JPH06124680A - 2次中性粒子質量分析装置 - Google Patents

2次中性粒子質量分析装置

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JPH06124680A
JPH06124680A JP4299238A JP29923892A JPH06124680A JP H06124680 A JPH06124680 A JP H06124680A JP 4299238 A JP4299238 A JP 4299238A JP 29923892 A JP29923892 A JP 29923892A JP H06124680 A JPH06124680 A JP H06124680A
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JP
Japan
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probe
sample
mass spectrometer
mass spectrometry
laser beam
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JP4299238A
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English (en)
Inventor
Takahisa Yamada
貴久 山田
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Jeol Ltd
Original Assignee
Jeol Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 微小領域の元素分析が可能な2次中性粒子質
量分析装置を提供する子と。 【構成】 ステージ1上に試料2が載置されると共に、
試料表面に探針3の先端が近接配置される。このSTM
の構成に更に、励起光学系5,質量分析系6,パルス電
源7及びタイミング制御回路8が設けられる。励起光学
系5は、レーザ光源9からのレーザ光13が探針の先端
近傍の領域を通過するように光路が設定されている。質
量分析系6は基本的に飛行時間型質量分析系である。イ
オン引出しレンズ14とSTM及び試料との間には、レ
ーザ光によってイオン化された粒子を質量分析系に取り
込んで分析を行うのに必要な電圧Va が印加されてい
る。パルス電源7はパルス電圧信号を発生し探針3に供
給し、これにより試料表面からはじき飛ばされて前記領
域に到達した原子は、レーザ光11によりイオン化さ
れ、質量分析装置に導入されて質量分析される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、走査型トンネル顕微鏡
を備え、極めて微小な領域の元素分析を行うことのでき
る2次中性粒子質量分析装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】試料表面の元素分析の手法の一つとして
SIMS(Secondary Ion MassSpectroscopy 2
次イオン質量分析法)がある。SIMSでは、細く絞っ
た1次イオンビームを試料表面に照射し、試料表面から
発生した2次イオンを質量分析系に導入して元素分析を
行う。
【0003】SIMSの感度を向上させるため、イオン
と共にイオンよりも多量に発生するとされているスパッ
タ中性粒子をレーザ光などでイオン化して質量分析系に
導入するSNMS(Secondary Neutral Particle
Mass Spectroscopy 2次中性粒子質量分析法)も研究
されている。
【0004】一方、原子レベルでの試料表面の観察手段
として、STM(Scanning Tunnelling Microscope
走査型トンネル顕微鏡)が実用化されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】SIMS及びSNMS
では、元素分析が可能であるが、1次イオンビームがせ
いぜい直径0.1μm程度しか絞れないので、分析領域
をそれ以下に微小化することはできない。一方、STM
では、微小領域を観察できるものの、元素分析はこれま
でに行われていない。
【0006】本発明は、この点に鑑みてなされたもので
あり、STMとSNMSを有機的に結合することによ
り、微小領域の元素分析が可能なSNMSを提供するこ
とを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するた
め、本発明の2次中性粒子質量分析装置は、探針を試料
に対しトンネル電流が流れる程度の距離まで接近させ、
微動機構により前記探針と試料の相対位置を変化させる
ことにより走査を行うようにした走査型トンネル顕微鏡
と、前記探針と試料間にパルス的な電圧を印加するため
の手段と、該パルス的な電圧の印加に同期して前記探針
の先端近傍の領域に励起光を通過させるための励起光学
系と、該領域で発生したイオンを取出して質量分析する
ための質量分析装置とを備えたことを特徴としている。
【0008】
【作用】本発明では、走査型トンネル顕微鏡の探針と試
料間にパルス的な電圧を印加すると共に、このパルス的
な電圧の印加に同期して前記探針の先端近傍の領域に励
起光を通過させ、この領域で発生したイオンを取出して
質量分析するようにしている。以下、図面に基づいて本
発明の一実施例を詳説する。
【0009】
【実施例】図1は本発明の一実施例を示している。図1
において、ステージ1上に試料2が載置されると共に、
試料表面に探針3の先端が近接配置される。探針3はピ
エゾ素子などを用いた走査器4によって支持及び走査さ
れる。以上がSTMの基本構成であるが、走査器4を制
御する制御回路及び映像表示手段は省略してある。本発
明では、このSTMの構成に更に、励起光学系5,質量
分析系6,パルス電源7及びタイミング制御回路8が設
けられる。
【0010】励起光学系5は、レーザ光源9,レンズ1
0,アパーチャ板11及び光導入窓12から構成され
る。光導入窓12は、図において一点鎖線で省略して示
した真空と大気を仕切る隔壁に設けられており、この窓
を介してレーザ光13が探針の先端近傍の領域を通過す
るように光路が設定されている。
【0011】質量分析系6は基本的に飛行時間型質量分
析系であり、イオン引出しレンズ14,偏向器15,リ
フレクタ電極16,イオン検出器17及び信号処理回路
18から構成され、前記領域で生成されたイオンを引き
出して質量分析することができる。イオン引出しレンズ
14とSTM及び試料との間には、レーザ光によってイ
オン化された粒子を質量分析系に取り込んで分析を行う
のに必要な電圧Va が印加されている。
【0012】パルス電源7は、タイミング制御回路8か
らのタイミング信号に基づいてパルス電圧信号を発生
し、探針3に供給する。タイミング制御回路8は、パル
ス電源の他、レーザ光源9及び信号処理回路18へもタ
イミング信号を供給する。
【0013】前記励起光学系は、レーザ光13が試料と
探針の接点(実際には接触していないが)にできるだけ
近い位置で最小ビーム径を持つようにレンズ10の位置
などが設定される。レーザ光源9は、例えばエキシマレ
ーザのような高い光子密度の光を発生できるものが用い
られ、パルスモードで使用される。
【0014】上記構成において、まず、STMを通常に
動作させ、像表示手段により試料の表面観察を行う。そ
して、表面を観察しながら、元素分析を行いたい点に探
針3を停止させ、タイミング制御回路8に分析開始を指
令する。図2(a)は、タイミング制御回路8からのタ
イミング信号に基づいてパルス電源7から探針3に供給
された電圧パルスを示している。この電圧パルスにより
探針先端と試料間の極めて微小な間隙には大強度のパル
ス電界が形成され、このパルス電界により、探針3の先
端に対面していた試料表面の原子がはね飛ばされる。こ
のはね飛ばされた原子がレーザ光通過域に到達するのに
要する適宜な時間をおいた図2(b)のタイミングでレ
ーザ光源9がパルス点灯される。このパルスレーザ光照
射により原子はイオン化され、生成イオンは引出しレン
ズとSTMの間に印加されている電圧Va で質量分析系
へ加速され、引き込まれて質量分析される。前記タイミ
ング制御回路8は、信号処理回路18へパルスレーザ光
の発生タイミングを知らせるタイミング信号を送るた
め、信号処理回路18は、このタイミング信号に基づい
て質量分析を行う。
【0015】パルス電界によりはね飛ばされるのは、探
針が対面している数オングストローム程度の微小領域で
あり、従来に比べて格段に微小な領域の元素分析を行う
ことができる。そして、このような分析を所定間隔で繰
り返すことにより、線に沿った元素分析が可能で、更
に、線に沿った分析をずらして行えば、面の表面元素分
析が可能である。
【0016】なお、探針に印加するパルス電圧の値によ
っては、試料表面からはじき飛ばされる原子の一部がイ
オン化されていることも考えられる。このイオンを直接
質量分析するのであれば、レーザ光源を点灯させなくて
も良く、その様なモードにも切り換えられるようにすれ
ば、分析の奥行きを広げることが可能である。
【0017】
【発明の効果】以上詳述のごとく、本発明によれば、S
TMとSNMSを有機的に結合したため、微小領域の元
素分析が可能な2次中性粒子質量分析装置が実現され
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す図である。
【図2】実施例の動作を説明するためのタイミング図で
ある。
【符号の説明】
1 ステージ1 2 試料 3 探針 4 走査器 5 励起光学系 6 質量分析系 7 パルス電源 8 タイミング制御回路 9 レーザ光源 13 レーザ光 14 イオン引出しレンズ 16 リフレクタ電極 17 イオン検出器 18 信号処理回路

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 探針を試料に対しトンネル電流が流れる
    程度の距離まで接近させ、微動機構により前記探針と試
    料の相対位置を変化させることにより走査を行うように
    した走査型トンネル顕微鏡と、前記探針と試料間にパル
    ス的な電圧を印加するための手段と、該パルス的な電圧
    の印加に同期して前記探針の先端近傍の領域に励起光を
    通過させるための励起光学系と、該領域で発生したイオ
    ンを取出して質量分析するための質量分析装置とを備え
    たことを特徴とする2次中性粒子質量分析装置。
JP4299238A 1992-10-12 1992-10-12 2次中性粒子質量分析装置 Withdrawn JPH06124680A (ja)

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