JPH0613252A - 変流器の感度補償方法及び装置 - Google Patents
変流器の感度補償方法及び装置Info
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- JPH0613252A JPH0613252A JP4189975A JP18997592A JPH0613252A JP H0613252 A JPH0613252 A JP H0613252A JP 4189975 A JP4189975 A JP 4189975A JP 18997592 A JP18997592 A JP 18997592A JP H0613252 A JPH0613252 A JP H0613252A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 変流器を用いる各種装置に於いて、変流器の
個々の感度のバラツキ又は温度変化、経年変化による感
度変動を自動的に補正し、装置の精度を向上する。 【構成】 変流器により検出すべき信号を遮断し、代わ
りに該変流器に結合した第2の巻線に所定レベルの信号
を印加すると共に、そのときの変流器検出値を記憶して
おき、以後変流器により検出した信号レベルを前記記憶
した値に基づき正規化する。
個々の感度のバラツキ又は温度変化、経年変化による感
度変動を自動的に補正し、装置の精度を向上する。 【構成】 変流器により検出すべき信号を遮断し、代わ
りに該変流器に結合した第2の巻線に所定レベルの信号
を印加すると共に、そのときの変流器検出値を記憶して
おき、以後変流器により検出した信号レベルを前記記憶
した値に基づき正規化する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電路の絶縁抵抗又は静電
容量を検出する装置等の変流器を用いた装置において、
個々に変流器の感度特性を補償する方法に関する。
容量を検出する装置等の変流器を用いた装置において、
個々に変流器の感度特性を補償する方法に関する。
【0002】
【従来技術】従来から漏電等を早期発見する手段として
例えば図2に示す如き電路の絶縁抵抗検出器が用いられ
ている。即ち、Zなる負荷を有する変圧器Tの低圧電路
L1 、L2 のうちL2 の一端を接地線LEで接地し、こ
の接地線に注入トランスOTを介して、周波数f1 なる
低周波発振器OSCの出力を印加することにより、電路
L1 、L2 と大地間に周波数f1 の低周波電圧が印加さ
れる。電路L1 、L2 と大地間の絶縁抵抗R及び対地静
電客量Cと大地を介して接地線LEに還流する電流を接
地線LEを貫通させた零相変流器ZCTで検出する。こ
の零相変流器出力を増幅器Aで増幅するが、この出力に
は商用周波の漏洩電流成分も含まれるため、周波数f1
の成分のみをフィルタFにて分離する。この電流成分を
低周波発振器OSCの出力を用いて同期検波器Dで同期
検波することにより電路に印加した低周波電圧と同相の
周波数f1 の漏洩電流成分を検出し、有効分電流、即ち
絶縁抵抗を介して流れる電流値に基づき、電路の絶縁抵
抗を測定している。なお、図4の移相器PSは零相変流
器ZCTとフィルタFの位相推移を補償するものであ
り、又VRは零相変流器の感度調整用可変抵抗器であ
る。また、上記同期検波器にて漏洩成分を印加した信号
と90度移相した信号で同期検波すれば、電路の対地静
電容量が求まること周知の通りである。
例えば図2に示す如き電路の絶縁抵抗検出器が用いられ
ている。即ち、Zなる負荷を有する変圧器Tの低圧電路
L1 、L2 のうちL2 の一端を接地線LEで接地し、こ
の接地線に注入トランスOTを介して、周波数f1 なる
低周波発振器OSCの出力を印加することにより、電路
L1 、L2 と大地間に周波数f1 の低周波電圧が印加さ
れる。電路L1 、L2 と大地間の絶縁抵抗R及び対地静
電客量Cと大地を介して接地線LEに還流する電流を接
地線LEを貫通させた零相変流器ZCTで検出する。こ
の零相変流器出力を増幅器Aで増幅するが、この出力に
は商用周波の漏洩電流成分も含まれるため、周波数f1
の成分のみをフィルタFにて分離する。この電流成分を
低周波発振器OSCの出力を用いて同期検波器Dで同期
検波することにより電路に印加した低周波電圧と同相の
周波数f1 の漏洩電流成分を検出し、有効分電流、即ち
絶縁抵抗を介して流れる電流値に基づき、電路の絶縁抵
抗を測定している。なお、図4の移相器PSは零相変流
器ZCTとフィルタFの位相推移を補償するものであ
り、又VRは零相変流器の感度調整用可変抵抗器であ
る。また、上記同期検波器にて漏洩成分を印加した信号
と90度移相した信号で同期検波すれば、電路の対地静
電容量が求まること周知の通りである。
【0003】しかしながら、広く知られているように零
相変流器の感度特性は、同じ製造工程で製作してもコア
材等の特性のバラツキ等によりその感度が2〜3%バラ
ツクのが一般的であり、零相変流器が変わるごとに上記
可変抵抗器VRの調整が必要であった。又、変流器の感
度は温度変化や経年変化によっても変動する可能性があ
り、従来からその対策に苦慮していた。
相変流器の感度特性は、同じ製造工程で製作してもコア
材等の特性のバラツキ等によりその感度が2〜3%バラ
ツクのが一般的であり、零相変流器が変わるごとに上記
可変抵抗器VRの調整が必要であった。又、変流器の感
度は温度変化や経年変化によっても変動する可能性があ
り、従来からその対策に苦慮していた。
【0004】
【発明の目的】本発明は上記に鑑みてなされたものであ
り、絶縁検出器の変流器を他の変流器におきかえた場合
であっても前述の調整を不要とするものであり、又温度
変化等に基づく感度変化をも自動的に調整補償すること
を目的としている。
り、絶縁検出器の変流器を他の変流器におきかえた場合
であっても前述の調整を不要とするものであり、又温度
変化等に基づく感度変化をも自動的に調整補償すること
を目的としている。
【0005】
【発明の概要】上記目的を達成するため、本発明は、測
定用信号電圧を電路の接地線等を介して印加し、この電
圧により電路と大地間に存在する絶縁抵抗、対地静電容
量を経て接地線に還流する電流を変流器を用いて検出
し、印加電圧と同相の電流成分の大きさを同期検波等の
手段により測定して電路の絶縁抵抗を検出する装置又は
同期検波器によって印加電圧と逆相の電流成分を検出す
ることによって電路の対地静電容量を測定する装置のよ
うに変流器を用いる装置において、装置に供給する電源
の立上時又は任意時に、所定時間にわたって、前記の低
周波の測定用信号電圧の印加を中止すると共に、変流器
に所定の大きさの上記周波数f1 の電流を流し、この時
変流器出力に得られる周波数f1 の電流成分の大きさを
検出すると共にその値を記憶し、以後測定にあたっては
上記零相変流器出力に得られる周波数f1 の漏洩電流成
分を前記記憶した電流値で正規化することにより、零相
変流器の感度バラツキを補償し、正確な測定結果を得る
ことを特徴とするものである。
定用信号電圧を電路の接地線等を介して印加し、この電
圧により電路と大地間に存在する絶縁抵抗、対地静電容
量を経て接地線に還流する電流を変流器を用いて検出
し、印加電圧と同相の電流成分の大きさを同期検波等の
手段により測定して電路の絶縁抵抗を検出する装置又は
同期検波器によって印加電圧と逆相の電流成分を検出す
ることによって電路の対地静電容量を測定する装置のよ
うに変流器を用いる装置において、装置に供給する電源
の立上時又は任意時に、所定時間にわたって、前記の低
周波の測定用信号電圧の印加を中止すると共に、変流器
に所定の大きさの上記周波数f1 の電流を流し、この時
変流器出力に得られる周波数f1 の電流成分の大きさを
検出すると共にその値を記憶し、以後測定にあたっては
上記零相変流器出力に得られる周波数f1 の漏洩電流成
分を前記記憶した電流値で正規化することにより、零相
変流器の感度バラツキを補償し、正確な測定結果を得る
ことを特徴とするものである。
【0006】なお、電路に周波数f1 の測定用信号電圧
を印加するに当り注入用トランス、またトランスをドラ
イブする増幅器等が必要となるが、これらの特性の変動
は、零相変流器の感度特性のバラツキにくらべ一般的に
小さく抑えられるため特に補償は必要ないであろう。
を印加するに当り注入用トランス、またトランスをドラ
イブする増幅器等が必要となるが、これらの特性の変動
は、零相変流器の感度特性のバラツキにくらべ一般的に
小さく抑えられるため特に補償は必要ないであろう。
【0007】また、零相変流器は感度特性のバラツキだ
けでなく、位相特性が温度や一次電流値の大小により変
動するが、これらについては同一出願人による特願昭6
1−96147号、特願昭61−171325号、特願
昭61−211889号、特願昭61−215533
号、特願昭62−181379号等にて開示されている
のでこれらの手段を併用すれば、より一層正確な測定が
可能となる。
けでなく、位相特性が温度や一次電流値の大小により変
動するが、これらについては同一出願人による特願昭6
1−96147号、特願昭61−171325号、特願
昭61−211889号、特願昭61−215533
号、特願昭62−181379号等にて開示されている
のでこれらの手段を併用すれば、より一層正確な測定が
可能となる。
【0008】
【実施例】以下、図示した実施例に基づいて本発明を詳
細に説明する。図1は本発明を利用した絶縁監視装置の
一実施例を示すブロック図である。この図に示す装置
は、受電トランスTの低圧側電路L1 、L2 の一端が接
地線LEを介して接地された電力送電路の絶縁抵抗を測
定する場合を示したものでこの接地線LEには零相変流
器ZCT、注入トランスOTを結合し、該ZCTには絶
縁抵抗検出器の装置30のコネクタ1、2を介して増幅
器Aが接続される。又前記注入トランスOTの入力側巻
線端はコネクタ5、6を介して保護回路PRに接続さ
れ、該保護回路入力端にはスイッチSW2 と増幅器PA
を経て制御回路CONTから周波数f1 の信号が供給さ
れる。一方上記ZCTに接続された増幅器Aの出力は周
波数f1 の成分を選択するフィルタFと、ADコンバー
タA/Dを経てマイクロプロセッサを主体とする制御回
路CONTに入力される。
細に説明する。図1は本発明を利用した絶縁監視装置の
一実施例を示すブロック図である。この図に示す装置
は、受電トランスTの低圧側電路L1 、L2 の一端が接
地線LEを介して接地された電力送電路の絶縁抵抗を測
定する場合を示したものでこの接地線LEには零相変流
器ZCT、注入トランスOTを結合し、該ZCTには絶
縁抵抗検出器の装置30のコネクタ1、2を介して増幅
器Aが接続される。又前記注入トランスOTの入力側巻
線端はコネクタ5、6を介して保護回路PRに接続さ
れ、該保護回路入力端にはスイッチSW2 と増幅器PA
を経て制御回路CONTから周波数f1 の信号が供給さ
れる。一方上記ZCTに接続された増幅器Aの出力は周
波数f1 の成分を選択するフィルタFと、ADコンバー
タA/Dを経てマイクロプロセッサを主体とする制御回
路CONTに入力される。
【0009】更に、制御回路CONTには周波数f1 の
低周波信号が接続されておりこの信号はパワーアンプP
A、スイッチSW2 を経て上述した保護回路PRに、更
には、注入トランスOTに入力され、この低周波信号は
結果的に電路L1 、L2 と大地間に印加される。前記保
護回路は電路が地絡した際に発生する過大な商用電圧か
ら回路を保護し、または測定用低周波信号が過大に流れ
ること防止するものである。
低周波信号が接続されておりこの信号はパワーアンプP
A、スイッチSW2 を経て上述した保護回路PRに、更
には、注入トランスOTに入力され、この低周波信号は
結果的に電路L1 、L2 と大地間に印加される。前記保
護回路は電路が地絡した際に発生する過大な商用電圧か
ら回路を保護し、または測定用低周波信号が過大に流れ
ること防止するものである。
【0010】また、絶縁抵抗検出装置30のコネクタ
7、8には絶縁検出装置を動作させるためのAC電源が
印加され、このAC電源の供給を受ける電源回路PUは
AC電源を用いて装置内で使用する各種直流電圧を発生
するものである。電源回路PUには電源投入検出回路P
Dが付加され電源の投入を検出し、この検出結果を制御
回路CONTに入力する。なお制御回路CONTに接続
された前記発振器OSCは一般に水晶発振器等の発振周
波数が安定な発振回路を用いる。
7、8には絶縁検出装置を動作させるためのAC電源が
印加され、このAC電源の供給を受ける電源回路PUは
AC電源を用いて装置内で使用する各種直流電圧を発生
するものである。電源回路PUには電源投入検出回路P
Dが付加され電源の投入を検出し、この検出結果を制御
回路CONTに入力する。なお制御回路CONTに接続
された前記発振器OSCは一般に水晶発振器等の発振周
波数が安定な発振回路を用いる。
【0011】また、この例では前記ZCTには第2の巻
線N3 が設けられ、その入力端にはコネクタ3、4を経
てコンデンサCO 、スイッチSW1 を経て前記パワーア
ンプPAの出力端に接続され、このスイッチSW1 と上
記スイッチSW2 は共に制御回路CONTによりON、
OFFされる。
線N3 が設けられ、その入力端にはコネクタ3、4を経
てコンデンサCO 、スイッチSW1 を経て前記パワーア
ンプPAの出力端に接続され、このスイッチSW1 と上
記スイッチSW2 は共に制御回路CONTによりON、
OFFされる。
【0012】この構成において、動作を説明する。先づ
絶縁抵抗検出器30に電源を投入すると、電源投入回路
PDから電源投入信号が制御回路CONTに供給され、
この信号を受けた制御回路CONTはスイッチSW1 を
オンすると同時にスイッチSW2 をオフする。その結果
パワーアンプPAの出力に得られる周波数f1 の所定の
電圧は電路に印加されず、零相変流器ZCTの巻線N3
にコンデンサCO を介して所定レベルの周波数f1 の電
流が流れる。このとき、接地線LEには周波数f1 の低
周波の測定用信号電圧は印加されていないから、接地線
LEには商用周波の漏洩電流のみが流れることになる。
したがって零相変流器ZCTの出力を増幅する増幅器A
の出力からフィルタFによって商用周波成分を除去する
ことによりADコンバータ入力には、コンデンサCO に
流れる電流に比例した一定のレベルの周波数f1 の電圧
が得られる。そこでこの信号電圧をADコンバータA/
Dによりデジタル信号に変換したのち制御回路内のメモ
リに記憶する。この操作を所定時間実行した後、制御回
路CONTによりスイッチSW1 をオフ、スイッチSW
2 をオンすることにより、接地線LEに周波数f1 の測
定用電圧を印加すると共に、第2の巻線N3 への周波数
f1 の電流を停止する。この状態では零相変流器ZCT
の出力1、2には電路の絶縁抵抗Rならびに対地静電容
量Cを介して大地へ流れる商用周波信号の漏洩電流と周
波数f1 の測定用信号電圧による漏洩電流成分とが出力
され、ADコンバータA/Dの入力には周波数f1 の漏
洩電流に比例した電圧が得られる。この電圧を少なくと
も標本化定理にもとづいて周波数2f1 以上の周波数で
サンプリングしADコンバータ化したサンプル値列を制
御回路CONT内に記憶している電圧値で正規化、即ち
各サンプル値をすでに記憶している電圧値で割算する
か、すでに記憶しているサンプル値により定まる係数値
を掛け合わせその結果に基づいて絶縁抵抗値を求める。
この方法によれば零相変流器ZCTの感度に応じて第2
の巻線N3 に流れる電流によるZCT出力値が定まり、
この値を基準として測定結果を補正することになるか
ら、零相変流器ZCTの感度のバラツキ、即ち別の零相
変流器におきかえた場所に生じる感度のバラツキや温度
変化、経年変化による感度変動の影響を除去し補償され
たサンプル値列が得られる。制御回路内には、この補償
されたサンプル値と制御回路内で発生している周波数f
1 の信号値との積をとって周期検波を行い周波数f1 の
漏洩電流中の電路に印加した測定信号電圧と同相の成分
を検出し、電路の絶縁抵抗に逆比例した値を出力OUT
に出力する。
絶縁抵抗検出器30に電源を投入すると、電源投入回路
PDから電源投入信号が制御回路CONTに供給され、
この信号を受けた制御回路CONTはスイッチSW1 を
オンすると同時にスイッチSW2 をオフする。その結果
パワーアンプPAの出力に得られる周波数f1 の所定の
電圧は電路に印加されず、零相変流器ZCTの巻線N3
にコンデンサCO を介して所定レベルの周波数f1 の電
流が流れる。このとき、接地線LEには周波数f1 の低
周波の測定用信号電圧は印加されていないから、接地線
LEには商用周波の漏洩電流のみが流れることになる。
したがって零相変流器ZCTの出力を増幅する増幅器A
の出力からフィルタFによって商用周波成分を除去する
ことによりADコンバータ入力には、コンデンサCO に
流れる電流に比例した一定のレベルの周波数f1 の電圧
が得られる。そこでこの信号電圧をADコンバータA/
Dによりデジタル信号に変換したのち制御回路内のメモ
リに記憶する。この操作を所定時間実行した後、制御回
路CONTによりスイッチSW1 をオフ、スイッチSW
2 をオンすることにより、接地線LEに周波数f1 の測
定用電圧を印加すると共に、第2の巻線N3 への周波数
f1 の電流を停止する。この状態では零相変流器ZCT
の出力1、2には電路の絶縁抵抗Rならびに対地静電容
量Cを介して大地へ流れる商用周波信号の漏洩電流と周
波数f1 の測定用信号電圧による漏洩電流成分とが出力
され、ADコンバータA/Dの入力には周波数f1 の漏
洩電流に比例した電圧が得られる。この電圧を少なくと
も標本化定理にもとづいて周波数2f1 以上の周波数で
サンプリングしADコンバータ化したサンプル値列を制
御回路CONT内に記憶している電圧値で正規化、即ち
各サンプル値をすでに記憶している電圧値で割算する
か、すでに記憶しているサンプル値により定まる係数値
を掛け合わせその結果に基づいて絶縁抵抗値を求める。
この方法によれば零相変流器ZCTの感度に応じて第2
の巻線N3 に流れる電流によるZCT出力値が定まり、
この値を基準として測定結果を補正することになるか
ら、零相変流器ZCTの感度のバラツキ、即ち別の零相
変流器におきかえた場所に生じる感度のバラツキや温度
変化、経年変化による感度変動の影響を除去し補償され
たサンプル値列が得られる。制御回路内には、この補償
されたサンプル値と制御回路内で発生している周波数f
1 の信号値との積をとって周期検波を行い周波数f1 の
漏洩電流中の電路に印加した測定信号電圧と同相の成分
を検出し、電路の絶縁抵抗に逆比例した値を出力OUT
に出力する。
【0013】なお、周波数f1 の低周波信号は制御回路
CONTに付加された発振器OSCを原発信として分周
して任意の周波数がつくられる。なお、上述の同期検波
を実行するに当り、零相変流器ZCT、増幅器A、フィ
ルタF等で発生する位相ずれは、図2で示した従来例の
如く移相器で調整することも可能であるが、上述した既
出願の各種発明の方法を付加し、より安定した自動位相
調整を行うようにしてもよい。
CONTに付加された発振器OSCを原発信として分周
して任意の周波数がつくられる。なお、上述の同期検波
を実行するに当り、零相変流器ZCT、増幅器A、フィ
ルタF等で発生する位相ずれは、図2で示した従来例の
如く移相器で調整することも可能であるが、上述した既
出願の各種発明の方法を付加し、より安定した自動位相
調整を行うようにしてもよい。
【0014】尚、上記実施例によれば、検出装置30が
何らかの原因で故障したとき、一般に着脱が極めて面倒
な零相変流器ZCT及び注入トランスOTをとり外すこ
となく、検出装置30のみを他の装置と交換することも
可能となり、保守メンテが容易となると云う効果も得ら
れる。更には当然零相変流器検出感度の微小なバラツキ
を補償可能なため装置の調整も容易となる。尚、電源が
投入されるごとに上記処理を行うものとしたが、停電回
復時にも当然に同様の処理が実行されることは説明を要
しないであろう。
何らかの原因で故障したとき、一般に着脱が極めて面倒
な零相変流器ZCT及び注入トランスOTをとり外すこ
となく、検出装置30のみを他の装置と交換することも
可能となり、保守メンテが容易となると云う効果も得ら
れる。更には当然零相変流器検出感度の微小なバラツキ
を補償可能なため装置の調整も容易となる。尚、電源が
投入されるごとに上記処理を行うものとしたが、停電回
復時にも当然に同様の処理が実行されることは説明を要
しないであろう。
【0015】また、上記操作、即ち制御回路によりスイ
ッチSW1 及びSW2 を制御し、第2の巻線N3 に低周
波信号を通電すると共にその時の基準値をメモリする操
作は、検出器30への電源等投入時に限らず、装置運用
中に定期的に又は任意のタイミングで実行することも可
能であり、この手段によれば電源断状態が発生すること
なく連続的に運用する場合においても本発明の効果を得
ることができる。
ッチSW1 及びSW2 を制御し、第2の巻線N3 に低周
波信号を通電すると共にその時の基準値をメモリする操
作は、検出器30への電源等投入時に限らず、装置運用
中に定期的に又は任意のタイミングで実行することも可
能であり、この手段によれば電源断状態が発生すること
なく連続的に運用する場合においても本発明の効果を得
ることができる。
【0016】尚、第2の巻線N3 に挿入したコンデンサ
は、何等これに限定されることなく、単なる抵抗或はイ
ンダクタンスであってもよく、又は電流制御手段が他に
あれば、これらのインピーダンス素子は必ずしも必要で
はない。更には本発明は絶縁抵抗測定手段に限らず、静
電容量測定手段等同様に変流器を用いる装置に広く適用
可能であることは自明であろう。
は、何等これに限定されることなく、単なる抵抗或はイ
ンダクタンスであってもよく、又は電流制御手段が他に
あれば、これらのインピーダンス素子は必ずしも必要で
はない。更には本発明は絶縁抵抗測定手段に限らず、静
電容量測定手段等同様に変流器を用いる装置に広く適用
可能であることは自明であろう。
【0017】
【発明の効果】本発明は以上説明したように構成し且機
能させるものであるから、零相変流器の感度バラツキに
対して自動的に補償が可能となり、装置間の互換性がと
れ、運用が容易となり、又装置の感度調整が不要となる
ため変流器を利用する装置の機能を向上する上で著しい
効果が得られる。
能させるものであるから、零相変流器の感度バラツキに
対して自動的に補償が可能となり、装置間の互換性がと
れ、運用が容易となり、又装置の感度調整が不要となる
ため変流器を利用する装置の機能を向上する上で著しい
効果が得られる。
【図1】本発明の実施例を示す図である。
【図2】従来の絶縁抵抗検出器の構成図の例である。
T 受電トランス ZCT 零相変流器 OT 注入トランス F フィルタ AR 保護回路 CONT 制御回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 柏崎 俊二 神奈川県高座郡寒川町小谷二丁目1番1号 東洋通信機株式会社内
Claims (3)
- 【請求項1】 変流器を用い電路に流れる所望信号成分
を検出する装置に於いて、信号成分検出に先立って検出
すべき信号を停止し、代わりに変流器に設けた第2の巻
線に所定レベルの信号成分を印加すると共に、そのとき
得られた変流器出力値を記憶し、以後信号成分検出にあ
たっては得られた結果を前記記憶した値により正規化し
又は記憶した値に乗除することを特徴とする変流器の感
度補償方法。 - 【請求項2】 変流器を用い電路に流れる所望信号成分
を検出する装置に於いて、該変流器に設けた第2の巻線
と、検出すべき所望信号成分の該変流器への印加を停止
し代わりに当該所望信号を前記第2の巻線に印加する手
段と、 前記第2の巻線に所定レベルの所望信号を印加した際得
られる当該変流器出力を記憶する手段と、電路に流れる
所望信号成分を検出するに際して得られた変流器出力値
を前記記憶した値により正規化し又は記憶した値にて乗
除する手段とを設けたことを特徴とする変流器の感度補
償装置。 - 【請求項3】 商用周波数と異なる周波数f1 なる低周
波測定信号電圧を電路に印加し、該電路に設けた接地線
に還流する周波数f1 の漏洩電流を変流器を介して検出
し、該周波数f1 の漏洩電流中該低周波測定信号電圧と
同相の電流成分に基づいて当該電路の絶縁抵抗を測定す
る検出器において、該絶縁検出器の電源投入時又は運用
中に間欠的に一時的に該電路への前記低周波測定信号電
圧の印加を中止すると共に、該変流器に設けた第2の巻
線に前記周波数f1 の所定レベルの電流を流し、該変流
器出力に含まれる周波数f1 の電流値を検出すると共
に、その値を記憶し、絶縁抵抗測定にあたっては当該変
流器出力を前記記憶した値に基づいて係数倍し又は正規
化することを特徴とする変流器感度の補償方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18997592A JP3272404B2 (ja) | 1992-06-24 | 1992-06-24 | 変流器の感度補償方法及び装置 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003215196A (ja) * | 2002-01-21 | 2003-07-30 | Hikari Shoko Kk | 絶縁状態監視方法と装置 |
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JP2018004329A (ja) * | 2016-06-28 | 2018-01-11 | 株式会社トーエネック | 対地静電容量測定装置および対地静電容量測定方法 |
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1992
- 1992-06-24 JP JP18997592A patent/JP3272404B2/ja not_active Expired - Fee Related
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