JPH06125537A - 画像符号化時における符号量制御方式 - Google Patents

画像符号化時における符号量制御方式

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JPH06125537A
JPH06125537A JP27412792A JP27412792A JPH06125537A JP H06125537 A JPH06125537 A JP H06125537A JP 27412792 A JP27412792 A JP 27412792A JP 27412792 A JP27412792 A JP 27412792A JP H06125537 A JPH06125537 A JP H06125537A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 画像の構成単位である1フレームの1/Sを
処理単位とし、さらにその処理単位を複数の画素ブロッ
クに分割するような画像符号化を行う場合、その処理単
位毎に発生する符号量を予め定めた値を上限として、各
ブロック毎に最適な符号化パラメータQk を選択して符
号化し、総符号量、量子化誤差の総和を最適化する。 【構成】 K種類の前置符号化器1によって各ブロック
の量子化誤差と符号長とを計測することによって、画像
全体の量子化誤差、符号長の分布を得た後、この分布に
基づいて、画像全体として、最も量子化誤差が少なく、
かつ、設定符号量に最も近い符号量となるように、各ブ
ロックに対する最適な符号化パラメータQk を持つ前置
符号化器1の番号を決定してこの決定結果に基づいて前
記前置符号化器1に各々対応する各後置符号化器11の
1つを選択して前記ブロックを符号化する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、画像の構成単位である
1フレームの1/S(サブフレーム)を処理単位とする
ような画像符号化を行う場合、その処理単位毎に発生す
る符号量を予め定めた値を上限とするように固定制御す
る画像符号化時における符号量制御方式に係わり、特に
動画像蓄積メディア(例えば、カセット型ディジタルV
TRなど)のための動画像符号化や、静止画像蓄積メデ
ィア(例えば、ディジタルスチールカメラなど)のため
の静止画像符号化などに応用可能な画像符号化時におけ
る符号量制御方式に関する。
【0002】[発明の概要]本発明は、動画像蓄積メデ
ィア(例えば、カセット型ディジタルVTRなど)のた
めの動画像符号化や静止画像蓄積メディア(例えば、デ
ィジタルスチールカメラなど)のための静止画像符号化
において、画像の構成単位である1フレームの1/S
(以下「サブフレーム」と呼ぶ。Sは自然数でS≧1、
例えば、TV信号での1フィールドはS=2のときの1
サブフレームである。)を処理単位とし、さらに1サブ
フレームを複数の画素ブロックに分割するような画像符
号化を行う場合、その処理単位である1サブフレーム毎
に発生する符号量を予め定めた値を上限とするように固
定制御する方式(固定長符号制御方式)であり、各ブロ
ック毎に最適な符号化パラメータQk を選択して符号化
し総符号量、量子化誤差の総和を最適化する。
【0003】
【従来の技術】
《動画像蓄積メディアの動画像符号化における固定長符
号化の必要性》一般に、動画像の伝送や、編集を伴わな
い場合の動画像記録においては、画像の構成単位である
個々のフレーム/フィールドに対応する符号量が、必ず
しもフレーム/フィールド毎に一定である必要はない。
そのため、この目的のための動画像符号化方式(MPE
Gなど)では、フレーム/フィールド間の画像相関を利
用するなどして、画像1枚ごとには必ずしも符号量が一
定とはならないが、符号化の対象となる動画像全体に対
して所望の一定レートの圧縮率を実現する方式(レート
一定型符号制御方式)が用いられる。
【0004】この方式では、所望の符号レートの実現法
としては、発生した符号をFIFO型のバッファに書き
込み、所望のレートでコンスタントに読み出すことによ
り行われる。この場合、FIFO型のバッファがアンダ
ーフローやオーバーフローを起こさない様に(理想的に
は、バッファの占有量が常にほぼ1/2となるよう
に)、符号化パラメータを制御することになる。この制
御はFIFO型バッファの最大容量をある程度、大きく
しておけば、容易にかつ確実に行える。
【0005】ところが、カセット型ディジタルVTRな
どの動画像蓄積メディアにおいては、単に動画像全体の
記録・再生を行うだけでなく、その中の特定のフレーム
の切り出しや、フレーム/フィールド単位での編集が必
要となる。このような編集においては、言うまでもな
く、メディア上に記録されている符号化データを画像に
復号することなく、符号化データのままで編集すること
が、画質劣化の防止、編集実行時間の短縮化の観点から
必要で、したがって、フレーム/フィールドを処理単位
として固定長符号化することが望まれる。
【0006】さらに、ディジタルVTRにおいては、画
像の構成単位である1フレーム/1フィールドを複数の
トラックに渡って記録することが多く、1トラックに相
当する画像を、画像符号化の処理単位とすることも考え
られる。
【0007】以上の説明から明らかなように、動画像蓄
積メディアのための動画像符号化では、画像の構成単位
である1フレームの1/S(サブフレーム。Sは自然数
でS≧1)を符号化の手順が完結する処理単位とし、か
つ、処理単位毎に発生する符号量が一定化される方式
(固定長符号制御方式)の採用が必須の条件となる。
【0008】《従来の固定長符号化技法》以下、画像符
号化方式を、サブフレームを単位として以下に示す、 直交変換(DCT等)+スカラー量子化+可変長符号
(エントロピー符号)…(1) を行う場合を例にして説明する。
【0009】この場合、符号化は、サブフレーム内の縦
m画素×横n画素のm×n画素ブロックを単位として行
われ、可変長符号が生成される。
【0010】すなわち、この1ブロック毎に、直交変換
による変換係数がm×n個得られ、これを量子化してm
×n個の整数の組を得て、この整数の組を可変長符号に
変換する。
【0011】この手順から分かるように、変換係数をい
かに量子化するかが、画質(量子化雑音)と、生成され
る可変長符号の量(圧縮率)の両者とを決定する重要な
ファクターとなる。
【0012】一般の画像を対象とするDCTなどの直交
変換では、エネルギーが低次の変換係数に集中する、と
いう実験的事実が知られている。この事実に基づき、変
換係数に対する上記量子化は、次低の変換係数ほど細か
く量子化し、高次の変換係数ほど荒く量子化するような
量子化器を用いるのが普通である。
【0013】ところが、上記のエネルギーの低次係数へ
の集中度合は、符号化の対象となる画像によって異なる
ため、量子化器を固定化すると、画像によって、最終的
に得られる符号(可変長符号)の総量が異なる。すなわ
ち、細かい絵柄の場合、符号量が増加し、平坦な部分の
多い絵柄では符号量が減少する。
【0014】このため、伝送のための動画像画像符号化
などでは、一定の符号レートを実現するのに、前述した
ように、符号を蓄積するFIFO型のバッファを用い、
バッファの占有量を監視して、スカラ量子化器の「荒
さ」を制御する方法が用いられている。この場合、複数
のフレーム/フィールドに渡る符号量の平均値として、
所定の符号レートが実現できておればよい。
【0015】ところが、ここで問題としているサブフレ
ーム内固定長符号化方式においては、符号化の処理単位
(1サブフレーム)当たりの符号量が、厳密に所定の符
号量以下でなければならないので、このようなバッファ
制御は利用できない。
【0016】このように、従来の固定制御で多く用いら
れている方式は、画素ブロックに対する直交変換の結果
から、その符号量を予測する「予測関数」を用意し、そ
れに基づいて、そのブロックに適用すべき、量子化器の
「荒さ」を決定するものである。
【0017】《従来の符号量予測関数の例(アクテイビ
テイによる符号量予測)》従来よく用いられる符号量予
測関数は、m×n画素単位の1ブロック当たりのエント
ロピー符号の量を予測するものであり、一般には、1ブ
ロック当たりのアクテイビテイA(直交変換係数のう
ち、DC成分以外の変換係数の自乗和、すなわちACエ
ネルギー)と、量子化器の「荒さ」を制御する符号化パ
ラメータQとなるスカラー量Q(例えば、JPEGにお
けるQファクター)の関数、 f(Q,A) …(2) として表される場合が多い。この符号量予測関数f
(Q,A)を理論的に求める手段はもとよりないので、
現実的に行われる方法としては、標準的と思われる複数
の画像に対して、何通りかのスカラー量Qについて符号
化を行い、個々のブロックでのアクテイビテイAと、エ
ントロピー符号の量bとを実測し、これら多数の実測値
の組の集合、 {(A,Q,b)} …(3) から内挿することにより、符号量予測関数、 b=f(A,Q) …(4) あるいは、この関数をスカラー量Qについて解いたもの
(符号化パラメータ予測関数) Q=g(b,A) …(5) を作成する。そして、符号化器では、あるブロックの符
号化パラメータQについて、そのブロックに割り当てる
ことが許されている符号量bと、そのブロックについて
のアクテイビテイAから、符号化パラメータ予測関数Q
=g(b,A)により、符号化パラメータQを決定す
る。
【0018】しかしながら、この場合、最大の問題は、
「汎用性で効率的な予測関数」が用意できるかという点
にある。
【0019】すなわち、画像の種類によらずに、与えら
れた符号量の枠内で、画像全体の符号化誤差が最も少な
くなるように、各ブロックへの符号割り当てができるよ
うな予測関数が必要なのであるが、予測関数の作成に使
用した画像以外の画素については、その予測値は保証の
限りではない。その結果、標本画像を使って求めた符号
化パラメータ予測関数g(b,A)によって一般画像を
実際に符号化したときの符号量は、設定符号量に対し
て、さほど一致しない。そのため、所定の符号量にまで
いたらない過少な符号の生成(アンダーフロー)や、逆
に所定の量を越えた符号の生成(オーバーフロー)が常
に発生する。
【0020】前者の場合、本来実現できるかも知れない
画質を下回る画質となるが、破綻的ではない。
【0021】ところが、後者の場合、なんらかの「符号
切捨て処理」を行うことが必須となる。すなわち、符号
量を減らすべきブロックを選び出し、それらブロックの
符号化パラメータを変更することで、符号量を減らし
(その結果、それらブロックでは画質は低下することは
避けられないが)、全体の符号量が所定の値におさまる
様な調整を行う。
【0022】一般に、符号化画像に関しては、アクテイ
ビテイ、符号量、量子化誤差には比例的な関係があると
いう実験的事実がある。このことから、このような符号
量制御は、アクテイビテイを指標として用いることによ
る量子化誤差の間接的な制御を行っているものと理解さ
れる。
【0023】すなわち、この方式は必ずしも、その符号
量で最大限達成できるはずの最良(量子化誤差が少な
い)の画素の実現を直接的に目指している、というわけ
ではないことになる。
【0024】
【発明が解決しようとする課題】以上述べてきたことか
ら分かるように、このような予測関数を用いる符号量制
御方式の問題点は、次の2つに要約される。
【0025】その1つは、予測関数の精度があまり高く
はないので、破綻を回避するための「切捨て処理」にか
なりの重点を置く必要がある。そのため、ブロックによ
る画質のばらつきが発生し、結果として、画質を安定的
に制御できない。
【0026】他の1つは、最良な画質(量子化誤差の最
小化)の実現を直接に目指す制御とは言えない。
【0027】本発明は上記の事情に鑑み、各ブロックの
量子化誤差と符号長とを計測することによって、画像全
体の(量子化誤差、符号長)の分布を得たのち、この分
布に基づいて、画像全体として、最も量子化誤差が少な
く、かつ、設定符号量に最も近い符号量となるように、
各ブロックに対する最適な符号化パラメータQを決定す
る画像符号化時における符号量制御方式を提供すること
を目的としている。
【0028】すなわち、本発明は与えられた設定符号量
の枠を目いっぱい使って、最も量子化誤差が少なくなる
ように、ブロックの量子化誤差を直接の指標として使っ
て、各ブロックへの最適符号化割り当てを実現するもの
で、各ブロックへの符号化パラメータの選択を、画像全
体の画質と符号量とをにらみながら決定し、さらに非常
に高い精度で安定的に設定符号量を達成し、これによっ
て破綻的なオーバーフロー発生の危険を著しく少なくす
ることができる画像符号化時における符号量制御方式を
提供することを目的としている。
【0029】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに本発明に係る画像符号化時における符号量制御方式
は、符号化対象となる画像をブロックの集合に変換した
後、それらブロック1つ毎に可変長符号を生成する符号
化方式において、ブロック単位の可変長符号化器C(k)
をK種類用意し、あるブロックiに対してC(k) を適用
した場合に発生する可変長符号の長さをb(i,k) 、その
ブロックの符号化誤差をe(i,k) 、ブロックの添字集合
{1,…,N}から符号化器の添字集合{1,…,K}
への対応を与える写像をψとするとき、2N個の可変長
符号の長さをb(i,k) 、そのブロックの符号化誤差をe
(i,k) を変数とする評価関数Fを最小化することで、符
号量の総和b(1, ψ(1))+…+b(i, ψ(i))+…+b
(N, ψ(N))が予め設定した符号量B0 に等しくなるよう
に、各ブロックに対する符号化器に割り当てる写像ψを
決定すること特徴としている。
【0030】
【作用】上記の構成において、ブロック単位の可変長符
号化器C(k) をk種類用意し、あるブロックiに対して
C(k) を適用した場合に発生する可変長符号の長さをb
(i,k) 、そのブロックの符号化誤差をe(i,k) 、ブロッ
クの添字集合{1,…,N}から符号化器の添字集合
{1,…,K}への対応を与える写像をψとするとき、
2N個の可変長符号の長さをb(i,k) 、そのブロックの
符号化誤差をe(i,k) を変数とする評価関数Fを最小化
することで、符号量の総和b(1, ψ(1))+…+b(i, ψ
(i))+…+b(N, ψ(N))が予め設定した符号量B0 に等
しくなるように、各ブロックに対する符号化器に割り当
てる写像ψを決定することにより、最適な符号化パラメ
ータでブロックを符号化し、これによって総符号量、量
子化誤差の総和を最適化する。
【0031】
【実施例】
《本発明の基本原理》まず、最適符号割り当て問題の定
式化を行いながら、本発明による符号量の制御手順につ
いて説明し、次に、その手順を実行するハードウェアの
具体的な構成方法について、図を用いながら説明する。
【0032】<最適符号割り当て問題の定式化と、本発
明による符号量制御手順>まず、符号化パラメータQと
してK通りの値、 {Q1 ,…,QK } …(6) を用意する。
【0033】また、画素ブロックの個数をNとし、第i
番目の画素ブロックを、符号化パラメータQk で符号化
した場合の量子化誤差をe(i,k) 、符号長をb(i,k) と
する。
【0034】ここで、N個のブロック1つ1つに、K種
類のうちの符号化パラメータ{Q1,…,QK }のいず
れかを割り当てるということは、添字集合、
【数3】 から、添字集合、
【数4】 への対応を与える写像ψ、
【数5】 を1つ定めることにほかならない。すなわち、ψ(i)
は、第i番目の画素ブロックに適用すべき符号化パラメ
ータの番号を示す。言い替えると、写像ψを1つ定める
ことは、K通りの符号化パラメータ{Q1 ,…,QK
のもとでの、N個のブロックから成る画像全体に対する
符号化ストラテジーを1つ決定したことになる。
【0035】以下、この写像ψを「符号割り当て」関数
と呼ぶ。この関数ψの下での、画像全体の量子化誤差の
総和E(ψ)、符号量の総和B(ψ)は、
【数6】 となる。一方、画像全体に対して予め定められた符号の
総量をB0 とすると、最適な符号化パラメータ割り当て
関数ψを決定するという問題は、以下のような、拘束条
件付き最小化問題[A]に定式化される。
【0036】B(ψ)=B0 …(12) [A]:「(12)式のもとで、E(ψ)を最小化する
ような関数ψを見つけよ」 …
(13) ところで、上記の最適化問題[A]の解となる関数ψ
は、ラグランジェの未定乗数法などで良く知られている
ように、次のような最小化問題[B]、 F(ψ)=E(ψ)+λ・(B(ψ)−B0 )2 …(14) [B]:「ある適正な正数λを用いて(14)式に示す
汎関数F( ψ) を最小化する関数ψをみつけよ」 …
(15) の解として得られる。とすると、ここで問題としている
1枚の画像に対する最適な符号化ストラテジーを決定す
ることは、その画像に対する問題[B]の解ψを求める
ことになる。
【0037】とはいうものの、この最適化問題の最適解
を得ることは、単純に言って、KN通りの関数ψの中か
ら最適な関数ψを捜すことであり、仮にk=2,N=6
4としても、関数ψの候補の総数は、 KN =1.84×1019 …(16) となり、現実には最適解の発見は不可能であることが分
かる。
【0038】ところが、本発明の手法を用いると、必ず
しも最適ではないにせよ、準最適な関数ψを、極めて高
速に(実時間で)求めることができる。
【0039】以下、本発明の、問題[B]に対する最適
解の符号割り当て関数ψ(正確には準最適解である)を
高速に求める制御手順について述べる。
【0040】まず、N個の全てのブロックに対して、符
号化パラメータに一定の値Qk を選択したとすると、符
号割り当て関数として、 全てのiに対して、ψk (i) =k …(17) として定義される定値関数ψk を用いたことになる。
【0041】そして、入力された符号化画像に対して、
K通りの定値関数、 ψ1 ,…,ψK …(18) を適用すると、画像全体の符号量としてK通りの値、 B(ψ1 ),…,B(ψK ) …(19) が得られる。
【0042】この中から設定符号量B0 に最も近くなる
ような符号量を実現する定値関数を選ぶ。これが関数ψ
k であったとすると、N個の全てのブロックに対して、
同一の符号化パラメータQk を選んだ時、設定符号量B
0 に最も近い符号量B(ψk)が生成されることを意味
する。
【0043】ここで、最適な関数ψを求める制御手順の
初期値ψ(0) として、この定値関数ψk を採用する。
【0044】次に、N個のブロックの1つ1つについ
て、遂次的に、評価関数F(ψ)を最も小さくなるよう
な、符号化パラメータを選びだすことで関数ψを更新し
てゆく。
【0045】すなわち、この遂次的な更新手順のtステ
ップ目において、この時の符号割り当て関数がψ(t-1)
であって、ブロックpが選択されたとすると、ブロック
pに対する新たな符号化パラメータの番号k* として全
てのkに対して、 F(ψ,p,k* )≦F(ψ,p,k) …(20) を満たすものに定める。ただし、 B(ψ,p,k)=B(ψ)−b(p,ψ(p) )+b(p,k ) …(21) E(ψ,p,k)=E(ψ)−e(p,ψ(p) )+e(p,k ) …(22) F(ψ,p,k)=E(ψ,p,k) +λ・(B(ψ,p,k)−B0 )2 …(23) であって、B(ψ,p,k)、E(ψ,p,k)、F(ψ,p,k)
は、第p番目のブロックのみ符号化パラメータQk を適
用し、その以外のブロックに対しては符号割り当て関数
ψを用いた時の総符号量、量子化誤差の総和、評価関数
を各々表している。
【0046】こうして選ばれた符号化パラメータの番号
* を用いて、新たな符号割り当て関数ψ(t) を、
【数7】 と定義する。
【0047】すなわち、ある時刻tにおける新たなψ
(t) を作成するにあたり、あるブロックpに着目し、古
いψ(t-1) の評価値F(ψ(t-1) )よりも小さくなるよ
うに、ブロックpに関する新たな符号割り当てを捜す、
ということである。
【0048】この更新法は、平面上に定義されたポテン
シャル面上を、平面上のkN 個の格子点(個々の格子点
が、相異なる関数ψに対応する)を辿りながら、谷間に
向かって下降してゆく「最急降下法」である、と比喩的
に解釈することもできる。
【0049】最急降下法は一般的に、任意のポテンシャ
ル関数に対する最適解を保証するものではない。とはい
え、以上の記述から明らかなように、この制御手順に従
う限り、評価関数Fを単調に減少させる関数ψの列が生
成される。先に、この制御手順が最小化問題[B]の準
最適解を与える、と述べたのは、このような理由によ
る。
【0050】<誤差評価関数E( ψ) の拡張>今までの
解説では、符号化画像の画質を評価するのに、(10)
式で表される画像全体の量子化誤差の総和(各ブロック
ごとの自乗誤差の総和)を用いてきた。
【0051】ところが、符号化画像の画質の評価は、必
ずしもこのような自乗誤差の総和だけでは不十分である
ことが知られている。例えば、境界の部分やエッジ部分
などでは、自乗誤差は少なくても人間の目には大きな劣
化と感じられ、また、細かいテクスチャー部分の量子化
誤差は、さほど気にならない。
【0052】したがって、各ブロックの誤差、 e(i,ψ(i) ) …(25) をそのブロックの周辺のブロックの分布をも考慮した新
たな誤差を定義することも考えられる。
【0053】この場合にも、新たな誤差評価関数E
(ψ)は、各ブロックの誤差、 e(1,ψ(1) ),…,e(N,ψ(N) ) …(26) のN個の和である、という事情に変わりはなく、したが
ってこの場合にも、本発明の符号量制御手順をいささか
の変更することもなく適用できることは、(20)式か
ら(24)式を見れば明らかである。
【0054】<本発明の汎用性>先に、画像符号化方式
を、 直交変換(DCTなど)+スカラー量子化+可変長符号
(エントロピー符号)
…(27) を例にして固定長符号制御の問題について述べたが、本
発明の方式では、「アクテイビテイ」のような直交変換
に固有な量を用いるわけではないので、運用できる符号
方式の範囲を著しく拡張することができる。
【0055】例えば、LOT(Lapped Orthogonal Tran
form:変換の対象となる画素ブロックがお互いにオーバ
ーラップする直交変換)を例に取れば、LOTの場合、
生成される変換係数は(元の画素ブロックとはサイズは
異なるものの)完全に分離されたブロック集合となり、
さらに、この変換係数ブロック全体の集合の持つ情報量
は、元の画像全体の情報量に一致する。つまり、LOT
を用いた符号化では、この独立したLOT変換係数ブロ
ック1つ1つを対象とするスカラー量子化と可変長符号
が行われる。したがって、上記の制御手順における「ブ
ロック」は「LOT変換係数ブロック」に置き換えられ
る。
【0056】さらに例を挙げれば、画像をブロック単位
でスカラー量子化したのち、ベクトル量子化して、セン
トロイドの番号を可変長符号に変換するような符号化に
おいても適用可能である。
【0057】より一般化すれば、画像全体の情報を、一
定の大きさのブロックの集合に変換したのち、それらの
ブロック1つごとに可変長符号1つを生成するような符
号化(ブロック符号化)で、ブロック毎の符号量制御に
スカラーの制御変数を用いる場合には、この制御手順は
そのまま適用できることになる。
【0058】《本発明のハードウエアの構成例》次に、
本発明の制御手順を高速実行するハードウエアの構成を
述べる。前述のように、この制御手順は、ある画像全体
を一定の大きさのブロックの集合に変換した後、それら
のブロック1つ毎に可変長符号1つを生成するような符
号化方式一般に対して、汎用的に適用できる。そこでこ
の例では、ブロックの構成要素は、DCTなどの直交変
換係数とは限らず、単になる数値に過ぎないとしてお
く。
【0059】そして、1ブロックを対象とする前置符号
化器をK種類用意し、 {C1 ,…,CK } …(28) とする。この符号化器は、1ブロックごとに1つの可変
長符号を発生するもので、一般に、符号化器の種類が異
なれば、異なる符号量と量子化誤差を発生する。したが
って、例えば、前述したように、スカラー量子化器とエ
ントロビー符号化器との組み合わせや、セントロイドの
番号を可変長符号として発生するようなベクトル量子化
器と考えてもよい。
【0060】また、前置符号化器はローカルデコーダを
含み、各ブロックごとの量子化誤差も計算する。
【0061】図1はこのような条件で、かつK=4とし
たときの符号化回路の一実施例を示すブロック図であ
る。
【0062】この図に示す符号化回路は、4つの前置符
号化器1と、4つの量子化誤差・符号量マップ回路2
と、符号初期値選択回路3と、量子化誤差総和レジスタ
回路4と、符号量総和レジスタ回路5と、最適符号化器
番号マップ回路6と、ブロック番号発生回路7と、最適
符号選択回路8と、遅延回路9と、切替スイッチ10
と、4つの後置符号化器11とを備えており、予め設定
された符号量B0 のもとで、全体の量子化誤差の総和が
最も小さくなるように、各ブロックに対する符号化パラ
メータQk を決定して各ブロックを符号化する。
【0063】各前置符号化器1は、各々ローカルデコー
ダを含むとともに、互いに異なる符号化パラメータQk
(但し、k=1,…,4)が各々設定されており、入力
画像を構成するN個のブロックが供給される毎に、設定
されている符号化パラメータQk に基づいてこのブロッ
クをブロック番号i(但し、iは1,…,Nのいずれ
か)のブロックとして各々符号化して4つの出力符号の
符号量b(i,k) と、4つの出力符号の量子化誤差e(i,
k) とを生成し、これらを各量子化誤差・符号量マップ
回路2に各々、供給する。そして、N個のブロックに対
する符号化処理が終了したとき、各前置符号化器1毎に
前記入力画像を構成するN個のブロックに対する全体の
符号量を示す4つの符号量総和Bk と、全体の量子化誤
差を示す4つの量子化誤差総和Ek とを演算してこれを
符号初期値選択回路3に供給する。
【0064】各量子化誤差・符号量マップ回路2は、各
々前記ブロック数Nに対応するN個のセルを持つRAM
によって構成されており、前記各前置符号化器1から4
つの符号量b(i,k) と、4つの出力符号の量子化誤差e
(i,k) とが出力される毎に、これを取り込んで対応する
ブロック番号iの各セルに各々、格納し、前記最適符号
選択回路8から読出し指令が出力されたとき、この読出
し指令によって指定されたブロック番号p(但し、pは
1,…,Nのいずれか)に対応する各セルに格納されて
いる4つの符号量b(p,k) と、4つの出力符号の量子化
誤差e(p,k) とを前記最適符号選択回路8に供給する。
【0065】また、符号初期値選択回路3は,前記各前
置符号化器1から4つの符号量総和Bk と、4つの量子
化誤差総和Ek とが供給されたとき、これを取り込むと
ともに、前記入力画像に対して設定されている設定符号
量B0 と、前記各符号量総和Bk とを各々比較して前記
各符号量総和Bk のうち、設定符号量B0 に最も近い符
号量総和を示す符号化器1の番号kを選択してこれを最
適符号化器番号マップ回路6に供給するとともに、この
符号化器番号kに対応する1つの符号量総和Bk を符号
量総和レジスタ回路5に供給し、前記符号化器番号kに
対応する1つの量子化誤差総和Ek を量子化誤差総和レ
ジスタ回路4に供給する。
【0066】符号量総和レジスタ回路5は、前記符号初
期値選択回路3から1つの符号量総和Bk が出力された
とき、これを取り込んで記憶するとともに、前記最適符
号選択回路8から読出し指令が出力されたとき、記憶し
ている符号量総和Bk を前記最適符号選択回路8に供給
する。そして、この最適符号選択回路8から書込み指令
が出力されたとき、この書込み指令とともに出力される
符号量総和Bk を取り込んでそれまでの符号量総和Bk
に代えてこれを記憶し、この後最適符号選択回路8から
読出し指令が出力されたとき、記憶している符号量総和
k を前記最適符号選択回路8に供給する。
【0067】また、量子化誤差総和レジスタ回路4は、
前記符号初期値選択回路3から1つの量子化誤差総和E
k が出力されたとき、これを取り込んで記憶するととも
に、前記最適符号選択回路8から読出し指令が出力され
たとき、記憶している量子化誤差総和Ek を前記最適符
号選択回路8に供給する。そして、この最適符号選択回
路8から書込み指令が出力されたとき、この書込み指令
とともに出力される量子化誤差総和Ek を取り込んでそ
れまでの量子化誤差総和Ek に代えてこれを記憶し、こ
の後最適符号選択回路8から読出し指令が出力されたと
き、記憶している量子化誤差総和Ek を前記最適符号選
択回路8に供給する。
【0068】また、最適符号化器番号マップ回路6は、
前記入力画像を構成するブロックの数と対応するN個の
セルを有するRAMによって構成されており、前記符号
初期値選択回路3から設定符号量B0 に最も近い符号量
総和を示す1つの符号化器番号kが出力されたとき、こ
れを取り込んで全てのセルに書込む。そして、前記最適
符号選択回路8から読出し指令が出力されたとき、この
読出し指令によって指定されたブロック番号pに対応す
るセルに格納されている符号化器番号kを読出し、これ
を初期符号化器番号OPT(p) として、前記最適符号選
択回路8に供給し、またこの最適符号選択回路8から書
込み指令が出力されたとき、この書込み指令とともに出
力される最適符号化器番号k* を最適符号化器番号OP
T(p) として指定されたブロック番号pに対応するセル
に記憶する。そして、全てのセルに対する最適符号化器
番号OPT(p) の書込みが終了したとき、先頭のセルか
ら最適符号化器番号OPT(i) を順次、読み出し、これ
を切替信号として切替スイッチ10に供給し、最後のセ
ルに格納されている最適符号化器番号OPT(N)を読
出してこれを切替信号として切替スイッチ10に供給し
た後、動作を終了する。
【0069】また、ブロック番号発生回路7は、前記符
号量総和レジスタ回路5に対する最初の符号量総和Bk
の格納処理および前記量子化誤差総和レジスタ回路4に
対する最初の量子化誤差総和Ek の格納処理、前記最適
符号化器番号マップ回路6に対する符号化器番号kの格
納処理が終了した後、動作を開始してN個のブロック番
号pをランダムに発生し、これを最適符号選択回路8に
供給する。そして、全てのブロック番号pの発生を終了
したとき、動作を停止する。
【0070】最適符号選択回路8は、前記ブロック番号
発生回路7からブロック番号pが出力される毎に、前記
設定符号量B0 および前記符号量総和レジスタ回路5に
格納されている符号量総和Bk 、前記量子化誤差総和レ
ジスタ回路4に格納されている量子化誤差総和Ek を取
り込むとともに、前記ブロック番号pに基づいて前記各
量子化誤差・符号量マップ回路2をアクセスして前記ブ
ロック番号pに対応する各セルに格納されている4つの
符号量b(p,k) と、4つの量子化誤差e(p,k)とを取り
込み、さらに前記最適符号化器番号マップ回路6をアク
セスして前記ブロック番号pに対応するセルに格納され
ている初期符号化器番号OPT(p) を取り込んだ後、こ
れら設定符号量B0 、符号量総和Bk 、量子化誤差総和
k 、各符号量b(p,k) 、各量子化誤差e(p,k) 、初期
符号化器番号OPT(p) に基づいて次式に示す演算を行
って、全ての符号化器番号kに対して次式を満たす最適
符号化器番号k* を求める。
【0071】F(p,k * )≦F(p,k ) …(2
9) ただし、 F(p,k )=E(p,k) +λ・(B(p,k) −B0 )2 …(30) E(p,k )=Ek −e(p,OPT(p))+e(p,k) …(31) B(p,k )=Bk −b(p,OPT(p))+b(p,k) …(32) この後、最適符号選択回路8は、最適符号化器番号k*
に基づいて次式に示す演算を行って新たな量子化誤差総
和Ek * と、符号量総和Bk * とを求める。
【0072】 Ek * =Ek −e(p,OPT(p))+e(p,k *) …(33) Bk * =Bk −b(p,OPT(p))+b(p,k *) …(34) そして、この(33)式によって得られる量子化誤差総
和Ek * を新たな量子化誤差総和Ek として前記量子化
誤差総和レジスタ回路4に格納するとともに、前記(3
4)式によって得られる符号量総和Bk * を新たな符号
量総和Bk として前記符号量総和レジスタ回路5に格納
する。
【0073】次いで、前記(29)式によって得られた
最適符号化器番号k* を最適符号化器番号OPT(p) と
して前記最適符号化器番号マップ回路6に供給し、前記
ブロック番号pに対応するセルに格納されている初期符
号化器番号OPT(p) に代えてこの最適符号化器番号O
PT(p) を記憶させる。
【0074】また、遅延回路9は前記入力画像を構成す
るN個のブロックが供給される毎に、これを取り込みな
がら順次、遅延してファーストイン・ファーストアウト
形式で出力するFIFOメモリによって構成されてお
り、前記ブロックが供給される毎に、これを取り込んで
順次、遅延しながら、前記最適符号化器番号マップ回路
6にある全てのセルに対して最適符号化器番号OPT
(p) が格納されて、この最適符号化器番号マップ回路6
から最初の切替信号が出力されたとき、最初のブロック
番号1に対応するブロックを出力してこれを前記切替ス
イッチ10に供給する。以下、前記最適符号化器番号マ
ップ回路6から切替信号が出力される毎に、順次、次の
ブロックを出力してこれを前記切替スイッチ10に供給
する。
【0075】切替スイッチ10は、前記最適符号化器番
号マップ回路6から切替信号が出力される毎に、この切
替信号によって指定された後置符号化器11を選択する
とともに、前記遅延回路9から出力されるブロックを受
けて、これを選択した後置符号化器11に供給する。
【0076】各後置符号化器11には、各前置符号化器
1と各々対応する符号化パラメータQk が設定されてお
り、前記切替スイッチ10から入力画像を構成するブロ
ックが供給される毎に、設定されている符号化パラメー
タQk に基づいてこのブロックを符号化してこれを出力
符号として出力する。
【0077】次に、図1を参照しながら、この符号化回
路の符号化動作を説明する。
【0078】まず、入力画像を構成するN個のブロック
の1つが入力される毎に、各前置符号化器1によって予
め設定されている符号化パラメータQk に基づいて前記
ブロックがブロック番号iのブロックとして符号化され
て4つの出力符号の符号量b(i,k) と、4つの出力符号
の量子化誤差e(i,k) とが生成され、これらが各量子化
誤差・符号量マップ回路2に供給されて対応するブロッ
ク番号iの各セルに格納される。
【0079】そして、各前置符号化器1によってN個の
ブロックに対する符号化処理が終了したとき、前記入力
画像を構成するN個のブロックに対する全体の符号量を
示す4つの符号量総和Bk と、全体の量子化誤差を示す
4つの量子化誤差総和Ek とが演算されてこれが符号初
期値選択回路3に供給される。
【0080】これにより、符号初期値選択回路3によっ
て前記入力画像に対して設定されている設定符号量B0
と、前記各前置符号化器1から出力される4つの符号量
総和Bk とが各々比較されて前記符号量総和Bk のう
ち、設定符号量B0 に最も近い符号量総和を示す1つの
符号化器番号kが選択され、これが最適符号化器番号マ
ップ回路6に供給されて全てのブロックに対応する全て
のセルに記憶されるとともに、この符号化器番号kに対
応する1つの符号量総和Bk が符号量総和レジスタ回路
5に供給されて記憶され、さらに前記符号化器番号kに
対応する1つの量子化誤差総和Ek が量子化誤差総和レ
ジスタ回路4に供給されて記憶される。
【0081】この後、ブロック番号発生回路7が動作を
開始して、このブロック番号発生回路7によってN個の
ブロック番号pの1つがランダムに生成されてこれが最
適符号選択回路8に供給される。
【0082】そして、前記ブロック番号発生回路7から
最初のブロック番号pが出力されたとき、最適符号選択
回路8によって前記設定符号量B0 および前記符号量総
和レジスタ回路5に格納されている1つの符号量総和B
k 、前記量子化誤差総和レジスタ回路4に格納されてい
る1つの量子化誤差総和Ek が取り込まれるとともに、
前記ブロック番号pに基づいて前記各量子化誤差・符号
量マップ回路2がアクセスされて前記ブロック番号pに
対応する4つのセルに格納されている4つの符号量b
(p,k) と、4つの量子化誤差e(p,k) とが取り込まれ、
さらに前記最適符号化器番号マップ回路6がアクセスさ
れて前記ブロック番号pに対応する1つのセルに格納さ
れている初期符号化器番号OPT(p) が取り込まれた
後、これら設定符号量B0 、符号量総和Bk 、量子化誤
差総和Ek 、各符号量b(p,k) 、各量子化誤差e(p,k)
、初期符号化器番号OPT(p) に基づいて前記(2
9)式〜(32)式が演算されて、全ての符号化器番号
kに対し、前記(29)式を満たす最適符号化器番号k
* が求められる。
【0083】この後、最適符号選択回路8によって前記
最適符号化器番号k* に基づき前記(33)式、(3
4)式に示す演算が行われて新たな符号量総和B
k * と、新たな量子化誤差総和Ek * とが求められる。
【0084】そして、この量子化誤差総和Ek * が新た
な量子化誤差総和Ek として前記量子化誤差総和レジス
タ回路4に格納されるとともに、符号量総和Bk * が新
たな符号量総和Bk として前記符号量総和レジスタ回路
5に格納される。
【0085】次いで、前記(29)式によって得られた
最適符号化器番号k* が最適符号化器番号OPT(p) と
して前記最適符号化器番号マップ回路6に供給され、前
記ブロック番号pに対応するセルに格納されている初期
符号化器番号OPT(p) に代えてこの最適符号化器番号
OPT(p) が記憶される。
【0086】以下、ブロック番号発生回路7によって新
たなブロック番号pが生成される毎に、上述した動作が
繰り返されて最適符号化器番号マップ回路6の対応する
セルに格納されている初期符号化器番号OPT(p) が最
適符号化器番号OPT(p) に書き換えられる。
【0087】そして、最適符号化器番号マップ回路6の
全てのセルに格納されている初期符号化器番号OPT
(p) が最適符号化器番号OPT(p) に書き換えられたと
き、この最適符号化器番号マップ回路6によって先頭の
セルに格納されている最適符号化器番号OPT(i) が読
み出されてこれが切替信号として切替スイッチ10に供
給されてこの切替信号に対応する後置符号化器11が選
択される。
【0088】また、この動作と並行して、遅延回路9に
よって前記入力画像を構成するN個のブロックが供給さ
れる毎に、これが取り込まれて順次、遅延され、前記最
適符号化器番号マップ回路6から最初の切替信号が出力
されたとき、最初のブロック番号1に対応するブロック
が出力されてこれが前記切替スイッチ10に供給され、
この切替スイッチ10によって選択されている後置符号
化器11によって符号化され、この符号化動作によって
得られた符号が出力符号として出力される。
【0089】以下、最適符号化器番号マップ回路6から
次のセルに格納されている最適符号化器番号OPT(i)
が読み出されて、これが切替信号として切替スイッチ1
0に供給され、この切替スイッチ10によって後置符号
化器11が選択される毎に、遅延回路9から次のブロッ
クが出力されて、これが切替スイッチ10によって選択
されている後置符号化器11によって符号化されて出力
符号として出力される。
【0090】そして、最適符号化器番号マップ回路6か
ら最後のセルに格納されている最適符号化器番号OPT
(N)が読み出されて、これが切替信号として切替スイ
ッチ10に供給され、この切替スイッチ10によって後
置符号化器11が選択されるとともに、遅延回路9から
最後のブロックが出力されて、これが切替スイッチ10
によって選択されている後置符号化器11によって符号
化されて出力符号として出力された後、この符号化回路
の符号化動作が終了する。
【0091】
【発明の効果】本発明による符号量制御は、前述のよう
に、汎用性が高く、画像全体の情報を一定の大きさのブ
ロックの集合に変換した後、それらのブロック1つごと
に可変長符号1つを生成するような符号化方式(ブロッ
ク符号化)であれば適用することができる。
【0092】また、従来の符号量制御方式とは異なり、
符号化された画像の量子化誤差を直接の制御対象として
いるため、所定符号量の範囲内での最良の画質を実現す
ることができる。
【0093】また、ブロックの数Nが大きいほど、最適
な符号割り当てを実現する確率が大きくなるので、ハイ
ビジョンなどの大規模な画像の符号化にも適している。
このため、ハイビジョン画像を対象とするDCTとLO
Tの符号化(共に8x8の変換係数ブロックを生成する
場合)で、達成符号量の誤差を1/1000以下に押さ
えることができる。
【0094】このため、オーバーフローによる破綻を避
けるための符号切捨て処理の比重が著しく低減し、安定
した符号化画質を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る符号量制御方式を実現するハード
ウエアの構成例を示す図である。
【符号の説明】
1 前置符号化器 2 量子化誤差・符号量マップ回路 3 符号初期値選択回路 4 量子化誤差総和レジスタ回路 5 符号量総和レジスタ回路 6 最適符号化器番号マップ回路 7 ブロック番号発生回路 8 最適符号選択回路 9 遅延回路 10 切替スイッチ 11 後置符号化器

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 符号化対象となる画像をブロックの集合
    に変換した後、ブロック毎に可変長符号を生成する符号
    化方式において、 ブロック単位の可変長符号化器C(k) をK種類用意し、
    あるブロックiに対して可変長符号化器C(k) を適用し
    た場合に発生する可変長符号の長さをb(i,k)、そのブ
    ロックの符号化誤差をe(i,k) 、ブロックの添字集合
    {1,…,N}から符号化器の添字集合{1,…,K}
    への対応を与える写像をψとするとき、2N個の量、 を変数とする評価関数Fを最小化することにより、符号
    量の総和、 【数1】 が予め設定した符号量B0 に等しくなるように、各ブロ
    ックに対する符号化器を割り当てる写像ψを決定するこ
    とを特徴とする画像符号化時における符号量制御方式。
  2. 【請求項2】 前記評価関数Fを、N個の量、 を変数とする関数Eと、係数λを用いて、 【数2】 とする請求項1記載の画像符号化時における符号量制御
    方式。
  3. 【請求項3】 前記評価関数Fを最小化するにあたり、
    各ブロックiをある定められた順序で選択しつつ、前記
    評価関数Fを最も小さくするように関数値ψ(i) (当該
    ブロックiに割り当てるべき符号化器番号)を遂次的に
    決定してゆく請求項1または2記載の画像符号化時にお
    ける符号量制御方式。
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