JPH0613941B2 - 吸収冷凍機 - Google Patents

吸収冷凍機

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JPH0613941B2
JPH0613941B2 JP30710691A JP30710691A JPH0613941B2 JP H0613941 B2 JPH0613941 B2 JP H0613941B2 JP 30710691 A JP30710691 A JP 30710691A JP 30710691 A JP30710691 A JP 30710691A JP H0613941 B2 JPH0613941 B2 JP H0613941B2
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JP30710691A
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祥治 田中
修行 井上
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Ebara Corp
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Ebara Corp
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、溶液サイクルが休止中
においても、吸収溶液における結晶析出を防止する手段
を講じた吸収冷凍機に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の吸収冷凍機は、その停止(発生器
での加熱を停止し、溶液サイクルを休止させる)中に結
晶析出を防止する機能を有していない。そのため、従来
は、機械の停止時に冷媒を吸収溶液側に移動して吸収溶
液を希釈し、その際の濃度は、年間を通しての最低温度
(概略0℃)まで室温が低下しても結晶析出を生じない
濃度〔臭化リチウム(LiBr)−水系の場合に約56
%程度〕とするのが通常である。そこで、夏季のように
最低気温がそれほど低下しない場合、又は自動発停を繰
返すような場合には、不必要に吸収溶液を薄めてしま
い、この過度の希釈は、省エネルギー及び起動特性の点
で好ましくなかった。これらの点を添付図面を参照して
具体的に説明する。
【0003】図3は、従来の単効用吸収冷凍機の装置の
一例の系統図である。図3において、Eは蒸発器、Aは
吸収器、Gは発生器、Cは凝縮器、EXは溶液熱交換
器、RPは冷媒ポンプ、SPは溶液ポンプ、SVは液戻
し弁、HVは蒸気圧力調節弁を意味する。図3に示した
吸収冷凍機に停止信号が入ると、発生器の加熱を停止す
ると共に、弁SVを開として蒸発器内の冷媒液を溶液側
に移行する。冷媒の液レベルS4 により、弁SVを閉と
すると共に冷媒ポンプを停止して冷媒移行を完了させ
る。溶液側に局所的な高濃度領域が残ることを避けるた
め、すなわち吸収溶液濃度の平均化を図るために、溶液
ポンプの運転は続行し、所定時間後に溶液ポンプを停止
すると共に冷却水ポンプも停止する。なお、冷水ポンプ
の運転は、吸収冷凍機に対する信号の種類により、冷却
水と共に止める場合もあれば、続行する場合もある(冷
水温が低下し、一時的に吸収冷凍機を停止する場合は冷
水ポンプの運転を続行する)。ただし、完全に運転を完
了する停止であれば、冷水ポンプの運転も停止する。
【0004】前記のような運転を行った場合の各溶液の
温度変化等を図4に示す。すなわち図4は、従来の吸収
冷凍機の停止時における吸収溶液の温度及び濃度の経時
変化を、時間(分)(横軸)と、温度(℃)(縦軸)及
び吸収溶液の平均濃度ξm (重量%)(縦軸)との関係
で示したグラフである。図4において、tG は発生器出
口の液温、tA は溶液熱交換器出口(吸収器入口)の液
温、tW は冷却水温を意味する。図4に示したように、
従来は、希釈完了後の吸収溶液の平均濃度は、該液温が
0℃程度まで低下しても結晶が析出しないような濃度に
希釈している。こうすると、再起動時には希釈された溶
液を所定の濃度まで加熱濃縮する必要があり、これに要
する時間と消費エネルギーはかなりのものである。他
方、短時間の停止の場合に、過度の希釈が好ましくない
ことは明らかである。その際、希釈を行わない方法も考
えられるが、結晶析出の危険性と再起動に要する時間の
不定性のため、やはり好ましくない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来技術の
問題点を解決するためになされたものであり、その目的
は、過度の希釈によるエネルギーの浪費を防ぎ、かつ起
動特性が良好な吸収冷凍機を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明を概説すれば、本
発明は吸収冷凍機に関する発明であって、溶液サイクル
と冷凍サイクルとが形成されている吸収冷凍機におい
て、溶液サイクルの休止中も含めて常時、吸収溶液の濃
度と温度とを検知し、吸収溶液の結晶析出を監視する手
段、及びその検知信号に応じて、該吸収溶液を所定の濃
度に希釈する手段として、凝縮器に続き蒸発器の上部に
冷媒貯蔵タンクとその液面から蒸発器に接続した管路及
び該タンクの底部より弁を介して溶液ポンプの直前に接
続した管路を設けたことを特徴とする。
【0007】本発明は、吸収冷凍機の停止時に、吸収溶
液にできるだけ多量の濃度エネルギーを保有させたまま
の状態で休止を行い、エネルギーの無駄な消費をなくす
と共に、起動(再起動)をも速くすることを意図したも
のである。そして、高濃度で休止させるため結晶析出の
危険性が生じるので、従来とは異なり、溶液サイクルの
休止中であっても、常時結晶析出の監視を行い、吸収溶
液に結晶析出の危険が生じた場合、所定の濃度までの希
釈、すなわち必要最小限の濃度付近までの希釈を行うも
のである。更に、吸収溶液の冷却も、必要最小限の冷却
に止めてエネルギー消費を少なくする。しかして、吸収
冷凍機で使用する冷媒、例えば臭化リチウム−水系で
は、温度と結晶析出の濃度と間に、直線で表される相関
関係があるから、上記の必要最小限の濃度とは、溶液ポ
ンプを運転し、希溶液と濃溶液とを混合して、ほぼ均一
化した吸収溶液の濃度、すなわち既述のξm が、吸収冷
凍機の周囲温度(又は吸収溶液の温度)における結晶析
出濃度未満でその直下濃度を意味する。また前記した必
要最小限の冷却とは、1つには、二重効用吸収冷凍機を
全負荷状態で溶液ポンプを停止すると高温発生器内圧が
高く、高温発生器と低温発生器間の液シールが利かず、
ガスバイパスが生じて異常音が発生すると共に、熱交換
器の腐食、摩耗が発生するので、最低液シールの破れな
い圧力(又は温度)まで冷却しておく必要があり、この
必要最小限の冷却をいう。また2つとしては、単効用又
は二重効用のいずれであっても、チューブの熱膨張又は
溶液ポンプの許容値等から、吸収器に直接導入してよい
溶液の温度には上限があり、その温度程度まで冷却して
おく必要があるため、これを必要最小限の冷却という。
【0008】本発明における吸収溶液の濃度及び温度の
検知は、溶液熱交換器濃溶液出口部で行うのが好適であ
る。それは、他の場所でもよいが、通常運転時に当該箇
所が最も結晶析出を生じやすい場所であり、また停止後
の溶液混合をほとんど行わずに止める場合には、当該箇
所が最高濃度を示すからである。しかして温度は、熱電
対又は測温抵抗体等の通常の温度センサーで容易に測定
することができる。なお、この温度検知は、上記の箇所
でもよいが、自然冷却の際、最も温度低下の大きい箇
所、例えば大気に露出された細い配管中の吸収溶液につ
いて検知を行うのがよい。次に濃度は、濃度の直接測定
又は比重測定(例えば、浮力測定計、γ線密度計若しく
は振動式比重計を用いる測定)等で測定することができ
る。その他の方法として、濃度は、吸収溶液から分離さ
れている冷媒量から、その平均濃度を推定できる。それ
には、例えば蒸発器内にフロート作動の可変抵抗子のよ
うなレベル検出器を設け、そのレベルから分離冷媒量を
求める。なお、冷媒を貯蔵する容器を用いる場合、それ
ぞれのレベルから量を求めて合算すればよい。他方、こ
のレベル検出器を吸収器A内に設けてもよく、その場合
に蒸発器Eにおけるとは逆に、液面が高い程、吸収溶液
の濃度が小なることを示す。なお、このレベル測定は、
公知の方法におけるように、連続測定でも段階的でもよ
い。(特開昭55−105157号公報参照)。
【0009】本発明において、吸収溶液を希釈する手段
は、吸収溶液から分離されている冷媒液を吸収溶液中に
混入する設備、又は更にその後吸収溶液濃度の平均化を
行う設備であるのが好ましい。また、冷媒液を混入する
場合、吸収器より上部に冷媒液の貯蔵タンクを設け、希
釈時に、所定量を落下させ、吸収溶液中に混入させるよ
うにしてもよい。溶液ポンプは濃度の平均化のために運
転する。
【0010】本発明の吸収冷凍機における停止時の変化
の一例を、図2により説明する。すなわち図2は、本発
明の吸収冷凍機の一例の停止時における吸収溶液の温度
及び濃度の経時変化を、時間(分)(横軸)と、温度
(℃)(縦軸)及び吸収溶液の平均濃度ξm (重量%)
(縦軸)との関係で示したグラフである。図2における
各符号は、図4と同様である。吸収冷凍機に停止信号が
入ると、発生器での加熱を停止する。溶液サイクルの温
度が既述のように許容できる温度まで低下してから(例
えばtG を検知)、冷却水ポンプを停止して溶液の冷却
を停止する(a)。溶液ポンプの運転は続行して、吸収
溶液濃度を均一化する。タイマー又はサイクル温度の差
温(例えば、発生器出口と吸収器出口の液温差)で、均
一化の完了を検知してから、溶液ポンプの運転を停止す
る(b)。吸収溶液温度は比較的高い状態であり、これ
から自然放熱により徐々に冷却が行われる。溶液の濃度
が、例えば62重量%(LiBr−水系)であると、そ
の結晶析出温度は27℃程度であるので、余裕をみて吸
収溶液が32℃程度まで低下したら、吸収溶液の希釈を
行う(c)。この希釈により、例えば濃度を61重量%
にすれば、その結晶析出温度は22℃であるから、当分
放置しておいてよい。もし、この(b)〜(c)の間で
吸収冷凍機の再起動があれば、濃度エネルギーの損失は
なかったことになる。従来では、図4に示したように、
停止後すぐに希釈されてしまうから、この点で本発明は
著差を有するものである。
【0011】本発明による吸収溶液の希釈の際(c)
に、蒸発器チューブ上に冷媒液を散布しながら吸収溶液
を散布すると、たとえ冷却水が通水されていなくても冷
水が凍結することがあるので、冷媒液の散布と吸収溶液
の散布とが同時に起こらないようにするのが好適であ
る。また、冷水ポンプの運転は、既述の従来技術と同様
であるが、続行させておく方が好適である。例えば、冷
水ポンプが停止している場合には、冷水ポンプを起動
し、蒸発器に被冷却流体を供給しながら、冷媒液の混
入、吸収溶液の平均化を行う。
【0012】ただし、停止時の運転状態が低負荷の場合
には、発生器の圧力は比較的低く、吸収溶液をほとんど
冷却せずに溶液ポンプを停止することができる。この場
合、吸収溶液の均一化はほとんどできていないが、前記
したように、最高濃度部、又は最高濃度が容易に推定で
きる場所を監視するのであれば、前述した均一化を行わ
なくても差支えない。
【0013】
【実施例】以下、本発明の吸収冷凍機の運転の態様を例
示するが、本発明はこの態様に限定されない。なお図1
は、本発明の一実施の態様である吸収冷凍機の装置の系
統図である。図1において、図3と同符号は図3と同義
であり、SV2 は弁、STは冷媒液貯蔵タンクを意味す
る。
【0014】1.図2における溶液ポンプ停止までの運
転の態様 (1)溶液サイクル停止時に、吸収溶液中に冷媒液の混
入を行わないで、単に吸収溶液濃度の平均化を行った後
(又は所定時間の経過後)、溶液ポンプを停止する。 (2)溶液サイクル停止時に、発生器(二重効用におけ
る高温発生器、単効用における発生器)の圧力又は温度
が所定の値以下になったとき、吸収溶液濃度の平均化が
終了する前であっても冷却水ポンプを停止し、吸収溶液
濃度の平均化が終了後で、発生器の圧力又は温度も所定
の値以下になったときに溶液ポンプを停止する。
【0015】2.本発明による希釈の際の運転の態様 (1)図1に記載の装置でSTを用いる。結晶析出の危
険が生じた場合の希釈時に、STから所定量の冷媒液を
落下させて、吸収溶液中に混入し、更に溶液ポンプの運
転を続行して、吸収溶液濃度の平均化を行う。例えば、
図2に示すように、濃度を62から61重量%とする。
【0016】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明の吸
収冷凍機によれば、運転停止時の吸収溶液の濃度が濃く
ても、そのまま停止することができ、更には、停止時の
吸収溶液の温度を高めておくことにより、長時間の高濃
度放置が可能となり、従来の運転停止時に希釈のため放
出される濃度エネルギー及び温度エネルギーを貯えてお
くことが可能となった。したがって、不必要に吸収溶液
の濃度を薄くしないで運転停止をすることが可能とな
り、従来の吸収冷凍機と比較して、熱源及びポンプ動力
の省エネルギー化が図れるだけでなく、起動特性も改善
され、更によりきめの細かい制御ができるという顕著な
効果が奏せられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の態様である吸収冷凍機の装置
の系統図である。
【図2】本発明の吸収冷凍機の停止時における、時間と
吸収溶液の温度及び平均濃度との関係を示すグラフであ
る。
【図3】従来の単効用吸収冷凍機の装置の一例の系統図
である。
【図4】従来の吸収冷凍機の停止時における、時間と吸
収溶液の温度及び平均濃度との関係を示すグラフであ
る。
【符号の説明】 E:蒸発器、A:吸収器、G:発生器、C:凝縮器、E
X:溶液熱交換器、RP:冷媒ポンプ、SP:溶液ポン
プ、SV:液戻し弁、ST:冷媒液貯蔵タンク

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 溶液サイクルと冷凍サイクルとが形成さ
    れている吸収冷凍機において、溶液サイクルの休止中も
    含めて常時、吸収溶液の濃度と温度とを検知し、吸収溶
    液の結晶析出を監視する手段、及びその検知信号に応じ
    て、該吸収溶液を所定の濃度に希釈する手段として、凝
    縮器に続き蒸発器の上部に冷媒貯蔵タンクとその液面か
    ら蒸発器に接続した管路及び該タンクの底部より弁を介
    して溶液ポンプの直前に接続した管路を設けたことを特
    徴とする吸収冷凍機。
JP30710691A 1991-10-28 1991-10-28 吸収冷凍機 Expired - Lifetime JPH0613941B2 (ja)

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JP10943283A Division JPS602858A (ja) 1983-06-20 1983-06-20 吸収冷凍機

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JPH055574A JPH055574A (ja) 1993-01-14
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