JPH06123023A - 紡績機のケンス切り換えシステム - Google Patents

紡績機のケンス切り換えシステム

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JPH06123023A
JPH06123023A JP26835592A JP26835592A JPH06123023A JP H06123023 A JPH06123023 A JP H06123023A JP 26835592 A JP26835592 A JP 26835592A JP 26835592 A JP26835592 A JP 26835592A JP H06123023 A JPH06123023 A JP H06123023A
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spinning
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JP26835592A
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Inventor
Kazuo Nakanishi
一男 中西
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Murata Machinery Ltd
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Murata Machinery Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】紡績ユニットS1〜S72が多数列設された紡
績機Spの一方の端部に実ケンス載置部F1を他方の端
部に空ケンス貯留部F2を、それぞれ、設けるととも
に、紡績ユニットへのスライバ供給が終了したケンスを
該ケンスの紡績機の長手方向への移動により空ケンス貯
留部に載置するとともに、実ケンス載置部に載置された
スライバが満たされたケンスを紡績機の長手方向への移
動により搬入するようにした紡績機のケンス切り換えシ
ステムに関するものである。 【効果】紡績機の長手方向に沿ったケンスの移動のみに
より、紡績機へのケンスの搬入及び紡績機からのケンス
の搬出を行うものであるので、ケンスの移動距離或いは
移動範囲が非常に少なく、従って、ケンスの切り換え時
間を著しく短縮化し、紡績機の稼働率を大幅に向上する
ことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、紡績機の紡績ユニット
にスライバを供給しているケンスのスライバがほぼ空に
なったとき或いはケンスに依然としてスライバが残って
いるがスライバの切り換えが必要となったときに、その
ケンス(以下、単に、「空ケンス」という。)から供給
されていたスライバを、紡績機の背後に配置されている
スライバが満たされているケンス(以下、単に、「実ケ
ンス」という。)からのスライバに切り換える紡績機の
ケンス切り換えシステムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、紡績機の背後に列設されているケ
ンスが空になると、作業員が紡績機の背後に入り込み、
人手により空ケンスと実ケンスとの位置を入れ換えると
ともに、空ケンスと実ケンス間でスライバ継ぎを行い、
新たに実ケンスから紡績ユニットにスライバを供給した
後、人手により空ケンスを紡績機の背後から搬出すると
ともに、実ケンスを人手により紡績機の背後へ搬入しケ
ンスの切り換えを行っている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来、作業員が紡績機
の背後に入り込み、人手により空ケンスと実ケンスとの
位置を入れ換えるとともに、空ケンスと実ケンス間でス
ライバ継ぎを行い、新たに実ケンスから紡績ユニットに
スライバを供給した後、人手により空ケンスを紡績機の
背後から搬出するとともに、実ケンスを人手により紡績
機の背後へ搬入しケンスの切り換えを行っているため、
紡績機の背後に広い作業スペースを必要とするととも
に、直径40cm以上、高さ100cm以上もある多数
のケンスを人手により移動させて交換しなければなら
ず、ケンス交換或いはスライバ切り換え作業に相当の時
間を要している。
【0004】このように、紡績機の背後に広いスペース
を必要とするため、紡績機の設置台数或いは設置位置が
制限されるとともに、ケンス交換或いはスライバ切り換
え作業のために相当の時間を要するので紡績機の稼働率
が低下することになる。
【0005】本発明の目的は、紡績機の背後のスペース
を減少させるとともに、紡績機のケンス切り換えを効率
的に行うことが可能なケンス切り換えシステムを提供す
ることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明は、紡績ユニットが多数列設された紡績機
の一方の端部に実ケンス載置部を他方の端部に空ケンス
貯留部を、それぞれ、設けるとともに、紡績ユニットへ
のスライバ供給が終了したケンスを該ケンスの紡績機の
長手方向への移動により空ケンス貯留部に載置するとと
もに、実ケンス載置部に載置されたスライバが満たされ
たケンスを紡績機の長手方向への移動により搬入するこ
とを特徴とする紡績機のケンス切り換えシステムに関す
るものである。
【0007】
【実施例】以下に、本発明の実施例について詳述する。
先ず最初に、図1に基づいてケンス換えシステムについ
て概説する。
【0008】図1は、1つの紡績機を示す概略平面図で
あり、図1においてSpは紡績機であり、紡績機Spの
長手方向に、紡績糸を製造するための紡績ユニットS1
〜S72(実施例においては、1台の紡績機Spが72
の紡績ユニットを有する場合を例として示してあるが、
このような紡績ユニット数に何ら限定されるものではな
い。)が錘間ピッチPsの間隔で列設されている。
【0009】A1〜A36,B1〜B36、C1〜C3
6及びD1〜D36は、紡績機Spの背後に紡績機Sp
の長手方向に沿って4列に並べられているケンスであ
り、紡績機Spの長手方向に沿って、各列36ケンスず
つ配列されており、紡績機Spの長手方向に隣接するケ
ンスの中心間の距離Pc(以下、単に、「ケンスピッ
チ」という。)が、紡績ユニットの錘間ピッチPsの2
倍になるように設定されている(以下、上記のケンス列
に関して、紡績機Spに近いほうから順に、「ケンス列
A」、「ケンス列B」、「ケンス列C」及び「ケンス列
D」という。)。
【0010】そして、紡績機Spの長手方向に沿って4
列に配列されたケンス列のうち、常に2列のケンス列か
ら紡績ユニットS1〜S72にスライバが供給されてお
り、残りの2列のケンス列においては、後述するよう
に、紡績機Spの背後からの空ケンスの搬出及び紡績機
Spの背後への実ケンスの搬入の作業が行われ、新たに
搬入された実ケンスが待機されている。従って、紡績機
Spの紡績ユニット数を72とした場合には、各列36
ケンスずつ配置されたうちの2列から各紡績ユニットS
1〜S72にスライバが供給されており、残りの2列が
待機状態にあることになる。
【0011】図1は、ケンス列AのケンスA1〜A36
が、紡績ユニットS1〜S72のうちの奇数紡績ユニッ
トS1、S3,S5・・・にスライバを供給し、ケンス
列BのケンスB1〜B36が、紡績ユニットS1〜S7
2のうちの偶数紡績ユニットS2、S4,S6・・・に
スライバを供給している状態を示している(図1におい
て、各ケンスから引かれている矢印の付いた線は、スラ
イバが対応する紡績ユニットに供給されていることを示
めしている。)。そして、ケンス列CのケンスC1〜C
36及びケンス列DのケンスD1〜D36が実ケンスの
待機状態を示している。
【0012】必ずしも必要ではないが、奇数紡績ユニッ
トS1、S3,S5・・・群と偶数紡績ユニットS2、
S4,S6・・・群とは、ある時間差を以て空ケンスと
実ケンスとの間でスライバの切り換えがなされるように
制御することが可能である。
【0013】例えば、紡績機Spの始動の際に、奇数紡
績ユニットS1、S3,S5・・・を先ず最初に始動さ
せ、所定の時間経過後、偶数紡績ユニットS2、S4,
S6・・・を始動させることによって、このような時間
差を設定することができる。
【0014】図1では、ケンス列Aのケンスがケンス列
Bのケンスより早く空になるように設定されている場合
が示されており、従って、ケンス列Aのケンスが空にな
る所定の時間前に、ケンス列AのケンスA1〜A36の
後方に待機ケンス列Cの実ケンスC1〜C36を配置
し、ケンス列AのケンスA1〜A36が空になった場合
には、ケンス列Aの空ケンスA1〜A36とケンス列C
の実ケンスC1〜C36間でスライバの切り換えを行
い、ケンス列Cの実ケンスC1〜C36から新たにスラ
イバを奇数紡績ユニットS1、S3,S5・・・に供給
する。その後、空になったケンス列Aの空ケンスA1〜
A36は、後述するケンス移動装置Gにより紡績機Sp
の長手方向に沿って、図1において左方向に移動され、
空ケンス貯留部F2に順次載置される。空ケンス貯留部
F2に順次載置されたケンスは、例えば、天井を走行す
るケンス搬送車(図示されていない。)により、後述す
る練条機E等所定の場所へ搬送される。
【0015】ケンス列Aの空ケンスA1〜A36が順次
搬出されると、天井を走行するケンス搬送車により搬送
され実ケンス載置部F1に載置されている実ケンスが、
ケンス移動装置Gにより紡績機Spの長手方向に沿って
ケンス列Aに搬入され,奇数紡績ユニットS1、S3,
S5・・・にスライバを供給しているケンス列CのC1
〜C36の前方に実ケンスA1〜A36を配置する。
【0016】次に、所定の時間経過後、偶数紡績ユニッ
トS2、S4,S6・・・にスライバを供給しているケ
ンス列BのケンスB1〜B36が空になると、ケンス列
Bの空ケンスB1〜B36とケンス列Bの空ケンスB1
〜B36の後方に配置されているケンス列Dの実ケンス
D1〜D36との間でスライバの切り換えを行い、ケン
ス列Dの実ケンスD1〜D36から新たにスライバを偶
数紡績ユニットS2、S4,S6・・・に供給する。同
様に、ケンス列Bの空ケンスB1〜B36は、空ケンス
貯留部F2に順次載置され、天井を走行するケンス搬送
車により練条機E等に搬送される。そして、新たに、ケ
ンス列Bには実ケンスB1〜B36が搬入され、偶数紡
績ユニットS2、S4,S6・・・にスライバを供給し
ているケンス列DのD1〜D36の前方に実ケンスB1
〜B36が配置される。
【0017】また、奇数紡績ユニットS1、S3,S5
・・・にスライバを供給しているケンス列CのケンスC
1〜C36が空になった場合には、ケンス列Cの空ケン
スC1〜C36とケンス列Cの空ケンスC1〜C36の
前方に待機しているケンス列Aの実ケンスA1〜A36
との間でスライバの切り換えを行い、その後、空になっ
たケンス列Cの空ケンスC1〜C36は、ケンス移動装
置Gにより、空ケンス貯留部F2に順次載置され、空ケ
ンス貯留部F2に順次載置されたケンスは、例えば、天
井を走行するケンス搬送車により、練条機E等に搬送さ
れる。
【0018】ケンス列Cの空ケンスが順次搬出される
と、天井を走行するケンス搬送車により搬送され実ケン
ス載置部F1に載置される実ケンスが、ケンス移動装置
Gによりケンス列Cに搬入され,奇数紡績ユニットS
1、S3,S5・・・にスライバを供給しているケンス
列AのA1〜A36の後方に実ケンスC1〜C36が配
置される。
【0019】同様に、偶数紡績ユニットS2、S4,S
6・・・にスライバを供給しているケンス列Dのケンス
D1〜D36が空になった場合には、ケンス列Dの空ケ
ンスD1〜D36とケンス列Dの空ケンスD1〜CD6
の前方に待機しているケンス列Bの実ケンスB1〜B3
6との間でスライバの切り換えが行われ、その後、空に
なったケンス列Dの空ケンスD1〜D36は、ケンス移
動装置Gにより、空ケンス貯留部F2に順次載置され、
空ケンス貯留部F2に順次載置されたケンスは、例え
ば、天井を走行するケンス搬送車により、練条機E等に
搬送される。
【0020】ケンス列Dの空ケンスが順次搬出される
と、天井を走行するケンス搬送車により搬送され実ケン
ス載置部F1に載置される実ケンスが、ケンス移動装置
Gによりケンス列Dに搬入され,偶数紡績ユニットS
2、S4,S6・・・にスライバを供給しているケンス
列BのB1〜B36の後方に実ケンスD1〜D36が配
置される。
【0021】以上のような作業を順次繰り返すことによ
り、空ケンスと実ケンスとの間でスライバの切り換えを
行うとともにケンスの切り換えを行うものである。
【0022】次に、主として、図1〜図9に基づいて、
実ケンスを紡績機Spの長手方向に沿って紡績機Spの
背後のケンス列に搬入し、また、空ケンスを紡績機Sp
の長手方向に沿って紡績機Spの背後から搬出するシス
テムについて詳述する。
【0023】先ず最初に、図1〜図6に基づいて、実ケ
ンスを紡績機Spの背後の所定のケンス列に搬入する構
成を説明する。
【0024】図1において、F1は、例えば、図示され
ていない天井を走行するケンス搬送車により搬送されて
きた実ケンスが、ケンス搬送車から下ろされて載置され
るための、紡績機Spの一端に設けられた複数の駆動ロ
ーラ7、7’を有する実ケンス載置部であり、駆動ロー
ラ7、7’はその軸線が紡績機Spの長手方向に対して
直行するように配置されている。紡績機Spの背後に搬
入されているケンス列に近い方の駆動ローラ7’は、後
述する駆動杆1を挟んで配置されており駆動ローラ7に
比べて短いローラに構成されている。
【0025】F2は、紡績機Spの背後から搬出された
空ケンスを、天井を走行するケンス搬送車が把持し搬送
するまでの間貯留しておくための、上記実ケンス載置部
F1とは反対側の紡績機Spの端部に設けられた空ケン
ス貯留部である。空ケンス貯留部F2も、実ケンス載置
部F1と同様に、軸線が紡績機Spの長手方向に対して
直行するように配置された複数の駆動ローラ8、8’を
有しており、実ケンス載置部F1と同様の構成とするこ
とができる。紡績機Spの背後に搬入されているケンス
列に近い方の駆動ローラ8’は、駆動ローラ7’と同様
に、駆動杆1を挟んで載置されており駆動ローラ8に比
べて短いローラに構成されている。
【0026】図1において、Gは紡績機Spの背後に配
列されている各ケンス列(ケンス列A,ケンス列B,ケ
ンス列C及びケンス列D)のケンスの下方に沿って、そ
れぞれ、配置されているケンス移動装置である。以下
に、該ケンス移動装置Gの一実施例について、主に、図
2〜図4を用いて説明する。
【0027】図3に示されているように、各ケンス列
A,B、C及びDに対応して床面9には、ケンスK(以
下、ケンス列A,B、C及びDに関係なく、共通のケン
スに言及している場合には、「ケンスK」という。)を
載置し案内するための一対のレール6、6が紡績機Sp
の長手方向に沿って設けられており、また、一対のレー
ル6、6の間には、紡績機Spの長手方向に沿ってケン
ス移動装置Gが配置されている。
【0028】図4において、1はケンス移動装置Gの駆
動杆で、駆動杆1は図示されていない適当な駆動装置に
より紡績機Spの長手方向に沿って往復動できるように
構成されている。駆動杆1には断面略U字形のフック取
付具2が固着されており、該フック取付具2には軸5に
よりフック3が軸5を中心に上下動可能に取り付けられ
ている。フック3は駆動杆1とフック3の間に張設され
たバネ4により、図4において、フック3の先端3aが
常に上方に付勢されるように構成されている。
【0029】駆動杆1は、フック3の先端3aがレール
6、6の上端から所定量だけ上方に突出するように、複
数の支持支柱11により、紡績機Spの長手方向に沿っ
て往復動可能に支持されている。そして、駆動杆1に取
り付けられているフック3は、ケンスピッチPc、即
ち、錘間ピッチPsの2倍の間隔と同じ間隔で、少なく
とも紡績ユニットS1〜S72の半分の数、即ち、本実
施例の場合には36個取着されている。
【0030】ケンス移動装置Gは、以上のように構成さ
れているので、適当な周知の駆動装置により、駆動杆1
が、図2において左方向に移動した場合には、レール
6、6上に載置されている実ケンスA10〜A15の底
部の縁10が、バネ4により付勢されレール6、6より
突出しているフック3の先端3aに引っ掛かり、駆動杆
1の移動量だけ左方向に移動する。一方、図2におい
て、駆動杆1が右方向に移動した場合には、実ケンスA
10〜A16の底部により、フック3の先端3aがバネ
4に抗して下方に押されるので、駆動杆1の右方向への
移動によっては実ケンスA10〜A16はレール6、6
上を移動しない。
【0031】次に、図2、図5及び図6を用いて、ケン
ス列Aに実ケンスを順次搬入する場合について説明す
る。図2には、既に、実ケンスA10〜A15が、紡績
機Spの背後のケンス列Aに搬入され、そして、実ケン
スA16が、天井を走行するケンス搬送車により搬送さ
れ実ケンス載置部F1の駆動ローラ7上に載置された
後、実ケンス載置部F1の駆動ローラ7’に移動された
状態が示されている(駆動ローラ7は図示されていな
い。)。なお、駆動ローラ7’の上端から、駆動杆1の
フック3の先端3aが所定量だけ上方に突出するように
構成されている。
【0032】このような状態から、駆動杆1に取着され
た最後部のフック3E(ここでは、図2において、駆動
杆1の右端に取り付けられているフックを、便宜的に、
「最後部のフック」と称する。)が、図5に示されてい
るように、実ケンス載置部F1に載置されている実ケン
スA16の底部の窪みh内に位置するまで駆動杆1を右
方向に移動させる。既に紡績機Spの背後に配列されて
いる実ケンスA10〜A15及び実ケンス載置部F1に
載置されている実ケンスA16は、上述したように、駆
動杆1の右方向の移動によっては、それぞれのフック
3、3Eの先端3aが実ケンスA10〜A16の底部に
より下方に押圧されるので移動しない。
【0033】次いで、駆動杆1を左方向に移動させる
と、実ケンスA16の底部の縁10が最後部のフック3
Eの先端に引っ掛かり、実ケンスA16が左方向に移動
する。
【0034】同様に、最後部のフック3Eより左側のフ
ック3、3・・・も、それぞれ、対応する実ケンスA1
0〜A15の底部の縁10に引っ掛かり、実ケンスA1
0〜A15を左方向に移動させ、図6に示されているよ
うな位置に実ケンスA11〜A16を移動させる。
【0035】次に、再び、駆動杆1を右方向に移動さ
せ、最後部のフック3Eを、図5と同様に、実ケンス載
置部F1の駆動ローラ7’上に新たに載置された実ケン
スA17の底部の窪みh内に移動させる。次いで、駆動
杆1を左方向に移動させると、上記と同様に、実ケンス
載置部F1上の実ケンスA17及び既に紡績機Spの背
後のケンス列Aに搬入されている実ケンスA11〜A1
6の底部の縁10にフック3E、3・・・の先端が引っ
掛かり、実ケンスA11〜A17を左方向に移動させ
る。上記のように、駆動杆1を左右に往復動させること
により、天井を走行するケンス搬送車により搬送され、
実ケンス載置部F1上に載置されている実ケンスを順次
紡績機Spの背後に搬入することができる。
【0036】次に、主として、図7〜図9を用いて、紡
績機Spの背後から空ケンスを搬出する構成について説
明する。図7〜図9には、説明を簡単にするために、3
個の空ケンスA1,A2及びA3を搬出する例が示され
ている。図7は、一番最初に空ケンス貯留部F2に載置
される空ケンスA1の底部の縁10に、駆動杆1の最先
端のフック3F(ここでは、図7において、駆動杆1の
左端に取り付けられているフックを便宜的に、「最先端
のフック」と称する。)が引っ掛かっている、空ケンス
搬出の最初の状態を示している。
【0037】この状態から、駆動杆1を、図7におい
て、左方向に移動させると、各空ケンスA1,A2及び
A3の底部の縁10に、それぞれ、最先端のフック3F
及びこれに続くフック3、3が引っ掛かっているので、
駆動杆1の左方向移動に伴って、空のケンスA1,A2
及びA3も左方向に移動し、図8に示されているよう
に、一番端の空ケンスA1が空ケンス貯留部F2の駆動
ローラ8’上に載置されることになる(駆動ローラ8は
図示されていない。)。
【0038】次に、駆動杆1を右方向に移動させると、
上述したように、フック3の先端3aが空ケンスA2及
びA3の底部により下方に押圧されるので、従って、空
ケンスA2及びA3は移動しないで、その場に止まって
いる。そして、図9に示されているように、駆動杆1の
最先端のフック3Fが、次に搬出される空ケンスA2の
底部の窪みh内に位置するまで駆動杆1を右方向に移動
させる。この状態から、再度、駆動杆1を左方向に移動
させると、空ケンスA2及びA3の底部の縁10が、最
先端のフック3E及びフック3に引っ掛かり、空ケンス
A2及びA3を左方向に移動させ、空ケンスA2を空ケ
ンス貯留部F2の駆動ローラ8’上に載置させる。この
ようにして、駆動杆1の左右方向の往復運動により、空
ケンスが紡績機Spの背後から順次搬出される。
【0039】空ケンス貯留部F2の駆動ローラ8’上に
載置された空ケンスは、駆動ローラ8上に移動され、そ
の後、上述した実ケンスの場合と同様に、図示されてい
ない天井を走行するケンス搬送車により搬送され、練条
機E等の空ケンス貯留部に載置される。
【0040】次に、図10及び図11に基づいて、天井
を走行する一度に2個のケンスを把持できるケンス搬送
車により運ばれ、実ケンス載置部F1の駆動ローラ7’
上に載置された2個の実ケンスを、順次、紡績機Spの
長手方向に沿って紡績機Spの背後の所定のケンス列に
搬入する実施例を説明する。図10は図1に示されてい
る実ケンス載置部F1の概略平面図であり、図11は図
10の概略右側面図である。
【0041】12及び13は紡績機Spの長手方向と直
行する方向で、しかも、実ケンス載置部F1を構成する
所定の駆動ローラ7間に配置された一対の無端状のチエ
ーンであり、一方のチエーン12はほぼケンス列A及び
ケンス列Bの幅にわたって延びており、他方のチエーン
13はほぼケンス列C及びケンス列Dの幅にわたって延
びている。チエーン12及び13は、図11に示されて
いるように、それぞれ、スプロケット14a,14b及
び15a,15b間に張設されており、チエーン12及
び13には、駆動ローラ7上に載置された実ケンスの底
部に下方から挿入され、ケンスの縁10に当接できる突
起16a,16b及び17a、17bが所定数設けられ
ている。スプロケット14a,14b及び15a,15
bは適当な駆動装置により正逆回転可能に駆動される。
【0042】天井を走行するケンス搬送車により運ばれ
た2個の実ケンスA1及びA2が、図10及び図11に
示されているように実ケンス載置部F1の駆動ローラ7
上のケンス列A及びケンス列Bに対応する位置に載置さ
れ、その後、ケンス列Aに搬入される場合について説明
する。
【0043】実ケンス載置部F1のケンス列Aに対応す
る位置に載置された実ケンスA1は、そのまま駆動ロー
ラ7により移動され、駆動ローラ7’上に載置される。
そして、上述したように、駆動杆1の移動によりケンス
列Aに搬入される。
【0044】一方、実ケンス載置部F1のケンス列Bに
対応する位置に載置された実ケンスA2の場合には、チ
エーン12を、図11において左方向に回動させ、チエ
ーン12に設けられている突起16a及び16bのいず
れかを実ケンスA2の底部に下方より入り込ませ、実ケ
ンスA2の底部の縁10に、突起16a及び16bのい
ずれかを引っ掛けることにより、実ケンスA2をケンス
列Aの位置に移動させる。ケンス列Aの位置まで移動さ
せられた実ケンスA2は、上記の実ケンスA1の場合と
同様に、駆動ローラ7により,駆動ローラ7’上に移さ
れ、上述したように駆動杆1の移動によりケンス列Aに
搬入される。
【0045】なお、スプロケット14bの配置位置は、
ケンス列Bに対応する実ケンス載置部F1上に載置され
ている実ケンスA2の底部に、下からチエーン12に設
けられている突起16a或いは16bが入り込めるよう
に適宜設定する。そして、もう一つのスプロケット14
aの配置位置は、ケンス列Bに対応する実ケンス載置部
F1上に載置された実ケンスA2がケンス列Aの位置に
移動した時に、チエーン12に設けられている突起16
a或いは16bが実ケンスA2の底部から抜け出ること
ができるように適宜設定する。
【0046】また、例えば、実ケンス載置部F1のケン
ス列C及びケンス列Dに対応する位置に実ケンスC1及
びC2が載置され、これらの実ケンスC1及びC2をケ
ンス列Dに搬入する場合には、先ず、ケンス列Dに対応
する位置に載置された実ケンスC2は、そのまま駆動ロ
ーラ7により駆動ローラ7’上に載置され、上述したよ
うに駆動杆1によりケンス列Dに搬入される。
【0047】また、ケンス列Cに対応する位置に載置さ
れた実ケンスC1の場合には、チエーン13を、図11
において、右方向に回動させ、チエーン13に設けられ
ている突起17a及び17bのいずれかを実ケンスC1
の底部に下方より入り込ませ、実ケンスC1の底部の縁
10に、突起17a及び17bのいずれかを引っ掛ける
ことにより、実ケンスC1をケンス列Dの位置に移動さ
せる。ケンス列Dの位置まで移動させられた実ケンスC
1は、同様に、駆動ローラ7により、駆動ローラ7’上
に載置され、駆動杆1の移動によりケンス列Dに搬入さ
れる。なお、スプロケット15a,15bの配置位置
も、上述したように、スプロケット14a,14bの配
置位置と同様に配置される。
【0048】以上説明したように、天井を走行する一度
に2個のケンスを把持できるケンス搬送車により運ば
れ、実ケンス載置部F1に載置された2個の実ケンス
は、実ケンス載置部F1上で、適宜、搬入されるケンス
列に応じて、その位置が調整され、順次、紡績機の背後
の所定のケンス列に搬入される。
【0049】同様な構成を、空ケンス貯留部F2側に適
用することにより、天井を走行する一度に2個のケンス
を把持できるケンス搬送車に空ケンスを2個把持させ
て、空ケンスの搬送を行うことができる。例えば、図1
2には、実ケンス載置部F1と同じような構成の空ケン
ス貯留部F2により、ケンス列Aから空ケンスA1及び
空ケンスA2を空ケンス貯留部F2上に搬出する場合が
示されている。
【0050】図7〜図9を用いて説明したように、先
ず、空ケンスA1が駆動杆1の左方向への移動により空
ケンス貯留部F2の駆動ローラ8’上に載置された後、
駆動ローラ8’により駆動ローラ8に移動される(図1
2に示されている空ケンスA2の位置)。
【0051】次に、上述した実ケンス載置部F1におけ
るチエーン12、13等と同じ構成のチエーン18、1
9の一方のチエーン18の回動により、空ケンスA1を
図12の空ケンスA2の位置から空ケンスA1の位置に
移動させる。次いで、駆動杆1の左方向への移動によ
り、空ケンスA2が空ケンス貯留部F2の駆動ローラ
8’上に載置された後駆動ローラ8に移動される。この
ようにして、図12に示されているように、2個の空ケ
ンスA1及び空ケンスA2が並列して空ケンス貯留部F
2の駆動ローラ8上に載置される。その後、天井を走行
する一度に2個のケンスを把持できるケンス搬送車によ
り把持され、練条機E等へ搬送される。
【0052】なお、上述した本発明の実施例において
は、紡績機Spの背後に紡績機Spの長手方向に沿って
4列のケンス列A〜Dを配置するとともに、常に2列の
ケンス列から紡績ユニットS1〜S72にスライバを供
給し、残りの2列のケンス列を紡績ユニットS1〜S7
2の実ケンスの待機列とし、しかも、奇数紡績ユニット
S1、S3,S5・・・群と偶数紡績ユニットS2、S
4,S6・・・群とを、ある時間差を以て空ケンスと実
ケンスとの間でスライバの切り換えがなされるように制
御するために、紡績機Spの始動の際に、奇数紡績ユニ
ットS1、S3,S5・・・を先ず最初に始動させ、所
定の時間経過後、偶数紡績ユニットS2、S4,S6・
・・を始動させるようにしたケンス切り換えシステムが
示されているが、常に2列のケンス列が紡績ユニットS
1〜S72の実ケンスの待機列であるので、上記のよう
に奇数紡績ユニットS1、S3,S5・・・群と偶数紡
績ユニットS2、S4,S6・・・群とを、ある時間差
を以て空ケンスと実ケンスとの間でスライバの切り換え
が行われるように制御することは必ずしも必要ではな
く、このような時間差を設けずに、所定の時間経過後、
全紡績ユニットS1〜S72に対して空ケンスと実ケン
スとの間でスライバの切り換え作業が行われるように構
成することもできる。このような場合には、2列の合計
72個の空ケンスを順次紡績機Spの背後から搬出し、
空ケンスが搬出された2列に順次72個の実ケンスを紡
績機Spの背後に搬入することになる。
【0053】上記の実施例においては、紡績機Spの背
後に紡績機Spの長手方向に沿って4列に配列したケン
ス列のうち、2列のケンス列から紡績ユニットにスライ
バが供給され、残りの2列のケンス列が実ケンスの待機
列である場合について説明したが、2列のケンス列から
紡績ユニットにスライバが供給され、そして、実ケンス
の待機列を1列とし、紡績機Spの長手方向に沿って配
列されているケンス列を3列にすることもできる。以下
に、この実施例について詳述する。
【0054】図13は、上述した図1と同じように、1
つの紡績機を示す概略平面図であり、図13においてS
pは紡績機であり、また、A1〜A36,B1〜B36
及びC1〜C36は、紡績機Spの背後に紡績機Spの
長手方向に沿って3列に並べられているケンスである。
そして、紡績機Spの長手方向に沿って3列に配列され
たケンス列のうち、常に2列のケンス列から紡績ユニッ
トにスライバが供給されており、残りの1列のケンス列
においては、紡績機Spの背後からの空ケンスの搬出及
び紡績機Spの背後への実ケンスの搬入の作業が行わ
れ、新たに搬入された実ケンスが待機されている。
【0055】図13は、ケンス列AのケンスA1〜A3
6が、紡績ユニットS1〜S72のうちの奇数紡績ユニ
ットS1、S3,S5・・・にスライバを供給し、ケン
ス列BのケンスB1〜B36が、紡績ユニットS1〜S
72のうちの偶数紡績ユニットS2、S4,S6・・・
にスライバを供給している状態を示している。そして、
ケンス列CのケンスC1〜C36が実ケンスの待機状態
を示している。
【0056】そして、奇数紡績ユニットS1、S3,S
5・・・群と偶数紡績ユニットS2、S4,S6・・・
群とは、ある時間差を以て空ケンスと実ケンスとの間で
スライバの切り換えがなされるように制御されている。
図13では、ケンス列Aのケンスがケンス列Bのケンス
より早く空になるように設定されている場合が示されて
おり、従って、ケンス列Aのケンスが空になる所定の時
間前に、ケンスA1〜A36の後方に、待機ケンス列C
の実ケンスC1〜C36を配置する。
【0057】そして、ケンス列Aのケンスが空になった
場合には、ケンス列Aの空ケンスA1〜A36から奇数
紡績ユニットS1、S3,S5・・・に供給されている
スライバとケンス列Cの実ケンスC1〜C36の先端の
スライバを、それぞれ、スライバ継ぎ装置で継ぎ、ケン
ス列Cの実ケンスC1〜C36から新たにスライバを奇
数紡績ユニットS1、S3,S5・・・に供給する(図
14参照)。
【0058】空になったケンス列Aの空ケンスA1〜A
36は、上述したケンス移動装置Gにより、空ケンス貯
留部F2に順次載置され、空ケンス貯留部F2に順次載
置されたケンスは、例えば、天井を走行するケンス搬送
車により、練条機E等に搬送される。
【0059】ケンス列Aの空ケンスが順次搬出される
と、天井を走行するケンス搬送車により搬送され実ケン
ス載置部F1に載置される実ケンスが、ケンス移動装置
Gによりケンス列Aに搬入され、図14に示されている
位置、即ち、次に空になるケンス列BのB1〜B36の
前方に実ケンスA1〜A36が配置される。
【0060】次に、所定の時間経過後、ケンス列Bのケ
ンスB1〜B36が空になると、空ケンスB1〜B36
から偶数紡績ユニットS2、S4,S6・・・に供給さ
れているスライバとケンス列Bの空ケンスB1〜B36
の前方に配置されているケンス列Aの実ケンスA1〜A
36の先端のスライバを、同様にスライバ継ぎ装置で継
ぎ、ケンスA1〜A36から新たにスライバを偶数紡績
ユニットS2、S4,S6・・・に供給する(図15参
照)。
【0061】同様に、空ケンスB1〜B36は、空ケン
ス貯留部F2に順次載置され、天井を走行するケンス搬
送車により練条機E等に搬送される。そして、新たに、
ケンス列Bには実ケンスが搬入され、図15の待機位
置、即ち、次に空になるケンス列CのC1〜C36の前
方に実ケンスB1〜B36が配置される。
【0062】紡績機Spの背後に配置されたケンス列が
3列の場合のケンス交換システムにおいては、このよう
な作業を順次繰り返すことにより、空ケンスと実ケンス
間でスライバの切り換えを行う。
【0063】上記の実施例では、各ケンス列に搬入され
る実ケンスの待機位置が、次に空になるケンス列の各ケ
ンスの前方或いは後方に位置するように待機ケンス列の
対応する各実ケンスを配置するように構成されている
が、例えば、図16に示されているように、ケンス列C
の実ケンスC1〜C36の左端の実ケンスC1が、左か
ら3番目の紡績ユニットS3の後方に来るようにケンス
列Cに実ケンスC1〜C36を搬入し待機させ、空ケン
スA1〜A36と実ケンスC1〜C36との間でのスラ
イバ切り換えに際には、待機位置にある実ケンスC1〜
C36を、交換すべき空ケンスA1〜A36の後方に来
るようにケンス列Cを左方向にケンスピッチPcだけ移
動させて、ケンス列AのA1〜A36の後方に移動させ
るように構成することもできる。
【0064】また、図16に示されている位置で待機状
態にあるケンス列Cの実ケンスC1〜C36を、ケンス
列BのケンスB1〜B36の後方で待機させることも可
能であり、このような場合には、ケンス列Aの空ケンス
A1〜A36とのスライバ切り換えに際しては、ケンス
列Cを左方向に1錘間ピッチPsだけ移動させることに
なる。以上のように、待機ケンス列のケンスをどの位置
にするかは、適宜必要に応じて設定することができるも
のであり、何ら上記の実施例に限定されるものではな
い。
【0065】また、実ケンスを紡績機Spの長手方向に
沿って紡績機Spの背後のケンス列に搬入し、また、空
ケンスを同じく紡績機Spの長手方向に沿って紡績機S
pの背後から搬出するシステムは、上述したケンスの搬
入及び搬出システムと実質的に同じであるが、以下に、
図17及び図18に基づいて、天井を走行する一度に2
個のケンスを把持できるケンス搬送車により運ばれ、実
ケンス載置部F1に載置された2個の実ケンスを、順
次、紡績機Spの背後の所定のケンス列に搬入するシス
テムを説明する。
【0066】図17は上述した、図10に示されている
実ケンス載置部と同様の実ケンス載置部の概略平面図で
あり、図18は図17の概略右側面図である。図17に
おいて、20及び21は、図11に示されているチエー
ン12、13と実質的に同様の実ケンス載置部F1の駆
動ローラ7間に配置された一対の無端状のチエーンであ
り、一方のチエーン20はほぼケンス列A及びケンス列
Bの幅にわたって延びており、他方のチエーン21はほ
ぼケンス列B及びケンス列Cの幅にわたって延びてい
る。従って、ケンス列Bの幅方向にはチエーン20及び
21の両方の一部分が延在している。
【0067】チエーン20及び21は、図18に示され
ているように、それぞれ、スプロケット22a,22b
及び23a,23b間に張設されており、チエーン20
及び21には、駆動ローラ7上に載置された実ケンスの
底部に下方から挿入され、ケンスの縁10に当接できる
突起24a,24b及び25a、25bが所定数設けら
れている。スプロケット22a,22b及び23a,2
3bは適当な駆動装置により正逆回転可能に駆動され
る。
【0068】天井を走行するケンス搬送車により運ばれ
た2個の実ケンスA1及びA2が、図17及び図18に
示されているように実ケンス載置部F1のケンス列A及
びケンス列Bに対応する位置に載置され、その後、ケン
ス列Aに搬入される場合について説明する。
【0069】実ケンス載置部F1のケンス列Aに対応す
る位置に載置された実ケンスA1は、そのまま駆動ロー
ラ7により移動され、駆動ローラ7’上に載置され、そ
の後駆動杆1の移動によりケンス列Aに搬入される。一
方、実ケンス載置部F1のケンス列Bに対応する位置に
載置された実ケンスA2の場合には、チエーン20を、
図18において左方向に回動させ、チエーン20に設け
られている突起24a及び24bのいずれかを実ケンス
A2の底部に下方より入り込ませ、実ケンスA2の底部
の縁10に、突起24a及び24bのいずれかを引っ掛
けることにより、実ケンスA2をケンス列Aの位置に移
動させる。ケンス列Aの位置まで移動させられた実ケン
スA2は、上記の実ケンスA1の場合と同様に、駆動ロ
ーラ7によりローラ7’上に載置された後、上述したよ
うに駆動杆1の移動によりケンス列Aに搬入される。
【0070】また、実ケンス載置部F1のケンス列B及
びケンス列Cに対応する位置に実ケンスB1及びB2が
載置され、これらの実ケンスB1及びB2をケンス列C
に搬入する場合には、先ず、ケンス列Cに対応する位置
に載置された実ケンスB2を上記したように、そのまま
駆動ローラ7により駆動ローラ7’上に載置し、その後
駆動杆1の移動によりケンス列Cに搬入する。
【0071】また、ケンス列Bに対応する位置に載置さ
れた実ケンスB1の場合には、チエーン21を、図18
において右方向に回動させ、チエーン21に設けられて
いる突起25a及び25bのいずれかを実ケンスB1の
底部に下方より入り込ませ、実ケンスB1の底部の縁1
0’に、突起25a及び25bのいずれかを引っ掛けて
ることにより、実ケンスB1をケンス列Cの位置に移動
させる。ケンス列Cの位置まで移動させられた実ケンス
B1は、同様に、駆動ローラ7よりローラ7’に載置さ
れ、次いで、上述した駆動杆1の移動によりケンス列C
に搬入される。
【0072】以上説明したように、天井を走行する一度
に2個のケンスを把持できるケンス搬送車により運ば
れ、実ケンス載置部F1に載置された2個の実ケンス
は、実ケンス載置部F1上で、適宜、搬入されるケンス
列に応じて、その位置が調整され、順次、紡績機の背後
の所定のケンス列に搬入される。
【0073】同様な構成を、空ケンス貯留部F2側に適
用することにより、天井を走行する一度に2個のケンス
を把持できるケンス搬送車に空ケンスを2個把持させ
て、空ケンスの搬送を行う場合を図19を用いて説明す
る。図19においては、ケンス列Aから空ケンスA1及
び空ケンスA2を空ケンス貯留部F2上に搬出する場合
が示されている。
【0074】図12を用いて説明した場合と同様に、先
ず、空ケンスA1が駆動杆1の左方向への移動により空
ケンス貯留部F2の駆動ローラ8’上に載置された後、
駆動ローラ8上に移動される(図19に示されている空
ケンスA2の位置)。
【0075】次に、上述した実ケンス載置部F1におけ
るチエーン20、21等と同じ構成のチエーン26、2
7の一方のチエーン26の回動により、空ケンスA1を
図19の空ケンスA2の位置から空ケンスA1の位置に
移動させる。次いで、駆動杆1の左方向への移動によ
り、空ケンスA2が空ケンス貯留部F2の駆動ローラ
8’上に載置された後、駆動ローラ8上に移動される。
【0076】このようにして、図19に示されているよ
うに、2個の空ケンスA1及び空ケンスA2が並列して
空ケンス貯留部F2の駆動ローラ8上に載置される。そ
の後、天井を走行する一度に2個のケンスを把持できる
ケンス搬送車により把持され、練条機E等へ搬送され
る。
【0077】上述した紡績機Spの背後のケンス列を3
列A〜Cとし、うち2列を紡績ユニットS1〜S72へ
のスライバ供給列とし、残りの1列を実ケンスの待機列
とした実施例の場合には、紡績機Spの背後のケンス列
を4列A〜Dとし実ケンスの待機列が2列の実施例とは
異なり、待機列の実ケンス数が全紡績ユニットS1〜S
72の半分、即ち、36ケンスであるので、奇数紡績ユ
ニットS1、S3,S5・・・群と偶数紡績ユニットS
2、S4,S6・・・群とを、ある時間差を以て空ケン
スと実ケンスとの間でスライバの切り換えが行われるよ
うに制御することが必要となる。このように構成するこ
とにより、上述した紡績機Spの背後からの空ケンスの
搬出及び紡績機Spの背後への実ケンスの搬入システム
等と相まって、上記の紡績機Spの背後のケンス列を3
列A〜Cとしたケンス切り換えシステムを自動化するこ
とができる。
【0078】紡績機Spの背後のケンス列を3列A〜C
とした実施例において、上記のように、奇数紡績ユニッ
トS1、S3,S5・・・群と偶数紡績ユニットS2、
S4,S6・・・群とで、ある時間差を以て空ケンスと
実ケンスとのスライバの切り換えを行うように構成する
ことなく、全紡績ユニットS1〜S72に対して一度に
スライバの切り換えを実施する場合には、実ケンスの待
機列が1列、即ち、待機状態の実ケンス数が36ケンス
であるので、先ず、全紡績ユニットS1〜S72のうち
の半分の紡績ユニットに対してスライバの切り換えを行
い、紡績機Spの背後からスライバの切り換えが終了し
た36個の空ケンスの搬出し、そして、紡績機Spの背
後への36個の実ケンスの搬入した後、再度残りの半分
の紡績ユニットに対してスライバの切り換えを行うこと
になる。従って、この間、紡績機Spの全紡績ユニット
S1〜S72の駆動を停止しなければならず、スライバ
の切り換えに長時間を要することになり、紡績機Spの
稼働効率が著しく低下することになる。従って、上述し
たように、奇数紡績ユニットS1、S3,S5・・・群
と偶数紡績ユニットS2、S4,S6・・・群とを、あ
る時間差を以て空ケンスと実ケンスとの間でスライバの
切り換えが行われるように制御することが必要となる。
【0079】次に、図20に基づいて、練条機Eと紡績
機Sp間における実ケンス及び空ケンスの搬送システム
について説明する。図20において、E1〜E4は練条
機であり、e1〜e4は,上述した天井を走行するケン
ス搬送車により運ばれてきた空ケンスを載置するための
練条機の空ケンス貯留部であり、また、Spは練条機E
1〜E4に隣接して配置された紡績機群である。図20
に示されているように、ケンスK側同志を互いに向かい
合わせにした2台一組の紡績機Spが多数配置されてい
る。R1〜R3、r1〜r3及びWは、紡績機Sp及び
練条機E1〜E4の上方に配置されたケンス搬送車が走
行するための周回レールであり、Tは練条機E1〜E4
と紡績機Sp間に設けられた練条機E1〜E4において
スライバが収納された実ケンスを貯留しておくための実
ケンス貯留部であり、適当数の実ケンス貯留ラインt1
〜t4(以下、単に、「ライン」ともいう。)から構成
されている。そして、図20において点線で示されてい
るように、実ケンス貯留部Tを湿度や温度がコントロー
ル可能なような独立した区画或いは部屋に構成すること
が好ましく、更に、ラインt1〜t4毎に湿度や温度が
コントロール可能なようにライン毎に区画を設けること
もできる。
【0080】次に、練条機E1〜E4でスライバが収納
された実ケンスを紡績機Spに搬送する順序について説
明する。先ず、練条機E1〜E4でスライバが収納され
た実ケンスは、ケンス搬送車によりレールWを経て実ケ
ンス貯留部Tに運ばれる。実ケンス貯留部Tに運ばれた
実ケンスは紡績機Spに搬送されるまでの間、好ましく
は、適当な湿度或いは温度に管理された実ケンス貯留部
Tにおいてエイジングされる。
【0081】次に、例えば、ある紡績機Spでケンスの
交換が行われ、空ケンスが紡績機Spの背後から搬出さ
れ、待機列に搬入する実ケンスが必要となった場合に
は、適当な制御装置からの指令により、実ケンス貯留部
Tのラインt1〜t4に貯留されている実ケンスを、レ
ールR1〜R3を利用して運び、所定の紡績機Spの実
ケンス載置部F1に載置する。実ケンス載置部F1に載
置された実ケンスは、上述したように駆動杆1の往復運
動により、紡績機Spの背後に搬入される。
【0082】また、紡績機Spの背後から駆動杆1の往
復運動により搬出された空ケンスは上述したように、一
旦空ケンス貯留部F2に載置される。空ケンス貯留部F
2に空ケンスが載置されていることを、適宜、センサー
等で検出すると、制御装置がケンス搬送車を配送し、ケ
ンス搬送車が空ケンス貯留部F2に載置されている空ケ
ンスを把持し、レールr1〜r3を経て、適当な練条機
E1〜E4の空ケンス貯留部e1〜e4或いは図示され
ていない空ケンスを一時的に貯留する空ケンスバッファ
ー部に搬送する。
【0083】なお、上記の実施例においては、レールR
1〜R3、レールr1〜r3及びレールWを図20に示
されているように配置したが、例えば、レールWとレー
ルr1或いはレールR2とレールr2を一本のレールで
構成し、ケンス搬送車を走行させることも可能であり、
何ら上記の実施例に限定されるものではない。
【0084】ところで、実ケンス貯留部Tにおいては、
同じ練条機で紡出されたスライバを収納した実ケンスを
一か所にまとめて貯留し、同じ練条機で紡出されたスラ
イバを収納した実ケンスを、常に所定の同じ紡績機Sp
に供給するように構成することが好ましい。例えば、練
条機E1で紡出されたスライバを収納した実ケンスは、
実ケンス貯留部Tのラインt1に運び込み、このライン
t1には他の練条機で紡出されたスライバを収納した実
ケンスを搬入しないようにする。同様に、練条機E2で
紡出されたスライバを収納した実ケンスは、実ケンス貯
留部Tのラインt2に運び込み、このラインt2には他
の練条機で紡出されたスライバを収納した実ケンスを搬
入しないようにする。
【0085】そして、実ケンス貯留部Tのラインt1か
らは、常に所定の同じ紡績機に実ケンスを供給し、ま
た、実ケンス貯留部Tのラインt2からは、同様に、常
に所定の同じ紡績機(上記のラインt1から実ケンスの
供給を受けていない紡績機)に実ケンスを供給するよう
に、実ケンス及び空ケンスの搬送システムを構成するこ
とが好ましい。
【0086】このようなシステムに構成することによ
り、練条機側に起因する原因により、紡績された糸に欠
陥があったり、或いは、紡績機Spにおいて糸切れが多
発したような場合には、簡単に問題のある練条機を特定
することができ、システムの管理が容易になる。
【0087】また、各紡績機Spのケンス交換時間或い
はケンス交換を行う紡績機Spの順序等を、適当な手法
により設定することにより、練条機を含めトータルシス
テムとして効率的な紡績機のケンス切り換えシステムを
構成することができる。
【0088】なお、上述したように、紡績機Spの背後
に配置されるケンス列を3列とした場合には、スライバ
切り換えの際に必要となる実ケンス数は36ケンスであ
るので、全紡績ユニットS1〜S72に対して一度にス
ライバ切り換えを行う場合に比べ実ケンス貯留部Tのラ
インt1〜t4の長さを半分とすることができる。
【0089】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成され
ているので、以下に記載されるような効果を奏する。紡
績機の長手方向に沿ったケンスの移動のみにより、紡績
機へのケンスの搬入及び紡績機からのケンスの搬出を行
うものであるので、ケンスの移動距離或いは移動範囲が
非常に少なく、従って、ケンスの切り換え時間を著しく
短縮化し、紡績機の稼働率を大幅に向上することができ
る。
【0090】紡績機の背後に、ケンス交換のための作業
スペースを設ける必要がないので、スペースの節約がで
き、従って、より多くの紡績機等を設置することができ
るとともに、紡績機等のレイアウトの自由度が大きくな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】紡績装置の概略平面図である。
【図2】実ケンス移動装置の概略正面図である。
【図3】ケンス移動装置の概略側面図である。
【図4】ケンス移動装置の斜視図である。
【図5】実ケンスの搬入順序を示す概略正面図である。
【図6】図5と同様の実ケンスの搬入順序を示す概略正
面図である。
【図7】空ケンスの搬出順序を示す概略正面図である。
【図8】図7と同様の空ケンスの搬出順序を示す概略正
面図である。
【図9】図7と同様の空ケンスの搬出順序を示す概略正
面図である。
【図10】実ケンス載置部の概略平面図である。
【図11】実ケンス載置部の概略側面図である。
【図12】空ケンス貯留部の概略平面図である。
【図13】別の実施例の紡績装置の概略平面図である。
【図14】図13と同様の紡績装置の概略平面図であ
る。
【図15】図13と同様の紡績装置の概略平面図であ
る。
【図16】図13と同様の紡績装置の概略平面図であ
る。
【図17】実ケンス載置部の別の実施例の概略平面図で
ある。
【図18】図17の実ケンス載置部の概略側面図であ
る。
【図19】空ケンス貯留部の別の実施例の概略平面図で
ある。
【図20】練条機と紡績機間における実ケンス及び空ケ
ンスの搬送システムを示す平面図である。
【符号の説明】
A,B,C、D ケンス列 Sp 紡績機 S1〜S72 紡績ユニット F1 実ケンス載置部 F2 空ケンス貯留部 G ケンス移動装置 W,R,r レール 1 駆動杆 3 フック 7 駆動ローラ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】紡績ユニットが多数列設された紡績機の一
    方の端部に実ケンス載置部を他方の端部に空ケンス貯留
    部を、それぞれ、設けるとともに、紡績ユニットへのス
    ライバ供給が終了したケンスを該ケンスの紡績機の長手
    方向への移動により空ケンス貯留部に載置するととも
    に、実ケンス載置部に載置されたスライバが満たされた
    ケンスを紡績機の長手方向への移動により搬入すること
    を特徴とする紡績機のケンス切り換えシステム。
JP26835592A 1992-10-07 1992-10-07 紡績機のケンス切り換えシステム Pending JPH06123023A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN112030287A (zh) * 2020-09-08 2020-12-04 北自所(北京)科技发展有限公司 用于粗纱机的条筒送换装置以及条筒送换方法

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