JPH0612650A - 磁気記録媒体およびその製造方法 - Google Patents
磁気記録媒体およびその製造方法Info
- Publication number
- JPH0612650A JPH0612650A JP16913292A JP16913292A JPH0612650A JP H0612650 A JPH0612650 A JP H0612650A JP 16913292 A JP16913292 A JP 16913292A JP 16913292 A JP16913292 A JP 16913292A JP H0612650 A JPH0612650 A JP H0612650A
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- Japan
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- magnetic recording
- magnetic
- atomic
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- Magnetic Record Carriers (AREA)
- Manufacturing Of Magnetic Record Carriers (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 磁気により信号の記録、再生を行う磁気記録
媒体およびその製造方法である。 【構成】 非磁性基体に、8〜16原子%のCr、1.
5〜6原子%のTa、0.01〜2原子%のY、残部が
実質的にCoからなる磁気記録層を設けたもの、並びに
該磁気記録媒体をマグネトロンスパッタリング法により
製造する方法およびそのための同組成からなるターゲッ
トである。 【効果】 Co−Cr−Ta−Y合金をターゲットとし
て用いたことにより比透磁率がかなり低くなり、その結
果歩留りが向上する。磁気記録層の磁気特性はCo−C
r−Ta組成の場合とほぼ同一の値を示し、優れてい
る。
媒体およびその製造方法である。 【構成】 非磁性基体に、8〜16原子%のCr、1.
5〜6原子%のTa、0.01〜2原子%のY、残部が
実質的にCoからなる磁気記録層を設けたもの、並びに
該磁気記録媒体をマグネトロンスパッタリング法により
製造する方法およびそのための同組成からなるターゲッ
トである。 【効果】 Co−Cr−Ta−Y合金をターゲットとし
て用いたことにより比透磁率がかなり低くなり、その結
果歩留りが向上する。磁気記録層の磁気特性はCo−C
r−Ta組成の場合とほぼ同一の値を示し、優れてい
る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、磁気により信号の記
録、再生を行う磁気記録媒体およびその製造方法に関す
る。
録、再生を行う磁気記録媒体およびその製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年、磁気ディスクは、小型化、大容量
化が急速に進められている。磁気ディスク磁気記録媒体
として高密度化の要求が高く、これを具現化するものと
して、磁気記録層の高保磁力化、薄膜化がされている。
磁気ディスクへの磁気記録層の形成方法は、塗布法、メ
ッキ法からマグネトロンスパッタリング法になり、これ
が現在主流になっている。
化が急速に進められている。磁気ディスク磁気記録媒体
として高密度化の要求が高く、これを具現化するものと
して、磁気記録層の高保磁力化、薄膜化がされている。
磁気ディスクへの磁気記録層の形成方法は、塗布法、メ
ッキ法からマグネトロンスパッタリング法になり、これ
が現在主流になっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】マグネトロンスパッタ
リング法により非磁性基体の表面に磁気記録層を形成す
る際に用いられるターゲットは、磁気記録層とほぼ同一
組成の強磁性体である。また、マグネトロンスパッタリ
ング法では、ターゲットの背面から磁界を印加し、ター
ゲット表面に発生した磁場中でスパッタリングするので
あるが、ターゲットが強磁性体の場合、表面磁場が不均
一になり、ターゲットは部分的にスパッタリングされ
る。したがって、ターゲットがスパッタリングに有効利
用できる部分は限定され、その歩留はかなり悪く、Ca
−Cr−Ta系ゲットの場合5〜10%程度である。
リング法により非磁性基体の表面に磁気記録層を形成す
る際に用いられるターゲットは、磁気記録層とほぼ同一
組成の強磁性体である。また、マグネトロンスパッタリ
ング法では、ターゲットの背面から磁界を印加し、ター
ゲット表面に発生した磁場中でスパッタリングするので
あるが、ターゲットが強磁性体の場合、表面磁場が不均
一になり、ターゲットは部分的にスパッタリングされ
る。したがって、ターゲットがスパッタリングに有効利
用できる部分は限定され、その歩留はかなり悪く、Ca
−Cr−Ta系ゲットの場合5〜10%程度である。
【0004】本発明は以上述べた課題を解決するために
なされたものであって、その第一の目的は、高密度化で
きる磁気記録媒体すなわち磁気特性の優れたターゲット
を得ることである。第二の目的は、ターゲットの磁場の
不均一性を材質的に解決するものである。すなわち、タ
ーゲットの強磁性を非磁性にできるだけ近づければ、比
透磁率は小さくなって磁場は均一化され、ターゲットの
歩留の向上をはかることである。
なされたものであって、その第一の目的は、高密度化で
きる磁気記録媒体すなわち磁気特性の優れたターゲット
を得ることである。第二の目的は、ターゲットの磁場の
不均一性を材質的に解決するものである。すなわち、タ
ーゲットの強磁性を非磁性にできるだけ近づければ、比
透磁率は小さくなって磁場は均一化され、ターゲットの
歩留の向上をはかることである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記課題を解
決するためのもので、非磁性体と磁気記録層からなる磁
気記録媒体において、磁気記録層が8〜16原子%のC
r、1.5〜6原子%のTa、0.01〜2原子%の
Y、残部が実質的にCoからなることを特徴とする磁気
記録媒体および上記組成の磁気記録層をマグネトロンス
パッタリング法により形成する方法並びに、マグネトロ
ンスパッタリングに用いる上記と同組成のターゲットで
ある。
決するためのもので、非磁性体と磁気記録層からなる磁
気記録媒体において、磁気記録層が8〜16原子%のC
r、1.5〜6原子%のTa、0.01〜2原子%の
Y、残部が実質的にCoからなることを特徴とする磁気
記録媒体および上記組成の磁気記録層をマグネトロンス
パッタリング法により形成する方法並びに、マグネトロ
ンスパッタリングに用いる上記と同組成のターゲットで
ある。
【0006】現在、磁気記録媒体の形成に使用されてい
るターゲットの比透磁率は40以上である。本発明者
は、Co−Cr−Ta系で磁気記録媒体の保磁力・残留
磁束密度の磁気特性を損なわずに、比透磁率は20以下
にする組成について鋭意研究した結果、Yを0.01〜
2原子%の範囲に包含させることが有効であることを見
出し上記本発明に到達した。
るターゲットの比透磁率は40以上である。本発明者
は、Co−Cr−Ta系で磁気記録媒体の保磁力・残留
磁束密度の磁気特性を損なわずに、比透磁率は20以下
にする組成について鋭意研究した結果、Yを0.01〜
2原子%の範囲に包含させることが有効であることを見
出し上記本発明に到達した。
【0007】本発明における磁気記録層並びにその形成
用ターゲットにおける成分の限定理由は次の通りであ
る。
用ターゲットにおける成分の限定理由は次の通りであ
る。
【0008】Cr:Crは磁気特性の保持力を高くする
のに有用な元素であるが、8原子%未満では磁気記録媒
体に必要な保持力が得られず、16原子%を越えて添加
しても保磁力は高くならず、残留磁束密度を阻害するた
め、その範囲を8〜16原子%とした。特に保磁力の向
上に最適な範囲は11〜13%である。
のに有用な元素であるが、8原子%未満では磁気記録媒
体に必要な保持力が得られず、16原子%を越えて添加
しても保磁力は高くならず、残留磁束密度を阻害するた
め、その範囲を8〜16原子%とした。特に保磁力の向
上に最適な範囲は11〜13%である。
【0009】Ta:Taは磁気特性の保磁力を高くする
のに有用な元素であり、1.5原子%未満では磁気記録
媒体に必要な保磁力は得られず、6原子%を越えて添加
しても保磁力は高くならず、残留磁束密度を阻害するた
め、その範囲を1.5〜6原子%とした。特に保磁力・
残留磁束密度の向上に最適な範囲は2〜5原子%であ
る。
のに有用な元素であり、1.5原子%未満では磁気記録
媒体に必要な保磁力は得られず、6原子%を越えて添加
しても保磁力は高くならず、残留磁束密度を阻害するた
め、その範囲を1.5〜6原子%とした。特に保磁力・
残留磁束密度の向上に最適な範囲は2〜5原子%であ
る。
【0010】Y:Yはターゲットの比透磁率を小さくす
るのに有用な元素であるが、0.01原子%未満ではそ
の効果がなく、2原子%を越えて添加しても、ターゲッ
トの比透磁率は小さくならず、磁気記録媒体の残留磁束
密度を阻害するため、その範囲を0.01〜2原子%と
した。特に比透磁率を小さくし残留磁束密度の向上に最
適な範囲は、0.05〜0.5原子%である。
るのに有用な元素であるが、0.01原子%未満ではそ
の効果がなく、2原子%を越えて添加しても、ターゲッ
トの比透磁率は小さくならず、磁気記録媒体の残留磁束
密度を阻害するため、その範囲を0.01〜2原子%と
した。特に比透磁率を小さくし残留磁束密度の向上に最
適な範囲は、0.05〜0.5原子%である。
【0011】本発明の磁気記録層並びにその製造用のタ
ーゲットは以上のような成分を有するものであるが、こ
れらの成分をCo中に含有させたものをターゲットとし
て、通常のマグネトロンスパッタリング法により非磁性
基体の表面に磁気記録層を形成すれば、磁気特性は損な
わずに、しかも製造時のターゲットの歩留りも従来より
大巾に向上する。
ーゲットは以上のような成分を有するものであるが、こ
れらの成分をCo中に含有させたものをターゲットとし
て、通常のマグネトロンスパッタリング法により非磁性
基体の表面に磁気記録層を形成すれば、磁気特性は損な
わずに、しかも製造時のターゲットの歩留りも従来より
大巾に向上する。
【0012】
【実施例】表1に示す試料A,Bを真空溶解し、10k
gのインゴットを作成した。そして、1,200℃×1
0時間熱処理して、鍛造、切断して6インチφ×3mm
tのターゲットを作成した。そのターゲットの磁気特性
を表1に併せて示す。比透磁率について、試料Aが4
6.0に対し、試料Bは14.4であり、Yを添加した
本発明の場合の方がかなり小さいことがわかる。
gのインゴットを作成した。そして、1,200℃×1
0時間熱処理して、鍛造、切断して6インチφ×3mm
tのターゲットを作成した。そのターゲットの磁気特性
を表1に併せて示す。比透磁率について、試料Aが4
6.0に対し、試料Bは14.4であり、Yを添加した
本発明の場合の方がかなり小さいことがわかる。
【0013】
【表1】
【0014】上記ターゲットを使用してマグネトロンス
パッタリング法により磁気記録層を作成した。スパッタ
条件はベース真空度5×10-7Torr、5×10-3T
orr、Ar雰囲気中とした。得られた磁気記録層の磁
気特性を測定した結果、表2に示すとおりであった。
パッタリング法により磁気記録層を作成した。スパッタ
条件はベース真空度5×10-7Torr、5×10-3T
orr、Ar雰囲気中とした。得られた磁気記録層の磁
気特性を測定した結果、表2に示すとおりであった。
【0015】
【表2】
【0016】表2の結果から明らかなとおり、本発明で
はYの添加にもかかわらず磁気特性はほぼ同一の値であ
ることがわかる。そして、ターゲットの歩留りを測定し
た結果、試料Aは9%であったのに対し、試料Bは25
%となり、本発明では16%向上した。
はYの添加にもかかわらず磁気特性はほぼ同一の値であ
ることがわかる。そして、ターゲットの歩留りを測定し
た結果、試料Aは9%であったのに対し、試料Bは25
%となり、本発明では16%向上した。
【0017】
【発明の効果】本発明は、Co−Cr−Ta系合金にY
を添加することによりターゲットの比透磁率がかなり低
くなり、その結果歩留りが向上した。磁気記録層の磁気
特性は、Yの有無にかかわらず、ほぼ同一の値を示し、
優れている。
を添加することによりターゲットの比透磁率がかなり低
くなり、その結果歩留りが向上した。磁気記録層の磁気
特性は、Yの有無にかかわらず、ほぼ同一の値を示し、
優れている。
Claims (4)
- 【請求項1】 非磁性基体と磁気記録層からなる磁気記
録媒体において、磁気記録層が8〜16原子%のCr、
1.5〜6原子%のTa、0.01〜2原子%のY、残
部が実質的にCoからなることを特徴とする磁気記録媒
体。 - 【請求項2】 非磁性基体上に、8〜16原子%のC
r、1.5〜6原子%のTa、0.01〜2原子のY、
残部が実質的にCoからなる磁気記録層をマグネトロン
スパッタリング法により形成することを特徴とする磁気
記録媒体の製造方法。 - 【請求項3】 8〜16原子%のCr、1.5〜6原子
%のTa、0.01〜2原子%のY、残部が実質的にC
oからなるターゲットを用いてマグネトロンスパッタリ
ングする請求項2記載の磁気記録媒体の製造方法。 - 【請求項4】 8〜16原子%のCr、1.5〜6原子
%のTa、0.01〜2原子%のY、残部が実質的にC
oからなることを特徴とするマグネトロンスパッタリン
グ用ターゲット。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16913292A JPH0777020B2 (ja) | 1992-06-26 | 1992-06-26 | 磁気記録媒体およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16913292A JPH0777020B2 (ja) | 1992-06-26 | 1992-06-26 | 磁気記録媒体およびその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0612650A true JPH0612650A (ja) | 1994-01-21 |
JPH0777020B2 JPH0777020B2 (ja) | 1995-08-16 |
Family
ID=15880879
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP16913292A Expired - Lifetime JPH0777020B2 (ja) | 1992-06-26 | 1992-06-26 | 磁気記録媒体およびその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0777020B2 (ja) |
-
1992
- 1992-06-26 JP JP16913292A patent/JPH0777020B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0777020B2 (ja) | 1995-08-16 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 19960423 |