JPH06134400A - 粉末原料の分級装置 - Google Patents

粉末原料の分級装置

Info

Publication number
JPH06134400A
JPH06134400A JP29131792A JP29131792A JPH06134400A JP H06134400 A JPH06134400 A JP H06134400A JP 29131792 A JP29131792 A JP 29131792A JP 29131792 A JP29131792 A JP 29131792A JP H06134400 A JPH06134400 A JP H06134400A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
raw material
classification
powder
dispersion
chamber
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP29131792A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2597794B2 (ja
Inventor
Yoshihiko Sumiya
佳彦 住谷
Daisaku Maeda
大作 前田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Cement Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Cement Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Cement Co Ltd filed Critical Sumitomo Cement Co Ltd
Priority to JP29131792A priority Critical patent/JP2597794B2/ja
Publication of JPH06134400A publication Critical patent/JPH06134400A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2597794B2 publication Critical patent/JP2597794B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Combined Means For Separation Of Solids (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 粗粉と微粉とに分離する粉末原料の分級装置
に関し、圧損を低減し、分散能力を向上させ、機械的摩
耗を低減することができるようにすることを目的とす
る。 【構成】 粉末原料をケーシング上部から投入し、投入
した原料を放射方向への機械力学的な力を加えるととも
に円周方向への空気力学的な力を加えて分散させ、その
後に放射方向への機械力学的な力と求心方向への空気力
学的な力を加えて分級し、分級された微細粉末はケーシ
ング下方の排出路を介して排出させ、分級された粗粉は
再分散および再分級作用を繰り返し受けさせるように構
成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は原料を粗粉と微粉とに分
離する粉末原料の分級装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来からセメント製造に用いられている
スターテバント型セパレータあるいはサイクロンセパレ
ータは、分級室内を上昇する循環気流に分級すべき原料
を直接分散させ、慣性力が勝って分級室内で捕集される
粗粉粒子と循環気流によって分級室外に運搬される微粉
粒子に分離する。
【0003】このようなスターテバント型セパレータあ
るいはサイクロンセパレータの分級機構には以下のよう
な欠点がある。 分級部において循環気流中の微粉と慣性力及び重力
が勝って分級された粗粉粒子が混合することにより、再
凝集がおこりやすい。 分級室内部に半自由渦、強制渦、循環気流が存在し
ており、分級に作用する力が複雑で、粉体濃度等の変化
で分級場が擾乱されやすいため、分級精度が上がらず、
微粉粒子の粒度が変動しやすい。 分級室内での気流の流体抵抗と慣性力及び重力が連
続的に粒子に作用するため、流体抵抗力と重力が釣り合
う粒径帯の粒子が分級場に滞留し、含塵濃度の上昇、分
級羽根への粒子付着の原因となる。 これらの欠点を解決するために新たな分級装置(特願昭
61−41434、公告平3−14514)が開発され
た。
【0004】開発された分級装置は、図6に示すよう
に、分級部1には水平に向けられた環状平板を複数枚等
間隔に並べた整流板2、3、4、5と、各整流板2、
3、4、5の間に放射状且つ垂直に設けられると共に回
転中心から外周方向へ放射状に、もしくは反回転方向に
所定の角度を付けるように固着された複数枚の分級羽根
6とを備えた遠心送風機に似た形の羽根車を形成する分
級用回転体1aを備える。
【0005】最上段を除く整流板3、4、5には、円形
の孔部7、8、9が開設され、この孔部7、8、9は最
下段から上段になる程口径が狭まっていく。原料導入パ
イプ10は最下段の整流板5の孔部7の直下に、孔部7
と同一数だけ立設される。分級部下方の粗粉回収部を形
成するコーン部11には、原料導入パイプ10が整流板
5の孔部7の直下まで貫通しており、コーン部11の下
端部は配管12を介してロータリバルブ13に接続さ
せ、ロータリバルブ13によってエアーロックされてい
る。
【0006】分級用回転体1aの中心部から吸引される
微細粉の細粉取出管14は、ケーシングの回転軸配置部
外周側の上部に接続され、分級用回転体1aの中心部か
ら気流に乗って搬送されてくる微細粉を吸引できるよう
にしており、他方の端部を外部のバッグフィルターに接
続させて、固体成分と気体成分とを分離するようにして
いる。
【0007】この装置では、原料の流入経路と粗粉粒子
の排出経路を隔離することにより、投入原料と粗粉粒子
の混合による再凝集を防止し、また整流板5の孔部7を
介して原料供給を行うため、分級機内の気流の流れは断
続的なものとなり、分級装置内部で分級用回転体1aに
より与えられる遠心力と気流により与えられる求心力が
釣り合う粒径域は存在せず、分級装置内部における原料
の停滞を生じない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】このような分級部1を
備えた装置では、摩耗をおこしやすい粉体或は付着性の
強い粉体を使用した場合、高い粉体濃度の条件で稼働し
た場合に、以下のような問題点が生じる。 細粉を上方に吸引する構造であるため、粉体濃度が
増加すれば粉体の持ち上げ圧損が大きくなり、また、粉
体濃度が増加すると細粉が粗粉回収部に落下する。 原料を分散する機構を備えていないため、微粉粒子
の凝集体が粗粉粒子側に分級される可能性がある。 分級室に導入される原料の回転運動量が小さく、分
級機内部全体の摩耗が早く進行する。 従って、本発明における課題は、これらの問題点を解決
するために、圧損を低減し、分散能力を向上させ、機械
的摩耗を低減することができるようにした粉末原料の分
級方法および分級装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記課題を解
決できるようにするため、新たな分級方法およびその方
法を適用するための図1または図5の実施例図に例示す
るような分級装置を構成する。
【0010】粉末原料の分級方法としては、粉末原料を
ケーシング上部から投入し、投入した原料を放射方向へ
の機械力学的な力を加えるとともに円周方向への空気力
学的な力を加えて分散させ、その後に放射方向への機械
力学的な力と求心方向への空気力学的な力を加えて分級
し、分級された微細粉末はケーシング下方の排出路を介
して排出させ、分級された粗粉は再分散および再分級作
用を繰り返し受けさせることを特徴とする。
【0011】粉末原料の分級装置としては、環状平板に
形成された整流板(52d)と、該整流板(52d)に
対して垂直方向に所定間隔を置いて配置され、所定径の
原料導入孔を複数穿設した環状平板に形成された複数の
整流板(52a,52b,52c)と、各整流板(52
a,52b,52c,52d)の間に回転中心から外周
方向へ放射状に配設固着された分級羽根(53)とを有
する羽根車型分級機(51)を備えた分級装置におい
て、前記羽根車型分級機(51)の上部に回転型分散機
(48)を配置し、該回転型分散機(48)の上部に原
料導入部(42)を設け、前記回転型分散機(48)の
外周に気体を円周方向へ向けて導入する気体導入部(4
4,45,46,47)を形成し、前記羽根車型分級機
(51)の外周に気体を円周方向へ向けて導入する気体
導入部(54,55,56,57)を形成し、前記羽根
車型分級機(51)の中心部下方に細粉取出部(60)
を設け、前記羽根車型分級機(51)の外周部下方に前
記細粉取出部(60)と隔離した粗粉回収部(40b)
を設けたことを特徴とする。
【0012】また、前記粉末原料の分級装置としては、
前記羽根車型分級機(51)と前記回転型分散機(4
8)とを各独立に回転させる回転軸(61a,61b)
を備えたことを特徴とする。また、粉末原料の分級装置
としては、ケーシング40の上部で略円筒状に形成され
た分散室43aと、その分散室43aの下方に同軸に配
置されて略円筒状に形成された分級室43bと、分散室
上部に外周側から中心部側へ向けて原料投入できるよう
に取り付けられた原料投入管42と、前記分散室43a
の周囲に渦巻き型に設けられた空気導入路44と、前記
分級室43bの周囲に渦巻き型に設けられた空気導入路
54と、前記分散室43aと前記分級室43bとにほぼ
同軸的に配置させた回転軸41または61と、前記分散
室43aと前記空気導入路44との境界に設けられて導
入空気を渦流に整流するガイドベーン47と、前記分級
室43bと前記空気導入路54との境界に設けられて導
入空気を渦流に整流するガイドベーン57と、前記回転
軸41に取り付けられて分散室内に配置され、円錐台状
に形成されて上面に放射方向へ向けられ且つ垂直に固着
された複数枚の分散羽根49を有し、導入された粉末原
料を分散させる分散用回転体48と、前記回転軸41の
下端部に取り付けられて分級室内に配置され、複数の環
状平板からなる整流板52a,52b,52c,52d
を等間隔に並置し、各整流板52a,52b,52c,
52dの間に整流板中心から外周方向へ放射状且つ垂直
に複数枚の分級羽根53を立設し、最下端の整流板52
dを除き前記分散用回転体48の下端周縁に沿って周方
向等間隔に複数の原料導入孔58a,58b,58cを
穿設し、粉末原料を微細粉と粗粉とに分級する分級ロー
タ51と、分級室周端部下方に接続させて粗粉を搬送す
る粗粉回収管40bと、分級ロータ中央部直下から粗粉
回収管壁を貫通させて配設しケーシング外部に微細粉を
搬送する細粉取出管60とを備えたことを特徴とする。
【0013】
【作用】このように構成したことにより、粉末原料の分
級方法においては、粉末原料をケーシング上部から投入
し、投入した原料を放射方向への機械力学的な力を加え
るとともに円周方向への空気力学的な力を加えて分散さ
せ、その後に放射方向への機械力学的な力と求心方向へ
の空気力学的な力を加えて分級し、分級された微細粉末
はケーシング下方の排出路を介して排出させ、分級され
た粗粉は再分散および再分級作用を繰り返し受けさせる
ようにしたことによって、原料吹き上げの必要をなくし
て圧力損失を低減し、投入原料を効果的に分散した後に
分級させて微細粉を確実に分級することができるように
なる。
【0014】粉末原料の分級装置においては、前記羽根
車型分級機(51)の上部に回転型分散機(48)を配
置し、 回転型分散機(48)の上部に設けた原料導入
部(42)から原料を投入すると、回転型分散機(4
8)により機械的に遠心力を作用させ、気体導入部(4
4,45,46,47)より外周側から円周方向へ向け
て導入された気体により空気力学的に円周方向の力を作
用させて投入原料を分散させ、分散させた原料を原料導
入孔(58a,58b,58c)を介して羽根車型分級
機(51)に導入し、羽根車型分級機(51)により機
械的に遠心力を作用させ、気体導入部(54,55,5
6,57)より外周側から円周方向へ向けて導入された
気体及び分散室43aより分級原料と共に分散室に導入
された気体により空気力学的に求心力を作用させて分散
原料を分級し、分級原料のうち微細粉は羽根車型分級機
(51)の中心部下方から細粉取出部(60)を経由し
て外部へ取り出し、粗粉は羽根車型分級機(51)の外
周部に設けられたガイドベーン57から流入する空気に
よって再分散および再分級作用を受けた後、粗粉回収部
(40b)を経由して回収される。
【0015】また、前記粉末原料の分級装置において
は、回転軸(61a)によって羽根車型分級機(51)
を回転させ、回転軸(61b)によって回転型分散機
(48)を羽根車型分級機(51)とは独立に回転させ
ることができるようにしたことによって、それぞれを最
適な回転数で回転させ、効果的に分散させた粉末をより
良く分級させて、分級効率を向上させる。
【0016】また、本粉末原料の分級装置による分級を
実行すると、原料の供給を分級ロータ51の上方より
行ない、微細粉を分級ロータ51の下方から取り出す構
造としたことにより、全体の圧損が低減され、原料投
入口と分級ロータ51との間に分散用回転体48を設け
たことにより、原料を高速回転する分散羽根の遠心力に
よって、分散用回転体48に導入された気流中に十分に
分散され、分散室周囲のガイドベーン47による整流
作用と分散羽根の回転により、流入空気を渦流に転換さ
せたことにより、原料粒子に十分な回転運動を与え、分
級ロータ51の摩耗を低減し、摩耗による部材の消耗を
分散羽根と衝突板とに集中させて、補修を容易にさせ
る。
【0017】
【実施例】以下、本発明の詳細を図示説明する。 〔実施例1〕実施例1に係る粉末原料の分級装置の構成
を図1に示す。ケーシング40の上部に形成された円筒
部40aのほぼ中央に回転軸41が鉛直に設けられてい
る。ケーシング頂部には回転軸41を挟むように2本の
原料投入管42が設けられている。
【0018】原料投入管42の下端には分散室43aが
回転軸41と同軸の円筒状に形成され、その下部に分級
室43bが回転軸41と同軸の円筒状に形成されてい
る。分散室43aの周囲には、図2に示すように、渦巻
き型の空気導入路44が設けられ、空気導入路44の互
いに反対位置の円周接線方向延長線上に、大小2つの空
気導入口45,46が設けられ、そして、空気導入路4
4と分散室43との境界にガイドベーン47が設けら
れ、空気導入口45,46から分散室43に導入される
空気を渦気流に整流するとともに空気導入口45,46
への粒子の混入、たい積を防止する。ガイドベーン47
は任意の角度に調節可能な構造となっている。
【0019】分散室内の下部には、回転型分散機として
の円錐台状の分散用回転体48が回転軸41に取り付け
られ、回転体上部には回転中心から外周方向に向かって
放射状かつ垂直に複数の分散羽根49が固定されてい
る。原料の分散を最も有効に行ない且つ分散羽根49の
摩耗を最低限に抑制するために、原料投入管42の傾斜
方向は分散羽根49の回転中心を指向している。さら
に、分散室43の内壁頂部には衝突板50が全周に配設
されている。
【0020】分級室43bには、羽根車型分級機として
の分級ロータ51が回転軸41に取り付けられている。
分級ロータ51は、4枚の水平な環状平板で形成した整
流板52a,52b,52c,52dと、整流板52の
間に分級ロータ回転中心から外周方向に向かって放射状
かつ垂直に設けられた複数枚の分級羽根53から構成さ
れ、分級ロータ中心部は空洞とされている。
【0021】分級室43bの周囲には、図3に示すよう
に、渦巻き型の空気導入路54が設けられ、空気導入路
54の互いに反対位置の円周接線方向延長線上に、大小
2つの空気導入口55,56が設けられ、そして、空気
導入路54と分級室43bとの境界にガイドベーン57
が設けられ、空気導入口55,56から分級室43bに
導入される空気を渦気流に整流するとともに、空気導入
口55,56への粒子の混入、たい積を防止する。ガイ
ドベーン57は任意の角度に調節可能な構造となってい
る。
【0022】整流板52a,52b,52cには、原料
導入孔として複数の孔部58a,58b,58cが同一
径円周上等間隔に開設されている。各孔部58a,58
b,58cの面積は、図4に示すように、最上段の整流
板52aに設けられた孔部58aで最も大きく、次いで
中段上方の整流板52bに設けられた孔部58b、中段
下方の整流板52cに設けられた孔部58cの順に狭ま
って行き、最下段の整流板52dには開設されていな
い。分散用回転体48の底面外周と分散室周囲のガイド
ベーン47との間隙の直下に、分級ロータ51の最上段
の整流板52aに設けられた孔部58aが位置する。
【0023】ケーシング下部には粗粉回収管として円錐
部40bが形成され、その最下部に粗粉回収口59が設
けられている。分級ロータ51の中央部直下から細粉取
出管60が、垂直下向きに取り付けられ、ケーシング4
0の円錐部40bの側面から分級機外部に細粉を取り出
せる構造としている。細粉取出管60の口径は、分級ロ
ータ51の中央部に設けられた空洞とほぼ同一径とし、
細粉取出管60は分級機外部のバッグフィルター(図示
せず)に接続されている。
【0024】このように構成された第1実施例に係る分
級装置にあっては、ケーシング頂部の2箇所の原料投入
管42から粉末原料が分散室43aの分散羽根49を設
けた箇所の内側に投入され、分散羽根49の遠心力と衝
突板50の反発作用によって、空気導入路44からガイ
ドベーン47を介して分散室43aに導入された気流中
に均一に分散される。このとき、分散室43aに導入さ
れた空気は分散室周囲のガイドベーン47の整流作用と
分散羽根49の回転により渦流に転換されているため、
気流中に分散された粉末原料には十分な回転運動が与え
られる。
【0025】渦気流中に分散された粉末原料は、分散羽
根49を固定している円錐台状の分散用回転体48の傾
斜側面とガイドベーン47とによって形成される間隙を
旋回しながら下降し、分級ロータ最上段の整流板52a
に開設された複数の孔部58aを介して分級ロータ51
内に導入される。分級ロータ51の各整流板52a,5
2b,52cに開設された孔部58a,58b,58c
は下段程絞られているので、原料を含む気流は4枚の整
流板52a,52b,52c,52dの間に均等に分配
される。
【0026】分散室43aから分級原料を含んで分級ロ
ータ11に導入される空気と共に、空気導入路54から
ガイドベーン57を介して分級ロータ51の外周へ流入
する空気が、分級空気として粉末原料に作用する。分級
は、整流板52a,52b,52cに設けられた孔部5
8a,58b,58cが開設された円周上で行われ、こ
の円周上で遠心力と気流による向心力が釣り合う粒子径
が分級径となり、この分級径より大粒径の粒子は遠心力
が勝り、粗粉として分級ロータ外部に排出され、また、
分級径より小粒径の粒子は、分級空気と共に分級ロータ
中央部へ吸引される。
【0027】分級された微細粉を含んだ分級空気は、分
級ロータ51から細粉取出管60を介して分級装置外部
のバッグフィルターに搬送され、バッグフィルターによ
り空気と微細粉とが分離される。一方、分級ロータ51
の外周から排出された粗粉粒子は、ガイドベーン57か
ら流入する空気によって、再分散及び再分級作用を受
け、凝集が解けた微粉粒子は、再び分級ロータ51の内
部に吸引される。残った粗粉粒子は分級ロータ51とガ
イドベーン57の間の空間を落下し、ケーシング40の
円錐部40bの内壁面に沿って滑落し、ケーシング最下
部の粗粉回収口59に到達する。
【0028】〔実施例2〕実施例2では、図5に示すよ
うに、回転軸61を同心の2重軸61a,61bとした
ところが実施例1と異なる。2重軸は内軸61aと外軸
61bとからなり、それぞれ独立に回転できるようにす
る。内軸61aは歯車62を介して伝達された駆動力を
分級ロータ51に伝達し、外側の回転軸61bは歯車6
3を介して伝達された駆動力を分散用回転体48に伝達
することができるように取り付ける。
【0029】このように構成することにより、分散羽根
49と分級ロータ51を独立に回転させることが可能と
なり、分級ロータ51より分散羽根49の回転数を大き
くすることにより強力な分散を行うことができる。
【0030】
【発明の効果】このように本発明による分級方法では、
粉末原料をケーシング上部から投入し、投入した原料を
放射方向への機械力学的な力を加えるとともに円周方向
への空気力学的な力を加えて分散させることができ、そ
の後に放射方向への機械力学的な力と求心方向への空気
力学的な力を加えて分級し、分級された微細粉末はケー
シング下方の排出路を介して排出させて収集することが
でき、分級された粗粉は再分散および再分級作用を繰り
返し受けさせることができるようにしたことによって、
原料吹き上げの必要をなくして圧力損失を低減させるこ
とができ、投入原料を効果的に分散させた後に分級でき
て、微細粉を効率良く収集することができ、しかも分級
に使用する装置を損傷させずに済む。
【0031】また、粉末原料の分級装置では、従来性能
低下させるような高い粉体濃度の条件下における分級処
理、あるいは付着性の強い粉体または摩耗性の強い粉体
の分級処理を行う場合であっても、原料の供給を羽根車
型分級機(51)の上方より行ない、微細粉を羽根車型
分級機(51)の下方から取り出す構造としたことによ
り、全体の圧損が低減でき、原料導入部(42)と羽根
車型分級機(51)との間に回転型分散機(48)を設
けたことにより、原料を高速回転する分散羽根の遠心力
によって、回転型分散機(48)に導入された気流中に
十分に分散させることができ、回転型分散機(48)の
外周に形成させた気体導入部(44,45,46,4
7)による整流作用と回転型分散機(48)の回転力に
より、流入空気を渦流に転換させたことにより、原料粒
子を十分に回転運動させて、羽根車型分級機(51)の
摩耗を低減し、摩耗による部材の消耗を交換し易い部材
に集中させて、補修を容易にさせる。
【0032】また、従来の大処理用途の分級装置と異な
り、完全な強制渦の中で分級が行われることにより分級
場が安定しているので、原料供給量の変動のような操業
条件の変化が生じても、分級条件が安定に保たれ、また
分級条件の設定も容易に行うことができる。さらに、分
級径のバランスを保ちながら導入気体の流量と羽根車型
分級機(51)の回転数を共に増加あるいは減少させる
操作によって、得ようとする細粉の粒度構成に応じて分
級精度の調整が容易に行えるという効果も生じる。
【0033】また、前記粉末原料の分級装置では、回転
軸(61a)と回転軸(61b)とによって、回転型分
散機(48)と羽根車型分級機(51)とを各独立に回
転させることができるようにしたことによって、それぞ
れを最適な回転数で回転させることができ、強力かつ効
果的に分散させることができ、その上でより良く分級さ
せることができるため、分級効率を向上させることがで
きる。
【0034】また、本粉末原料の分級装置による分級を
実行すると、高い粉体濃度の条件下における分級処理、
あるいは付着性の強い粉体または摩耗性の強い粉体の分
級処理を行う場合でも、原料の供給を分級ロータ51
の上方より行ない、微細粉を分級ロータ51の下方から
取り出す構造とし、原料投入口と分級ロータ51との
間に分散用として分散羽根49を有する回転体48を設
け、分散室周囲のガイドベーン47による整流作用と
分散羽根の回転により、流入空気を渦流に転換させたこ
とにより、分級に必要な全体の圧損が低減され、粉末原
料を高速回転する分散羽根の遠心力と導入された気流と
により十分に分散されるとともに、原料粒子に十分な回
転運動が与えることができ、しかも分級ロータ51の摩
耗を低減することができて、摩耗による部材の消耗を分
散羽根と衝突板とに集中させることができて、補修を容
易にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る分級装置の第1実施例を示す縦断
面図である。
【図2】図1のII−II線(分散羽根位置の)断面図であ
る。
【図3】図1のIII−III線(分級ロータ中断位置の)断
面図である。
【図4】図1のIV−IV線(分級ロータの)断面図であ
る。
【図5】本発明に係る分級装置の第2実施例を示す縦断
面図である。
【図6】従来の分級装置を示す縦断面図である。
【図7】図6のVII−VII線(整流板中段位置の)断面図
である。
【図8】図6のVIII−VIII線(整流板下段位置の)断面
図である。
【符号の説明】
40 ケーシング 40a (ケーシングの)円筒部 40b (ケーシングの)円錐部(粗粉回収部) 41 回転軸 42 原料投入管(原料導入部) 43a 分散室 43b 分級室 44 分散室への空気導入路(渦巻路)(気体導入
部) 45,46分散室への空気導入口 (気体導入
部) 47 分散室ガイドベーン (気体導入
部) 48 分散用回転体(回転型分散機) 49 分散羽根 50 衝突板 51 分級ロータ(羽根車型分級機) 52 整流板 53 分級羽根 54 分級室への空気導入路(渦巻路)(気体導入
部) 55,56分級室への空気導入口 (気体導入
部) 57 分級室ガイドベーン (気体導入
部) 58a,58b,58c 孔部(原料導入孔) 59 粗粉排出口 60 細粉取出管(細粉取出部)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 粉末原料をケーシング上部から投入し、
    投入した原料を放射方向への機械力学的な力を加えると
    ともに円周方向への空気力学的な力を加えて分散させ、
    その後に放射方向への機械力学的な力と求心方向への空
    気力学的な力を加えて分級し、分級された微細粉末はケ
    ーシング下方の排出路を介して排出させ、分級された粗
    粉は再分散および再分級作用を繰り返し受けさせること
    を特徴とする粉末原料の分級方法。
  2. 【請求項2】 環状平板に形成された整流板(52d)
    と、該整流板(52d)に対して垂直方向に所定間隔を
    置いて配置され、所定径の原料導入孔を複数穿設した環
    状平板に形成された複数の整流板(52a,52b,5
    2c)と、各整流板(52a,52b,52c,52
    d)の間に回転中心から外周方向へ放射状に配設固着さ
    れた分級羽根(53)とを有する羽根車型分級機(5
    1)を備えた分級装置において、 前記羽根車型分級機(51)の上部に回転型分散機(4
    8)を配置し、該回転型分散機(48)の上部に原料導
    入部(42)を設け、前記回転型分散機(48)の外周
    に気体を円周方向へ向けて導入する気体導入部(44,
    45,46,47)を形成し、前記羽根車型分級機(5
    1)の外周に気体を円周方向へ向けて導入する気体導入
    部(54,55,56,57)を形成し、前記羽根車型
    分級機(51)の中心部下方に細粉取出部(60)を設
    け、前記羽根車型分級機(51)の外周部下方に前記細
    粉取出部(60)と隔離した粗粉回収部(40b)を設
    けたことを特徴とする粉末原料の分級装置。
  3. 【請求項3】 前記羽根車型分級機(51)と前記回転
    型分散機(48)とを各独立に回転させる回転軸(61
    a,61b)を備えたことを特徴とする請求項2記載の
    粉末原料の分級装置。
  4. 【請求項4】 ケーシング(40)の上部で略円筒状に
    形成された分散室(43a)と、 その分散室(43a)の下方に同軸に配置されて略円筒
    状に形成された分級室(43b)と、 分散室上部に外周側から中心部側へ向けて原料投入でき
    るように取り付けられた原料投入管(42)と、 前記分散室(43a)の周囲に渦巻き型に設けられた空
    気導入路(44)と、 前記分級室(43b)の周囲に渦巻き型に設けられた空
    気導入路(54)と、 前記分散室(43a)と前記分級室(43b)とにほぼ
    同軸的に配置させた回転軸(41または61)と、 前記分散室(43a)と前記空気導入路(44)との境
    界に設けられて導入空気を渦流に整流するガイドベーン
    (47)と、 前記分級室(43b)と前記空気導入路(54)との境
    界に設けられて導入空気を渦流に整流するガイドベーン
    (57)と、 前記回転軸(41)に取り付けられて分散室内に配置さ
    れ、円錐台状に形成されて上面に放射方向へ向けられ且
    つ垂直に固着された複数枚の分散羽根(49)を有し、
    導入された粉末原料を分散させる分散用回転体(48)
    と、 前記回転軸(41)の下端部に取り付けられて分級室内
    に配置され、複数の環状平板からなる整流板(52a,
    52b,52c,52d)を等間隔に並置し、各整流板
    (52a,52b,52c,52d)の間に整流板中心
    から外周方向へ放射状且つ垂直に複数枚の分級羽根(5
    3)を立設し、 最下端の整流板(52d)を除き前記分散用回転体(4
    8)の下端周縁に沿って周方向等間隔に複数の原料導入
    孔(58a,58b,58c)を穿設し、 粉末原料を微細粉と粗粉とに分級する分級ロータ(5
    1)と、 分級室周端部下方に接続させて粗粉を搬送する粗粉回収
    管(40b)と、 分級ロータ中央部直下から粗粉回収管壁を貫通させて配
    設しケーシング外部に微細粉を搬送する細粉取出管(6
    0)とを備えたことを特徴とする粉末原料の分級装置。
JP29131792A 1992-10-29 1992-10-29 粉末原料の分級方法および分級装置 Expired - Lifetime JP2597794B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP29131792A JP2597794B2 (ja) 1992-10-29 1992-10-29 粉末原料の分級方法および分級装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP29131792A JP2597794B2 (ja) 1992-10-29 1992-10-29 粉末原料の分級方法および分級装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH06134400A true JPH06134400A (ja) 1994-05-17
JP2597794B2 JP2597794B2 (ja) 1997-04-09

Family

ID=17767344

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP29131792A Expired - Lifetime JP2597794B2 (ja) 1992-10-29 1992-10-29 粉末原料の分級方法および分級装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2597794B2 (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102357388A (zh) * 2011-08-04 2012-02-22 南京工业大学 一种打散分级机
CN107282447A (zh) * 2017-08-25 2017-10-24 长沙深湘通用机器有限公司 组合分选机
CN110508488A (zh) * 2019-08-26 2019-11-29 航天环境工程有限公司 一种气动涡流分选机和应用
CN110575867A (zh) * 2019-08-23 2019-12-17 中建材(合肥)粉体科技装备有限公司 一种集物料分级和均化的稳流仓
KR20210041607A (ko) * 2018-08-20 2021-04-15 뷔흘러 에이지 공기 분리기가 통합된 벌크 재료 정선 장치, 및 중공 지지 프레임이 있는 벌크 재료 정선 장치
CN115254609A (zh) * 2022-08-02 2022-11-01 盐城市吉盛达环保工程有限公司 一种智能超大型双风口式选粉机
CN117531583A (zh) * 2023-12-26 2024-02-09 连云港瑞创新材料科技有限公司 一种用于石英砂超细粉碎分级机

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012045477A (ja) * 2010-08-26 2012-03-08 Ricoh Co Ltd 分級装置及び分級方法、並びにトナー及びその製造方法

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102357388A (zh) * 2011-08-04 2012-02-22 南京工业大学 一种打散分级机
CN107282447A (zh) * 2017-08-25 2017-10-24 长沙深湘通用机器有限公司 组合分选机
KR20210041607A (ko) * 2018-08-20 2021-04-15 뷔흘러 에이지 공기 분리기가 통합된 벌크 재료 정선 장치, 및 중공 지지 프레임이 있는 벌크 재료 정선 장치
CN110575867A (zh) * 2019-08-23 2019-12-17 中建材(合肥)粉体科技装备有限公司 一种集物料分级和均化的稳流仓
CN110575867B (zh) * 2019-08-23 2024-04-09 中建材(合肥)粉体科技装备有限公司 一种集物料分级和均化的稳流仓
CN110508488A (zh) * 2019-08-26 2019-11-29 航天环境工程有限公司 一种气动涡流分选机和应用
CN115254609A (zh) * 2022-08-02 2022-11-01 盐城市吉盛达环保工程有限公司 一种智能超大型双风口式选粉机
CN117531583A (zh) * 2023-12-26 2024-02-09 连云港瑞创新材料科技有限公司 一种用于石英砂超细粉碎分级机
CN117531583B (zh) * 2023-12-26 2024-05-07 连云港瑞创新材料科技有限公司 一种用于石英砂超细粉碎分级机

Also Published As

Publication number Publication date
JP2597794B2 (ja) 1997-04-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP1534436B1 (en) Apparatus and method for separating particles
CN201168700Y (zh) 一种离心式气流分级器
US3670886A (en) Powder classifier
JPH04215875A (ja) 空気圧遠心分離装置
US4248699A (en) Pneumatic classifier
JPH06134400A (ja) 粉末原料の分級装置
JP2002119920A (ja) 気流式分級機
US4776950A (en) Classifier
HU195746B (en) Method and apparatus for separating the aggregation of grains of smaller than 300 micron size into fine and coarse phase
JPH04243582A (ja) エアセパレータ
CN110624700A (zh) 一种气固混合超细粉离心式分级机
CN208627824U (zh) 一种超大型分级机
JPH105696A (ja) 粉体分級機
JP4303852B2 (ja) 粉体分級機
KR840001165B1 (ko) 분급장치
JPS63116751A (ja) 粉砕装置
CN218014180U (zh) 分选装置
JPS5925516Y2 (ja) 粉粒体の分級装置
CN115889195A (zh) 一种具有中置耦合转笼的多粒径分级装置及其分级方法
JPH0259076A (ja) 粉粒体の分級装置
JPS5951355B2 (ja) 分級装置
JPS591742Y2 (ja) 粉粒体の分級装置
JPS6044031B2 (ja) 粉末分級装置用分級羽根車の構造
JPS5953115B2 (ja) 粉粒体の分級装置
JPH0810706A (ja) 気流分級機

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 11

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080109

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 12

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090109

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 12

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090109

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 13

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100109

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100109

Year of fee payment: 13

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110109

Year of fee payment: 14

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110109

Year of fee payment: 14

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130109

Year of fee payment: 16

EXPY Cancellation because of completion of term