JPH06135143A - 感熱磁気記録媒体及びその真偽判定方法 - Google Patents

感熱磁気記録媒体及びその真偽判定方法

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JPH06135143A
JPH06135143A JP4311059A JP31105992A JPH06135143A JP H06135143 A JPH06135143 A JP H06135143A JP 4311059 A JP4311059 A JP 4311059A JP 31105992 A JP31105992 A JP 31105992A JP H06135143 A JPH06135143 A JP H06135143A
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晴彦 大澤
Tatsuya Ogawa
達也 小川
Eiichi Koshikawa
衛一 越川
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 磁気記録層と反射層および可逆性感熱記録層
とを有する可逆性感熱磁気記録媒体であって、可逆性感
熱記録層の一部の真偽判定情報領域に、発色を不可能と
する発色不可能部をコード状に形成し、この発色不可能
部の位置を示す位置情報を磁気記録層に記録した可逆性
感熱磁気記録媒体、ならびに発色不可能部の実際の位置
と磁気記録層に記録した位置情報とが正確に対応するか
否かを判定することで、感熱磁気記録媒体の真偽を判定
する方法。 【効果】 真偽を正確に判定することが可能であり、ま
た真偽判定情報領域および発色不可能部は外観上目視に
より区別できないので、真偽判定システムの存在は一般
には分からず、偽造防止に大きな効果がある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、磁気記録層と、可逆性
感熱記録のための可逆性感熱発色層とを有する可逆性感
熱磁気記録媒体、およびこの可逆性感熱磁気記録媒体の
真偽を判定する方法に関する。本発明によれば、たとえ
ばテレホンカードや回数券等のプリペイドタイプの磁気
カードの磁気記録内容に対応した内容を、感熱記録によ
り表示することにより磁気記録内容の視認が可能であ
り、特に磁気カードの偽造を困難にするとともに、確実
な真偽判定を行なうことができる。
【0002】
【従来の技術】磁気記録カードは、適宜の厚さのカード
基材の表面に、所望の領域に形成された磁気記録層を備
えている。しかしながら磁気記録された、使用経過や残
高等の磁気記録情報を目視することができない。また、
プリペイド方式の磁気記録カードでは、その目安として
パンチ穴等により残高を表示していたが、明確な残高が
表示されないため、残高不足時には現金または磁気記録
カードを追加補充せねばならないという事態が生ずる。
【0003】このような不便を解消するための方策とし
て、カード表面に使用経過や残高等を表示できるように
したものがある。この表示は、たとえばカードの磁気記
録層とは反対側の面に感熱発色層を形成しておき、感熱
発色層に対してサーマルヘッドを用いて所望の情報を可
視的に記録することにより行なわれる。このような感熱
記録可能な磁気カードとしては、たとえば特開昭52−
4297号公報及び特開昭61−237186号公報に
示されるものがある。
【0004】また本願出願人は、磁気記録層と感熱発色
層とを有し、感熱発色層の領域の一部が難発色性とさ
せ、この難発色性領域の位置情報が磁気記録層に記録さ
れた感熱磁気記録媒体を提案した(特開平3−1101
91号公報)。この感熱磁気記録媒体の真偽判定は、磁
気情報を読取って感熱発色層の難発色領域の位置情報を
得、この位置情報にもとづいて難発色領域の感熱記録を
試み、発色していない場合には当該感熱磁気記録媒体を
真であると判定し、もし発色がある場合にはこれを偽で
あると判定することにより行なわれる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このように
様々な金銭的価値をもつ磁気記録媒体は、偽造の対象と
なりがちであり、偽造を確実に防止することが、カード
類の利用および普及の上で大きな技術的課題となってい
る。特開平3−110191号公報の発明によれば、真
偽判定情報は、感熱発色層の難発色領域と、磁気記録層
に設けられた難発色領域の位置情報との組合せから構成
され、しかもこれらは目視できないので、偽造される危
険性はきわめて低くなっているが、磁気記録層に設けら
れた難発色領域に形成できる情報パターンの種類には限
りがあり、したがって磁気記録媒体の安全性のために、
偽造防止性に関する更なる改善が望まれている。
【0006】本発明は、このような実情に鑑みてなされ
たもので、偽造がきわめて困難な感熱磁気記録媒体、な
らびにこの可逆性感熱磁気記録媒体の真偽の判定を確実
に行なうことができる真偽判定方法を提供することを目
的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、基材上
に磁気記録層と可逆性感熱記録層とを有し、可逆性感熱
記録層の一部に真偽判定情報領域を設け、前記真偽判定
情報領域は感熱発色を不可能とする発色不可能部がコー
ド状に形成され、前記真偽判定情報領域の前記発色不可
能部の位置情報が前記磁気記録層に記録されていること
を特徴とする感熱磁気記録媒体が提供される。
【0008】このように構成された感熱磁気記録媒体の
真偽判定は、基材上に磁気記録層と可逆性感熱記録層と
を有し、可逆性感熱記録層の一部に真偽判定情報領域を
設け、前記真偽判定情報領域は感熱発色を不可能とする
発色不可能部がコード状に形成され、前記真偽判定情報
領域の前記発色不可能部の位置情報が前記磁気記録層に
記録されている感熱磁気記録媒体の真偽を判定する方法
であって、前記磁気記録層に記録されている前記発色不
可能部の位置情報にもとづいて、前記真偽判定情報領域
のみに印字を試み、ついでこの真偽判定情報領域の発色
の有無を光学センサで検査し、前記磁気記録層に記録さ
れている前記発色不可能部の位置情報のみの発色が検出
されないときに当該感熱磁気記録媒体を真と判定するこ
とにより、容易かつ正確に行なうことができる。この真
偽判定のために可逆性感熱記録層に形成された真偽判定
情報領域の発色不可能部の存在は目視では認識できない
ので、偽造の危険性はきわめて低い。
【0009】さらに本発明によれば、上記の可逆性感熱
磁気記録媒体の真偽を判定するための方法であって、真
偽判定情報領域に印字を試み、この真偽判定情報領域の
発色の有無を光学センサで検査し、発色が検出されたと
きには当該感熱磁気記録媒体を偽と判定することからな
る真偽判定方法が提供される。
【0010】この真偽判定方法において、真偽判定情報
領域に印字を行い、ついでこの真偽判定情報領域の発色
の有無を光学センサで検査し、発色が検出されなければ
当該可逆性感熱磁気記録媒体を真と判定し、最後に真偽
判定情報領域の発色を消去することを含む、さらに高度
な真偽判定方法が提供される。
【0011】
【実施例】以下、本発明の具体的実施例について図面を
参照して説明する。
【0012】図1〜図3において、符号1で示す可逆性
感熱磁気記録媒体は、基材2上に設けられた磁気記録層
3、平滑層4、反射層5、可逆性感熱記録層6、および
保護層7をこの順序で積層した構造を有し、可逆性感熱
磁気記録媒体1表面の適当な位置に、真偽判定情報領域
10が形成されている。
【0013】基材2としては、たとえばポリエチレンテ
レフタレート、ポリアセテート、ポリスチレン、ポリ塩
化ビニルおよびポリカーボネート等の合成樹脂シート、
あるいは合成紙等を用いることができる。
【0014】磁気記録層3は、従来の磁気記録媒体にお
いて磁気記録層として一般に用いられているものを用い
ることができる。たとえば、磁性材料として粒径10μ
m以下好ましくは0.01〜5μmのBa−フェライ
ト、Sr−フェライト、Co被着γ−フェライト、γ−
Fe23、針状鉄粉、CrO2を用い、バインダー樹脂
として一般に用いられるポリエステル系樹脂、アルキッ
ド系樹脂、ビニル系樹脂、ポリウレタン系樹脂またはそ
れらの混合樹脂を用いることができる。バインダー樹脂
と磁性材料との混合比は基材との接着性や塗膜強度や磁
気ヘッドによる検出電圧等を考慮して適宜設定され、た
とえば重量比で1/1〜1/10の範囲が可能であり、
好ましくは1/2〜1/8である。尚、磁気記録層3中
にはその他の種々の添加剤たとえば界面活性剤、分散
剤、可塑剤および潤滑剤等が含まれている。磁気記録層
3の厚さはたとえば10〜15μm程度である。
【0015】反射層5は、たとえば400〜600Åの
厚さで形成されたアルミニウム、錫等の金属の蒸着膜か
らなり、この反射層5と磁気記録層3との間に設けられ
た平滑層3は、反射層5を鏡面化する目的で設けられる
もので、たとえば厚さ2〜3μmのUV硬化型アクリル
樹脂から形成される。なお必要に応じて、反射層5と可
逆性感熱記録層6との間、および(または)可逆性感熱
記録層6と保護層7との間に、UV硬化型アクリル樹脂
からなるアンカー層を設けることができる。
【0016】また可逆性感熱記録層6は、サーマルヘッ
ド等により所定の温度に加熱することによりその光透過
性を変化させ、熱の与えられなかった部分との光透過性
の差によって、所望の情報を可視的に記録することがで
きる層であり、のような樹脂母材中に、ベヘン酸のよう
な高級脂肪酸およびその溶媒の溶液を添加して均一に分
散させたもので、その基本的な組成はすでに知られてい
る。
【0017】一般的には、樹脂母材としては塩化ビニル
−酢酸ビニル共重合体(VYHH)が、また有機溶媒と
しては、テトラヒドロフラン(THF)が使用される。
高級脂肪酸を極性溶媒、たとえばメチルエチルケトン
(MEK)、アノン、トルエン等の、高級脂肪酸をほと
んどもしくは全く溶解しない有機極性溶媒中に分散さ
せ、この分散液を樹脂母材と混合することにより構成し
たものも使用できる。
【0018】最も上層に位置する保護層7としては、従
来の磁気記録媒体等で保護層あるいは耐摩耗層として使
用されているもの、たとえばセルロース系樹脂、ウレタ
ン系樹脂、ポリエステル系樹脂、アルキッド系樹脂、ビ
ニル系樹脂、エポキシ系樹脂、アクリル系樹脂等を用い
ることができる。これらの樹脂には、滑性を付与するも
のとしてオレイルアマイド、ステアリルアマイド、シリ
コーン等を添加することができる。尚、用いる溶剤の量
を少なくするためには、紫外線硬化型樹脂や電子線硬化
型樹脂を用いることができ、該紫外線硬化型樹脂として
はアクリル系、エポキシ系、ポリエステル系等のものを
使用することができる。保護層7の厚さは、たとえば5
μm以下、好ましくは1〜2μm程度である。
【0019】このような構成の可逆性感熱磁気記録媒体
1の表面の一部に、真偽判定情報領域10が設けられ
る。この実施例では、該領域10は、長方形のカード状
の可逆性感熱磁気記録媒体1の長辺に沿ってその長さの
約1/3にわたって延びる長方形をなし、その内部に
は、バーの形態の複数(この例では4本)の発色不可能
部11が形成されている。またこの発色不可能部11の
位置を示す位置情報が、所定の方式にしたがって磁気記
録層3に記録される。
【0020】各発色不可能部11は、可逆性感熱記録層
6の表面に、その樹脂母材を溶解する適当な有機溶媒
を、所望のパターンにしたがって塗布することにより形
成される。この発色不可能部11は、たとえば所定のパ
ターンにしたがって有機溶媒を印刷することにより形成
することが可能である。有機溶媒を塗布することによ
り、樹脂母材中に微粒子の形態で分散されている高級脂
肪酸の溶液または分散液が混り合い、温度変化を与えて
も発色(白濁)しなくなる。
【0021】発色不可能部11を印刷により形成するの
に適したインキの組成例を以下に示す。
【0022】(1) バインダー:40〜50重量% 合成樹脂:ビニル、アクリル、ポリエステル、ポリ
アミド等の熱可塑性合成樹脂;またはアルキッド、アミ
ノ、エポキシ、ウレタン等の熱硬化性合成樹脂。
【0023】 繊維系合成樹脂:硝石綿、エチルセル
ロース、セルロース、アセトブチレート等の熱可塑性繊
維系樹脂。
【0024】 ゴム系樹脂:環化ゴム、塩化ゴム。
【0025】(2) 溶剤:44〜29重量% 溶剤は、可逆性感熱磁気記録媒体のバインダーを溶解す
るものでなければなら ず、下記の脂肪族炭化水素お
よびアルコール以外の溶剤を用いる。
【0026】 芳香族炭化水素:キシレン、高沸点ナ
フサ(#100,#150,#200) ケトン:MIBK、シクロヘキサノン、イソホロ
ン、ジアセトンアルコール。
【0027】 グリコールエーテル:メチルセロソル
ブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、メチルカル
ビトール、エチルカルビトール、ブチルカルビトール、
メチルソルブアセテート、エチルソルブアセテート、カ
ルビトールアセテート。
【0028】 エステル:酢酸ブチル。
【0029】(3) 増粘剤:15重量%程度 ベントナイト、クレー、硫酸バリウム。
【0030】(4) 分散剤:1重量%未満。
【0031】シリコーン、フッ素または炭素系界面滑性
剤。
【0032】真偽判定情報領域10は、熱を与えない状
態では透明であり、また各発色不可能部11も透明であ
るので、視覚的には、真偽判定情報領域10も発色不可
能部11も識別することはできない。
【0033】なお必要に応じて、保護層7に文字、絵柄
等の可視パターンが印刷される。
【0034】次に、本発明による可逆性感熱磁気記録媒
体の真偽判定動作を図4にもとづいて説明する。
【0035】図4(a)は、説明の目的で、図2および
図3に示した5つの発色不可能部を形成した真偽判定情
報領域10に、所定の温度変化を与えて発色させた状態
を示している。すなわち発色不可能部11は透明である
が、他の部分は白濁状態となっている。この真偽判定情
報領域10について、その一端から他端に向けて光セン
サヘッドでスキャンを行い、反射層5からの反射光を測
定すると、図4(b)のような波形の信号が得られる。
この波形について、図4(c)に示す一定周波数のクロ
ック信号にしたがってレベルを検出すると、図4(d)
のようなパルス信号が得られ、これから図(e)のディ
ジタル出力値を得ることができる。
【0036】実際の真偽判定操作では、磁気記録層3に
あらかじめ記録されている位置情報にしたがって、発色
不可能部11のみ対してこれを発色(白濁)させるため
の印字動作(加熱)が適用される。しかしこれらの発色
不可能部11は、発色する能力を有していないため発色
しない。したがって、この操作で発色が認められないも
のは真の可逆性感熱磁気記録媒体であると判定される。
【0037】図5は、本発明の可逆性感熱磁気記録媒体
の真偽判定の際に使用される装置の概略構成を示すブロ
ック図であり、図6は、図5に示した装置を用いた可逆
性感熱磁気記録媒体の発行時のフロー図であり、図7
は、図5に示した装置を用いて真偽判定を行なう際のフ
ロー図である。
【0038】以下、これらの図を参照しながら、本発明
の真偽判定方法の一例として、図4に示されているよう
な真偽判定情報領域10に5つの発色不可能部11が設
けられている場合について説明する。
【0039】先ず、本発明の可逆性感熱磁気記録媒体1
の発行手順を説明する。
【0040】本発明の可逆性感熱磁気記録媒体1を読取
り装置(図示せず)に挿入し、この記録媒体の真偽判定
情報領域10をサーマルヘッドTH1で加熱(E2)
し、つぎに光センサHで発色不可能部11を検出(E
3)する。ついで光センサHで検出した発色不可能部1
1の位置情報を、記録用磁気ヘッドMH2を用いて磁気
記録層3に、媒体の種類および残高と併せて記録(E
4)し、可逆性感熱磁気記録媒体1を発行(E5)す
る。
【0041】つぎに前述の手順で発行された本発明の可
逆性感熱磁気記録媒体1の真偽判定方法を説明する。
【0042】この可逆性感熱磁気記録媒体1を読取り装
置に(図示せず)に挿入する。この記録媒体1の磁気記
録層3には、媒体の種類、残高、および発色不可能部1
1の位置情報が記録されている。
【0043】なお、発色不可能部11の数は、ここでは
5としたが、必要に応じて真偽判定情報領域10に任意
の数、幅および位置に形成することができ、本実施例で
は、図1に示すように、記録媒体の長辺側の縁に沿って
形成されている。
【0044】可逆性感熱磁気記録媒体1を読取り装置に
(図示せず)に挿入すると処理が開始され(F1)、サ
ーマルヘッドTH1で真偽判定情報領域10を加熱(F
2)し、つぎに光センサHで真偽判定情報領域10の発
色不可能部11の位置を検出(F3)し、磁気記録層3
に記録されている位置情報を再生用磁気ヘッドMH1に
より読み出す(F4)。
【0045】つぎに、光センサHで検出した発色不可能
部11の位置と、磁気記録層3に記録されている位置情
報とをCPUで比較し(F5)、真偽を判定する。判定
の結果、当該記録媒体が「真」と判定された場合にはサ
ービスの利用(F6)を可能とし、また「偽」と判定さ
れた場合には、偽造・使用不可(F10)となり、当該
記録媒体の磁気記録層3に再使用不可の情報を記録する
か、あるいはサーマルヘッドTH2で反射層5を破壊
し、当該記録媒体を排出して終了(F11)とする。
【0046】サービスの利用(F6)の後に、今回のサ
ービスの利用状況(利用金額)と、磁気記録層3に記録
されていた残高とを比較することにより、次回のサービ
スの利用が可能な範囲にあるか否かを判定し(F7)、
利用不可能であると判定された場合には、偽造・使用不
可(F10)となり、当該記録媒体の磁気記録層3に再
使用不可の情報を記録するか、あるいはサーマルヘッド
TH2で反射層5を破壊し、当該記録媒体を排出して終
了(F11)とする。
【0047】また利用可能であると判定された場合に
は、サーマルヘッドTH1で真偽判定情報領域10を加
熱して消去(F8)を行った後、当該記録媒体を排出し
て終了(F11)とする。
【0048】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、磁気記録
層および可逆性感熱記録層とを有する可逆性感熱磁気記
録媒体において、感熱記録層の一部の真偽判定情報領域
に、発色を不可能とする発色不可能部を形成し、この真
偽判定情報領域の位置を示す位置情報を磁気記録層に設
けるとともに、発色不可能部の実際の位置と磁気記録層
に記録されている位置情報とが正確に対応するか否かを
判定することで、感熱磁気記録媒体の真偽を正確に判定
することが可能である。また真偽判定情報領域および発
色不可能部は外観上目視により区別できないので、本発
明の真偽判定システムの存在は一般には分からない。ま
た仮に真偽判定情報領域の存在が知られたとしても、磁
気記録層に記録された正規の位置に真偽判定情報領域作
ることは極めて困難であるので、偽造防止に大きな効果
がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例による可逆性感熱磁気記録媒
体の概略平面図。
【図2】図1の可逆性感熱磁気記録媒体に設けられた真
偽判定情報領域を拡大して示す平面図。
【図3】図2の縦A−A線に沿った断面図。
【図4】図2に示した真偽判定情報領域における発色不
可能領域と、得られる信号との関係を示す説明図。
【図5】本発明の可逆性感熱磁気記録媒体の真偽判定の
際に使用される装置の概略構成を示すブロック図。
【図6】図5に示した装置を用いた可逆性感熱磁気記録
媒体の発行時のフロー図。
【図7】図5に示した装置を用いて真偽判定を行なう際
のフロー図。
【符号の説明】
1 可逆性感熱磁気記録媒体 2 基材 3 磁気記録層 4 反射層 5 可逆性感熱記録層 6 保護層
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年12月24日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 感熱磁気記録媒体及びその真偽判定方
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、磁気記録層と、可逆性
感熱記録のための可逆性の感熱記録層とを有する感熱磁
気記録媒体、およびこの感熱磁気記録媒体の真偽を判定
する方法に関する。本発明によれば、たとえばテレホン
カードや回数券カード等のプリペイドタイプのカードに
磁気情報として記録されていた残高や残回数に対応した
内容を可逆性の感熱記録層にサーマルヘッドにより表示
することで正確な残高や残回数の視認を可能とし、ま
た、感熱磁気記録媒体の偽造および改ざんを困難とし、
さらに、確実な真偽判定を行うことができる。
【0002】
【従来の技術】従来用いられているプリペイドタイプの
カードは、適宜の厚さのカードの表面に磁気記録層を備
えている。しかしながら磁気記録層に磁気的に記録され
ているカードの使用経過や残高等は、その使用経過や残
高等の目安をパンチ穴等により表示していたが、明確な
残高が表示されていないため、容易に正確な不足金額が
分からないとう事態が生ずる。
【0003】このような不便を解消するための方策とし
て、カードの表面に使用経過や残高等を表示できるよう
にしたものがある。この表示は、たとえばカードの磁気
記録層とは反対側の面に感熱発色層を形成しておき、感
熱発色層に対してサーマルヘッドを用いて所望の情報を
可視的に記録することにより行なわれる。このような感
熱記録可能なカードとしては、たとえば特開昭52−4
297号公報及び特開昭61−237186号公報に示
されるものがある。
【0004】そこで本願出願人は、これら従来のカード
に真偽判定を行うための情報を付与した感熱磁気記録媒
体を提案した(特開平3−110191号公報)。この
感熱磁気記録媒体は、磁気記録層と感熱発色層とを有
し、感熱発色層の一部に難発色性領域を設け、この難発
色性領域の位置情報を磁気記録層に記録する。そして、
この感熱磁気記録媒体の真偽判定は、磁気記録層に記録
されている真偽判定用の感熱発色層の難発色性領域の位
置情報を読取り、この位置情報に基づいて難発色性領域
をサーマルヘッドにより加熱し、発色しない場合には当
該媒体を真であると判定し、発色がある場合にはこれを
偽であると判定することにより行われる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このように
様々な金銭的価値(換金可能)をもつプリペイドタイプ
のカードは、偽造もしくは改ざんの対象となりがちであ
り、偽造および改ざんを確実に防止する技術が、カード
の利用および普及を図る上で大きな課題となっている。
本願出願人が先に提案した特開平3−110191号公
報の発明によれば、真偽判定情報は、感熱発色層の難発
色性領域と、磁気記録層に設けられた難発色性領域の位
置情報とを照合することで行われ、しかもこれらの感熱
発色層の難発色性領域の情報は、該領域を加熱しなけれ
ば目視目視できないので、偽造またたは改ざんされる危
険性は低くなっているが、感熱発色層に設けられた難発
色性領域に形成できる真偽判定用のパターンの種類には
限りがあり、また、難発色性領域の位置情報は、一度加
熱により発色させると消去ができない。したがって、カ
ードの偽造改ざんを防止する更なる技術的な改良が望ま
れる。
【0006】本発明は、このような実情に鑑みてなされ
たもので、偽造および改ざんが極めて困難な感熱磁気記
録媒体、ならびにこの感熱磁気記録媒体の真偽判定を確
実に行なうことができる真偽判定方法を提供することを
目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、基材上
に磁気記録層と可逆性の感熱記録層とを有し、可逆性の
感熱記録層の一部に真偽判定用の情報領域を設け、真偽
判定用の情報領域には感熱発色を不可能とする発色不可
能部が形成され、真偽判定用の情報領域の発色不可能部
の情報が磁気記録層に記録されていることを特徴とする
感熱磁気記録媒体が提供される。
【0008】また、このように構成された感熱磁気記録
媒体の真偽判定は、基材上に磁気記録録層と可逆性の感
熱記録層とを有し、可逆性の感熱記録層の一部に真偽判
定用の情報領域を設け、真偽判定用の情報領域には感熱
発色を不可能とする発色不可能部が形成され、この真偽
判定用の情報領域の発色不可能部の情報が磁気記録層に
記録されている感熱磁気記録媒体の真偽を判定する方法
であって、磁気記録層に記録されている前記発色不可能
部の情報にもとづいて、真偽判定用の情報領域を加熱
し、ついでこの真偽判定用の情報領域の発色を光学セン
サで検査し、磁気記録層に記録されている発色不可能部
の発色が検出されないときに感熱磁気記録媒体を真と判
定し、発色不可能部の発色が検出されたときに感熱磁気
記録媒体を偽と判定することによ行われる。また、感熱
磁気記録媒体を真と判定した場合、最後に真偽判定用の
情報領域の発色を消去することを含む真偽判定方法が提
供される。
【0009】この感熱磁気記録媒体の真偽を判定する方
法によれば、感熱磁気記録媒体を容易かつ正確に行なう
ことができる。また、この真偽の判定のために感熱記録
層に形成された真偽判定用の情報領域の発色不可能部の
発色は消去可能であるため、その存在は目視では認識で
きず、偽造および改ざんの危険性は極めて低いものとな
る。
【0010】
【実施例】本発明の具体的実施例について、以下図面を
参照して説明する。
【0011】図1〜図3において、符号1で示す感熱磁
気記録媒体は、基材2上に設けられた磁気記録層3、平
滑層4、反射層5、可逆性の感熱記録層6、および保護
層7をこの順序で積層した構造を有し、感熱磁気記録媒
体1表面の任意の位置に、真偽判定用の情報領域10が
形成されている。
【0012】基材2としては、たとえばポリエチレンテ
レフタレート、ポリアセテート、ポリスチレン、ポリ塩
化ビニルおよびポリカーボネート等の合成樹脂シート、
あるいは合成紙等を用いることができる。
【0013】磁気記録層3は、従来の磁気記録媒体の磁
気記録層3として一般に用いられているものを用いるこ
とができ、たとえば、磁性材料として粒径10μm以
下、好ましくは0.01〜5μmのBa−フェライト、
Sr−フェライト、Co被着γ−フェライト、γ−Fe
23、針状鉄粉、CrO2を用い、バインダー樹脂とし
ては、ポリエステル系樹脂、アルキッド系樹脂、ビニル
系樹脂、ポリウレタン系樹脂またはそれらの混合樹脂を
用いることができる。磁性材料とバインダー樹脂との混
合比は、基材2との接着(密着)性や磁気記録層3の塗
膜強度および磁気ヘッドによる検出電圧等を考慮して適
宜設定され、たとえば重量比で1/1〜10/1の範囲
が可能であり、好ましくは1/2〜1/8である。な
お、磁気記録層3中には、添加剤として、たとえば界面
活性剤、分散剤、可塑剤および潤滑剤等を適宜添加する
ことが可能である。磁気記録層3の厚さはたとえば10
〜15μm程度である。
【0014】反射層5は、たとえば400〜600オン
グストロームの厚さで、蒸着法、スパッタリング法、イ
オンプレーティング法により形成されたアルミニウム、
錫等の金属膜からなる。また、平滑層4は、反射層5を
鏡面化する目的で設けられるもので、たとえば2〜3μ
mのUV硬化型アクリル樹脂等から形成される。なお必
要に応じて、反射層5と可逆性の感感熱記録層6との
間、および(または)可逆性の感熱記録層6と保護層7
との間に、各層間の密着性を向上させる目的でUV硬化
型アクリル樹脂からなるアンカー層を設けることができ
る。
【0015】可逆性の感熱記録層6は、サーマルヘッド
等により所定の温度に加熱すると、その可逆性の感熱記
録層6の光透過性を変化させ、加熱された部分とされな
かった部分の光透過性の差によって、所望の情報を可視
的に記録することができ、このような可逆性の感熱記録
層6の構成としては、樹脂母材中に、ベヘン酸のような
高級脂肪酸を適当な溶媒の溶液に均一に分散させたもの
で、その基本的な組成はすでに知られている。
【0016】可逆性の感熱記録層6は、或る一定温度以
上で加熱し冷却すると、その加熱・冷却された部分が白
濁した状態となり、同じ所を再度、或る一定温度以下で
加熱し冷却すると、その加熱・冷却された部分が透明状
態に戻る性質をもっている。一般的には、樹脂母材とし
て塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体(VYHH)が、ま
た有機溶媒としては、テトラヒドロフラン(THF)が
使用される。高級脂肪酸を極性溶媒、たとえばメチルエ
チルケトン(MEK)、アノン、トルエン等の高級脂肪
酸をほとんどもしくは全く溶解しない有機極性溶媒中に
分散させ、この分散溶液を樹脂母材と混合することによ
り構成したものを使用できる。
【0017】保護層7としては、従来の磁気記録媒体等
で保護層あるいは耐摩耗層として使されているもので、
たとえばセルロース系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリエス
テル系樹脂、アルキッド系樹脂、ビニル系樹脂、エポキ
シ系樹脂、アクリル系樹脂等を用いることができる。こ
れらの樹脂に滑性を付与(ステッキング防止)するため
にオレイルアマイド、ステアリルアマイド、シリコーン
等を添加することも可能である。なお、保護層7に用い
る溶剤(樹脂材料を溶解する溶剤)の量をなくすために
は、紫外線硬化型樹脂や電子線硬化型樹脂を用いること
ができ、紫外線硬化型樹脂としてはアクリル系、エポキ
シ系、ポリエステル系等の樹脂を使用することができ
る。保護層7の厚さは、たとえば5μm以下、好ましく
は1〜2μm程度である。
【0018】図2に示すように、このような層構成の感
熱磁気記録媒体1の表面の一部に、真偽判定用の情報領
域10が設けられる。この実施例では、該領域10は、
感熱磁気記録媒体1の長辺に沿って長さの約1/3の長
方形をなし、その内部にバーー状の複数(この例では4
本)の発色不可能部11が形成され、このバー状の発色
不可能部11の個数および位置が真偽判定用の情報とし
て、所定の方式にしたがって磁気記録層3に記録され
る。
【0019】このバー状の複数(この例では4本)の発
色不可能部11の形成は、可逆性の感熱記録層6の表面
から、その樹脂母材を溶解する適当な有機溶媒を、所望
のパターン(この例では4本のバー状とした)にしたが
ってスクリーン印刷等により塗布することにより形成さ
れる。有機溶媒を塗布することにより、樹脂母材中に微
粒子の形態で分散されている高級脂肪酸の溶液または分
散液が混り合い、サーマルヘッドにより加熱しても発色
(白濁)しなくなる。
【0020】発色不可能部11を印刷により形成するの
に適したインキの組成例を以下に示す。
【0021】(1) バインダー:40〜50重量% 合成樹脂:ビニル、アクリル、ポリエステル、ポリ
アミド等の熱可塑性合成樹脂;またはアルキッド、アミ
ノ、エポキシ、ウレタン等の熱硬化性合成樹脂。
【0022】 繊維系合成樹脂:硝石綿、エチルセル
ロース、セルロース、アセトブチレート等の熱可塑性繊
維系樹脂。
【0023】 ゴム系樹脂:環化ゴム、塩化ゴム。
【0024】(2) 溶剤:44〜29重量% 溶剤は、感熱磁気記録媒体のバインダーを溶解するもの
でなければならず、下記の脂肪族炭化水素およびアルコ
ール以外の溶剤を用いる必要がある。 芳香族炭化水素:キシレン、高沸点ナフサ(#100,#
150,#200) ケトン:MIBK、シクロヘキサノン、イソホロ
ン、ジアセトンアルコール。
【0025】 グリコールエーテル:メチルセロソル
ブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、メチルカル
ビトール、エチルカルビトール、ブチルカルビトール、
メチルソルブアセテート、エチルソルブアセテート、カ
ルビトールアセテート。
【0026】 エステル:酢酸ブチル。
【0027】(3) 増粘剤:15重量%程度 ベントナイト、クレー、硫酸バリウム。
【0028】(4) 分散剤:1重量%未満。
【0029】シリコーン、フッ素または炭素系界面滑性
剤。
【0030】真偽判定用の情報領域10は、熱を与えな
い状態では透明であり、また各発色不可能部11も透明
であるので、視覚的には真偽判定用の情報領域10が感
熱磁気記録媒体1の何処に位置するか分からず、また、
発色不可能部11も識別することはできない。
【0031】なお必要に応じて、保護層7上に文字、絵
柄等の可視パターンが印刷される。次に、本発明による
感熱磁気記録媒体の真偽判定動作を図4に基づいて説明
する。
【0032】図4(a)は、説明の目的で、図2および
図3に示した真偽判定用の情報領域10(以下情報領域
10とする。)に5つの発色不可能部11を形成した情
報領域10をサーマルヘッドにより加熱し、所定の温度
変化を与えて情報領域10を発色させた状態を示してい
る。すなわち情報領域10の発色不可能部11は透明で
あるが、他の部分は白濁状態となっている。この情報領
域10について、その一端から他端に向けて光センサで
スキャンを行い、反射層5からの反射光を検出すると、
図4(b)のような波形の信号が得られる。この波形に
ついて、図4(c)に示す一定周波数のクロック信号に
したがってレベルを検出すると、図4(d)のようなパ
ルス信号が得られ、これから図4(e)のディジタル信
号を得ることができる。
【0033】実際の真偽判定操作では、磁気記録層3に
予め記録されている情報領域10の位置にしたがって、
その情報領域10を発色(白濁)させるために、サーマ
ルヘッドにより印字動作(加熱)が行われる。情報領域
10の発色不可能部11は、発色する能力を有していな
いため発色しない。したがって、この操作で発色が認め
られないものは真の感熱磁気記録媒体であると判定され
る。
【0034】図5は、本発明の感熱磁気記録媒体の真偽
判定の際に使用される装置の概略構成を示すブロック図
であり、図6は、図5に示した装置を用いた感熱磁気記
録媒体の発行時のフロー図であり、図7および図8は、
図5に示した装置を用いて真偽判定を行なう際のフロー
図である。
【0035】以下、これらの図を参照しながら、本発明
の真偽判定方法の一例として、図4に示されているよう
に情報領域10に5つの発色不可能部11が設けられて
いる場合について説明する。
【0036】先ず、本発明の感熱磁気記録媒体1の発行
手順を説明する。
【0037】本発明の感熱磁気記録媒体1を読取り装置
(図示せず)に挿入し、該録媒1の情報領域10をサー
マルヘッドTH1で加熱(E2)する。つぎに光センサ
Hで情報領域10の発色不可能部11を検出(E3)す
る。ついで光センサHで検出した発色不可能部11の情
報を、記録用磁気ヘッドMH2を用いて磁気記録層3の
所望の位置に、該媒体1の種類および残高と併せて記録
(E4)する。つぎに該媒体1の情報領域10をサーマ
ルヘッドTH1で再び加熱し発色不可能部11を消去
(E5)し、感熱磁気記録媒体1を発行(E6)する。
【0038】つぎに前述の手順で発行された本発明の感
熱磁気記録媒体1の真偽判定方法について説明する。
【0039】この感熱磁気記録媒体1を読取り装置に
(図示せず)に挿入する。該媒体1の磁気記録層3に
は、媒体の種類、残高、および情報領域10の発色不可
能部11の情報が記録されている。
【0040】なお、発色不可能部11の数は、ここでは
5としたが、必要に応じて情報領域10に任意の数、形
状および位置に形成することができる。本実施例では、
図1に示すように、感熱磁気記録媒体1の長辺側の縁に
沿って形成されているが、情報領域10は、該媒体1の
任意の位置に形成することが可能である。
【0041】つぎに前述の手順で発行された本発明の感
熱磁気記録媒体1の真偽判定方法を図7を用いて説明す
る。
【0042】感熱磁気記録媒体1を読取り装置に(図示
せず)に挿入すると処理が開始され(F1)、サーマル
ヘッドTH1で真偽判定情報領域10を加熱(F2)
し、つぎに光センサHで真偽判定の情報領域10の発色
不可能部11の位置を検出(F3)し、磁気記録層3に
記録されている位置情報を再生用磁気ヘッドMH1によ
り読み出す(F4)。
【0043】つぎに、光センサHで検出した発色不可能
部11の位置と、磁気記録層3に記録されている位置情
報とをCPUで比較し(F5)、真偽を判定する。判定
の結果、該媒体1が「真」と判定された場合にはサービ
スの利用(F6)を可能とし、また「偽」と判定された
場合には、偽造・使用不可(F10)となり、該媒体1
の磁気記録層3に再使用不可の情報を記録するか、ある
いはサーマルヘッドTH2で反射層5を破壊し、該媒体
1を排出して終了(F11)とする。
【0044】サービスの利用(F6)の後に、今回のサ
ービスの利用状況(利用金額)と、磁気記録層3に記録
されていた残高とを比較することにより、次回のサービ
スの利用が可能な範囲にあるか否かを判定し(F7)、
利用不可能であると判定された場合には、偽造・使用不
可(F10)となり、該媒体1の磁気記録層3に再使用
不可の情報を記録するか、あるいはサーマルヘッドTH
2で反射層5を破壊し、該媒体1を排出して終了(F1
1)とする。
【0045】また利用可能であると判定された場合に
は、サーマルヘッドTH1で真偽判定の情報領域10を
加熱して消去(F8)を行った後、該媒体1を排出して
終了(F11)とする。
【0046】また、前述の手順で発行された本発明の感
熱磁気記録媒体1の真偽判定方法の別の実施例を図8を
用いて説明する。
【0047】感熱磁気記録媒体1を読取り装置に(図示
せず)に挿入すると処理が開始され(G1)、サーマル
ヘッドTH1で情報領域10を加熱(G2)し、つぎに
光センサHで情報領域10の発色不可能部11の位置を
検出(G3)し、つぎに予め磁気記録層3に記録されて
いる発色不可能部11の情報を再生用磁気ヘッドMH1
により読み出す(G4)。
【0048】つぎに光センサHで検出した発色不可能部
11の位置と、予め磁気記録層3に記録されている発色
不可能部11の情報とをCPUで比較し(G5)、該媒
体1の真偽を判定する。判定の結果、該媒体1が「真」
と判定された場合には利用可能(G6)とし、「偽」と
判定された場合には、偽造・使用不可の処理を行う(G
10)。このとき該媒体1の磁気記録層3に再使用不可
の磁気的な情報を記録するか、あるいはサーマルヘッド
TH2で反射層5を破壊し、該媒体を使用不可能な状態
として排出して終了(G11)とする。
【0049】感熱磁気記録媒体1の利用可能(G6)と
判定された後に、今回の利用状況(利用金額)と、磁気
記録層3に記録されている残高とを比較する。利用金額
が磁気記録層3に記録されている残高以内であれば、更
新した金額情報と発色不可能部11の情報を記録用磁気
ヘッドMH2により磁気記録層3に磁気的に記録(G
7)する。つぎにサーマルヘッドTH2で情報領域10
を加熱し発色不可能部11を消去(G8)する。
【0050】残高不足により感熱磁気記録媒体1の利用
不可能と判定された場合には、偽造・使用不可となり、
当媒体1の磁気記録層3に再使用不可の情報を磁気的に
記録するか、あるいはサーマルヘッドTH2で反射層5
を破壊し(G10)し、当該媒体を排出して終了(G1
1)とする。
【0051】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、磁気記録
層および可逆性の感熱記録層とを有する感熱磁気記録媒
体において、感熱記録層の一部の真偽判定用の情報領域
に、発色を不可能とする発色不可能部を形成し、この真
偽判定用の情報領域の位置情報を磁気記録層に記録する
とともに、発色不可能部の位置と磁気記録層に記録され
ている位置情報とが正確に対応するか否かを判定するこ
とで感熱磁気記録媒体の真偽を容易に判定することが可
能である。また真偽判定用の情報領域および発色不可能
部は外観上目視により区別できないので、本発明の真偽
判定システムの存在は一般には分からない。さらに仮に
真偽判定用の情報領域の存在が知られたとしても、可逆
性の感熱記録層上が保護層で覆われているので磁気記録
層に記録されている位置に真偽判定用の情報領域を作る
ことは極めて困難であり、偽造および改ざん防止に大き
な効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例による感熱磁気記録媒体の概
略平面図。
【図2】図1の感熱磁気記録媒体に設けられた真偽判定
用の情報領域を拡大して示す平面図。
【図3】図2の縦A−A線に沿った真偽判定用の情報領
域の断面図。
【図4】図2に示した真偽判定用の情報領域における発
色不可能領域と、得られる信号との関係を示す説明図。
【図5】本発明の感熱磁気記録媒体の真偽判定の際に使
用される装置の概略構成を示すブロック図。
【図6】図5に示した装置を用いた感熱磁気記録媒体の
発行時のフロー図。
【図7】図5に示した装置を用いて感熱磁気記録媒体の
真偽判定を行なう際のフロー図
【図8】図5に示した装置を用いて感熱磁気記録媒体の
真偽判定を行なう際の他のフロー図。
【符号の説明】 1 感熱磁気記録媒体 2 基材 3 磁気記録層 4 反射層 5 可逆性の感熱記録層 6 保護層
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図6
【補正方法】変更
【補正内容】
【図6】
【手続補正3】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図8
【補正方法】追加
【補正内容】
【図8】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G06K 19/10 G11B 23/00 N 7201−5D 23/38 Z 7201−5D 8623−5L G06K 19/00 R

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材上に磁気記録層と可逆性感熱記録層
    とを有し、可逆性感熱記録層の一部に真偽判定情報領域
    を設け、前記真偽判定情報領域は感熱発色を不可能とす
    る発色不可能部がコード状に形成され、前記真偽判定領
    域の前記発色不可能部の位置情報が前記磁気記録層に記
    録されていることを特徴とする感熱磁気記録媒体。
  2. 【請求項2】 前記発色不可能部が、前記可逆性感熱記
    録層上に、その樹脂母材に対する溶媒を塗布することに
    より形成されている請求項1に記載の感熱磁気記録媒
    体。
  3. 【請求項3】 前記発色不可能部が、前記可逆性感熱記
    録層上に、その樹脂母材に対する溶媒を含有するインキ
    を用いて印刷することにより形成されている請求項1に
    記載の感熱磁気記録媒体。
  4. 【請求項4】 前記インキが、少なくとも前記溶媒、バ
    インダー、増粘剤および分散剤とから構成されている請
    求項3に記載の感熱磁気記録媒体。
  5. 【請求項5】 基材上に磁気記録層と可逆性感熱記録層
    とを有し、可逆性感熱記録層の一部に真偽判定情報領域
    を設け、前記真偽判定情報領域は感熱発色を不可能とす
    る発色不可能部がコード状に形成され、前記真偽判定領
    域の前記発色不可能部の位置情報が前記磁気記録層に記
    録されている可逆性感熱磁気記録媒体の真偽を判定する
    方法であって、前記磁気記録層に記録されている前記発
    色不可能部の位置情報にもとづいて、前記真偽判定情報
    領域のみに印字を試み、ついでこの真偽判定情報領域の
    発色の有無を光学センサで検査し、前記磁気記録層に記
    録されている前記発色不可能部の位置情報のみの発色が
    検出されないときに当該感熱磁気記録媒体を真と判定す
    ることを特徴とする可逆性感熱磁気記録媒体の真偽判定
    方法。
  6. 【請求項6】 請求項5において、当該感熱磁気記録媒
    体を真と判定した後に前記真偽判定情報領域の発色を消
    去することを特徴とする可逆性感熱磁気記録媒体の真偽
    判定方法。
  7. 【請求項7】 基材上に磁気記録層と可逆性感熱記録層
    とを有し、可逆性感熱記録層の一部に真偽判定情報領域
    を設け、前記真偽判定情報領域は感熱発色を不可能とす
    る発色不可能部がコード状に形成され、前記真偽判定領
    域の前記発色不可能部の位置情報が前記磁気記録層に記
    録されている可逆性感熱磁気記録媒体の真偽を判定する
    方法であって、前記磁気記録層に記録されている前記発
    色不可能部の位置情報にもとづいて、前記真偽判定情報
    領域のみに印字を試み、ついでこの真偽判定情報領域の
    発色の有無を光学センサで検査し、前記磁気記録層に記
    録されている前記発色不可能部の位置情報の発色が検出
    されたときには当該感熱磁気記録媒体を偽と判定し、前
    記感熱磁気記録媒体の再使用を不可能とする情報を前記
    磁気記録層に記録することを特徴とする可逆性感熱磁気
    記録媒体の真偽判定方法。
  8. 【請求項8】 請求項7において、当該感熱磁気記録媒
    体を偽と判定した後に前記反射層をサーマルヘッドで破
    壊し再使用を不可能とすることを特徴とする可逆性感熱
    磁気記録媒体の真偽判定方法。
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