JPH06140252A - インダクターコイル - Google Patents
インダクターコイルInfo
- Publication number
- JPH06140252A JPH06140252A JP28452592A JP28452592A JPH06140252A JP H06140252 A JPH06140252 A JP H06140252A JP 28452592 A JP28452592 A JP 28452592A JP 28452592 A JP28452592 A JP 28452592A JP H06140252 A JPH06140252 A JP H06140252A
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- JP
- Japan
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- copper alloy
- inductor coil
- wire
- alloy wire
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- Pending
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 小型インダクターコイルCの断線をなくす。
【構成】 コア1上に導線2を巻回し、その上を絶縁性
樹脂4で被覆する。その導線2に、FeおよびPを、F
e:0.02〜1重量%、P:Fe含有量に対して15
〜80重量%含有し、かつ、In、Sn、PbおよびS
bのうちの少なくとも1種以上の物質を、合計0.01
〜0.5重量%、各々0.006重量%以上含有し、残
部が銅から成る、高抗張力に優れ、純銅に比べて導電性
に遜色がない銅合金線を使用する。
樹脂4で被覆する。その導線2に、FeおよびPを、F
e:0.02〜1重量%、P:Fe含有量に対して15
〜80重量%含有し、かつ、In、Sn、PbおよびS
bのうちの少なくとも1種以上の物質を、合計0.01
〜0.5重量%、各々0.006重量%以上含有し、残
部が銅から成る、高抗張力に優れ、純銅に比べて導電性
に遜色がない銅合金線を使用する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、小型電子部品として
のインダクターコイルに関するものである。
のインダクターコイルに関するものである。
【0002】
【従来の技術及びその課題】電気機器の製造において、
各種電子部品の実装工程の自動化のため、その部品の小
型化が図られており、インダクターコイルもその1つで
ある。
各種電子部品の実装工程の自動化のため、その部品の小
型化が図られており、インダクターコイルもその1つで
ある。
【0003】その小型化されたインダクターコイルC
は、図1に示すように、コア1に25〜70μmφ程度
の導線2を巻回し、その周囲にリード3を設けて、それ
を樹脂4によってモールドしたものであり、小さいもの
では2mm角のものがある。
は、図1に示すように、コア1に25〜70μmφ程度
の導線2を巻回し、その周囲にリード3を設けて、それ
を樹脂4によってモールドしたものであり、小さいもの
では2mm角のものがある。
【0004】このインダクターコイルCにおける従来の
導線2には軟銅線が使用されているが、巻回時、又は長
期使用中にその導線2が切断する等、不良率が高い問題
がある。この原因は、導線2が数十ミクロンと極めて細
いため、巻回時の張力によって断線したり、射出成形に
よる樹脂モールド時の樹脂圧力及び流れによって断線す
る、樹脂モールド時の熱履歴によって耐力が劣化し、何
らかの外力によって断線する、等が考えられる。
導線2には軟銅線が使用されているが、巻回時、又は長
期使用中にその導線2が切断する等、不良率が高い問題
がある。この原因は、導線2が数十ミクロンと極めて細
いため、巻回時の張力によって断線したり、射出成形に
よる樹脂モールド時の樹脂圧力及び流れによって断線す
る、樹脂モールド時の熱履歴によって耐力が劣化し、何
らかの外力によって断線する、等が考えられる。
【0005】それらの断線を防止する手段として、一般
には、導線2に高抗張力線を使用することが考えられ、
従来では、高力銅合金線を使用したり、一般の電気軟銅
線に製造工程の熱処理を工夫した高力銅線を使用してい
た。しかし、前者は、抗張力の面では十分期待に応えら
れるが、電気抵抗が高く(導電率が低く)、インダクタ
ーコイル用の導体としては満足できない。後者のものは
導電率は満足することができるが、依然として十分に断
線を防止するには至っていない。
には、導線2に高抗張力線を使用することが考えられ、
従来では、高力銅合金線を使用したり、一般の電気軟銅
線に製造工程の熱処理を工夫した高力銅線を使用してい
た。しかし、前者は、抗張力の面では十分期待に応えら
れるが、電気抵抗が高く(導電率が低く)、インダクタ
ーコイル用の導体としては満足できない。後者のものは
導電率は満足することができるが、依然として十分に断
線を防止するには至っていない。
【0006】この発明は、以上の点に鑑み、上記導線を
高導電率を担保し、かつ高抗張力なものとすることを課
題とする。
高導電率を担保し、かつ高抗張力なものとすることを課
題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、この発明にあっては、上述のインダクターコイルに
おいて、その電気導体(導線)を下記(I)の組成の銅
合金線としたのである。
に、この発明にあっては、上述のインダクターコイルに
おいて、その電気導体(導線)を下記(I)の組成の銅
合金線としたのである。
【0008】記 (I)FeおよびPを含有し、その含有量が、Fe:
0.02〜1重量%、P:Fe含有量に対して15〜8
0重量%とされ、かつ、In、Sn、PbおよびSbの
うちの少なくとも1種以上の物質を含有し、そのFe、
P以外の物質の合計含有量が0.01〜0.5重量%と
されるとともに、その物質各々の含有量が0.006重
量%以上とされ、残部が銅から成る銅合金線。
0.02〜1重量%、P:Fe含有量に対して15〜8
0重量%とされ、かつ、In、Sn、PbおよびSbの
うちの少なくとも1種以上の物質を含有し、そのFe、
P以外の物質の合計含有量が0.01〜0.5重量%と
されるとともに、その物質各々の含有量が0.006重
量%以上とされ、残部が銅から成る銅合金線。
【0009】上記銅合金線は必ずInを含有するものと
することができ、この場合にも、InとSn、Pb又は
Sbの合計含有量は0.01〜0.5重量%とする。ま
た熱処理によりFe−P化合物を析出させたものとする
ことができる。Fe、P以外の物質がPbのみの場合
は、その含有量は0.05重量%以上とするとよい。さ
らに、銅合金線のO2 含有量は50ppm 未満のものが好
ましく、その組成金属の再結晶組織は50%以下とする
とよい。
することができ、この場合にも、InとSn、Pb又は
Sbの合計含有量は0.01〜0.5重量%とする。ま
た熱処理によりFe−P化合物を析出させたものとする
ことができる。Fe、P以外の物質がPbのみの場合
は、その含有量は0.05重量%以上とするとよい。さ
らに、銅合金線のO2 含有量は50ppm 未満のものが好
ましく、その組成金属の再結晶組織は50%以下とする
とよい。
【0010】(特公昭62−56217号公報、特公昭
62−56218号公報、特開昭61−64834号公
報、特開昭61−64836号公報等参照)。
62−56218号公報、特開昭61−64834号公
報、特開昭61−64836号公報等参照)。
【0011】
【作用】上記の如く構成するこの発明に係るインダクタ
ーコイルは、電気導体をなす上記組成Iからなる銅合金
線が、上記特公昭62−56217号公報等に記載のご
とく、耐屈曲性に優れ、導電性において、純銅に比べて
遜色がない。また、疲労特性においても、曲げ歪0.3
06%の条件では、上記銅合金線の破断屈曲回数が約1
6.1万回に対し、純銅線のそれは約4.3万回と約4
分の1であり、曲げ歪0.22%の条件では、上記銅合
金線:3150万回以上、純銅線:約11.93万回と
約260分の1以下、曲げ歪0.18%の条件では、上
記銅合金線:6200万回以上、純銅線:約21.8万
回と約280分の1以下である。このことは、高い抗張
力を有することを示す。
ーコイルは、電気導体をなす上記組成Iからなる銅合金
線が、上記特公昭62−56217号公報等に記載のご
とく、耐屈曲性に優れ、導電性において、純銅に比べて
遜色がない。また、疲労特性においても、曲げ歪0.3
06%の条件では、上記銅合金線の破断屈曲回数が約1
6.1万回に対し、純銅線のそれは約4.3万回と約4
分の1であり、曲げ歪0.22%の条件では、上記銅合
金線:3150万回以上、純銅線:約11.93万回と
約260分の1以下、曲げ歪0.18%の条件では、上
記銅合金線:6200万回以上、純銅線:約21.8万
回と約280分の1以下である。このことは、高い抗張
力を有することを示す。
【0012】
【実施例】図1に示すように、図2に示すフェライトコ
ア1(縦a×横b×幅d:5.6×5.6×5.6mm)
の回りに、耐摩耗性ウレタン樹脂を被覆した前記組成I
の銅合金線2(25乃至80μmφ)を所定の巻数(2
00〜400回)巻き回し、この巻線2の端にリード3
を半田付けし、そのリード3が露出するように、その上
に絶縁性樹脂4を射出成形して、この発明に係るインダ
クターコイルCを得た。
ア1(縦a×横b×幅d:5.6×5.6×5.6mm)
の回りに、耐摩耗性ウレタン樹脂を被覆した前記組成I
の銅合金線2(25乃至80μmφ)を所定の巻数(2
00〜400回)巻き回し、この巻線2の端にリード3
を半田付けし、そのリード3が露出するように、その上
に絶縁性樹脂4を射出成形して、この発明に係るインダ
クターコイルCを得た。
【0013】このインダクターコイルCの銅合金線2
は、製造工程や長期の使用の間に生ずる熱履歴、その他
の巻線に対する機械的負荷に充分耐え、断線等の問題は
生じなかった。
は、製造工程や長期の使用の間に生ずる熱履歴、その他
の巻線に対する機械的負荷に充分耐え、断線等の問題は
生じなかった。
【0014】なお、導線2に請求項2に記載の銅合金線
を使用しても、同様な効果を得ることができ、O2 含有
量を50ppm未満、組成金属の再結晶組織が50%以
下のものにあってはその効果はより向上した。
を使用しても、同様な効果を得ることができ、O2 含有
量を50ppm未満、組成金属の再結晶組織が50%以
下のものにあってはその効果はより向上した。
【0015】
【発明の効果】この発明は、以上のように構成したの
で、製造時及び使用時、断線がなく、信頼性の高いもの
となる。
で、製造時及び使用時、断線がなく、信頼性の高いもの
となる。
【図1】一実施例の断面図
【図2】同実施例の要部斜視図
1 コア 2 電気導体(導線) 3 リード 4 絶縁性樹脂 C インダクターコイル
Claims (2)
- 【請求項1】コアーに電気導体を巻回し、その上に電気
絶縁性樹脂を射出成形してなるインダクターコイルにお
いて、上記電気導体を下記組成の銅合金線でなしたこと
を特徴とするインダクターコイル。 記 FeおよびPを含有し、その含有量が、Fe:0.02
〜1重量%、P:Fe含有量に対して15〜80重量%
とされ、かつ、In、Sn、PbおよびSbのうちの少
なくとも1種以上の物質を含有し、そのFe、P以外の
物質の合計含有量が0.01〜0.5重量%とされると
ともに、その物質各々の含有量が0.006重量%以上
とされ、残部が銅から成る銅合金線。 - 【請求項2】上記銅合金線が必ずInを含有するものと
したことを特徴とする請求項1に記載のインダクターコ
イル。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28452592A JPH06140252A (ja) | 1992-10-22 | 1992-10-22 | インダクターコイル |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28452592A JPH06140252A (ja) | 1992-10-22 | 1992-10-22 | インダクターコイル |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06140252A true JPH06140252A (ja) | 1994-05-20 |
Family
ID=17679611
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP28452592A Pending JPH06140252A (ja) | 1992-10-22 | 1992-10-22 | インダクターコイル |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06140252A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6529109B1 (en) * | 1998-06-23 | 2003-03-04 | Murata Manufacturing Co., Ltd. | Bead inductor |
-
1992
- 1992-10-22 JP JP28452592A patent/JPH06140252A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6529109B1 (en) * | 1998-06-23 | 2003-03-04 | Murata Manufacturing Co., Ltd. | Bead inductor |
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