JPH06135998A - ヒトおよびマウスの膵炎関連タンパク質 - Google Patents

ヒトおよびマウスの膵炎関連タンパク質

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JPH06135998A
JPH06135998A JP4284765A JP28476592A JPH06135998A JP H06135998 A JPH06135998 A JP H06135998A JP 4284765 A JP4284765 A JP 4284765A JP 28476592 A JP28476592 A JP 28476592A JP H06135998 A JPH06135998 A JP H06135998A
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JP
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pap
pancreatitis
dna
rna
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JP4284765A
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English (en)
Inventor
Takako Itou
誉子 伊藤
Hiroshi Teraoka
宏 寺岡
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Shionogi and Co Ltd
Original Assignee
Shionogi and Co Ltd
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  • Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
  • Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 マウスPAPをコードするDNAおよびヒト
PAPをコードするDNAが得られた。 【効果】 マウスPAPをコードするDNAおよびヒト
PAPをコードするDNAは、強力な細菌凝集活性を有
し、タンパク性抗菌剤として作用し得るPAPの製造に
有用である。さらに、PAPは、膵炎の炎症マーカーと
なり得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ヒトの膵炎関連タンパ
ク質(Pancreatitis-Associated Protein,PAP);該
ヒトPAPをコードするDNA;マウスのPAP;およ
び該マウスPAPをコードするDNAに関する。
【0002】
【従来の技術】PAPは、急性膵炎の動物の膵液中に分
泌されるタンパク質である。このタンパク質の存在は、
Keimらのラットモデルを用いた実験によって発見された
(Keimら、Digestion 29:242-249 (1984))。この実験
において、Keimらは、ラットにセルレイン静注およびタ
ウロコール酸の膵管内注入を行い、ラット急性膵炎モデ
ルを作成し、その膵組織、膵臓のZymogen顆粒、および
膵液をゲル電気泳動にかけ、正常なラットでは検出され
ないタンパク質のバンドを見いだした。このバンドは、
膵炎の誘発の12時間後より検出され、3〜4日間持続
し、膵炎が治癒されていくと検出されなくなる。
【0003】その後、KeimらによりさらにラットPAP
の研究が進められ、PAPが分子量17,000、等電点(p
I)8.2のタンパク質であることが予測された(Keim
ら、Gastroenterology 100:775-782 (1991))。さら
に、ラット膵組織よりPAPのmRNAに対応するcD
NAクローンが単離され、塩基配列も決定された(Iova
nnaら、J. Biolog. Chem. 266:24664-24669 (1991))。
【0004】ラットPAPには、膵液中に分泌されるホ
スホリパーゼ、アミラーゼ、リパーゼ、トリプシン、キ
モトリプシン、あるいはエラスターゼなどのような酵素
活性はない(Keimら、Gastroenterology 100:775-782
(1991))。さらにPAPはレクチンと構造的に非常に類
似しているが、レクチンが有している血液凝集活性も有
していない。ラットPAPの有している活性のうち、確
認されているのは、大腸菌の凝集活性である。従って、
PAPは、細菌感染の危険が増加する炎症や壊死の期間
中に細菌感染に対して組織を防御する重要な成分として
出現する可能性もある。
【0005】PAPに関する研究は、これまでラットに
おいて行われているのみである。従って、PAPのさら
なる解明と利用を図るため、ヒトを含む他の動物におけ
るPAPの研究が望まれている。
【0006】
【発明の目的】本発明の目的は、ヒト由来のPAPおよ
び該PAPをコードするDNA配列を提供することにあ
る。本発明の他の目的は、マウス由来のPAPおよび該
PAPをコードするDNA配列を提供することにある。
【0007】
【発明の構成】発明者らは、ヒトはもちろんマウスでも
膵炎モデルが確立されていないため、ヒトおよびマウス
由来の正常膵臓細胞からPAPを得ようと種々の検討を
行った。しかし、正常な膵臓中ではPAPのmRNA量
が低いためクローニングができなかった。ところが予想
外にも、ヒトおよびマウスの小腸および大腸で、PAP
が大量に発現されていることを見いだし、本発明を完成
するに至った。
【0008】本発明のポリペプチドは、配列表の配列番
号1の27位のGluから175位のGlyまでのアミ
ノ酸配列を含む。
【0009】本発明のDNA配列は、上記ポリペプチド
をコードする。
【0010】好適な実施態様によれば、上記DNA配列
は、配列表の配列番号1の79位のGから525位のT
まででなる塩基配列を有する。
【0011】本発明のポリペプチドは、配列表の配列番
号1の1位のMetから175位のGlyまでのアミノ
酸配列を含む。
【0012】本発明のDNA配列は、上記ポリペプチド
をコードする。
【0013】好適な実施態様によれば、上記DNA配列
は、配列表の配列番号1の1位のAから525位のTま
ででなる塩基配列を有する。
【0014】本発明のポリペプチドは、配列表の配列番
号2の27位のGluから175位のAspまでのアミ
ノ酸配列を含む。
【0015】本発明のDNA配列は、上記ポリペプチド
をコードする。
【0016】好適な実施態様によれば、上記DNA配列
は、配列表の配列番号2の79位のGから525位のC
まででなる塩基配列を有する。
【0017】本発明のポリペプチドは、配列表の配列番
号2の1位のMetから175位のAspまでのアミノ
酸配列を含む。
【0018】本発明のDNA配列は、上記ポリペプチド
をコードする。
【0019】好適な実施態様によれば、上記DNA配列
は、配列表の配列番号2の1位のAから525位のCま
ででなる塩基配列を有する。
【0020】本発明のマウスPAPをコードするDNA
配列の決定方法の一例を、工程の順に説明する。
【0021】(1)マウス各組織におけるPAPmRN
Aの存在 種々の正常マウスの組織からmRNAを単離し、プロー
ブとして公知のラットPAPをコードする放射能標識し
たDNA断片を用いて、ノーザンブロットハイブリダイ
ゼーションを行った。マウスPAPのmRNAは、従来
報告されていた膵臓だけでなく、小腸および大腸により
多く発現していることが発見された。膵臓では、クロー
ニングに用いられるほどのPAPmRNAは検出され
ず、ごくわずかに検出されたのみであった。従って、目
的のマウスPAPは、マウス小腸から以下の方法で得ら
れる。
【0022】(2)マウスPAPをコードするDNA配
列の決定 まず、マウス小腸組織細胞から、mRNAを単離し、常
法、例えばスーパースクリプトプラスミドシステム(B
RL社製)により、cDNAライブラリーを作成する。
次に、このcDNAライブラリーのスクリーニングを行
って、PAPcDNAを有するプラスミドクローンを得
る。スクリーニングは、例えば上述のラットPAPcD
NA配列をもとに作成したプローブを標識して用いた、
ハイブリダイゼーションにより行われ得る。この陽性の
クローンに含まれるcDNAインサートをそれぞれ適当
な制限酵素で切り出し、サブクローニングを行った後、
ジデオキシ法などの公知のDNAシークエンス法で塩基
配列の決定を行う。このようにして、1つのcDNAイ
ンサートから得られたマウスPAPの塩基配列およびそ
れに対応するアミノ酸配列を配列表の配列番号1に示
す。
【0023】(3)ヒトPAPをコードするDNA配列
の決定 ヒトPAPをコードするDNA配列の決定を、例えば以
下の方法で行う。
【0024】まず、PAPをコードするmRNAが豊富
に存在すると考えられるヒト小腸由来のcDNAライブ
ラリーを、上記のマウス小腸由来cDNAライブラリー
を作成するのと同様の方法で作成する。具体的には、例
えばヒト小腸のpolyA+RNA(クローンテック社
製)から、逆転写酵素によりcDNAを調製し、スーパ
ースクリプトプラスミドシステム(BRL社)により、
cDNAライブラリーを作成する。
【0025】次に、公知のラットPAPのcDNA配列
および上記(2)項で得られたマウスPAPのcDNA
配列とを比較して、その配列が保存されている部分を選
択し、それをもとに一対のプライマーを合成する。この
プライマーの配列を配列表の配列番号3および4に示
す。
【0026】ヒト小腸のpolyA+RNA(クローン
テック社製)から、逆転写酵素によって作成したcDN
Aを鋳型として、上記プライマーを起点にPCR反応を
行い、増幅された断片のcDNA配列を決定後、これを
標識して、上記のようにして作成したヒト小腸由来のc
DNAライブラリーをスクリーニングする際のプローブ
として用いる。
【0027】得られた陽性のクローンに含まれるcDN
Aインサートを含むプラスミドを精製後、ジデオキシ法
などの公知のDNAシークエンス法で塩基配列の決定を
行う。このようにして、1つのcDNAインサートから
得られたヒトPAPの塩基配列およびそれに対応するア
ミノ酸配列を配列表の配列番号2に示す。
【0028】
【実施例】本発明を以下の実施例によりさらに説明す
る。
【0029】(実施例1)マウス各組織におけるPAP
mRNAの発現分布の確認 DSマウスの各臓器(腎臓、胃、小腸、大腸、脳、およ
び膵臓)から、全RNAをAGPC法(Analytical Bio
chemistry 162, pp156-159 (1987))で単離した。全R
NAをそれぞれ10μgずつ取り、1%アガロースゲル
で分離し、緩衝液中でそれぞれのバンドをナイロンメン
ブレン(BIODYNER NYLON MEMBRANES;PALL BioSupport,
East Hills, N.Y.)に移した。
【0030】メンブレンを、50%ホルムアミド、4×
SSC、5×デンハート溶液、0.5%SDS、10%
デキストラン硫酸、250μg/ml変性サケ精子DN
Aおよびプローブとして公知のラットPAPcDNA断
片(コーディング領域のすべてを含む断片)(メガプラ
イムで標識)を含む溶液中で、65℃にて16時間ハイ
ブリダイゼーションを行った。メンブレンを室温で15
分ずつ、2×SSCおよび0.1%SDSを含む溶液で
4回洗浄し、さらに65℃で2回(30分ずつ)0.2
×SSCと0.1%SDSとを含む溶液で洗浄した。
【0031】コダックX−OマットARフィルム(Koda
k, Rochester, NY)とデュポン社のエンハンシングスク
リーンを用い、−70℃で一夜放置して、オートラジオ
グラフィーを行った。その結果を図1Aに示す。マウス
膵臓組織以外の小腸および大腸組織中にバンドが認めら
れ、PAPmRNAの発現量が小腸および大腸の組織中
に多いことが確認された。この発見により、実験用の膵
炎動物モデルを作成しなくても、小腸あるいは大腸か
ら、マウスPAPcDNAのクローニングが可能である
ことが推定できた。なお、正常マウスの膵臓中のPAP
mRNAの量は、容易にクローニングできない程微量で
あることが判った。
【0032】(実施例2)マウスPAPcDNAの塩基
配列の決定 DSマウスの小腸から、AGPC法で抽出した全RNA
100μgを、スーパースクリプトプラスミドシステム
(BRL社製)により、cDNAを合成した後、プラス
ミドにクローニングし、マウス小腸由来のcDNAライ
ブラリーを作成した。次に、上記(1)項の発現分布の
確認に用いたラット由来のcDNAプローブを用いて、
コロニーをスクリーニングした。
【0033】まず、コロニーがレプリカされたフィルタ
ーを、30%(w/v)ホルムアミド、5×SSC(1
×SSCは、0.15M NaClおよび15mMクエ
ン酸ナトリウム(pH7.0)を含む)、1×デンハー
ト溶液(0.02%ウシ血清アルブミン、0.02%フ
ィコール、0.02%ポリビニルピロリドン)、5mM
NaH2PO4、0.1%SDS、および100μg/m
l変性サケ精子DNAを含む溶液中にいれ、上記プロー
ブを用いて、65℃で18時間ハイブリダイゼーション
を行った。次に、上記フィルターを0.1%SDSを含
む2×SSC(pH7.0)溶液で、室温で15分間ず
つ4回洗浄し、その後0.1%SDSを含む0.2×S
SC(pH7.0)溶液で、65℃で30分間ずつ2回
洗浄した。コダックX線フィルムとデュポンエンハンシ
ングスクリーン(デュポン社製)とを用いて、−80℃
に16時間放置してオートラジオグラフィーを行った。
【0034】その結果、プローブにハイブリダイズされ
ているクローンが見いだされた。このうちのひとつのc
DNAインサートの塩基配列を、dsDNA Cycle Sequenci
ng System(GIBCO BRL LIFE TECHNOLOGIES, INC.)を用
いて、決定した。このようにして確認されたマウスPA
PをコードするDNA断片の塩基配列およびそれに対応
するアミノ酸配列を配列表の配列番号1に示す。マウス
PAPは、175個のアミノ酸タンパク質をコードする
525bpのオープンリーディングフレームを有してい
る。ラットPAPのアミノ酸配列との比較により、コー
ドされたアミノ酸のうち、N末端から26残基は、シグ
ナルペプチドであると考えられる。
【0035】(実施例3) a.ヒト小腸由来のPAPcDNAライブラリーの作成 PAPをコードするmRNAが豊富に存在すると考えら
れるヒト小腸由来のcDNAライブラリーを、上記のマ
ウス小腸由来cDNAライブラリーを作成したのと同様
の方法で作成した。
【0036】ヒト小腸のpolyA+RNA(クローン
テック社製)に、逆転写酵素を作用させ、cDNAを調
製し、スーパースクリプトプラスミドシステム(BRL
社)により、cDNAライブラリーを作成した。
【0037】b.クローンのスクリーニングの為のプロ
ーブの作成 次に、公知のラットPAPのcDNA配列および上記実
施例2で得られたマウスPAPのcDNA配列とを比較
して、その配列が保存されている部分のオリゴヌクレオ
チドを選択した。それをもとに、配列表の配列番号3お
よび4に示す一対のプライマーを合成した。
【0038】次にヒト小腸のpolyA+RNA(クロ
ーンテック社製)から、逆転写酵素によって作成したc
DNAを鋳型として、上記プライマーを起点にPCR増
幅させ、得られた断片を標識して、上記のようにして作
成したヒト小腸由来のcDNAライブラリーをスクリー
ニングする際のプローブとした。
【0039】c.ヒトPAPのcDNA配列決定 まず、上記のaで得られたcDNAライブラリーを大腸
菌に導入し、培地に蒔いてコロニーを形成させた。この
コロニーをナイロンメンブレン(BIODYNER NYLON MEMBR
ANES;PALL BioSupport, East Hills, N.Y.)にレプリカ
させた。コロニーがレプリカされたメンブレンを、30
%(w/v)ホルムアミド、5×SSC(1×SSC
は、0.15M NaClおよび15mMクエン酸ナト
リウム(pH7.0)を含む)、1×デンハート溶液
(0.02%ウシ血清アルブミン、0.02%フィコー
ル、0.02%ポリビニルピロリドン)、5mMNaH
2PO4、0.1%SDS、および100μg/ml変性
サケ精子DNAを含む溶液中にいれ、上記bで得られた
プローブを用いて、65℃で18時間ハイブリダイゼー
ションを行った。次に、上記フィルターを0.1%SD
Sを含む2×SSC(pH7.0)溶液で、室温で15
分間ずつ4回洗浄し、その後0.1%SDSを含む0.
2×SSC(pH7.0)溶液で、65℃で30分間ず
つ2回洗浄した。コダックX線フィルムとデュポンエン
ハンシングスクリーン(デュポン社製)とを用いて、−
80℃に16時間放置してオートラジオグラフィーを行
った。
【0040】その結果、プローブにハイブリダイズされ
ているクローンが見いだされた。このうちのひとつのc
DNAインサートの塩基配列をdsDNA Cycle Sequencing
Systemを用いて、決定した。このようにして確認され
たヒトPAPをコードするDNA断片の塩基配列および
それに対応するアミノ酸配列を配列表の配列番号2に示
す。
【0041】ヒトPAPcDNAは、175個のアミノ
酸タンパク質をコードする525bpのオープンリーデ
ィングフレームを有している。コードされた175個の
アミノ酸のうち、N末端から26残基は、シグナルペプ
チドであると考えられる。
【0042】(実施例4)ヒト各組織におけるPAPm
RNAの発現分布の確認 ヒト各組織(心臓、脳、胎盤、肺、肝臓、骨格筋、腎
臓、膵臓、および小腸)からの全RNA(すべてクロー
ンテック社製)をそれぞれ10μgずつ取り、1%アガ
ロースゲルで分離し、緩衝液中でそれぞれのバンドをナ
イロンメンブレンに移した。
【0043】ブロットを、50%ホルムアミド、4×S
SC、5×デンハート溶液、0.5%SDS、10%デ
キストラン硫酸、250μg/ml変性サケ精子DNA
およびプローブとして上記実施例3で得られたヒトPA
PcDNA断片(コーディング領域のすべてを含む断
片)(メガプライムで標識)を含む溶液中で、65℃に
て16時間ハイブリダイゼーションを行った。ブロット
を室温で15分ずつ、2×SSCおよび0.1%SDS
を含む溶液で4回洗浄し、さらに65℃で2回(30分
ずつ)0.2×SSCと0.1%SDSとを含む溶液で
洗浄した。
【0044】コダックX−OマットARフィルム(Koda
k, Rochester, NY)とデュポン社のエンハンシングスク
リーンを用い、−70℃で一夜放置して、オートラジオ
グラフィーを行った。その結果を図1Bに示す。ヒトの
小腸組織中にバンドが認められ、PAPmRNAの発現
量が小腸組織中に多いことが確認された。膵臓PAPm
RNAは、クローニングに用いられ得る量ではないこと
が判った。
【0045】ヒトPAPは、腸組織において著しく多く
発現していることから、その生理活性としては、腸内細
菌に対する抗菌物質としての働きが予想される。
【0046】
【発明の効果】本発明によれば、このように、新規なマ
ウスPAP、該PAPをコードするDNA配列、ヒトP
AP、該PAPをコードするDNA配列が提供される。
このように、マウス由来およびヒト由来のPAPをコー
ドするDNAが単離されたのはこれが初めてである。得
られたヒトおよびマウスPAPは、ラットPAPが強力
な細菌凝集活性を有することから、タンパク性抗細菌剤
として利用され得る。さらに、ラット急性膵炎の膵液中
には、分泌タンパク質の約5%を占める程の多量のPA
Pが存在していること;および膵炎の完治に伴いPAP
の検出ができなくなることから、マウスやヒトにおいて
も膵臓の炎症マーカーとして用いられ得る。
【0047】
【配列表】
【0048】
【配列番号:1】 配列の長さ:528 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:cDNA 起源 生物名:マウス 配列の特徴 特徴を表す記号:CDS 存在位置:1..525 特徴を決定した方法:S 配列 ATG CTG CCT CCA ACA GCC TGC TCC GTC ATG TCC TGG ATG CTG CTC TCC 48 Met Leu Pro Pro Thr Ala Cys Ser Val Met Ser Trp Met Leu Leu Ser 1 5 10 15 TGC CTG ATG CTC TTA TCT CAG GTT CAA GGT GAA GAC TCC CTG AAG AAT 96 Cys Leu Met Leu Leu Ser Gln Val Gln Gly Glu Asp Ser Leu Lys Asn 20 25 30 ATA CCC TCC GCA CGC ATT AGT TGC CCC AAG GGC TCC CAG GCT TAT GGC 144 Ile Pro Ser Ala Arg Ile Ser Cys Pro Lys Gly Ser Gln Ala Tyr Gly 35 40 45 TCC TAC TGC TAT GCC TTG TTT CAG ATA CCA CAG ACC TGG TTT GAT GCA 192 Ser Tyr Cys Tyr Ala Leu Phe Gln Ile Pro Gln Thr Trp Phe Asp Ala 50 55 60 GAA CTG GCC TGC CAA AAG AGG CCT GGA GGA CAC CTC GTA TCT GTG CTC 240 Glu Leu Ala Cys Gln Lys Arg Pro Gly Gly His Leu Val Ser Val Leu 65 70 75 80 AAT AGC GCT GAG GCT TCA TTC TTG TCC TCC ATG GTG AAG AGA ACA GGA 288 Asn Ser Ala Glu Ala Ser Phe Leu Ser Ser Met Val Lys Arg Thr Gly 85 90 95 AAC AGC TAC CAA TAC ACT TGG ATT GGG CTC CAT GAC CCC ACT CTG GGT 336 Asn Ser Tyr Gln Tyr Thr Trp Ile Gly Leu His Asp Pro Thr Leu Gly 100 105 110 GCA GAA CCC AAT GGC GGT GGA TGG GAA TGG AGT AAC AAT GAC GTG ATG 384 Ala Glu Pro Asn Gly Gly Gly Trp Glu Trp Ser Asn Asn Asp Val Met 115 120 125 AAT TAC TTT AAC TGG GAG AGG AAC CCA TCT ACT GCC TTA GAC CGT GCT 432 Asn Tyr Phe Asn Trp Glu Arg Asn Pro Ser Thr Ala Leu Asp Arg Ala 130 135 140 TTC TGT GGC AGC TTG TCA AGA GCT TCT GGA TTT CTA AAA TGG AGA GAT 480 Phe Cys Gly Ser Leu Ser Arg Ala Ser Gly Phe Leu Lys Trp Arg Asp 145 150 155 160 ATG ACA TGT GAG GTG AAG TTG CCC TAT GTC TGC AAA TTT ACT GGT TAA 528 Met Thr Cys Glu Val Lys Leu Pro Tyr Val Cys Lys Phe Thr Gly 165 170 175
【0049】
【配列番号:2】 配列の長さ:528 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:cDNA 起源 生物名:マウス 配列の特徴 特徴を表す記号:CDS 存在位置:1..525 特徴を決定した方法:S 配列 ATG CTG CCT CCC ATG GCC CTG CCC AGT GTA TCT TGG ATG CTG CTT TCC 48 Met Leu Pro Pro Met Ala Leu Pro Ser Val Ser Trp Met Leu Leu Ser 1 5 10 15 TGC CTC ATG CTG CTG TCT CAG GTT CAA GGT GAA GAA CCC CAG AGG GAA 96 Cys Leu Met Leu Leu Ser Gln Val Gln Gly Glu Glu Pro Gln Arg Glu 20 25 30 CTG CCC TCT GCA CGG ATC CGC TGT CCC AAA GGC TCC AAG GCC TAT GGC 144 Leu Pro Ser Ala Arg Ile Arg Cys Pro Lys Gly Ser Lys Ala Tyr Gly 35 40 45 TCC CAC TGC TAT GCC TTG TTT TTG TCA CCA AAA TCC TGG ACA GAT GCA 192 Ser His Cys Tyr Ala Leu Phe Leu Ser Pro Lys Ser Trp Thr Asp Ala 50 55 60 GAT CTG GCC TGC CAG AAG CGG CCC TCT GGA AAC CTG GTG TCT GTG CTC 240 Asp Leu Ala Cys Gln Lys Arg Pro Ser Gly Asn Leu Val Ser Val Leu 65 70 75 80 AGT GGG GCT GAG GGA TCC TTC GTG TCC TCC CTG GTG AAG AGC ATT GGT 288 Ser Gly Ala Glu Gly Ser Phe Val Ser Ser Leu Val Lys Ser Ile Gly 85 90 95 AAC AGC TAC TCA TAC GTC TGG ATT GGG CTC CAT GAC CCC ACA CAG GGC 336 Asn Ser Tyr Ser Tyr Val Trp Ile Gly Leu His Asp Pro Thr Gln Gly 100 105 110 ACC GAG CCC AAT GGA GAA GGT TGG GAG TGG AGT AGC AGT GAT GTG ATG 384 Thr Glu Pro Asn Gly Glu Gly Trp Glu Trp Ser Ser Ser Asp Val Met 115 120 125 AAT TAC TTT GCA TGG GAG AGA AAT CCC TCC ACC ATC TCA AGC CCC GGC 432 Asn Tyr Phe Ala Trp Glu Arg Asn Pro Ser Thr Ile Ser Ser Pro Gly 130 135 140 CAC TGT GCG AGC CTG TCG AGA AGC ACA GCA TTT CTG AGG TGG AAA GAT 480 His Cys Ala Ser Leu Ser Arg Ser Thr Ala Phe Leu Arg Trp Lys Asp 145 150 155 160 TAT AAC TGT AAT GTG AGG TTA CCC TAT GTC TGC AAG TTC ACT GAC TAG 528 Tyr Asn Cys Asn Val Arg Leu Pro Tyr Val Cys Lys Phe Thr Asp 165 170 175
【0050】
【配列番号:3】 配列の長さ:19 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:合成DNA 配列 TGGCCTGCCA GAAGAGACC
【0051】
【配列番号:4】 配列の長さ:20 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:合成DNA 配列 GCAGACGTAG GGCAACTTCA
【図面の簡単な説明】
【図1】マウスおよびヒトの各組織から単離した全RN
Aを、それぞれラットおよびヒトのPAPのDNAをプ
ローブとして、ノーザンブロット分析を行った結果を示
す図である。

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】配列表の配列番号1の27位のGluから
    175位のGlyまでのアミノ酸配列を含むポリペプチ
    ド。
  2. 【請求項2】請求項1に記載のポリペプチドをコードす
    るDNA配列。
  3. 【請求項3】配列表の配列番号1の79位のGから52
    5位のTまででなる塩基配列を有する、請求項2に記載
    のDNA配列。
  4. 【請求項4】配列表の配列番号1の1位のMetから1
    75位のGlyまでのアミノ酸配列を含むポリペプチ
    ド。
  5. 【請求項5】請求項4に記載のポリペプチドをコードす
    るDNA配列。
  6. 【請求項6】配列表の配列番号1の1位のAから525
    位のTまででなる塩基配列を有する、請求項5に記載の
    DNA配列。
  7. 【請求項7】配列表の配列番号2の27位のGluから
    175位のAspまでのアミノ酸配列を含むポリペプチ
    ド。
  8. 【請求項8】請求項7に記載のポリペプチドをコードす
    るDNA配列。
  9. 【請求項9】配列表の配列番号2の79位のGから52
    5位のCまででなる塩基配列を有する、請求項8に記載
    のDNA配列。
  10. 【請求項10】配列表の配列番号2の1位のMetから
    175位のAspまでのアミノ酸配列を含むポリペプチ
    ド。
  11. 【請求項11】請求項10に記載のポリペプチドをコー
    ドするDNA配列。
  12. 【請求項12】配列表の配列番号2の1位のAから52
    5位のCまででなる塩基配列を有する、請求項11に記
    載のDNA配列。
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