JPH06144136A - エアバッグ装置 - Google Patents

エアバッグ装置

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JPH06144136A
JPH06144136A JP4292920A JP29292092A JPH06144136A JP H06144136 A JPH06144136 A JP H06144136A JP 4292920 A JP4292920 A JP 4292920A JP 29292092 A JP29292092 A JP 29292092A JP H06144136 A JPH06144136 A JP H06144136A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 エアバッグを乗員の上下左右方向に素早く展
開できるようにする。 【構成】 リテーナ44にインフレータ46と折り畳ま
れたエアバッグ50が取り付けられ、モジュールカバー
48で覆われている。このエアバッグ50は、先ず第1
の方向に折り畳まれ、次いで第2の方向に折り畳まれた
ものである。インフレータ46は、先ず第2の方向にガ
スを噴出し、しかる後第1の方向にガスを噴出する。 【効果】 エアバッグの展開方向とガス噴出方向が合致
するため、エアバッグが素早く乗員の上下左右方向に展
開する。インフレータの容量を小さくしてもエアバッグ
を急速に展開させることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両衝突時に展開して
乗員の保護を行なうエアバッグ装置に係り、特にステア
リングに装着される運転席用エアバッグ装置として好適
な装置に関する。さらに詳しくは、本発明は、エアバッ
グが素早く展開するように改良されたエアバッグ装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】自動車の座席前方の車体固定部に設けら
れるエアバッグ装置は、車両衝突等の緊急時において、
インフレータと称されるガス発生器から放出されるガス
の圧力により急速にエアバッグを膨張(展開)させて乗
員を保護するものである。
【0003】第10図に従来の運転席用エアバッグ装置
の一例を示す。リテーナ10の主板面10aの中央の開
口(インフレータ取付口)12にインフレータ14の先
端側が嵌装されている。
【0004】エアバッグ16は、該インフレータ14の
先端側を受け入れる受入口18を備えており、この受入
口18が取付口12の周縁部に配置されている。このエ
アバッグの受入口18の周縁部を押えリング(当て板)
20により取付口12の周縁部との間で挟持している。
【0005】押えリング20にスタッドボルト38を固
着し、このスタッドボルト38をエアバッグ16のボル
ト挿通孔、リテーナ10のボルト挿通孔及びインフレー
タ14のフランジ部に設けられたボルト挿通孔に挿通さ
せ、ナット40を締め込むことによりエアバッグ16及
びインフレータ14がリテーナ10に固定されている。
【0006】エアバッグ16は展開可能に折り畳まれた
状態となっており、モジュールカバー22で被われてい
る。このモジュールカバー22は、エアバッグ16がイ
ンフレータ14の放出ガスで展開される際に、エアバッ
グ16の膨張圧により破断される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記の運転席用エアバ
ッグ装置においては、インフレータ14が作動したとき
に、エアバッグ16がまず運転者に対し上下又は左右方
向に急速に展開することが、乗員保護の点からして好ま
しい。
【0008】本発明は、インフレータが作動したときに
このようにエアバッグが運転者の上下又は左右方向に急
速に展開されるエアバッグ装置を提供することを目的と
するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明のエアバッグ装置
は、主板面の中央部にインフレータ取付用の開口を有す
るリテーナと、前記開口に先端側を挿入させて該リテー
ナに取り付けられており、該先端側の側周面にガス噴出
口が設けられているインフレータと、前記リテーナに取
り付けられており、前記インフレータからの噴出ガスに
よって展開可能に折り畳まれたエアバッグと、前記エア
バッグを覆っており、前記エアバッグが展開するときに
は開裂されるモジュールカバーと、を備えたエアバッグ
装置において、該エアバッグは、まず前記リテーナの主
板面に沿う第1の方向に折り畳まれ、その後、該第1の
方向と直交する第2の方向に折り畳まれたものであり、
前記インフレータは、作動開始直後は前記第2の方向に
ガスを噴出し、その後前記第1の方向にガスを噴出する
ことを特徴とするものである。
【0010】
【作用】かかる本発明のエアバッグ装置においては、エ
アバッグはまず第1の方向に折り畳まれ、それから第2
の方向に折り畳まれているため、エアバッグが展開する
ときにはまずこの第2の方向に展開する。このエアバッ
グ装置のインフレータは、作動直後にはまずリテーナ主
板面に沿う第2の方向にのみガスを噴出する。そのた
め、インフレータ噴出ガスは専らこの第2の方向にガス
圧をかける。即ち、噴出ガス圧の殆どすべてがエアバッ
グを第2の方向に展開させる圧力として利用される。こ
の結果、エアバッグはこの第2の方向に急速に展開す
る。エアバッグが第2の方向へ展開し終った頃になる
と、こんどはインフレータは主として第1の方向にガス
を噴出する。この結果、インフレータの噴出ガス圧は殆
どすべてエアバッグの第1の方向への展開圧力として作
用するようになり、エアバッグはこの第1の方向へ急速
に展開する。
【0011】このように、インフレータの噴出ガス方向
がエアバッグの展開方向に合致したものとなるため、本
発明のエアバッグ装置においてはエアバッグがきわめて
急速に展開するようになる。しかも、噴出ガス圧の殆ど
すべてがエアバッグを展開方向に押し拡げる圧力として
有効に作用するため、インフレータの容量を小さくして
もエアバッグを十分に素早く展開させることが可能とな
る。
【0012】
【実施例】以下図面を参照して実施例について説明す
る。第1図乃至第6図は本発明の実施例に係るエアバッ
グ装置のエアバッグの折り畳み方法を説明する図であ
り、第1図乃至第6図の(A)はエアバッグの平面図、
(B)はそれぞれ(A)のB−B線に沿う側面図であ
る。第7図は第1図の7−7線に沿う断面図、第8図は
インフレータの平断面図、第9図は実施例に係るエアバ
ッグ装置の概略的な縦断面図である。第9図に示す通
り、この実施例に係るエアバッグ装置も、リテーナ44
の主板面44aにインフレータ46と、該インフレータ
46によって展開されるエアバッグ50を取り付け、折
り畳まれたエアバッグ50をモジュールカバー48で覆
った構成のものである。
【0013】このエアバッグ50は、中にガスが吹き込
まれていない状態にあっては、第1図及び第7図に示す
如く、平たい円形形状のものであり、裏面側の中央に
は、インフレータ46の先端側を受け入れるための開口
52が設けられている。また、このエアバッグ50は、
エアバッグ50が展開するときに空気を吸い込んだり、
或いは展開し終ったエアバッグ50に人体が当ってきた
ときに、エアバッグ内のガスを逃がして衝撃吸収を図る
ためのベントホール54が設けられている。
【0014】第1図乃至第6図を参照してこのエアバッ
グ50の折り畳み方について説明する。まず、第2図に
示す如く、折り返し線61に沿ってエアバッグ50の左
半分を表側に折り返し、次いで第3図の如く、この折り
返した側の先端を折り返し線62に沿って折り返す。次
いで、第4図に示す如く、エアバッグ50の右半分を折
り返し線63に沿って折り返し、さらにこの折り返され
た先端側を折り返し線64に沿って折り返す。
【0015】このように、エアバッグ50を第1の方向
1の方向に折り畳んで細長い長方形状とする。しかる
後、第6図に示す如く、この細長いエアバッグ50を折
り返し線65,66,67に沿って葛(つづら)折り状
に折り返すことにより、全体として正方形形状のエアバ
ッグ50の折り畳み体とする。
【0016】このように折り畳まれたエアバッグ50が
モジュールカバー48で覆われることにより、第9図に
示したエアバッグ装置が構成される。
【0017】第8図に示す如く、インフレータ46の内
部は、半径方向に伸びる4枚の仕切壁70,72,7
4,76によって4つの室78,80,82,84に分
割されている。各室78〜84内にはそれぞれガス発生
用の薬剤が充填されている。インフレータ46の中央部
分には点火器86が設けられている。この点火器86
は、室78,82にのみ臨むように設けられている。仕
切壁70〜76にはそれぞれ開口88が設けられてお
り、室78,82内の薬剤がガス発生反応を行なった
後、発生ガスの一部が該開口88を通って室80,84
に噴出し、室80,84内の薬剤がガス発生反応を行な
うよう構成されている。なお、各室78〜84よりガス
を噴射するために、窓穴状の開口90が設けられている
が、この開口90の内面に沿ってメッシュ等よりなるパ
ティキュレート捕捉材(図示略)が設けられている。
【0018】このように構成されたエアバッグ装置にお
いて、インフレータ46が作動されると、先ず第2の方
向2にガスが噴射される。そして、所定時間経過した後
第1の方向1にガスが噴出される。この結果、エアバッ
グは第6図、第5図、第4図、第3図、第2図、第1図
の順に展開される。
【0019】この場合、ガスが先ず第2の方向に噴射さ
れ、エアバッグ50が第2の方向に展開される。この第
2の方向2は、第5図、第6図及び第8図に示される通
り、インフレータ46からのガス噴出方向に合致するた
め、噴出ガス圧が殆ど全てエアバッグ50を第5図の上
下方向に展開されるように有効に機能する。
【0020】第5図の如く第1段階の展開を終えた後、
ガスはインフレータ46から第1の方向に噴出される。
この結果、エアバッグは第1の方向1にも展開されるの
であるが、この第1の方向1は第2図乃至第4図の左右
方向に合致するものであり、インフレータ46からの第
1の方向1への噴出ガス圧がエアバッグ50を第2図乃
至第4図の左右方向にエアバッグ50を展開させる力と
して有効に機能する。
【0021】このように、本実施例のエアバッグ装置に
よると、インフレータの噴出ガス圧が殆ど全てエアバッ
グの展開方向の圧力として有効に作用するようになるた
め、エアバッグが急速にリテーナ44の主板面に沿う方
向に展開する。また、インフレータ46の容量を小さく
してもエアバッグを十分に素早く展開させることも可能
である。
【0022】
【発明の効果】以上の通り、本発明のエアバッグ装置に
よると、エアバッグを乗員の上下左右方向に素早く展開
することができ、乗員を十分に保護することができる。
また、インフレータの噴出ガス圧がエアバッグを展開さ
せる力として有効に作用するようになるため、インフレ
ータの容量を小さくしてもエアバッグを十分に素早く展
開させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】エアバッグ50の説明図である。
【図2】エアバッグ50の畳み方を説明する説明図であ
る。
【図3】エアバッグ50の畳み方を説明する説明図であ
る。
【図4】エアバッグ50の畳み方を説明する説明図であ
る。
【図5】エアバッグ50の畳み方を説明する説明図であ
る。
【図6】エアバッグ50の畳み方を説明する説明図であ
る。
【図7】図1の7−7線に沿う断面図である。
【図8】インフレータ46の平断面図である。
【図9】実施例に係るエアバッグ装置の縦断面図であ
る。
【図10】従来例のエアバッグ装置の縦断面図である。
【符号の説明】
44 リテーナ 46 インフレータ 48 モジュールカバー 50 エアバッグ 61,62,63,64,65,66,67 折り返し
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 宇田 沢代 滋賀県蒲生郡日野町川原1070 (72)発明者 圖司 隆保 滋賀県彦根市戸賀町255−6

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 主板面の中央部にインフレータ取付用の
    開口を有するリテーナと、 前記開口に先端側を挿入させて該リテーナに取り付けら
    れており、該先端側の側周面にガス噴出口が設けられて
    いるインフレータと、 前記リテーナに取り付けられており、前記インフレータ
    からの噴出ガスによって展開可能に折り畳まれたエアバ
    ッグと、 前記エアバッグを覆っており、前記エアバッグが展開す
    るときには開裂されるモジュールカバーと、を備えたエ
    アバッグ装置において、 該エアバッグは、まず前記リテーナの主板面に沿う第1
    の方向に折り畳まれ、その後、該第1の方向と直交する
    第2の方向に折り畳まれたものであり、 前記インフレータは、作動開始直後は前記第2の方向に
    ガスを噴出し、その後前記第1の方向にガスを噴出する
    ことを特徴とするエアバッグ装置。
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