JPH06138302A - 反射防止膜 - Google Patents

反射防止膜

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Publication number
JPH06138302A
JPH06138302A JP4287630A JP28763092A JPH06138302A JP H06138302 A JPH06138302 A JP H06138302A JP 4287630 A JP4287630 A JP 4287630A JP 28763092 A JP28763092 A JP 28763092A JP H06138302 A JPH06138302 A JP H06138302A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
antireflection film
transmittance
refractive index
reflectance
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Pending
Application number
JP4287630A
Other languages
English (en)
Inventor
Noriko Shiokawa
紀子 塩川
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Pentax Corp
Original Assignee
Asahi Kogaku Kogyo Co Ltd
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Publication date
Application filed by Asahi Kogaku Kogyo Co Ltd filed Critical Asahi Kogaku Kogyo Co Ltd
Priority to JP4287630A priority Critical patent/JPH06138302A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 可視光線領域において透過率を85〜95%
に、両面での反射率を1%以下にコントロールした反射
防止膜を提供すること。 【構成】 屈折率1.47〜1.57のガラス基板に設
けられる反射防止膜であり、単層の反射率と透過率の合
計が80〜97%となる膜厚を有するクロム薄膜上に1
層又は複数層の調整層を設けて、全体として可視光の透
過率を85〜95%とし、透明基板側からの入射光及び
空気側からの入射光の反射率を1%以下としたことを特
徴とする反射防止膜1であり、計器類の表示パネル2の
カバーガラス3の片面又は両面に施されるものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、OA機器や航空機の表
示パネルに保護を目的として使用されるカバーガラスに
施される反射防止膜に関する。
【0002】
【従来技術及びその問題点】従来から、計器類の表示パ
ネルにはその保護のためにカバーガラスが使用されてい
る。ところが、ガラスは一般的に、その表裏の空気との
境界面において反射が生じ、表示パネルの文字や図形が
見にくくなってしまう。そのため、反射防止膜を設ける
ことが一般的に行われてきた。
【0003】一方、表示パネルが使われる環境は、様々
であり、単に、観察者側でのカバーガラスの反射率を下
げ、計器パネル側からの透過率を上げれば、見やすいと
いうわけではない。例えば、明るい環境で見やすい表示
パネルは、暗い環境下、すなわち、観察者が暗い環境に
いる場合には、明るすぎて見にくい。このような場合に
は、カバーガラスによって、観察者側ばかりでなく、表
示パネル側における反射率をも出来るだけ少なくした上
で、表示パネル側からの透過率を下げることが好まし
い。この透過率の最適値は、表示パネルの主として使用
される環境によって左右される。光を吸収し、透過率を
下げる材料としては、金属が考えられるが、金属を使用
すると、反射率が高くなってしまい、裏面反射や、跳ね
返り反射も大きくなる。そのため、透過率を適度に下
げ、しかも反射率を極めて低く抑えることのできる反射
防止膜の開発が望まれている。
【0004】
【発明の目的】本発明は、カバーガラス(透明基板)に
施したときに、前記のような要求に応える反射防止膜を
開発することを目的とする。より具体的には、本発明
は、可視光線領域において透過率を85〜95%に、両
面での反射率を1%以下にコントロールした反射防止膜
を提供することを目的とする。
【0005】
【発明の概要】本発明は、透明基板に接する層(以下、
第1層と称することがある)としてクロム薄膜を特定の
膜厚で用い、その上に調整層を施すことによって上記目
的を達成したものである。すなわち、本発明の反射防止
膜は、屈折率nがn=1.47〜1.57の透明基板に
施される反射防止膜であって、単層の反射率と透過率の
合計が80〜97%となる膜厚を有するクロム薄膜上に
1層又は複数層の調整層を設けて、全体として可視光の
透過率を85〜95%とし、透明基板側からの入射光及
び空気側からの入射光の反射率を1%以下としたことを
特徴とする。
【0006】本発明の反射防止膜は、第1層としてクロ
ム薄膜を、その単層の反射率と透過率の合計が80〜9
7%となる膜厚で有する。この膜の反射率と透過率の合
計がこの範囲を外れると、この上に調整層を施すことに
よっても反射防止膜全体として可視光の透過率を85〜
95%に、反射率を1%以下に収めることが困難とな
る。
【0007】本発明の反射防止膜は、上記のクロム薄膜
上に1層又は複数層の調整層を設けたものである。調整
層としては、屈折率nがn=2.05〜2.15、好ま
しくは2.075〜2.125の無機物質の層及び屈折
率nがn=1.35〜1.45、好ましくは1.375
〜1.425の無機物質の層を順次積層したものが好適
である(屈折率nは波長550nmにおける屈折率であ
る、以下、同様)が、この組み合わせ以外でも差し支え
ない。具体的には、屈折率nがn=2.05〜2.15
の無機物質としてはPr6 11:TiO2 :Nb=1.
0モル:3.0モル:2.0〜11.0モルの混合物、
ZrO2 、Sb2 3 、In2 3 などが好適であり、
屈折率nがn=1.35〜1.45としてはMgF2
SiO2などが好適である。
【0008】さらに具体的には、下記の膜構成: 第1層目 クロム 第2層目 X1 第3層目 X2 第4層目 X1 第5層目 X2 第6層目 X1 第7層目 X2 〔ここで、X1 は屈折率nがn=2.05〜2.15の
無機物質を表し、X2 は屈折率nがn=1.35〜1.
45の無機物質を表す〕から成り、膜厚が 第1層目 17〜3nm、好ましくは14〜7nm 第2層目 30〜9nm、好ましくは24〜13nm 第3層目 42〜13nm、好ましくは35〜20nm 第4層目 105〜34nm、好ましくは88〜51n
m 第5層目 21〜6nm、好ましくは18〜9nm 第6層目 62〜20nm、好ましくは52〜30nm 第7層目 153〜50nm、好ましくは128〜75
nm である反射防止膜が好適である。
【0009】本発明の反射防止膜は、透明基板に施され
て各種計器の表示パネルを保護するカバーガラスとして
用いることができる。対象となる透明基板は、屈折率n
がn=1.47〜1.57、好ましくは1.50〜1.
54の光学ガラスである。ガラス基板に本発明の反射防
止膜を施すには、クロム薄膜から順次調整層を積層す
る。積層は、真空蒸着、スパッタリング等の公知手段で
行うことができる。本発明の反射防止膜を透明基板の両
面に施してもよく、また、透明基板の片面は別の反射防
止膜を施してもよい。
【0010】本発明の反射防止膜は、可視光領域の40
0〜750nmの広い波長範囲にわたって反射率を1%
以下に、透過率を85〜95%にすることができる。
【0011】
【発明の実施例】以下図示実施例に基づいて本発明を説
明する。図1は本発明の反射防止膜を表示パネルのカバ
ーガラスに施した実施例の模式断面図である。図1にお
いて、本発明の反射防止膜1は、計器の表示パネル2の
カバーガラス(透明基板)3の観察者S側に施されてい
る。この反射防止膜1を設けることにより400〜75
0nmの波長範囲においてカバーガラス3側からの入射
光の反射率も空気側からの入射光の反射率も1%以下に
抑えられる。透過率については、400〜750nmの
波長範囲においてカバーガラス側からの透過率も空気側
からの透過率も85〜95%となる。
【0012】次に、屈折率1.52のガラス基板上に本
発明の反射防止膜を形成した具体例を示す。また、膜構
成は下記のとおりである。 第1層目 Cr 膜厚11nm 第2層目 X 膜厚18.3nm 第3層目 MgF2 膜厚27.7nm 第4層目 X 膜厚69.7nm 第5層目 MgF2 膜厚13.9nm 第6層目 X 膜厚40.8nm 第7層目 MgF2 膜厚101.8nm ここで、XはPr6 11:TiO2 :Nb=1:3:7
の混合物(実公平3−11227号公報記載のもの)で
ある。
【0013】反射防止膜を形成するため、1×10-5 T
orr の真空中で温度240℃で第1層から順に蒸着し
た。
【0014】こうして得られた反射防止膜付きカバーガ
ラスについて400〜750nmの可視光領域において
反射率及び透過率を測定した。図2は空気側からの入射
光の透過率を示すグラフ、図3は空気側からの入射光の
反射率を示すグラフ、図4は基板側からの入射光の透過
率を示すグラフ、図5は基板側からの入射光の反射率を
示すグラフである。これらのグラフから明らかなとお
り、いずれの側から入射光に対しても透過率は85〜9
5%、反射率は1%以下であった。
【0015】
【発明の効果】本発明によれば、クロム薄膜上に様々な
材料から調整層に適切に選定して設けることによって、
400〜750nmの広い波長範囲において反射率が1
%以下で、透過率が85〜95%である反射防止膜が得
られる。したがって、本発明の反射防止膜は、計器類の
表示パネルの保護を目的としたカバーガラスに施すのに
好適であり、このカバーガラスは、観察者側からの入射
光の反射ばかりでなく、計器類の表示パネル側からの入
射光の反射も1%以下に減少することができ、透過率が
85〜95%であるため、表示がぼやけることがなく、
また、薄暗い場所で用いても観察者が眩しいと感じるこ
とがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の反射防止膜を表示パネルのカバーガラ
スに施した実施例の模式断面図である。
【図2】実施例で作製した反射防止膜付きカバーガラス
の空気側からの入射光の透過率を示すグラフである。
【図3】実施例で作製した反射防止膜付きカバーガラス
の空気側からの入射光の反射率を示すグラフである。
【図4】実施例で作製した反射防止膜付きカバーガラス
の基板側からの入射光の透過率を示すグラフである。
【図5】実施例で作製した反射防止膜付きカバーガラス
の基板側からの入射光の反射率を示すグラフである。
【符号の説明】 1 反射防止膜 2 表示パネル 3 カバーガラス

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 屈折率nがn=1.47〜1.57の透
    明基板に施される反射防止膜であって、単層の反射率と
    透過率の合計が80〜97%となる膜厚を有するクロム
    薄膜上に1層又は複数層の調整層を設けて、全体として
    可視光の透過率を85〜95%とし、透明基板側からの
    入射光及び空気側からの入射光の反射率を1%以下とし
    たことを特徴とする反射防止膜。
  2. 【請求項2】 調整層が、屈折率nがn=2.05〜
    2.15の無機物質の層及び屈折率nがn=1.35〜
    1.45の無機物質の層を順次積層したものである請求
    項1記載の反射防止膜。
  3. 【請求項3】 下記の膜構成: 第1層目 クロム 第2層目 X1 第3層目 X2 第4層目 X1 第5層目 X2 第6層目 X1 第7層目 X2 〔ここで、X1 は屈折率nがn=2.05〜2.15の
    無機物質を表し、X2 は屈折率nがn=1.35〜1.
    45の無機物質を表す〕から成り、膜厚が 第1層目 17〜3nm 第2層目 30〜9nm 第3層目 42〜13nm 第4層目 105〜34nm 第5層目 21〜6nm 第6層目 62〜20nm 第7層目 153〜50nm である請求項1記載の反射防止膜。
  4. 【請求項4】 X1 がPr6 11:TiO2 :Nb=
    1.0モル:3.0モル:2.0〜11.0モルの混合
    物である請求項3記載の反射防止膜。
  5. 【請求項5】 X2 がMgF2 である請求項3記載の反
    射防止膜。
JP4287630A 1992-10-26 1992-10-26 反射防止膜 Pending JPH06138302A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010079013A (ja) * 2008-09-26 2010-04-08 Nittoh Kogaku Kk 光学部材の製造法および光学部材

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010079013A (ja) * 2008-09-26 2010-04-08 Nittoh Kogaku Kk 光学部材の製造法および光学部材

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