JPH06143293A - 耐摩耗性に優れたシボ加工金型 - Google Patents

耐摩耗性に優れたシボ加工金型

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JPH06143293A
JPH06143293A JP29722892A JP29722892A JPH06143293A JP H06143293 A JPH06143293 A JP H06143293A JP 29722892 A JP29722892 A JP 29722892A JP 29722892 A JP29722892 A JP 29722892A JP H06143293 A JPH06143293 A JP H06143293A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 シボ加工金型は、軟鉄を素材とし微妙な模様
パターンを施してあるが故に、腐食、摩耗により金型の
使用寿命限界が短いのを改善する。 【構成】 金型表面に、金型素材よりも高い高度を有す
るシボ加工層を設け、さらにその上に耐摩耗性被覆層を
設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、金型素材上の加工模様
をそのまま保存したシボ加工金型、特にプラスチックお
よびゴム成形用の耐摩耗性に優れたシボ加工金型に関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年において、プラスチックおよびゴム
成形品には、デザインの多様性が求められており、微妙
で複雑な模様や木目調模様があったり、また落ち着いた
質感を出すために艶消し仕上げにする等の要求が高くな
っている。これらの要求に応じる手法が、シボ加工と呼
ばれる加工を金型上に施す技術である。そのようなシボ
加工を施した金型はシボ加工金型と呼ばれる。
【0003】金型に対するシボ加工は、写真製版技術に
より形成したマスクパターンで金型表面を覆い、次いで
エッチングを実施したり、あるいはサンドブラストのよ
うな機械的手法によって金型内面に付加価値の高い模様
を形成する。このように形成した模様のことを、シボ模
様と呼ぶ。元々はシワをつけるために絞りを加えること
が訛って“シボ”と呼ばれ、さらに、金型にシボ模様を
与えるために金型模様を食刻することをシボ加工と呼ん
でいる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来、プラスチックお
よびゴム成形用の金型 (インジェクションとコンプレッ
ション成形) では、表面にシボ加工 (本来はシワ模様を
指すが、本明細書ではシワ模様だけではなく、表面の艶
消し加工も含めてシボ加工と呼ぶ) を施した金型では、
細かいシボ模様を作るために金型自体の加工性を良くす
る必要上、素材として軟鉄およびベリリウム銅を用いて
いたが、そのままでは軟鉄では錆が発生したり、ベリリ
ウム銅では表面の耐摩耗性が不足し、長期使用が困難で
あった。
【0005】ここに、本発明の目的は、この微妙な模様
パターンを施してあるが故に、摩耗により金型の使用寿
命限界が現状では短くなるのを改善する技術を開発する
ことである。より具体的には従来のシボ加工金型に比較
して、はるかに耐摩耗性にすぐれ長期の寿命を有するシ
ボ加工金型を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】従来より、単に金型の寿
命を延長する手法としては、金型表面に硬質クロムめっ
きや無電解ニッケルめっきを施したり、またはヴイッカ
ース硬度(Hv)で2000以上を示すTiN、TiC等の超硬質皮
膜を形成する方法がある。しかし、本発明者の経験によ
れば、シボ加工を施した金型にこれらの耐食性皮膜ある
いは超硬質皮膜を形成すると、これらの層の厚みによっ
てシボ模様として彫られた溝の凹凸が埋められて、折角
形成したシボ模様の微妙なパターンが損なわれるばかり
でなく、セラミックス系の超硬度皮膜を設けた場合には
金型表面との密着性が不十分であって、結局、それらは
適用不可能であった。
【0007】ここに、本発明者は、金型の使用期間延長
と、成形品の表面仕上げの多用性を付与するためのシボ
加工を両立させるべく、金型表面に中間層として金型よ
り硬度が大きい耐食性皮膜を設け、そのうえに超硬質皮
膜を設けることで超硬質層の密着性が改善されるばかり
でなく、金型全体の耐摩耗性を改善されること、ならび
にシボ加工を金型の表面に適用するのではなく、その上
に設けた腐食防止作用などを呈する中間層である硬質層
に施すことによって微妙なシボ模様がより効果的に保存
されることを見い出し、本発明を完成した。
【0008】かくして、本発明は、金型表面に、金型素
材よりも高い硬度を有するシボ加工層を設け、さらにそ
の上に耐摩耗性被覆層を設けたことを特徴とする耐摩耗
性に優れたシボ加工金型である。
【0009】
【作用】次に、本発明における金型表面の被覆構造をそ
の作用とともに詳述する。添付図面は、本発明にかかる
金型の表面被覆構造の模式的説明図であって、図中、金
型10の表面には金型素材よりも高い硬度を有し、好まし
くは腐食防止を呈する硬質層であるシボ加工層12が設け
られる。本発明によれば、金型表面ではなくこの硬質層
にシボ加工が施されシボ加工層12を形成する。シボ加工
層12の上には好ましくはセラミックス系の超硬質層であ
る耐摩耗性被覆層14が設けられている。
【0010】以下、これらの各被覆層について詳述す
る。 金型:金型素材は、従来よりシボ加工の容易さを得るた
めに、軟鉄やベリリウム銅を用いているが、本発明にお
いても、軟鉄の一種であるプレハードン材で、HRC(ロッ
クウェル硬度Cスケール) 25〜35 (Hv.250〜350)と極め
て柔らかい材質を用いることができる。
【0011】しかし、本発明の場合にはかかる金型素材
にはシボ加工は施さないため、従来のように必ずしも軟
鉄、ベリリウム銅である必要はなく、軽量アルミニウム
系素材やチタン系素材等も使用でき、したがって従来問
題であったその耐食性は素材面からもかなり改善でき
る。
【0012】シボ加工層:本発明にあっては、従来のよ
うに金型表面にシボ加工を施すのではなく、その上に設
けた硬質層にシボ加工を施す。つまり、シボ加工層であ
る。かかるシボ加工層は、その材質が金型より硬質であ
って、したがって、それだけ耐用寿命が長い特徴を有す
る。
【0013】本発明者の知見によれば、従来の金型表面
に施すシボ加工であってもその深さはほぼ 1〜50μm 程
度であって、したがって、本発明のように無電気めっき
などによって設けられる被覆層の厚さが15〜100 μm 程
度であることから、そのような硬質層をシボ加工層とし
て用いることができるのである。
【0014】従来、金型素材として軟鉄のように軟質材
を用いるのはシボ加工が容易であるという理由である
が、本発明によればむしろある程度硬質材であるほうが
シボ加工自体にとっては好ましいことが判明した。つま
り、金型本体は軟質材でシボ加工層は硬質材で構成する
ことにより、予想外にも、シボ加工模様の保存がより効
果的に行われるのである。
【0015】一方、別の面からは、かかるシボ加工層を
設けるのは、耐摩耗性被覆層として極めて高い硬度を持
ったセラミックスコーティングを折角施しても、素地金
属表面が柔らかいと両者の間の密着性が十分でないた
め、目的とする金型硬度が得られないので、中間層を設
けて金型素材よりも高い硬度を付与するとともにセラミ
ックスコーティング層に近い硬度を与えて、両者の密着
性を改善することでセラミックスコーティング層の硬さ
を損なわないようにするためである。
【0016】そのような目的に適した被覆層としては、
金型素材とセラミックスコーティング層との中間の硬度
をもったものであれば特に制限ないが、例えば無電解ニ
ッケル合金めっき (Ni−P、Ni−B、Ni−W−P等)
層、硬質クロムめっき層等がある。
【0017】皮膜厚さは、無電解Ni−Pめっき (P:9
〜13%) の場合、5〜200 μm 程度であれば十分であ
る。好ましくは20〜100 μm である。無電解Ni−Bめっ
き (B:1%程度) の場合には、5〜40μm 、望ましく
は10〜20μm の範囲で行う。無電解Ni−W−Pめっきの
場合には、5〜40μm 、望ましくは10〜20μm の範囲で
行う。硬質クロムめっきの場合には、皮膜厚さは20〜15
0 μm 、望ましくは40〜120 μm である。
【0018】このような腐食防止を兼ねた硬質被覆層を
被覆形成した金型の表面に、シボ加工を施すが、その手
段として、従来法に同じくエッチング、サンドブラス
ト、ホーニング等の手段を用いればよい。本発明におい
て硬質層にシボ加工を施すが、本発明者の実験結果によ
れば特に問題はなく、したがって、シボ加工それ自体は
本発明において特に制限はされない。
【0019】なお、凹凸の大きなシボ模様を与える場合
とか、凹凸の大きな模様と極めて細かい模様が共存する
ようなシボ加工を行う場合には、前述の硬質被覆層形成
前に大まかなシボ加工を金型表面に施し、硬質層形成
後、さらに細かいシボ模様を該硬質層に彫って、凹凸の
鮮明なシボ模様を形成してもよく、あるいは凹凸が大き
な模様と細かな模様の両方を中間の硬質層に作り上げる
ようにしてもよい。しかし、硬質層の厚さを越えて模様
が深く彫り込まれるような場合には、その部分の耐食性
と硬さが損なわれ、硬質層を設ける意味が消失するので
あって、好ましくは凹凸の大きな模様と極めて細かい模
様とをぞれぞれ金型表面と硬質層とに彫り分ける。
【0020】この中間硬質層の選択は、その上に設ける
超硬質セラミックスコーティングの着膜条件の内、温度
が高い・時間が長いほど無電解Ni−P合金めっきの方が
望ましいが、1時間程度の短時間で300 ℃程度の加工熱
がかかる場合は、硬質クロムめっきを用いることもでき
る。しかし、高温・長時間の加工熱がかかる場合には、
クロムめっきの熱処理による硬度低下が生じるので、こ
のような場合には、クロムめっきによる中間層を避け、
むしろ熱処理によって硬度が増加するニッケル系の無電
解合金めっきを採用するのが好ましい。
【0021】耐摩耗性被覆層:望ましくは腐食防止作用
をも果たす硬質被覆層にシボ加工を行ってシボ加工層と
した金型は、さらに耐摩耗性を与えるために、その上に
耐摩耗性に優れた超硬質被覆層を設ける。例えばイオン
プレーティングによるTiN、TiC、TiCN、CrN等のセ
ラミックスコーティング層であって、厚さ1〜10μm 、
望ましくは、2〜7μm 施すことによって長期使用に耐
えられるようする。
【0022】本発明の場合、例えばサンドブラストによ
ってシボ加工層に艶消し仕上げ面を形成する場合、艶消
し面の凹凸は1〜3μm であるが、この上に3〜5μm
の上記の超硬質被覆層を設けても、艶消し面が損なわれ
ることは無かった。
【0023】ここに、チタン系およびCrN系セラミック
ス皮膜の色調と硬さは次のようであり、本発明にあって
は、特に色調は問題にはならず、主として硬度を参考に
してこの中から適宜選択して用いればよい。
【0024】 TiN−金色 : Hv=1800〜2800 (平均2300) TiCN−紫〜銀色 : Hv=2800〜3200 (平均3000) TiC−銀色 : Hv=3000〜3500 (平均3250) CrN−銀色 : Hv=1500〜1800 (平均1650) なお、必要に応じて、シボ加工終了時あるいは耐摩耗性
被覆層成形時、つまりセラミックコーティング処理終了
時に応力緩和のために適宜熱処理を行ってもよい。例え
ば、無電解ニッケルめっき皮膜は、熱処理を行うことに
より、析出合金相の熱転移によって皮膜硬度が変化す
る。
【0025】本発明で実施する超硬質皮膜被覆、つまり
TiN、TiC、TiCN、CrN等の超硬質セラミックスコー
ティングは、慣用法によって行えばよく、特に制限はな
いが、好ましくはイオンプレーティングにより行うのが
好ましい。
【0026】本発明にかかるシボ加工金型を製造するプ
ロセスは、すでに述べたところから明らかであるが、そ
れらをまとめると次の通りである。まず、従来法におけ
る一般的な工程としては、金型表面へのシボ加工→中間
層形成→超硬質皮膜被覆であるのに対して、本発明によ
れば、次の通りである。
【0027】 中間硬質層形成→シボ加工→超硬質皮膜被覆 一方、微細なシボ模様と、大まかなシボ模様の両方が存
在する場合は、下記のようにシボ加工を二度施す。 金型表面へのシボ加工 (深い凹凸や大きな模様) →中
間硬質層形成→シボ加工(微細な模様) →超硬質皮膜被
覆 場合によっては、上述の深い凹凸や大きな模様の金型表
面へのシボ加工も中間硬質層に行ってもよい。
【0028】
【実施例】次に、本発明の作用効果を実施例によってさ
らに具体的に説明する。
【0029】実施例1〜7(比較例1〜3) 本例では金型素材として軟鉄 [NAK-80、商品名、大同特
殊鋼 (株)]用い、これにNi−P、クロムめっき、Ni−
B、またはNi−W−Pの中間硬質層を設けてからサンド
ブラストまたはエッチングによるシボ加工を施し、その
上にTiNまたはTiCのセラミックコーティングを行っ
た。
【0030】これらの処理条件はまとめると次の通りで
ある。 無電解Ni−Pめっき (P: 9〜13%) ユケン工業 (株) 製無電解ニッケル−リン合金めっき
「メタスニックNi-880」または厚付けタイプの「メタス
ニックNi-648」を用い、PH 4.5〜5.0 、88〜92℃(析出
速度: 約15〜20μm/Hr) の条件でめっき付け行った。
【0031】無電解Ni−Bめっき (B: 1%程度) 日本カニゼン (株) の「シューマーS-55」を使って、PH
6.8〜7.0 、60〜65℃(析出速度: 約7μm/Hr) の条件
でめっきを行った。
【0032】無電解Ni−W−Pめっき 上村工業 (株) の「トリアロイNWP 」を使って、PH 8.8
〜9.2 、90〜92℃ (析出速度: 約11μm/Hr) の条件で、
めっきを行った。
【0033】硬質クロムめっき: <めっき浴組成> 無水クロム酸 : 250 g/L 硫酸 : 0.6 % 珪弗酸 : 1% <めっき条件> 温度 : 54℃ (50〜60℃) 電流密度 : 46.5 A/dm2 (20〜80A/dm2 ) 電流効率 : 24% 以上で形成した中間層の硬度は、Ni−P合金めっき層で
はHv=550 、Ni−B合金めっき層ではHv=750 、Ni−W
−P合金めっき層ではHv=600 、硬質クロムめっき層で
はHv=850 であった。
【0034】イオンプレーティング シボ加工を行った金型を洗浄し、真空度10-5〜10-6 Tor
r まで引き、次いでアルゴン・ガスを導入してガス圧10
-2〜10-3 Torr 中で金型を陰極にしてスパッタ洗浄し
た。
【0035】次いでイオンプレーティング加工を下記の
条件で実施した。 ・処理温度、時間: 300〜600 ℃×1〜3Hr ・蒸発源 : チタン (ヒータ加熱) ・形成するチタン化合物皮膜の種類によって、補助ガス
の種類を、窒素ガス、炭化水素等を10-2〜10-5 Torr と
して形成した。
【0036】・バイアス :50〜1000V ・成膜速度 :1 〜3μm/Hr このようにして得られたシボ加工金型を用いて透明ABS
樹脂のインジェクション成形を行い、金型寿命を決定し
た。
【0037】比較例としてサンドブラスト艶消し仕上げ
を行い、中間硬質層および超硬質層のいずれをも設けな
かった金型およびそのいずれか一方のみを設けた金型を
用いて同じ条件で透明ABS 樹脂のインジェクション成形
を行った。
【0038】これらの結果を表1にまとめて示すが、こ
れからも分かるように、比較例では高々3ケ月の寿命で
あったものが、本発明例ではいずれも1年以上と飛躍的
な寿命延長が見られた。なお、金型寿命は金型表面に光
沢が見られたときをもって定めた。
【0039】
【表1】
【0040】実施例8 塩化ビニル樹脂用成形金型に関して、実施例2の処理を
行ったところ、金型の寿命は、軟鉄材にそのままシボ加
工のみ施した従来のものと比較して5〜10倍程度に伸び
た。
【0041】従来は、金型の錆を嫌うので、保管時に防
錆油塗布しておき、使用時には予め洗浄して防錆油を除
去して使用するが、それでも樹脂成形時に発生する塩素
系ガスのために表面に錆が発生して、3か月に一回再シ
ボ加工を実施しなければならなかったのに対し、本発明
の実施により2年以上の継続使用が可能になった。
【0042】比較例4 EPDMゴム材料に対するインサートコンプレッション成形
用金型 [プレハードン軟鉄材: NAK-80、商品名、大同特
殊鋼 (株)]表面にサンドブラスト処理により、#200の艶
消しシボ加工を施したが、この場合、ゴム成形時に金型
シボ面に付着する残留ゴムを研摩材やワイヤブラシによ
って除去しているため、金型の艶消しシボ面に光沢が出
て1カ月に1回の金型取り替えが必要であった。
【0043】実施例9 比較例4と同じ素材に対して、無電解Ni−P合金めっき
を20μm 施した後、サンドブラスト処理を行って樹脂成
形面を艶消し仕上げとし、さらに成形面をイオンプレー
ティングによりTiN被覆を3μm 行い、比較例4と同じ
用途に1年間継続使用したが、インサート時の擦れによ
る艶消し面の損傷がなく、金型表面の樹脂汚れが溶剤の
ウエス拭きで容易に除去され、耐久性が大幅に増した。
【0044】比較例5 プレハードン軟鉄材の金型に塩化第二鉄を用いて、パタ
ーンエッチングによる微細なシワ加工を行った後で、無
電解Ni−P合金めっきを約100 μm 施し、その上にイオ
ンプレーティングによってTiN皮膜を5μm 付けたが、
この場合シボ加工で形成した模様の細部が不鮮明になっ
てしまった。
【0045】
【発明の効果】このように本発明によれば、中間層を設
け、それにシボ加工を施すという簡単な構成でもって、
金型自体の耐食性も大幅に改善されるなどして、シボ加
工金型の耐用寿命が大幅に延長され、実際上の大きな利
益が得られるのであって、その意義は大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる金型の表面被覆構造の模式的説
明図である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金型表面に、金型素材よりも高い硬度を
    有するシボ加工層を設け、さらにその上に耐摩耗性被覆
    層を設けたことを特徴とする耐摩耗性に優れたシボ加工
    金型。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5728328A (en) * 1995-03-27 1998-03-17 Toyoda Gosei Co., Ltd. Method of molding a product having low gloss surface
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WO2023282816A1 (en) * 2021-07-08 2023-01-12 Azelio Ab A thermal energy storage system

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