JPH06122954A - 排水ポンプ用軸受装置および排水ポンプ - Google Patents

排水ポンプ用軸受装置および排水ポンプ

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JPH06122954A
JPH06122954A JP4273984A JP27398492A JPH06122954A JP H06122954 A JPH06122954 A JP H06122954A JP 4273984 A JP4273984 A JP 4273984A JP 27398492 A JP27398492 A JP 27398492A JP H06122954 A JPH06122954 A JP H06122954A
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JP
Japan
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bearing
sleeve
coating
drainage pump
shaft
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Application number
JP4273984A
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English (en)
Inventor
Ryoji Okada
亮二 岡田
Masayuki Yamada
雅之 山田
Kunio Takada
国雄 高田
Kenji Otani
健二 大谷
Koji Aizawa
宏二 会沢
Mitsuaki Haneda
光明 羽田
Toshihiro Yamada
俊宏 山田
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】ステンレス製の軸受5及びスリーブ4の下地全
面にNi被膜を被覆し、摺動面にWCを主成分とし、Ni及び
Crをバインダとする溶射膜、若しくはCr3C2を主成分と
してNi及びCrをバインダとする溶射膜を施した。また、
回転水槽9全面にもNi被膜を被覆した。 【効果】溶射膜の被覆されていない部分にNi被膜を被覆
することで、ステンレスと溶射膜との電気腐食を防ぎ、
耐食性、耐摩耗性の優れたステンレス製軸受及びスリー
ブが得られる。その結果、WC、SiC及びSi3N4の焼結体で
は製作が困難であった大口径の軸受及びスリーブが製作
できるようになり、さらに焼結体に対し重量が低減する
ために、組立て性が向上する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は排水機場用排水ポンプに
係り、特に軸受部に清浄水を供給することなく運転する
ポンプに適した、耐食性、耐摩耗性に優れた信頼性の高
い軸受構造とその軸受構造を用いた排水ポンプに関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】排水ポンプシステムには近年の急激な都
市化に伴う都市型洪水の増加、運転維持管理費の増大と
いう問題がある。これらの問題に対応すべく、排水ポン
プシステムの高性能化、高信頼性化について研究が進め
られている。現在、高性能化、高信頼性化に対応する技
術として、ポンプの無給水運転技術と大容量化が検討さ
れている。
【0003】無給水運転技術とは、軸受、スリーブ間に
清浄水を外部より供給することなく運転するものであ
る。清浄水の供給装置がないためコスト的に有効であ
り、清浄水供給装置、清浄水供用センサー等の故障によ
る誤動作がないため信頼性が高い。無給水運転技術を可
能とするためには、排水に含まれる土砂が進入しても摩
耗しない軸受構造が必要であり、従来の無給水ポンプ用
軸受構造には、耐摩耗性、耐食性に優れるタングステン
カ−バイド(以下、WCと称する)スリーブ(焼結体)と
セラミックス製軸受(焼結体)との組合せが用いられてき
た。
【0004】しかしながら無給水運転では、軸受部まで
排水が揚水されていない状態での事前準備運転、すなわ
ち先行待機運転では軸受部が完全なドライ摺動となる。
WC焼結体とセラミックス焼結体とを用いた軸受であって
も、ドライ摺動では異常摩耗、摩擦熱による破壊が避け
られない。これらの問題を解決する手段として、少量の
油を含浸させた多孔質のセラミックを軸受に採用した構
造が特開昭59−155621号公報に開示されている。ドライ
摺動によって生じる温度上昇によって、含浸された油が
滲みでて、摩擦係数を下げる機構である。
【0005】一方、ポンプの大容量化は必然的に軸受の
大口径化を必要とする。しかしながら、従来のWCスリ
ーブとセラミックス軸受との組合せによる軸受構造のま
までは、大口径の焼結体スリーブ、焼結体軸受が必要と
なるが、焼結技術が十分対応できないため、部品重量が
大きくなり組立て作業が難しくなるという問題があっ
た。そこで、セラミックスと同等の硬さを有する膜を被
覆する硬質膜コーティング技術が広く検討されている。
WC溶射膜を被覆したスリーブとセラミックス軸受との
組合せを用いた無給水排水ポンプが、「トライボロジス
ト」、第36巻、第2号の144項から147項に明示されてい
る。また、スリーブと軸受の両方に溶射膜を用いた構造
については、「ターボ機械」、第26回講演会概要集(1991
年、5月)の80頁から85頁に明示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】無給水運転に関する課
題は、先行待機運転時の軸受のドライ摺動である。特開
昭59−155621号公報に示されているような少量の油を含
浸させた多孔質セラミック軸受では、油の量が少なくド
ライ摺動時間が短時間に限られる。また、滲みだした油
が軸受に戻らないため、長期繰返し運転では油切れを起
こす可能性があり、信頼性に問題があった。
【0007】我々は、上記問題を解決すべく軸受部に貯
水槽を備えた軸受構造を考案し、外部より清浄水を供給
しなくとも先行待機運転できることに成功した。
【0008】大容量化に関する課題は、軸受の大口径化
である。軸受の大口径化に対応するため、溶射膜を利用
したスリーブ及び軸受の検討が進められている。しか
し、溶射法で形成したWC及びCr32を主成分とする
膜は、一般に焼結体に比べ硬さが低く、未処理のままで
は焼結体ほどの耐摩耗性は期待できない。我々は溶射膜
の硬さを熱処理によって増す方法を発明し、溶射膜の大
幅な耐摩耗性を増すことに成功した。
【0009】上記の対策を施してもなお、無給水の大口
径軸受には腐食の問題が残る。
【0010】即ち、溶射膜を利用した場合、硬質粒子で
あるWCやCr32ではなくバインダである金属の耐食
性に問題がある。一般に、WC焼結体のバインダに用い
られるCoは、耐食性が低く水中での利用は難しい。従
って、耐食性に優れるNi及びCrがバインダとして用
いられる。しかし、Ni及びCrをバインダとして用い
た場合、スリーブ素材材料、或いは主軸等の材料である
ステンレス鋼(以下、SUSと称する)との間で電気腐
食(ガルバニック腐食)を生じる。
【0011】その結果、SUS側に孔食を生じ、機械的
強度低下を引き起こす。特に、海水を含む排水に対して
は、電気腐食の発生が激しく、充分な対策が必要であ
る。上記従来技術、WC溶射膜とセラミックス軸受(焼
結体)との組合せを用いた無給水排水ポンプ(「トライボ
ロジスト」、第36巻、第2号)、およびWC溶射膜をスリ
ーブ、軸受の両方に用いた軸受構造(「ターボ機械」、第2
6回講演会概要集)では、WC、あるいはCr32を主成
分とする溶射膜の硬度、耐摩耗性、信頼性についての検
討が加えられておらず、電気腐食の発生に対する考慮が
なされていない。
【0012】本発明は、上記のような課題を解決するた
めに考案されたものであり、外部より清浄水を供給する
ことなく、耐摩耗性、耐食性に優れ長期的に安定して運
転できる排水ポンプ用軸受構造及び排水ポンプを提供す
ることを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的は、軸に取付け
たスリーブと、このスリ−ブと摺動する軸受とを有する
排水ポンプ用軸受装置において、スリーブまたは軸受の
いずれか一方の全面若しくは一部にNi被膜を配し、さら
にNi被膜を配したスリーブまたは軸受の少なくとも摺動
面に溶射膜を配することにより達成される。
【0014】さらに、上記目的は、軸に取付けたスリー
ブと、このスリ−ブと摺動する軸受と、軸受を支持して
いる軸受ケースと、軸受ケースを支持している軸受ケー
シングと、軸に固定され軸の外周側でかつ軸受ケーシン
グの下端面部及び外周側を囲み上部が開口する貯水槽と
を備えてなる排水ポンプ用軸受装置において、スリーブ
または軸受のいずれか一方の全面若しくは一部にNi被膜
を配し、さらにNi被膜を配したスリーブまたは軸受の少
なくとも摺動面に溶射膜を配することにより達成され
る。
【0015】上記のいずれの排水ポンプ用軸受装置にお
いて、スリーブ及び軸受の全面若しくは一部にNi被膜を
配し、さらにスリーブ及び軸受の少なくとも摺動面に溶
射膜を配してもよい。
【0016】なお、溶射膜は、WCを主成分としてNi及び
Crを結合材とするものか若しくはCr3C2を主成分としてN
i及びCrを結合材とするものを用いればよい。
【0017】また、スリーブの端面に樹脂若しくはゴム
を介してフランジが固定されているものである。
【0018】また、スリーブがボルトによって主軸に固
定されているものである。
【0019】さらに、軸受ケース、軸受ケーシング及び
貯水槽の全面若しくは一部にNi被膜を配してもよい。
【0020】さらに、上記目的は、内部を排水が流動す
るケ−シングと、ケ−シング内で軸受装置により支持さ
れその一部にインペラを配置し回転する軸とを備えるも
のであって、軸受装置の少なくとも1箇所は運転開始時
には無給水状態で運転するものである排水ポンプにおい
て、軸受装置の少なくとも1箇所は上記に記載のいずれ
かの軸受装置を備えることにより達成される。
【0021】
【作用】電気腐食は、電位の異なる金属と、両金属間を
電子を運ぶ媒体、すなわち水と接触する場合に生じやす
い。媒体が、電気伝導度の高い海水の場合には顕著であ
る。排水ポンプに用いる軸受装置には、排水に土砂が混
じるため摺動部には耐摩耗性を有する材質として硬質の
溶射膜が用いられることが多い。従って、溶射膜とそれ
以外の表面の材質とで電気腐食を生じる場合がある。こ
の電気腐食を防止するには、溶射膜とそれ以外の表面の
材質の電位をほぼ同電位にすればよい。
【0022】溶射膜は、耐摩耗性を有するWC又はCr3C2
とNi及びCrからなるバインダとで構成するものを用い、
その他の表面には溶射膜とほぼ同電位のNi被膜を配する
ことにより、両者の電位差を少なくし電気腐食の発生を
防ぐことができる。
【0023】さらに、軸受ケ-ス、軸受ケ-シング及び貯
水槽に配したNi被膜は、これらと溶射膜バインダのNi及
びCrとの間での電気腐食の発生を防ぐ。
【0024】さらに、Niを被覆したスリーブ端面と主軸
との間に、樹脂若しくはゴムを挾み込んで、主軸に直接
接続しないようにすることにより、Ni被膜が下地若しく
は軸との間で電気腐食を生じる可能性を排除することが
できる。
【0025】さらに、スリーブと主軸とのすき間に排水
が入らないような構造とすることにより、主軸及びスリ
ーブ間の電気的連絡を絶つ。
【0026】以上の構成が電気腐食の防止に効果的であ
ることを、以下の要素試験で確認した。
【0027】水道水、及び3wt%NaCl水溶液中に、上記軸
受構造を模擬した評価装置に試験片を浸漬し、試験前後
の重量変化量を測定する方法で耐食性を評価した。試験
条件を表1に示す。
【0028】
【表1】
【0029】浸漬試験に用いた評価試験装置の構造を図
11,12に示す。
【0030】図11は、主軸とスリーブ間をシールするゴ
ムを用いない構造を模擬した評価試験装置であり、モデ
ルAと表記する。主軸を模擬したSUS304製のシャフト26
を、スリーブを模擬し外周面にWC-27%NiCr溶射膜を被覆
したSUS304製のリング28をリング27の外側にはめこむ。
それらを回転水槽29を模擬したSUS304製のケース29の中
に備え、水道水をケ-ス29内に注入した。なお、本試験
においては、表2に示す表面処理を施した2組の試験片を
用いた。図12は、図11のモデルAにさらにゴム30を組み
込んだ構造であり、モデルBと表記する。
【0031】本要素試験に用いた試験片に、上記以外に
施した表面処理を表2にまとめる。
【0032】
【表2】
【0033】なお、表2において溶射膜/Ni被膜と示した
処理は、部材の全域にNi被膜を被覆し、その上に溶射膜
を被覆する処理を意味する。さらに参考として、モデル
Bにリング27の代りに、現在ポンプ用スリーブとして用
いられているWC-12%Co焼結体を組み込んだ試験を試験No
4として加えた。
【0034】試験前後のリング27の重量変化を測定し、
さらに、試験後の浸漬液を分析し、腐食形態を検討し
た。
【0035】試験結果を図13〜17に示す。
【0036】図13は水道水中に浸漬した場合の重量減少
量を示す。なお、重量減少はリング27の表面積と時間で
割り、1年間浸漬した場合の単位面積あたりの重量減少
量に換算した。図13に示すように、試験No.4として加え
たWC-12%Co焼結体だけが表面に変色した腐食跡が認めら
れ、重量減少を示した。他の試験片No.1,2及び3は、表
面に腐食跡は認められず、ほとんど重量減少が生じな
い。これは、溶射膜のバインダであるNi及びCrと焼結体
バインダであるCoとの耐食性の差であると考えられる。
試験後のNo.4の浸漬液を分析したところ、CoとWが検出
された。すなわち、バインダのCoが溶出して、WC粒子が
脱落したものである。以上の結果からは、Ni及びCrバイ
ンダの溶射膜であれば水道水レベルの排水に対して、電
気腐食を引き起こさないと考えられる。また、排水ポン
プに用いるには、Co系ではなくNi及びCr系バインダを用
いた溶射膜、焼結体を用いる方が信頼性が高い。
【0037】図14は3wt%NaCl水溶液中に浸漬した場合の
重量減少量を示す。この結果も図13同様に、1年間浸漬
した場合の単位面積あたりの重量減少量で示した。試験
片No.2及び3はほとんど重量減少が認められなかった
が、試験片No.1は水道水の試験結果と異なり、重量減少
が生じた。試験後の試験片No.1にはSUS304側に深い腐食
孔が認められた。これに対し、試験片No.2はほとんど重
量減少が認められないが、シャフト26外周側に腐食孔が
認められた。No.3はシャフト、リング内外面ともに腐食
の跡は認められなかった。
【0038】各試験片の腐食機構を調べるため、浸漬試
験終了後の浸漬液を分析した。その結果の一部を図15〜
17に示す。なお、水道水中に含まれる、Ca,Si,Mgについ
ては、試験前に分析した結果と比較し、各試験片から溶
出したものでないことを確認した上で、本結果から省い
た。また、3wt%NaCl水溶液についてはNaとClを本結果か
ら省いた。
【0039】図15はNo.1の試験片を浸漬した3wt%NaCl水
溶液の分析結果である。図から明らかなように、Cr、W
及びFeの大幅な溶出が認められた。SUS304と溶射膜との
境界部で電気腐食が発生し、局部的腐食が生じた結果と
考えられる。
【0040】図16はNo.2の試験片を浸漬した3wt%NaCl水
溶液の分析結果である。No.1の試験片と同様に、Feの溶
出が認められた。これは、スリーブ自体の腐食ではな
く、シャフト側の腐食によるものと思われる。すなわ
ち、スリーブのNi被膜とSUS304シャフトとの間で電気腐
食が発生し、シャフト側に局部的腐食が生じたものと考
えられる。
【0041】図17はNo.3の試験片を浸漬した3wt%NaCl水
溶液の分析結果である。ほとんど金属の溶出は認められ
ず、良好な耐食性を示している。これは、スリーブ及び
ケースがNi被膜で被覆されている上に、スリーブ及びシ
ャフト間がシールされ、Ni被膜とSUS304との電気的連絡
が絶たれたためと考えられる。
【0042】また、WC-27%NiCr溶射膜だけでなく、Cr3C
2-27%NiCr溶射膜であってもバインダのNiは同様の現象
を引き起こす。従ってCr3C2-27%NiCr溶射膜の場合も、
本構造の軸受は腐食防止に対し同様に有効であること
は、別途実験で確認している。さらに素材がSUS304以外
の場合、例えばSUS430でも同様の電気腐食を生じること
が判明し、SUS430と溶射膜との境界部を樹脂で被覆する
ことは有効であることを確認している。
【0043】
【実施例】本発明の第1実施例を図1〜6を用いて説明す
る。
【0044】図1は排水ポンプの構造を示す縦断面図で
ある。通常、排水ポンプには、インペラ近くと、上部と
の2個所に軸受が設けられている。本実施例の軸受構造
は、両方の軸受即ち上部軸受1及び下部軸受2に適用でき
る。この軸受構造を、上部軸受1を例に図2で説明する。
【0045】図2は図1に示した排水ポンプの上部に設置
された上部軸受1の概略を示す縦断面図である。主軸3及
び主軸3に取り付けられているスリーブ4にはSUS304を用
いた。スリ-ブ表面にはNiを主成分とする被膜(以下、Ni
被膜と称する)を被覆し、さらに摺動面にWCを主成分と
しNi及びCrをバインダとする溶射膜を被覆した。軸受5
はSUS304を用い、その表面にはNi被膜を被覆し、さらに
その摺動面にCr3C2を主成分としNi及びCrを結合材とす
る溶射を被覆した。なお、スリ-ブ4及び軸受5の材質はS
US430でもよい。
【0046】軸受ケース6は、弾性体7を介して軸受ケー
シング8に装着した。回転水槽9は主軸3に固定し、軸受
5、軸受ケ-ス6、弾性体7及び軸受ケーシング8の下端面
側を囲むように構成した。さらに、回転水槽9中には、
軸受ケーシング8に固定されてバッフルプレート10が設
置されている。上記、軸受ケース6、軸受ケ-シング8、
回転水槽9及びバッフルプレート10は全面、若しくは一
部にNi被膜を被覆した。
【0047】さらに、個々の部品について以下説明す
る。
【0048】図3はスリーブ4の斜視図である。スリーブ
4には主軸3に取り付けるボルト穴11をスリ-ブ4の軸方向
両端面の円周方向4ケ所に設けた。図4は、図3における
I-I部断面のA部分の拡大図を示す。SUS304からなるス
リーブ素材12には両端面の外周面にNi被膜14を被覆し、
摺動面にはWCを主成分とし、27wt%のNi及びCrをバイン
ダとする溶射膜(以下、WC-27%NiCr溶射膜と称する)13を
被覆してある。また、両端面にはゴム又は樹脂及びフラ
ンジを固定するためのボルト穴を設けてある。詳細は後
述する。
【0049】つぎに、図3,4に示したスリーブの製造方
法を以下説明する。まず、SUS304若しくはSUS430でスリ
ーブ4を作成し、全面にNi被膜を被覆する。Ni被膜の被
覆方法は、本実施例では膜厚分布の優れる無電解Ni-Pメ
ッキを用いた。内面にNi被膜を被覆しない場合、無電解
Ni-Pメッキ前にメッキ防止コーティングを施すか、若し
くは全面被覆後、内径面を加工する。本実施例ではメッ
キ防止コーティングを施す方法を用いた。Ni被膜を被覆
後、摺動面にのみWC-27%NiCr溶射膜を高速フレーム溶射
で形成する。溶射後、スリーブを300〜500℃の温度で約
10〜20時間加熱し、溶射膜の硬さを高める。加熱後、ス
リーブの内径及び摺動面を所定仕上げ寸法、及び仕上げ
面粗さに加工する。
【0050】図5は軸受5の斜視図である。図6は、図5に
おけるII-II部断面B部分の拡大図を示す。SUS34からな
る軸受素材16を全面にわたりNi被膜18で被覆し、摺動面
にはCr3C2-27%NiCr溶射膜17を被覆した。
【0051】図5,6示した軸受部の製造方法を以下説明
する。SUS304、もしくはSUS430で軸受3を作成、全面にN
i被膜を被覆する。Ni被膜被覆後、摺動面にのみCr3C2-2
7%NiCr溶射膜を高速フレーム溶射で形成する。溶射後、
軸受を300〜500℃の温度で約10〜20時間加熱し、溶射膜
の硬さを高める。加熱後、軸受の内径、摺動面を所定仕
上げ寸法及び仕上げ面粗さに加工する。
【0052】図2に示した軸受構造の詳細を以下に説明
する。
【0053】図9は図2のC部拡大図である。スリーブ4は
ボルト20により、座金(図中示さず)、ゴム21を介して主
軸3に固定されている。ゴム21は、ボルト穴11に排水が
侵入することを防ぐシールの役割を果たす。また、フラ
ンジ23はボルト22により、ゴム24を介してスリ-ブ4に取
り付けられている。フランジ23は、主軸側にゴム24を押
圧する突起を設けているため、ボルト22を締め付けるこ
とにより、ゴム24が変形し主軸3とスリーブ4とのすき間
をシールする役割を果たす。主軸3とスリーブ4とのすき
間をシールすることにより、スリーブ端面のNi被膜と主
軸との間の電気腐食を防ぐことができる。
【0054】図10は図2のD部拡大図である。回転水槽9
は、ボルト22、ゴム24及びフランジ23を介してスリーブ
4に固定されている。なお、回転水槽9の内側、すなわち
貯水側には、Ni被膜25が被覆されている。また、ゴム2
1、ゴム24、およびフランジ23の役割は前記図9と同様で
ある。
【0055】本実施例によれば、下地金属の全面をNi被
覆しているため耐食性に優れる軸受構造が得られる。さ
らに、浸水状態における電気腐食の防止効果が優れる。
【0056】本発明の第2の実施例を図7により説明す
る。図7は本実施例に用いたスリーブ12の縦断面図であ
る。前記第1の実施例に示す図3のI−I断面のA部に相
当する部分を拡大した断面を示す。本実施例においては
スリ-ブ12の構造が異なる他は第1の実施例と同じ構造
である。本実施例では、Ni被膜14はWC-27%NiCr溶射膜13
の下層には存在せず、溶射膜のない部分にのみ被覆し
た。また、溶射膜13とNi被膜14との境界部は耐水性のエ
ポキシ樹脂樹脂19で被覆した。
【0057】本実施例によれば、溶射膜は下地金属に直
接溶射できるため、溶射時の温度をあげることができ
る。さらに、歪を加え過ぎることがあってもNi被膜の破
壊を起点にした溶射膜の剥離が無く信頼性が高い。
【0058】本発明の第3の実施例を図8により説明す
る。図8は本実施例に用いた軸受16の縦断面図である。
前記第1の実施例に示す図5のII-II断面のB部に相当す
る部分を拡大した断面を示す。本実施例においてはスリ
-ブ12の構造が異なる他は第1の実施例と同じ構造であ
る。第2の実施例同様、Ni被膜18はCr3C2-27%NiCr溶射
膜17の下層には存在せず、溶射膜17のない部分にのみ被
覆した。溶射膜13とNi被膜14との境界部は耐水性のエポ
キシ樹脂樹脂19で被覆した。
【0059】本実施例によれば上記第2の実施例と同様
に、Ni被膜の破壊を起点にした溶射膜の剥離が無く信頼
性が高い。さらに、溶射膜とNi被膜との境界部をエポキ
シ樹脂で被覆しているために、境界部の腐食防止効果が
大きく信頼性が高い。
【0060】上記第2及び第3の実施例に用いたスリー
ブ12及び軸受16の製造方法を説明する。まず、SUS304で
スリーブ及び軸受を溶射膜及びメッキ膜の厚さを考慮し
た素材寸法に加工した後、サンドブラストによって溶射
膜被覆部の表面を適当な粗さに荒し、その後WC-27%NiCr
溶射膜若しくはCr3C2-27%NiCr溶射膜を高速フレーム溶
射で形成する。溶射後、300〜400℃の温度で約10〜20時
間加熱し、溶射膜の硬さを高める。そしてスリーブ及び
軸受の内径及び外径を所定寸法に、さらに溶射膜を被覆
した摺動面を所定の面粗さに加工し、その後無電解Ni-P
メッキでNi被膜を被覆する。無電解Ni-Pメッキは、溶射
膜表面には析出しないため、溶射膜に覆われていない面
がNi被膜で被覆される。メッキ作業に際してNi被膜の不
要な部分、即ちスリ-ブ12の内周面40及びボルト孔45に
はメッキ防止処理を施した。Ni被膜被覆後、Ni被膜と溶
射膜との境界部にエポキシ樹脂を塗布し樹脂膜を形成す
る。
【0061】上記各実施例では、溶射膜形成法としては
高速フレーム溶射を用いたが、爆発溶射、減圧プラズマ
溶射、レーザ溶射、プラズマ溶射であってもよく、その
製法に制限されるものではない。ただ、耐摩耗性の点か
らは硬度は高い方が望ましく、高硬度の溶射膜が形成で
きる高速フレーム溶射、爆発溶射が望ましい。
【0062】また上記各実施例では下地材料としてSUS3
04、SUS430を用いたが、水中で使用できる材料であれば
よく、制限するものではない。
【0063】また、上記各実施例ではバインダとしてNi
及びCrを用い、その含有率は27wt%としたが、溶射膜と
して特性を満足するならば、その含有率を制限するもの
ではない。
【0064】また、上記各実施例ではスリーブ側にWC-2
7%NiCr溶射膜、軸受側にCr3C2-27%NiCr溶射膜を用いた
が、逆であってもよい。
【0065】さらに、上記各実施例ではスリーブ側にWC
-27%NiCr溶射膜、軸受側にCr3C2-27%NiCr溶射膜を用い
たが、WC-27%NiCr溶射膜同士、Cr3C2-27%NiCr溶射膜同
士の組合せであってもよく制限するものではない。
【0066】また、上記各実施例ではNi被膜を用いた
が、回転水槽、軸受ケース、軸受ケーシング、バッフル
プレートについては、樹脂コーティングでも耐食性の改
善、電気腐食の抑制に効果的である。
【0067】図11〜17に示した前記要素試験において、
ケース29をNi被膜コーティングでなく、エポキシ樹脂コ
ーティングにしたところ、ほぼ同等の結果が得られた。
【0068】また、スリーブ及び軸受を含めて、全部品
についてNi被膜のかわりにTiN被膜を用いても同等の効
果が得られる。TiN被膜の耐食性については、SUS304に
溶射膜を被覆し、その溶射膜以外の面をTiN被覆した試
験片を、3wt%NaCl水溶液に単体で浸漬し試験を行った。
その結果、Ni被膜とほぼ同等の耐食性を示した。しか
し、TiN被膜はPVD(物理的蒸着法)によって形成するた
め、大口径の軸受用スリーブ、軸受等については処理が
困難である。
【0069】
【発明の効果】WC若しくはCr3C2を主成分とし、Ni及びC
rをバインダとする溶射膜をステンレス製スリーブ、軸
受の摺動部に被覆し、かつ摺動部以外の表面をNi被膜で
被覆することにより、耐摩耗性と耐食性とを兼ね備えた
ステンレス製スリーブ、軸受が得られる。その結果、W
C、SiC、Si3N4の焼結体では製作できなかった大口径の
軸受、スリーブが製作できるようになった。さらに、軸
受及びスリーブの重量が低減するために、組立て性が大
幅に良くなる。
【0070】また、靱性の低いWC、SiC、Si3N4の焼結体
に替わり、ステンレスを素材として使用できるため、軸
受及びスリーブの信頼性が増す。従って、同軸受構造を
用いるポンプの信頼性が増す。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の排水ポンプ構造を示す概略
図である。
【図2】図1の排水ポンプ用軸受構造の詳細を示す縦断
面図である。
【図3】図2の排水ポンプ用のスリーブの概略図であ
る。
【図4】図3のI−I断面の一部を詳細に示す図であ
る。
【図5】図2の排水ポンプ用の軸受の概略図である。
【図6】図5のII−II断面の一部を詳細に示す図であ
る。
【図7】本発明の他の実施例の排水ポンプ用のスリーブ
の部分縦断面図である。
【図8】本発明の他の実施例の排水ポンプ用の軸受の部
分縦断面図である。
【図9】本発明の一実施例の排水ポンプ用軸受構造のス
リ−ブ固定状況を示す部分縦断面図である。
【図10】本発明の一実施例の排水ポンプ用軸受構造の
スリ−ブ固定状況を示す部分縦断面図である。
【図11】浸漬試験用試験片及び装置の概略を示す縦断
面図である。
【図12】他の浸漬試験用試験片及び装置の概略を示す
縦断面図である。
【図13】水道水中への浸漬試験結果を示す図である。
【図14】3wt%NaCl水溶液中への浸漬試験結果を示す
図である。
【図15】浸漬試験後の3wt%NaCl水溶液の分析結果を
示す図である。
【図16】浸漬試験後の3wt%NaCl水溶液の分析結果を
示す図である。
【図17】浸漬試験後の3wt%NaCl水溶液の分析結果を
示す図である。
【符号の説明】
3…主軸、4…スリーブ、5…軸受、6…軸受ケース、7…
弾性体、8…軸受ケーシング、9…回転水槽、10…バッフ
ルプレート、13…WC-27%NiCr溶射膜、14…Ni被膜、19…
耐水性エポキシ樹脂膜、20…スリーブ固定用ボルト、21
…シール用ゴム、23…フランジ、24…シール用ゴム、26
…シャフト、27、28…リング、29…ケース。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大谷 健二 茨城県土浦市神立町603番地 株式会社日 立製作所土浦工場内 (72)発明者 会沢 宏二 茨城県土浦市神立町502番地 株式会社日 立製作所機械研究所内 (72)発明者 羽田 光明 茨城県土浦市神立町502番地 株式会社日 立製作所機械研究所内 (72)発明者 山田 俊宏 茨城県土浦市神立町502番地 株式会社日 立製作所機械研究所内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】軸に取付けたスリーブと、このスリ−ブと
    摺動する軸受とを有する排水ポンプ用軸受装置におい
    て、スリーブまたは軸受のいずれか一方の全面若しくは
    一部にNi被膜を配し、さらにNi被膜を配したスリーブま
    たは軸受の少なくとも摺動面に溶射膜を配したことを特
    徴とする排水ポンプ用軸受装置。
  2. 【請求項2】軸に取付けたスリーブと、このスリ−ブと
    摺動する軸受とを有する排水ポンプ用軸受装置におい
    て、スリーブ及び軸受の全面若しくは一部にNi被膜を配
    し、さらにスリーブ及び軸受の少なくとも摺動面に溶射
    膜を配したことを特徴とする排水ポンプ用軸受装置。
  3. 【請求項3】軸に取付けたスリーブと、このスリ−ブと
    摺動する軸受と、軸受を支持している軸受ケースと、軸
    受ケースを支持している軸受ケーシングと、軸に固定さ
    れ軸の外周側でかつ軸受ケーシングの下端面部及び外周
    側を囲み上部が開口する貯水槽とを備えてなる排水ポン
    プ用軸受装置において、スリーブまたは軸受のいずれか
    一方の全面若しくは一部にNi被膜を配し、さらにNi被膜
    を配したスリーブまたは軸受の少なくとも摺動面に溶射
    膜を配したことを特徴とする排水ポンプ用軸受装置。
  4. 【請求項4】軸に取付けたスリーブと、このスリ−ブと
    摺動する軸受と、軸受を支持している軸受ケースと、軸
    受ケースを支持している軸受ケーシングと、軸に固定さ
    れ軸の外周側でかつ軸受ケーシングの下端面部及び外周
    側を囲み上部が開口する貯水槽とを備えてなる排水ポン
    プ用軸受装置において、スリーブ及び軸受の全面若しく
    は一部にNi被膜を配し、さらにスリーブ及び軸受の少な
    くとも摺動面に溶射膜を配したことを特徴とする排水ポ
    ンプ用軸受装置。
  5. 【請求項5】前記溶射膜はWCを主成分としてNi及びCrを
    結合材とするものか若しくはCr3C2を主成分としてNi及
    びCrを結合材とするものであることを特徴とする請求項
    1乃至4のいずれかに記載の排水ポンプ用軸受装置。
  6. 【請求項6】前記スリーブの端面に樹脂若しくはゴムを
    介してフランジが固定されていることを特徴とする請求
    項1乃至5のいずれかに記載の排水ポンプ用軸受装置。
  7. 【請求項7】前記スリーブがボルトによって主軸に固定
    されていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか
    に記載の排水ポンプ用軸受装置。
  8. 【請求項8】前記軸受ケース、軸受ケーシング及び貯水
    槽の全面若しくは一部にNi被膜を配したことを特徴とす
    る請求項3又は4に記載の排水ポンプ用軸受装置。
  9. 【請求項9】内部を排水が流動するケ−シングと、前記
    ケ−シング内で軸受装置により支持されその一部にイン
    ペラを配置し回転する軸とを備えるものであって、前記
    軸受装置の少なくとも1箇所は運転開始時には無給水状
    態で運転するものである排水ポンプにおいて、前記軸受
    装置の少なくとも1箇所は請求項1乃至8に記載のいず
    れかの軸受装置を備えるものであることを特徴とする排
    水ポンプ。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08193568A (ja) * 1995-01-13 1996-07-30 Hitachi Ltd 水力機械のランナ及びその製造方法
JP2004011538A (ja) * 2002-06-07 2004-01-15 Tokyo Gas Co Ltd 吸収溶液ポンプ
JP2018105339A (ja) * 2016-12-22 2018-07-05 株式会社荏原製作所 軸スリーブ、ポンプ、および軸スリーブの製造方法

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