JPH06143857A - 水絞りローラ - Google Patents

水絞りローラ

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Publication number
JPH06143857A
JPH06143857A JP29464492A JP29464492A JPH06143857A JP H06143857 A JPH06143857 A JP H06143857A JP 29464492 A JP29464492 A JP 29464492A JP 29464492 A JP29464492 A JP 29464492A JP H06143857 A JPH06143857 A JP H06143857A
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JP
Japan
Prior art keywords
water
roller
squeezing roller
water squeezing
hydrophilicity
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP29464492A
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English (en)
Inventor
Toshiyuki Nasu
敏幸 那須
Hideki Matsuura
秀樹 松浦
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IHI Corp
Original Assignee
IHI Corp
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Publication date
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Publication of JPH06143857A publication Critical patent/JPH06143857A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 平型印刷機の給水装置に設けられた水絞りロ
ーラの親水性を向上させて、鮮明な印刷を可能にする。 【構成】 ローラ芯11の外周面にアンダーコート層1
2を介してAl23−SiO2からなる気孔率の高いセ
ラミックス溶射層13を形成する。セラミックス溶射層
13の表面に現われた開気孔部15aを、親水性に優れ
た無機質コーティング剤16によって封孔処理する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、平版印刷機の給水装
置等に用いられる水絞りローラに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、オフセット式の平版印刷機
は、図6に示すように、圧胴1とゴム胴2との間へ被印
刷物(紙)3を送り込み、ゴム胴2の外周面へ付着させ
たインクを被印刷物へ印刷するようになっている。ま
た、この種のオフセット式の平版印刷機には、版胴8の
非印刷部分に水を付着させるべく、給水装置4が設けら
れている。
【0003】この給水装置4は、水槽5内にその一部が
浸漬されたゴム製の水元ローラ6と、この水元ローラ6
によって上昇される水を絞る水絞りローラ7と、この水
絞りローラ7に付着した水を版胴8へ付着させるゴム製
の水付けローラ9とから構成されており、版胴8の非印
刷部分へ水を付着させ、版胴8の表面に印刷部分と非印
刷部分とを構成し、図示しないインク付けローラにより
印刷部分に形成されたインク膜をゴム胴2に転写するこ
とによって紙面への印刷を可能としている。
【0004】ここで、この給水装置4に使用される水絞
りローラ7は、その外周面にクロムメッキを施したもの
が主流であるが、このクロムメッキを施した水絞りロー
ラ7は親水性に乏しいため、その表面全体に均一な薄い
水膜の形成が困難で、水膜を薄くすると部分的に水切れ
部が生じるため水付けローラ9を介して版胴8へ良好に
水が付着されず、印刷された文字等の良好な鮮明度を得
ることが難しいという問題があった。また、水切れを防
ぐために水膜を厚くすると過剰の水が版胴8に付着し、
にじみなどを生じ、これもまた鮮明度を落とすという問
題があった。このため、水槽5内の水にイソプロピルア
ルコール(IPA)等を添加して、水の表面張力を低下
させ、水絞りローラ7への厚さが均一でかつ薄い水膜の
形成を助けていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記イソプ
ロピルアルコールは、有害性を有する有機物質であるた
め、使用に際して規制が厳しく、また、作業者に悪影響
を与える恐れがあり、望ましくは使用したくないのが現
状であった。このため、親水性を向上させたローラとし
て、特開平2−84395号に開示されるように、表面
にAl23−TiO2からなるセラミックス溶射層を形
成し、親水性を有するSiO2系の無機質コーティング
剤によって封孔処理を施したセラミックス溶射ローラが
開発されている。しかしながら、このローラは、クロム
メッキを施したローラと比較して、その親水性が改善さ
れてはいるものの、依然として充分な親水性を有すると
は言えず、さらに、親水性に優れたローラが要求されて
いる。
【0006】この発明は、上記事情に鑑みてなされたも
ので、優れた親水性を有し、鮮明な印刷を可能にした水
絞りローラを提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明の水絞りローラ
は、平版印刷機の給水装置に設けられた水絞りローラに
おいて、ローラ芯の外周面にAl23−SiO2からな
る気孔率の高いセラミックス溶射層が形成されてなり、
該セラミックス溶射層の表面に現われた開気孔部が、親
水性に優れた無機質封孔剤によって封孔処理されてなる
ことを特徴としている。
【0008】
【作用】この発明の水絞りローラによれば、Al23
SiO2からなるセラミックス溶射層は、その気孔率が
高いので、外周面に露出する開気孔部の表面積が大きく
とれる。そして、この露出された開気孔部へ親水性に優
れた無機質封孔剤が充填されて、封孔処理されているの
で、外周面における無機質封孔剤の露出面積が大きくさ
れる。即ち、ローラの表面における無機質封孔剤の露出
面積が高められ、親水性が向上される。
【0009】
【実施例】以下、本発明の水絞りローラの実施例を図1
及び図2によって説明する。図に示すように、この水絞
りローラ7は、円筒状に形成された金属製(例えば、ス
テンレス製)のローラ芯11と、このローラ芯11の外
周面に形成されたアンダーコート層12と、このアンダ
ーコート層12の外周側に形成されたセラミックス溶射
層13とから構成されている。
【0010】アンダーコート層12は、Ni-Crある
いはNi-Al等の耐蝕性の金属を溶射することにより
形成されており、その厚さは約100μmとされてい
る。セラミックス層13は、約90〜50重量%のAl
23及び約10〜50重量%のSiO2からなる混合物
または化合物で、この混合物または化合物をプラズマ溶
射等によりローラ芯11の外周面へアンダーコート層1
2を介して溶射して形成したものである。
【0011】また、このセラミックス溶射層13は、上
記材料から形成することにより、比較的大きな気孔1
5、15…が形成されており、このセラミックス溶射層
13における気孔15、15…の占める割合、つまり、
気孔率が約20%となっている。そして、このセラミッ
クス溶射層13の表面に形成された前記気孔15、15
…からなる開気孔部15a、15a…が、親水性に優れ
た無機質コーティング剤(無機質封孔剤)16によって
封孔されている。
【0012】この無機質コーティング剤16としては、
例えば、SiO2を主成分としたもの、あるいはアルカ
リ金属硅酸塩系バインダと特殊変成ジルコニウム系硬化
剤とを主成分としたもの等が使用されている。
【0013】上記構造の水絞りローラ7を製造する場合
には、まず、金属製のローラ芯11の外周面へアンダー
コート層12を溶射する。次いで、このアンダーコート
層12が施されたローラ芯11の外周面へAl23−S
iO2の混合物または化合物をプラズマ溶射等により溶
射してセラミックス溶射層13を形成する。
【0014】そして、このセラミックス溶射層13の表
面に一次研磨を施し、その表面粗さを約Ra1.6μm
以下にする(図3参照)。その後、このセラミックス溶
射層13の表面へ無機質コーティング剤16を塗布す
る。この際、無機質コーティング剤16としては、開気
孔部15a、15a…内に気泡が残留しないように、な
るべく粘度の低いものを選択して使用することが好まし
い。
【0015】さらに、封孔処理されたセラミックス溶射
層13の外周面に二次研磨を施し、余分な無機質コーテ
ィング剤16を取り除いてセラミックス溶射層13を露
出させて、その表面をセラミックス溶射層13と開気孔
部15a、15a…へ充填した無機質コーティング剤1
6とからなる平滑面とする(図2参照)。なお、このと
きの表面粗さは、Ra0.1μm以下(好ましくは、約
Ra0.05μm前後)にする。
【0016】そして、このような手順にて得られた上記
構造の水絞りローラ7によれば、ローラ芯11の外周面
に形成したセラミックス溶射層13が気孔率の高いAl
23−SiO2から構成されているので、外周面に露出
する開気孔部15a、15a…の表面積を大きくとるこ
とができ、さらに、この露出された開気孔部15a、1
5a…へ親水性に優れた無機質コーティング剤16が充
填されているので、外周面における無機質コーティング
剤16の露出面積を大きくすることができ、親水性を大
幅に向上させることができる。これにより、ゴム胴2へ
インクを転写させる平版印刷機の版胴8の非印刷部分へ
の水の付着を確実に行うことができ、有害なイソプロピ
ルアルコール等を使用することなく、鮮明な印刷を行う
ことができる。また、有害なイソプロピルアルコール等
が不要とされるので、印刷の作業環境を改善することが
できる。
【0017】なお、上記実施例の水絞りローラ7が使用
される平版印刷機の給水装置4の具体的な構造及び構成
は、実施例に限定されない。
【0018】(実験例)図4に示すように、ステンレス
板21上にセラミックス混合物を溶射してセラミックス
溶射層22を形成し、その表面を研磨して無機質コーテ
ィング剤(SiO2系の封孔剤)によって封孔処理を施
し、その表面を再度研磨(表面粗さRa0.05μm)
して試験片Sとする。そして、この試験片Sの表面へ純
水を滴下し、液滴の接触角Ψを測定した。セラミックス
溶射層22としては、次のものを使用した。 ア.Al23−TiO2(TiO213重量%) イ.Al23−TiO2(TiO240重量%) ウ.Al23−SiO2(SiO222重量%) その結果を図5に示す。
【0019】この結果より、Al23−SiO2のもの
が最も優れた親水性を有することが分かった、その理由
としては、気孔率の大きなセラミックス溶射層を封孔処
理した場合、他の組み合わせによるセラミックス溶射層
よりも二次研磨後に表面に露出する無機質コーティング
剤の表面積の割合が大きく、この露出した無機質コーテ
ィング剤によって試験片Sの表面の親水性が改善された
ためである。
【0020】
【発明の効果】以上、説明したように、本発明の水絞り
ローラによれば、下記の効果を得ることができる。ロー
ラ芯の外周面に形成したセラミックス溶射層が気孔率の
高いAl23−SiO2から構成されているので、外周
面に露出する気孔からなる開気孔部の表面積が大きくさ
れ、さらに、この露出された開気孔部へ親水性に優れた
無機質封孔剤が充填されているので、外周面における無
機質封孔剤の露出面積を大きくすることができ、親水性
を大幅に向上させることができる。これにより、水絞り
ローラの表面全体に均一な薄い水膜を形成することがで
きるので、ゴム胴へインクを転写させる平版印刷機の版
胴の非印刷部分への水の付着を確実に行うことができ、
有害なイソプロピルアルコール等を使用することなく、
鮮明な印刷を行うことができる。また、有害なイソプロ
ピルアルコール等が不要とされるので、印刷の作業環境
を改善することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の水絞りローラの構造及び構成
を説明する水絞りローラの断面図である。
【図2】水絞りローラの構造を説明するローラの一部の
側断面図である。
【図3】封孔処理前の一次研磨したセラミックス溶射層
の形状を説明する水絞りローラの一部の側断面図であ
る。
【図4】親水性の比較実験の方法を説明する水滴を滴下
させた試験片の断面図である。
【図5】親水性の比較実験の結果を示すグラフである。
【図6】平版印刷機に設けられた給水装置の概略構成を
説明するローラ群の側面図である。
【符号の説明】
7 水絞りローラ 11 ローラ芯 13 セラミックス溶射層 15 気孔 15a 開気孔部 16 無機質コーティング剤(無機質封孔剤)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平版印刷機の給水装置に設けられた水絞
    りローラにおいて、ローラ芯の外周面にAl23−Si
    2からなる気孔率の高いセラミックス溶射層が形成さ
    れてなり、該セラミックス溶射層の表面に現われた開気
    孔部が、親水性に優れた無機質封孔剤によって封孔処理
    されてなることを特徴とする水絞りローラ。
JP29464492A 1992-11-02 1992-11-02 水絞りローラ Withdrawn JPH06143857A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP29464492A JPH06143857A (ja) 1992-11-02 1992-11-02 水絞りローラ

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JP29464492A JPH06143857A (ja) 1992-11-02 1992-11-02 水絞りローラ

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Publication Number Publication Date
JPH06143857A true JPH06143857A (ja) 1994-05-24

Family

ID=17810439

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Application Number Title Priority Date Filing Date
JP29464492A Withdrawn JPH06143857A (ja) 1992-11-02 1992-11-02 水絞りローラ

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JP (1) JPH06143857A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE102008014034A1 (de) * 2008-03-13 2009-09-24 Coatec Gesellschaft für Oberflächenveredelung mbH Walzenkörper mit einem Walzenbezug zur verbesserten Farb-Wasser-Emulsionsbildung in Druckwerken von Nassoffsetmaschinen und Verfahren zu dessen Herstellung

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DE102008014034A1 (de) * 2008-03-13 2009-09-24 Coatec Gesellschaft für Oberflächenveredelung mbH Walzenkörper mit einem Walzenbezug zur verbesserten Farb-Wasser-Emulsionsbildung in Druckwerken von Nassoffsetmaschinen und Verfahren zu dessen Herstellung

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Effective date: 20000104