JPH06142177A - 創傷面保護貼付材 - Google Patents
創傷面保護貼付材Info
- Publication number
- JPH06142177A JPH06142177A JP4352777A JP35277792A JPH06142177A JP H06142177 A JPH06142177 A JP H06142177A JP 4352777 A JP4352777 A JP 4352777A JP 35277792 A JP35277792 A JP 35277792A JP H06142177 A JPH06142177 A JP H06142177A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- wound
- water
- chitin powder
- wound surface
- net
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
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- Materials For Medical Uses (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 傷口等に保護材貼付中は，柔軟な感じを保
ち，乾燥等により容易に脱落することなく，治癒効果，
止血効果を発揮すると共に，貼付材剥離に際してはキチ
ン粉末のみが傷口面に残留し，剥離時の苦痛，傷口の悪
化等を防止することの出来る保護貼付材の提供。 【構成】 水若しくは水より表面張力の低い水溶性溶剤
にキチン粉末を均一分散させ，適量の保湿剤を添加した
液をネット状体に浸漬，コ−ティング等により塗布し，
乾燥してキチン粉末を保湿剤を含有した状態で固着した
ネット状体を創傷部貼付面とし，その背面に体液吸収層
を設け，更に粘着剤層を介して固定用シ−ト状テ−プ基
材を積層する。
ち，乾燥等により容易に脱落することなく，治癒効果，
止血効果を発揮すると共に，貼付材剥離に際してはキチ
ン粉末のみが傷口面に残留し，剥離時の苦痛，傷口の悪
化等を防止することの出来る保護貼付材の提供。 【構成】 水若しくは水より表面張力の低い水溶性溶剤
にキチン粉末を均一分散させ，適量の保湿剤を添加した
液をネット状体に浸漬，コ−ティング等により塗布し，
乾燥してキチン粉末を保湿剤を含有した状態で固着した
ネット状体を創傷部貼付面とし，その背面に体液吸収層
を設け，更に粘着剤層を介して固定用シ−ト状テ−プ基
材を積層する。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本願発明は，キチン粉末を用い，
創傷治癒効果，止血効果を発揮すると共に，創口よりの
剥離の際に，創口に癒着することなく，苦痛，創傷面の
悪化を防止する創傷面保護貼付材に関するものである。
創傷治癒効果，止血効果を発揮すると共に，創口よりの
剥離の際に，創口に癒着することなく，苦痛，創傷面の
悪化を防止する創傷面保護貼付材に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】従来，擦過傷，切開創等の治療の為に，
傷口等に貼付する創傷面保護貼付材としては，多くのも
のが商品化され，又は提案されているが，従来公知のも
のは，繊維状態又は織物若しくはフィルム等に加工さ
れ，極短時間貼付のものは創口面よりの剥離が可能であ
るが，比較的長時間貼付のものは，肉芽と一体化し，剥
離が困難であって，無理に剥離すれば創口を悪化させる
等の欠点があった。
傷口等に貼付する創傷面保護貼付材としては，多くのも
のが商品化され，又は提案されているが，従来公知のも
のは，繊維状態又は織物若しくはフィルム等に加工さ
れ，極短時間貼付のものは創口面よりの剥離が可能であ
るが，比較的長時間貼付のものは，肉芽と一体化し，剥
離が困難であって，無理に剥離すれば創口を悪化させる
等の欠点があった。
【０００３】又，例えば，特願昭６０−８５１６９号，
特願昭６０−３３６０８２号（特開昭６２−９７５５７
号）のように，昆虫や甲殻類軟体動物の外殻，又は動
物，鳥類の卵殻成分中に含有され創傷治癒効果，止血効
果が実証されているアミノ糖重合体たるキチン質を使用
した創傷治療用保護材が提供されているが，何れもキチ
ンを繊維状に加工したものであって，織物の気孔容積の
大小によって傷口面よりの浸出液の量に対応するもので
あって，傷口面に対する癒着性が高く，長期に使用する
場合は自然剥離するが，救急絆創膏のように短期間に使
用するものは，傷口からの剥離に際し苦痛を伴うのみな
らず，癒着により傷口を悪化させる等の欠点があった。
特願昭６０−３３６０８２号（特開昭６２−９７５５７
号）のように，昆虫や甲殻類軟体動物の外殻，又は動
物，鳥類の卵殻成分中に含有され創傷治癒効果，止血効
果が実証されているアミノ糖重合体たるキチン質を使用
した創傷治療用保護材が提供されているが，何れもキチ
ンを繊維状に加工したものであって，織物の気孔容積の
大小によって傷口面よりの浸出液の量に対応するもので
あって，傷口面に対する癒着性が高く，長期に使用する
場合は自然剥離するが，救急絆創膏のように短期間に使
用するものは，傷口からの剥離に際し苦痛を伴うのみな
らず，癒着により傷口を悪化させる等の欠点があった。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】この発明は，上記のよ
うな従来の傷口保護貼付材の欠点を改良し，創傷面に貼
付中は創傷治癒効果，止血効果等を充分に発揮すると共
に，貼付保護材の剥離に際しては，キチン粉末と僅かの
保湿剤のみが傷口面に残留し，従って剥離に際して苦痛
を感じることなく，又傷口を悪化させることのない創傷
面保護貼付材を提供することを目的として研究の結果完
成されたものである。
うな従来の傷口保護貼付材の欠点を改良し，創傷面に貼
付中は創傷治癒効果，止血効果等を充分に発揮すると共
に，貼付保護材の剥離に際しては，キチン粉末と僅かの
保湿剤のみが傷口面に残留し，従って剥離に際して苦痛
を感じることなく，又傷口を悪化させることのない創傷
面保護貼付材を提供することを目的として研究の結果完
成されたものである。
【０００５】
【課題を解決するための手段及びその作用】以下に，こ
の発明の構成を，実施の例を示した図面に基づいて具体
的に説明する。創傷面保護貼付材１は，水若しくは水よ
り表面張力の低い水溶性溶剤，例えばエチルアルコ−
ル，イソプロピルアルコ−ル等にキチン粉末を均一に分
散させ，適量即ちキチン粉末に対し２０％以下（好まし
くは１〜１０％）の保湿剤，例えばグリセリン等の水溶
性不揮発性化合物を添加した液をグラビアコ−ティン
グ，リバ−スコ−ティング，浸漬等によってポリアミ
ド，ポリエチレン製等のネット状体にコ−ティングした
後，乾燥することによってキチン粉末を，ネット上に固
着させ，該キチン粉末固着ネット状体２を創傷部貼付面
とする。
の発明の構成を，実施の例を示した図面に基づいて具体
的に説明する。創傷面保護貼付材１は，水若しくは水よ
り表面張力の低い水溶性溶剤，例えばエチルアルコ−
ル，イソプロピルアルコ−ル等にキチン粉末を均一に分
散させ，適量即ちキチン粉末に対し２０％以下（好まし
くは１〜１０％）の保湿剤，例えばグリセリン等の水溶
性不揮発性化合物を添加した液をグラビアコ−ティン
グ，リバ−スコ−ティング，浸漬等によってポリアミ
ド，ポリエチレン製等のネット状体にコ−ティングした
後，乾燥することによってキチン粉末を，ネット上に固
着させ，該キチン粉末固着ネット状体２を創傷部貼付面
とする。
【０００６】上記のようにキチン粉末は，塗布，乾燥す
ることによってネット上に固着するが，保湿剤の影響に
よって乾燥後も，ひび割れ剥脱等することなく固着状態
を持続することができる。創傷部貼付面たるキチン粉末
固着ネット状体２の背面には，圧縮綿，セルロ−ズスポ
ンジ，不織布等の体液吸収層３を設け，更にアクリル
系，シリコン系等の粘着剤４を介して，例えばウレタン
フィルム等の固定用シ−ト状テ−プ基材５を積層するも
のである。
ることによってネット上に固着するが，保湿剤の影響に
よって乾燥後も，ひび割れ剥脱等することなく固着状態
を持続することができる。創傷部貼付面たるキチン粉末
固着ネット状体２の背面には，圧縮綿，セルロ−ズスポ
ンジ，不織布等の体液吸収層３を設け，更にアクリル
系，シリコン系等の粘着剤４を介して，例えばウレタン
フィルム等の固定用シ−ト状テ−プ基材５を積層するも
のである。
【０００７】キチン粉末固着用ネット体21としてはポリ
エチレン，ポリアミド，綿，人絹等の合成又は天然の繊
維の編物，織布等を用いることができる。
エチレン，ポリアミド，綿，人絹等の合成又は天然の繊
維の編物，織布等を用いることができる。
【０００８】ネット体21に塗布，又は浸漬する分散液の
溶媒は，水でも可であるが，水よりも表面張力の低い，
エチルアルコ−ル，イソプロピルアルコ−ルを使用する
ことにより，更に均一な分散性を示し，ネット上へのよ
り均一なコ−ティングが可能となり，そのことが固着性
の向上をももたらすことが出来る。グリセリン等の保湿
剤は使用しなくてもネット上にコ−テイングすることは
可能であるが，乾燥後に僅かな衝撃により簡単に脱落す
ることを防止するために必須の要件とするものである。
溶媒は，水でも可であるが，水よりも表面張力の低い，
エチルアルコ−ル，イソプロピルアルコ−ルを使用する
ことにより，更に均一な分散性を示し，ネット上へのよ
り均一なコ−ティングが可能となり，そのことが固着性
の向上をももたらすことが出来る。グリセリン等の保湿
剤は使用しなくてもネット上にコ−テイングすることは
可能であるが，乾燥後に僅かな衝撃により簡単に脱落す
ることを防止するために必須の要件とするものである。
【０００９】
【発明の効果】本発明に係る貼付材は，上述のように，
水又は低表面張力溶剤中に保湿剤と共に均一分散された
キチン粉末を，塗布乾燥して得たネット状体を創傷部貼
付面とした創傷面保護材であるから，他のバインダ−等
を使用せずキチン粉末がネットに固着されているが，商
品流通段階においては，保湿剤の作用により脱落せず，
傷口に貼付した際には，キチン粉末が傷口への接触，移
行が容易で，更に剥離に際しては，苦痛を与えることな
く，キチン粉末が傷口に残留し，傷口に悪影響を与える
こともない等の大きな効果を有する貼付材である。
水又は低表面張力溶剤中に保湿剤と共に均一分散された
キチン粉末を，塗布乾燥して得たネット状体を創傷部貼
付面とした創傷面保護材であるから，他のバインダ−等
を使用せずキチン粉末がネットに固着されているが，商
品流通段階においては，保湿剤の作用により脱落せず，
傷口に貼付した際には，キチン粉末が傷口への接触，移
行が容易で，更に剥離に際しては，苦痛を与えることな
く，キチン粉末が傷口に残留し，傷口に悪影響を与える
こともない等の大きな効果を有する貼付材である。
【図１】本発明に係る創傷面保護貼付材実施例の断面
図。
図。
１ 創傷面保護貼付材 ２ キチン粉末固着ネット状体 21 キチン粉末固定用ネット 22 保湿剤分散キチン粉末 ３ 体液吸収層 ４ 粘着剤 ５ テ−プ基材
Claims (3)
- 【請求項１】 水若しくは水よりも表面張力の低い水溶
性溶剤にキチン粉末を均一に分散させ，適量の保湿剤を
添加した液をネット状体に浸漬，コ−ティング等によっ
て塗布し乾燥して，キチン粉末を保湿剤を含有した状態
で固着したネット状体を創傷部貼付面とし，その背面に
圧縮綿，セルロ−ズスポンジ，不織布等の体液吸収材層
を設け，更に粘着剤層を介して固定用シ−ト状テ−プ基
材を積層することを特長とする創傷面保護貼付材。 - 【請求項２】 水より表面張力の低い水溶性溶剤として
エタノ−ル，イソプロピルアルコ−ル等の低分子量アル
コ−ルを用いる請求項１記載の創傷面保護貼付材。 - 【請求項３】 保湿剤として，グリセリン等の水溶性不
揮発性化合物を用いる請求項１記載の創傷面保護貼付
材。
Priority Applications (3)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4352777A JPH06142177A (ja) | 1992-11-05 | 1992-11-05 | 創傷面保護貼付材 |
| EP93114247A EP0596215A1 (en) | 1992-11-02 | 1993-09-06 | Applying material for protecting wound surface |
| US08/141,282 US5405314A (en) | 1992-11-02 | 1993-10-22 | Wound protecting member including chitin |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4352777A JPH06142177A (ja) | 1992-11-05 | 1992-11-05 | 創傷面保護貼付材 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06142177A true JPH06142177A (ja) | 1994-05-24 |
Family
ID=18426371
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP4352777A Pending JPH06142177A (ja) | 1992-11-02 | 1992-11-05 | 創傷面保護貼付材 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH06142177A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2011513388A (ja) * | 2008-03-03 | 2011-04-28 | オムリックス バイオファーマシューティカルズ リミテッド | 活性成分を含むゼラチンスポンジ、その調製及び使用 |
-
1992
- 1992-11-05 JP JP4352777A patent/JPH06142177A/ja active Pending
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2011513388A (ja) * | 2008-03-03 | 2011-04-28 | オムリックス バイオファーマシューティカルズ リミテッド | 活性成分を含むゼラチンスポンジ、その調製及び使用 |
| US8981058B2 (en) | 2008-03-03 | 2015-03-17 | Omrix Biopharmaceuticals Ltd. | Gelatin sponge comprising an active ingredient, its preparation and use |
| US9427490B2 (en) | 2008-03-03 | 2016-08-30 | Omrix Biopharmaceuticals Ltd. | Gelatin sponge comprising an active ingredient, its preparation and use |
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