JPH061338U

JPH061338U - 電子部品の搬送用ディスク

Info

Publication number: JPH061338U
Application number: JP4605092U
Authority: JP
Inventors: 智幸小島; 正之代田
Original assignee: 正和産業株式会社
Priority date: 1992-06-09
Filing date: 1992-06-09
Publication date: 1994-01-11
Anticipated expiration: 2005-06-14
Also published as: JPH0726262Y2

Abstract

(57)【要約】（修正有）【目的】破損、摩耗箇所を部分的に交換し、ランニン
グコストを低下させることができるようにした電子部品
の搬送用ディスクを提供する。【構成】セラミックから成り、外縁に複数の収納溝４
を有する扇形状の分割片３を支持部材２の受け部８上で
リング状に組み合わせる。分割片３と受け部８の位置決
め穴９、１０に扇形状の各押さえ板５の位置決め突起１
３を挿入し、分割片３を位置決め状態で受け部８に対し
て押さえる。各押さえ板５のねじ挿通穴１４側からねじ
６を各分割片３のねじ挿通穴１１を通って受け部８のね
じ穴１２に螺入し、各分割片３を取り外し可能に固定す
る。収納溝４部が破損、摩耗した分割片３はそのねじ６
を外して新しい分割片３に交換する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、電子部品、特に、チップ型抵抗器等のチップ型電子部品を検査、分類、テーピング等の製造工程で搬送するのに適する搬送用ディスクに関する。

【０００２】

【従来の技術】

例えば、チップ型抵抗器にあっては、その製造工程において、このチップ型抵抗器を間歇回転する搬送用ディスクの収納溝に供給し、搬送用ディスクの間歇回転に伴い、チップ型抵抗器を搬送する間にその抵抗値を測定する。従来、このような測定等の用途に用いる搬送用ディスクにおいては、電気絶縁性が要求されるため、ガラス繊維を配合したエポキシ樹脂、若しくはジルコニアを代表とするセラミック材により形成している。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

ガラス繊維を配合したエポキシ樹脂を用いる場合、機械加工により切削して製作するため、加工は容易である。しかしながら、精度を確保するのが困難であり、結局、コストを低減することができない。しかも、摩耗が早く、一日７時間使用すると約一週間が寿命とされている。一方、セラミック材を用いる場合、焼成後、研磨加工するか、研磨プレートをレーザ加工して製作する。いずれの場合にも精度を確保することはできるが、難削材加工であるため、加工費が高価となり、コストを低減することができない。また、いずれの材料を用いた場合にも摩耗、破損、精度不良等に際し、全体を捨てるしかなく、その交換サイクルは、通常の使用で７〜１５日であり、したがって、ランニングコストが上昇するという問題がある。

【０００４】本考案は、上記のような従来の問題を解決するものであり、使用に際し、破損、摩耗箇所を部分的に交換することができ、ランニングコストの低下等を図ることができるようにした電子部品の搬送用ディスクを提供することを目的とするものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するための本考案の技術的手段は、電気絶縁材製の複数個の分割片が外周に電子部品を収納する多数の収納溝を有するように交換可能に組み合わされて回転軸に支持されるように構成されたものである。

【０００６】そして、上記複数個の分割片は、固定手段により固定された支持部材を介して回転軸に支持させ、また、上記固定手段が、各分割片を支持部材に対して押さえる複数個の押さえ板と、これら各押さえ板および分割片を上記支持部材に対して締着する締着手段とを備え、また、上記各分割片を同一の扇形状に形成するのが好ましい。上記電気絶縁材製の分割片として、セラミック、ガラス、合成樹脂等を用いることができる。

【０００７】

【作用】

したがって、本考案によれば、いずれかの収納溝部が破損し、若しくは摩耗すると、その収納溝部分を有する分割片を外し、新しい分割片に交換することができる。

【０００８】

【実施例】

以下、本考案の一実施例について図面を参照しながら説明する。図１および図２は本考案の一実施例における電子部品の搬送用ディスクを示し、図１は平面図、図２は断面図である。図１および図２に示すように、本考案の搬送用ディスク１は、支持部材２と、外周に電子部品、例えば、チップ型抵抗器Ｒを収納する多数の収納溝４を有するリング状に組み合わされる電気絶縁材製の複数個の分割片３と、各分割片３を支持部材２に対して押さえる押さえ板５と、各押さえ板５および分割片３を支持部材２に対して取り外し可能に固定するねじ６等から構成されている。

【０００９】支持部材２は金属等から成り、中央部にボス部７を有し、ボス部７の下縁外周に受け部８が一体に設けられている。各分割片３はセラミックから成り、扇形状に形成され、外縁にチップ型抵抗器Ｒを収納する複数個の収納溝４が形成されている。図示例では、１０個の分割片５を組み合わせることにより、リング状に形成され、外周に多数の収納溝４が配置されるように設定され、内周は支持部材２のボス部７の外径とほぼ等しくなり、内周側が支持部材２の受け部８に載せられるように設定されている。各分割片３は同一の扇形状に形成され、図示例では、両側端において、隣接の分割片３と協力して完全な収納溝４を形成するように、収納溝４の半分の形状に形成されているが、各分割片３の収納溝４はすべて完全な状態で形成することもできる。すなわち、各分割片３をその両側縁が収納溝４、４間に位置するように分割することもできる。各分割片３の内周側には位置決め穴９が１箇所ないし複数箇所に形成され、支持部材２の受け部８にも位置決め穴９に対応する位置決め穴１０が形成されている。各分割片３の内周側にはねじ挿通穴１１が形成され、支持部材２の受け部８にはねじ挿通穴１１に対応してねじ穴１２が形成されている。押さえ板５は金属等から成り、各分割片３に対応するように分割され、各押さえ板５はリング状に組み合わされた際、その内周が支持部材２のボス部７の外径とほぼ等しくなり、外周はリング状に組み合わされた分割片３より小径となるように設定されている。各押さえ板５には各位置決め穴９、１０に対応して位置決め突起１３が一体に設けられ、ねじ挿通穴１１およびねじ穴１２に対応してねじ挿通穴１４が形成されている。

【００１０】そして、各分割片３が支持部材２の受け部８上でリング状に組み合わされ、両位置決め穴９、１０に各押さえ板５の位置決め突起１３が挿入され、各分割片３が位置決め状態で各押さえ板５により支持部材２の受け部８に対して押さえられる。その後、各押さえ板５のねじ挿通穴１４側からねじ６が各分割片３のねじ挿通穴１１を通って受け部８のねじ穴１２に螺入されることにより、各分割片３が取り外し可能に固定されている。

【００１１】上記構成の本考案の搬送用ディスク１は、その支持部材２のボス部７が回転軸１５の上端の小径の突部１６に嵌着されてリング状の分割片３の外周部が案内板１７上に載せられ、収納溝４の下面が閉塞されている。

【００１２】そして、回転軸１５および本考案の搬送用ディスク１を間歇駆動源（図示省略）により間歇回転させるとともに、リニアフィーダ１８を駆動することにより、リニアフィーダ１８で直線状に移送されるチップ型抵抗器Ｒを搬送用ディスク１の収納溝４に供給することができる。供給されたチップ型抵抗器Ｒを搬送用ディスク１の間歇回転に伴い、順次搬送し、この間、抵抗値を測定することができる。このとき、収納溝４を有する分割片３が電気絶縁材のセラミックにより形成されているので、チップ型抵抗器Ｒの絶縁性を確保して確実に測定することができる。測定後、チップ型抵抗器Ｒを所望箇所で外部に排出し、次工程へ搬送することができる。

【００１３】使用によりセラミックから成る分割片３のいずれかの収納溝４部が損傷し、若しくは摩耗すると、その分割片３を固定しているねじ６を外して押さえ板５および分割片３を支持部材２から外し、新しい分割片３を上記と同様にして支持部材２に取り外し可能に固定する。

【００１４】なお、分割片３はセラミックのほか、ガラス、合成樹脂等の電気絶縁材により形成することもできる。また、分割片３は支持部材２を用いることなく、回転軸１５に直接、交換可能に支持させることもできる。このほか、本考案は、その基本的技術思想を逸脱しない範囲で種々設計変更することができる。

【００１５】

【考案の効果】

以上説明したように本考案によれば、いずれかの収納溝部が破損し、若しくは摩耗すると、その収納溝部分を有する分割片を外し、新しい分割片に交換するようにしているので、ランニングコストを低下させることができる。

【００１６】また、複数個の分割片を、固定手段により固定された支持部材を介して回転軸に支持させ、また、各分割片を支持部材に対して各押さえ板により押さえ、これら各押さえ板および分割片を上記支持部材に対して締着手段により締着するようにすれば、各分割片の交換作業を迅速に行うことができる。

【００１７】また、各分割片を同一の扇形状に形成すれば、交換作業を迅速に行うことができることに加え、部品管理を容易に行うことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例における電子部品の搬送用デ
ィスクを示す平面図

【図２】同搬送用ディスクを示す断面図

【符号の説明】

１本考案の搬送用ディスク２支持部材３分割片４収納溝５押さえ板６ねじ１５回転軸１７案内板１８リニアフィーダＲチップ型抵抗器（電子部品）

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】電気絶縁材製の複数個の分割片が外周に
電子部品を収納する多数の収納溝を有するように交換可
能に組み合わされて回転軸に支持される電子部品の搬送
用ディスク。
【請求項２】複数個の分割片が固定手段により固定さ
れた支持部材を介して回転軸に支持される請求項１記載
の電子部品の搬送用ディスク。
【請求項３】固定手段が、各分割片を支持部材に対し
て押さえる複数個の押さえ板と、これら各押さえ板およ
び分割片を上記支持部材に対して締着する締着手段とを
備えた請求項２記載の電子部品の搬送用ディスク。
【請求項４】各分割片が同一の扇形状に形成された請
求項２または３記載の電子部品の搬送用ディスク。