JPH06143272A - 繊維プリフォームの製造法 - Google Patents

繊維プリフォームの製造法

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JPH06143272A
JPH06143272A JP30094392A JP30094392A JPH06143272A JP H06143272 A JPH06143272 A JP H06143272A JP 30094392 A JP30094392 A JP 30094392A JP 30094392 A JP30094392 A JP 30094392A JP H06143272 A JPH06143272 A JP H06143272A
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JP
Japan
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fiber
screen
adhesive
preform
mold
Prior art date
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JP30094392A
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English (en)
Inventor
Hiroo Tadokoro
博雄 田所
Kazuo Suzuki
一男 鈴木
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Showa Denko Materials Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 接着剤の乾燥硬化工程と溶融工程を省略し、
経済性に優れた繊維プリフォームの製造法を提供する。 【構成】 繊維プリフォーム成形用スクリーン型上に繊
維および接着剤を吹き付けまたは散布して繊維プリフォ
ームを製造する際に、接着剤として常温において粘度が
500×10-3Pa・s以下、ゲル化時間が5分以下の
硬化型の樹脂組成物を繊維100重量部に対して5〜3
0重量部吹き付け、スクリーン型上の繊維および接着剤
を排気吸引によりスクリーン型に密着させた後、接着剤
を常温硬化させる繊維プリフォームの製造法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は繊維強化プラスチック成
形品の製造に使用する繊維プリフォームの製造法に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】繊維と不飽和ポリエステル樹脂等の樹脂
を複合した繊維強化プラスチック(以下、FRPと略
す)は、住宅資材、舟艇、工業機材、電気部品、自動車
部品等に幅広く使用されており、現代生活には不可欠の
材料となっている。FRP製品を生産するための成形法
としては種々の方法が知られている。マッチドメタルダ
イ、コールドプレス、レジンインジェクション、バキュ
ームアシストレジンインジェクション、バック法等の成
形法では、雄型または雌型に補強材と樹脂を挿入し、硬
化させて成形を行うが、この場合、補強材として成形型
の形状をした繊維プリフォームを使用するのが一般的で
ある。
【0003】繊維プリフォームの成形には、成形型の雄
型または雌型に合わせてつくった形状で多数の小孔を有
するスクリーン型が使用され、該スクリーン型の一方の
側を減圧状態に保ちつつ、小孔から大気を吸引してスク
リーン型の大気に接する面に繊維を供給しながらまたは
繊維補強材をスクリーン型に吸い付けた状態で接着剤を
吹き付けてまたは散布して保形性を与え、その後、スク
リーン型から外されて繊維プリフォームとされる。接着
剤としては、水溶性エマルジョン溶液またはホットメル
ト型接着剤が使用されている。水溶性エマルジョン溶液
を使用する場合には、例えば、スクリーン型上に繊維を
吹き付けて堆積させた後、これに、水で希釈した水性エ
マルジョンタイプの樹脂を塗布または散布して、スクリ
ーン型を吸引排気して繊維をスクリーン型に密着させ、
この状態で加熱乾燥させてプリフォームを得る。このた
め、乾燥処理工程において熱効率を上げるためには、か
なり熱効率のよい熱風発生装置が必要であり、設備費用
が高価となる欠点がある。また上記接着剤の水の蒸発の
ほかに炉自体やスクリーンの空気を暖めるための熱ロス
が多く、熱源費が高く、さらに熱効率を上げるために直
火を熱源として使用すると、水性エマルジョン中に含ま
れる有機溶剤の引火爆発など安全面での問題もあった。
一方、上記問題点を解決する方法として、ホットメルト
型接着剤を用いる方法が提案されている(特開昭59−
35917号公報)が、この方法は、溶融したホットメ
ルト接着剤を、ガラス繊維等吹き付けて溶融散布した
後、冷却して成形する方法である。この方法は、接着剤
を高粘度(1000〜10000×10-3Pa・s)で
吹き付けるため繊維への接着剤の浸透が悪く、排気吸引
によりスクリーン上の繊維と接着剤がスクリーンへ密着
せず、プリフォームがかさ高となる欠点がある。また、
接着剤を高温(約180℃)で溶融するため高価な加熱
装置も必要とされる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の従来
技術の問題を解決し、接着剤の乾燥硬化工程または溶融
工程を不要とし、経済性に優れた繊維プリフォームの製
造法を提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の課
題に鑑み、鋭意検討した結果、接着剤として適正な粘度
とゲル化時間を有する硬化型樹脂を、繊維に対して適量
吹き付け後、排気吸引により繊維と接着剤をスクリーン
に密着させ、その後接着剤を常温で硬化させることによ
り上記課題が解決できることを見出し、本発明に到達し
た。すなわち、本発明は、繊維プリフォーム成形用スク
リーン型上に繊維および接着剤を吹き付けまたは散布し
て繊維プリフォームを製造する方法において、接着剤と
して常温において粘度が500×10-3Pa・s以下、
ゲル化時間が5分以下の硬化型の樹脂組成物を繊維10
0重量部に対して5〜30重量部吹き付け、スクリーン
型上の繊維および接着剤を排気吸引によりスクリーン型
に密着させた後、接着剤を常温硬化させる繊維プリフォ
ームの製造法に関する。
【0006】本発明に用いられる接着剤には、硬化型の
樹脂組成物が用いられ、例えば不飽和ポリエステル樹
脂、エポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂組成物が用いられ
る。該組成物は、接着剤として吹き付けまたは散布し、
さらに硬化するために、適当な粘度と硬化性を有する必
要がある。樹脂組成物の粘度は、常温において500×
10-3Pa・s以下とされ、粘度が高くなると繊維への
浸透が不十分となり、排気吸引によるスクリーンへの繊
維への密着が不十分となりプリフォームがかさ高とな
る。また、樹脂組成物のゲル化時間は、常温において約
5分以下とされ、ゲル化時間が長くなると接着剤の乾燥
性が遅くなり成形サイクルが低下する。本発明におい
て、常温とは10〜40℃の範囲である。さらに、樹脂
組成物の吹付量は、繊維100重量部に対して5〜30
重量部の範囲とされる。吹付量が5重量部未満の場合は
繊維の接合が弱くプリフォームの造形性が低下する。ま
た、30重量部を越えると、プリフォームが硬すぎFR
P成形型とのなじみが悪くなる。
【0007】本発明に用いられる繊維には特に制限はな
く、例えば、ガラス繊維、カーボン繊維、アラミド繊維
などが用いられる。また繊維の状態にも制限はなく、例
えばチョップドストランドマット、コンテニアスマット
等のマット状、ガラスクロス、ロービングクロス等のク
ロス状、連続繊維状、ガラスロービング等のロービング
状などいずれの状態でも使用可能である。図1は、本発
明の製造法に用いる装置の一例を示す説明図である。こ
の装置は、小孔2を有するスクリーン型1と、該スクリ
ーン型1の一方から吸引排気する減圧装置3と、該減圧
装置3の減圧状態を適宜最適な状態に保持する減圧調製
用ダンパ4と、減圧状態を測定する減圧ゲージ5と、繊
維10をカットしてチョップ11とするスプレイガン6
と、硬化型の樹脂組成物12と硬化剤13を混合した組
成物14をスクリーン型1上に噴射するスプレイガン7
とから主としてなる。スクリーン型1は成形される所定
の形状を有し、小孔2の開孔率は通常約50%程度であ
り、材質としてはパンチングメタル製またはFRP製が
好適に使用される。このような構成において、まず減圧
装置3を稼働してスクリーン型1を吸引する。スクリー
ン型1の減圧は、スクリーン面に供給された繊維や接着
剤を保持し、また気密性シートを形成してスクリーン型
上の繊維や接着剤をスクリーン型に密着させる点から、
980〜3290Pa程度とするのが好ましい。吸引す
る排気量は型の表面積に比例するので適宜適切な減圧状
態を保持するよう調製用ダンパ4で調製する。次いで減
圧状態にあるスクリーン型1の上面に繊維10をスプレ
イガン6を経由して供給する。繊維10としてガラスロ
ービング等を使用した場合にはスプレイガン6により適
度な長さにカットし、ガラスチョップ11として供給す
る。該ガラスチョップ11はスクリーン型1の内面が減
圧吸引状態になつているため型上面に保持される。ガラ
スロービング等は適当の長さにカットされても、またカ
ットせずに連続的に供給してもよい。
【0008】一方、樹脂12は硬化剤13と混合されて
樹脂組成物14としてゲルコーター7からスクリーン型
1の上に供給される。ガラスチョップ11と樹脂組成物
14を同時に供給してもよく、またガラスチョップ11
の上に樹脂組成物14を供給してもよい。樹脂組成物1
4をスプレイ供給するにはスプレイアップ法で使用され
るスプレイアップ機をそのまま利用してもエアー式のス
プレイガンを利用してもよい。スクリーン型上に繊維1
0と樹脂組成物14を堆積させながらまたは堆積後、ス
クリーンの排気吸引により繊維と樹脂組成物をスクリー
ン型に密着させる。この状態で樹脂組成物14を常温硬
化させ、脱型して繊維プリフォームを得る。
【0009】
【実施例】以下、本発明を実施例により詳しく説明す
る。部とあるのは重量部である。図1に示す装置におい
て、下記に示す設備および材料を用いてガラス繊維プリ
フォームを成形した。 1.設備の仕様 (1)スクリーン型:幅1000mm、長さ1000m
m、高さ1000mmの寸法を有し、材質パンチドメタ
ル製、開孔率50%、表面積約5m2の立方体の型を用
いた。 (2)減圧装置(排気フアン):排気能力、200m3
/min (3)樹脂供給装置:ポンプ圧送方式ゲルコーター(東
技研社製AP型) (4)ガラス繊維の供給装置:スプレイガン(東技研社
製標準ガン) 2.使用材料 (1)補強材:ガラスロービング(RS−240F−1
14AJ、日東紡績株式会社製) (2)樹脂組成物:不飽和ポリエステル樹脂(ポリセッ
ト7020AP) (3)硬化剤:パーメックN(日本油脂社製)
【0010】3.プリフォーム成形 まず、スクリーン型1の表面にフッ素系離型剤(フレコ
ートFRP:HYSOL AERROSPACE &
INDUSTRIAL PRODUCTS DIVIS
ION)を塗布し、離型処理をした。次に減圧装置3を
運転し、減圧調整用ダンパ4を2450Paに調整し、
ガラスロービング10の約2kgをスプレイアップ機6
で50mmにカットしてガラスチョップとして、スクリ
ーン型1の表面に均一に吹き付けた。その後、ガラスチ
ョップ11を同様に吹き付けながら、粘度を100×1
-3Pa・s、300×10-3Pa・sまたは500×
10-3Pa・s、ゲル化時間を5または10分に調整し
た樹脂12に硬化剤13を混合した樹脂組成物14をゲ
ルコーター7により同時に吹き付けた。このときのガラ
スチョップ11の吹付量は6kg一定としたが、樹脂の
吹付量は0.6、1.2、1.8kgの3条件で成形し
た。ガラスチョップ11と樹脂組成物14を吹き付けた
後、排気吸引によりガラスチョップと樹脂組成物をスク
リーン型に密着させ、この状態で樹脂組成物常温を硬化
させた。樹脂組成物全体が硬化した時点で減圧装置3の
排気ファンの運転を停止し、スクリーン型からプリフォ
ームを離型し、図2に示す形状(数字の単位はmmであ
る)のガラス繊維プリフォームを得た。そのガラス繊維
プリフォームの特性を表1に示した。
【0011】
【表1】 *1 造形性の判定基準 〇:脱型後の保管時にプリフォームがくずれにくい。 △:脱型後の保管時にプリフォームがくずれ易い。 *2 硬さの判定基準 〇:プリフォームを指圧したとき変形する。 △:プリフォームを指圧したとき変形しない。 *3 乾燥性 指触での接着剤の乾燥時間を示す。
【0012】
【発明の効果】本発明によれば、接着剤の乾燥硬化工程
又は接着剤の溶融工程を行うことなく、経済性に優れた
繊維プリフォームを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の製造法に用いる装置の一例を
示す説明図である。
【図2】図2は、実施例で得られたガラス繊維プリフォ
ームを示す図である。
【符号の説明】
1 スクリーン型 2 小孔 3 減圧装置 4 調整用ダンパ 5 圧力ゲージ 6 スプレイガン 7 ゲルコーター 10 繊維 11 チョップ 12 樹脂組成物 13 硬化剤 14 組成物

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 繊維プリフォーム成形用スクリーン型上
    に繊維および接着剤を吹き付けまたは散布して繊維プリ
    フォームを製造する方法において、接着剤として常温に
    おいて粘度が500×10-3Pa・s以下、ゲル化時間
    が5分以下の硬化型の樹脂組成物を繊維100重量部に
    対して5〜30重量部吹き付け、スクリーン型上の繊維
    および接着剤を排気吸引によりスクリーン型に密着させ
    た後、接着剤を常温硬化させることを特徴とする繊維プ
    リフォームの製造法。
JP30094392A 1992-11-11 1992-11-11 繊維プリフォームの製造法 Pending JPH06143272A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010513774A (ja) * 2006-12-14 2010-04-30 オーシーヴィー インテレクチュアル キャピタル リミテッド ライアビリティ カンパニー 消音器におけるプリフォーム用バインダー

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010513774A (ja) * 2006-12-14 2010-04-30 オーシーヴィー インテレクチュアル キャピタル リミテッド ライアビリティ カンパニー 消音器におけるプリフォーム用バインダー

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