JPH06119452A - 画像処理装置及び画像処理方法 - Google Patents

画像処理装置及び画像処理方法

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JPH06119452A
JPH06119452A JP4264562A JP26456292A JPH06119452A JP H06119452 A JPH06119452 A JP H06119452A JP 4264562 A JP4264562 A JP 4264562A JP 26456292 A JP26456292 A JP 26456292A JP H06119452 A JPH06119452 A JP H06119452A
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edge
data
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Withdrawn
Application number
JP4264562A
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English (en)
Inventor
Kazuo Okubo
和生 大窪
Hironori Teguri
弘典 手操
Akio Ito
昭夫 伊藤
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Fujitsu Ltd
Original Assignee
Fujitsu Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は画像処理装置に関し、第1の画像デ
ータに基づいて表現される画像と第2の画像データに基
づいて表現される画像とのアライメント処理に係わり、
両画像データに基づく相関度算定処理を工夫し、その画
像処理の高速化を図ることを目的とする。 【構成】 第1,第2の画像データD1,D2に基づい
て第1の相関度データDCLを出力する第1の相関度算出
手段11と、第1,第2の画像データD1,D2に基づ
いて第2の相関度データDCRを出力する第2の相関度算
出手段12と、第1,第2の相関度データDCL,DCRに
基づいて第1,第2の画像A,Bのマッチング評価量を
示す相関度データDCを出力する相関度算出手段13
と、相関度データDCに基づいてアライメント補正をす
る画像補正手段14とを具備することを含み構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 〔目 次〕 産業上の利用分野 従来の技術(図16〜18) 発明が解決しようとする課題 課題を解決するための手段(図1,2) 作用 実施例 (1)第1の実施例の説明(図3〜11) (2)第2の実施例の説明(図12〜15) 発明の効果
【0002】
【産業上の利用分野】本発明は、画像処理装置及び画像
処理方法に関するものであり、更に詳しく言えば、電子
ビームテスタ等において取得される半導体集積回路(以
下LSIという)装置のSEM像とそのCAD設計デー
タに基づくLSIマスク画像のパターンマッチングをす
る装置及び方法に関するものである。
【0003】近年、高集積,超微細化するLSI装置等
に電子ビームを偏向走査して画像取得をし、その画像解
析をする電子顕微鏡,電子ビーステスタ及び収束イオン
ビーム装置等が使用されつつある。例えば、CAD設計
データに基づいて作成されたLSI装置を電子ビーム装
置を用いて、その試験や故障診断をする場合、観測者が
被測定LSIのSEM(Scanning Electron Microsc
ope)像の観測しようとする特定観測領域の設定処理を
し、そのマスク全体図から観測しようとする特定観測領
域に係るマスク図表示画面のみを設計画像モニタに表示
している。
【0004】これによれば、ベクトル化され表現されて
いるLSI装置のCAD設計データ(配線パターン)と
ラスタ形式で格納されているグレイスケールSEM像の
パターンマッチングにおいて、倍率補正量と線幅補正量
とに対応するCAD設計データをエッジ像に係るCAD
エッジデータに変換し、また、そのエッジ像間の相関度
を求めている。
【0005】このため、エッジ像発生回数や、相関処理
の実行回数が多くなり画像処理時間を多く要し、高速ア
ライメント処理の妨げとなっている。そこで、CAD設
計データに基づいて表現される設計画像とSEM像デー
タに基づいて表現されるSEM像とのアライメント処理
に係わり、両画像データに基づく相関度算定処理を工夫
し、その画像処理の高速化を図ることができる装置及び
その方法が望まれている。
【0006】
【従来の技術】図16〜18は、従来例に係るパターンマッ
チング装置の説明図であり、図16(a)は、当該パター
ンマッチング装置が内蔵される電圧測定装置の全体構成
図であり、図16(b)は、その内部構成図をそれぞれ示
している。
【0007】例えば、従来例に係るパターンマッチング
装置を内蔵した電圧測定装置は、図16(a)において、
電子ビーム装置1,偏向系2,SEM像取得系3,制御
計算機4,SEM像モニタ5及び設計画像モニタ6から
成る。
【0008】当該装置の機能は、まず、制御計算機4に
CAD設計データDIN1が供給されると、該CAD設計
データDIN1に基づいてこれから測定しようとする被測
定LSI28の設計画像が設計画像モニタ6に表示され
る。一方,電子ビーム装置1により被測定LSI28に
電子ビームが照射偏向されると、これに基づいて被測定
LSI28の二次元画像に係る二次電子が検出され、被
測定LSI28の二次電子画像がSEM像モニタ5に表
示される。
【0009】また、制御計算機4内には、パターンマッ
チング装置7が設けられ、該マッチング装置7はCAD
設計データDIN1に基づいて表現される設計画像とSE
M像データDIN2に基づいて表現される設計画像に類似
したSEM像とを整合するものである。例えば、パター
ンマッチング装置7は図16(b)において、設計データ
メモリ7A,取得データメモリ7B,エッジ検出部7
C,相関度行列算定部7D及びアライメント補正部7E
から成る。
【0010】なお、従来例に係るパターンマッチング処
理は、図17の処理フローチャートに示すように、まず、
ステップP1でSEM像をエッジ像に変換をする。この
際に、設計データメモリ7AからCAD設計データDIN
1が読み出され、また、取得データメモリ7BからSE
M像データDIN2が読み出されると、エッジ検出部7C
ではCAD設計データDIN1に基づいて配線パターンの
エッジ画像が検出される。
【0011】次に、ステップP2で倍率補正量の初期値
を設定し、ステップP3で線幅補正量の初期値を設定を
する。また、ステップP4で倍率補正量と線幅補正量と
に対応するCAD設計データDIN1をエッジ像に係るC
ADエッジデータに変換をする。この際に、本エッジ像
の発生回数は(倍率補正範囲÷倍率補正ステップ)×
(線幅補正範囲÷線幅補正ステップ)である。
【0012】次いで、ステップP5でシフト補正量の初
期値を設定し、ステップP6でエッジ像間の相関度を求
める。この際に、本相関処理の実行回数は(倍率補正範
囲÷倍率補正ステップ)×(線幅補正範囲÷線幅補正ス
テップ)×(シフト補正範囲÷シフト補正ステップ)で
ある。
【0013】その後、ステップP7で相関度が最大であ
るか否かを判断をする。この際に、相関度が最大となる
場合(YES)には、ステップP8に移行する。また、相
関度が最大とならない場合(NO)には、ステップP9
に移行する。ここで、相関度が最大となったものとすれ
ば、ステップP8で倍率補正量と線幅補正量とを記憶す
る。この際に、CADエッジデータDCAに基づいて相関
度行列算定部7Dにより相関度データDCがアライメン
ト補正部7Eに出力される。
【0014】次に、ステップP9でシフト補正量が最終
値であるか否かを判断をする。この際に、シフト補正量
が最終値と等しくなる場合(YES)には、ステップP11
に移行する。また、それが最終値と等しくならない場合
(NO)には、ステップP10に移行して、シフト補正量
の更新をし、その後、ステップP6に戻る。
【0015】また、シフト補正量が最終値と等しくなっ
た場合(YES)には、ステップP11で線幅補正量が最終
値であるか否かを判断をする。この際に、線幅補正量が
最終値と等しくなる場合(YES)には、ステップP13に
移行する。また、それが最終値と等しくならない場合
(NO)には、ステップP12に移行して、線幅補正量の
更新をし、その後、ステップP4に戻る。
【0016】なお、線幅補正量が最終値と等しくなった
場合(YES)には、ステップP13で倍率補正量が最終値
であるか否かを判断をする。この際に、倍率補正量が最
終値と等しくなる場合(YES)には、ステップP15に移
行する。また、それが最終値と等しくならない場合(N
O)には、ステップP14に移行して、倍率補正量の更新
をし、その後、ステップP3に戻る。
【0017】また、シフト補正量,線幅補正量及び倍率
補正量が最終値と等しくなった場合(YES)には、ステ
ップP15でアライメントを更新する。ここで、アライメ
ント補正部7Eでは相関度データDCに基づいて被測定
LSI28の配線パターンに係るSEM像とそのCAD
設計データDIN1に基づくLSIマスク画像とがアライ
メント処理される。
【0018】これにより、CAD設計データDIN1に基
づいて表現される設計画像とSEM像データDIN2に基
づいて表現される設計画像に類似したSEM像とのパタ
ーンマッチングを行うことができ、オペレータは設計画
像(マスク図表示画面)を参照しながら被測定LSI2
8の電圧測定やSEM像の観測をすることができる。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来例の画
像処理方法によればステップP4で倍率補正量と線幅補
正量とに対応するCAD設計データDIN1をエッジ像に
係るCADエッジデータに変換をし、また、ステップP
6でエッジ像間の相関度を求めている。
【0020】このため、エッジ像発生回数や、相関処理
の実行回数が多くなり画像処理時間を多く要し、高速ア
ライメント処理の妨げとなるという問題がある。これ
は、CAD設計データDIN1のエッジ像の発生と相互相
関度の計算とがアライメント処理時間を律速するためで
ある。ここで、ステップP4におけるCAD設計データ
DIN1の発生について考察するものとすれば、その発生
回数N1とすると、N1=(倍率補正範囲÷倍率補正ス
テップ)×(線幅補正範囲÷線幅補正ステップ)で与え
られ、例えば、(倍率補正範囲÷倍率補正ステップ)=
(2×5%/0.2 %)=50,(線幅補正範囲÷線幅補
正ステップ)=1.0 μm/0.2 μm)=5とすると、発
生回数N1は250 となる。
【0021】従って、X軸又はY軸といった1軸のパタ
ーンマッチング処理を行う場合であっても、CAD設計
データDIN1のエッジ像の発生を250 回行う必要があ
り、その都度,メモリをアクセスしなければならない。
【0022】また、各エッジ像の発生に要する時間は、
エッジ像を書き込むデータ領域のクリア操作等の固定分
と各エッジの補正,シフト補正,エッジ像の書込み等の
ようなエッジ回数に比例する変動分から成る。なお、固
定分の処理時間は変動分と比較して無視できるため、C
AD設計データDIN1のエッジ発生時間T1は、エッジ
数ENに比例したものとなる。
【0023】ここで、αを1本のエッジ像に係る単位処
理時間とすれば、エッジ発生時間T1は次式で与えられ
る。 T1=N1・α・EN また、相互相関度の算定については、1組の与えられた
倍率補正量とシフト補正量の組に対して(シフト補正範
囲÷シフト補正ステップ)を演算する必要があり、例え
ば、シフト補正範囲を2×10μmとし、シフト補正ス
テップを0.2 μmとすると、(2×10μm/0.2 μ
m)=100 回行わなければならない。
【0024】すなわち、CAD設計データDIN1のエッ
ジ発生回数N1は250 であるから、相互相関算定回数N
2は、N2=N1 ×(シフト補正範囲÷シフト補正ステ
ップ)=25000 となる。
【0025】したがって、ステップP6における相互相
関算定処理が従来例の方式のアライメント処理時間を決
定するボトルネックとなっている。例えば、1回の相互
相関算定処理を1/60秒(ビデオレート)で実行して
も、全体としての相互相関算定処理に400 秒以上を要す
ることとなる。
【0026】なお、βを1回の相互相関処理時間とする
と、相互相関算定処理時間T2は次式のように求められ
る。 T2=N2・β また、二次元画像を一次元の投影データに圧縮して該デ
ータ圧縮後に、相関処理を行う高速なアルゴリズムとし
て投影エッジ補正法が考えられる。これは、CAD設計
データDIN1とSEM像のマッチングにおいて、配線幅
の補正が必要となるが、その線幅補正を行うことによ
り、正確なパターンマッチングが可能となる。
【0027】しかし、CAD設計データDIN1とSEM
像のアライメントでは、典型的な例で,±5%の倍率誤
差を0.2 %ステップで補正し、±10μmのステージ誤
差(100 μm□,512 μm×512 画素のSEM像で約±
50画素)をX軸方向,Y軸方向で独立して補正しなく
てはならない。
【0028】また、被測定LSI28の配線層毎に、配
線幅を補正をする必要があり、ある特定の座標軸・配線
層のマッチングを行う場合であっても、10000 以上の条
件の組み合わせにより、CAD設計データ(以下第1の
画像データともいう)DIN1とSEM像データ(以下第
2の画像データともいう)DIN2間の相関度を求めなく
てはならない。
【0029】これ等のことから、アライメント処理の高
速化の妨げとなたっり、当該画像処理装置の信頼性の向
上の妨げとなっている。本発明は、かかる従来例の問題
点に鑑み創作されたものであり、第1の画像データに基
づいて表現される画像と第2の画像データに基づいて表
現される画像とのアライメント処理に係わり、両画像デ
ータに基づく相関度算定処理を工夫し、その画像処理の
高速化を図ることが可能となる画像処理装置及び画像処
理方法の提供を目的とする。
【0030】
【課題を解決するための手段】図1は、本発明に係る画
像処理装置の原理図であり、図2は、本発明に係る画像
処理方法の原理図をそれぞれ示している。
【0031】本発明の画像処理装置は図1に示すよう
に、第1の画像データD1に基づいて表現される第1の
画像Aと、前記第1の画像Aに類似し、かつ、第2の画
像データD2に基づいて表現される第2の画像Bとを整
合する装置であって、前記第1,第2の画像データD
1,D2に基づいて第1の相関度データDCLを出力する
第1の相関度算出手段11と、前記第1,第2の画像デ
ータD1,D2に基づいて第2の相関度データDCRを出
力する第2の相関度算出手段12と、前記第1,第2の
相関度データDCL,DCRに基づいて第1,第2の画像
A,Bのマッチング評価量を示す相関度データDCを出
力する相関度算出手段13と、前記相関度データDCに
基づいてアライメント補正をする画像補正手段14とを
具備することを特徴とする。
【0032】また、本発明の第1の画像処理方法は第1
の画像データD1に基づいて表現される第1の画像A
と、前記第1の画像Aに類似し、かつ、第2の画像デー
タD2に基づいて表現される第2の画像Bとを整合する
方法であって、図2の処理フローチャートに示すよう
に、まず、ステップP1で前記第1,第2の画像データ
D1,D2に基づいて被整合画像対象A又はBの一方の
エッジ画像に係る第1の相関度行列CL〔s,m〕の算
出処理をし、次に、ステップP2で前記第1,第2の画
像データD1,D2に基づいて被整合画像対象A又はB
の他方のエッジ画像に係る第2の相関度行列CR〔s,
m〕の算出処理をし、次いで、ステップP3で前記第
1,第2の相関度行列CL〔s,m〕,CR〔s,m〕
に基づいて第1,第2の画像A,Bのマッチング評価量
を示す相関度行列C〔s,m〕の算出処理をし、その
後、ステップP4で前記相関度行列C〔s,m〕の算出
処理に基づいて第1,第2の画像A,Bのアライメント
補正処理をすることを特徴とする。
【0033】なお、本発明の第1の画像処理方法におい
て、前記第1の相関度行列CL〔s,m〕の算出処理の
際に、ステップP1で被整合画像対象A又はBの一方の
エッジ画像に係る画素シフト量sと倍率変化量mとに基
づいて第1,第2の画像A,Bの相関度を求め、前記第
2の相関度行列CL〔s,m〕の算出処理の際に、ステ
ップP2で被整合画像対象A又はBの他方のエッジ画像
に係る画素シフト量sと倍率変化量mに基づいて第1,
第2の画像A,Bの相関度を求め、前記相関度行列C
〔s,m〕の算出処理の際に、ステップP3Aで第1,第
2の相関度行列CL〔s,m〕,CR〔s,m〕から仮
想相関度行列C〔s,m,δ〕=CL〔s−δ,m〕+
CR〔s+δ,m〕を定義し、次に、ステップP3Bで前
記仮想相関度行列C〔s,m,δ〕の微小変量δをある
範囲で変化させた時に、ステップP3Cで該微小変量δが
最大値を満足する相関度行列C〔s,m〕を決定し、そ
の後、ステップP4で前記第1,第2の画像A,Bとの
アライメント補正処理の際に、相関度行列C〔s,m〕
が最大となる画素シフト量sと倍率変化量mとをシフト
補正量Sと倍率補正量Mと定義することを特徴とする。
【0034】また、本発明の第1の画像処理方法におい
て、前記第1,第2の相関度行列CL〔s,m〕,CR
〔s,m〕の算出処理の際の画素シフト量sが第2の画
像Bの座標系〔X,Y〕で与えられる場合には、第1の
画像Aの座標系〔x,y〕で記述された被整合画像対象
A又はBのエッジ座標p〔x,y〕を第2の画像Bの座
標系〔X,Y〕に変換したエッジ座標P=SMAX p
〔x,y〕を算出し、前記第2の画像Bの座標系〔X,
Y〕に変換したエッジ座標P=SMAX p〔x,y〕と画
素シフト量sとの和p+sを最近接整数に丸めて得られ
る第2の画像Bの位置座標P〔X,Y〕に対応する画素
値,又は、第2の画像Bの座標系〔X,Y〕に変換した
エッジ座標P=SMAX p〔x,y〕と画素シフト量sと
の和p+sにおける画素値の近傍画素から補完により画
素シフト量sを求めることを特徴とする。
【0035】さらに、本発明の第1の画像処理方法にお
いて、前記第1,第2の相関度行列CL〔s,m〕,C
R〔s,m〕の算出処理の際に、画素シフト量sが第1
の画像Aの座標系〔x,y〕で与えられる場合には、第
1の画像Aの座標系〔x,y〕で記述された被整合画像
対象A又はBのエッジ座標p〔x,y〕と画素シフト量
sとの和p+sを第2の画像Bの座標系〔X,Y〕に変
換したエッジ座標P=SMAX p〔x,y〕を算出し、前
記第2の画像Bの座標系〔X,Y〕に変換したエッジ座
標P=SMAX p〔x,y〕を最近接整数に丸めて得られ
る第2の画像Bの位置座標P〔X,Y〕に対応する画素
値,又は、第2の画像Bの座標系〔X,Y〕に変換した
エッジ座標P=SMAX p〔x,y〕における画素値の近
傍画素から補完により画素シフト量sを求めることを特
徴とする。
【0036】また、本発明の第2の画像処理方法は第1
の画像処理方法において、前記第1,第2の相関度行列
CL〔s,m〕,CR〔s,m〕の算出処理の際に、前
記第1又は第2の画像A,Bの部分投影法に基づいて該
第1,第2の画像A,Bの相関度を求めることを特徴と
する。
【0037】さらに、本発明の第1,第2の画像処理方
法において、前記第1,第2の相関度行列CL〔s,
m〕,CR〔s,m〕の算出処理の際に、前記被整合画
像対象A又はBの両方のエッジ画像本数に基づいて繰り
返し相関度を求めることを特徴とし、上記目的を達成す
る。
【0038】
【作 用】本発明の画像処理装置によれば、図1に示す
ように、第1の相関度算出手段11,第2の相関度算出
手段12,相関度算出手段13及び画像補正手段14が
具備される。
【0039】例えば、第1,第2の画像データD1,D
2に基づいて第1の相関度算出手段11により被整合画
像対象A又はBの一方のエッジ画像に係る第1の相関度
データDCLが算定され、その第1の相関度データDCLが
相関度算出手段13に出力される。また、第1,第2の
画像データD1,D2に基づいて第2の相関度算出手段
12により被整合画像対象A又はBの他方のエッジ画像
に係る第2の相関度データDCRが算定され、その第2の
相関度データDCRが相関度算出手段13に出力される。
【0040】これにより、第1,第2の相関度データD
CL,DCRに基づいて相関度算出手段13により、第1,
第2の画像A,Bのマッチング評価量を示す相関度デー
タDCが算定され、その相関度データDCが画像補正手
段14に出力される。また、画像補正手段14ではアラ
イメント補正に基づいて第1の画像データD1に係る第
1の画像Aと、例えば、第1の画像Aに類似し、第2の
画像データD2に係る第2の画像Bとが自動整合され
る。
【0041】このため、第1の画像データD1に基づい
て表現される画像Aと第2の画像データD2に基づいて
表現される画像Bとのアライメント処理に係わり、従来
例に比べてエッジ像発生回数や、相関処理の実行回数が
低減されることから画像処理時間の短縮化を図ることが
可能となる。
【0042】これにより、アライメント処理の高速化が
図られ、当該画像処理装置の信頼性の向上に寄与するこ
とが可能となる。また、本発明の第1の画像処理方法に
よれば、図2の処理フローチャートに示すように、ステ
ップP1で第1,第2の画像データD1,D2に基づい
て被整合画像対象A又はBの一方のエッジ画像に係る第
1の相関度行列CL〔s,m〕の算出処理をし、次に、
ステップP2で第1,第2の画像データD1,D2に基
づいて被整合画像対象A又はBの他方のエッジ画像に係
る第2の相関度行列CR〔s,m〕の算出処理をしてい
る。
【0043】例えば、第1の画像Aを第2の画像Bに合
わせ込む場合に、被整合画像対象Aの一方のエッジ画像
に係る画素シフト量sと倍率変化量mとに基づいて第
1,第2の画像A,Bの相関度を求め、また、被整合画
像対象A又はBの他方のエッジ画像に係る画素シフト量
sと倍率変化量mに基づいて第1,第2の画像A,Bの
相関度を求めている。
【0044】この際に、画素シフト量sを第2の画像B
の座標系〔X,Y〕で与える場合には、第1の画像Aの
座標系〔x,y〕で記述された被整合画像対象A又はB
のエッジ座標p〔x,y〕を第2の画像Bの座標系
〔X,Y〕に変換したエッジ座標P=SMAX p〔x,
y〕が算出され、第2の画像Bの座標系〔X,Y〕に変
換したエッジ座標P=SMAX p〔x,y〕と画素シフト
量sとの和p+sを最近接整数に丸めた際に得られる第
2の画像Bの位置座標P〔X,Y〕に対応する画素値,
又は、第2の画像Bの座標系〔X,Y〕に変換したエッ
ジ座標P=SMAX p〔x,y〕と画素シフト量sとの和
p+sにおける画素値の近傍画素から補完することによ
り画素シフト量sが求められる。
【0045】また、画素シフト量sを第1の画像Aの座
標系〔x,y〕で与える場合には、第1の画像Aの座標
系〔x,y〕で記述された被整合画像対象A又はBのエ
ッジ座標p〔x,y〕と画素シフト量sとの和p+sを
第2の画像Bの座標系〔X,Y〕に変換したエッジ座標
P=SMAX p〔x,y〕が算出され、第2の画像Bの座
標系〔X,Y〕に変換したエッジ座標P=SMAX p
〔x,y〕を最近接整数に丸めた際に得られる第2の画
像Bの位置座標P〔X,Y〕に対応する画素値,又は、
第2の画像Bの座標系〔X,Y〕に変換したエッジ座標
P=SMAX p〔x,y〕における画素値の近傍画素を補
完することにより画素シフト量sが求められる。
【0046】このため、従来例に比べてエッジ像発生回
数が低減され、その画像処理時間の短縮化を図ることが
可能となる。すなわち、第1の相関度行列CL〔s,
m〕や第2の相関度行列CR〔s,m〕の発生に要する
処理時間TLやTRは、第1の画像データD1から被整
合画像対象Aの一方又は他方のエッジ画像を発生する時
間をTL1,TR1とし、その相関処理に要する時間を
TL2,TR2とすると、次式,すなわち、 TL=TL1+TL2,TR=TR1+TR2 となる。ここで、被整合画像対象Aの一方のエッジ画像
のエッジ本数をELNとし、1本のエッジ画像に要する
単位処理時間をαとすると、 TL1=(倍率補正範囲/倍率補正ステップ)・α・E
LN となり、 同様に、被整合画像対象Aの他方のエッジ画
像のエッジ本数をERNすると、 TR1=(倍率補正範囲/倍率補正ステップ)・α・E
RN となる。 ここで、全エッジ本数ENが、 EN=ELN+ERN であることに注意をすれば、エッジ画像を発生する時間
TL1,TR1は、 TL1+TR1=(倍率補正範囲/倍率補正ステップ)
・α・EN となり、また、第1の画像データD1の発生回数をN1
とすれば、 TL1+TR1=N1/(線幅補正範囲/線幅補正ステ
ップ)・α・EN となり、従来例のエッジ像発生時間T1に比べて本発明
に係るエッジ像発生時間TL1+TR1を数分の1に低
減することが可能となる。
【0047】また、ステップP3で第1,第2の相関度
行列CL〔s,m〕,CR〔s,m〕に基づいて第1,
第2の画像A,Bのマッチング評価量を示す相関度行列
C〔s,m〕の算出処理をしている。
【0048】例えば、ステップP3Aで第1,第2の相関
度行列CL〔s,m〕,CR〔s,m〕から仮想相関度
行列C〔s,m,δ〕=CL〔s−δ,m〕+CR〔s
+δ,m〕が定義され、次に、ステップP3Bで仮想相関
度行列C〔s,m,δ〕の微小変量δをある範囲で変化
させた時に、ステップP3Cで該微小変量δが最大値を満
足する相関度行列C〔s,m〕が決定される。
【0049】このため、従来例に比べて相関処理の実行
回数が低減され、その画像処理時間の短縮化を図ること
が可能となる。すなわち、相関度行列C〔s,m〕に係
る相関処理に要する時間TL1,TL2は,例えば、線
幅補正ステップ=シフト補正ステップと仮定をすると、
線幅補正範囲はシフト補正範囲より十分に小さいため、
第1,第2の相関度行列CL〔s,m〕,CR〔s,
m〕に係る相関処理に要する時間をTL2,TR2とす
ると、 TL2=〔(シフト率補正範囲+線幅補正範囲)/シフト補正ステップ〕・( 倍率補正範囲/倍率補正ステップ)・β ≒(シフト率補正範囲/シフト補正ステップ)・(倍率補正範囲/倍率 補正ステップ)・β TR2=〔(シフト率補正範囲+線幅補正範囲)/シフト補正ステップ〕・( 倍 率補正範囲/倍率補正ステップ)・β ≒(シフト率補正範囲/シフト補正ステップ)・(倍率補正範囲/倍率 補正ステップ)・β となる。但し、βは1回の相互相関処理時間である。
【0050】従って、相関度行列C〔s,m〕に係る相
関処理に要する時間TL1,TL2は、 TL2+TR2=2・(シフト率補正範囲/シフト補正
ステップ)・(倍率補正範囲/倍率補正ステップ)・β となり、ここで、従来例に係る相互相関の算定時間をT
2とすれば、 TL2+TR2=2・T2/(線幅補正範囲/線幅補正
ステップ) となり、従来例の相互相関の算定時間T2に比べて本発
明に係る相互相関の算定時間TL2+TR2を数分の1
に低減することが可能となる。
【0051】これにより、ステップP4で相関度行列C
〔s,m〕の算出処理に基づいて,例えば、相関度行列
C〔s,m〕が最大となる画素シフト量sと倍率変化量
mとを定義したシフト補正量Sと倍率補正量Mに基づい
て第1,第2の画像A,Bとのアライメント補正処理を
することが可能となり、第1の画像データD1に基づい
て表現される第1の画像Aと、第1の画像Aに類似し、
かつ、第2の画像データD2に基づいて表現される第2
の画像Bとを精度良く整合することが可能となる。
【0052】また、本発明の第2の画像処理方法によれ
ば、第1の画像処理方法において、第1,第2の相関度
行列CL〔s,m〕,CR〔s,m〕の算出処理の際
に、第1又は第2の画像A,Bの部分投影法に基づいて
該第1,第2の画像A,Bの相関度が求められる。
【0053】このため、部分投影法に基づいた投影エッ
ジ相関法によりエッジデータ(エッジ度)が求められ、
これに基づいて相関度行列C〔s,m〕を高速に発生す
ることが可能となる。すなわち、投影エッジ相関法で
は、例えば、第2の画像Bの一方のエッジに沿って部分
投影が求められ、次に、該部分投影から二次元データを
一次元データに圧縮した第2の画像Bのエッジデータが
求められる。
【0054】このことから、例えば、被整合画像対象A
の両方のエッジ画像本数に基づいて繰り返し相関度を求
める場合であって、1本のエッジに着目し当該エッジ画
像のエッジデータに係る第1,第2の相関度行列CL
〔s,m〕,CR〔s,m〕の変換に要する処理時間T
Cは,まず、部分投影に係る算定時間をTPとし、部分
投影領域からエッジデータへの変換処理時間をTEと
し、画素シフト量sと倍率変化量mを与えて対応するエ
ッジデータを第1,第2の相関度行列CL〔s,m〕,
CR〔s,m〕の対応する要素の値に加算する単位行列
要素当たりの処理時間TMとすると、 TC=TP+TE+TM・(シフト率補正範囲/シフト
補正ステップ)・(倍率補正範囲/倍率補正ステップ) となる。
【0055】これにより、第1,第2の相関度行列CL
〔s,m〕,CR〔s,m〕の全算定処理時間は、その
全エッジ本数をENとすると、 EN・TC となる。
【0056】これにより、第1の画像処理方法に比べて
第2の画像処理方法ではアライメント処理の高速化を図
ることが可能となる。
【0057】
【実施例】次に、図を参照しながら本発明の各実施例に
ついて説明をする。図3〜15は、本発明の実施例に係る
画像処理装置及び画像処理方法を説明する図である。
【0058】(1)第1の実施例の説明 図3は、本発明の各実施例に係る画像処理装置を内蔵し
た電子ビームテスタの全体構成図であり、図4はそのパ
ターンマッチング装置の構成図であり、図5〜7はその
補足説明図(その1〜3)をそれぞれ示している。
【0059】例えば、本発明に係る画像処理装置を内蔵
した電子ビームテスタは、図3において、電子ビーム測
定系100 及び電圧測定制御系200 から成る。すなわち、
電子ビーム測定系100 はCAD設計データDIN1に基づ
いて被測定LSI28のSEM像や電圧測定をするもの
である。例えば、電子ビーム測定系100 は、鏡筒20内
に電子銃21,偏向系22A〜22C,二次電子検出器23A
及びXYステージ25aが設けられる。
【0060】電子銃21は電子ビーム21aを被測定LS
I28に出射するものである。偏向系22A〜22Cは制御
計算機27からの偏向制御データD7に基づいて電子ビ
ーム21aを被測定LSI28に偏向走査するものであ
り、例えば、電磁偏向器,静電偏向器及び電子レンズ等
から成る。また、二次電子検出器23Aは、被測定LSI
28からの二次電子21bを検出して二次電子検出信号を
二次電子信号処理回路23Bに出力するものである。XY
ステージ25aは被測定LSI28を載置するものであ
る。
【0061】電圧測定制御系200 は電子ビーム測定系10
0 の入出力を制御するものであり、二次電子信号処理回
路23B,ステージ制御回路25b,第1,第2のモニタ2
4,26,制御計算機27及びキーボード29から成
る。
【0062】二次電子信号処理回路23Bは、二次電子検
出信号を信号処理して、その二次元画像データDIN2を
制御計算機27に出力するものであり、ステージ制御回
路25bは制御計算機27からのステージ駆動データD6
に基づいて該XYステージ25aを移動するものである。
【0063】また、第1のモニタ24は制御計算機27
からのSEM画像表示データD3に基づいて、被測定L
SI28のSEM(Scanning Electron Microscope
)像を表示するものである。第2のモニタ26は制御
計算機27からの画像表示データD4に基づいて、被測
定LSI28の設計画像Aの一例となるマスク全体図を
画面表示するものである。なお、本発明の実施例では、
第2のモニタ26の画面中で、設計画像Aに係る被測定
領域Cを設定すると、第1のモニタ24に設計画像Aに
係るSEM像Bが画像表示される。
【0064】さらに、制御計算機27はパターンマッチ
ング装置30及び主制御回路31から成り、パターンマ
ッチング装置30は画像処理装置の一例である。例え
ば、パターンマッチング装置30は第1の画像データD
1の一例となるCAD設計データDIN1に基づいて表現
される被測定LSI28の設計画像(第1の画像)A
と、第2の画像データD2の一例となるSEM像データ
DIN2に基づいて表現されるSEM像(第2の画像)B
とを整合するものである。なお、パターンマッチング装
置30の内部構成については、図4において詳述する。
【0065】また、主制御回路31は電子銃21,偏向
系22A〜22C,二次電子信号処理回路23B,第1,第2
のモニタ24,26,ステージ制御回路25b及びキーボ
ード29の入出力を制御するものである。さらに、キー
ボード29は制御計算機27に制御命令等の外部入力デ
ータD5を入力するものであり、例えば、オペレータは
パターンマッチング処理を行う際に、被測定LSI28
の部分投影領域等を指定する。
【0066】図4は、本発明の各実施例に係るパターン
マッチング装置の構成図である。図4において、パター
ンマッチング装置30は左相関度行列算定部31,右相
関度行列算定部32,相関度行列算定部33,アライメ
ント補正部34,エッジ検出部35,CADデータファ
イル36及びSEM像データファイル37から成る。
【0067】すなわち、CADデータファイル36は被
測定LSI28のCAD設計データDIN1を格納するも
のであり、図5(a)に示すようなCAD座標系x,y
で表現される配線パターンに係る図形データを図5
(b)に示すようなメモリ内容により格納する。例え
ば、図5(a)のCAD座標系において、配線パターン
は頂点数n0〜n7と頂点座標〔x0,y0〕〜〔x
7,y7〕とにより図形が構成され、各頂点を反時計方
向(左回り)に結ぶと、図形パターンを囲む輪郭線によ
り得られる。ここで、図5(a)において、説明の都合
上、当該図形の左向きの輪郭線を上側エッジ,右向きの
輪郭線を下側エッジ,上向きの輪郭線を右側エッジ(以
下単に右エッジという),下向きの輪郭線を左側エッジ
(以下単に左エッジという)とそれぞれ定義をする。
【0068】例えば、配線パターンの輪郭像を表現する
CAD設計データDIN1は、図5(b)に示すような、
メモリアドレス,…i+0 ,i+1,i+2…,+(2
k+1),+(2k+2),…,+(2・7+1),+
(2・7+2)…,に対してノード点数=8,x0,y
0……,xk,yk,……,x7,y7が格納される。
【0069】さらに、エッジ検出部35はCAD設計デ
ータDIN1から被測定LSI28の配線パターンのエッ
ジの上下左右を識別・分類をするものである。例えば、
図6(a)に示すエッジ検出部の処理フローチャートに
おいて、まず、ステップP1でCADデータファイル3
6をオープンし、ステップP2で該データファイル36
から1個の部分図形データを読出し、ステップP3でエ
ッジリストの図形データを追加する。また、ステップP
4でデータエンドの判断,例えば、配線パターンのエッ
ジに係る部分図形データの読出しが終了した場合(YE
S)には、ステップP5でCADデータファイル36を
クローズする。
【0070】これにより、配線パターンのエッジに係る
上側エッジの本数と、各上側エッジのY座標及びX座標
の始点と終点から成るエッジリストが作成される。例え
ば、エッジ検出部35では、図形パターンの輪郭線の向
きで、エッジ方向が検出され、上下・左右に分けてエッ
ジデータがCADデータファイル36のメモリ領域に記
憶される。
【0071】例えば、図6(b)に示すように、CAD
設計データDIN1から配線パターンの輪郭像が得れる
と、メモリアドレス0,1,2,3に対して登録エッジ
数i、0番目左エッジ位置のx座標x0,0番目左エッ
ジ位置のy座標始点y10,0番目左エッジ位置のy座標
終点y20が格納され、同様に、メモリアドレス3j+
1,3j+2,3j+3に対してj番目左エッジ位置の
x座標xj,0番目左エッジ位置のy座標始点y1j,0
番目左エッジ位置のy座標終点y2jが格納される。な
お、メモリアドレス3(i−1)+1,3(i−1)+
2,3(i−1)+3に対してi−1番目左エッジ位置
のx座標xi−1,0番目左エッジ位置のy座標始点y
1i−1,0番目左エッジ位置のy座標終点y2i−1が格
納される。
【0072】また、SEM像データファイル37は、被
測定LSI28のSEM像データDIN2を格納するもの
である。SEM像データDIN2は二次電子信号処理回路
23Bから該データファイル37に転送される。
【0073】ここで、配線パターンのエッジ像は、SE
M像Bのエッジ像に対応する領域を含むものである。す
なわち、CAD設計データDIN1に係るエッジ像の大き
さは、SEM像データDIN2に係るエッジ像に対して画
素シフト量sに見合うマージン分だけ大きい。従って、
CAD設計データDIN1に係るエッジ像に対しては、S
EM像データDIN2に係るエッジ像を画素シフト量s分
だけずらして相互相関度を求め、この倍率変化量m,線
幅補正量δ,画素シフト量sに対する相関度が設計画像
AとSEM像Bとのマッチング評価量となる。
【0074】左相関度行列算定部31は第1の相関度算
出手段11の一実施例であり、CAD設計データDIN
1,SEM像データDIN2に基づいて第1の相関度デー
タDCLの一例となる左相関度データを相関度行列算定部
33に出力するものである。例えば、左相関度行列算定
部31は最初に左相関度行列CL〔s,m〕がクリアさ
れると、例えば、設計画像Aに係る配線パターンの左側
エッジのリストから左側エッジ本数の本数nを求める。
次に、各左側エッジから左相関度行列への寄与を計算す
る処理をn回繰り返す。
【0075】なお、当該繰り返し処理は、まず、設計画
像Aに係る配線パターンの始点位置(x1,y1)と終
点位置(x2,y2)からCAD座標における左側エッ
ジの位置を求め、当該エッジ位置にCAD設計データD
IN1とSEM像データDIN2のアライメントの誤差(倍
率誤差,シフト誤差,線幅誤差)を考慮して、部分投影
領域を決定する。次に、配線パターンの部分投影を取得
して、該部分投影をエッジデータに変換し、倍率変化量
m,画素シフト量sで張られる左相関度行列の行列要素
CL〔s,m〕にエッジデータに対応する要素を加算す
る。なお、左相関度行列算定31については、図9にお
いて詳述する。
【0076】右相関度行列算定部32は第2の相関度算
出手段12の一実施例であり、CAD設計データDIN
1,SEM像データDIN2に基づいて第2の相関度デー
タDCRの一例となる右相関度データを相関度行列算定部
33に出力するものである。なお、右相関度行列算定部
32の機能については、左相関度行列算定部31の機能
と同様であるため、その説明を省略する。
【0077】相関度行列算定部33は相関度算出手段1
3の一実施例であり、左相関度データDCL,右相関度デ
ータDCRに基づいて設計画像A,SEM像Bのマッチン
グ評価量を示す相関度データDCをアライメント補正部
34に出力するものである。例えば、相関度行列算定部
33はマッチングの評価量となる全体として相関度行列
の行列要素C〔s,m〕を左相関度行列CL〔s,
m〕,右相関度行列CR〔s,m〕から定義される行列
要素C〔s,m,δ〕=CL〔s−δ,m〕+CR〔s
+δ,m〕の微小変量δをある範囲で変化させた時の最
大値を定義するものである。
【0078】アライメント補正部34は画像補正手段1
4の一実施例であり、相関度データDCに基づいてアラ
イメント補正をするものである。例えば、アライメント
補正部34は、図7(a)の処理フローチャートに示す
ように、ステップP1で行列要素C〔s,m〕が最大と
なる画素シフト量sと倍率変化量mとをシフト補正量S
と倍率補正量Mとして求め、次に、ステップP2でCA
D座標と画像座標系の対応を補正し、設計画像AとSE
M像Bとのアライメント更新をすべく主制御回路31に
補正出力データDOUT を出力する。
【0079】このようにして、本発明の各実施例に係る
電子ビームテスタに内蔵されるパターンマッチング装置
によれば、図4に示すように、左相関度行列算定部3
1,右相関度行列算定部32,相関度行列算定部33,
アライメント補正部34,エッジ検出部35,CADデ
ータファイル36及びSEM像データファイル37が具
備される。
【0080】例えば、CAD設計データDIN1,SEM
像データDIN2に基づいて左相関度行列算定部31によ
り設計画像Aの配線パターンの左側のエッジ画像に係る
左相関度データDCLが算定され、その左相関度データD
CLが相関度行列算定部33に出力される。また、CAD
設計データDIN1,SEM像データDIN2に基づいて右
相関度行列算定部32により設計画像Aの配線パターン
の右側のエッジ画像に係る右相関度データDCRが算定さ
れ、その右相関度データDCRが相関度行列算定部33に
出力される。
【0081】ここで、左相関度データDCL,右相関度デ
ータDCRに基づいて相関度行列算定部33により、設計
画像A,SEM像Bのマッチング評価量を示す相関度デ
ータDCが算定される。例えば、相関度行列算定部33
では図7(b)に示すように、相関度行列の行列要素C
〔s,m〕を左相関度行列CL〔s,m〕,右相関度行
列CR〔s,m〕から定義される行列要素C〔s,m,
δ〕=CL〔s−δ,m〕+CR〔s+δ,m〕の微小
変量δ=ewをある範囲で変化させた時の最大値が定義
される。ここで、微小変量δ=ewは設計画像AとSE
M像Bとのエッジ位置のずれ量であり、以後、線幅補正
量ともいう。
【0082】相関度行列算定部33で定義された相関度
データDCがアライメント補正部34に出力される。ま
た、アライメント補正部34ではアライメント補正に基
づいてCAD設計データDIN1に係る設計画像Aと、S
EM像データDIN2に係るSEM像Bとが自動整合され
る。
【0083】このため、左,右相関度行列算定部31,
32により、倍率補正量Sとシフト補正量Mとに相当す
る要素を,左,右相関度行列CL〔s,m〕,CR
〔s,m〕から画素シフト量sに各々逆方向のオフセッ
トを与えた値を画素シフト量sとして読出し、そして、
当該行列要素CL〔s,m〕,CR〔s,m〕の和を求
め、一定のオフセット量の範囲における当該行列要素C
L〔s,m〕,CR〔s,m〕の和の最大値を求め、当
該最大値と当該倍率変化量mとに対する相関度をアライ
メントの評価量とすることにより、図7(b)に示すよ
うにCAD設計データDIN1に基づいて表現される設計
画像AとSEM像データDIN2に基づいて表現されるS
EM像Bとのエッジ位置のずれ量ewを無くすアライメ
ント処理に係わり、従来例に比べてエッジ像発生回数
や、相関処理の実行回数が低減されることから画像処理
時間の短縮化を図ることが可能となる。
【0084】これにより、アライメント処理の高速化が
図られ、当該画像処理装置の信頼性の向上に寄与するこ
とが可能となる。次に、本発明の第1の実施例に係る画
像処理方法について、当該装置の動作を補足しながら説
明をする。
【0085】図8は、本発明の第1の実施例に係るパタ
ーンマッチングのメイン処理フローチャートであり、図
9〜11は、そのサブルーチン処理及びその補足説明図を
それぞれ示している。
【0086】例えば、本発明の実施例に係るパターンマ
ッチング装置を内蔵した電子ビームテスタにおいて、図
11(a)に示すようなCAD設計データDIN1に基づい
て表現される設計画像Aの配線パターン40〜42と、
図11(b)に示すようなSEM像データDIN2に基づい
て表現されるSEM像Bの配線パターン50〜52とを
アライメント処理をする場合、図8のメイン処理フロー
チャートにおいて、まず、ステップP1でCAD設計デ
ータDIN1からの配線エッジの識別・分類に基づいて上
下左右別のエッジリストの作成処理をする。
【0087】ここで、図11(a)は、CAD設計データ
DIN1により指定された領域の設計画像Aであり、図11
(b)は、その概略アライメントを実行して取得したS
EM像Bとをそれぞれ示している。図11(a)におい
て、例えば、SEM像BはCAD座標系のある位置p
(x1,y1)〜(x2,y2)で指定される領域に対
応する二次電子画像が第1のモニタ24に表示されてい
る。ここで、概略アライメントでは位置p(x1,y
1)がSEM像画素のP(0,0)に、他の位置(x
2,y2)がSEM像画素の(SMAX ,SMAX )に対応
する。従って、概略アライメント時おけるCAD座標系
の(x,y)とSEM像の座標系の(X,Y)は、次の
関係式で結ばれる。
【0088】 X=SMAX (x−x1)/(x2−x1) Y=SMAX (y−y1)/(y2−y1) しかし、アライメント誤差(倍率誤差,シフト誤差)の
ため、設計画像AとSEM像Bの対応とは不完全であ
る。また、倍率誤差,シフト誤差を補正しても、設計画
像AとSEM像Bとの配線幅(配線の輪郭線=エッジ)
は一致していない。今、SEM像BのX方向に着目する
と、該SEM像Bの配線パターン52が設計画像Aの配
線パターン42よりもやや大きく表示されている。ま
た、全体として、SEM像Bの配線パターン52が設計
画像Aの配線パターン42に対して右側にシフトしてい
る。
【0089】ここで、図11(a)中e1,e3,e5,
e7,e9は左エッジ,e2,e4,e6,e8は右エ
ッジであり、以下では、倍率誤差をem(%),シフト
誤差を±es,線幅補正量δの下限をe1,上限をe2
とすると、es,e1,e2はCAD座標系の単位で与
えられ、また、e1,e2は配線幅を拡大する方向を正
値として定義をする。
【0090】次に、ステップP2でCAD設計データD
IN1,SEM像データDIN2に基づいて設計画像Aの左
エッジ画像に係る相関度行列CL〔s,m〕の算出処理
をする。この際に、設計画像Aの左エッジ画像に係る画
素シフト量sと倍率変化量mとに基づいて設計画像A,
SEM像B間の相関度を求める。ここで、画素シフト量
sがSEM像Bの座標系〔X,Y〕で与えられる場合に
は、CAD座標系〔x,y〕で記述された設計画像Aの
エッジ座標p〔x,y〕をSEM像Bの座標系〔X,
Y〕に変換したエッジ座標P=SMAX p〔x,y〕を算
出し、SEM像Bの座標系〔X,Y〕に変換したエッジ
座標P=SMAX p〔x,y〕と画素シフト量sとの和p
+sを最近接整数に丸めて得られるSEM像Bの位置座
標P〔X,Y〕に対応する画素値,又は、SEM像Bの
座標系〔X,Y〕に変換したエッジ座標P=SMAX p
〔x,y〕と画素シフト量sとの和p+sにおける画素
値の近傍画素から補完により画素シフト量sを求める。
【0091】なお、画素シフト量sが設計画像Aの座標
系〔x,y〕で与えられる場合には、CAD座標系
〔x,y〕で記述された設計画像Aのエッジ座標p
〔x,y〕と画素シフト量sとの和p+sをSEM像B
の座標系〔X,Y〕に変換したエッジ座標P=SMAX p
〔x,y〕を算出し、SEM像Bの座標系〔X,Y〕に
変換したエッジ座標P=SMAX p〔x,y〕を最近接整
数に丸めて得られるSEM像Bの位置座標P〔X,Y〕
に対応する画素値,又は、SEM像Bの座標系〔X,
Y〕に変換したエッジ座標P=SMAX p〔x,y〕にお
ける画素値の近傍画素から補完により画素シフト量sを
求める。
【0092】具体的には、図9の本発明の第1の実施例
に係る左相関度行列算定(サブルーチン)の処理フロー
チャートにおいて、まず、ステップP21で左相関度行列
のクリアをする。
【0093】次に、ステップP22で左エッジリストの先
頭のエッジ座標(X座標,Y始点,Y終点)の抽出処理
をし、次いで、ステップP23で倍率変化量mの初期値を
設定をする。さらに、ステップP24で画素シフト量sの
初期値を設定をし、ステップP25でエッジ座標を倍率変
化量m,画素シフト量sに応じてSEM像の座標系に変
換をする。
【0094】その後、ステップP26でエッジマッピング
部分のSEM像Bのエッジ像に係る画素の輝度の和を左
相関度行列の要素C(s,m)に加算をし、ステップP
27で画素シフト量sが最終値であるか否かを判断をす
る。この際に、画素シフト量sが最終値と等しくなる場
合(YES)には、ステップP29に移行する。また、それ
が最終値と等しくならない場合(NO)には、ステップ
P28に移行して、画素シフト量sの更新をし、その後、
ステップP25に戻る。
【0095】また、画素シフト量sが最終値と等しくな
った場合(YES)には、ステップP29で倍率変化量mが
最終値であるか否かを判断をする。この際に、倍率変化
量mが最終値と等しくなる場合(YES)には、ステップ
P211 に移行する。また、それが最終値と等しくならな
い場合(NO)には、ステップP210 に移行して、倍率
変化量mの更新をし、その後、ステップP24に戻る。
【0096】なお、倍率変化量mが最終値と等しくなっ
た場合(YES)には、ステップP211 で残りエッジが有
るか否かを判断をする。この際に、残りエッジが有る場
合(YES)には、ステップP212 に移行してエッジ座標
を更新をし、その後、ステップP23に戻って倍率変化量
mの初期値を設定をする。
【0097】また、ステップP211 で残りエッジが無い
場合(NO)には、左相関度行列算定(サブルーチン)
の処理を終了して、図8のメイン処理フローチャートの
ステップP3に戻って、右相関度行列算定(サブルーチ
ン)の処理を実行する。
【0098】例えば、ステップP3でCAD設計データ
DIN1,SEM像データDIN2に基づいて設計画像Aの
右エッジ画像に係る右相関度行列CR〔s,m〕の算出
処理をする。この際に、設計画像Aの右エッジ画像に係
る画素シフト量sと倍率変化量mに基づいてCAD設計
データDIN1,SEM像データDIN2の相関度を求め
る。
【0099】なお、右相関度行列算定(サブルーチン)
の処理は左相関度行列算定(サブルーチン)の処理フロ
ーチャートと同様であるため、その説明を省略する。次
いで、ステップP4で第1,第2の相関度行列CL
〔s,m〕,CR〔s,m〕に基づいてCAD設計デー
タDIN1,SEM像データDIN2のマッチング評価量を
示す相関度行列C〔s,m〕の算出処理をする。この際
に、第1,第2の相関度行列CL〔s,m〕,CR
〔s,m〕から仮想相関度行列C〔s,m,δ〕=CL
〔s−δ,m〕+CR〔s+δ,m〕を定義し、次に、
ステップP3Bで仮想相関度行列C〔s,m,δ〕の微小
変量δをある範囲で変化させた時に、ステップP3Cで該
微小変量δが最大値を満足する相関度行列C〔s,m〕
を決定する。 具体的には、図10の本発明の第1の実施
例に係る相関度行列算定(サブルーチン)の処理フロー
チャートにおいて、まず、ステップP41で倍率変化量m
の初期値の設定をし、次いで、ステップP42でシフト量
sの初期値を設定をする。
【0100】次に、ステップP43で線幅補正量δの初期
値を設定する。なお、max=0と設定をし、その後、
ステップP44で左相関度行列の要素C(s,m,δ)に
つき、次式,すなわち、 C(s,m,δ)=CL(s−δ,m)+CR(s+δ,m) の関係を求める。
【0101】さらに、ステップP45でmax<C(s,
m,δ)の関係を満たすか満たさないかを判断する。こ
の際に、max<C(s,m,δ)の関係を満たす場合
(YES)には、ステップP46に移行してmax=C
(s,m,δ)とする。
【0102】また、その関係を満たさない場合(NO)
には、ステップP47に移行して、線幅補正量δが最大値
であるか否かを判断をする。この際に、線幅補正量δが
最大値と等しくなる場合(YES)には、ステップP49に
移行する。また、それが最大値と等しくならない場合
(NO)には、ステップP48に移行して、線幅補正量δ
の更新をし、その後、ステップP44に戻る。
【0103】なお、線幅補正量δが最大値と等しくなっ
た場合(YES)には、ステップP49で左相関度行列の要
素C(s,m,δ)=maxとして相関度行列の要素を
決定する。次に、ステップP410 で画素シフト量sが最
大値であるか否かを判断をする。この際に、画素シフト
量sが最大値と等しくなる場合(YES)には、ステップ
P412 に移行する。また、それが最大値と等しくならな
い場合(NO)には、ステップP411 に移行して、画素
シフト量sの更新をし、その後、ステップP43に戻る。
【0104】また、画素シフト量sが最大値と等しくな
った場合(YES)には、ステップP412 で倍率変化量m
が最大値と等しくなるか否かを判断をする。この際に、
倍率変化量mが最大値と等しくなった場合(YES)に
は、図8のメイン処理フローチャートのステップP5に
戻って、相関度行列が最大となる倍率変化量mと画素シ
フト量sとの求値処理をする。
【0105】なお、倍率変化量mが最大値と等しくなら
ない場合(NO)には、ステップP413 に移行して、倍
率変化量mを更新し、その後、ステップP42に戻って、
ステップP42で画素シフト量sの初期値を設定をする。
【0106】従って、倍率変化量mが最大値と等しくな
った場合(YES)には、図8のメイン処理フローチャー
トのステップP5で相関度行列が最大となる倍率変化量
mと画素シフト量sとの求値処理をする。この際に、相
関度行列C〔s,m〕が最大となる画素シフト量sと倍
率変化量mとをシフト補正量Sと倍率補正量Mと定義す
る。
【0107】その後、ステップP6でシフト補正量Sと
倍率補正量Mに基づいてアライメントの更新処理をす
る。これにより、設計画像A,SEM像Bのアライメン
ト補正処理をすることが可能となる。
【0108】このようにして、本発明の第1の実施例に
係る画像処理方法理によれば、図6のメイン処理フロー
チャートに示すように、ステップP1でCAD設計デー
タDIN1,SEM像データDIN2に基づいて設計画像A
の左エッジ画像に係る左相関度行列CL〔s,m〕の算
出処理をし、次に、ステップP2でCAD設計データD
IN1,SEM像データDIN2に基づいて設計画像Aの右
エッジ画像に係る右相関度行列CR〔s,m〕の算出処
理をしている。
【0109】例えば、設計画像AをSEM像Bに合わせ
込む場合に、設計画像Aの左エッジ画像に係る画素シフ
ト量sと倍率変化量mとに基づいてCAD設計データD
IN1,SEM像データDIN2間の相関度を求め、また、
設計画像Aの右エッジ画像に係る画素シフト量sと倍率
変化量mに基づいてCAD設計データDIN1,SEM像
データDIN2間の相関度を求めている。
【0110】このため、従来例に比べてエッジ像発生回
数が低減され、その画像処理時間の短縮化を図ることが
可能となる。すなわち、左相関度行列CL〔s,m〕や
右相関度行列CR〔s,m〕の発生に要する処理時間T
LやTRは、CAD設計データDIN1から設計画像Aの
左又は右エッジ画像を発生する時間をTL1,TR1と
し、その相関処理に要する時間をTL2,TR2とする
と、次式,すなわち、 TL=TL1+TL2,TR=TR1+TR2 で与えられる。ここで、設計画像Aの左エッジ画像のエ
ッジ本数をELNとし、1本のエッジ画像に要する単位
処理時間をαとすると、 TL1=(倍率補正範囲/倍率補正ステップ)・α・E
LN となり、同様に、設計画像Aの右エッジ画像のエッジ本
数をERNすると、 TR1=(倍率補正範囲/倍率補正ステップ)・α・E
RN となる。ここで、全エッジ本数ENが、 EN=ELN+ERNであることに注意をすれば、 TL1+TR1=(倍率補正範囲/倍率補正ステップ)
・α・EN となり、また、CAD設計データDIN1の発生回数をN
1とすれば、 TL1+TR1=N1/(線幅補正範囲/線幅補正ステップ)・α・EN =〔N1/(線幅補正範囲/線幅補正ステップ)〕・α・EN =T1/(線幅補正範囲/線幅補正ステップ)=T1/5 となり、従来例のエッジ像発生時間T1に比べて5分の
1に低減することが可能となる。なお、従来例と比較を
すべく(線幅補正範囲/線幅補正ステップ)を(2×5
%/0.2 %)=50,(線幅補正範囲÷倍率補正ステッ
プ)を1.0 μm/0.2 μm)=5とした。
【0111】また、ステップP3で左,右相関度行列C
L〔s,m〕,CR〔s,m〕に基づいて設計画像A,
SEM像Bのマッチング評価量を示す相関度行列C
〔s,m〕の算出処理をしている。
【0112】例えば、ステップP44で左,右相関度行列
CL〔s,m〕,CR〔s,m〕から仮想相関度行列C
〔s,m,δ〕=CL〔s−δ,m〕+CR〔s+δ,
m〕が定義され、次に、ステップP45で仮想相関度行列
C〔s,m,δ〕の配線幅補正量(微小変量)δ=ew
をある範囲で変化させた時に、ステップP46で該配線幅
補正量δが最大値を満足した場合に、ステップP49で相
関度行列C〔s,m〕が決定される。
【0113】このため、従来例に比べて相関処理の実行
回数が低減され、その画像処理時間の短縮化を図ること
が可能となる。すなわち、相関度行列C〔s,m〕に係
る相関処理に要する時間TL2,TR2は,例えば、線
幅補正ステップ=シフト補正ステップと仮定をすると、
線幅補正範囲はシフト補正範囲より十分に小さい。この
ため、左,右相関度行列CL〔s,m〕,CR〔s,
m〕に係る相関処理に要する時間をTL2,TR2とす
ると、 TL2=〔(シフト量補正範囲+線幅補正範囲)/シフト補正ステップ〕・( 倍率補正範囲/倍率補正ステップ)・β ≒(シフト量補正範囲/シフト補正ステップ)・(倍率補正範囲/倍率 補正ステップ)・β TR2=〔(シフト量補正範囲+線幅補正範囲)/シフト補正ステップ〕・( 倍 率補正範囲/倍率補正ステップ)・β ≒(シフト量補正範囲/シフト補正ステップ)・(倍率補正範囲/倍率 補正ステップ)・β となる。但し、βは1回の相互相関処理時間である。
【0114】従って、相関度行列C〔s,m〕に係る相
関処理に要する時間TL2,TR2は TL2+TR2=2・(シフト率補正範囲/シフト補正
ステップ)・(倍率補正範囲/倍率補正ステップ)・β となり、また、従来例に係る相互相関の算定時間をT2
とすると、 TL2+TR2=2・T2/(線幅補正範囲/線幅補正
ステップ)=0.4 T2 となり、左右の相関度行列の算定に要する処理時間は、
次式,すなわち、 0.2 T1+0.4 T2 で与えられる。従って、第1の実施例では従来例に係る
相関度行列の算定に要する処理時間T1+T2に対して
その算定に要する処理時間を0.2 T1+0.4 T2にまで
短縮をすることが可能となる。
【0115】これにより、ステップP4で相関度行列C
〔s,m〕の算出処理に基づいて,例えば、相関度行列
C〔s,m〕が最大となる画素シフト量sと倍率変化量
mとを定義したシフト補正量Sと倍率補正量Mに基づい
て設計画像A,SEM像Bとのアライメント補正処理を
することが可能となり、CAD設計データDIN1に基づ
いて表現される設計画像Aと、SEM像データDIN2に
基づいて表現されるSEM像Bとを高速に整合すること
が可能となる。
【0116】例えば、線幅補正された倍率補正量Mとシ
フト補正量Sで張られる相関度行列C〔s,m〕を求め
る演算処理は、配列データの読出しと加算,及び比較処
理のみであり、当該パターンマッチング装置によりこの
部分を1/60秒以下で行うことが可能となる。
【0117】(2)第2の実施例の説明 図12は、本発明の第2の実施例に係る左相関度行列算定
(サブルーチン)の処理フローチャートであり、図13〜
15はその補足説明図をそれぞれ示している。図12におい
て、第1の実施例と異なるのは第2の実施例では、左,
右相関度行列CL〔s,m〕,CR〔s,m〕の算出処
理の際に、設計画像Aの部分投影法に基づいて該設計画
像A,SEM像B間の相関度を求めるものである。
【0118】これは、第1の実施例では画像処理の高速
化を律速する相関処理の処理時間につき、低減率にして
60%程度しか期待できないことから、第2の実施例で
は、相関処理の高速化を図るべく投影エッジ相関法(設
計画像Aの部分投影法)を採るものである。
【0119】部分投影法は、SEM像Bの部分投影から
検出したエッジデータの総和=(左エッジのSEM像B
の部分投影から検出したエッジデータの総和)+(右エ
ッジのSEM像Bの部分投影から検出したエッジデータ
の総和)の関係を利用する方法である。
【0120】例えば、図13(a)において、CAD設計
データDIN1により指定された配線パターン42のエッ
ジe7に着目して説明をすれば、その中心位置〔(x1
+x2)/2,(y1+y2)〕を拡縮中心として倍率
補正を行う場合には、倍率誤差em〔%〕のために、位
置座標pの値は、±em・〔p−(x1+x2)/2〕
/100 の不正確さをもつ。
【0121】これにシフト誤差と線幅誤差による位置の
不正確さを考慮すると、SEM像Bの座標系X,Yにお
ける位置P1からP2の範囲のe7に相当するエッジが
表示されることとなる。
【0122】ここで、概略アライメントでは(x1,y
1)がSEM像画素の(0,0)に、(x2,y2)が
SEM像画素の(SMAX ,SMAX )に対応するものとす
れば、概略アライメント時おけるCAD座標系x,yの
位置p(x,y)とSEM像の座標系の(X,Y)は、
次の関係式,すなわち、 X=SMAX (x−x1)/(x2−x1) Y=SMAX (y−y1)/(y2−y1)で結ばれるこ
とから、SEM像Bの座標系X,Yの左,右エッジ位置
P1,P2は、次式,すなわち、 P1=SMAX 〔〔−em・abs p−(x1+x2)/2 /100 −es −e2〕+p−x1〕/(x2−x1) P2=SMAX 〔〔+em・abs p−(x1+x2)/2 /100 +es −e1〕+p−x1〕/(x2−x1) となり、同様に、エッジ位置の下限Q1,上限Q2は次
のようになる。
【0123】 Q1=SMAX 〔〔−em・abs q1−(y1+y2)/2 /100 −e s〕+q1−y1〕/(y2−y1) Q2=SMAX 〔〔+em・abs q2−(y1+y2)/2 /100 +e s〕+q2−y1〕/(y2−y1) となる。なお、absは絶対値記号である。
【0124】従って、パターンマッチング評価量に与え
る寄与分を考慮するエッジe7を含むSEM像の領域
は、(P1−δ,Q1)−(P2+δ,Q2)という矩
形領域になる。ここで、δはSEM像からエッジを検出
するためのフィルタリングで必要となるマージンであり
線幅補正量となる。
【0125】具体的には、図12の本発明の第2の実施例
に係る左相関度行列算定(サブルーチン)の処理フロー
チャートにおいて、まず、ステップP21で左相関度行列
のクリアをし、ステップP22で左エッジリストの先頭の
エッジ座標(X座標,Y始点,Y終点)の抽出処理をす
る。この際に、図14(a)において、SEM像Bの配線
パターン52のエッジe7に沿ってSEM像データDIN
2を抽出する。
【0126】次いで、ステップP23でシフト補正範囲,
倍率補正範囲,線幅補正範囲に応じた部分投影領域の算
定処理をする。例えば、部分投影領域の大きさは、アラ
イメントを取る前の初期状態における倍率誤差,シフト
誤差,線幅誤差の大きさから求まる。
【0127】次に、ステップP24でSEM像の部分投影
を求めて、エッジデータに変換をし、その後、ステップ
P25で倍率変化量mの初期値を設定をする。なお、この
エッジデータは二次元画像データが一次元データに圧縮
されており、該エッジデータは、エッジ位置に対して画
素シフト量s,倍率変化量mを与えてSEM像Bの座標
系X,Yに変換をすることにより得られる。
【0128】さらに、ステップP26でシフト量sの初期
値を設定し、ステップP27でエッジe7のX座標がマッ
ピングされる部分のSEM像Bのエッジ画素の輝度(強
度)の和を左相関度行列CL〔s,m〕に加算をする。
例えば、図14において、画素シフト量s0,倍率変化量
m1によりマッピングされるエッジe7のX座標範囲L
Sの部分のエッジデータをシーケンシャルに読出して、
左相関度行列CL〔s,m〕に加算をする。
【0129】例えば、図15の画素シフト量s対倍率変化
量mとで表される左相関度行CL〔s,m〕の定義領域
において、画素シフト量s0,倍率変化量m1によりマ
ッピングされるエッジe7のX座標範囲LSでは、左相
関度行列CL〔s,m〕を基準にしてX又はY方向に1
つシフトすると、画素シフト量s+1,倍率変化量m−
1となることから、左相関度行列CL〔s,m〕の行列
要素がCL〔s+1,m〕,CL〔s,m−1〕とな
る。
【0130】また、ステップP27で画素シフト量sが最
終値であるか否かを判断をする。この際に、画素シフト
量sが最終値と等しくなる場合(YES)には、ステップ
P28に移行する。なお、それが最終値と等しくならない
場合(NO)には、ステップP29に移行して、画素シフ
ト量sの更新をし、その後、ステップP27に戻る。
【0131】さらに、画素シフト量sが最終値と等しく
なった場合(YES)には、ステップP28で倍率変化量m
が最終値であるか否かを判断をする。この際に、倍率変
化量mが最終値と等しくなる場合(YES)には、ステッ
プP210 に移行する。また、それが最終値と等しくなら
ない場合(NO)には、ステップP210 に移行して、倍
率変化量mの更新をし、その後、ステップP26に戻る。
【0132】なお、倍率変化量mが最終値と等しくなっ
た場合(YES)には、ステップP212 で残りエッジが有
るか否かを判断をする。この際に、残りエッジが有る場
合(YES)には、ステップP213 に移行して、エッジ座
標を更新をし、その後、ステップP23に戻ってシフト補
正範囲,倍率補正範囲,線幅補正範囲に応じた部分投影
領域の算定処理をする。これにより、ある画素シフト量
s,倍率変化量mに対する当該エッジから左・右相関度
行列CL〔s,m〕,CR〔s,m〕への寄与分が当該
座標X,Yに対応するエッジ密度として求まる。
【0133】また、ステップP212 で残りエッジが無い
場合(NO)には、第2の実施例に係る左相関度行列算
定(サブルーチン)の処理を終了して、第1の実施例に
係るメイン処理フローチャートのステップP3に相当す
る右相関度行列算定(サブルーチン)の処理を実行す
る。
【0134】なお、右相関度行列算定(サブルーチン)
の処理は第2の実施例に係る左相関度行列算定(サブル
ーチン)の処理フローチャートと同様であるため、その
説明を省略し、その他,メイン処理のフローチャートに
ついても、第1の実施例と同様であるため、その説明を
省略する。
【0135】このようにして、本発明の第2の実施例に
係る画像処理方法によれば、図12に示すように、左,右
相関度行列CL〔s,m〕,CR〔s,m〕の算出処理
の際に、設計画像Aの部分投影法に基づいて該設計画像
A,SEM像Bの相関度が求められる。
【0136】このため、部分投影法に基づいた投影エッ
ジ相関法によりエッジデータ(エッジ度)が求められ、
これに基づいて相関度行列C〔s,m〕を高速に発生す
ることが可能となる。すなわち、投影エッジ相関法で
は、例えば、SEM像Bの左エッジに沿って部分投影が
求められ、次に、該部分投影から二次元画像データを一
次元データに圧縮したSEM像Bのエッジデータが求め
られる。
【0137】このことから、例えば、設計画像Aの両方
のエッジ画像本数に基づいて繰り返し相関度を求める場
合であって、1本のエッジに着目し当該エッジ画像のエ
ッジデータに係る左,右相関度行列CL〔s,m〕,C
R〔s,m〕の変換に要する処理時間TCは,まず、部
分投影に係る算定時間をTPとし、部分投影領域からエ
ッジデータへの変換処理時間をTEとし、画素シフト量
sと倍率変化量mを与えて対応するエッジデータを左,
右相関度行列CL〔s,m〕,CR〔s,m〕に対応す
る要素の値に加算する単位行列要素当たりの処理時間T
Mとすると、 TC=TP+TE+TM・(シフト率補正範囲/シフト補正ステップ)・(倍 率補正範囲/倍率補正ステップ) =TP+TE+5000・TM となる。なお、従来例との比較をすべく(シフト率補正
範囲/シフト補正ステップ)・(倍率補正範囲/倍率補
正ステップ)=5000とした。これにより、左,右相関度
行列CL〔s,m〕,CR〔s,m〕の全算定処理時間
は、その全エッジ本数をENとすると、次式,すなわ
ち、 EN・TC で与えられることから、例えば、エッジ本数をEN=50
0 ,各単位処理時間をTP+TE=1〔m秒〕,TM=
1〔μ秒〕とすると、 EN・TC=3〔秒〕 となる。従って、パターンマッチングを約3〔秒〕程度
の時間により実行することが可能となり、第1の実施例
に比べてアライメント処理の高速化を図ることが可能と
なる。なお、TP+TE=1〔m秒〕,TM=1〔μ
秒〕という値は、ソフトウエア処理によっても実現可能
である。
【0138】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の画像処理
装置によれば、第1の相関度算出手段,第2の相関度算
出手段,相関度算出手段及び画像補正手段が具備され、
第1,第2の画像データに基づいて第1,第2の相関度
データが算出され、第1,第2の画像のマッチング評価
量を示す相関度データが算定される。
【0139】このため、第1の画像データに基づいて表
現される画像と第2の画像データに基づいて表現される
画像とのアライメント処理に係わり、従来例に比べてエ
ッジ像発生回数や、相関処理の実行回数が低減されるこ
とから画像処理時間の短縮化を図ることが可能となる。
このことで、アライメント処理の高速化が図られ、当該
画像処理装置の信頼性の向上を図ることが可能となる。
【0140】また、本発明の第1の画像処理方法によれ
ば、第1,第2の画像データに基づいて被整合画像対象
の一方のエッジ画像に係る第1の相関度行列の算出処理
をし、第1,第2の画像データに基づいて被整合画像対
象の他方のエッジ画像に係る第2の相関度行列の算出処
理をしている。
【0141】このため、従来例に比べてエッジ像発生回
数が低減され、従来例のエッジ像発生時間に比べて本発
明に係るエッジ像発生時間を5分の1程度に低減するこ
とが可能となり、その画像処理時間の短縮化を図ること
が可能となる。
【0142】また、本発明の第1の画像処理方法によれ
ば、第1,第2の相関度行列に基づいて第1,第2の画
像のマッチング評価量を示す相関度行列が算出処理され
る。このため、従来例に比べて相関処理の実行回数が低
減され、従来例の相互相関の算定時間に比べて本発明に
係る相互相関の算定時間を数分の1に低減することが可
能となり、その画像処理時間の短縮化を図ることが可能
となる。
【0143】さらに、本発明の第2の画像処理方法によ
れば、第1の画像処理方法において、第1,第2の相関
度行列の算出処理の際に、第1又は第2の画像の部分投
影法に基づいて該第1,第2の画像の相関度が求められ
る。
【0144】このため、部分投影法に基づいた投影エッ
ジ相関法によりエッジデータ(エッジ度)が求められ、
これに基づいて相関度行列を高速に発生することが可能
となる。このことから、第1の画像処理方法に比べて、
より一層アライメント処理の高速化を図ることが可能と
なる。
【0145】これにより、CAD設計データに基づいて
作成されたLSI装置を電子ビーム装置を用いて、その
試験や故障診断をする電子ビームテスタ等に適用可能
で、かつ、高速画像処理が可能な画像処理装置の提供に
寄与するところが大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る画像処理装置の原理図である。
【図2】本発明に係る画像処理方法の原理図である。
【図3】本発明の各実施例に係る電子ビームテスタの全
体構成図である。
【図4】本発明の各実施例に係るパターンマッチング装
置の構成図である。
【図5】本発明の各実施例に係るパターンマッチング装
置の補足説明図(その1)である。
【図6】本発明の各実施例に係るパターンマッチング装
置の補足説明図(その2)である。
【図7】本発明の各実施例に係るパターンマッチング装
置の補足説明図(その3)である。
【図8】本発明の第1の実施例に係るパターンマッチン
グのメイン処理フローチャートである。
【図9】本発明の第1の実施例に係る左相関度行列算定
(サブルーチン)の処理フローチャートである。
【図10】本発明の第1の実施例に係る相関度行列算定
(サブルーチン)の処理フローチャートである。
【図11】本発明の第1の実施例に係る処理フローチャー
トの補足説明図である。
【図12】本発明の第2の実施例に係る左相関度行列算定
(サブルーチン)の処理フローチャートである。
【図13】本発明の第2の実施例に係る処理フローチャー
トの補足説明図(その1)である。
【図14】本発明の第2の実施例に係る処理フローチャー
トの補足説明図(その2)である。
【図15】本発明の第2の実施例に係る処理フローチャー
トの補足説明図(その3)である。
【図16】従来例に係るパターンマッチング装置の説明図
である。
【図17】従来例に係るパターンマッチングの処理フロー
チャート(その1)である。
【図18】従来例に係るパターンマッチングの処理フロー
チャート(その2)である。
【符号の説明】
11,12…第1,第2の相関度算出手段、 13…相関度算出手段、 14…画像補正手段、 A,B…第1,第2の画像、 D1,D2…第1,第2の画像データ、 DCL,DRL…第1,第2の相関度データ、 DC…相関度データ、 δ…微小変化量(線幅補正量)、 x,y…第1の画像の座標系、 X,Y…第2の画像の座標系、 p〔x,y〕…第1の画像のエッジ座標、 P〔X,Y〕…第2の画像のエッジ座標。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の画像データ(D1)に基づいて表
    現される第1の画像(A)と、前記第1の画像(A)に
    類似し、かつ、第2の画像データ(D2)に基づいて表
    現される第2の画像(B)とを整合する装置であって、 前記第1,第2の画像データ(D1,D2)に基づいて
    第1の相関度データ(DCL)を出力する第1の相関度算
    出手段(11)と、前記第1,第2の画像データ(D
    1,D2)に基づいて第2の相関度データ(DCR)を出
    力する第2の相関度算出手段(12)と、前記第1,第
    2の相関度データ(DCL,DCR)に基づいて第1,第2
    の画像(A,B)のマッチング評価量を示す相関度デー
    タ(DC)を出力する相関度算出手段(13)と、前記
    相関度データ(DC)に基づいてアライメント補正をす
    る画像補正手段(14)とを具備することを特徴とする
    画像処理装置。
  2. 【請求項2】 第1の画像データ(D1)に基づいて表
    現される第1の画像(A)と、前記第1の画像(A)に
    類似し、かつ、第2の画像データ(D2)に基づいて表
    現される第2の画像(B)とを整合する方法であって、 前記第1,第2の画像データ(D1,D2)に基づいて
    被整合画像対象(A又はB)の一方のエッジ画像に係る
    第1の相関度行列(CL〔s,m〕)の算出処理をし、
    前記第1,第2の画像データ(D1,D2)に基づいて
    被整合画像対象(A又はB)の他方のエッジ画像に係る
    第2の相関度行列(CR〔s,m〕)の算出処理をし、
    前記第1,第2の相関度行列(CL〔s,m〕,CR
    〔s,m〕)に基づいて第1,第2の画像(A,B)の
    マッチング評価量を示す相関度行列(C〔s,m〕)の
    算出処理をし、前記相関度行列(C〔s,m〕)の算出
    処理に基づいて第1,第2の画像(A,B)のアライメ
    ント補正処理をすることを特徴とする画像処理方法。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の画像処理方法において、
    前記第1の相関度行列(CL〔s,m〕)の算出処理の
    際に、被整合画像対象(A又はB)の一方のエッジ画像
    に係る画素シフト量(s)と倍率変化量(m)とに基づ
    いて第1,第2の画像(A,B)の相関度を求め、 前記第2の相関度行列(CR〔s,m〕)の算出処理の
    際に、被整合画像対象(A又はB)の他方のエッジ画像
    に係る画素シフト量(s)と倍率変化量(m)に基づい
    て第1,第2の画像(A,B)の相関度を求め、 前記相関度行列(C〔s,m〕)の算出処理の際に、第
    1,第2の相関度行列(CL〔s,m〕,CR〔s,
    m〕)から仮想相関度行列(C〔s,m,δ〕)=(C
    L〔s−δ,m〕+CR〔s+δ,m〕)を定義し、前
    記仮想相関度行列(C〔s,m,δ〕)の微小変量
    (δ)をある範囲で変化させた時に、該微小変量(δ)
    が最大値を満足する相関度行列(C〔s,m〕)を決定
    し、 前記第1,第2の画像(A,B)とのアライメント補正
    処理の際に、相関度行列(C〔s,m〕)が最大となる
    画素シフト量(s)と倍率変化量(m)とをシフト補正
    量(S)と倍率補正量(M)と定義することを特徴とす
    る画像処理方法。
  4. 【請求項4】 請求項2記載の画像処理方法において、
    前記第1,第2の相関度行列(CL〔s,m〕,CR
    〔s,m〕)の算出処理の際の画素シフト量(s)が第
    2の画像(B)の座標系(〔X,Y〕)で与えられる場
    合には、第1の画像(A)の座標系(〔x,y〕)で記
    述された被整合画像対象(A又はB)のエッジ座標(p
    〔x,y〕)を第2の画像(B)の座標系(〔X,
    Y〕)に変換したエッジ座標(P=SMAX p〔x,
    y〕)を算出し、 前記第2の画像(B)の座標系(〔X,Y〕)に変換し
    たエッジ座標(P=SMAX p〔x,y〕)と画素シフト
    量(s)との和(p+s)を最近接整数に丸めて得られ
    る第2の画像(B)の位置座標(P〔X,Y〕)に対応
    する画素値,又は、第2の画像(B)の座標系(〔X,
    Y〕)に変換したエッジ座標(P=SMAX p〔x,
    y〕)と画素シフト量(s)との和(p+s)における
    画素値の近傍画素から補完により画素シフト量(s)を
    求めることを特徴とする画像処理方法。
  5. 【請求項5】 請求項2記載の画像処理方法において、
    前記第1,第2の相関度行列(CL〔s,m〕,CR
    〔s,m〕)の算出処理の際に、画素シフト量(s)が
    第1の画像(A)の座標系(〔x,y〕)で与えられる
    場合には、第1の画像(A)の座標系(〔x,y〕)で
    記述された被整合画像対象(A又はB)のエッジ座標
    (p〔x,y〕)と画素シフト量(s)との和(p+
    s)を第2の画像(B)の座標系(〔X,Y〕)に変換
    したエッジ座標(P=SMAX p〔x,y〕)を算出し、 前記第2の画像(B)の座標系(〔X,Y〕)に変換し
    たエッジ座標(P=SMAX p〔x,y〕)を最近接整数
    に丸めて得られる第2の画像(B)の位置座標(P
    〔X,Y〕)に対応する画素値,又は、第2の画像
    (B)の座標系(〔X,Y〕)に変換したエッジ座標
    (P=SMAX p〔x,y〕)における画素値の近傍画素
    から補完により画素シフト量(s)を求めることを特徴
    とする画像処理方法。
  6. 【請求項6】 請求項2記載の画像処理方法において、
    前記第1,第2の相関度行列(CL〔s,m〕,CR
    〔s,m〕)の算出処理の際に、前記第1又は第2の画
    像(A,B)の部分投影法に基づいて該第1,第2の画
    像(A,B)の相関度を求めることを特徴とする画像処
    理方法。
  7. 【請求項7】 請求項2記載の画像処理方法において、
    前記第1,第2の相関度行列(CL〔s,m〕,CR
    〔s,m〕)の算出処理の際に、前記被整合画像対象
    (A又はB)の両方のエッジ画像本数に基づいて繰り返
    し相関度を求めることを特徴とする画像処理方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2016106228A (ja) * 2005-11-18 2016-06-16 ケーエルエー−テンカー コーポレイション 検査データと組み合わせて設計データを使用するための方法

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