JPH0612666A - 面内記録型磁気記録体の製造方法 - Google Patents

面内記録型磁気記録体の製造方法

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JPH0612666A
JPH0612666A JP16938992A JP16938992A JPH0612666A JP H0612666 A JPH0612666 A JP H0612666A JP 16938992 A JP16938992 A JP 16938992A JP 16938992 A JP16938992 A JP 16938992A JP H0612666 A JPH0612666 A JP H0612666A
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Yoshifumi Ota
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ディスクの磁気異方性、モジュレーションの
低い面内記録型磁気記録体を製造する方法。 【構成】 スパッタ法で非磁性基板上に下地膜と、その
下地膜上にエピタキシャル成長させたCo合金膜を形成
する際、下地膜のターゲットに印加する電力、或いは下
地膜ターゲットとCo合金ターゲットの両ターゲットに
印加する電力を直流電力に高周波電力を重畳した電力で
行う面内記録型磁気記録体の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、面内記録型磁気記録体
の製造方法に関し、更に詳しくは、非磁性基板上に下地
膜を形成し、その上にCo合金膜を形成し、該Co合金
膜をエピタキシャル成長させて成る面内記録型磁器記録
体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】面内記録型磁気記録体としては、例えば
アルミニウム材から成る非磁性の基板上に、例えばCr
から成る下地膜を形成し、次いで該下地膜上にCo合金
膜を形成し、該Co合金膜をエピタキシャル成長させ、
更にその上にC保護膜を形成した面内記録型磁気記録体
が知られている。この面内記録型磁気記録体は高い保磁
力を有するので、高密度記録可能なハードディスク媒体
として多用されている。面内記録型磁気記録体のこれら
膜形成には一般的にスパッタ法が知られており、なかで
も成膜速度が大きいことから直流マグネトロンスパッタ
法が広く利用されている。
【0003】非磁性基板にこれらCr膜、Co合金膜を
形成するには、基板を各ターゲットの前面に移動させな
がら、直流マグネトロンスパッタ法で夫々のターゲット
のカソードに高電力を印加し、ターゲットをスパッタリ
ングして非磁性基板上にCr膜、Co合金膜を、更にC
保護膜を順次連続して成膜する通過型成膜方式が広く利
用されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記通
過型成膜方式は生産性に優れているが、作製された面内
記録型磁気記録体に磁気的な異方性が生じる。
【0005】この磁気的な異方性は例えば成膜時のスパ
ッタ原子の入射角の不均一性のために面内記録型磁気記
録体内の磁気特性が均一でなくなり、その結果、該面内
記録型磁気記録体で記録再生を行うと図1に示すような
出力電圧のうねり、所謂モジュレーションを生じるとい
う問題がある。
【0006】本発明は、前記問題点を解消し、磁気異方
性、モジュレーションの少ない面内記録型磁気記録体の
製造方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記目的
を達成すべく鋭意検討した結果、基板上への下地膜およ
びCo合金膜を形成する際、下地膜ターゲットのみに、
或いは下地膜ターゲットおよびCo合金ターゲットの両
ターゲットに印加する直流電力に高周波電力を重畳して
スパッタして成膜すると磁気異方性、モジュレーション
の極めて少ない良好な面内記録型磁気記録体が得られる
ことを知見した。
【0008】本発明は前記知見に基づいてなされたもの
であって、本発明の面内記録型磁気記録体の製造方法
は、スパッタ法で非磁性基板上に下地膜を形成し、次い
で該下地膜上にCo合金膜を形成し、該Co合金膜をエ
ピタキシャル成長させて成る面内記録型の面内記録型磁
気記録体の製造方法において、下地膜を形成する際、下
地膜ターゲットに直流電力と高周波電力を重畳して印加
してスパッタ成膜することを特徴とする。
【0009】また、下地膜ターゲットはCr、Mo、W
の単独ターゲット、或いはこれらを主成分とする合金タ
ーゲットとしてもよい。また、下地膜または/およびC
o合金膜の成膜の際に、基板に負のバイアス電圧を印加
しながら成膜してもよい。また、Co合金膜を形成する
際に、Co合金ターゲットに直流電力と高周波電力を重
畳して印加してスパッタ成膜するようにしてもよい。ま
た、ターゲットに印加する全電力中の高周波電力の割合
を3%以上、85%以下としてもよい。
【0010】非磁性基板上に下地膜およびCo合金膜を
成膜する際に、下地膜ターゲットのみ、或いは下地膜タ
ーゲットおよびCo合金ターゲットの両ターゲットに印
加する電力として、直流電力に高周波電力を重畳してス
パッタ成膜すると磁気異方性、モジュレーションの極め
て少ない良好な面内記録型磁気記録体が得られるのは次
のような理由からと考えられる。尚、基板上に形成する
下地膜をCr膜とした場合を例にして説明する。
【0011】即ち、先ず、下地のCr膜層において、C
r膜を成膜する際、基板上の各点にはターゲットから種
々の入射角度でCr原子が飛来する。そして基板上に到
達したCr原子は到達時に有していた入射エネルギーに
より基板表面状で拡散運動をし、やがてエネルギーを失
って基板上のある部分に固着される。その後同様にCr
原子が次々と飛来し、基板上のCr原子に合体し、この
合体を繰り返しながら次第に大きな粒子に成長する。と
ころが粒子がある程度の大きさ以上に成長すると主たる
入射方向に対して該粒子の裏側では影になる部分、所謂
シャドゥイングが出来る。シャドゥイングが起こり始め
ると、ある程度大きくなった粒子の裏側ではCr原子の
飛来確率が小さくなる、所謂シャドゥイングの効果が生
じる。その結果、Cr原子の主たる入射方向に対し、直
角の隣接せる粒子位置ではシャドゥイングの効果が小さ
いため粒子が合体して繋がりやすいが、主たる入射方向
に対し平行方向にはシャドゥイングの効果のため、粒子
同志が互いに分断されたままの状態になりやすい。この
ようにスパッタされ、基板上に飛来するCr原子の主た
る入射方向に対し、既に成長せる基板上のCr粒子の繋
がり方が、ある方向とそれと直交方向では差が生じる。
以上のことはCo合金粒子についても同様のことが生じ
る。
【0012】これらのCr粒子やCo合金粒子の繋がり
方の方向による差が、面内記録型磁気記録体の磁気特性
の異方性をもたらし、その結果モジュレーションが生じ
る。換言すればモジュレーションを生じさせないために
は、Cr粒子やCo合金粒子の繋がり方の不均一性を解
消すればよいことになる。
【0013】一般的によく知られているように、ひとつ
の真空成膜スパッタ装置内に複数台の高周波電力の印加
されるターゲットのカソード同志が近傍に配設されてい
る場合は、カソードに印加された高周波が互いに干渉を
起こして、膜厚分布が不均一になる可能性がある。ハー
ドディスクの場合、特に下地膜の上に形成されるCo合
金膜の膜厚均一性がその特性上非常に重要である。
【0014】従って、生産上はCo合金膜を成膜するC
o合金ターゲットに印加する電力としては直流電力を用
い、Cr膜を成膜するCrターゲットに印加する電力と
して直流電力に高周波電力を重畳する方法を用いる方が
よい。この場合、下地のCr膜、Co合金膜ともに直流
電流に高周波電力を重畳した場合に比べて磁気異方性、
モジュレーションの低減効果はやや小さくなるものの、
両者とも重畳しない従来法に比べると著しく磁気異方
性、モジュレーションは改善される。これはCo合金膜
の成膜中にはCo合金粒子はシャドゥイングを生じる
が、広く知られているようにCo合金膜は下地のCr膜
上にエピタキシャル成長するので、下地のCr粒子が高
周波電力の重畳によりほとんどランダムであれば、その
上にエピタキシャル成長するCo合金粒子もランダムに
なるためである。
【0015】
【作用】基板上に下地膜およびCo合金膜を形成する
際、下地膜ターゲットのカソードのみ、或いは下地膜タ
ーゲットおよびCo合金ターゲットの両ターゲットのカ
ソードに、直流電力に高周波電力を重畳した電力を印加
し、ターゲットをスパッタして成膜すると、直流電力の
み印加したカソードでターゲットをスパッタして成膜し
た場合に比べてターゲットにかかる実効的な自己バイア
ス電位が上昇し、かつプラズマ中のイオン化率が増加し
て基板に到達するスパッタ粒子の平均的な入射エネルギ
ーが大きくなる。そのため、低い入射エネルギーで粒子
が基板に到達した場合に比べ、高いエネルギーで入射し
た場合には基板表面での粒子の拡散運動が活発になり、
シャドゥになる部分にも下地膜の粒子やCo合金膜の粒
子が表面拡散する。従って、下地膜の粒子やCo合金粒
子の繋がり方がランダムになり、ハードディスクの磁気
異方性が発生しにくくなり、モジュレーションの発生を
押さえることが出来る。また、成膜中に基板に負のバイ
アス電圧を印加するとイオン化されたプラズマ中の粒子
がバイアス電位により加速され、より入射エネルギーが
高くなるため、よりモジュレーションの発生を小さくす
ることが出来、また、得られるディスクの保磁力も増加
させることが出来る。
【0016】
【実施例】本発明の面内記録型磁気記録体の製造方法の
具体的な実施例を比較例と共に説明する。
【0017】実施例1 成膜はターゲットとして大きさ縦18インチ、横5イン
チの長方形のCr(下地膜材)、Co−12at%Cr
−2at%Ta(Co合金膜材)、C(保護膜材)のタ
ーゲットを夫々2台ずつ両側に対向するように取り付け
た合計6台のカソードを備えたインターバック型の縦型
両面成膜スパッタ装置を用いて行った。そして縦型両面
成膜スパッタ装置内の圧力を1×10- 6Torr以下にな
るまで排気した後、Arガスを5×10- 3Torrまで導
入した。Crターゲットを取り付けたカソード(以下C
rカソードという)には1.0KWの直流電力と50W
の高周波電力(13.56MHz)を重畳した電力、C
o合金カソードを取り付けた(以下Co合金カソードと
いう)には0.8KWの直流電力と40Wの高周波電力
(13.56MHz)を重畳した電力、Cターゲットを
取り付けたカソード(以下Cカソードという)には3K
Wの直流電力を夫々印加した。
【0018】放電中は対向するターゲット間を表面がテ
スクチャー処理された非晶質NiPメッキのアルミニウ
ム製の径3.5インチの基板を搬送速度200mm/m
inで通過させ、通過させながら基板両面に夫々Cr
膜、Co−Cr−Ta膜(以下Co合金膜という)、C
膜の順で順次成膜してディスクを作製した。基板上に成
膜した各膜厚はCr膜は1000Å、Co合金膜は50
0Å、C膜は300Åであった。
【0019】基板上にCr膜、Co合金膜、C膜の順序
で各膜が形成されたディスクを縦型両面成膜装置内より
取り出し、記録再生特性、および磁気特性を測定した。
記録再生特性においてモジュレーションの評価はディス
クの一周における再生出力波形(エンベロープ)から出
力の最大値Emaxと最小値Eminから、次式で求められた
数値を指標とした(図1参照)。
【0020】
【数1】
【0021】磁気特性測定はディスクの成膜時の搬送に
おいて先頭位置(0°位置)と、上側位置(90°位
置)の2カ所の夫々において、ディスク半径35mmの
場所から大きさ8×8mmのサンプルを切り出し、いず
れもディスクの円周方向の磁気特性をVSMにより測定
し、0°位置と90°位置での保磁力(Hc)の差ΔH
cと、膜厚と残留磁化の積(TBr)の差ΔTBrから
ディスク内の磁気特性の不均一性を判断した。
【0022】作製したディスクの一周におけるエンベロ
ープを磁気ディスク記録再生特性評価装置[ナショナル
コンピュータ株式会社製、モデルRD−008]で測定
し、それを図2に示した。また、試料振動式磁力計[理
研電子社製、モデルBHV−3]で測定した0°位置の
ヒステリシスループを図3(A)に示し、また、90°
位置のヒステリシスループを図3(B)に示した。これ
らの結果、モジュレーション率は5.4 %であり、0°位
置における保磁力(Hc)は1558Oe、残留磁化の積
(TBr)は457G・μmであり、また、90°位置に
おける保磁力(Hc)は1578Oe、残留磁化の積(TB
r)は436G・μmであり、そして、保磁力(Hc)の
差ΔHcは20Oe、残留磁化の積(TBr)の差ΔTB
rは21G・μmであった。
【0023】実施例2 Crカソードに印加する電力を0.8KWの直流電力と
300Wの高周波電力(13.56MHz)を重畳した
電力とし、Co合金カソードに印加する電力を0.64
KWの直流電力と240Wの高周波電力(13.56M
Hz)を重畳した電力とした以外は前記実施例1と同様
の方法でディスクを作製した。作製したディスクのエン
ベロープを実施例1と同様の方法で測定した結果、モジ
ュレーション率は4.2%であり、また、0°位置および
90°位置の夫々のヒステリシスループを実施例1と同
様の方法で測定した結果、保磁力(Hc)の差ΔHcは
25Oe、残留磁化の積(TBr)の差ΔTBrは16G・
μmであった。 実施例3 Crカソードに印加する電力を0.88KWの直流電力
と330Wの高周波電力(13.56MHz)を重畳し
た電力とし、Co合金カソードに印加する電力を0.7
04KWの直流電力と264Wの高周波電力(13.5
6MHz)を重畳した電力とし、更に、Cr膜およびC
o合金膜の成膜中基板に300Vの負のバイアス電圧を
印加した以外は前記実施例2と同様の方法でディスクを
作製した。作製したディスクのエンベロープを実施例1
と同様の方法で測定した結果、モジュレーション率は2.
5%であり、また、0°位置および90°位置の夫々の
ヒステリシスループを実施例1と同様の方法で測定した
結果、保磁力(Hc)の差ΔHcは18Oe、残留磁化の
積(TBr)の差ΔTBrは10G・μmであった。 比較例1 Crカソードに印加する電力を1.04KWの直流電力
とし、Co合金カソードに印加する電力を0.83KW
の直流電力とした以外は前記実施例2と同様の方法でデ
ィスクを作製した。作製したディスクのエンベロープを
実施例1と同様の方法で測定し、それを図5に示した。
また、0°位置のヒステリシスループを実施例1と同様
の方法で測定し、それを図6(A)に示し、また、90
°位置のヒステリシスループを実施例1と同様の方法で
測定し、それを図6(B)に示した。これらの結果、モ
ジュレーション率は14.6%であり、0°位置における保
磁力(Hc)は1524Oe、残留磁化の積(TBr)は41
6G・μmであり、また、90°位置における保磁力
(Hc)は1770Oe、残留磁化の積(TBr)は451G
・μmであり、そして、保磁力(Hc)の差ΔHcは24
6Oe、残留磁化の積(TBr)の差ΔTBrは35G・
μmであった。
【0024】比較例2 Crカソードに印加する電力を1.7KWの高周波電力
とし、Co合金カソードに印加する電力を1.4KWの
高周波電力とした以外は前記実施例2と同様の方法でデ
ィスクを作製した。作製したディスクのエンベロープを
実施例1と同様の方法で測定し、それを図7に示した。
また、0°位置のヒステリシスループを実施例1と同様
の方法で測定し、それを図8(A)に示し、また、90
°位置のヒステリシスループを実施例1と同様の方法で
測定し、それをを図8(B)に示した。これらの結果、
モジュレーション率は73.4%であり、0°位置における
保磁力(Hc)は1310Oe、残留磁化の積(TBr)は
456G・μmであり、また、90°位置における保磁力
(Hc)は1440Oe、残留磁化の積(TBr)は296G
・μmであり、そして、保磁力(Hc)の差ΔHcは13
0Oe、残留磁化の積(TBr)の差ΔTBrは160G・
μmであった。
【0025】図2、図5および図7並びに図3、図6お
よび図8から明らかなように、ハードディスクのモジュ
レーションの発生の根拠は膜材の粒子の繋がり方の不均
一性にあることが分かる。特に長方形のターゲットを用
い、通過成膜方式で基板上に成膜してハードディスクを
作製する場合、ターゲットからの粒子の主な入射方向が
基板上の0°位置と90°位置において、夫々のディス
クの円周方向について比較した場合にスパッタ粒子の主
なる入射方向(即ち運動エネルギーを有する方向)が異
なっているため、両位置におけるシャドゥイング効果に
よるCr粒子やCo合金粒子の繋がり方も異なってしま
う。
【0026】従って、モジュレーションを低減させるに
は0°位置と90°位置においてシャドゥイング効果に
よる繋がり方の差が小さくなるよう基板に入射するCr
粒子やCo合金粒子の基板表面での表面運動(表面拡
散)を活発にし、粒子同志が繋がろうとする方向をラン
ダムにするのが効果的である。そのためには基板に入射
するCr、Co合金の入射エネルギーを出来るだけ大き
くしてやればよいことが分かる。
【0027】本発明の実施例1,2,3はカソードに印
加する電力を直流電力に高周波電力を重畳するようにし
ているため、カソードに印加する電力を直流電力のみと
した比較例1の場合、或いは印加電力を高周波電力のみ
とした比較例2の場合とは異なり、ターゲットにかかる
実効的な自己バイアス電圧が上昇し、かつプラズマ中の
イオン化率が増加して基板に到達するスパッタ粒子の平
均的な入射エネルギーが大きくなる。また、実施例2の
ように実施例1に比して直流電力に重畳する高周波電力
を大きくすると更に基板に到達するスパッタ粒子の平均
的入射エネルギーが大きくなってモジュレーション率が
低減する。また、実施例3のように成膜中に基板に負の
バイアス電圧を印加することを併せて行うと、プラズマ
中のイオン化されたCr粒子やCo合金粒子が基板のバ
イアス電位に引き寄せられるため、基板に入射する各原
子のエネルギーは更に大きくなってモジュレーション率
が更に小さくなることが分かる。
【0028】一般的によく知られているように、1つの
真空成膜スパッタ装置内で複数の高周波スパッタを行う
カソード同志が近傍に配設されている場合、スパッタ時
には互いに高周波が干渉しあって基板上に形成される膜
厚分布に異常が発生する。このことは比較例2の結果、
詳しくは、図7のように対称性のないモジュレーション
が発生していること、および図8(A)および図8
(B)からみて、Co合金膜の膜厚が異なっていること
から明らかである。これは対向した2対のカソードに印
加した高周波が互いに干渉するため、Cr膜上に形成さ
れるCo合金膜の膜厚に異常が生じたためと考えられ
る。
【0029】面内記録型磁気記録体の場合、下地となる
Cr膜の膜厚変動に対する磁気特性の変動は極めて穏や
かであるが、下地膜の上に形成されるCo合金膜の膜厚
変動に対しては媒体の磁気特性は急激に変化する。この
ようなカソードに印加した高周波が互いに干渉すること
による膜厚分布異常は常に同じように起こるとは限らな
いため、実際に面内記録型磁気記録体を生産する際に
は、このような危険を避けるようにする必要性がある。
【0030】実施例4 CrカソードおよびCo合金カソードに印加する全電力
に対する高周波電力の割合を種々変化させた以外は前記
実施例2と同様の方法で種々のディスクを作製した。作
製された夫々のディスクのエンベロープを前記実施例1
と同様の方法で測定し、その結果からモジュレーション
率を求め、それを図4に曲線Aとして示した。
【0031】実施例5 CrカソードおよびCo合金カソードに印加する全電力
に対する高周波電力の割合を種々変化させると共に、C
r膜およびCo合金膜の成膜中基板に300Vの負のバ
イアス電圧を印加した以外は前記実施例2と同様の方法
で種々のディスクを作製した。作製された夫々のディス
クのエンベロープを前記実施例1と同様の方法で測定
し、その結果からモジュレーション率を求め、それを図
4に曲線Bとして示した。
【0032】実施例6 Crカソードに印加する全電力に対する高周波電力の割
合を種々変化させ、Co合金カソードには直流電力を印
加させた以外は前記実施例2と同様の方法で種々のディ
スクを作製した。作製された夫々のディスクのエンベロ
ープを前記実施例1と同様の方法で測定し、その結果か
らモジュレーション率を求め、それを図4に曲線Cとし
て示した。
【0033】実施例7 Crカソードに印加する全電力に対する高周波電力の割
合を種々変化させ、Co合金カソードには直流電力を印
加させると共に、Cr膜およびCo合金膜の成膜中基板
に300Vの負のバイアス電圧を印加した以外は前記実
施例2と同様の方法で種々のディスクを作製した。作製
された夫々のディスクのエンベロープを前記実施例1と
同様の方法で測定し、その結果からモジュレーション率
を求め、それを図4に曲線Dとして示した。
【0034】図4から明らかなように、直流電力への高
周波電力の重畳を適用するカソード、および基板への負
のバイアス電圧の印加の有無により多少の差はあるが、
カソードに印加する全電力中の高周波電力の割合が3%
より85%の範囲内でモジュレーション率を低減させ得
ることが分かる。また、モジュレーション率を低減させ
る効果はやや少ないが、生産性、作業性等を考慮すれ
ば、Crターゲットへのスパッタ時に印加する電力のみ
に高周波電力を重畳し、Co合金ターゲットへのスパッ
タ時に印加する電力は直流電力のみとしてもよいことが
分かる。
【0035】実施例8 Co合金カソードに印加する電力を0.83KWの直流
電力のみとし、更にCr膜の成膜中のみに基板に300
Vの負のバイアス電圧を印加した以外は前記実施例2と
同様の方法でディスクを作製した。作製されたディスク
のエンベロープを実施例1と同様の方法で測定した結
果、モジュレーション率は4.0%であり、また、0°位
置および90°位置の夫々のヒステリシスループを実施
例1と同様の方法でを測定した結果、保磁力(Hc)の
差ΔHcは65Oe、残留磁化の積(TBr)の差ΔTB
rは41G・μmであった。
【0036】実施例9 Co合金カソードに印加する電力を0.91KWの直流
電力のみとし、更に下地膜の上に形成するCo合金膜の
成膜中のみに基板に300Vの負のバイアス電圧を印加
した以外は前記実施例2と同様の方法でディスクを作製
した。作製されたディスクのエンベロープを実施例1と
同様の方法で測定した結果、モジュレーション率は5.8
%であり、また、0°位置および90°位置の夫々のヒ
ステリシスループを実施例1と同様の方法でを測定した
結果、保磁力(Hc)の差ΔHcは63Oe、残留磁化の
積(TBr)の差ΔTBrは28G・μmであった。
【0037】実施例10 Crカソードに印加する電力を0.88KWの直流電力
と330Wの高周波電力を重畳して印加し、Cr膜の成
膜中のみに基板に300Vの負のバイアス電圧を印加し
た以外は前記実施例2と同様の方法でディスクを作製し
た。作製されたディスクのエンベロープを実施例1と同
様の方法で測定した結果、モジュレーション率は3.9%
であり、また、0°位置および90°位置の夫々のヒス
テリシスループを実施例1と同様の方法でを測定した結
果、保磁力(Hc)の差ΔHcは55Oe、残留磁化の積
(TBr)の差ΔTBrは20G・μmであった。
【0038】実施例11 Cr膜の上に形成するCo合金カソードに印加する電力
を0.704KWの直流電力と264Wの高周波電力を
重畳して印加し、Co合金膜の成膜中のみに基板に30
0Vの負のバイアス電圧を印加した以外は前記実施例2
と同様の方法でディスクを作製した。作製されたディス
クのエンベロープを実施例1と同様の方法で測定した結
果、モジュレーション率は3.5%であり、また、0°位
置および90°位置の夫々のヒステリシスループを実施
例1と同様の方法でを測定した結果、保磁力(Hc)の
差ΔHcは70Oe、残留磁化の積(TBr)の差ΔTB
rは34G・μmであった。
【0039】実施例12 下地膜のターゲットとしてMoターゲットを用いた以外
は前記実施例2と同様の方法でディスクを作製した。作
製されたディスクのエンベロープを実施例1と同様の方
法で測定した結果、モジュレーション率は5.1%であ
り、また、0°位置および90°位置の夫々のヒステリ
シスループを実施例1と同様の方法でを測定した結果、
保磁力(Hc)の差ΔHcは69Oe、残留磁化の積(T
Br)の差ΔTBrは22G・μmであった。
【0040】実施例13 下地膜のターゲットとしてWターゲットを用いた以外は
前記実施例2と同様の方法でディスクを作製した。作製
されたディスクのエンベロープを実施例1と同様の方法
で測定した結果、モジュレーション率は5.8%であり、
また、0°位置および90°位置の夫々のヒステリシス
ループを実施例1と同様の方法でを測定した結果、保磁
力(Hc)の差ΔHcは88Oe、残留磁化の積(TB
r)の差ΔTBrは30G・μmであった。
【0041】実施例14 下地膜のターゲットとしてCr−2at%Siから成る
Cr合金ターゲットを用いた以外は前記実施例2と同様
の方法でディスクを作製した。作製されたディスクのエ
ンベロープを実施例1と同様の方法で測定した結果、モ
ジュレーション率は4.9%であり、また、0°位置およ
び90°位置の夫々のヒステリシスループを実施例1と
同様の方法でを測定した結果、保磁力(Hc)の差ΔH
cは77Oe、残留磁化の積(TBr)の差ΔTBrは27
G・μmであった。
【0042】実施例15 下地膜のターゲットとしてMo−20at%Cr−2a
t%Siから成るMo合金ターゲットを用いた以外は前
記実施例2と同様の方法でディスクを作製した。作製さ
れたディスクのエンベロープを実施例1と同様の方法で
測定した結果、モジュレーション率は5.1%であり、ま
た、0°位置および90°位置の夫々のヒステリシスル
ープを実施例1と同様の方法でを測定した結果、保磁力
(Hc)の差ΔHcは90Oe、残留磁化の積(TBr)
の差ΔTBrは31G・μmであった。
【0043】実施例16 下地膜のターゲットとしてW−20at%Cr−2at
%Siから成るW合金ターゲットを用いた以外は前記実
施例2と同様の方法でディスクを作製した。作製された
ディスクのエンベロープを実施例1と同様の方法で測定
した結果、モジュレーション率は5.0%であり、また、
0°位置および90°位置の夫々のヒステリシスループ
を実施例1と同様の方法でを測定した結果、保磁力(H
c)の差ΔHcは79Oe、残留磁化の積(TBr)の差
ΔTBrは27G・μmであった。
【0044】実施例17 下地膜のターゲットとしてCr−2at%Siから成る
Cr合金ターゲットを用い、Crカソードに0.88K
Wの直流電力と330Wの高周波電力を重畳して印加
し、Cr合金膜の成膜中のみに基板に300Vの負のバ
イアス電圧を印加した以外は前記実施例2と同様の方法
でディスクを作製した。作製されたディスクのエンベロ
ープを実施例1と同様の方法で測定した結果、モジュレ
ーション率は4.0%であり、また、0°位置および90
°位置の夫々のヒステリシスループを実施例1と同様の
方法でを測定した結果、保磁力(Hc)の差ΔHcは37
Oe、残留磁化の積(TBr)の差ΔTBrは31G・μ
mであった。
【0045】実施例18 下地膜のターゲットとしてCr−2at%Siから成る
Cr合金ターゲットを用い、下地膜の上に形成するCo
合金カソードに0.704KWの直流電力と264Wの
高周波電力を重畳して印加し、Co合金膜の成膜中のみ
に基板に300Vの負のバイアス電圧を印加した以外は
前記実施例2と同様の方法でディスクを作製した。作製
されたディスクのエンベロープを実施例1と同様の方法
で測定した結果、モジュレーション率は5.5%であり、
また、0°位置および90°位置の夫々のヒステリシス
ループを実施例1と同様の方法でを測定した結果、保磁
力(Hc)の差ΔHcは80Oe、残留磁化の積(TB
r)の差ΔTBrは35G・μmであった。
【0046】実施例19 下地膜のターゲットとしてCr−2at%Siから成る
Cr合金ターゲットを用い、Crカソードに0.88K
Wの直流電力と330Wの高周波電力を重畳して印加
し、Co合金カソードに0.704KWの直流電力と2
64Wの高周波電力を重畳して印加し、かつCr合金膜
およびCo合金膜の成膜中に基板に300Vの負のバイ
アス電圧を印加した以外は前記実施例2と同様の方法で
ディスクを作製した。作製されたディスクのエンベロー
プを実施例1と同様の方法で測定した結果、モジュレー
ション率は2.8%であり、また、0°位置および90°
位置の夫々のヒステリシスループを実施例1と同様の方
法でを測定した結果、保磁力(Hc)の差ΔHcは21O
e、残留磁化の積(TBr)の差ΔTBrは13G・μm
であった。
【0047】実施例20 上膜のCo合金ターゲットとしてCo−30at%Ni−
7.5at%Crから成るCo合金ターゲットを用いた以
外は前記実施例2と同様の方法でディスクを作製した。
作製されたディスクのエンベロープを実施例1と同様の
方法で測定した結果、モジュレーション率は4.0%であ
り、また、0°位置および90°位置の夫々のヒステリ
シスループを実施例1と同様の方法でを測定した結果、
保磁力(Hc)の差ΔHcは38Oe、残留磁化の積(T
Br)の差ΔTBrは20G・μmであった。
【0048】実施例21 上膜のCo合金ターゲットとしてCo−10at%Cr−
12at%Ptから成るCo合金ターゲットを用いた以外
は前記実施例2と同様の方法でディスクを作製した。作
製されたディスクのエンベロープを実施例1と同様の方
法で測定した結果、モジュレーション率は4.8%であ
り、また、0°位置および90°位置の夫々のヒステリ
シスループを実施例1と同様の方法でを測定した結果、
保磁力(Hc)の差ΔHcは81Oe、残留磁化の積(T
Br)の差ΔTBrは18G・μmであった。
【0049】実施例22 上膜のCo合金ターゲットとしてCo−30at%Ni−
7.5at%Crから成るCo合金ターゲットを用い、該
Co合金カソードに印加する電力を0.83KWの直流
電力とした以外は前記実施例2と同様の方法でディスク
を作製した。作製されたディスクのエンベロープを実施
例1と同様の方法で測定した結果、モジュレーション率
は4.1%であり、また、0°位置および90°位置の夫
々のヒステリシスループを実施例1と同様の方法でを測
定した結果、保磁力(Hc)の差ΔHcは29Oe、残留
磁化の積(TBr)の差ΔTBrは30G・μmであっ
た。
【0050】実施例23 上膜のCo合金ターゲットとしてCo−30at%Ni−
7.5at%Crから成るCo合金ターゲットを用い、該
Co合金カソードに印加する電力を0.83KWの直流
電力とし、Crカソードに0.88KWの直流電力と3
30Wの高周波電力を重畳して印加し、更にCr膜の成
膜中のみに基板に300Vの負のバイアス電圧を印加し
た以外は前記実施例2と同様の方法でディスクを作製し
た。作製されたディスクのエンベロープを実施例1と同
様の方法で測定した結果、モジュレーション率は4.3%
であり、また、0°位置および90°位置の夫々のヒス
テリシスループを実施例1と同様の方法でを測定した結
果、保磁力(Hc)の差ΔHcは50Oe、残留磁化の積
(TBr)の差ΔTBrは23G・μmであった。
【0051】実施例24 下地膜のターゲットとしてCr−2at%Siから成る
Cr合金ターゲットを用い、上膜のCo合金ターゲット
としてCo−30at%Ni−7.5at%Crから成るC
o合金ターゲットを用いた以外は前記実施例2と同様の
方法でディスクを作製した。作製されたディスクのエン
ベロープを実施例1と同様の方法で測定した結果、モジ
ュレーション率は4.3%であり、また、0°位置および
90°位置の夫々のヒステリシスループを実施例1と同
様の方法でを測定した結果、保磁力(Hc)の差ΔHc
は54Oe、残留磁化の積(TBr)の差ΔTBrは33G
・μmであった。
【0052】実施例25 下地膜のターゲットとしてCr−2at%Siから成る
Cr合金ターゲットを用い、上膜のCo合金ターゲット
としてCo−30at%Ni−7.5at%Crから成るC
o合金ターゲットを用い、該Co合金カソードに印加す
る電力を0.83KWの直流電力とし、Crカソードに
0.88KWの直流電力と330Wの高周波電力を重畳
して印加し、更にCr合金膜の成膜中のみに基板に30
0Vの負のバイアス電圧を印加した以外は前記実施例2
と同様の方法でディスクを作製した。作製されたディス
クのエンベロープを実施例1と同様の方法で測定した結
果、モジュレーション率は4.0%であり、また、0°位
置および90°位置の夫々のヒステリシスループを実施
例1と同様の方法でを測定した結果、保磁力(Hc)の
差ΔHcは90Oe、残留磁化の積(TBr)の差ΔTB
rは16G・μmであった。
【0053】実施例26 下地膜のターゲットとしてCr−2at%Siから成る
Cr合金ターゲットを用い、上膜のCo合金ターゲット
としてCo−30at%Ni−7.5at%Crから成るC
o合金ターゲットを用い、該Co合金カソードに印加す
る電力を0.91KWの直流電力とし、更に下地膜の上
に形成するCo合金膜の成膜中のみに基板に300Vの
負のバイアス電圧を印加した以外は前記実施例2と同様
の方法でディスクを作製した。作製されたディスクのエ
ンベロープを実施例1と同様の方法で測定した結果、モ
ジュレーション率は5.7%であり、また、0°位置およ
び90°位置の夫々のヒステリシスループを実施例1と
同様の方法でを測定した結果、保磁力(Hc)の差ΔH
cは67Oe、残留磁化の積(TBr)の差ΔTBrは31
G・μmであった。
【0054】前記実施例では下地膜ターゲットのみに、
或いは下地膜ターゲットおよびCo合金ターゲットの両
ターゲットに印加する直流電力に重畳する高周波電力の
周波数を13.56MHzとしたが、本発明はこれに限
定されるものではなく、数キロヘルツから数百メガヘル
ツの高周波電力を直流電力に重畳することにより、カソ
ードの自己バイアス電圧を増加させる周波数か、或いは
プラズマ中のイオン化効率を高く出来る周波数であれば
よい。
【0055】
【発明の効果】本発明法によるときは、基板上に形成す
る下地膜のターゲットに印加する電力として直流電力に
高周波電力を重畳した電力を用いるようにしたので、基
板上に入射する下地膜粒子のエネルギーを高めて、基板
上での下地膜粒子の表面拡散を促進させることが出来
て、下地膜粒子の繋がり方の不均一性を低減することが
出来るため、ディスクの磁気異方性、モジュレーション
の少ない面内記録型磁気記録体を容易に製造することが
出来る効果がある。
【0056】また、下地膜または/Co合金膜の成膜中
に基板に負のバイアス電圧を印加しながら成膜すれば、
基板上に入射する粒子のエネルギーが更に高くなり、表
面拡散をより促進出来るのでモジュレーションを小さく
する効果がある。
【0057】また、下地膜上にCo合金膜を形成する
際、Co合金ターゲットに直流電力と高周波電力を重畳
して印加すれば、下地膜の粒子の繋がり方をランダムに
するだけではなく、Co粒子の繋がり方もランダムに出
来るので、粒子の繋がり方が非常に均一になり、モジュ
レーションを低くする効果がある。
【0058】また、ターゲットに印加する全電力中の高
周波電力の割合を3〜85%とすれば、安定してモジュ
レーションを低下出来る効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 モジュレーションが発生した面内記録型磁気
記録体のエンベロープの1例、
【図2】 本発明の1実施例で作成した面内記録型磁気
記録体のエンベロープ、
【図3】 本発明の1実施例で作成した面内記録型磁気
記録体のヒステリシスループ、(A)はディスクの0°
位置で測定したヒステリシスループ、(B)はディスク
の90°位置で測定したヒステリシスループ、
【図4】 本発明の他の実施例で作成した面内記録型磁
気記録体のモジュレーション率と全電力中の高周波電力
の割合との関係を示す特性線図、
【図5】 従来法で作成した面内記録型磁気記録体のエ
ンベロープ、
【図6】 従来法で作成した面内記録型磁気記録体のヒ
ステリシスループ、(A)はディスクの0°位置で測定
したヒステリシスループ、(B)はディスクの90°位
置で測定したヒステリシスループ、
【図7】 従来法の他の方法で作成した面内記録型磁気
記録体のエンベロープ、
【図8】 従来法の他の方法で作成した面内記録型磁気
記録体のヒステリシスループ、(A)はディスクの0°
位置で測定したヒステリシスループ、(B)はディスク
の90°位置で測定したヒステリシスループ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石川 道夫 千葉県山武郡山武町横田523 日本真空技 術株式会社千葉超材料研究所内 (72)発明者 太田 賀文 千葉県山武郡山武町横田523 日本真空技 術株式会社千葉超材料研究所内 (72)発明者 白 忠烈 千葉県山武郡山武町横田523 日本真空技 術株式会社千葉超材料研究所内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スパッタ法で非磁性基板上に下地膜を形
    成し、次いで該下地膜上にCo合金膜を形成し、該Co
    合金膜をエピタキシャル成長させて成る面内記録型磁気
    記録体の製造方法において、下地膜を形成する際、下地
    膜ターゲットに直流電力と高周波電力を重畳して印加し
    てスパッタ成膜することを特徴とする面内記録型磁気記
    録体の製造方法。
  2. 【請求項2】 下地膜ターゲットはCr、Mo、Wの単
    独ターゲット、或いはこれらを主成分とする合金ターゲ
    ットであることを特徴とする請求項第1項に記載の面内
    記録型磁器記録体の製造方法。
  3. 【請求項3】 下地膜または/およびCo合金膜の成膜
    中に基板に負のバイアス電圧を印加しながら成膜するこ
    とを特徴とする請求項第1項または第2項に記載の面内
    記録型磁気記録体の製造方法。
  4. 【請求項4】 Co合金膜を形成する際、Co合金ター
    ゲットに直流電力と高周波電力を重畳して印加してスパ
    ッタ成膜することを特徴とする請求項第1項ないし第3
    項のいずれか1項に記載の面内記録型磁気記録体の製造
    方法。
  5. 【請求項5】 ターゲットに印加する全電力中の高周波
    電力の割合が3%以上、85%以下であることを特徴と
    する請求項第1項ないし第4項のいずれか1項に記載の
    面内記録型磁気記録体の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2016008307A (ja) * 2014-06-20 2016-01-18 日産自動車株式会社 絶縁性基材への導電性dlc層のコーティング装置および方法

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