JPH06145347A - 含フッ素ポリイミド、含フッ素ポリアミド酸及びポリイミド系樹脂、並びにそれらの製造法 - Google Patents

含フッ素ポリイミド、含フッ素ポリアミド酸及びポリイミド系樹脂、並びにそれらの製造法

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JPH06145347A
JPH06145347A JP4297031A JP29703192A JPH06145347A JP H06145347 A JPH06145347 A JP H06145347A JP 4297031 A JP4297031 A JP 4297031A JP 29703192 A JP29703192 A JP 29703192A JP H06145347 A JPH06145347 A JP H06145347A
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Shinji Takeda
信司 武田
Masami Yusa
正己 湯佐
Yasuo Miyadera
康夫 宮寺
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  • Macromolecular Compounds Obtained By Forming Nitrogen-Containing Linkages In General (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】新規な含フッ素ポリイミドを創製し、低誘電率
で耐湿性及び耐熱性の高いポリイミド系樹脂を提供す
る。 【構成】化1〔式(I)〕で表される構成単位を含んで
なる含フッ素ポリイミド。このポリイミドは例えば、5
−(パーフルオロノネニルオキシ)イソフタル酸ビス
(4−アミノフェニルエステル)と2,2−ビス(3,
4−ジカルボキシフエニル)ヘキサフルオロプロパン二
無水物を反応させて得られる。 【化1】 〔式(I)中、Rはテトラカルボン酸二無水物の四価の
残基を示し、Rf は−Cn2n-1(nは6〜12の整数
で、二重結合を1個含み、適宜分岐していてもよい。)
を示し、ベンゼン環の水素は適宜置換されていてもよ
く、2個のイミド基の窒素原子はそれぞれエステル結合
に対してオルト位、メタ位又はパラ位に結合してい
る。〕

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、含フッ素ポリイミド、
含フッ素ポリアミド酸及び含フッ素ポリイミド系樹脂、
並びにそれらの製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、ポリイミド系樹脂はテトラカル
ボン酸二無水物とジアミンを反応させることにより製造
される。ポリイミド系樹脂は、その優れた耐熱性のゆえ
に電子材料から航空宇宙材料まで幅広い分野に使用され
ている。近年、特に電子材料に用いられるポリイミド系
樹脂は、電子機器の高密度化や高性能化に伴い、耐熱性
の向上ばかりではなく、耐湿性の向上や低誘電性が強く
要求されている。
【0003】従来、ポリイミドには、例えば、特公昭4
3−1876号公報、特表昭60−500109号公報
に、化7
【化7】 のような酸二無水物を用いて得られるものが示されてい
る。しかし、このようなポリイミドでは、上記の要求を
充分に満足することがでなかった。
【0004】より多くのフツ素原子を含む芳香族ジアミ
ンの例としては、特開平1−190652号公報に、化8
【化8】 で表される芳香族ジアミンが示されている。しかし、こ
の芳香族ジアミンはフッ素をトリフルオロメチル基の形
で含むのみであるため、フツ素含量が低く、したがっ
て、化8の芳香族ジアミンをテトラカルボン酸二無水物
と反応させてポリイミドを製造しても、前記の要求性能
を満たすことは難しい。
【0005】特開平1−180860 号公報に、化9で表され
る芳香族ジアミン、
【化9】 及び化9の芳香族ジアミンとテトラカルボン酸二無水物
を反応されて得られるポリイミドが開示されている。し
かし、化9の芳香族ジアミンは、ベンゼン環とパーフル
オロアルキル基との間に、分子間結合力の弱い炭化水素
のメチレン基が存在するため、加熱すると結合が切断し
やすく、したがって、この芳香族ジアミンを使用して得
られるポリイミドは耐熱性を満足できるものではなかっ
た。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、新規な含フ
ッ素ポリイミドを創製し、低誘電率で耐湿性及び耐熱性
の高いポリイミド系樹脂を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記要求
を満足させるためには、ポリイミドの分子構造中に更に
多くのフッ素原子の導入が必要であることに着目し、種
々検討した結果、多数のフッ素原子の導入に成功し、新
規な含フッ素芳香族ジアミン、新規な含フッ素ポリイミ
ド及び含フッ素ポリアミド酸を創製した。本発明におけ
る含フッ素ポリイミドは、化10〔式(I)〕
【化10】 〔ただし、式(I)中、Rはテトラカルボン酸二無水物
の四価の残基を示し、Rf は−Cn2n-1(ただし、nは
6〜12の整数で、これは二重結合を1個含み、適宜分
岐していてもよい。)を示し、ベンゼン環の水素は適
宜、置換基で置換されていてもよく、2個のイミド基の
窒素原子はそれぞれエステル結合に対してオルト位、メ
タ位又はパラ位に結合している。〕で表される構成単位
を含んでなる含フツ素ポリイミドである。ここで、ベン
ゼン環の水素が置換されていてもよい置換基は、低級ア
ルキル基、低級アルコキシ基、フッ素、塩素、臭素等が
ある。
【0008】この含フツ素ポリイミドは、さらに化11
〔式(I')〕
【化11】 〔ただし、式(I')中、R’は式(I)中のRと異なっ
ても同じであってもよいテトラカルボン酸二無水物の四
価の残基であり、Xは化12〔式(A)〕以外の二価の
ジアミン残基であり、
【化12】 式(A)中、Rf は式(I)中における意味と同じであ
り、ベンゼン環の水素は適宜、置換基で置換されていて
もよい。〕で表される構成単位を含んでいてもよい。
【0009】本発明における含フツ素ポリアミド酸は、
化13〔式(II)〕
【化13】 〔ただし、式(II)中、R及びRf は、式(I)中にお
ける意味と同じであり、ベンゼン環の水素は適宜、置換
基で置換されていてもよく、2個のイミド基の窒素原子
はそれぞれエステル結合に対してオルト位、メタ位又は
パラ位に結合している。〕で表される構成単位含んでな
るものである。ここで、ベンゼン環の水素が置換されて
いてもよい置換基としては、低級アルキル基、低級アル
コキシ基、フッ素、塩素、臭素等がある。
【0010】この含フッ素ポリアミド酸は、さらに化1
4〔式(II')〕
【化14】 〔ただし、式(II')中、R’及びXは、式(I')中に
おける意味と同じ。〕で表される構成単位を含んでいて
もよい。
【0011】前記含フッ素ポリイミドは、式(I)の構成
単位と式(I')の構成単位を後者/前者がモル比で0/
100〜95/5になるように含むのが好ましく、特に
0/100〜90/10になるように含むのが好まし
い。また、同様に前記含フッ素ポリアミド酸は、式(II)
の構成単位と式(II')の構成単位を後者/前者がモル比
で0/100〜95/5になるように含むのが好まし
く、特に0/100〜90/10になるように含むのが
好ましい。式(I)の構成単位が少ない含フッ素ポリイミ
ド及び式(II)の構成単位が少ない含フッ素ポリアミド酸
から得られるポリイミドは、耐湿性が低下し、誘電率が
高くなる傾向がある。
【0012】本発明においてポリイミド系樹脂とは、含
フッ素ポリイミド及びその前駆体を総称する。含フッ素
ポリイミドの前駆体とは、含フッ素ポリアミド酸及びこ
の含フッ素ポリアミド酸が部分的にイミド化したものを
いう。ポリイミド系樹脂は、(イ)テトラカルボン酸二
無水物;及び(ロ)化15〔式(III)〕で表される含
フッ素芳香族ジアミンを含むジアミン化合物;
【化15】 〔ただし、式(III)中、Rf は式(I)中における意
味と同じであり、ベンゼン環の水素は適宜、置換基で置
換されていてもよい。ここで、ベンゼン環の水素が置換
されていてもよい置換基は、低級アルキル基、低級アル
コキシ基、フッ素、塩素、臭素等がある。〕を反応させ
ることにより製造できる。また、前記含フッ素ポリイミ
ドは前記含フッ素ポリアミド酸を脱水閉環反応させるこ
とによって製造することができる。
【0013】前記の(イ)テトラカルボン酸二無水物と
しては、ピロメリツト酸二無水物、3,3′,4,4′
−ジフエニルテトラカルボン酸二無水物、2,2′,
3,3′−ジフエニルテトラカルボン酸二無水物、2,
2−ビス(3,4,−ジカルボキシフエニル)プロパン二
無水物、2,2−ビス(2,3−ジカルボキシフエニ
ル)プロパン二無水物、1,1−ビス(2,3−ジカル
ボキシフエニル)エタン二無水物、1,1−ビス(3,
4−ジカルボキシフエニル)エタン二無水物、ビス
(2,3−ジカルボキシフエニル)メタン二無水物、ビ
ス(3,4−ジカルボキシフエニル)メタン二無水物、
ビス(3,4−ジカルボキシフエニル)スルホン二無水
物、3,4,9,10−ペリレンテトラカルボン酸二無
水物、ビス(3,4−ジカルボキシフエニル)エーテル
二無水物、ベンゼン−1,2,3,4−テトラカルボン
酸二無水物、3,4,3′,4′−ベンゾフエノンテト
ラカルボン酸二無水物、2,3,2′,3−ベンゾフエ
ノンテトラカルボン酸二無水物、2,3,3′,4′−
ベンゾフエノンテトラカルボン酸二無水物、1,2,
5,6,−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、2,
3,6,7,−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、
1,2,4,5−ナフタレン−テトラカルボン酸二無水
物、1,4,5,8−ナフタレン−テトラカルボン酸二
無水物、2,6−ジクロルナフタレン−1,4,5,8
−テトラカルボン酸二無水物、2,7−ジクロルナフタ
レン−1,4,5,8,テトラカルボン酸二無水物、
2,3,6,7−テトラクロルナフタレン−1,4,
5,8−テトラカルボン酸二無水物、フエナンスレン−
1,8,9,10−テトラカルボン酸二無水物、ピラジ
ン−2,3,5,6−テトラカルボン酸二無水物、チオ
フエン−2,3,4,5−テトラカルボン酸二無水物、
2,3,3′,4′−ビフエニルテトラカルボン酸二無
水物、3,4,3′,4′−ビフエニルテトラカルボン
酸二無水物、2,3,2′,3′−ビフエニルテトラカ
ルボン酸二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフエニ
ル)ジメチルシラン二無水物、ビス(3,4−ジカルボ
キシフエニル)メチルフエニルシラン二無水物、ビス
(3,4−ジカルボキシフエニル)ジフエニルシラン二
無水物、
【0014】1,4−ビス(3,4−ジカルボキシフエ
ニルジメチルシリル)ベンゼン二無水物、1,3−ビス
(3,4−ジカルボキシフエニル)−1,1,3,3−
テトラメチルジシクロヘキサン二無水物、p−フエニル
ビス(トリメリツト酸モノエステル酸無水物) エチレングリコールビス(トリメリツト酸無水物)、プロ
パンジオールビス(トリメリツト酸無水物)、ブタンジ
オールビス(トリメリツト酸無水物)、ペンタンジオー
ルビス(トリメリツト酸無水物)、ヘキサンジオールビ
ス(トリメリツト酸無水物)、オクタンジオールビス
(トリメリツト酸無水物)、デカンジオールビス(トリ
メリツト酸無水物)、エチレンテトラカルボン酸二無水
物、1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸二無水
物、デカヒドロナフタレン−1,4,5,8−テトラカ
ルボン酸二無水物、4,8−ジメチル−1,2,3,
5,6,7−ヘキサヒドロナフタレン−1,2,5,6
−テトラカルボン酸二無水物、シクロペンタン−1,
2,3,4−テトラカルボン酸二無水物、ピロリジン−
2,3,4,5−テトラカルボン酸二無水物、1,2,
3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、ビス
(エキソ−ビシクロ〔2,2,1〕ヘプタン−2,3−
ジカルボン酸無水物)スルホン ビシクロ−(2,2,2)−オクト(7)−エン−2,
3,5,6−テトラカルボン酸二無水物、2,2-ビス
(3,4-ジカルボキシフエニル)ヘキサフルオロプロパ
ン二無水物、2,2−ビス〔4−(3,4−ジカルボキ
シフエノキシ)フエニル〕ヘキサフルオロプロパン二無
水物、4,4′−ビス(3,4−ジカルボキシフエノキ
シ)ジフエニルスルフイド二無水物、1,4−ビス(2
−ヒドロキシヘキサフルオロイソプロピル)ベンゼンビ
ス(トリメリット酸無水物)、1,3−ビス(2−ヒド
ロキシヘキサフルオロイソプロピル)ベンゼンビス(ト
リメリット酸無水物)、5−(2,5−ジオキソテトラ
ヒドロフリル)−3−メチル−3−シクロヘキセン−
1,2−ジカルボン酸無水物、テトラヒドロフラン−
2,3,4,5−テトラカルボン酸二無水物、などがあ
り、2種類以上を混合して用いてもよい。
【0015】式(III)の含フッ素芳香族ジアミンは新
規な化合物であり、分子中に長鎖もしくは嵩高なパ−フ
ルオロアルケニル基を有している。式(III)の含フッ
素芳香族ジアミンは、ジアミン化合物の総量に対して5
〜100モル%、特に10〜100モル%用いるのが好
ましい。この含フツ素芳香族ジアミンが少なすぎると耐
湿性改善の効果及び誘電率低下の効果が小さくなる傾向
がある。
【0016】式(III)で表される含フッ素芳香族ジア
ミンとしては、5−(パーフルオロノネニルオキシ)イ
ソフタル酸ビス(4−アミノフェニルエステル)、5−
(パーフルオロノネニルオキシ)イソフタル酸ビス(2
−メチル−4−アミノフェニルエステル)、5−(パー
フルオロノネニルオキシ)イソフタル酸ビス(2−メト
キシ−4−アミノフェニルエステル)、5−(パーフル
オロノネニルオキシ)イソフタル酸ビス(2−フルオロ
−4−アミノフェニルエステル)、5−(パーフルオロ
ノネニルオキシ)イソフタル酸ビス(2−クロロ−4−
アミノフェニルエステル)、5−(パーフルオロノネニ
ルオキシ)イソフタル酸ビス(2−ブロモ−4−アミノ
フェニルエステル)、5−(パーフルオロノネニルオキ
シ)イソフタル酸ビス(3−アミノフェニルエステ
ル)、5−(パーフルオロノネニルオキシ)イソフタル
酸ビス(3−アミノ−5−メチルフェニルエステル)、
5−(パーフルオロノネニルオキシ)イソフタル酸ビス
(3−アミノ−5−メトキシフェニルエステル)、5−
(パーフルオロノネニルオキシ)イソフタル酸ビス(3
−アミノ−5−フルオロフェニルエステル)、5−(パ
ーフルオロノネニルオキシ)イソフタル酸ビス(3−ア
ミノ−クロロフェニルエステル)、5−(パーフルオロ
ノネニルオキシ)イソフタル酸ビス(3−アミノ−5−
ブロモフェニルエステル)、5−(パーフルオロノネニ
ルオキシ)イソフタル酸ビス(2−アミノフェニルエス
テル)、5−(パーフルオロノネニルオキシ)イソフタ
ル酸ビス(2−アミノ−4−メチルフェニルエステ
ル)、5−(パーフルオロノネニルオキシ)イソフタル
酸ビス(2−アミノ−4−メトキシフェニルエステ
ル)、5−(パーフルオロノネニルオキシ)イソフタル
酸ビス(2−アミノ−4−フルオロフェニルエステ
ル)、5−(パーフルオロノネニルオキシ)イソフタル
酸ビス(2−アミノ−4−クロロフェニルエステル)、
5−(パーフルオロノネニルオキシ)イソフタル酸ビス
(2−アミノ−4−ブロモフェニルエステル)等があ
る。5−(パーフルオロノネニルオキシ)イソフタル酸
ビス(4−アミノフェニルエステル)、
【0017】5−(パーフルオロヘキセニルオキシ)イ
ソフタル酸ビス(2−メチル−4−アミノフェニルエス
テル)、5−(パーフルオロヘキセニルオキシ)イソフ
タル酸ビス(2−メトキシ−4−アミノフェニルエステ
ル)、5−(パーフルオロヘキセニルオキシ)イソフタ
ル酸ビス(2−フルオロ−4−アミノフェニルエステ
ル)、5−(パーフルオロヘキセニルオキシ)イソフタ
ル酸ビス(2−クロロ−4−アミノフェニルエステ
ル)、5−(パーフルオロヘキセニルオキシ)イソフタ
ル酸ビス(2−ブロモ−4−アミノフェニルエステ
ル)、5−(パーフルオロヘキセニルオキシ)イソフタ
ル酸ビス(3−アミノフェニルエステル)、5−(パー
フルオロヘキセニルオキシ)イソフタル酸ビス(3−ア
ミノ−5−メチルフェニルエステル)、5−(パーフル
オロヘキセニルオキシ)イソフタル酸ビス(3−アミノ
−5−メトキシフェニルエステル)、5−(パーフルオ
ロヘキセニルオキシ)イソフタル酸ビス(3−アミノ−
5−フルオロフェニルエステル)、5−(パーフルオロ
ヘキセニルオキシ)イソフタル酸ビス(3−アミノ−ク
ロロフェニルエステル)、5−(パーフルオロヘキセニ
ルオキシ)イソフタル酸ビス(3−アミノ−5−ブロモ
フェニルエステル)、5−(パーフルオロヘキセニルオ
キシ)イソフタル酸ビス(2−アミノフェニルエステ
ル)、5−(パーフルオロヘキセニルオキシ)イソフタ
ル酸ビス(2−アミノ−4−メチルフェニルエステ
ル)、5−(パーフルオロヘキセニルオキシ)イソフタ
ル酸ビス(2−アミノ−4−メトキシフェニルエステ
ル)、5−(パーフルオロヘキセニルオキシ)イソフタ
ル酸ビス(2−アミノ−4−フルオロフェニルエステ
ル)、5−(パーフルオロヘキセニルオキシ)イソフタ
ル酸ビス(2−アミノ−4−クロロフェニルエステ
ル)、5−(パーフルオロヘキセニルオキシ)イソフタ
ル酸ビス(2−アミノ−4−ブロモフェニルエステル)
等がある。
【0018】これらの化合物において、パーフルオロノ
ネニル基とは、Rfが−C917のものであり、パーフ
ルオロヘキセニル基とはRfが−C611のものであ
り、以下も同様である。
【0019】前記に例示した化合物において、パーフル
オロノネニル基又はパーフルオロヘキセニル基の代わり
に、−C1019基、−C1223基等を有する化合物も同
様に例示することができる。
【0020】本発明における式(III)で表される含フ
ッ素芳香族ジアミンは、化16〔式(IV)〕
【化16】 〔ただし、式(IV)中、Rfは式(I)中における意味
と同じであり、ベンゼン環の水素は、低級アルキル基、
低級アルコキシ基、フッ素、塩素、臭素等の置換基で適
宜置換されていてもよい。R1 は1価の有機基、R2
水素またはR1 とR2 を併せて2価の有機基を示し、窒
素原子は、エステル基に対してオルト位、メタ位または
パラ位に結合している。〕で表される、アミノ基が保護
された含フッ素ジアミンを脱保護反応させて製造するこ
とができる。
【0021】前記の式(IV)中、R1 としての1価の有
機基又はR1 とR2 を併せた2価の有機基は、アミノ基
を保護する基であり、例えば、R3 OC(=O)−基
(ここで、R3 は1価の有機基を示す。)があり、具体
的には、ベンジルオキシカルボニル基、t−ブチルカル
ボニル基、p−メトキシベンジルオキシカルボニル基、
p−ニトロベンジルオキシカルボニル基、p−ビフェニ
ルイソプロピルオキシカルボニル基、9−フルオレニル
メチルオキシカルボニル基等がある。アミノ基を保護す
る基としては更に、R4 C(=O)−基(ここで、R4
は水素、アルキル基又はアリール基を示す)、トリチル
基、p−トルエンスルホニル基、下記化17の基等があ
る。
【化17】
【0022】式(IV)で表されるアミノ基が保護された
含フッ素ジアミンとしては、5−(パーフルオロノネニ
ルオキシ)イソフタル酸ビス(4−ベンジルオキシカル
ボニルアミノフェニルエステル)、5−(パーフルオロ
ノネニルオキシ)イソフタル酸ビス(2−メチル−4−
ベンジルオキシカルボニルアミノフェニルエステル)、
5−(パーフルオロノネニルオキシ)イソフタル酸ビス
(4−メトキシ−4−ベンジルオキシカルボニルアミノ
フェニルエステル)、5−(パーフルオロノネニルオキ
シ)イソフタル酸ビス(2−フルオロ−4−ベンジルオ
キシカルボニルアミノフェニルエステル)、5−(パー
フルオロノネニルオキシ)イソフタル酸ビス(2−クロ
ロ−4−ベンジルオキシカルボニルアミノフェニルエス
テル)、5−(パーフルオロノネニルオキシ)イソフタ
ル酸ビス(2−ブロモ−4−ベンジルオキシカルボニル
アミノフェニルエステル)、5−(パーフルオロノネニ
ルオキシ)イソフタル酸ビス(3−ベンジルオキシカル
ボニルアミノフェニルエステル)、5−(パーフルオロ
ノネニルオキシ)イソフタル酸ビス(3−ベンジルオキ
シカルボニルアミノ−5−メチルフェニルエステル)、
5−(パーフルオロノネニルオキシ)イソフタル酸ビス
(3−ベンジルオキシカルボニルアミノ−5−メトキシ
フェニルエステル)、
【0023】5−(パーフルオロノネニルオキシ)イソ
フタル酸ビス(3−ベンジルオキシカルボニルアミノ−
5−フルオロフェニルエステル)、5−(パーフルオロ
ノネニルオキシ)イソフタル酸ビス(3−ベンジルオキ
シカルボニルアミノ−5−クロロフェニルエステル)、
5−(パーフルオロノネニルオキシ)イソフタル酸ビス
(3−ベンジルオキシカルボニルアミノ−5−ブロモフ
ェニルエステル)、5−(パーフルオロノネニルオキ
シ)イソフタル酸ビス(2−ベンジルオキシカルボニル
アミノフェニルエステル)、5−(パーフルオロノネニ
ルオキシ)イソフタル酸ビス(2−ベンジルオキシカル
ボニルアミノ−4−メチルフェニルエステル)、5−
(パーフルオロノネニルオキシ)イソフタル酸ビス(2
−ベンジルオキシカルボニルアミノ−4−メトキシフェ
ニルエステル)、5−(パーフルオロノネニルオキシ)
イソフタル酸ビス(2−ベンジルオキシカルボニルアミ
ノ−4−フルオロフェニルエステル)、5−(パーフル
オロノネニルオキシ)イソフタル酸ビス(2−ベンジル
オキシカルボニルアミノ−4−クロロフェニルエステ
ル)、5−(パーフルオロノネニルオキシ)イソフタル
酸ビス(2−ベンジルオキシカルボニルアミノ−4−ブ
ロモフェニルエステル)、5−(パーフルオロヘキセニ
ルオキシ)イソフタル酸ビス(4−ベンジルオキシカル
ボニルアミノフェニルエステル)、
【0024】5−(パーフルオロヘキセニルオキシ)イ
ソフタル酸ビス(2−メチル−4−ベンジルオキシカル
ボニルアミノフェニルエステル)、5−(パーフルオロ
ヘキセニルオキシ)イソフタル酸ビス(2−メトキシ−
4−ベンジルオキシカルボニルアミノフェニルエステ
ル)、5−(パーフルオロヘキセニルオキシ)イソフタ
ル酸ビス(2−フルオロ−4−ベンジルオキシカルボニ
ルアミノフェニルエステル)、5−(パーフルオロヘキ
セニルオキシ)イソフタル酸ビス(2−クロロ−4−ベ
ンジルオキシカルボニルアミノフェニルエステル)、5
−(パーフルオロヘキセニルオキシ)イソフタル酸ビス
(2−ブロモ−4−ベンジルオキシカルボニルアミノフ
ェニルエステル)、5−(パーフルオロヘキセニルオキ
シ)イソフタル酸ビス(3−ベンジルオキシカルボニル
アミノフェニルエステル)、5−(パーフルオロヘキセ
ニルオキシ)イソフタル酸ビス(3−ベンジルオキシカ
ルボニルアミノ−5−メチルフェニルエステル)、5−
(パーフルオロヘキセニルオキシ)イソフタル酸ビス
(3−ベンジルオキシカルボニルアミノ−5−メトキシ
フェニルエステル)、5−(パーフルオロヘキセニルオ
キシ)イソフタル酸ビス(3−ベンジルオキシカルボニ
ルアミノ−5−フルオロフェニルエステル)、5−(パ
ーフルオロヘキセニルオキシ)イソフタル酸ビス(3−
ベンジルオキシカルボニルアミノ−5−クロロフェニル
エステル)、
【0025】5−(パーフルオロヘキセニルオキシ)イ
ソフタル酸ビス(3−ベンジルオキシカルボニルアミノ
−5−ブロモフェニルエステル)、5−(パーフルオロ
ヘキセニルオキシ)イソフタル酸ビス(2−ベンジルオ
キシカルボニルアミノフェニルエステル)、5−(パー
フルオロヘキセニルオキシ)イソフタル酸ビス(2−ベ
ンジルオキシカルボニルアミノ−4−メチルフェニルエ
ステル)、5−(パーフルオロヘキセニルオキシ)イソ
フタル酸ビス(2−ベンジルオキシカルボニルアミノ−
4−メトキシフェニルエステル)、5−(パーフルオロ
ヘキセニルオキシ)イソフタル酸ビス(2−ベンジルオ
キシカルボニルアミノ−4−フルオロフェニルエステ
ル)、5−(パーフルオロヘキセニルオキシ)イソフタ
ル酸ビス(2−ベンジルオキシカルボニルアミノ−4−
クロロフェニルエステル)、5−(パーフルオロヘキセ
ニルオキシ)イソフタル酸ビス(2−ベンジルオキシカ
ルボニルアミノ−4−ブロモフェニルエステル)等があ
る。前記に例示した化合物において、アミノ基の保護基
であるベンジルオキシカルボニル基の代わりに、t−ブ
チルオキシカルボニル基、p−メトキシベンジルオキシ
カルボニル基、p−ニトロベンジルオキシカルボニル
基、p−ビフェニルイソプロピルオキシカルボニル基、
9−フルオレニルメチルオキシカルボニル基、前記R4
C(=O)−基、トリチル基、p−トルエンスルホニル
基、前記化17の基等の基を有する化合物も同様に例示
することができる。
【0026】前記脱保護反応は、式(IV)で表される化合
物を、酢酸エチル、ジメチルホルムアミド、ジメチルア
セトアミド、ベンゼン、キシレン、アセトン、テトラヒ
ドロフラン等の有機溶剤に溶解し、パラジウム炭素等の
触媒の存在下に水素ガスを0〜100℃、好ましくは室
温付近で通して行えばよい。この際、触媒の使用量は、
式(IV)で表される化合物に対して1〜50重量%が好ま
しく、水素ガスを通す時間は適宜決定すればよいが、通
常1〜10時間で充分である。
【0027】あるいはまた前記脱保護反応は、式(IV)で
表される化合物を前記したような有機溶媒に溶解し、H
F、HBr、HC1、H2SO4等の水素酸を加え、反応
させて行うこともできる。この際、水素酸は式(IV)で表
される化合物に対して1〜50倍当量使用するのが好ま
しく、HFを使用するときは、室温以下、特に0℃以下
で反応させるのが好ましく、その他の水素酸は0〜10
0℃、特に室温付近で反応させるのが好ましい。反応時
間は適宜決定するが、通常、HFを使用する場合、0.
1〜1時間、その他の水素酸を使用する場合1〜10時
間で充分である。
【0028】また、前記の式(IV)で表される化合物を炭
酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、水酸化ナトリウ
ム、水酸化カリウム等の塩基性化合物及び水の存在下に
反応させて行なってもよい。この際、塩基性化合物及び
水はそれぞれ式(IV)で表される化合物に対して1〜50
倍当量使用するのが好ましく、反応の溶媒は上記したよ
うな有機溶剤の他に、水、メタノール、エタノール等の
アルコール、クレゾール等を用いる。
【0029】式(IV)で表されるアミノ基が保護された
含フッ素ジアミンは化18〔式(V)〕
【化18】 〔ただし、式(V)中、Rfは式(I)中における意味
と同じで、ベンゼン環の水素は低級アルキル基、低級ア
ルコキシ基、フッ素、塩素、臭素等の置換基で適宜置換
されていてもよい。〕で表される酸クロライド化合物
と、化19〔式(VI)〕
【化19】 〔ただし、式(VI)中、R1 及びR2 は式(IV)中にお
ける意味と同じで、ベンゼン環の水素は、低級アルキル
基、低級アルコキシ基、フッ素、塩素、臭素等の置換基
で適宜置換されていてもよく、窒素原子はヒドロキシ基
に対してオルト位、メタ位またはパラ位に結合してい
る。〕で表されるアミノ基が保護されたアミノヒドロキ
シベンゼン化合物、とを反応させて製造することができ
る。
【0030】前記の式(V)で表される酸クロライド化
合物としては、5−(パーフルオロノネニルオキシ)イ
ソフタル酸ジクロライド、4−メチル−5−(パーフル
オロノネニルオキシ)イソフタル酸ジクロライド、4−
メトキシ−5−(パーフルオロノネニルオキシ)イソフタ
ル酸ジクロライド、4−フルオロ−5−(パーフルオロ
ノネニルオキシ)イソフタル酸ジクロライド、4−クロ
ロ−5−(パーフルオロノネニルオキシ)イソフタル酸
ジクロライド、4−ブロモ−5−(パーフルオロノネニ
ルオキシ)イソフタル酸ジクロライド、5−(パーフル
オロヘキセニルオキシ)イソフタル酸ジクロライド、4
−メチル−5−(パーフルオロヘキセニルオキシ)イソフ
タル酸ジクロライド、4−メトキシ−5−(パーフルオ
ロヘキセニルオキシ)イソフタル酸ジクロライド、4−
フルオロ−5−(パーフルオロヘキセニルオキシ)イソ
フタル酸ジクロライド、4−クロロ−5−(パーフルオ
ロヘキセニルオキシ)イソフタル酸ジクロライド、4−
ブロモ−5−(パーフルオロヘキセニルオキシ)イソフ
タル酸ジクロライド等がある。
【0031】前記に例示した化合物において、パーフル
オロノネニル基又はパーフルオロヘキセニル基の代わり
に、−C1019基、−C1223基等を有する化合物も同
様に例示することができる。
【0032】前記の式(VI)中、R1 としての1価の有
機基又はR1 とR2 を併せた2価の有機基は、アミノ基
を保護する基であり、このような保護基は前記の式(I
V)において説明したものがある。
【0033】式(VI)で表されるアミノ基が保護された
アミノヒドロキシベンゼン化合物としては、1−ヒドロ
キシ−4−(ベンジルオキシカルボニルアミノ)ベンゼ
ン、1−ヒドロキシ−4−(t−ブチルオキシカルボニ
ルアミノ)ベンゼン、1−ヒドロキシ−4−(p−メト
キシベンジルオキシカルボニルアミノ)ベンゼン、1−
ヒドロキシ−4−(p−ニトロベンジルオキシカルボニ
ルアミノ)ベンゼン、1−ヒドロキシ−4−(p−ビフ
ェニルイソプロピルオキシカルボニルアミノ)ベンゼ
ン、1−ヒドロキシ−4−(9−フルオレニルメチルオ
キシカルボニルアミノ)ベンゼン、1−ヒドロキシ−4
−(アセチルアミノ)ベンゼン、1−ヒドロキシ−4−
(4−トルエンスルホニルアミノ)ベンゼン、1−ヒド
ロキシ−4−(トリチルアミノ)ベンゼン、1−ヒドロ
キシ−3−メチル−4−(ベンジルオキシカルボニルア
ミノ)ベンゼン、1−ヒドロキシ−3−メトキシ−4−
(ベンジルオキシカルボニルアミノ)ベンゼン、1−ヒ
ドロキシ−3−フルオロ−4−(ベンジルオキシカルボ
ニルアミノ)ベンゼン、1−ヒドロキシ−3−クロロ−
4−(ベンジルオキシカルボニルアミノ)ベンゼン、1
−ヒドロキシ−3−ブロモ−4−(ベンジルオキシカル
ボニルアミノ)ベンゼン、1−ヒドロキシ−3−メチル
−4−(t−ブチルオキシカルボニルアミノ)ベンゼ
ン、1−ヒドロキシ−3−メトキシ−4−(t−ブチル
オキシカルボニルアミノ)ベンゼン、1−ヒドロキシ−
3−フルオロ−4−(t−ブチルオキシカルボニルアミ
ノ)ベンゼン、
【0034】1−ヒドロキシ−3−クロロ−4−(t−
ブチルオキシカルボニルアミノ)ベンゼン、1−ヒドロ
キシ−3−ブロモ−4−(t−ブチルオキシカルボニル
アミノ)ベンゼン、1−ヒドロキシ−3−(ベンジルオ
キシカルボニルアミノ)ベンゼン、1−ヒドロキシ−3
−(t−ブチルオキシカルボニルアミノ)ベンゼン、1
−ヒドロキシ−3−(p−メトキシベンジルオキシカル
ボニルアミノ)ベンゼン、1−ヒドロキシ−3−(p−
ニトロベンジルオキシカルボニルアミノ)ベンゼン、1
−ヒドロキシ−3−(p−ビフェニルイソプロピルオキ
シカルボニルアミノ)ベンゼン、1−ヒドロキシ−3−
(9−フルオレニルメチルオキシカルボニルアミノ)ベ
ンゼン、1−ヒドロキシ−3−(ベンジルオキシカルボ
ニルアミノ)−5−メチルベンゼン、1−ヒドロキシ−
3−(ベンジルオキシカルボニルアミノ)−5−メトキ
シベンゼン、1−ヒドロキシ−3−(ベンジルオキシカ
ルボニルアミノ)−5−フルオロベンゼン、1−ヒドロ
キシ−3−(ベンジルオキシカルボニルアミノ)−5−
クロロベンゼン、1−ヒドロキシ−3−(ベンジルオキ
シカルボニルアミノ)−5−ブロモベンゼン、1−ヒド
ロキシ−3−(t−ブチルオキシカルボニルアミノ)−
5−メチルベンゼン、1−ヒドロキシ−3−(t−ブチ
ルオキシカルボニルアミノ)−5−メトキシベンゼン、
1−ヒドロキシ−3−(t−ブチルオキシカルボニルア
ミノ)−5−フルオロベンゼン、
【0035】1−ヒドロキシ−3−(t−ブチルオキシ
カルボニルアミノ)−5−クロロベンゼン、1−ヒドロ
キシ−3−(t−ブチルオキシカルボニルアミノ)−5
−ブロモベンゼン、1−ヒドロキシ−2−(ベンジルオ
キシカルボニルアミノ)ベンゼン、1−ヒドロキシ−2
−(t−ブチルオキシカルボニルアミノ)ベンゼン、1
−ヒドロキシ−2−(p−メトキシベンジルオキシカル
ボニルアミノ)ベンゼン、1−ヒドロキシ−2−(p−
ニトロベンジルオキシカルボニルアミノ)ベンゼン、1
−ヒドロキシ−2−(p−ビフェニルイソプロピルオキ
シカルボニルアミノ)ベンゼン、1−ヒドロキシ−2−
(9−フルオレニルメチルオキシカルボニルアミノ)ベ
ンゼン、1−ヒドロキシ−2−(ベンジルオキシカルボ
ニルアミノ)−4−メチルベンゼン、1−ヒドロキシ−
2−(ベンジルオキシカルボニルアミノ)−4−メトキ
シベンゼン、1−ヒドロキシ−2−(ベンジルオキシカ
ルボニルアミノ)−4−フルオロベンゼン、1−ヒドロ
キシ−2−(ベンジルオキシカルボニルアミノ)−4−
クロロベンゼン、1−ヒドロキシ−2−(ベンジルオキ
シカルボニルアミノ)−4−ブロモベンゼン、1−ヒド
ロキシ−2−(t−ブチルオキシカルボニルアミノ)−
4−メチルベンゼン、1−ヒドロキシ−2−(t−ブチ
ルオキシカルボニルアミノ)−4−メトキシベンゼン、
1−ヒドロキシ−2−(t−ブチルオキシカルボニルア
ミノ)−4−フルオロベンゼン、1−ヒドロキシ−2−
(t−ブチルオキシカルボニルアミノ)−4−クロロベ
ンゼン、1−ヒドロキシ−2−(t−ブチルオキシカル
ボニルアミノ)−4−ブロモベンゼン等がある。
【0036】前記の式(I)、(II)、(III)、(I
V)及び(V)において、これらの式中のRfとして
は、例えば、下記化20に示す式(a)〜(i)の基等
がある。
【化20】
【0037】式(V)で表される化合物の一例として、
5−(パーフルオロノネニルオキシ)イソフタル酸ジク
ロライドがあり、以下はこの化合物を用いて説明する
が、式(V)で表される他の化合物についても、以下の
説明は本質的に異なるところはない。5−(パーフルオ
ロノネニルオキシ)イソフタル酸ジクロライドとアミノ
基が保護されたアミノヒドロキシベンゼン化合物との反
応は、新化学講座14巻(II)(丸善(株)昭和52年
12月20日発行)第1020頁以下に示される様な公
知の方法を採用することができる。例えば、窒素雰囲気
中で反応させ、生成する塩酸を捕獲するためにピリジ
ン、トリエチルアミン、ジメチルアニリン等の塩基を用
いる。塩基の使用量は、生成する塩酸に対して1モル当
量〜3モル当量用いることが好ましい。1モル当量より
少ないと塩酸の捕獲が不十分であり、3モル当量より多
いと副反応などにより収率が低下する場合がある。
【0038】更に、この反応を促進させる触媒として、
N,N−ジメチルアミノピリジン、4−ピロリジノピリ
ジン、ジアザビシクロノネン(DBN)、ジアザビシク
ロウンデセン(DBU)等の強塩基を用いることができ
る。触媒の使用量は、塩酸を捕獲するために加えた塩基
に対して、0.5モル%から200モル%用いることが
好ましい。
【0039】上記反応は、通常、有機触媒中で行う。用
いることのできる溶媒としては、トルエン、ベンゼン、
テトラヒドロフランジエチルエーテル等、酸クロライド
やフェノールと反応性のない有機溶媒がある。これら有
機溶媒は、互いに相溶すれば2種以上を混合して用いて
も良い。使用する有機溶媒は充分に脱水したものを用い
ることが好ましい。反応系中に水分が存在すると酸クロ
ライドが分解するため収率が低下することがある。
【0040】前記の反応によって、式(VI)で表される
アミノ基が保護された含フッ素ジアミンが得られるが、
これは、溶媒留去や貧溶媒と混合して沈澱させる方法等
により分離して次の反応に供してもよく、場合により反
応液のまま次の反応に供してもよい。
【0041】5−(パーフルオロノネニルオキシ)イソ
フタル酸ジクロライドは5−(パーフルオロノネニルオ
キシ)イソフタル酸を塩化チオニル、五塩化リン、三塩
化リン等を用いる公知の酸クロライド合成方法によって
得られる。反応条件は用いる試薬により異なり、特に限
定するものではない。
【0042】前記の5−(パーフルオロノネニルオキ
シ)イソフタル酸は、化21〔式(VII)〕
【化21】 (ただし、式中、−C917基は二重結合を1個含み、
適宜分岐していてもよい。)で示される化合物である。
【0043】式(VII)における−C917基は、下記に
示すように例えば、ヘキサフルオロプロペンの3量体に
基づいて導入される。特開昭60−51146号公報に
示された方法に従い、ヘキサフルオロプロペンの3量体
と5−ヒドロキシイソフタル酸を、非プロトン性極性溶
媒中、室温以下で塩基触媒の存在下に反応させると、下
記化22〔式(VIII)〕で示される化合物が得られる。
【化22】
【0044】本発明のポリイミド系樹脂の製造法におい
て、式(III)で表される芳香族ジアミンと併用できる
ジアミン化合物としては、4−アミノフエニル−3−ア
ミノ安息香酸、2,2−ビス(4−アミノフエニル)プ
ロパン、2,6−ジアミノピリジン、ビス(4−アミノ
フエニル)ジエチルシラン、ビス−(4−アミノフエニ
ル)ジフエニルシラン、ビス−(4−アミノフエニル)
エチルホスフインオキサイド、ビス−(4−アミノフエ
ニル)−N−ブチルアミン、ビス−(4−アミノフエニ
ル)−N−メチルアミン、N−(3−アミノフエニル)
−4−アミノベンズアミド、4−アミノフエニル−3−
アミノ安息香酸、3,3′−ジアミノジフエニルメタ
ン、3,3′−ジアミノジフエニルエーテル、3,3′
−ジアミノジフエニルスルホン、3,3′−ジアミノジ
フエニルプロパン、3,3′−ジアミノジフエニルスル
フイド、p−フエニレンジアミン、m−フエニレンジア
ミン、4,4′−ジアミノジフエニルプロパン、4,
4′−ジアミノジフエニルメタン、3,3′−ジアミノ
ベンゾフエノン、4,4′−ジアミノジフエニルスルフ
イド、4,4′−ジアミノジフエニルスルホン、4,
4′−ジアミノジフエニルエーテル、3,4′−ジアミ
ノジフエニルエーテル、1,5−ジアミノナフタレン、
2,4−ビス(β−アミノ−t−ブチル)トルエン、ビ
ス(p−β−アミノ−t−ブチル−フエニル)エーテ
ル、ビス(p−β−メチル−γ−アミノ−ペンチル)ベ
ンゼン、ビス−p−(1,1−ジメチル−5−アミノペ
ンチル)ベンゼン、
【0045】ヘキサメチレンジアミン、ヘプタメチレン
ジアミン、オクタメチレンジアミン、ノナメチレンジア
ミン、デカメチレンジアミン、テトラメチレンジアミ
ン、プロピレンジアミン、3−メチルヘプタメチレンジ
アミン、4.4′−ジメチルヘプタメチレンジアミン、
2,11−ジアミノドデカン、1,2−ビス(3−アミ
ノプロポキシ)エタン、2,2−ジメチルプロピレンジ
アミン、3−メトキシ−ヘキサメチレンジアミン、2,
5−ジメチルヘキサメチレンジアミン、2,5−ジメチ
ルヘプタメチレンジアミン、5−メチルノナメチレンジ
アミン、2,17−ジアミノアイコサデカン、1,4−
ジアミノシクロヘキサン、1,10−ジアミノ−1,1
0−ジメチルデカン、1,12−ジアミノオクタデカ
ン、2,2−ビス(4−アミノフエニル)ヘキサフルオ
ロプロパン、2,2−ビス(4−(4−アミノフエノキ
シ)フエニル)ヘキサフルオロプロパン、3,3′−ジ
メチル−4,4′−ジアミノジフエニルメタン、3,
3′−ジエチル−4,4′−ジアミノジフエニルメタ
ン、3,3′−ジメトキシ−4,4′−ジアミノジフエ
ニルメタン、3,3′ジエトキシ−4,4′−ジアミノ
ジフエニルメタン、3,3′−ジフルオロ−4,4′−
ジアミノジフエニルメタン、3,3′−ジクロロ−4,
4′−ジアミノジフエニルメタン、3,3′−ジブロモ
−4,4′−ジアミノジフエニルメタン、
【0046】3,3′−ジ(トリフルオロメチル)−
4,4′−ジアミノジフエニルメタン、3,3′−ジメ
チル−4,4′−ジアミノジフエニルエーテル、3,
3′−ジイソプロピル−4,4′−ジアミノジフエニル
エーテル、3,3′−ジメトキシ−4,4′−ジアミノ
ジフエニルエーテル、3,3′−ジエトキシ−4,4′
−ジアミノジフエニルエーテル、3,3′−ジフルオロ
−4,4′−ジアミノジフエニルエーテル、3,3′−
ジクロロ−4,4′−ジアミノジフエニルエーテル、
3,3′−ジブロモ−4,4′−ジアミノジフエニルエ
ーテル、3,3′−ジ(トリフルオロメチル)−4,4′
−ジアミノジフエニルエーテル、3,3′−ジメチル−
4,4′−ジアミノジフエニルスルホン、3,3′−ジ
メトキシ−4,4′−ジアミノジフエニルスルホン、
3,3′−ジエトキシ−4,4′−ジアミノジフエニル
スルホン、3,3′−ジフルオロ−4,4′−ジアミノ
ジフエニルスルホン、3,3′−ジクロロ−4,4′−
ジアミノジフエニルスルホン、3,3′−ジブロモ−
4,4′−ジアミノジフエニルスルホン、3,3′−ジ
(トリフルオロメチル)−4,4′−ジアミノジフエニル
スルホン、3,3′−ジメチル−4,4′−ジアミノジ
フエニルプロパン、3,3′−ジメトキシ−4,4′−
ジアミノジフエニルプロパン、3,3′−ジエトキシ−
4,4′−ジアミノジフエニルプロパン、3,3′−ジ
フルオロ−4,4′−ジアミノジフエニルプロパン、
3,3′−ジクロロ−4,4′−ジアミノジフエニルプ
ロパン、3,3′−ジブロモ−4,4′−ジアミノジフ
エニルプロパン、3,3′−ジ(トリフルオロメチル)−
4,4′−ジアミノジフエニルプロパン、3,3′−ジ
メチル−4,4′−ジアミノジフエニルスルフイド、
3,3′−ジメトキシ−4,4′−ジアミノジフエニル
スルフイド、3,3′−ジエトキシ−4,4′−ジアミ
ノジフエニルスルフイド、3,3′−ジフルオロ−4,
4′−ジアミノジフエニルスルフイド、3,3′−ジク
ロロ−4,4′−ジアミノジフエニルスルフイド、3,
3′−ジブロモ−4,4′−ジアミノジフエニルスルフ
イド、3,3′−ジ(トリフルオロメチル)−4,4′
−ジアミノジフエニルスルフイド、3,3′−ジメチル
−4,4′−ジアミノジフエニルヘキサフルオロプロパ
ン、3,3′-ジメトキシ-4,4′-ジアミノジフエニ
ルヘキサフルオロプロパン、3,3′-ジエトキシ-4,
4′-ジアミノジフエニルヘキサフルオロプロパン、
3,3′-ジフルオロ-4,4′-ジアミノジフエニルヘ
キサフルオロプロパン、3,3′−ジクロロ−4,4′
−ジアミノジフエニルヘキサフルオロプロパン、3,
3′−ジブロモ−4,4′−ジアミノジフエニルヘキサ
フルオロプロパン、3,3′−ジ(トリフルオロメチ
ル)−4,4′−ジアミノジフエニルヘキサフロオロプ
ロパン、
【0047】3,3′−ジメチル−4,4′−ジアミノ
ベンゾフエノン、3,3′−ジメトキシ−4,4′−ジ
アミノベンゾフエノン、3,3′−ジエトキシ−4,
4′−ジアミノベンゾフエノン、3,3′−ジフルオロ
−4,4′−ジアミノベンゾフエノン、3,3′−ジク
ロロ−4,4′−ジアミノベンゾフエノン、3,3′−
ジブロモ−4,4′−ジアミノベンゾフエノン、3,
3′−ジ(トリフルオロメチル)−4,4′−ジアミノ
ベンゾフエノン、3,3′−ジメチルベンジジン、3,
3′,5,5′−テトラメチル−4,4′−ジアミノジ
フエニルメタン、3,3′,5,5′−テトライソプロ
ピル−4,4′−ジアミノジフエニルメタン、3,
3′,5,5′−テトラメトキシ−4,4′−ジアミノ
ジフエニルメタン、3,3′,5,5′−テトラエトキ
シ−4,4′−ジアミノジフエニルメタン、3,3′,
5,5′−テトラフルオロ−4,4′−ジアミノジフエ
ニルメタン、3,3′,5,5′−テトラクロロ−4,
4′−ジアミノジフエニルメタン、3,3′,5,5′
−テトラブロモ−4,4′−ジアミノジフエニルメタ
ン、3,3′,5,5′−テトラ(トリフルオロメチ
ル)−4,4′−ジアミノジフエニルメタン、3,
3′,5,5′−テトラメチル−4,4′−ジアミノジ
フエニルエーテル、3,3′,5,5′−テトラエチル
−4,4′−ジアミノジフエニルエーテル、3,3′,
5,5′-テトラメトキシ-4,4′-ジアミノジフエニ
ルエーテル、3,3′,5,5′-テトラエトキシ-4,
4′-ジアミノジフエニルエーテル、3,3′,5,
5′−テトフルオロ−4,4′−ジアミノジフエニルエ
ーテル、3,3′,5,5′−テトラクロロ−4,4′
−ジアミノジフエニルエーテル、3,3′,5,5′−
テトラブロモ−4,4′−ジアミノジフエニルエーテ
ル、3,3′,5,5′−テトラ(トリフルオロメチ
ル)−4,4′−ジアミノジフエニルエーテル、
【0048】3,3′,5,5′−テトラメチル−4,
4′−ジアミノジフエニルスルホン、3,3′,5,
5′-テトラメトキシ-4,4′-ジアミノジフエニルス
ルホン、3,3′,5,5′-テトラエトキシ-4,4′
-ジアミノジフエニルスルホン、3,3′,5,5′-テ
トラフルオロ-4,4′-ジアミノジフエニルスルホン、
3,3′,5,5′−テトラクロロ−4,4′−ジアミ
ノジフエニルスルホン、3,3′,5,5′−テトラブ
ロモ−4,4′−ジアミノジフエニルスルホン、3,
3′,5,5′−テトラ(トリフルオロメチル)−4,
4′−ジアミノジフエニルスルホン、3,3′,5,
5′−テトラメチル−4,4′−ジアミノジフエニルプ
ロパン、3,3′,5,5′−テトラメトキシ−4,
4′−ジアミノジフエニルプロパン、3,3′,5,
5′−テトラエトキシ−4,4′−ジアミノジフエニル
プロパン、3,3′,5,5′−テトラフルオロ−4,
4′−ジアミノジフエニルプロパン、3,3′,5,
5′−テトラクロロ−4,4′−ジアミノジフエニルプ
ロパン、3,3′,5,5′−テトラブロモ−4,4′
−ジアミノジフエニルプロパン、3,3′,5,5′−
テトラ(トリフルオロメチル)−4,4′−ジアミノジ
フエニルプロパン、3,3′,5,5′-テトラメチル-
4,4′-ジアミノジフエニルスルフイド、3,3′,
5,5′−テトラメトキシ−4,4′−ジアミノジフエ
ニルスルフイド、3,3′,5,5′−テトラエトキシ
−4,4′−ジアミノジフエニルスルフイド、
【0049】3,3′,5,5′−テトラフルオロ−
4,4′−ジアミノジフエニルスルフイド、3,3′,
5,5′-テトラクロロ-4,4′-ジアミノジフエニル
スルフイド、3,3′,5,5′-テトラブロモ-4,
4′-ジアミノジフエニルスルフイド、3,3′,5,
5′−テトラ(トリフルオロメチル)−4,4′−ジア
ミノジフエニルスルフイド、3,3′,5,5′−テト
ラメチル−4,4′−ジアミノジフエニルヘキサフルオ
ロプロパン、3,3′,5,5′−テトラメトキシ−
4,4′−ジアミノジフエニルヘキサフルオロプロパ
ン、3,3′,5,5′−テトラエトキシ−4,4′−
ジアミノジフエニルヘキサフルオロプロパン、3,
3′,5,5′−テトラフロオロ−4,4′−ジアミノ
ジフエニルヘキサフルオロプロパン、3,3′,5,
5′−テトラクロロ−4,4′−ジアミノジフエニルヘ
キサフルオロプロパン、3,3′,5,5′−テトラブ
ロモ−4,4′−ジアミノジフエニルヘキサフルオロプ
ロパン、3,3′,5,5′−テトラ(トリフルオロメ
チル)−4,4′−ジアミノジフエニルヘキサフルオロ
プロパン、
【0050】3,3′,5,5′−テトラメチル−4,
4′−ジアミノベンゾフエノン、3,3′,5,5′−
テトラメトキシ−4,4′−ジアミノベンゾフエノン、
3,3′,5,5′−テトラエトキシ−4,4′−ジア
ミノベンゾフエノン、3,3′,5,5′−テトラフロ
オロ−4,4′−ジアミノベンゾフエノン、3,3′,
5,5′−テトラクロロ−4,4′−ジアミノベンゾフ
エノン、3,3′,5,5′−テトラブロモ−4,4′
−ジアミノベンゾフエノン、3,3′,5,5′−テト
ラ(トリフルオロメチル)−4,4′−ジアミノベンゾ
フエノン、3,3′,5,5′−テトライソプロピル−
4,4′−ジアミノジフエニルメタン、3,3′−ジイ
ソプロピル−5,5′−ジメチル−4,4′−ジアミノ
ジフエニルメタン、3,3′−ジイソプロピル−5,
5′−ジエチル−4,4′−ジアミノジフエニルメタ
ン、3,3′−ジイソプロピル−5,5′−ジメチル−
4,4′−ジアミノジフエニルエーテル、3,3′−ジ
イソプロピル−5,5′−ジエチル−4,4′−ジアミ
ノジフエニルエーテル、3,3′−ジイソプロピル−
5,5′−ジメチル−4,4′−ジアミノジフエニルプ
ロパン、3,3′−ジイソプロピル−5,5′−ジエチ
ル−4,4′−ジアミノジフエニルプロパン、3,3′
−ジイソプロピル−5,5′−ジメチル−4,4′−ジ
アミノジフエニルスルホン、3,3′−ジイソプロピル
−5,5′−ジエチル−4,4′−ジアミノジフエニル
スルホン、1,3−ジアミノ−5−(パーフルオロノネ
ニルオキシ)ベンゼン等があり、2種類以上を併用して
もよい。
【0051】また、ジアミンの一部として、シリコンジ
アミンを使用してもよい。このようなシリコンジアミン
としては、1,3−ビス(3−アミノプロピル)−1,
1,1−テトラフェニルジシロキサン、1,3−ビス
(3−アミノプロピル)−1,1,1−テトラメチルジ
シロキサン、1,3−ビス(4−アミノブチル)−1,
1,1−テトラメチルジシロキサン等がある。シリコン
ジアミンを使用するときは、これらの量は、ジアミンの
総量に対して、0.1〜10モル%使用するのが好まし
い。シリコンジアミンの使用により、得られるポリイミ
ド系樹脂は、密着性が向上する。
【0052】ポリイミド系樹脂の製造に際しては、テト
ラカルボン酸二無水物とジアミンを適当な温度で反応さ
せる。この反応に際し、適当な条件を選定することによ
り、イミド化の度合を適宜調整することができる。例え
ば、100℃以上特に120℃以上で、必要に応じ、ト
リブチルアミン、トリエチルアミン、亜リン酸トリフエ
ニル等の触媒の存在下に反応させることにより、完全に
又はほとんど完全にイミド化したポリイミドを製造する
ことができ、(触媒は、反応成分の総量に対して0〜1
5重量%使用するのが好ましく、特に0.01 〜15重
量%使用するのが好ましい)、80℃以下、特に50℃
以下で反応させると、ポリイミドの前駆体であつて全く
又はほとんどイミド化されていない、ポリアミド酸を製
造することができる。さらにイミド化が部分的に進行し
たポリイミド前駆体を製造することもできる。
【0053】また、上記ポリアミド酸又は、イミド化が
部分的に進行したポリイミドの前駆体をさらに100 ℃以
上、特に120℃以上に加熱してイミド化させる方法又
は無水酢酸、無水プロピオン酸、無水安息香酸等の酸無
水物、ジシクロヘキシルカルボジイミド等のカルボジイ
ミド等の閉環剤、さらに必要に応じてピリジン、イソキ
ノリン、トリメチルアミン、アミノピリジン、イミダゾ
ール等の閉環触媒の存在下に、化学閉環(イミド化)さ
せる(閉環剤及び閉環触媒は、それぞれ酸無水物1モル
に対して1〜8モルの範囲内で使用するのが好ましい)
方法によって、イミド化がほとんど又は完全に完結した
ポリイミドを製造することができる。これらの反応は、
有機溶剤の存在下で行うことが好ましい。
【0054】上記の反応において使用できる有機極性溶
媒としては、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−
ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、
ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルホスホルアミド、
フエノール、m−クレゾール、クロルベンゼンなどがあ
り、互いに相溶すれば2種類以上を混合して用いても良
い。また、これらの有機極性溶媒とともに、トルエン、
キシレン、セロソルブアセテート、メチルセロソルブな
どの汎用溶媒をポリイミド樹脂又はその前駆体の溶解性
を低下させない範囲で併用することができる。反応原料
を加える順番については特に制限はない。
【0055】本発明におけるポリイミド又はポリアミド
酸等のポリイミド系樹脂は、有機溶剤に溶解させたワニ
ス状、又は、粉末状で使用することができる。特に、ポ
リアミド酸及び、イミド化の度合が低いポリイミドの前
駆体は、有機溶剤に可溶であり、ワニス状で使用するこ
とができるが、イミド化がほとんど完結したポリイミド
樹脂は、有機溶剤に可溶のものと、難溶のものがあり、
後者は粉末状で使用されるのが好ましい。また、イミド
化反応に伴う縮合水によるボイドを防止するためには、
イミド化がほとんど完結したポリイミドとしたのち使用
するのが好ましい。
【0056】ポリイミド系樹脂のワニスはガラス、シリ
コンウエハなどの基板表面にスピンコート、スプレ、は
け塗りなど通常用いられる方法で塗布した後、加熱する
ことにより、ポリイミドの皮膜とすることができる。こ
の場合、ポリイミド前駆体を用いたときは、加熱処理の
際イミド化させる。
【0057】また、ポリイミド系樹脂のワニスをガラス
板、ステンレス板等に流延塗布し、乾燥して溶剤を除去
した後、得られたフィルムをガラス板、ステンレス板等
から引き剥し、フィルムを製造することができる。この
フィルムは接着剤等として使用できる。
【0058】上記のポリイミドの皮膜は、ヒドラジン、
水酸化テトラメチルアンモニウム等の通常、ポリイミド
樹脂に用いられるエッチング液によつて容易にスルーホ
ール等の加工ができる。
【0059】前記ポリアミド酸は、N,N−ジメチルホ
ルムアミドに0.1g/dlの濃度で溶解し、30℃で
測定したときの還元粘度が0.1dl/g以上であるの
が好ましい。
【0060】また、前記ポリイミドは、ガラス転移温度
を容易に150℃〜300℃に調整することができ、熱
分解温度は350℃以上に調整できる。さらに、該ポリ
イミドは、吸水率を1%以下、特に0.5%以下に調整
できる。各工程で得られる化合物は、カラム分離、アル
コールからの再結晶などにより精製することができる。
【0061】
【実施例】先ず、5−(パーフルオロノネニルオシキ)
イソフタル酸ジクロライド、1−ヒドロキシ−4−(ベ
ンジルオキシカルボニルアミノ)ベンゼン、5−(パー
フルオロノネニルオキシ)イソフタル酸ビス4−(ベン
ジルオキシカルボニルアミノフェニルエステル)、及び
5−(パーフルオロノネニルオキシ)イソフタル酸ビス
(4−アミノフェニルエステル)を合成した。
【0062】(合成例1) 5−(パーフルオロノネニ
ルオシキ)イソフタル酸ジクロライドの合成 式(VIII)の5−(パーフルオロノネニルオキシ)イソフ
タル酸61.2g(0.1モル)に塩化チオニル120
g(0.1モル)を加え、80℃で加熱し、12時間
後、反応系が均一な溶液となったのち、過剰の塩化チオ
ニルを減圧留去し、減圧蒸留を行ない、5−(パーフル
オロノネニルオキシ)イソフタル酸ジクロライドを得
た。
【0063】(合成例2) 1−ヒドロキシ−4−(ベ
ンジルオキシカルボニルアミノ)ベンゼンの合成 p−アミノフェノール13.08g(0.120モル)
に乾燥テトラヒドロフラン(THF)260ml、ピリ
ジン11.38g(0.144モル)を加え、窒素気流
下、氷浴上でベンジルオキシカルボニルクロライドの3
0%トルエン溶液を1時間かけて滴下し、その後、0℃
で5時間、及び室温で16時間反応させ、生じたピリジ
ン塩酸塩をろ別し、ろ液をエバポレートして濃縮し、こ
れを大量の水に注いで沈澱させ、生じた白色沈澱をろ
過、減圧乾燥して、1−ヒドロキシ−4−(ベンジルオ
キシカルボニルアミノ)ベンゼンを得た。
【0064】(合成例3) 5−(パーフルオロノネニ
ルオキシ)イソフタル酸ビス4−(ベンジルオキシカル
ボニルアミノフェニルエステル)の合成 1−ヒドロキシ−4−(ベンジルオキシカルボニルアミ
ノ)ベンゼン11.7g(48.0ミリモル)を乾燥T
HF80mlに溶解し、ピリジン3.79g(48.0
ミリモル)及びN,N−ジメチルアミノピリジン0.4
9g(4.0ミリモル)を加え、窒素気流下、5−(パ
ーフルオロノネニルオキシ)イソフタル酸ジクロライド
13.0g(20.0ミリモル)の乾燥THF溶液(4
0ml)をゆっくりと滴下し、その後、室温で5時間、
及び60℃で2時間反応させ、生じたピリジン塩酸塩を
ろ別し、ろ液をエバポレートして濃縮後、これを大量の
水中に注ぎ、生じた白色沈澱をろ過、水で洗浄し、減圧
乾燥して、下記の化23の5−(パーフルオロノネニル
オシキ)イソフタル酸ビス4−(ベンジルオキシカルボ
ニルアミノフェニルエステル)を得た。
【化23】
【0065】(合成例4) 5−(パーフルオロノネニ
ルオキシ)イソフタル酸ビス(4−アミノフェニルエス
テル)の合成 5−(パーフルオロノネニルオシキ)イソフタル酸ビス
4−(ベンジルオキシカルボニルアミノフェニルエステ
ル)10.6g(0.010モル)にTHF50ml、
5%パラジウム/カーボン2.7gを加え、水素気流
下、室温で7時間攪拌後、パラジウム/カーボンをろ別
し、ろ液を留去し、酢酸エチル/ヘキサンを展開溶媒と
してカラム分離し、下記の化24の5−(パーフルオロ
ノネニルオキシ)イソフタル酸ビス(4−アミノフェニ
ルエステル)を得た。
【化24】
【0066】実施例1 温度計、かくはん装置、乾燥管及び窒素導入管を備えた
四つ口フラスコに、乾燥したN,N−ジメチルアセトア
ミド8g及び上記で得た5−(パーフルオロノネニルオ
キシ)イソフタル酸ビス(4−アミノフェニルエステ
ル)〔化24〕1.59g(2ミリモル)をとり、撹拌
した。ジアミンが溶解した後、氷浴で冷却しながら、
2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフエニル)ヘキサ
フルオロプロパン二無水物0.89g(2ミリモル)を
少量ずつ添加した。添加終了後、氷浴で冷却しながら5
時間反応させ、ポリアミド酸の溶液を得た。
【0067】上記ポリアミド酸の溶液を水中に投入し、
沈殿したポリアミド酸をろ別し、乾燥した。このポリア
ミド酸の赤外線吸収スペクトル(IRスペクトル)を図
1に示した。また、該ポリアミド酸をN,N−ジメチル
アセトアミドに0.1g/dlの濃度で溶解し、30℃
で還元粘度を測定した結果を表1に示した。
【0068】更に、上記ポリアミド酸の溶液をガラス基
板上にスピンコートにより塗布し、順次150℃、20
0℃、250℃及び300℃でそれぞれ30分間ずつ加
熱し、ポリイミドの皮膜を得た。得られたポリイミドの
皮膜を用い、ポリイミドのIRスペクトルを測定した結
果を図2に、ガラス転移温度、熱分解温度、吸水率及び
誘電率を測定した結果を表1に示した。
【0069】ここで得られた含フッ素ポリイミドは、次
の化25で示される構成単位を含むものである。なお、
Rf'は前記化20中の式(a)の基を示す(以下、同
じ)。
【化25】
【0070】実施例2 温度計、かくはん装置、乾燥管及び窒素導入管を備えた
四つ口フラスコに、乾燥したN−メチル−2−ピロリド
ン8gをとり、これに5−(パーフルオロノネニルオキ
シ)イソフタル酸ビス(4−アミノフェニルエステル)
〔化24〕1.59g(2ミリモル)を加え、撹拌し
た。ジアミンが溶解した後、3,4,3´,4´−ベン
ゾフェノンテトラカルボン酸二無水物0.64g(2ミ
リモル)を少量ずつ添加した。添加終了後、室温で5時
間反応させ、ポリアミド酸の溶液を得た。この後、実施
例1に準じてポリアミド酸を単離し、還元粘度を測定し
た。更に、実施例1に準じてポリイミドの皮膜を作製
し、ガラス転移温度、熱分解温度及び吸水率を測定した
(表1)。
【0071】ここで得られた含フッ素ポリアミド酸は、
次の化26で示される構成単位を含むものである。
【化26】
【0072】実施例3 温度計、かくはん装置、乾燥管及び窒素導入管を備えた
四つ口フラスコに、乾燥したN,N−ジメチルアセトア
ミド8gをとり、これに5−(パーフルオロノネニルオ
キシ)イソフタル酸ビス(4−アミノフェニルエステ
ル)〔化24〕0.79g(1ミリモル)及び4,4′
−ジアミノジフエニルエーテル0.20g(1ミリモ
ル)を加え、均一溶液になるまで撹拌した。次いで、室
温で3,4,3´,4´−ビフェニルテトラカルボン酸
二無水物0.58g(2ミリモル)を少量づつ添加し、
室温で5時間反応させ、ポリアミド酸を得た。その後、
実施例1に準じてポリアミド酸を単離し、還元粘度を測
定した。更に、実施例1に準じてポリイミドの皮膜を作
製し、ガラス転移温度、熱分解温度及び吸水率を測定し
た(表1)。
【0073】ここで得られた含フッ素ポリイミドは、下
記の化27で示される構成単位が50モル%及び化28
で示される構成単位が50モル%を含むものである。
【化27】
【化28】
【0074】実施例4 温度計、かくはん装置、乾燥管及び窒素導入管を備えた
四つ口フラスコに、N,N−ジメチルホルムアミド8g
をとり、これに5−(パーフルオロノネニルオキシ)イ
ソフタル酸ビス(4−アミノフェニルエステル)〔化2
4〕1.59g(2ミリモル)を加え、均一溶液になる
まで撹拌した。次に氷浴で冷却しながら、3,4,3
´,4´−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物0.5
8g(2ミリモル)を少量ずつ添加した。添加終了後、
氷浴で冷却しながら5時間反応させ、ポリアミド酸を得
た。この後、実施例1に準じてポリアミド酸を単離し、
IRスペクトル及び還元粘度を測定した。さらに、実施
例1に準じてポリイミドの皮膜を作製し、IRスペクト
ル、ガラス転移温度、熱分解温度及び吸水率を測定し
た。ポリアミド酸のIRスペクトルを図3に、ポリイミ
ドのIRスペクトルを図4に、その他の測定結果を表1
に示した。
【0075】ここで得られた含フッ素ポリイミドは、次
の化29の構造式で示される構成単位を含むものであ
る。
【化29】
【0076】実施例5 温度計、かくはん装置、乾燥管及び窒素導入管を備えた
四つ口フラスコに、乾燥したN,N−ジメチルアセトア
ミド8g及び5−(パーフルオロノネニルオキシ)イソ
フタル酸ビス(4−アミノフェニルエステル)〔化2
4〕1.59g(2ミリモル)をとり、撹拌した。ジア
ミンが溶解した後、氷浴で冷却しながら、1,2,3,
4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物0.392
g(2ミリモル)を少量づつ添加し、添加終了後、氷浴
で冷却しながら5時間反応させ、ポリアミド酸の溶液を
得た。この後、実施例1に準じてポリアミド酸を単離
し、還元粘度を測定した。更に、実施例1に準じてポリ
イミドの皮膜を作製し、ガラス転移温度、熱分解温度及
び吸水率を測定した(表1)。
【0077】ここで得られた含フッ素ポリイミドは、次
の化30の構造式で示される構成単位を含むものであ
る。
【化30】
【0078】実施例6 温度計、かくはん装置、乾燥管及び窒素導入管を備えた
四つ口フラスコに、乾燥したN,N−ジメチルアセトア
ミド8g及び5−(パーフルオロノネニルオキシ)イソ
フタル酸ビス(4−アミノフェニルエステル)〔化2
4〕1.59g(2ミリモル)1.59gをとり、撹拌
した。ジアミンが溶解した後、氷浴で冷却しながら、ブ
タンテトラカルボン酸二無水物0.396g(2ミリモ
ル)を少量ずつ添加した。添加終了後、氷浴で冷却しな
がら5時間反応させ、ポリアミド酸の溶液を得た。この
後、実施例1に準じてポリアミド酸を単離し、還元粘度
を測定した。更に、実施例1に準じてポリイミドの皮膜
を作製し、ガラス転移温度、熱分解温度及び吸水率を測
定した(表1)。
【0079】ここで得られた含フッ素ポリイミドは、次
の化31の構造式で示される構成単位を含むものであ
る。
【化31】
【0080】実施例7 温度計、かくはん装置、乾燥管及び窒素導入管を備えた
四つ口フラスコに、乾燥したN,N−ジメチルアセトア
ミド8g及び5−(パーフルオロノネニルオキシ)イソ
フタル酸ビス(4−アミノフェニルエステル)〔化2
4〕1.59g(2ミリモル)をとり、撹拌した。ジア
ミンが溶解した後、氷浴で冷却しながら、ビス(エキソ
−ビシクロ〔2,2,1〕ヘプタ−2,3−ジカルボン
酸無水物)スルホン0.788g(2ミリモル)を少量
ずつ添加した。添加終了後氷浴で冷却しながら5時間反
応させ、ポリアミド酸の溶液を得た。この後、実施例1
に準じてポリアミド酸を単離し、還元粘度を測定した。
更に、実施例1に準じてポリイミドの皮膜を作製し、ガ
ラス転移温度、熱分解温度及び吸水率を測定した(表
1)。
【0081】ここで得られた含フッ素ポリイミドは、そ
れぞれ次の化32で示される構成単位を含むものであ
る。
【化32】
【0082】比較例1 温度計、かくはん装置、乾燥管及び窒素導入管を備えた
四つ口フラスコに、乾燥したN,N−ジメチルアセトア
ミド8g及び4,4′−ジアミノジフエニルエーテル
0.4g(2ミリモル)をとり、均一溶液になるまで撹
拌した。ジアミンが溶解した後、氷浴で冷却しながら、
2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフエニル)ヘキサ
フルオロプロパン二無水物0.89g(2ミリモル)を
少量ずつ添加した。添加終了後、氷浴で冷却しながら5
時間反応させ、ポリアミド酸を得た。その後、実施例1
に準じてポリアミド酸を単離し、還元粘度を測定した。
さらに、実施例1に準じてポリイミドの皮膜を作製し、
ガラス転移温度、熱分解温度及び吸水率を測定した。こ
れらの測定結果も表1に示した。
【0083】比較例2 2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフエニル)ヘキサ
フルオロプロパン二無水物0.89g(2ミリモル)の
代わりにベンゾフエノンテトラカルボン酸二無水物0.
64g(2ミリモル)を用いたほかは、比較例1と同様
に操作し、ポリアミド酸を単離し、その還元粘度を測定
し、更にポリイミドの皮膜を作製し、それのガラス転移
温度、熱分解温度及び吸水率を測定した(表1)。
【0084】なお、ガラス転移温度、熱分解温度、吸水
率及び誘電率の測定条件は以下に示す通りである。 1)ガラス転移温度 パーキンエルマ社製DSC−7型を用い昇温速度10℃
/min 試料量約10mgで測定した。 2)熱分解温度 示差熱天秤(真空理工(株)製TG−7000型)を用
い昇温速度10℃/min で測定した。 3)吸水率 ポリイミドフイルムを室温で24時間水に浸漬し、その
前後の重量変化より求めた。 4)誘電率 周波数10kHz、室温の条件で誘電率測定装置を用い
て測定した。
【0085】
【表1】 表1 特性の測定結果 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ポリアミド酸 ポリイミド 実施例又 ────── ───────────────────── は比較例 還元粘度 ガラス転移 熱分解温 吸水率 誘電率 (dl/g) 温度(℃) 度(℃) (%) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 実施例1 0.41 247 433 0.2 2.7 2 0.40 241 413 0.3 2.9 3 0.45 253 425 0.3 2.9 4 0.43 251 426 0.3 2.3 5 0.30 234 420 0.2 2.8 6 0.34 224 415 0.3 2.8 7 0.28 258 380 0.3 2.9 比較例1 0.55 175 450 1.1 3.6 2 0.63 293 463 1.3 3.5 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【0086】
【発明の効果】請求項1もしくは請求項2の含フッ素ポ
リイミド、及び請求項3もしくは請求項4の含フッ素ポ
リアミド酸は新規である。これらのポリイミド、あるい
はこれらのポリアミド酸から得られるポリイミドは低誘
電率であり、吸水率が低く、耐湿性に優れ、耐熱性も良
好である。請求項5の製造法により、上記ポリイミド、
又は上記ポリアミド酸を含むポリイミド系樹脂を容易に
製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1で得られたポリアミド酸のIRスペク
トルである。
【図2】実施例1で得られたポリイミドのIRスペクト
ルである。
【図3】実施例4で得られたポリアミド酸のIRスペク
トルである。
【図4】実施例4で得られたポリイミドのIRスペクト
ルである。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】化1〔式(I)〕 【化1】 〔ただし、式(I)中、Rはテトラカルボン酸二無水物
    の四価の残基を示し、Rf は−Cn2n-1(ただし、nは
    6〜12の整数で、これは二重結合を1個含み、適宜分
    岐していてもよい。)を示し、ベンゼン環の水素は適
    宜、置換基で置換されていてもよく、2個のイミド基の
    窒素原子はそれぞれエステル結合に対してオルト位、メ
    タ位又はパラ位に結合している。〕で表される構成単位
    を含んでなる、含フッ素ポリイミド。
  2. 【請求項2】上記の式(I)で表される構成単位のほか
    に、化2〔式(I')〕 【化2】 〔ただし、式(I')中、R’は式(I)中のRと異なっ
    ても同じであってもよいテトラカルボン酸二無水物の四
    価の残基であり、Xは下記の化3(式(A))とは異な
    る二価のジアミン残基であり、 【化3】 式(A)中、Rf は式(I)中における意味と同じであ
    り、ベンゼン環の水素は適宜、置換基で置換されていて
    もよい。〕で表される構成単位を含んでなる、含フッ素
    ポリイミド。
  3. 【請求項3】化4〔式(II)〕 【化4】 〔ただし、式(II)中、R及びRf は、式(I)中にお
    ける意味と同じであり、ベンゼン環の水素は適宜、置換
    基で置換されていてもよく、2個のイミド基の窒素原子
    はそれぞれエステル結合に対してオルト位、メタ位又は
    パラ位に結合している。〕で表される構成単位を含んで
    なる、含フッ素ポリアミド酸。
  4. 【請求項4】上記の式(II)で表される構成単位のほか
    に、化5〔式(II')〕 【化5】 〔ただし、式(II')中、R’及びXは式(I')式中にお
    ける意味と同じである。〕で表される構成単位を含んで
    なる、含フッ素ポリアミド酸。
  5. 【請求項5】(イ)テトラカルボン酸二無水物を含む酸
    無水物;及び(ロ)化6〔式(III)〕で表される含フ
    ッ素芳香族ジアミンを含むジアミン化合物; 【化6】 〔ただし、式(III)中、Rf は、式(I)中における
    意味と同じであり、ベンゼン環の水素は適宜、置換基で
    置換されていてもよい。〕を反応させることを特徴とす
    る含フッ素ポリイミド系樹脂の製造法。
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