JPH06120775A - クロックプロセッサ - Google Patents

クロックプロセッサ

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JPH06120775A
JPH06120775A JP26347292A JP26347292A JPH06120775A JP H06120775 A JPH06120775 A JP H06120775A JP 26347292 A JP26347292 A JP 26347292A JP 26347292 A JP26347292 A JP 26347292A JP H06120775 A JPH06120775 A JP H06120775A
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JP26347292A
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Goge Pasukaru
ゴゲ パスカル
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Sony Corp
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Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 カウンタを実用的な周波数で動作させて、任
意の変換比のサンプリング周波数変換を高い精度で且つ
簡単な構成で行い得るようにしたクロックプロセッサを
提供する。 【構成】 出力周期測定部21により入力サンプル列の
サンプリング期間に対する出力サンプル列のサンプリン
グ期間の比率を測定し、その期間比率の正確さを期間推
定部22により推定し、位相推定部23により出力サン
プル列の瞬時位相を推定する。アドレス生成部24は、
上記位相推定部23により得られた出力サンプル列の瞬
時位相の推定値に応じてディジタルフィルタのフィルタ
係数を選択するアドレスデータを生成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、入力サンプル列と出力
サンプル列との各サンプリング点の瞬時時間差を制御量
としてフィルタ係数が選択されるディジタルフィルタに
より入力サンプル列を異なるサンプリング周波数の出力
サンプル列に変換する周波数変換処理を行うサンプリン
グ周波数変換装置におけるクロックプロセッサに関し、
例えば、各種PCMオーディオ信号伝送方式間等でのサ
ンプリング周波数の変換処理に適用される。
【0002】
【従来の技術】従来より、サンプリング周波数が 44.1k
HzのPCMオーディオ信号を記録したコンパクトディス
ク(CD)、入力オーディオ信号を44.056kHz
のサンプリング化周波数でサンプリング化してPCMデ
ータに変換する処理およびその逆変換処理を行うPCM
プロセッサや、サンプリング周波数に32kHzを採用
したAモードあるいは48kHzを採用したBモードで
PCMオーディオ信号を放送する衛星放送システム等、
それぞれ異なるサンプリング周波数を採用した各種PC
M信号伝送方式が実用化されている。そして、上記各種
PCM信号伝送方式におけるサンプリング周波数の異な
るPCM信号に互換性を持たせるためには、サンプリン
グ周波数(サンプリング・レート)を変換するサンプリ
ング周波数変換装置が必要とされる。
【0003】上記サンプリング周波数変換装置として
は、PCM信号をディジタル・アナログ変換して得られ
るアナログ信号を再び所望のサンプリング周波数でサン
プリングしてPCMデータに変換するものがある。この
サンプリング周波数変換装置では、ディジタル・アナロ
グ変換器およびアナログ・ディジタル変換器を必要とす
るので、構成が複雑で装置の価格が高くなるばかりでな
く、上記ディジタル・アナログ変換器およびアナログ・
ディジタル変換器を信号が通過するために、信号の質
(例えば音質)が劣化するという欠点があった。
【0004】また、PCM信号をアナログ信号に変換す
ることなくディジタル信号のままでサンプリング周波数
を変換するサンプリング周波数変換装置として、図11
に示す如き構成のものが知られている(特開昭57−1
15015号公報、特開昭61−204700号公報参
照)。
【0005】すなわち、従来のサンプリング周波数変換
装置を示す図11のブロック図において、101は変換
しようとする入力サンプル列xi のサンプリング周波数
fs (in)を有するサンプリングクロック信号Fs(in)
供給されるクロック信号入力端子である。このクロック
信号入力端子101に供給されるサンプリングクロック
信号Fs(in)は、その周波数fs(in)を2N 倍(例えば
7 倍)に逓倍するPLL回路102に与えられてい
る。上記PLL回路102の出力側に得られる2 N ・f
(in)の周波数の信号は、カウンタ103のクロック入
力端子Cに供給される。
【0006】また、104は得ようとする出力サンプル
列yj のサンプリング周波数fs(o ut) を有するサンプ
リングクロック信号Fs(out) が供給されるクロック信
号入力端子である。このクロック信号入力端子104に
供給されるサンプリングクロック信号Fs(out) は、上
記カウンタ103のリセット入力端子Rに供給されると
ともに、上記カウンタ103のカウントデータをラッチ
するレジスタ105のラッチ端子Lにラッチタイミング
信号として供給されている。
【0007】なお、上記カウンタ103は、1/fs
(in)をカウント周期とするカウント動作を行うので、N
ビット長を必要とする。
【0008】上記カウンタ103は、そのカウントデー
タが出力サンプリング周波数fs(o ut) で上記レジスタ
105にラッチされ、その直後にリセットされて、続け
て0からのカウントをスタートする。従って、上記レジ
スタ105に保存されるデータは、結果的に出力サンプ
ルポイントの直前の入力サンプルポイントに対する位相
を示している(ただし、この位相は瞬時の値であり、2
N を1として正規化したものとして考える。)。上記レ
ジスタ105のホールドデータは、演算回路106に与
えられている。
【0009】また、107は変換しようとするサンプリ
ング周波数fs(in)の入力サンプル列xi が供給される
データ入力端子である。このデータ入力端子107に供
給される入力サンプル列xi は、上記演算回路106に
供給され、この演算回路106にて所望の出力サンプリ
ング周波数fs(out) の出力サンプル列yj に変換され
て、データ出力端子108から出力される。
【0010】上記レジスタ104に得られる位相データ
φj と入力サンプル列xi と出力サンプル列yj との関
係は、時間軸上で図12のように示され、上記位相デー
タφ j をパラメータあるいは制御量として、上記演算回
路106にて、入力サンプル列xi から出力サンプル列
j の希望する出力サンプルポイントのサンプル値を多
項式補間演算やディジタル・フィルタリング等の手法に
より次のように算出することができる。
【0011】例えば、多項式補間演算による直線補間
(1次補間) によって出力サンプル値の近似値を算出す
る手法を示す図13の模式図において、xi ,xi-1
入力サンプル列xi の各振幅値、yj は出力サンプル列
j の各振幅値、φj は出力サンプルポイントの直前の
入力サンプルポイントに対する位相(0≦φj <1)で
あり、出力サンプルポイントの振幅値yj は、 yj =xi-1 +(xi −xi-1 )・φj にて表され、出力サンプルポイントの位相データφj
求まれば、入力サンプル列の各振幅値xi ,xi-1 から
算出することができる。
【0012】また、ディジタル・フィルタリングを応用
する手法では、図14の模式図に示すように、変換比が
L/M(L, M:整数)のサンプリング周波数変換を次
の手順で行うことができる。
【0013】先ず、入力サンプル列xi の各サンプル間
にL−1個の0値をもつサンプルを充填する。この処理
の結果、見掛け上サンプリング周波数はL倍に上昇する
が、サンプル列のもつ周波数スペクトルは変化しない。
次に、このサンプル列をL/2倍のサンプリング周波数
までの範囲で、入力サンプリング周波数fs(in)および
出力サンプリング周波数fs(out) のうちの低い方のも
つ信号帯域だけを通過域とするようなローパスフィルタ
の特性を有するインパルス・レスポンスからなる係数列
0 ,K1 ,K2 ,〜Kr ,〜K2r-1,K2rとたたみ込
みを行うことによってL倍に補間されたサンプル列が得
られる。
【0014】上記L倍に補間されたサンプル列yj を得
るためのたたみ込み演算処理は、 yj =─+xi-2 ・Kr+L-L ・φj +xi-1 ・Kr-L ・φj +xi ・Kr-L-L ・φj +xi+1 ・Kr-2L-L・φj +── {φj =φ/L,1/L,2/L, 〜,(L−1)/L} にて示され、1つの出力サンプルを算出するためにはL
個おきに係数を抽出して積和演算を行えばよく、積和演
算機能を有するディジタル信号処理用プロセッサ(DS
P:Digital Signal Processor)にて行われる。なお、
上記DSPによるサンプル列yj を得るためのたたみ込
み演算処理には、入力サンプル列xi のサンプリング周
波数fs(in)および/または出力サンプル列yj のサン
プリング周波数fs(out) を逓倍することにより形成さ
れる上記DSPの駆動に適した高速クロック信号が用い
られる。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述の如く
PLL回路にて入力サンプル列xi のサンプリング周波
数fs(in)の2N 倍に逓倍して形成されるクロック信号
を用いて、出力サンプルポイントの直前の入力サンプル
ポイントに対する位相について2N を1として正規化し
た位相データφj を求め、上記位相データφj をパをパ
ラメータあるいは制御量として入力サンプル列xi から
希望する出力サンプルポイントのサンプル値を近似的に
算出して出力サンプル列yj を得るようにした従来のサ
ンプリング周波数変換装置では、出力サンプル値の近似
誤差を小さくするのに、上記PLL回路の逓倍比を高め
てクロック信号の周波数を上昇させ、上記位相データφ
j の分解精度を高める必要がある。また、上記入力サン
プル列xi から出力サンプル列yj の各サンプル値を近
似的に算出するためのDSPによるたたみ込み演算処理
には、上記入力サンプル列xi }のサンプリング周波数
fs(in)および/または上記出力サンプル列yj のサン
プリング周波数fs(out) を逓倍した高速クロック信号
を必要とする。
【0016】このように従来のサンプリング周波数変換
装置では、上記クロック信号を形成するために、高速で
動作するPLL回路を必要とし、しかも、このPLL回
路は入力サンプル列xi のサンプリングクロック信号F
(in)および/または出力サンプル列yj のサンプリン
グクロック信号Fs(out) の周波数変動に追従し得る充
分に広いキャプチャーレンジを必要とするという問題点
がある。また、上記入力サンプル列xi から出力サンプ
ル列yj の各サンプル値を近似的に算出するためのたた
み込み演算処理を行うDSPは、上記入力サンプル列x
i のサンプリングクロック信号Fs(in)および/または
出力サンプル列yj のサンプリングクロック信号Fs
(out) から形成される高速クロック信号で動作するため
に、同期が困難になるという問題点がある。
【0017】このように、サンプリング周波数変換装置
では、出力データが、入力シーケンスの補間内挿によっ
て計算される。この補間内挿を行うには、入力シーケン
ス時間グリッド中の出力サンプルの位置を正確に知るこ
とが必要である。上記出力サンプルの位置を正確に知る
ための最も単純な理論的な方法は、カウンタ(そのクロ
ック周波数は入力サンプリング周波数の倍数であり、そ
のスタート・ストップ・コマンドが出力サンプリング周
波数を同時にされる)を用いることである。
【0018】この場合、時間差の値を十分に正確に直接
測定して、例えば20ビット信号の正常な音質仕様を満
たす、すなわち、20ビット分解能を備えた時間位置を
知るためには、実用的な周波数をはるかに越えた約50
GHz(50kHz×220)のクロック周波数でカウン
タをさせなければならない。
【0019】そこで、本発明は、上述の如き従来のサン
プリング周波数変換装置における問題点に鑑み、カウン
タを実用的な周波数( すなわち、20〜30MHz)で
動作させて、任意の変換比のサンプリング周波数変換を
高い精度で且つ簡単な構成で行い得るようにした新規な
構成のクロックプロセッサを提供することを目的とする
ものである。
【0020】
【課題を解決するための手段】本発明は、上述の目的を
達成するために、入力サンプル列と出力サンプル列との
各サンプリング点の瞬時時間差を制御量としてフィルタ
係数が選択されるディジタルフィルタにより入力サンプ
ル列を異なるサンプリング周波数の出力サンプル列に変
換する周波数変換処理を行うサンプリング周波数変換装
置におけるクロックプロセッサであって、入力サンプル
列のサンプリング期間に対する出力サンプル列のサンプ
リング期間の比率を測定する出力周期測定部と、上記出
力周期測定部により計測された期間比率の正確さを推定
する期間推定部と、上記期間推定部により正確さが評価
された期間比率に基づいて、出力サンプル列の瞬時位相
を推定する位相推定部と、上記位相推定部により得られ
た出力サンプル列の瞬時位相を推定値に応じて上記ディ
ジタルフィルタのフィルタ係数を選択するアドレスデー
タを生成するアドレス生成部とを備えることを特徴とす
るものである。
【0021】
【作用】本発明に係るクロックプロセッサでは、出力周
期測定部により入力サンプル列のサンプリング期間に対
する出力サンプル列のサンプリング期間の比率を測定
し、その期間比率の正確さを期間推定部により推定す
る。上記期間推定部により正確さが推定された期間比率
に基づいて、位相推定部により出力サンプル列の瞬時位
相を推定する。そして、アドレス生成部は、上記位相推
定部により得られた出力サンプル列の瞬時位相の推定値
に応じてディジタルフィルタのフィルタ係数を選択する
アドレスデータを生成する。
【0022】
【実施例】以下、本発明に係るクロックプロセッサの一
実施例について、図面に従い詳細に説明する。
【0023】図1に示す実施例は、第1のサンプリング
周波数fs(in)の入力サンプル列x i を第2のサンプリ
ング周波数fs(out) の出力サンプル列yj に変換する
サンプリング周波数変換装置に本発明を適用したもの
で、この実施例において、信号入力端子1には変換しよ
うとする入力サンプル列xi が供給され、第1のクロッ
ク信号入力端子2には上記入力サンプル列xi のサンプ
リング周波数fs(in)すなわち入力サンプリング周波数
の256倍のAES/EBU周波数を有する第1のクロ
ック信号FSinが供給され、さらに、第2のクロック信
号入力端子3には信号出力端子4に得ようとする出力サ
ンプル列yj のサンプリング周波数fs(o ut) すなわち
出力サンプリング周波数を有する第2のクロック信号F
Sout が供給される。
【0024】このサンプリング周波数変換装置は、上記
信号入力端子1に供給された入力サンプル列xi から補
間処理により出力サンプル列yj を生成して上記信号出
力端子4から出力する補間フィルタ10と、この補間フ
ィルタ10に与えるフィルタ係数を生成するクロックプ
ロセッサ20から成る。
【0025】上記クロックプロセッサ20は、期間測定
部21、期間推定部22、位相推定部23及びアドレス
生成部24の4つのブロックからなる。
【0026】上記期間測定部21は、入力サンプル列x
i の入力期間Tinを基準として出力サンプル列yj の出
力期間Tout を大まかな期間比率として測定するもの
で、図2に示すように、9ビットのカウンタ21Aから
なる。
【0027】このカウンタ21Aは、上記第2のクロッ
ク信号入力端子3に供給される第2のクロック信号FS
out により出力サンプル毎のパルスのシーケンスでラッ
チ及びリセットがなされ、上記第1のクロック信号入力
端子2に供給される入力サンプリング周波数の256倍
のAES/EBU周波数を有する第1のクロック信号F
Sinをクロックとして計数動作を行うことにより、出力
期間Tout の瞬時期間を整数値で表す瞬間量子化値Tq
を得る。
【0028】ここで、サンプリング周波数変換装置の周
波数範囲は28kHz〜54kHz(32×0.875
kHz〜48×1.125kHz)である。したがっ
て、期間比率Tout /Tinは0.51×Tin〜1.92
×Tinの範囲となる。また、出力期間Tout の瞬間量子
化値Tqは、132〜494(0.51×256〜1.
92×256)の任意の整数値をとることができる。上
記9ビットのカウンタ21Aは、この範囲をカバーする
ことができ、1に等しい期間比率がT=256を与え
る。
【0029】なお、第1のクロック信号FSinには、入
力サンプリング周波数の256倍のAES/EBU周波
数の代わりに、入力サンプリング周波数の任意の倍数の
周波数を用いることができる。
【0030】また、上記期間推定部22は、上記期間測
定部21によりラフに測定された出力期間Tout の瞬間
量子化値Tqから上記出力期間Tout の正確な予測を行
うためのもので、単独の基礎フィルタ又は図3に示すよ
うに2個の基礎フィルタ22A,22Bを縦続接続して
なる。
【0031】ここで、上記期間推定部22を構成する基
礎フィルタを説明するに当たり、次のように仮定する。
【0032】フィルタ長さは2n−1である。なお、n
は、この実施例では2の累乗であるが、任意の値を用い
ることができる。係数セットC(n)は、0(第1の係
数)から2n−2(最後の係数)までインデックスが付
けられ、図4に示すように、0からn−2までのインデ
ックスが付けられた係数は3/2nと等しく、n−1の
インデックスを付けられた係数は1/2nと等しく、さ
らに、nから2n−2までのインデックスが付けられた
係数は、−1/2nと等しい。このようなFIRフィル
タは、図5に示すようなステップ・レスポンスを呈す
る。このFIRフィルタのD.C利得(係数の合計)は
1に等しい。
【0033】このフィルタの入力シーケンスをTq と
し、シーケンスΔqを Δq(n)=Tq (n)−Tq (n−1)・・・第1式 なる第1式でと定義すると、特別の期間Tq およびシー
ケンスΔqでシーケンスTq を定義することができる。
【0034】そして、ステップ関数Sn (k)のシーケ
ンスを、 k≧nでは、 Sn (k)=Δq(n)・・・第2式 他の場合には、Sn (k)=0 ・・・第3式 なる第2式及び第3式にて定義すると、上記シーケンス
Tq は、
【0035】
【数1】
【0036】なる第4式にて表すことができる。従っ
て、予測フィルタの入力シーケンスTq は、ステップ関
数のシーケンスの特別な状態として見ることができる。
【0037】フィルタの入力シーケンスTq が初期にお
いて振幅1のステップであるとすると、任意の計算ステ
ップkにおける入力積分IS は、
【0038】
【数2】
【0039】なる第5式となる。計算ステップiでのフ
ィルタの出力をF(i) とすると、計算ステップk(k>
2n−1)におけるフィルタの出力積分I0 は、
【0040】
【数3】
【0041】なる第6式となる。そして、
【0042】
【数4】
【0043】
【数5】
【0044】
【数6】
【0045】とし、さらに、上記入力積分IS を、
【0046】
【数7】
【0047】なる第10式にて表す。
【0048】これにより、上記出力積分I0 と入力積分
S との差分diffは、 diff=I0 −IS =I1 +F(n−1)+I2 +I3 −I4 +I5 ・・・第11式 なる第11式にて表すことができる。
【0049】先に仮定したように、フィルタのD.C利
得は1である。そして、ステップ2n−1の後では、フ
ィルタの出力はその入力と等しく、積分I5 は積分I3
と等しいので、差分diffは、 diff= I0 −IS =I1 +F(n−1)+I2 −I4
・・第12式 なる第12式となる。
【0050】以下の計算において、i>0で入力が1で
あり、F(i) はi+1個の第1の係数の合計である。
【0051】次に各積分の結果を計算する。
【0052】
【数8】
【0053】
【数9】
【0054】
【数10】
【0055】となり、上記入力積分IS と出力積分I0
の間の差分diffは、次の第16式から明らかなように0
となる。
【0056】
【数11】
【0057】この長い計算で、入力シーケンスがステッ
プ関数である場合、入力積分IS と出力積分I0 の間の
差分diffが過渡期間の後に0まで戻ることを示した。し
たがって、ステップのシーケンスの特別な状態として任
意の信号を表わすことができ、また、FIRフィルタが
線形であるから、入力変化が止まった後には、入力積分
S と出力積分I0 の間の差分diffは0に戻る。そし
て、量子化された期間の合計は、評価された期間の合計
と等しい。それらがクロック・プロセッサーの仕様を越
えていても、この特性は、入力変化の量及び速度に対し
て真に独立することである。
【0058】このように、期間比率Tout /Tinが一定
の値を持つ場合には、時間積分の差分(フィルタの入力
と出力積分の間の差)は0に戻る。
【0059】ここで、評価の正確さはフィルタの長さに
依存する。十分に正確な予測を行うには、フィルタは十
分に長いフィルタを必要とし、長いフィルタは長い遅延
を生成する。また、長い遅延は大きな一時的な時間積分
差を生成する。さらに、計算のすべてのステップにおい
てフィルタを巡回させることは多くの命令を必要とす
る。
【0060】この実施例における単独のFIRフィルタ
では、出力サンプルの計算が2n−1回の掛算および2
n−2回の加算を必要とするだけの単純なもので良い。
【0061】ここで、2つの予測フィルタの縦続接続し
たものは、さらに予測フィルタである。さらに、1個の
基礎フィルタの出力はステップ関数のシーケンスの特別
な状態として考えることができるので、単独の基礎フィ
ルタの特性は、縦続接続したの場合にも適用できる。
【0062】単独の基礎フィルタの分解能に対する利得
は、 A=log2(n) ビット ・・・第17式 であり、2個の基礎フィルタを縦続接続したFIRフィ
ルタでは、 A=2log2(n) =log2(n2) ・・・第18式 なる利得となる。
【0063】そして、分解能に対する利得をAとする
と、フィルタの長さは、単独のフィルタでは2n=2×
A となり、また、図3に示すように縦続接続構成では
4n=4×2A/2 となる。そのとき、遅延は極めて短
い。
【0064】例えば、8ビットに量子化された値から出
力期間Tout の20ビットの予測を得るための分解能に
対する利得は12ビットである。そのとき、フィルタ長
さは単一フィルタの場合、2n=2×212すなわち81
92タップとなる。また、2つのフィルタの縦続接続の
場合には、これらの各々のフィルタが、6の利得を与え
れば良いので、各フィルタの長さが単一のフィルタの場
合より32倍短い、4×26すなわち256タップとな
る。
【0065】また、上記FIRフィルタの伝達関数H
(z)は、3/2nに等しい係数を備えた部分と、1/
nに等しい係数を備えた部分と、−1/2nに等しい係
数を備えた部分の3つ部分に分解して、次の第19式の
ように書くことができる。
【0066】
【数12】
【0067】そして、このFIRフィルタの伝達関数H
(z)は、次の第20式のように簡略化して表すことが
できる。
【0068】
【数13】
【0069】この単純化された伝達関数H(z)は少数
のコード行で容易に実施することができる。コードのこ
れらの4行は、パスカル中で書かれて、基礎フィルタを
シミュレートする。プログラムはシフト・レジスタを含
んでいる。関数inreg はシフト・レジスタの中に現在の
期間値を入れる。関数outreg(n) はn種類の値をとる。
変数testは、大域的なものとして宣言される。これによ
り、蓄積を行うことができる。
【0070】 procedur estimate(n,tq : integer); begin inreg(M); test = test +3 tq; test = test +outreg(n−1); test = test +3 outreg(n); test = test +outreg(2n−1); end ;
【0071】なお、3/2n、1/nおよび−1n/2
nの代わりに、次のパスカル手続きの中の係数は3/
2、1および−1/2である。結果は1と異なる直流利
得となる。これは整数だけを使用して書かれており、ア
ドレス生成が非常に容易である。
【0072】2つの基礎フィルタの縦続接続によるFI
Rフィルタは、2つの基礎フィルタのコンボリューショ
ンであり、そのインパルス応答は図6に表わされ、ステ
ップ応答は図7に表わされる。そして、このフィルタに
おける時間積分の差分は図8のようになる。すなわち、
時間積分の差分は過渡的なモードにおいて0とは異なる
が、サンプリング周波数転換が安定状態に戻る場合、0
まで戻る。すなわち、サンプリング周波数変換装置の入
力および出力信号は同じ長さである。
【0073】このようにして、出力期間Tout の正確な
値は評価された。出力期間を積分すれば、入力シーケン
ス・グリッド中の出力サンプルの位置を与える、即時の
位相の予測を得ることができ、上記補間フィルタ1のフ
ィルタ係数のアドレスを知ることができる。
【0074】上記位相推定部23は、単純に絶対的な出
力時間の値を与える積分器からなる「ホルダー」と呼ば
れる機能を果たすものであって、図9に示すように、現
在の位相に瞬間に評価された期間を加えて、モジュロを
もしあれば引く。すなわち、瞬時位相はdt=0.3T
inであって、評価された出力期間Tout は0.75Tin
であると、次の位相はdt=(0.3+0.75) mod
ulo 1=0.05となり、次の位相はdt=(0.05
+0.75)modulo 1=0.08となり、以下同様な計
算により与えられる。
【0075】さらに、上記アドレス生成部24は、上記
位相推定器23により得られる2つの信号間の位相(D
i とDo との間の時間)dtに基づいて、上記補間フィ
ルタ1の係数セット中の係数のサブセットC1 ,C2
3 ,C4 を選択するためのアドレスを生成する。すな
わち、一度、補間フィルタ10の時間分解能(連続する
2つの係数を分離する継続期間)を知って、dtが正確
に評価されたならば、入力サンプルDi に対応する係数
n のアドレスを計算し、最終的に、補間内挿によって
出力サンプルDo を計算することができる。
【0076】そして、上記補間フィルタ10は、図10
に示すように、上記アドレス生成部24によりアドレス
されたサブセット係数C1 ,C2 ,C3 ,C4 を用い
て、入力シーケンスに対する補間処理によって出力シー
ケンスのサンプルDo を Do =Di-1 ・C1 +Di ・C2 +Di+1 ・C3 +Di+2 ・C4 ・・・第21式 なる第21式にて計算する。
【0077】
【発明の効果】本発明に係るクロックプロセッサでは、
出力周期測定部により入力サンプル列のサンプリング期
間に対する出力サンプル列のサンプリング期間の比率を
測定し、その期間比率の正確さを期間推定部により評価
するので、上記出力周期測定部におけるカウント動作を
低速に行うことができ、20〜30MHz程度の実用的
な周波数で動作するカウンタにより上記出力周期測定部
を構成することができる。そして、位相推定部により出
力サンプル列の瞬時位相を推定して、アドレス生成部に
よりディジタルフィルタのフィルタ係数を選択するアド
レスデータを生成することができる。
【0078】従って、本発明によれば、カウンタを実用
的な周波数( すなわち、20〜30MHz)で動作させ
て、任意の変換比のサンプリング周波数変換を高い精度
で且つ簡単な構成で行い得るようにした新規な構成のク
ロックプロセッサを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るクロックプロセッサを示すブロッ
ク図である。
【図2】上記クロックプロセッサにおける出力周期測定
部の構成を示す図である。
【図3】上記クロックプロセッサにおける期間推定部の
構成を示す図である。
【図4】上記期間推定部を構成する基礎フィルタのフィ
ルタ係数を示す図である。
【図5】上記基礎フィルタのステップ応答特性を示す特
性図である。
【図6】2個の基礎フィルタを縦続接続したFIRフィ
ルタのインパルス応答特性を示す特性図である。
【図7】2個の基礎フィルタを縦続接続したFIRフィ
ルタのステップ応答特性を示す特性図である。
【図8】2個の基礎フィルタを縦続接続したFIRフィ
ルタにおける入力積分と出力積分との差分を示す特性図
である。
【図9】上記クロックプロセッサにおける位相推定部の
ホールディング動作を示す図である。
【図10】上記クロックプロセッサにおけるアドレス生
成部の動作を示す図である。
【図11】従来のサンプリング周波数変換装置の構成を
示すブロック図である。
【図12】上記従来のサンプリング周波数変換装置にお
ける入力サンプル列と出力サンンプル列の位相関係を示
す模式図である。
【図13】上記従来のサンプリング周波数変換装置にお
ける直線補間処理動作を説明するするための模式図であ
る。
【図14】上記従来のサンプリング周波数変換装置にお
けるディジタルフィルタリング処理動作を説明するする
ための模式図である。
【符号の説明】
1・・・・・・・・データ入力端子 2・・・・・・・・データ出力端子 10・・・・・・・・補間フィルタ 20・・・・・・・・クロックプロセッサ 21・・・・・・・・出力期間測定部 21A・・・・・・・カウンタ 22・・・・・・・・期間推定部 22A,22B・・・基礎フィルタ 23・・・・・・・・位相推定部 24・・・・・・・・アドレス生成部

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力サンプル列と出力サンプル列との各
    サンプリング点の瞬時時間差を制御量としてフィルタ係
    数が選択されるディジタルフィルタにより入力サンプル
    列を異なるサンプリング周波数の出力サンプル列に変換
    する周波数変換処理を行うサンプリング周波数変換装置
    におけるクロックプロセッサであって、 入力サンプル列のサンプリング期間に対する出力サンプ
    ル列のサンプリング期間の比率を測定する出力周期測定
    部と、 上記出力周期測定部により計測された期間比率の正確さ
    を推定する期間推定部と、 上記期間評価処理部により正確さが評価された期間比率
    に基づいて、出力サンプル列の瞬時位相を推定する位相
    推定部と、 上記位相推定部により得られた出力サンプル列の瞬時位
    相を推定値に応じて上記ディジタルフィルタのフィルタ
    係数を選択するアドレスデータを生成するアドレス生成
    部とを備えることを特徴とするクロックプロセッサ。
JP26347292A 1992-10-01 1992-10-01 クロックプロセッサ Withdrawn JPH06120775A (ja)

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