JPH06140785A - 磁気シールド板の製造方法 - Google Patents
磁気シールド板の製造方法Info
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- JPH06140785A JPH06140785A JP30818792A JP30818792A JPH06140785A JP H06140785 A JPH06140785 A JP H06140785A JP 30818792 A JP30818792 A JP 30818792A JP 30818792 A JP30818792 A JP 30818792A JP H06140785 A JPH06140785 A JP H06140785A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 本発明は、アモルファスリボンを芯材に巻き
付けた磁気シールド板の簡便な製造方法を提供すること
を目的とする。 【構成】 一連の工程で、ロール状に巻き取られたアモ
ルファスリボン1の端部を連続的に引き出し、アモルフ
ァスリボン1を接着剤塗布用ローラー3を経由させてア
モルファスリボン1の裏面に接着剤3aを塗布する。さ
らにアモルファスリボン1の一端を板状の芯材5表面の
端5aに固定し、そのまま芯材5を回転することによ
り、連続的にアモルファスリボン1を芯材5の表面に巻
き付けるようにした。
付けた磁気シールド板の簡便な製造方法を提供すること
を目的とする。 【構成】 一連の工程で、ロール状に巻き取られたアモ
ルファスリボン1の端部を連続的に引き出し、アモルフ
ァスリボン1を接着剤塗布用ローラー3を経由させてア
モルファスリボン1の裏面に接着剤3aを塗布する。さ
らにアモルファスリボン1の一端を板状の芯材5表面の
端5aに固定し、そのまま芯材5を回転することによ
り、連続的にアモルファスリボン1を芯材5の表面に巻
き付けるようにした。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は外部環境の磁場を遮断
し、内部の機器を保護する目的で設置される磁気シール
ドルームの構成部材に用いる磁気シールド板の製造方法
に関する。
し、内部の機器を保護する目的で設置される磁気シール
ドルームの構成部材に用いる磁気シールド板の製造方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】最近のインテリジェントビルや精密工場
に設置される機器には、磁気に対して敏感なものが多
い。例えば、電子顕微鏡は感度を上げるために、磁気の
変動成分を2mG(ミリガウス)以下に抑えなければな
らない。また、一般のOA機器でも、数G(ガウス)と
いった弱い磁気においても悪影響が出るものがある。そ
れに対して、現在の日常環境においては、近くに電車や
車、あるいは送電線等、周辺に大きな磁気を漏らす種々
の磁気発生源が存在している。このような磁気発生源の
近くにある建屋では内部に数10mG位の変動磁場が存
在し、その中に設置される精密機器は、磁気的な悪環境
下に曝され満足に機器の性能を発揮することができな
い。そこでこの対処方法として、機器周辺あるいは機器
が設置される部屋全体をパーマロイ・アモルファス・珪
素鋼板・純鉄等の強磁性体で囲み、外部からの侵入磁場
を吸い取る形で磁気の侵入を防ぐ磁気シールドルームを
設置する方法が採られている。磁気シールドルームに
は、機能・コスト・目的等々に応じ種々の磁性材料及び
構成材料が使用されるが、最近、透磁率がパーマロイよ
りも高く、応力による磁気特性の劣化の少ないアモルフ
ァスを用いた磁気シールドルーム工法が注目されてい
る。この磁気シールドルームには、アモルファス本来の
特性を活かして、中・弱磁場のシールドを効率的に行う
という点から、箔状に形成されたリボン状のアモルファ
スリボンを用いた磁気シールド板が使用されている。一
方、アモルファスリボンはロール状で提供されるため、
予め工場でプラスターボードにアモルファスリボンを必
要枚数張りつけた磁気シールド板を製造し、これをユニ
ットとして現地に送り込んで使用することが行われてい
る。
に設置される機器には、磁気に対して敏感なものが多
い。例えば、電子顕微鏡は感度を上げるために、磁気の
変動成分を2mG(ミリガウス)以下に抑えなければな
らない。また、一般のOA機器でも、数G(ガウス)と
いった弱い磁気においても悪影響が出るものがある。そ
れに対して、現在の日常環境においては、近くに電車や
車、あるいは送電線等、周辺に大きな磁気を漏らす種々
の磁気発生源が存在している。このような磁気発生源の
近くにある建屋では内部に数10mG位の変動磁場が存
在し、その中に設置される精密機器は、磁気的な悪環境
下に曝され満足に機器の性能を発揮することができな
い。そこでこの対処方法として、機器周辺あるいは機器
が設置される部屋全体をパーマロイ・アモルファス・珪
素鋼板・純鉄等の強磁性体で囲み、外部からの侵入磁場
を吸い取る形で磁気の侵入を防ぐ磁気シールドルームを
設置する方法が採られている。磁気シールドルームに
は、機能・コスト・目的等々に応じ種々の磁性材料及び
構成材料が使用されるが、最近、透磁率がパーマロイよ
りも高く、応力による磁気特性の劣化の少ないアモルフ
ァスを用いた磁気シールドルーム工法が注目されてい
る。この磁気シールドルームには、アモルファス本来の
特性を活かして、中・弱磁場のシールドを効率的に行う
という点から、箔状に形成されたリボン状のアモルファ
スリボンを用いた磁気シールド板が使用されている。一
方、アモルファスリボンはロール状で提供されるため、
予め工場でプラスターボードにアモルファスリボンを必
要枚数張りつけた磁気シールド板を製造し、これをユニ
ットとして現地に送り込んで使用することが行われてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来のプラスターボー
ドにアモルファスリボンを張りつけた磁気シールド板
は、提供されるロール状のアモルファスリボンを所定長
に切断し、両面テープでプラスターボードの表面に張り
付ける方法がとられていた。提供されるアモルファスリ
ボンの箔は25μm程度の厚さであるため、磁気飽和さ
せることなく磁気シールド効果を上げ、外部磁場を遮蔽
するためには、予め所定長に切断したアモルファスリボ
ンを10〜20枚も張り重ねなければならなかった。ま
た、提供されるアモルファスリボンの幅は狭いため、磁
気漏洩を防ぐように隙間なく隣同士を少しずつ重ねて、
所定長に切断した何本ものアモルファスリボンをプラス
ターボードの表面に張りつめなければならなかった。従
来、ロール状アモルファスリボンを所定長に切断し、切
断したアモルファスリボンの寸法に合わせた両面テープ
をさらにそのアモルファスリボンの面に張り、これをプ
ラスターボードの所定位置に丁寧に張りつけ、これを必
要回数繰り返す全作業は、すべて手作業で行われていた
(図5)。両面テープを用いて所定位置に張り付ける作
業は難しく、張りつけにおける失敗も多く、外観上も整
った仕上げのきれいな完成品にすることが難しかった。
さらに、何層も張り重ねる場合は、重ね枚数のチェック
等の品質管理もしずらかった。そこで本発明は、一連の
工程で、極力人手をかけずにアモルファスリボンをプラ
スターボードに張り付ける簡便な磁気シールド板の製造
方法を提供することを目的とした。
ドにアモルファスリボンを張りつけた磁気シールド板
は、提供されるロール状のアモルファスリボンを所定長
に切断し、両面テープでプラスターボードの表面に張り
付ける方法がとられていた。提供されるアモルファスリ
ボンの箔は25μm程度の厚さであるため、磁気飽和さ
せることなく磁気シールド効果を上げ、外部磁場を遮蔽
するためには、予め所定長に切断したアモルファスリボ
ンを10〜20枚も張り重ねなければならなかった。ま
た、提供されるアモルファスリボンの幅は狭いため、磁
気漏洩を防ぐように隙間なく隣同士を少しずつ重ねて、
所定長に切断した何本ものアモルファスリボンをプラス
ターボードの表面に張りつめなければならなかった。従
来、ロール状アモルファスリボンを所定長に切断し、切
断したアモルファスリボンの寸法に合わせた両面テープ
をさらにそのアモルファスリボンの面に張り、これをプ
ラスターボードの所定位置に丁寧に張りつけ、これを必
要回数繰り返す全作業は、すべて手作業で行われていた
(図5)。両面テープを用いて所定位置に張り付ける作
業は難しく、張りつけにおける失敗も多く、外観上も整
った仕上げのきれいな完成品にすることが難しかった。
さらに、何層も張り重ねる場合は、重ね枚数のチェック
等の品質管理もしずらかった。そこで本発明は、一連の
工程で、極力人手をかけずにアモルファスリボンをプラ
スターボードに張り付ける簡便な磁気シールド板の製造
方法を提供することを目的とした。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、板状の芯材表面にアモルファスリボンを密着した磁
気シールド板の製造方法において、一連の工程で、ロー
ル状に巻き取られたアモルファスリボンの一端を連続的
に引き出し、アモルファスリボンの裏面に接着剤を塗布
し、さらにアモルファスリボンの一端を板状の芯材表面
に接着し、そのまま芯材を回転することにより連続的に
アモルファスリボンを芯材表面に巻き付るようにした。
また、アモルファスリボンはロール軸支持部材に支持
し、接着剤塗布用ローラーによりアモルファスリボンに
接着剤を塗布し、板状の芯材は芯材回転用部材に取り付
けて回転させるようにした。また、アモルファスリボン
を芯材に巻く際に、巻き方向や継ぎ目位置をずらして少
なくとも二層以上巻くようにした。
に、板状の芯材表面にアモルファスリボンを密着した磁
気シールド板の製造方法において、一連の工程で、ロー
ル状に巻き取られたアモルファスリボンの一端を連続的
に引き出し、アモルファスリボンの裏面に接着剤を塗布
し、さらにアモルファスリボンの一端を板状の芯材表面
に接着し、そのまま芯材を回転することにより連続的に
アモルファスリボンを芯材表面に巻き付るようにした。
また、アモルファスリボンはロール軸支持部材に支持
し、接着剤塗布用ローラーによりアモルファスリボンに
接着剤を塗布し、板状の芯材は芯材回転用部材に取り付
けて回転させるようにした。また、アモルファスリボン
を芯材に巻く際に、巻き方向や継ぎ目位置をずらして少
なくとも二層以上巻くようにした。
【0005】
【作用】本発明では、ロール状に巻き取られたアモルフ
ァスリボンは一端から引き出され、ローラー面に液状の
接着剤を塗布した接着剤塗布用ローラーに面接触するよ
うになっているため、接着剤塗布用ローラーを経由する
ことによりアモルファスリボンの裏面に均一に接着剤が
塗布される。さらに、接着剤の着いたアモルファスリボ
ンの先端を板状の芯材に接着し、アモルファスリボンが
弛まないようにしながら、そのまま芯材を回転すること
により、アモルファスリボンを所定回数芯材表面に緊密
に、重ねムラなく、連続的に密着して巻き付けることが
できる。また、芯材の位置又は方向を変えるだけで、芯
材表面へのアモルファスリボンの巻き付けの形を種々簡
単に変えることができる。
ァスリボンは一端から引き出され、ローラー面に液状の
接着剤を塗布した接着剤塗布用ローラーに面接触するよ
うになっているため、接着剤塗布用ローラーを経由する
ことによりアモルファスリボンの裏面に均一に接着剤が
塗布される。さらに、接着剤の着いたアモルファスリボ
ンの先端を板状の芯材に接着し、アモルファスリボンが
弛まないようにしながら、そのまま芯材を回転すること
により、アモルファスリボンを所定回数芯材表面に緊密
に、重ねムラなく、連続的に密着して巻き付けることが
できる。また、芯材の位置又は方向を変えるだけで、芯
材表面へのアモルファスリボンの巻き付けの形を種々簡
単に変えることができる。
【0006】
【実施例】本実施例を図により説明する。先ず、本発明
の磁気シールド板Aの製造方法は、ロール状のアモルフ
ァスリボン1を固定するロール軸支持部材2と、接着剤
塗布用ローラー3とこれと対面する押さえローラー4
と、芯材回転用部材6とがこの順序に連続的に配置され
たものを用いて行われる。即ち、ロール状に巻き取られ
ているアモルファスリボン1は、ロール軸支持部材2に
自在にその端部が引き出せるように固定されている。そ
の端部を引き出し、接着剤塗布用ローラー3と押さえロ
ーラー4との間にアモルファスリボン1を通し、アモル
ファスリボン1の裏面が接着剤塗布用ローラー3に面接
触するように経由させて接着剤3aをアモルファスリボ
ン1に塗布し、さらに、その先端を芯材回転用部材6に
保持された板状の芯材5の端部5aに接着するようにな
っている。この状態で芯材5を所定回数回転させること
によって必要回数芯材5表面にアモルファスリボン1を
巻き付ける。巻き付け終了の都度アモルファスリボン1
を切断して、芯材5の位置をずらして上記巻き付けの操
作を繰り返すことにより、芯材5表面にアモルファスリ
ボン1を順次巻き付けて緊密に覆うことができるように
なっている。本実施例の磁気シールド板Aに使用される
磁性材料は、箔状の帯でロール状に巻き取られた形で市
販されているアモルファスリボン1(例えば、日本非晶
質金属製のものが利用できる)である。このロール状の
アモルファスリボン1はロール軸支持部材2に、ロール
軸の周りに回転自在に取り付けられるようになってい
る。さらに、ロール状のアモルファスリボン1はその一
端を連続的に引き出し、接着剤塗布用ローラー3に面接
触するようになっている。
の磁気シールド板Aの製造方法は、ロール状のアモルフ
ァスリボン1を固定するロール軸支持部材2と、接着剤
塗布用ローラー3とこれと対面する押さえローラー4
と、芯材回転用部材6とがこの順序に連続的に配置され
たものを用いて行われる。即ち、ロール状に巻き取られ
ているアモルファスリボン1は、ロール軸支持部材2に
自在にその端部が引き出せるように固定されている。そ
の端部を引き出し、接着剤塗布用ローラー3と押さえロ
ーラー4との間にアモルファスリボン1を通し、アモル
ファスリボン1の裏面が接着剤塗布用ローラー3に面接
触するように経由させて接着剤3aをアモルファスリボ
ン1に塗布し、さらに、その先端を芯材回転用部材6に
保持された板状の芯材5の端部5aに接着するようにな
っている。この状態で芯材5を所定回数回転させること
によって必要回数芯材5表面にアモルファスリボン1を
巻き付ける。巻き付け終了の都度アモルファスリボン1
を切断して、芯材5の位置をずらして上記巻き付けの操
作を繰り返すことにより、芯材5表面にアモルファスリ
ボン1を順次巻き付けて緊密に覆うことができるように
なっている。本実施例の磁気シールド板Aに使用される
磁性材料は、箔状の帯でロール状に巻き取られた形で市
販されているアモルファスリボン1(例えば、日本非晶
質金属製のものが利用できる)である。このロール状の
アモルファスリボン1はロール軸支持部材2に、ロール
軸の周りに回転自在に取り付けられるようになってい
る。さらに、ロール状のアモルファスリボン1はその一
端を連続的に引き出し、接着剤塗布用ローラー3に面接
触するようになっている。
【0007】接着剤塗布用ローラー3は、ロール軸支持
部材2より少し離れた位置に配置されている。また、ア
モルファスリボン1が弛まないで接着剤塗布用ローラー
3の面に一定の圧力で接することができるように、接着
剤塗布用ローラー3はロール軸支持部材2の軸位置より
少し低い位置になるように設定されている。また、接着
剤塗布用ローラー3の表面は、液状の接着剤3aを保持
できるようにフェルトのような液体保持力のある機能部
材で被覆されている。さらに、接着剤3aは比較的に粘
度の低い液状の合成接着剤等が使用されるようになって
いる。この接着剤3aは、適宜または常時少しずつ接着
剤塗布用ローラー3表面に供給されるようになってい
る。従って、引き出されたアモルファスリボン1はこの
接着剤塗布用ローラー3を経由することにより、片面に
均一に接着剤3aが塗布されるようになっている。さら
に本実施例では、押さえローラー4がアモルファスリボ
ン1の厚み程度の間隔を有して、接着剤塗布用ローラー
3に対面して配置されている。アモルファスリボン1を
接着剤塗布用ローラー3と押さえローラー4の間に挟む
ようにして通すことにより、アモルファスリボン1の弛
みによる接着剤の塗布ムラができないようになってい
る。尚、アモルファスリボン1の弛み防止用の張力調整
に、本実施例では押さえローラー4を使用したが、ロー
ル軸支持部材2、接着剤塗布用ローラー3及び芯材回転
用部材6の配置にある程度の高低差を設ける等して、ア
モルファスリボン1の経路調整をすることにより必要な
張力が得られれば押さえローラー4は用いなくてもよ
い。芯材回転用部材6はロール軸支持部材2及び接着剤
塗布用ローラー3、押さえローラー4の延長上に直線状
に配置されるようになっている。本実施例では磁気シー
ルド板Aの芯材5としてプラスターボードが使用されて
いる。プラスターボードは、矩形の板状に形成されてい
る。この矩形のプラスターボードは、左右の両端面の中
心を回転中心として回転できるように芯材回転用部材6
に取り付けられるようになっている。芯材回転用部材6
の軸は、ロール状のアモルファスリボン1の回転軸支持
部材2の軸位置と同じ高さになるように設定されてい
る。このようにして接着剤3aが塗布されたアモルファ
スリボン1の一端を、芯材回転用部材6に取り付けた芯
材5の端面5aに接着して、そのまま芯材5を回転する
ことによって、アモルファスリボン1が弛まないように
して芯材5表面に巻き付けられるようになっている。
部材2より少し離れた位置に配置されている。また、ア
モルファスリボン1が弛まないで接着剤塗布用ローラー
3の面に一定の圧力で接することができるように、接着
剤塗布用ローラー3はロール軸支持部材2の軸位置より
少し低い位置になるように設定されている。また、接着
剤塗布用ローラー3の表面は、液状の接着剤3aを保持
できるようにフェルトのような液体保持力のある機能部
材で被覆されている。さらに、接着剤3aは比較的に粘
度の低い液状の合成接着剤等が使用されるようになって
いる。この接着剤3aは、適宜または常時少しずつ接着
剤塗布用ローラー3表面に供給されるようになってい
る。従って、引き出されたアモルファスリボン1はこの
接着剤塗布用ローラー3を経由することにより、片面に
均一に接着剤3aが塗布されるようになっている。さら
に本実施例では、押さえローラー4がアモルファスリボ
ン1の厚み程度の間隔を有して、接着剤塗布用ローラー
3に対面して配置されている。アモルファスリボン1を
接着剤塗布用ローラー3と押さえローラー4の間に挟む
ようにして通すことにより、アモルファスリボン1の弛
みによる接着剤の塗布ムラができないようになってい
る。尚、アモルファスリボン1の弛み防止用の張力調整
に、本実施例では押さえローラー4を使用したが、ロー
ル軸支持部材2、接着剤塗布用ローラー3及び芯材回転
用部材6の配置にある程度の高低差を設ける等して、ア
モルファスリボン1の経路調整をすることにより必要な
張力が得られれば押さえローラー4は用いなくてもよ
い。芯材回転用部材6はロール軸支持部材2及び接着剤
塗布用ローラー3、押さえローラー4の延長上に直線状
に配置されるようになっている。本実施例では磁気シー
ルド板Aの芯材5としてプラスターボードが使用されて
いる。プラスターボードは、矩形の板状に形成されてい
る。この矩形のプラスターボードは、左右の両端面の中
心を回転中心として回転できるように芯材回転用部材6
に取り付けられるようになっている。芯材回転用部材6
の軸は、ロール状のアモルファスリボン1の回転軸支持
部材2の軸位置と同じ高さになるように設定されてい
る。このようにして接着剤3aが塗布されたアモルファ
スリボン1の一端を、芯材回転用部材6に取り付けた芯
材5の端面5aに接着して、そのまま芯材5を回転する
ことによって、アモルファスリボン1が弛まないように
して芯材5表面に巻き付けられるようになっている。
【0008】この様子を図1(a)〜(d)で説明し
た。図1(a)は、アモルファスリボン1の芯材5への
巻き取り開始の状態を示している。図ではこのとき芯材
5の回転角を0度として説明している。(b)、
(c)、(d)はそれぞれ、芯材5を90度、180
度、270度回転してアモルファスリボン1を巻き付け
ている状態を示している。巻き付け開始は芯材5の端辺
イから行い、巻き付け回数は磁気シールド効果に必要な
所定回数行えばよく、所定回数巻き終わったらカッター
でアモルファスリボン1を切断するようになっている。
その後、芯材5の位置を約アモルファスリボンの幅分横
にずらして、先に巻き終ったアモルファスリボン1の縁
に、次に巻くアモルファスリボン1の縁が少し重なるよ
うにラップ部分7をとって張り合せ、再度上記と同じよ
うにして所定回数巻き付けるようにする。ラップ部分7
をとることによって、隣り合うアモルファスリボン間の
隙間をなくすことができる。この操作を順次繰り返すこ
とによって芯材5の表面に隙間なく、アモルファスリボ
ン1を巻き付けて、磁気シールド板Aを製造することが
できる。図2にこの方法によって製造された磁気シール
ド板Aを示した。
た。図1(a)は、アモルファスリボン1の芯材5への
巻き取り開始の状態を示している。図ではこのとき芯材
5の回転角を0度として説明している。(b)、
(c)、(d)はそれぞれ、芯材5を90度、180
度、270度回転してアモルファスリボン1を巻き付け
ている状態を示している。巻き付け開始は芯材5の端辺
イから行い、巻き付け回数は磁気シールド効果に必要な
所定回数行えばよく、所定回数巻き終わったらカッター
でアモルファスリボン1を切断するようになっている。
その後、芯材5の位置を約アモルファスリボンの幅分横
にずらして、先に巻き終ったアモルファスリボン1の縁
に、次に巻くアモルファスリボン1の縁が少し重なるよ
うにラップ部分7をとって張り合せ、再度上記と同じよ
うにして所定回数巻き付けるようにする。ラップ部分7
をとることによって、隣り合うアモルファスリボン間の
隙間をなくすことができる。この操作を順次繰り返すこ
とによって芯材5の表面に隙間なく、アモルファスリボ
ン1を巻き付けて、磁気シールド板Aを製造することが
できる。図2にこの方法によって製造された磁気シール
ド板Aを示した。
【0009】上記実施例では、芯材5へのアモルファス
リボン1の巻き付けは、所定回数巻き付けたものを、同
じ方向に平行に順次繰り返して表面を一回覆った一層構
造であったが、さらに、これと直行する方向にアモルフ
ァスリボン1を巻き付けて二層構造にしてもよい。具体
的には、上記と同様の方法により芯材5の端辺イに沿っ
てアモルファスリボン1を所定回数巻き付け、巻き終っ
たアモルファスリボン1の縁に、次のアモルファスリボ
ン1の縁が重ならないで密接するように隙間なく所定回
数巻き付ける。これを順次繰り返すことによって芯材5
の表面全体を平らになるようにアモルファスリボン1で
巻き付け、これを一層とする。その後、芯材5の位相を
90度ずらして再度芯材回転用部材6に取り付け、上記
方法によってアモルファスリボン1を一層目のアモルフ
ァスリボン1と直行するように巻き付けて二層とする。
この方法によりアモルファスリボン1を巻き付けた磁気
シールド板Aを図3(a)、(b)に示した。この二層
構造にすることにより、隙間をなくすためのアモルファ
スリボン1同士の縁を重ねたラップ部分7がなくなり、
完成した磁気シールド板Aの表面を平らにすることがで
きる。また、二層目は、一層目のアモルファスリボン2
2と半幅ずらしてアモルファスリボン23を巻き付ける
ことにより、一層目のアモルファスリボン22同士の境
目ロが完全に塞がれるようにしてもよい。このとき、二
層目の両端の巻き付けは、半幅のアモルファスリボン2
3aを使用するようになっている。この様子は、図4
(a)、(b)に示した。
リボン1の巻き付けは、所定回数巻き付けたものを、同
じ方向に平行に順次繰り返して表面を一回覆った一層構
造であったが、さらに、これと直行する方向にアモルフ
ァスリボン1を巻き付けて二層構造にしてもよい。具体
的には、上記と同様の方法により芯材5の端辺イに沿っ
てアモルファスリボン1を所定回数巻き付け、巻き終っ
たアモルファスリボン1の縁に、次のアモルファスリボ
ン1の縁が重ならないで密接するように隙間なく所定回
数巻き付ける。これを順次繰り返すことによって芯材5
の表面全体を平らになるようにアモルファスリボン1で
巻き付け、これを一層とする。その後、芯材5の位相を
90度ずらして再度芯材回転用部材6に取り付け、上記
方法によってアモルファスリボン1を一層目のアモルフ
ァスリボン1と直行するように巻き付けて二層とする。
この方法によりアモルファスリボン1を巻き付けた磁気
シールド板Aを図3(a)、(b)に示した。この二層
構造にすることにより、隙間をなくすためのアモルファ
スリボン1同士の縁を重ねたラップ部分7がなくなり、
完成した磁気シールド板Aの表面を平らにすることがで
きる。また、二層目は、一層目のアモルファスリボン2
2と半幅ずらしてアモルファスリボン23を巻き付ける
ことにより、一層目のアモルファスリボン22同士の境
目ロが完全に塞がれるようにしてもよい。このとき、二
層目の両端の巻き付けは、半幅のアモルファスリボン2
3aを使用するようになっている。この様子は、図4
(a)、(b)に示した。
【0010】芯材5としては、上記プラスターボード以
外に、厚さ0.35〜0.5mmの珪素鋼板を一枚プラ
スターボードに張りつけて、磁気シールド効果を高める
ようにしてもよい。芯材5へのアモルファスリボン1の
巻き付けは、上記実施例では一層、二層について示した
が、三層、四層と層を重ねることにより、磁気漏洩をさ
らに抑えるようにしてもよい。
外に、厚さ0.35〜0.5mmの珪素鋼板を一枚プラ
スターボードに張りつけて、磁気シールド効果を高める
ようにしてもよい。芯材5へのアモルファスリボン1の
巻き付けは、上記実施例では一層、二層について示した
が、三層、四層と層を重ねることにより、磁気漏洩をさ
らに抑えるようにしてもよい。
【0011】
【発明の効果】本発明により、連続工程でロール状のア
モルファスリボンをプラスターボードに効率良く巻き付
けることができるようになった。このため、従来のアモ
ルファスリボンを都度所定長に切断して何層にもプラス
ターボードに張りつける手作業に比べ、飛躍的に巻きム
ラのない均一品質の磁気シールド板を製造することがで
きる。さらに、大幅な省力化が実現できるため、製造コ
ストを下げることが可能となり、磁気シールド板の新た
な需要を喚起することもできる。
モルファスリボンをプラスターボードに効率良く巻き付
けることができるようになった。このため、従来のアモ
ルファスリボンを都度所定長に切断して何層にもプラス
ターボードに張りつける手作業に比べ、飛躍的に巻きム
ラのない均一品質の磁気シールド板を製造することがで
きる。さらに、大幅な省力化が実現できるため、製造コ
ストを下げることが可能となり、磁気シールド板の新た
な需要を喚起することもできる。
【図1】芯材へのアモルファスリボンの巻き付け開始
(芯材の回転角0度)説明図(a)。芯材へのアモルフ
ァスリボンの巻き付け途中(芯材の回転角90度)説明
図(b)。芯材へのアモルファスリボンの巻き付け途中
(芯材の回転角180度)説明図(c)。芯材へのアモ
ルファスリボンの巻き付け途中(芯材の回転角270
度)説明図(d)。
(芯材の回転角0度)説明図(a)。芯材へのアモルフ
ァスリボンの巻き付け途中(芯材の回転角90度)説明
図(b)。芯材へのアモルファスリボンの巻き付け途中
(芯材の回転角180度)説明図(c)。芯材へのアモ
ルファスリボンの巻き付け途中(芯材の回転角270
度)説明図(d)。
【図2】芯材にアモルファスリボンの縁を重ねながら巻
いて製造した一層構造の磁気シールド板の平面図。
いて製造した一層構造の磁気シールド板の平面図。
【図3】二層構造の磁気シールド板の一層目の平面図
(a)。二層構造の磁気シールド板の二層目の平面図
(b)。
(a)。二層構造の磁気シールド板の二層目の平面図
(b)。
【図4】二層構造の磁気シールド板の一層目の平面図
(a)。二層構造の磁気シールド板の二層目の平面図
(b)。
(a)。二層構造の磁気シールド板の二層目の平面図
(b)。
【図5】従来の磁気シールド板の製造方法を示す説明
図。
図。
A 磁気シールド板 1 アモルファスリボン 3 接着剤塗布用ローラー 5 芯材
Claims (3)
- 【請求項1】 板状の芯材表面にアモルファスリボンを
密着した磁気シールド板の製造方法において、一連の工
程で、ロール状に巻き取られたアモルファスリボンの一
端を連続的に引き出し、アモルファスリボンの裏面に接
着剤を塗布し、さらにアモルファスリボンの一端を板状
の芯材表面に接着し、そのまま芯材を回転することによ
り連続的にアモルファスリボンを芯材表面に巻き付ける
ことを特徴とする磁気シールド板の製造方法。 - 【請求項2】 アモルファスリボンはロール軸支持部材
に支持し、接着剤塗布用ローラーによりアモルファスリ
ボンに接着剤を塗布し、板状の芯材は芯材回転用部材に
取り付けて回転させるようにした請求項1に記載の磁気
シールド板の製造方法。 - 【請求項3】 アモルファスリボンを芯材に巻く際に、
巻き方向や継ぎ目位置をずらして少なくとも二層以上巻
くようにした請求項1に記載の磁気シールド板の製造方
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30818792A JP2793452B2 (ja) | 1992-10-22 | 1992-10-22 | 磁気シールド板の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30818792A JP2793452B2 (ja) | 1992-10-22 | 1992-10-22 | 磁気シールド板の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06140785A true JPH06140785A (ja) | 1994-05-20 |
JP2793452B2 JP2793452B2 (ja) | 1998-09-03 |
Family
ID=17977963
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP30818792A Expired - Fee Related JP2793452B2 (ja) | 1992-10-22 | 1992-10-22 | 磁気シールド板の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2793452B2 (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007019398A (ja) * | 2005-07-11 | 2007-01-25 | Hitachi Metals Ltd | 複合磁性部材 |
JP2013197235A (ja) * | 2012-03-19 | 2013-09-30 | Ohtama Co Ltd | 磁気シールド装置及び磁気シールド装置の製造方法 |
JP2013197233A (ja) * | 2012-03-19 | 2013-09-30 | Ohtama Co Ltd | 磁気シールド部材 |
JP2013197234A (ja) * | 2012-03-19 | 2013-09-30 | Ohtama Co Ltd | 磁気シールド装置及び磁気シールド装置の製造方法 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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KR101790178B1 (ko) * | 2015-10-29 | 2017-10-26 | 주식회사 비에스피 | 자기장 차폐시트와 그 제조방법 |
-
1992
- 1992-10-22 JP JP30818792A patent/JP2793452B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2007019398A (ja) * | 2005-07-11 | 2007-01-25 | Hitachi Metals Ltd | 複合磁性部材 |
JP4618556B2 (ja) * | 2005-07-11 | 2011-01-26 | 日立金属株式会社 | 複合磁性部材 |
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Publication number | Publication date |
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JP2793452B2 (ja) | 1998-09-03 |
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