に3カ所設置したガス吹込みノズル8、またはプラ
グ9からAr ガスを真空槽内溶鋼に吹込んだ。
【0027】 用いた酸化性ガスは、酸素ガス、炭酸ガスの単独と、 酸素ガスに炭酸ガス(50%)を加えた混合ガス、 酸素ガスに水蒸気(20%)を加えた混合ガス である。溶鋼への酸化性ガスの供給は、真空槽内のノズ
ルを介して実施した。溶鋼の[C]濃度を0.01ma
ss%以上に保持するために供給した炭素源は黒鉛屑、
コークス、石炭の単独およびこれらの混合物であり、真
空槽内の溶鋼に供給した。
ルを介して実施した。溶鋼の[C]濃度を0.01ma
ss%以上に保持するために供給した炭素源は黒鉛屑、
コークス、石炭の単独およびこれらの混合物であり、真
空槽内の溶鋼に供給した。
【0028】溶鋼の脱炭を実行せず、ΔP=ゼロである
時の脱窒速度定数kN 0 (1/mass%・min)を
基準にし、酸化性ガスを吹込んで溶鋼を脱炭させつつ脱
窒した時の脱窒速度定数kN (1/mass%・mi
n)との比kN /kN 0 と脱炭速度Vc [mass%/
min]との関係を図2に示す。kN /kN O の値はV
c が大きくなると増加する。しかし、Vc が0.004
[mass%/min]以上になると、kN /kN O の
値の増加割合が急激に大きくなる。この関係は、用いる
酸化性ガスの種類と、供給した炭素源の種類の相違によ
る違いはなかった。
時の脱窒速度定数kN 0 (1/mass%・min)を
基準にし、酸化性ガスを吹込んで溶鋼を脱炭させつつ脱
窒した時の脱窒速度定数kN (1/mass%・mi
n)との比kN /kN 0 と脱炭速度Vc [mass%/
min]との関係を図2に示す。kN /kN O の値はV
c が大きくなると増加する。しかし、Vc が0.004
[mass%/min]以上になると、kN /kN O の
値の増加割合が急激に大きくなる。この関係は、用いる
酸化性ガスの種類と、供給した炭素源の種類の相違によ
る違いはなかった。
【0029】さらにΔPの値を0.6(atm)とした
場合と同じ条件で、誘導攪拌を併用した脱窒処理の結果
も併記した。誘導攪拌力は溶鋼表面流速として、20c
m/sになるように制御した。kN /kN O の値はVc
が大きくなると増加する。しかし、Vc が0.004
[mass%/min]以上になると、kN /kN O の
値の増加割合が急激に大きくなる。この関係は、用いる
酸化性ガスの種類と、供給した炭素源の種類の相違によ
る違いはなかった。
場合と同じ条件で、誘導攪拌を併用した脱窒処理の結果
も併記した。誘導攪拌力は溶鋼表面流速として、20c
m/sになるように制御した。kN /kN O の値はVc
が大きくなると増加する。しかし、Vc が0.004
[mass%/min]以上になると、kN /kN O の
値の増加割合が急激に大きくなる。この関係は、用いる
酸化性ガスの種類と、供給した炭素源の種類の相違によ
る違いはなかった。
【0030】この時、15minから20minの本発
明の脱窒処理で、処理後の窒素濃度がいずれの場合でも
10ppm以下の極低窒素溶鋼の溶製ができた。 実施例2:(図3、図4) 〔雰囲気圧力の規制〕 真空槽内圧力が200mmHg以下で、温度が1650
℃、重量が250トンである溶鋼の脱窒処理を、図1に
示すような減圧脱ガス炉で実施した。この時、ΔPの値
を0.6(atm)とした。[C]濃度は0.015〜
0.50mass%の範囲であり、[O]濃度は0.0
1〜0.03mass%の範囲、脱炭速度Vc の値は、
0.005〜0.018mass%/minの範囲であ
る。
明の脱窒処理で、処理後の窒素濃度がいずれの場合でも
10ppm以下の極低窒素溶鋼の溶製ができた。 実施例2:(図3、図4) 〔雰囲気圧力の規制〕 真空槽内圧力が200mmHg以下で、温度が1650
℃、重量が250トンである溶鋼の脱窒処理を、図1に
示すような減圧脱ガス炉で実施した。この時、ΔPの値
を0.6(atm)とした。[C]濃度は0.015〜
0.50mass%の範囲であり、[O]濃度は0.0
1〜0.03mass%の範囲、脱炭速度Vc の値は、
0.005〜0.018mass%/minの範囲であ
る。
【0031】 用いた酸化性ガスは、酸素ガス、炭酸ガスの単独と、 酸素ガスに炭酸ガス(50%)を加えた混合ガス、 酸素ガスに水蒸気(20%)を加えた混合ガス である。溶鋼への酸化性ガスの供給は、真空槽内のノズ
ルを介して実施した。溶鋼の[C]濃度を0.01ma
ss%以上に保持するために供給した炭素源は黒鉛屑、
コークス、石炭の単独およびその混合物であり、真空槽
内の溶鋼に供給した。この時、誘導攪拌力は溶鋼表面流
速として、20cm/sになるように制御した。
ルを介して実施した。溶鋼の[C]濃度を0.01ma
ss%以上に保持するために供給した炭素源は黒鉛屑、
コークス、石炭の単独およびその混合物であり、真空槽
内の溶鋼に供給した。この時、誘導攪拌力は溶鋼表面流
速として、20cm/sになるように制御した。
【0032】真空槽内圧力0.1mmHg以下での脱窒
速度定数kN 0 と、各圧力下での脱窒速度定数kN の値
の比kN /kN 0 と真空槽内圧力との関係を図3に示
す。k N /kN 0 の値は真空槽の圧力が70mmHg以
上になると極端に低下し始める。この時、真空槽に付着
した、脱炭にともなう溶鋼スプラッシュ量指数W/Wo
(以下、地金量指数と記す)と雰囲気圧力との関係を図
4に示す。Wo は真空槽内圧力が10mmHgの時に付
着した地金量であり、Wは各圧力下での地金付着量であ
る。地金量指数は、真空槽内圧力が3mmHg以下にな
ると極端に増加する。したがって、脱窒処理は、真空槽
内圧力を1〜200mmHg程度とし、好ましくは、3
〜50mmHgの範囲に制御することで、地金付着によ
る溶鋼歩留りを低下させることなく、効率的な脱窒処理
ができる。
速度定数kN 0 と、各圧力下での脱窒速度定数kN の値
の比kN /kN 0 と真空槽内圧力との関係を図3に示
す。k N /kN 0 の値は真空槽の圧力が70mmHg以
上になると極端に低下し始める。この時、真空槽に付着
した、脱炭にともなう溶鋼スプラッシュ量指数W/Wo
(以下、地金量指数と記す)と雰囲気圧力との関係を図
4に示す。Wo は真空槽内圧力が10mmHgの時に付
着した地金量であり、Wは各圧力下での地金付着量であ
る。地金量指数は、真空槽内圧力が3mmHg以下にな
ると極端に増加する。したがって、脱窒処理は、真空槽
内圧力を1〜200mmHg程度とし、好ましくは、3
〜50mmHgの範囲に制御することで、地金付着によ
る溶鋼歩留りを低下させることなく、効率的な脱窒処理
ができる。
【0033】実施例3:(図5、図6) 〔[C]濃度
の規制〕と〔[C]濃度の確保の方法〕 真空槽内圧力20mmHgで、温度が1650℃、重量
が250トンである溶鋼の脱窒処理を、図1に示す減圧
脱ガス炉で実施した。この時、ΔPの値は0.4(at
m)である。
の規制〕と〔[C]濃度の確保の方法〕 真空槽内圧力20mmHgで、温度が1650℃、重量
が250トンである溶鋼の脱窒処理を、図1に示す減圧
脱ガス炉で実施した。この時、ΔPの値は0.4(at
m)である。
【0034】図5に示すように、溶鋼に酸素ガスを供給
して脱炭させると、[C]濃度が0.010mass%
未満になると、[O]濃度が増加し、[N]の除去反応
は進行しない。図6に示すように、炭素源を溶鋼に供給
し、脱炭速度をおよそ0.01mass%/minと
し、[C]濃度を0.01〜0.03mass%に保持
することで、脱窒反応を阻害することなく極低窒素溶鋼
が溶製できる。
して脱炭させると、[C]濃度が0.010mass%
未満になると、[O]濃度が増加し、[N]の除去反応
は進行しない。図6に示すように、炭素源を溶鋼に供給
し、脱炭速度をおよそ0.01mass%/minと
し、[C]濃度を0.01〜0.03mass%に保持
することで、脱窒反応を阻害することなく極低窒素溶鋼
が溶製できる。
【0035】この時、炭素源はコークス、あるいは石
炭、C2 H2 を用いた。コークス、あるいは石炭を用い
た時は、真空槽内の溶鋼に添加し、C2 H2 は酸素ガス
吹込み2重管ノズルの外管からランスを用いて溶鋼に吹
込んだ。したがって、[O]濃度を増加させずにCOガ
ス気泡を発生させ、脱窒反応を進行させるためには、
[C]濃度は0.010mass%以上を確保する必要
がある。
炭、C2 H2 を用いた。コークス、あるいは石炭を用い
た時は、真空槽内の溶鋼に添加し、C2 H2 は酸素ガス
吹込み2重管ノズルの外管からランスを用いて溶鋼に吹
込んだ。したがって、[O]濃度を増加させずにCOガ
ス気泡を発生させ、脱窒反応を進行させるためには、
[C]濃度は0.010mass%以上を確保する必要
がある。
【0036】実施例4:(図7) 〔[O]濃度の規
制〕と〔[O]濃度の確保の方法〕 真空槽内圧力が10mmHg以下で、温度が1650
℃、重量が250トンである溶鋼の脱窒処理を、図1に
示すような減圧脱ガス炉で実施した。脱炭速度V c は
0.01〜0.02mass/minの範囲である。こ
の時、ΔPの値は0.3(atm)である。
制〕と〔[O]濃度の確保の方法〕 真空槽内圧力が10mmHg以下で、温度が1650
℃、重量が250トンである溶鋼の脱窒処理を、図1に
示すような減圧脱ガス炉で実施した。脱炭速度V c は
0.01〜0.02mass/minの範囲である。こ
の時、ΔPの値は0.3(atm)である。
【0037】各圧力、各脱炭速度での脱窒速度定数kN
と、各圧力、各脱炭速度で[O]濃度が0.01mas
s%の時に得られる脱窒速度定数kN 0.01との比kN /
kN 0.01と[O]濃度との関係を図7に示す。kN /k
N 0.01の値は、[O]濃度が0.030mass%超の
高濃度になると極端に減少し、脱窒しにくくなる。した
がって、効率良く溶鋼から脱窒するためには、[O]濃
度は0.030mass%以下に制御する必要がある。
と、各圧力、各脱炭速度で[O]濃度が0.01mas
s%の時に得られる脱窒速度定数kN 0.01との比kN /
kN 0.01と[O]濃度との関係を図7に示す。kN /k
N 0.01の値は、[O]濃度が0.030mass%超の
高濃度になると極端に減少し、脱窒しにくくなる。した
がって、効率良く溶鋼から脱窒するためには、[O]濃
度は0.030mass%以下に制御する必要がある。
【0038】
【発明の効果】本発明によれば、溶鋼の脱窒素が10p
pm以下の極低窒素濃度まで脱窒することが可能とな
り、極低窒素鋼の製造が容易になった。
pm以下の極低窒素濃度まで脱窒することが可能とな
り、極低窒素鋼の製造が容易になった。
【図1】本発明を実施するための脱ガス設備の一例を示
す図である。
す図である。
【図2】kN /kN 0 とVc との関係を示す図である。
【図3】kN /kN 0 と真空槽内圧力との関係を示す図
である。
である。
【図4】W/Wo と真空槽内圧力との関係を示す図であ
る。
る。
【図5】脱窒処理中の[N]、[C]、[O]濃度の経
時変化を示す図である。
時変化を示す図である。
【図6】脱窒処理中の[N]、[C]、[O]濃度の経
時変化を示す図である。
時変化を示す図である。
【図7】kN /kN 0.01と[O]濃度との関係を示す図
である。
である。
1 取鍋内溶鋼 2 減圧・真空槽内溶鋼 3 取鍋 4 シール縁 5 減圧・真空槽 6 減圧・真空槽鍔 7 溶鋼環流用ガス吹込みノズル 8 真空槽内溶鋼ガス吹込みノズル 9 真空槽内溶鋼ガス吹込みプラグ 10 加圧空間 11 加圧用ガス導入管 12 酸化性ガス吹付けランス 13 取鍋溶鋼攪拌プラグ 14 ガス吹込みノズル 15 シール機構(シール・パッキン) 16 誘導攪拌・加熱コイル
Claims (3)
- 【請求項1】 循環型減圧・真空槽を、溶鋼を収容した
取鍋上部に設置して、取鍋内溶鋼の一部を該減圧・真空
槽に導入して脱炭させながら溶鋼の脱窒精錬を実施する
に当たり、大気圧と、取鍋内溶鋼表面直上の圧力との差
を0.2〜2.0(atm)の範囲に制御し、槽内圧力
を200mmHg以下に排気し、脱炭速度あるいは単位
時間当たりに換算した溶鋼の脱炭量を0.005mas
s%/min以上とし、かつ溶鋼の酸素濃度[O]を
0.030mass%以下に制御し、溶鋼の炭素濃度
[C]を0.010mass%以上に保持しつつ、溶鋼
に酸化性ガスを直接吹込むことを特徴とする極低窒素鋼
の溶製方法。 - 【請求項2】 請求項1記載の方法において、減圧・真
空槽内の溶鋼を低周波誘導攪拌・加熱することを特徴と
する極低窒素鋼の溶製方法。 - 【請求項3】 請求項1または2記載の方法において、
溶鋼の[C]濃度を0.010mass%以上に保持す
るために、炭素源としてコークス、石炭あるいは炭化水
素系ガスの1種もしくは2種以上を溶鋼に連続的に或い
は断続的に供給することを特徴とする極低窒素鋼の溶製
方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30563292A JPH06145769A (ja) | 1992-11-16 | 1992-11-16 | 極低窒素鋼の溶製方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30563292A JPH06145769A (ja) | 1992-11-16 | 1992-11-16 | 極低窒素鋼の溶製方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06145769A true JPH06145769A (ja) | 1994-05-27 |
Family
ID=17947471
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP30563292A Withdrawn JPH06145769A (ja) | 1992-11-16 | 1992-11-16 | 極低窒素鋼の溶製方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06145769A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1998025719A1 (de) * | 1996-12-11 | 1998-06-18 | Didier-Werke Ag | Verfahren zur verhinderung von clogging |
JP2016069670A (ja) * | 2014-09-29 | 2016-05-09 | 新日鐵住金株式会社 | 合金の製造方法 |
-
1992
- 1992-11-16 JP JP30563292A patent/JPH06145769A/ja not_active Withdrawn
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1998025719A1 (de) * | 1996-12-11 | 1998-06-18 | Didier-Werke Ag | Verfahren zur verhinderung von clogging |
JP2016069670A (ja) * | 2014-09-29 | 2016-05-09 | 新日鐵住金株式会社 | 合金の製造方法 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20000201 |