JPH06136454A - 金属ストリップコイルの熱処理方法及び装置 - Google Patents
金属ストリップコイルの熱処理方法及び装置Info
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- JPH06136454A JPH06136454A JP31109992A JP31109992A JPH06136454A JP H06136454 A JPH06136454 A JP H06136454A JP 31109992 A JP31109992 A JP 31109992A JP 31109992 A JP31109992 A JP 31109992A JP H06136454 A JPH06136454 A JP H06136454A
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- heat treatment
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- Heat Treatment Of Strip Materials And Filament Materials (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 金属ストリップの熱処理炉において、コイル
受面の上反りと周方向の不均一変形を防止し、コイルエ
ッジの座屈歪を緩和すること。 【構成】 金属ストリップコイル11の熱処理方法にお
いて、コイル受台12の上面に電熱ヒータ16A〜16
Dを設け、コイル受台12の上面を加熱するに際し、コ
イル受台12の周方向温度差を40℃以内に保持するも
の。
受面の上反りと周方向の不均一変形を防止し、コイルエ
ッジの座屈歪を緩和すること。 【構成】 金属ストリップコイル11の熱処理方法にお
いて、コイル受台12の上面に電熱ヒータ16A〜16
Dを設け、コイル受台12の上面を加熱するに際し、コ
イル受台12の周方向温度差を40℃以内に保持するも
の。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は金属ストリップコイルの
熱処理方法及び装置に関する。
熱処理方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】金属ストリップのバッチ式熱処理炉は、
図4に示す如く、金属ストリップのコイル1を炉内のコ
イル受台2に載置し、インナケース3を被せて所定の雰
囲気下で炉床の電熱ヒータ4と、インナケース3の外部
からの加熱を併用するものとしている。
図4に示す如く、金属ストリップのコイル1を炉内のコ
イル受台2に載置し、インナケース3を被せて所定の雰
囲気下で炉床の電熱ヒータ4と、インナケース3の外部
からの加熱を併用するものとしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来技術では、コイル
受台に接触するコイルエッジに熱変形による座屈歪を生
じ、製品の歩止り低下の大きな要因になっている。然る
に、熱処理炉では、その昇温時に、直接加熱される受台
下面が、コイルが載っている上面より速く加熱される。
このため、上面の熱膨張量が下面の熱膨張量より小さく
なり、受台が上反り(上面が凹)する。この結果コイル
下面が不均一に受台に接触し、耳歪と呼ばれる品質欠陥
を生ずる。
受台に接触するコイルエッジに熱変形による座屈歪を生
じ、製品の歩止り低下の大きな要因になっている。然る
に、熱処理炉では、その昇温時に、直接加熱される受台
下面が、コイルが載っている上面より速く加熱される。
このため、上面の熱膨張量が下面の熱膨張量より小さく
なり、受台が上反り(上面が凹)する。この結果コイル
下面が不均一に受台に接触し、耳歪と呼ばれる品質欠陥
を生ずる。
【0004】従来、コイル受台の上反りによるコイルの
耳部の品質悪化を防止する方法としては、特開昭58-612
31号公報の如く、コイル受台を分割する方法や、特開昭
60-131928 号公報の如く、コイル受台の外周を内周より
も低くする方法、また特開平1-110255号公報の如く受台
をセラミック製とする方法等が紹介されている。
耳部の品質悪化を防止する方法としては、特開昭58-612
31号公報の如く、コイル受台を分割する方法や、特開昭
60-131928 号公報の如く、コイル受台の外周を内周より
も低くする方法、また特開平1-110255号公報の如く受台
をセラミック製とする方法等が紹介されている。
【0005】しかし、受台を分割する方法では、受台の
平坦度を保つことが難しいという問題がある。またコイ
ル受台の外周を内周より低くする方法では、コイル下部
への影響を考えると内外周の厚さの差を大きくできず、
受台が大きく上反りした場合に効果が期待できない。更
に、受台をセラミックとする方法は、材料のじん性やコ
ストの面で現実的でない。
平坦度を保つことが難しいという問題がある。またコイ
ル受台の外周を内周より低くする方法では、コイル下部
への影響を考えると内外周の厚さの差を大きくできず、
受台が大きく上反りした場合に効果が期待できない。更
に、受台をセラミックとする方法は、材料のじん性やコ
ストの面で現実的でない。
【0006】また、本発明者は、コイルエッジに生ずる
上述の座屈歪がコイル円周方向で均等ではなく、コイル
円周方向の特定位置で大きな歪を生じていることを新た
に認め、以下の知見を得た。
上述の座屈歪がコイル円周方向で均等ではなく、コイル
円周方向の特定位置で大きな歪を生じていることを新た
に認め、以下の知見を得た。
【0007】即ち、従来技術では、コイルを加熱する熱
源が炉構に設置されており、また、1つの炉床に2〜4
個のインナケースで覆ったコイルを同時に挿入するもの
であるため、コイル受台の周方向で熱源に近い点と遠い
点とができ、該コイル受台の周方向に大きな温度差を生
ずる。このため、コイル受台は、周方向の偏熱により軸
対称でない不均等なねじれ変形を生じ、コイル受台の受
面に局部的な凸部を生ずる結果、この凸部に載置されて
いるコイルエッジに大きな応力集中に起因する大きな座
屈歪を生ずるのである。
源が炉構に設置されており、また、1つの炉床に2〜4
個のインナケースで覆ったコイルを同時に挿入するもの
であるため、コイル受台の周方向で熱源に近い点と遠い
点とができ、該コイル受台の周方向に大きな温度差を生
ずる。このため、コイル受台は、周方向の偏熱により軸
対称でない不均等なねじれ変形を生じ、コイル受台の受
面に局部的な凸部を生ずる結果、この凸部に載置されて
いるコイルエッジに大きな応力集中に起因する大きな座
屈歪を生ずるのである。
【0008】尚、特開平2-173219号公報には、コイル全
体を均一加熱するための熱処理装置として、コイル受台
の上面に少なくとも3区画以上の同心円状に分割され、
分割区画の直上に位置するコイルを個別に加熱する下部
加熱ヒータを設けるものが開時されている。然しなが
ら、この従来技術にあっても、各下部加熱ヒータはコイ
ル受台の周方向に連続の環状を成すものであり、コイル
受台の周方向の偏熱に起因するコイルエッジの座屈歪を
緩和するところは一切ない。
体を均一加熱するための熱処理装置として、コイル受台
の上面に少なくとも3区画以上の同心円状に分割され、
分割区画の直上に位置するコイルを個別に加熱する下部
加熱ヒータを設けるものが開時されている。然しなが
ら、この従来技術にあっても、各下部加熱ヒータはコイ
ル受台の周方向に連続の環状を成すものであり、コイル
受台の周方向の偏熱に起因するコイルエッジの座屈歪を
緩和するところは一切ない。
【0009】本発明は、金属ストリップの熱処理炉にお
いて、コイル受面の上反りと周方向の不均一変形を防止
し、コイルエッジの座屈歪を緩和することを目的とす
る。
いて、コイル受面の上反りと周方向の不均一変形を防止
し、コイルエッジの座屈歪を緩和することを目的とす
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の本発明
は、金属ストリップコイルを熱処理炉内のコイル受台に
載置し、インナケースを被せて所定の雰囲気下で該熱処
理炉炉床に設けた電熱ヒータと該インナケース外部から
の熱を併用して加熱する金属ストリップの熱処理炉にお
いて、該コイル受台の上面に電熱ヒータを設け、該コイ
ル受台の上面を加熱するに際し、該コイル受台の周方向
温度差を40℃以内に保持するようにしたものである。
は、金属ストリップコイルを熱処理炉内のコイル受台に
載置し、インナケースを被せて所定の雰囲気下で該熱処
理炉炉床に設けた電熱ヒータと該インナケース外部から
の熱を併用して加熱する金属ストリップの熱処理炉にお
いて、該コイル受台の上面に電熱ヒータを設け、該コイ
ル受台の上面を加熱するに際し、該コイル受台の周方向
温度差を40℃以内に保持するようにしたものである。
【0011】請求項2に記載の本発明は、金属ストリッ
プコイルを熱処理炉内のコイル受台に載置し、インナケ
ースを被せて所定の雰囲気下で該熱処理炉炉床に設けた
電熱ヒータと該インナケース外部からの熱を併用して加
熱する金属ストリップの熱処理炉において、該コイル受
台の上面を周方向に少なくとも4分割し、各分割領域の
それぞれに互いに独立の電動ヒータを設け、各電熱ヒー
タを個別温度制御可能としてなるようにしたものであ
る。
プコイルを熱処理炉内のコイル受台に載置し、インナケ
ースを被せて所定の雰囲気下で該熱処理炉炉床に設けた
電熱ヒータと該インナケース外部からの熱を併用して加
熱する金属ストリップの熱処理炉において、該コイル受
台の上面を周方向に少なくとも4分割し、各分割領域の
それぞれに互いに独立の電動ヒータを設け、各電熱ヒー
タを個別温度制御可能としてなるようにしたものであ
る。
【0012】
【作用】 熱処理炉の、昇温中にはコイル受台下面が上面よりも
高温になり、コイル受台に上反りが発生するが、本発明
においては、コイル受台上面に設けた電熱ヒータによる
発熱により、上下面の温度差は小さく維持することがで
き、従ってコイル受面の上反りの発生も軽減され、ひい
てはコイルエッジの座屈歪をなくすことができる。
高温になり、コイル受台に上反りが発生するが、本発明
においては、コイル受台上面に設けた電熱ヒータによる
発熱により、上下面の温度差は小さく維持することがで
き、従ってコイル受面の上反りの発生も軽減され、ひい
てはコイルエッジの座屈歪をなくすことができる。
【0013】コイル受台の上面を電熱ヒータによって
加熱する際に、周方向温度差を40℃以内に保持すること
により、コイル受台の周方向の偏熱を軽減することがで
き、従ってコイル受面の熱変形は軸対称を維持し、局部
的な凸部を生じない結果、コイルエッジの座屈歪をなく
すことができる。
加熱する際に、周方向温度差を40℃以内に保持すること
により、コイル受台の周方向の偏熱を軽減することがで
き、従ってコイル受面の熱変形は軸対称を維持し、局部
的な凸部を生じない結果、コイルエッジの座屈歪をなく
すことができる。
【0014】コイル受台の上面を周方向に少なくとも
4分割し、各分割領域のそれぞれに設けた電熱ヒータを
個別温度制御可能とすることにより、コイル受台に対す
る前後左右の4方向での炉内熱環境の相違に個別対応で
き、結果として上記のコイル受台における周方向温度
差の制御を確実に実施できる。
4分割し、各分割領域のそれぞれに設けた電熱ヒータを
個別温度制御可能とすることにより、コイル受台に対す
る前後左右の4方向での炉内熱環境の相違に個別対応で
き、結果として上記のコイル受台における周方向温度
差の制御を確実に実施できる。
【0015】
【実施例】図1は本発明の一実施例に係る熱処理装置を
示す模式図、図2はコイル受台における周方向温度差の
制御回路を示すブロック図、図3はコイル受台における
上下面温度差の制御回路を示すブロック図、図4は熱処
理炉を示す模式図、図5はコイルの幅方向断面を示す模
式図、図6は移動炉床式熱処理装置での本発明の適用例
を示す模式図である。
示す模式図、図2はコイル受台における周方向温度差の
制御回路を示すブロック図、図3はコイル受台における
上下面温度差の制御回路を示すブロック図、図4は熱処
理炉を示す模式図、図5はコイルの幅方向断面を示す模
式図、図6は移動炉床式熱処理装置での本発明の適用例
を示す模式図である。
【0016】熱処理装置10は、図1に示す如く、金属
ストリップコイル11を炉内のコイル受台12に載置
し、インナケース13を被せて所定の雰囲気下で熱処理
炉炉床に設けた電熱ヒータ14と、インナケース13の
外部に設けた電熱ヒータ15を併用して加熱する。
ストリップコイル11を炉内のコイル受台12に載置
し、インナケース13を被せて所定の雰囲気下で熱処理
炉炉床に設けた電熱ヒータ14と、インナケース13の
外部に設けた電熱ヒータ15を併用して加熱する。
【0017】そして、熱処理装置10は、図1、図2に
示す如く、コイル受台12の上面を周方向に4分割し、
各分割領域のそれぞれに互いに独立の電熱ヒータ16
A、16B、16C、16Dを設け、各電熱ヒータ16
A〜16Dを個別温度制御可能としている。これによ
り、コイル受台12の周方向温度差を40℃以内に保持し
ながら、コイル受台12の上面を加熱する。
示す如く、コイル受台12の上面を周方向に4分割し、
各分割領域のそれぞれに互いに独立の電熱ヒータ16
A、16B、16C、16Dを設け、各電熱ヒータ16
A〜16Dを個別温度制御可能としている。これによ
り、コイル受台12の周方向温度差を40℃以内に保持し
ながら、コイル受台12の上面を加熱する。
【0018】具体例としては、各分割領域の境界部の上
面に定めた4つの制御点A〜Dのそれぞれに温度検出装
置17A〜17Dを設け、各温度検出装置17A〜17
Dの検出結果を制御装置18に転送する。制御装置18
は、コイル受台12の周方向温度差(温度検出装置17
A〜17Dの最大温度と、温度検出装置17A〜17D
の最小温度との差)が最小、好適には40℃以内に保持さ
れるように、給電装置19による各電熱ヒータ16A〜
16Dへの給電状態を個別制御する。
面に定めた4つの制御点A〜Dのそれぞれに温度検出装
置17A〜17Dを設け、各温度検出装置17A〜17
Dの検出結果を制御装置18に転送する。制御装置18
は、コイル受台12の周方向温度差(温度検出装置17
A〜17Dの最大温度と、温度検出装置17A〜17D
の最小温度との差)が最小、好適には40℃以内に保持さ
れるように、給電装置19による各電熱ヒータ16A〜
16Dへの給電状態を個別制御する。
【0019】また、熱処理装置10は、図3に示す如
く、コイル受台12の下面に定めた4つの制御点A’〜
D’のそれぞれにも温度検出装置21A〜21Dを設
け、各温度検出装置21A〜21Dの検出結果を制御装
置18に転送する。制御装置18は、コイル受台12の
上下面温度差(温度検出装置17A〜17Dの最大温度
と、温度検出装置21A〜21Dの最小温度との差)が
最小、好適には30℃以内に保持されるように、給電装置
19による各電熱ヒータ16A〜16Dへの給電状態を
個別制御する。
く、コイル受台12の下面に定めた4つの制御点A’〜
D’のそれぞれにも温度検出装置21A〜21Dを設
け、各温度検出装置21A〜21Dの検出結果を制御装
置18に転送する。制御装置18は、コイル受台12の
上下面温度差(温度検出装置17A〜17Dの最大温度
と、温度検出装置21A〜21Dの最小温度との差)が
最小、好適には30℃以内に保持されるように、給電装置
19による各電熱ヒータ16A〜16Dへの給電状態を
個別制御する。
【0020】尚、上述のコイル受台12の上下面温度差
の制御に際し、コイル受台12に設けた電熱ヒータ16
A〜16Dとともに、炉床の電熱ヒータ14を制御して
も良い。例えば、コイル受台12の上下面温度差が過大
なるとき、コイル受台12の電熱ヒータ16A〜16D
の出力を上げ、炉床の電熱ヒータ14の出力を下げれ
ば、上下面温度差は電熱ヒータ16A〜16Dのみを制
御する場合に比してより速やかに縮小化できる。
の制御に際し、コイル受台12に設けた電熱ヒータ16
A〜16Dとともに、炉床の電熱ヒータ14を制御して
も良い。例えば、コイル受台12の上下面温度差が過大
なるとき、コイル受台12の電熱ヒータ16A〜16D
の出力を上げ、炉床の電熱ヒータ14の出力を下げれ
ば、上下面温度差は電熱ヒータ16A〜16Dのみを制
御する場合に比してより速やかに縮小化できる。
【0021】本実施例の作用について説明する。 熱処理炉の、昇温中にはコイル受台12下面が上面よ
りも高温になり、コイル受台12に上反りが発生する
が、本発明においては、コイル受台12上面に設けた電
熱ヒータ16A〜16Dによる発熱により、上下面の温
度差は小さく維持することができ、従ってコイル受面の
上反りの発生も軽減され、ひいてはコイルエッジの座屈
歪をなくすことができる。
りも高温になり、コイル受台12に上反りが発生する
が、本発明においては、コイル受台12上面に設けた電
熱ヒータ16A〜16Dによる発熱により、上下面の温
度差は小さく維持することができ、従ってコイル受面の
上反りの発生も軽減され、ひいてはコイルエッジの座屈
歪をなくすことができる。
【0022】コイル受台12の両面を電熱ヒータ16
A〜16Dによって加熱する際に、周方向温度差を40℃
以内に保持することにより、コイル受台12の周方向の
偏熱を軽減することができ、従ってコイル受台12の熱
変形は軸対称を維持し、局部的な凸部を生じない結果、
コイルエッジの座屈歪をなくすことができる。
A〜16Dによって加熱する際に、周方向温度差を40℃
以内に保持することにより、コイル受台12の周方向の
偏熱を軽減することができ、従ってコイル受台12の熱
変形は軸対称を維持し、局部的な凸部を生じない結果、
コイルエッジの座屈歪をなくすことができる。
【0023】コイル受台12の上面を周方向に少なく
とも4分割し、各分割領域のそれぞれに設けた電熱ヒー
タ16A〜16Dを個別温度制御可能とすることによ
り、コイル受台12に対する前後左右の4方向での炉内
熱環境の相違に個別対応でき、結果として上記のコイ
ル受台12における周方向温度差の制御を確実に実施で
きる。
とも4分割し、各分割領域のそれぞれに設けた電熱ヒー
タ16A〜16Dを個別温度制御可能とすることによ
り、コイル受台12に対する前後左右の4方向での炉内
熱環境の相違に個別対応でき、結果として上記のコイ
ル受台12における周方向温度差の制御を確実に実施で
きる。
【0024】表1は、本発明例1、2、比較例1、2の
実施結果である。尚、図5はコイルの幅方向断面であ
り、表1中の波高さH、くり込み深さLは、図示の通り
である。C.E.はコイルエッジを表わす。表1によれ
ば、本発明の実施により、コイル受面の上反りと周方向
の不均一変形を防止し、コイルエッジの座屈歪を緩和で
きることが認められる。
実施結果である。尚、図5はコイルの幅方向断面であ
り、表1中の波高さH、くり込み深さLは、図示の通り
である。C.E.はコイルエッジを表わす。表1によれ
ば、本発明の実施により、コイル受面の上反りと周方向
の不均一変形を防止し、コイルエッジの座屈歪を緩和で
きることが認められる。
【0025】図6は移動炉床式熱処理装置での本発明の
適用例を示す模式図であり、熱処理装置30は、両側炉
壁31、不図示の炉天井、炉床等に加熱バーナ32を設
けた炉内に、移動炉床となるコイル受台33を通過せし
める。そして、本実施例では、コイル受台33上の4位
置にコイル11を載置し、各コイル11をインナケース
13にて被覆するものとしている。このとき、各コイル
11が載置されるコイル受台33の4位置のそれぞれに
は、前記コイル受台12に設けた4個の電熱ヒータ16
A〜16Dを設け、各電熱ヒータ16A〜16Dを個別
温度制御可能としている。これにより、コイル受台33
における各コイル11が載置される部分の周方向温度差
を40℃以内に保持しながら、コイル受台33の上面を加
熱するものとなる。
適用例を示す模式図であり、熱処理装置30は、両側炉
壁31、不図示の炉天井、炉床等に加熱バーナ32を設
けた炉内に、移動炉床となるコイル受台33を通過せし
める。そして、本実施例では、コイル受台33上の4位
置にコイル11を載置し、各コイル11をインナケース
13にて被覆するものとしている。このとき、各コイル
11が載置されるコイル受台33の4位置のそれぞれに
は、前記コイル受台12に設けた4個の電熱ヒータ16
A〜16Dを設け、各電熱ヒータ16A〜16Dを個別
温度制御可能としている。これにより、コイル受台33
における各コイル11が載置される部分の周方向温度差
を40℃以内に保持しながら、コイル受台33の上面を加
熱するものとなる。
【0026】尚、各電熱ヒータ16A〜16Dは、熱処
理装置30におけるコイル受台33の移動方向を前後方
向とするとき、前後左右の4分割位置に設定され、各分
割領域の境界線はコイル受台33の移動方向に対し45度
をなす方向に設定されるものとなる。即ち、コイル受台
33におけるコイル11が載置される部分に対する前後
左右の4方向での炉内熱環境の相違に個別対応でき、結
果としてコイル受台33における周方向温度差の制御を
確実に実施できる。
理装置30におけるコイル受台33の移動方向を前後方
向とするとき、前後左右の4分割位置に設定され、各分
割領域の境界線はコイル受台33の移動方向に対し45度
をなす方向に設定されるものとなる。即ち、コイル受台
33におけるコイル11が載置される部分に対する前後
左右の4方向での炉内熱環境の相違に個別対応でき、結
果としてコイル受台33における周方向温度差の制御を
確実に実施できる。
【0027】
【表1】
【0028】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、金属スト
リップの熱処理炉において、コイル受面の上反りと周方
向の不均一変形を防止し、コイルエッジの座屈歪を緩和
することができる。
リップの熱処理炉において、コイル受面の上反りと周方
向の不均一変形を防止し、コイルエッジの座屈歪を緩和
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の一実施例に係る熱処理装置を示
す模式図である。
す模式図である。
【図2】図2はコイル受台における周方向温度差の制御
回路を示すブロック図である。
回路を示すブロック図である。
【図3】図3はコイル受台における上下面温度差の制御
回路を示すブロック図である。
回路を示すブロック図である。
【図4】図4は熱処理炉を示す模式図である。
【図5】図5はコイルの幅方向断面を示す模式図であ
る。
る。
【図6】図6は移動炉床式熱処理装置での本発明の適用
例を示す模式図である。
例を示す模式図である。
10、30 熱処理装置 11 コイル 12、33 コイル受台 13 インナケース 14 電熱ヒータ 15 電熱ヒータ 16A〜16D 電熱ヒータ 17A〜17D 温度検出装置 18 制御装置 19 給電装置
Claims (2)
- 【請求項1】 金属ストリップコイルを熱処理炉内のコ
イル受台に載置し、インナケースを被せて所定の雰囲気
下で該熱処理炉炉床に設けた電熱ヒータと該インナケー
ス外部からの熱を併用して加熱する金属ストリップの熱
処理炉において、 該コイル受台の上面に電熱ヒータを設け、該コイル受台
の上面を加熱するに際し、該コイル受台の周方向温度差
を40℃以内に保持することを特徴とする金属ストリップ
コイルの熱処理方法。 - 【請求項2】 金属ストリップコイルを熱処理炉内のコ
イル受台に載置し、インナケースを被せて所定の雰囲気
下で該熱処理炉炉床に設けた電熱ヒータと該インナケー
ス外部からの熱を併用して加熱する金属ストリップの熱
処理炉において、 該コイル受台の上面を周方向に少なくとも4分割し、各
分割領域のそれぞれに互いに独立の電動ヒータを設け、
各電熱ヒータを個別温度制御可能としてなることを特徴
とする金属ストリップコイルの熱処理装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31109992A JPH06136454A (ja) | 1992-10-28 | 1992-10-28 | 金属ストリップコイルの熱処理方法及び装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31109992A JPH06136454A (ja) | 1992-10-28 | 1992-10-28 | 金属ストリップコイルの熱処理方法及び装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06136454A true JPH06136454A (ja) | 1994-05-17 |
Family
ID=18013130
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP31109992A Withdrawn JPH06136454A (ja) | 1992-10-28 | 1992-10-28 | 金属ストリップコイルの熱処理方法及び装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06136454A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2004067927A1 (en) * | 2003-01-27 | 2004-08-12 | Iljin Electronic Co., Ltd | Fumes reducing device for diesel engines and method of manufacturing the same |
CN100441837C (zh) * | 2003-01-27 | 2008-12-10 | 日进电子有限公司 | 用于柴油机的烟尘减少设备及其制造方法 |
-
1992
- 1992-10-28 JP JP31109992A patent/JPH06136454A/ja not_active Withdrawn
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2004067927A1 (en) * | 2003-01-27 | 2004-08-12 | Iljin Electronic Co., Ltd | Fumes reducing device for diesel engines and method of manufacturing the same |
CN100441837C (zh) * | 2003-01-27 | 2008-12-10 | 日进电子有限公司 | 用于柴油机的烟尘减少设备及其制造方法 |
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