JPH06132136A - インダクターコイル - Google Patents
インダクターコイルInfo
- Publication number
- JPH06132136A JPH06132136A JP28451292A JP28451292A JPH06132136A JP H06132136 A JPH06132136 A JP H06132136A JP 28451292 A JP28451292 A JP 28451292A JP 28451292 A JP28451292 A JP 28451292A JP H06132136 A JPH06132136 A JP H06132136A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- copper alloy
- alloy wire
- inductor coil
- weight
- wire
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- Pending
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 小型インダクターコイルCの断線をなくす。
【構成】 コア1上に導線2を巻回し、その上を絶縁性
樹脂4で被覆する。その導線2に、Zr0.01〜0.
05重量%、Cr0.01〜0.05重量%、残部が実
質的に銅から成る、高抗張力に優れ、純銅に比べて導電
性に遜色がない銅合金線を使用する。
樹脂4で被覆する。その導線2に、Zr0.01〜0.
05重量%、Cr0.01〜0.05重量%、残部が実
質的に銅から成る、高抗張力に優れ、純銅に比べて導電
性に遜色がない銅合金線を使用する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、小型電子部品として
のインダクターコイルに関するものである。
のインダクターコイルに関するものである。
【0002】
【従来の技術及びその課題】電気機器の製造において、
各種電子部品の実装工程の自動化のため、その部品の小
型化が図られており、インダクターコイルもその1つで
ある。
各種電子部品の実装工程の自動化のため、その部品の小
型化が図られており、インダクターコイルもその1つで
ある。
【0003】その小型化されたインダクターコイルC
は、図1に示すように、コア1に25〜70μmφ程度
の導線2を巻回し、その周囲にリード3を設けて、それ
を樹脂4によってモールドしたものであり、小さいもの
では2mm角のものがある。
は、図1に示すように、コア1に25〜70μmφ程度
の導線2を巻回し、その周囲にリード3を設けて、それ
を樹脂4によってモールドしたものであり、小さいもの
では2mm角のものがある。
【0004】このインダクターコイルCにおける従来の
導線2には軟銅線が使用されているが、巻回時、又は長
期使用中にその導線2が切断する等、不良率が高い問題
がある。この原因は、導線2が数十ミクロンと極めて細
いため、巻回時の張力によって断線したり、射出成形に
よる樹脂モールド時の樹脂圧力及び流れによって断線す
る、樹脂モールド時の熱履歴によって耐力が劣化し、何
らかの外力によって断線する、等が考えられる。
導線2には軟銅線が使用されているが、巻回時、又は長
期使用中にその導線2が切断する等、不良率が高い問題
がある。この原因は、導線2が数十ミクロンと極めて細
いため、巻回時の張力によって断線したり、射出成形に
よる樹脂モールド時の樹脂圧力及び流れによって断線す
る、樹脂モールド時の熱履歴によって耐力が劣化し、何
らかの外力によって断線する、等が考えられる。
【0005】それらの断線を防止する手段として、一般
には、導線2に高抗張力線を使用することが考えられ、
従来では、高力銅合金線を使用したり、一般の電気軟銅
線に製造工程の熱処理を工夫した高力銅線を使用してい
た。しかし、前者は、抗張力の面では十分期待に応えら
れるが、電気抵抗が高く(導電率が低く)、インダクタ
ーコイル用の導体としては満足できない。後者のものは
導電率は満足することができるが、依然として十分に断
線を防止するには至っていない。
には、導線2に高抗張力線を使用することが考えられ、
従来では、高力銅合金線を使用したり、一般の電気軟銅
線に製造工程の熱処理を工夫した高力銅線を使用してい
た。しかし、前者は、抗張力の面では十分期待に応えら
れるが、電気抵抗が高く(導電率が低く)、インダクタ
ーコイル用の導体としては満足できない。後者のものは
導電率は満足することができるが、依然として十分に断
線を防止するには至っていない。
【0006】この発明は、以上の点に鑑み、上記導線を
高導電率を担保し、かつ高抗張力なものとすることを課
題とする。
高導電率を担保し、かつ高抗張力なものとすることを課
題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、この発明にあっては、上述のインダクターコイルに
おいて、その電気導体(導線)を下記(I)乃至(IV)
のいずれか一つの組成の銅合金線としたのである。
に、この発明にあっては、上述のインダクターコイルに
おいて、その電気導体(導線)を下記(I)乃至(IV)
のいずれか一つの組成の銅合金線としたのである。
【0008】記 (I)Zr0.01〜0.05重量%、Cr0.01〜
0.05重量%、残部が実質的にCuより成る銅合金
線。
0.05重量%、残部が実質的にCuより成る銅合金
線。
【0009】(II)Zr0.01〜0.05重量%、C
r0.01〜0.05重量%、In、Sn、Ag、A
l、Bi、Ca、Fe、Ge、Hf、Mg、Mn、N
i、Pb、Sb、Si、Ti、Zn、B、Y、Oのうち
1種以上を合計量で0.002〜0.3重量%、残部が
実質的にCuより成る銅合金線。
r0.01〜0.05重量%、In、Sn、Ag、A
l、Bi、Ca、Fe、Ge、Hf、Mg、Mn、N
i、Pb、Sb、Si、Ti、Zn、B、Y、Oのうち
1種以上を合計量で0.002〜0.3重量%、残部が
実質的にCuより成る銅合金線。
【0010】(III )少なくともZrを含む添加元素の
総量が0.005〜0.5重量%であって、熱処理によ
りCu3 Zrを析出させて成る銅合金線。
総量が0.005〜0.5重量%であって、熱処理によ
りCu3 Zrを析出させて成る銅合金線。
【0011】(IV)少なくともCrを含む添加元素の総
量が0.1〜2.0重量%であって、熱処理によりCr
を析出させた銅合金線。
量が0.1〜2.0重量%であって、熱処理によりCr
を析出させた銅合金線。
【0012】
【作用】上記の如く構成するこの発明に係るインダクタ
ーコイルは、電気導体をなす上記組成I乃至IVからなる
銅合金線が、耐屈曲性に優れ、導電性において、純銅に
比べて遜色がない。また、疲労特性においても、曲げ歪
0.306%の条件では、上記銅合金線の破断屈曲回数
が約16.1万回に対し、純銅線のそれは約4.3万回
と約4分の1であり、曲げ歪0.22%の条件では、上
記銅合金線:3150万回以上、純銅線:約11.93
万回と約260分の1以下、曲げ歪0.18%の条件で
は、上記銅合金線:6200万回以上、純銅線:約2
1.8万回と約280分の1以下である。このことは、
高い抗張力を有することを示す。
ーコイルは、電気導体をなす上記組成I乃至IVからなる
銅合金線が、耐屈曲性に優れ、導電性において、純銅に
比べて遜色がない。また、疲労特性においても、曲げ歪
0.306%の条件では、上記銅合金線の破断屈曲回数
が約16.1万回に対し、純銅線のそれは約4.3万回
と約4分の1であり、曲げ歪0.22%の条件では、上
記銅合金線:3150万回以上、純銅線:約11.93
万回と約260分の1以下、曲げ歪0.18%の条件で
は、上記銅合金線:6200万回以上、純銅線:約2
1.8万回と約280分の1以下である。このことは、
高い抗張力を有することを示す。
【0013】
【実施例】図1に示すように、図2に示すフェライトコ
ア1(縦a×横b×幅d:5.6×5.6×5.6mm)
の回りに、耐摩耗性ウレタン樹脂を被覆した前記組成I
の銅合金線2(25乃至80μmφ)を所定の巻数(2
00〜400回)巻き回し、この巻線2の端にリード3
を半田付けし、そのリード3が露出するように、その上
に絶縁性樹脂4を射出成形して、この発明に係るインダ
クターコイルCを得た。
ア1(縦a×横b×幅d:5.6×5.6×5.6mm)
の回りに、耐摩耗性ウレタン樹脂を被覆した前記組成I
の銅合金線2(25乃至80μmφ)を所定の巻数(2
00〜400回)巻き回し、この巻線2の端にリード3
を半田付けし、そのリード3が露出するように、その上
に絶縁性樹脂4を射出成形して、この発明に係るインダ
クターコイルCを得た。
【0014】このインダクターコイルCの銅合金線2
は、製造工程や長期の使用の間に生ずる熱履歴、その他
の巻線に対する機械的負荷に充分耐え、断線等の問題は
生じなかった。
は、製造工程や長期の使用の間に生ずる熱履歴、その他
の巻線に対する機械的負荷に充分耐え、断線等の問題は
生じなかった。
【0015】なお、導線2に上記組成II、III 、IVの銅
合金線を使用しても、同様な効果を得ることができた。
合金線を使用しても、同様な効果を得ることができた。
【0016】
【発明の効果】この発明は、以上のように構成したの
で、製造時及び使用時、断線がなく、信頼性の高いもの
となる。
で、製造時及び使用時、断線がなく、信頼性の高いもの
となる。
【図1】一実施例の断面図
【図2】同実施例の要部斜視図
1 コア 2 電気導体(導線) 3 リード 4 絶縁性樹脂 C インダクターコイル
Claims (4)
- 【請求項1】コアーに電気導体を巻回し、その上に電気
絶縁性樹脂を射出成形してなるインダクターコイルにお
いて、上記電気導体を下記組成の銅合金線でなしたこと
を特徴とするインダクターコイル。 記 Zr0.01〜0.05重量%、Cr0.01〜0.0
5重量%、残部が実質的にCuより成る銅合金線。 - 【請求項2】上記銅合金線を下記の組成としたことを特
徴とする請求項1に記載のインダクターコイル。 記 Zr0.01〜0.05重量%、Cr0.01〜0.0
5重量%、In、Sn、Ag、Al、Bi、Ca、F
e、Ge、Hf、Mg、Mn、Ni、Pb、Sb、S
i、Ti、Zn、B、Y、Oのうち1種以上を合計量で
0.002〜0.3重量%、残部が実質的にCuより成
る銅合金線。 - 【請求項3】上記銅合金線を下記の組成としたことを特
徴とする請求項1に記載のインダクターコイル。 記 少なくともCrを含む添加元素の総量が0.1〜2.0
重量%であって、熱処理によりCrを析出させた銅合金
線。 - 【請求項4】上記銅合金線を下記の組成としたことを特
徴とする請求項1に記載のインダクターコイル。 記 少なくともZrを含む添加元素の総量が0.005〜
0.5重量%であって、熱処理によりCu3 Zrを析出
させた銅合金線。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28451292A JPH06132136A (ja) | 1992-10-22 | 1992-10-22 | インダクターコイル |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28451292A JPH06132136A (ja) | 1992-10-22 | 1992-10-22 | インダクターコイル |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06132136A true JPH06132136A (ja) | 1994-05-13 |
Family
ID=17679464
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP28451292A Pending JPH06132136A (ja) | 1992-10-22 | 1992-10-22 | インダクターコイル |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06132136A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102982975A (zh) * | 2012-12-04 | 2013-03-20 | 江苏亚威变压器有限公司 | 一种低损耗变压器 |
CN107377657A (zh) * | 2017-06-14 | 2017-11-24 | 绍兴市力博电气有限公司 | 一种磁极线圈用铜材及其生产方法 |
CN108735431A (zh) * | 2017-04-19 | 2018-11-02 | 株式会社村田制作所 | 线圈部件 |
-
1992
- 1992-10-22 JP JP28451292A patent/JPH06132136A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102982975A (zh) * | 2012-12-04 | 2013-03-20 | 江苏亚威变压器有限公司 | 一种低损耗变压器 |
CN108735431A (zh) * | 2017-04-19 | 2018-11-02 | 株式会社村田制作所 | 线圈部件 |
CN107377657A (zh) * | 2017-06-14 | 2017-11-24 | 绍兴市力博电气有限公司 | 一种磁极线圈用铜材及其生产方法 |
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