JPH06133761A - 気相培養装置 - Google Patents

気相培養装置

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JPH06133761A
JPH06133761A JP28880392A JP28880392A JPH06133761A JP H06133761 A JPH06133761 A JP H06133761A JP 28880392 A JP28880392 A JP 28880392A JP 28880392 A JP28880392 A JP 28880392A JP H06133761 A JPH06133761 A JP H06133761A
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昌三 井上
Susumu Sato
佐藤  進
Yasuhiro Fukushima
康裕 福島
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 植物組織、植物細胞、再生植物体などの被培
養体を気相中にて連続的に培養し得る気相培養装置を提
供する。 【構成】 被培養体100を気相中に移動させる間に培
養する気相培養装置Aであって、被培養体100を培養
槽1内の気相中に所定の速度で移送する移送手段11
と、移送中の被培養体100に培養液を供給する培養液
供給手段12と、被培養体100を収穫と再シードに分
離する分離手段13と、この分離手段13に併設される
振動手段20とを具備する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、植物組織,植物細胞,
再生植物体などの被培養体を気相中にて連続的に培養し
得る気相培養装置に関し、特に連続培養において該被培
養体の収穫と再シードとを効率よく分離しえる気相培養
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、植物組織や植物細胞、あるいは再
生植物体等の被培養体(以下、これらを単に被培養体と
よぶ)の培養法として、ジャーファメンター等のタンク
を用いて、発酵法に準じる液体培養法により行われてい
た。しかし、上記液体培養においては攪拌羽根や空気等
による攪拌、混合が不可欠であり、このときに被培養体
が破壊あるいは損傷されるおそれがあり、特に分化した
植物組織系にこのような被害が生じ易い。このため、被
培養体を液体培養によって大量培養することは非常に困
難であって、実際にはなされていないのが現状である。
【0003】近時、このような液体培養にかえて、気相
中にて被培養体を培養しえる装置が提案されている(例
えば、特公昭60−30509号公報参照)。この気相
培養装置は、図3に示すように、被培養体投入用の植え
込み口10と、移送手段11と、培養液供給手段12
と、分離手段13と、取出手段14とを有する。さらに
この培養槽は、貯溜手段15と、培養液回収手段16
と、小塊状被培養体回収手段17と、酸素供給手段18
と、排気手段19とを備えたものである。
【0004】上記構成の装置によれば、培養槽1の内部
において、3段に配置された網目状の無端コンベアベル
ト110よりなる移送手段11によって、被培養体10
0が保持されるとともに、これを所定の速度で気相中を
一側方から他側方へ移送し、ノズル120よりなる培養
液供給手段12と培養液回収手段16によって、上記コ
ンベアベルト110上の被培養体100に培養液を供給
して培養し、ステンレス製網の多孔板130よりなる分
離手段13によって、大塊状被培養体の収穫物と小塊状
被培養体および余剰培養液とを分離して、取出手段14
から収穫物を取出すとともに、小塊状被培養体回収手段
17によって小塊状被培養体を再度シードとして回収し
て再利用する連続的な気相培養がなされる。従って、上
記装置を用いて被培養体を気相培養すると、被培養体を
攪拌する必要がないので、被培養体に物理的損傷を与え
ることが少なくなり、さらには攪拌のためのエネルギー
が不要になるという利点がある。
【0005】上記気相培養装置では、傾斜させた多孔板
130上を被培養耐を移動させ、この多孔板130の孔
寸法に応じて再シード物と収穫物とを分離する構成とし
ているので、該孔を通り抜ける小塊状被培養体は、小塊
状被培養体回収手段17によって回収されて再シードに
用いられ、多孔板上に残存する大塊状被培養体は、取出
手段で収穫される。したがって、上記気相培養装置で
は、多孔板130の孔寸法および傾斜角度の設定が重要
となり、その設定を少しでも誤ると、例えば、孔寸法が
小さい場合には、多孔板上の被培養体のほとんど全部が
孔を通り抜けずに取出手段へ移動し、いわゆるWash out
現象が生じて連続的に効果的な培養が続けられなくな
る。また、孔寸法が大きい場合には、被培養体のほとん
ど全部が孔を通り抜けて回収され、再シードに用いられ
て収穫できなくなる。この多孔板の孔寸法とその傾斜角
度は、被培養体の種類、装置の大きさ等によって異なる
ため、その適切な孔寸法とその傾斜角度を決定するの
に、多大な時間と労力を要する。そのため、安定した連
続気相培養を行うことが困難であるという問題があっ
た。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
問題を解決し安定した連続気相培養が容易にできる気相
培養装置を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、前記気相
培養装置における多孔板による分離方法に着目して検討
を重ねた結果、多孔板を水平に保持するとともに、これ
に振動を与える手段を併設することによって、上記問題
が解決できることを見出し、本発明を完成した。
【0008】即ち、本発明の気相培養装置は、被培養体
を気相中に移動させる間に培養する気相培養装置であっ
て、被培養体を培養槽内の気相中に所定の速度で移送す
る移送手段と、移送中の被培養体に培養液を供給する培
養液供給手段と、被培養体を収穫と再シードに分離する
分離手段と、この分離手段に併設される振動手段とを具
備するものである。
【0009】以下、本発明の一例を示す図面に基づいて
より詳細に説明する。図1は、本発明による気相培養装
置の断面図である。同図において、前記公知の気相培養
装置と相違するところは、分離手段13をほぼ水平に設
置するとともに、これに振動手段20を併設しているこ
とである。上記分離手段13は、下段のベルトコンベア
110の終端部から落下する被培養体100を保持する
とともに、余剰の培養液と分離するもので、本実施例で
は、ステンレス製網よりなる多孔板130を用いてい
る。したがって、この多孔板130は、上記移送手段1
1における下段のベルトコンベア110の終端部下方
に、ほぼ水平に配置されている。本発明では、上記分離
手段としては、被培養体と余剰の培養液とを分離できる
機能を有するものであればよく、例えば上記ステンレス
製網よりなる多孔板をはじめ、この多孔板に多孔の側壁
を設けた容器のようなものでもよい。また、上記多孔板
の孔寸法は、被培養体の種類、培養量、培養槽の大きさ
などによって適宜選択すればよい。
【0010】上記分離手段13に併設される振動手段2
0は、分離手段13に垂直方向への振動を付与するもの
で、本実施例では、バイブレータを用いているが、これ
に限られるものではない。バイブレータ200は、例え
ば図2に示すように、多孔板130の下面部2個所に設
けられ、一方のバイブレータ(200Bまたは200
A)が駆動時には、他方のバイブレータ(200Aまた
は200B)は静置されるようになっている。なお、上
記振動手段20は、培養槽の外部からその駆動、停止の
操作ができるようにしている。
【0011】上記振動手段20の駆動は、被培養体10
0の収穫量と再シード量のバランスに基づいて行われ
る。例えば、図1に示すように、培養槽1に覗窓195
を設けて内部を観察し、多孔板130上に堆積する被培
養体の量によって判断してなされる。また、本発明の装
置は、被培養体の培養時間,収穫量,再シード量等の解
析に基づき、振動手段の駆動時間を決定して、自動制御
によって運転し、安定した連続培養を行うこともでき
る。
【0012】本発明の装置によって培養できる被培養体
としては、例えば、植物組織、植物細胞および再生植物
体からなる群から選ばれた少なくとも一種を用いること
ができる。
【0013】上記構成によれば、ベルトコンベア終端部
から落下する被培養体が、図2(a)に示すように、多
孔板130上に堆積する。所定量の被培養体が堆積した
とき、振動手段200を駆動すると、図2(b)に示す
ように、振動手段200Bが垂直方向へ振動するので、
被培養体は多孔板130の200A側へ移動して落下す
るようになる。この落下する被培養体は、図1で示す取
出手段14へ落下するので、被培養体はこの取出手段1
4から収穫される。逆に、振動手段200Aを駆動する
と、図2(c)に示すように、振動手段200Aが垂直
方向へ振動するので、被培養体は多孔板130の200
B側へ移動して落下するようになる。この落下する被培
養体は、図1で示す貯留手段15へ落下するので、再シ
ードとして回収される。したがって、本発明では、培養
初期には、被培養体を再シードとして回収するように振
動手段を駆動させて培養を促進し、多量に培養がなされ
てからは、主として被培養体を取出手段から収穫できる
ように振動手段を駆動させるようにすればよい。
【0014】
【作用】上記構成によれば、分離手段に併設される振動
手段によって、分離手段に垂直方向の振動が付与される
ので、被培養体が分離手段上を容易に移動させることが
できるようになる。また、振動手段を駆動することによ
り、分離手段上に堆積する被培養体を、必要なときに、
必要な量を取出手段または貯留手段へ落下させることが
できるようになる。したがって、被培養体の収穫量と再
シード量のバランスを最適に保って、安定した連続気相
培養が容易にできるようになる。
【0015】
【実施例】以下に本発明の実施例を示し、より具体的に
説明する。図1に示す気相培養装置を用いて、ウコギ科
(Araliaceae) に属するエゾウコギ(学名:Acanthopan
ax senticosus)の葉から誘導したカルスを被培養体10
0として連続培養を行った。本実施例では、窒素源を修
正したMS培地にオーキシンとして、IBAを1pp
m、サイトカイニンとしてカイネチン0.1ppmを添
加し培養液とした。また、糖源として、シュクロース3
%を使用した。上記培養液2リットルを気相培養装置A
の培養槽1に入れて滅菌した。これに上記カルス100
を150gだけ植込口10から多孔性コンベアベルト1
10に均一に接種した。植込口10を密閉した後、コン
ベアベルト110およびバイブレーター200Aを駆動
し、ノズル120から培養液を散布した。培養液は、そ
の必要量が被培養体100に吸収され、残余は貯留タン
ク150へ液滴となって落下した。このようにして、槽
内を25℃に保持し、カルス100の気相培養を2週間
行った後、バイブレーターの駆動を200Bに切替え
て、全カルスの約5/6量を取出手段14側へ落下させ
収穫した。次に、バイブレーターの駆動を200Aに切
替えて、残余のカルス100を貯留タンク側へ落下させ
て再シードとして回収し、新たにシード用の被培養体を
投入することなく、気相培養を容易に連続させて行うこ
とができた。なお、本実施例で使用したカルス誘導に関
しては、前記した特開平1−228464号公報に詳し
く開示されている。
【0016】
【発明の効果】本発明の気相培養装置によると、以下の
ような効果を奏する。上記構成によれば、分離手段に併
設される振動手段によって、分離手段に垂直方向の振動
が付与されるので、被培養体が分離手段上を容易に移動
させることができるようになる。また、振動手段を駆動
することにより、分離手段上に堆積する被培養体を、必
要なときに、必要な量を取出手段または貯留手段へ落下
させることができるようになる。したがって、被培養体
の収穫量と再シード量のバランスを最適に保って、安定
した連続気相培養が容易にできるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による気相培養装置の一例を示す断面図
である。
【図2】振動手段による分離手段の動作を示す図であ
る。
【図3】従来の気相培養装置を示す断面図である。
【符号の説明】
A 気相培養装置 1 培養槽 11 移送手段 12 培養液供給手段 13 分離手段 20 振動手段 100 被培養体

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被培養体を気相中に移動させる間に培養
    する気相培養装置であって、被培養体を培養槽内の気相
    中に所定の速度で移送する移送手段と、移送中の被培養
    体に培養液を供給する培養液供給手段と、被培養体を収
    穫と再シードに分離する分離手段と、この分離手段に併
    設される振動手段とを具備する気相培養装置。
JP04288803A 1992-10-27 1992-10-27 気相培養装置 Expired - Fee Related JP3101438B2 (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2019009221A1 (ja) * 2017-07-04 2019-01-10 日本曹達株式会社 培養装置、担体、および培養対象回収方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2019009221A1 (ja) * 2017-07-04 2019-01-10 日本曹達株式会社 培養装置、担体、および培養対象回収方法

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