JPH0614568U - 2方向差動クラッチ - Google Patents

2方向差動クラッチ

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JPH0614568U
JPH0614568U JP5870292U JP5870292U JPH0614568U JP H0614568 U JPH0614568 U JP H0614568U JP 5870292 U JP5870292 U JP 5870292U JP 5870292 U JP5870292 U JP 5870292U JP H0614568 U JPH0614568 U JP H0614568U
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JP
Japan
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gear
cylindrical surface
sprags
differential clutch
sprag
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Pending
Application number
JP5870292U
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English (en)
Inventor
正明 西幸
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Aichi Machine Industry Co Ltd
Original Assignee
Aichi Machine Industry Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 スプラグ周辺に溜まる金属粉等の異物を良好
に外部に排出させることのできる2方向差動クラッチの
提供を目的とする。 【構成】 内側ギヤ1の円筒面17と外側ギヤ2の円筒
面18とを隙間をもたせて相対回転可能に配設し、この
隙間内に複数のスプラグ6を所定間隔で配設した2方向
差動クラッチにおいて、前記スプラグ6の配置位置にお
ける外側ギヤ2には、内周円筒面18から外方へ貫通す
る異物排出用の排出孔Hが形成されている。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
この考案は、2方向差動クラッチの改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術及びその課題】
従来、自動車の変速機にVベルト式無段変速機を使用する場合、エンジンから の動力の動力伝達経路は、入力シーブと出力シーブとの間に掛装されたVベルト を介する主動力伝達経路と、2方向差動クラッチを介するギヤ系の副動力伝達経 路の2つの経路が設けられ、副動力伝達経路の変速比は主動力伝達経路の最大変 速比よりも僅かに小さく設定されている。
【0003】 このようなVベルト式無段変速機は、主動力伝達経路における入力シーブが最 大変速比位置近傍に位置した状態では、副動力伝達経路の変速比が主動力伝達経 路における最大変速比よりも僅かに小さく設定されているため、2方向差動クラ ッチのアウトプットギヤの回転がインプットギヤの回転よりも遅くなり、このた めアウトプットギヤに回転力が与えられて、出力軸には主動力伝達経路に加えて 副動力伝達経路により回転力が伝達される。 また、逆に主動力伝達経路における入力シーブが最大変速比位置から次第に高 速側に移るとアウトプットギヤ側の回転が高まり、この状態では2方向差動クラ ッチが空転して、主動力伝達経路のみにより駆動力が伝達されるようになる。
【0004】 2方向差動クラッチ内には傾動するスプラグが複数配設されており、このスプ ラグの傾動により2方向差動クラッチのアウトプットギヤとインプットギヤが繋 がったり、空転して伝達が遮断されたりするのであるが、2方向差動クラッチの スプラグ周辺には金属粉等の異物が溜まることがあり、異物がスプラグの周辺に 溜まると、この異物がスプラグに噛み込んでアウトプットギヤとインプットギヤ がロックされた状態となり、車両が高速で走行中においてこのような2方向差動 クラッチのロック現象が生じると、車両の走行中に前記主動力伝達経路と前記副 動力伝達経路の2系統の動力伝達経路から動力が伝わり、主動力伝達経路と副動 力伝達経路の各変速比は異なるものとされているため、互いに動力は蹴り合いを 生じて、装置が破損してしまうという不安点があった。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本考案は上記従来の問題点に鑑み案出したものであって、2方向差動クラッチ を良好な作動状態に維持することのできる構造を提供せんことを目的とし、その 要旨は、内側ギヤの円筒面と外側ギヤの円筒面とを隙間をもたせて相対回転可能 に配設し、隙間内に複数のスプラグをそれぞれ傾動可能に所定間隔で介装してな る2方向差動クラッチにおいて、前記各スプラグの配置位置における前記外側ギ ヤの円筒面に外方へ貫通する異物の排出孔を形成したことである。
【0006】
【作用】
2方向差動クラッチのスプラグ周辺に金属粉等の異物が溜まった場合にも、こ の異物は外側ギヤに貫通状に形成されている排出孔から、外側ギヤの回転による 遠心力により良好に外部に排出されるため、スプラグの作動を妨げることがなく 良好な作動状態を維持することができる。
【0007】
【実施例】
以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明する。 図1には2方向差動クラッチの縦断面図を、図2には図1のA−A線断面図を 、図3には作用説明図を示す。 図1において、1は回転軸で、外周面には種々の段差部を有している。2はイ ンプットギヤで、内周に内周円筒面18を有する。2bはインプットギヤ2の外 周に形成された歯で、エンジン側のギヤと噛み合う。17は外周円筒面で、回転 軸1の外周の段差部に形成されている。4はアウトプットギヤで、回転軸1の一 つの段差部にスプライン結合されている。4aはアウトプットギヤ4の外周に設 けられた歯で、車輪側のギヤと噛み合う。
【0008】 図2において、前記インプットギヤ2の内周円筒面18と回転軸1の外周円筒 面17間には、複数のスプラグ6が円周方向に所定間隔で配設されている。 各スプラグ6が対向する円筒面17,18間に起立する中立状態において、ス プラグ6と上記円筒面17,18間にラジアルスキマが形成される。又、中立状 態から円筒面17,18の周方向に倒れると、スプラグ6は対向する円筒面17 ,18に対して係合する。 上記各スプラグ6は、インプットギヤ2の内周円筒面18に圧入等の方法で固 定した外側保持部材9のポケット9aに填まり込み、かつ外側保持部材9と回転 軸1間にインプットギヤ2に対し摺動可能に挿入された内側保持部材10のポケ ット10aに填まり込んでいる。又、内側保持部材10におけるポケット10a の周方向で対向する側面の中央部には凹部10bが形成され、その凹部10b内 に組み込んだ一対の弾性体6aはスプラグ6を両側から押圧し、スプラグ6を中 立状態に保持している。ここで、弾性体6aとして板バネ,コルイスプリング等 を用いることができる。
【0009】 図1に戻り、図中8はサブギヤで、インプットギヤ2に並設されている。8a はサブギヤ8の外周に設けられた歯で、インプットギヤ2と同じエンジン側のギ ヤと噛み合う。サブギヤ8の内周側には前記内側保持部材10が回転軸1の外周 に摺動可能に挿入されている。サブギヤ8は内側保持部材10に取り付けた止め 輪20と内側保持部材10の段差部側面の間に皿バネ19により圧接されている 。外側保持部材9の内周側は一部が切り欠かれて切欠11が設けられ、一方、内 側保持部材10には切欠11に対面する位置にストッパ1aが突設されている。 12,14は回転軸1を支持するベアリングで、13はインプットギヤ2を、1 5は内側保持部材10を支持するベアリングである。
【0010】 以上のように構成された2方向差動クラッチの作用を説明する。 エンジン側のギヤの回転はこれと噛み合っているインプットギヤ2とサブギヤ 8に伝達される。しかしながらインプットギヤ2の歯2bは、例えば歯数が53 であるのに対し、サブギヤ8の歯8aは、例えば歯数が54と設定されており、 エンジン側のギヤの回転によりサブギヤ8の回転はインプットギヤ2の回転より 遅れることになる。従って、図3に見られるように、サブギヤ8に圧接されてい る内側保持部材10は、インプットギヤ2の回転に対して差速を有して、外側保 持部材9の切欠11の左側面がストッパ1aに当接するまで右回転方向に相対回 転する。そして、内側保持部材10のポケット10a内に収容されたスプラグ6 は、内側保持部材10の回転方向に倒れる。このため、図3に示すように、各ス プラグ6が対向する円筒面17,18に係合し、矢印方向のクラッチ作動可能状 態になる。
【0011】 ここで、車両が高速走行状態にある時は、アウトプットギヤ4の回転(即ち回 転軸1の回転)はインプットギヤ2より速く回転するように設定されているので 、各スプラグ6は起立する方向に摩擦力を受け空転し、円筒面17,18に噛み 込むことはない。これに対し、後輪にスリップがあるとエンジン側の回転数が上 がるので、インプットギヤ2の回転がアウトプットギヤ4の回転(即ち回転軸1 の回転)より速くなり、矢印方向のクラッチが作動し、インプットギヤ2の回転 力をアウトプットギヤ4に伝達するようになる。尚、ストッパ1aが切欠11の 壁面に当接した後、サブギヤ8に対して内側保持部材10は空転するので、サブ ギヤ8が破損することはない。 このようにサブギヤ8の差速によるスプラグ6のクラッチ作動原理は、インプ ットギヤ2の回転の方向には係わらないので、車両の後進時においても、この2 方向差動クラッチは有効に機能する。
【0012】 なお、本例においては、前記インプットギヤ2の各スプラグ6の配置されてい る位置に、内側の内周円筒面18から外方に向かって貫通状に排出孔Hが形成さ れたものとなっており、この排出孔Hは各スプラグ6の外側円弧面の両縁部にそ れぞれ一対貫通状に形成されたものである。 なお、本例では2方向差動クラッチのインプットギヤ2に貫通状に排出孔Hが 形成されているため、スプラグ6の周辺に金属粉等の異物が溜まった場合にも、 インプットギヤ2の回転による遠心力に伴って、排出孔Hから外方へ異物を良好 に排出させることができ、スプラグ6周辺に異物が溜まることが少なくなり、従 ってスプラグ6の作動が良好に維持されて、従来のようにスプラグ6が異物を噛 み込んでロックするという事故がなくなる。
【0013】
【考案の効果】
本考案は、内側ギヤの円筒面と外側ギヤの円筒面とを隙間をもたせて相対回転 可能に配設し、隙間内に複数のスプラグをそれぞれ傾動可能に所定間隔で介装し てなる2方向差動クラッチにおいて、前記各スプラグの配置位置における前記外 側ギヤの円筒面に外方へ貫通する異物の排出孔を形成したことにより、スプラグ 周辺の金属粉等の異物は、外側ギヤの回転に伴う遠心力により排出孔を介し良好 に外部に排出され、スプラグが異物を噛み込んでロックすることがなく、スプラ グは良好な作動状態を呈し、従来生じていた2方向差動クラッチのロックによる 装置の破損事故等をなくすることができ、信頼性の高い2方向差動クラッチとす ることができる効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】2方向差動クラッチの縦断面図である。
【図2】図1のA−A線断面図である。
【図3】2方向差動クラッチの作用説明図である。
【符号の説明】
1 回転軸 2 インプットギヤ 4 アウトプットギヤ 6 スプラグ 8 サブギヤ 9 外側保持部材 10 内側保持部材 17 外周円筒面 18 内周円筒面 H 排出孔

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内側ギヤの円筒面と外側ギヤの円筒面と
    を隙間をもたせて相対回転可能に配設し、該隙間内に複
    数のスプラグをそれぞれ傾動可能に所定間隔で介装して
    なる2方向差動クラッチにおいて、前記各スプラグの配
    置位置における前記外側ギヤの円筒面に外方へ貫通する
    異物の排出孔を形成したことを特徴とする2方向差動ク
    ラッチ。
JP5870292U 1992-07-29 1992-07-29 2方向差動クラッチ Pending JPH0614568U (ja)

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JP5870292U JPH0614568U (ja) 1992-07-29 1992-07-29 2方向差動クラッチ

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