JPH0611922A

JPH0611922A - 原稿給送装置

Info

Publication number: JPH0611922A
Application number: JP16787592A
Authority: JP
Inventors: Akira Hirose; 明広瀬; Takashi Fujii; 隆藤井; Motoya Sano; 元哉佐野
Original assignee: Ricoh Co Ltd
Current assignee: Ricoh Co Ltd
Priority date: 1992-06-25
Filing date: 1992-06-25
Publication date: 1994-01-21

Abstract

(57)【要約】【目的】本発明の目的は、混載サイズの原稿から複写を
得るような場合、特に、連続複写を行なう際の転写紙選
択時間を短縮して同一サイズの原稿の場合と近似または
同じ処理スピードを達成することのできる原稿給送装置
を得ることにある。【構成】本発明は、原稿を載置セットする原稿セット部
２と、給紙部３から繰り出される原稿を画像読み取り部
に搬送して画像の読み取りを行なわせる搬送部４と、読
み取り後の原稿を搬送して所定の場所に再スタックする
搬出部５とを有する原稿給送装置１において、繰り出さ
れる原稿の給送方向での動きを検知する第１の検知手段
８と、上記原稿の給送方向と直交する方向の長さを検知
する第２の検知手段１５と、上記第１、第２の検知手段
８、１５からの検知信号を組み合わせることにより原稿
セット部から搬送される原稿のサイズを特定するサイズ
判定手段１９と、上記サイズ判定手段からの判定信号を
出力するサイズ信号出力手段２１とを備えて構成されて
いることを特徴としている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、原稿給送装置に関し、
さらに詳しくは原稿サイズの検出機構に関する。

【０００２】

【従来の技術】一般に、複写機やプリンタ等の画像形成
装置においては、原稿を装置の読み取り部に向け自動的
に繰り出すことのできる構造からなる原稿給送装置を装
備される場合がある。この原稿給送装置は、原稿セット
テーブル上に載置されている原稿を分離したうえで、画
像形成装置側に設けられている原稿読み取り部上面に位
置する原稿載置台に向け移送するようになっており、ま
た、原稿載置台上での読み取りが終了した場合には、原
稿載置台上から排出された原稿を回収するようになって
いる。ところで、このような原稿給送装置においては、
繰り出される原稿のサイズに応じて画像形成装置内での
転写紙サイズを選択するようになっているが、この選択
にあたり、従来では、原稿セットテーブル上に載置され
る原稿は同一サイズに揃えてセットされることが多いと
いう現状を踏まえ、この原稿のうちの最初に繰り出され
る原稿のサイズを検知することによって転写紙サイズの
選択を行なうことが多かった。そして、最初の原稿が繰
り出された後には、同一サイズの原稿が繰り出されてく
ることを推定して転写紙の選択および給紙が、所謂、見
切り発車的に行なわれる先出し制御という給紙制御が行
なわれる場合がある。このような先出し制御を実行する
ことにより、一枚毎の原稿サイズの検知が行なわれた後
に転写紙の選択および給紙を行なう場合に比べて、後続
の原稿の長さを検知してから転写紙を選択および給紙す
るまでの時間を短縮するようになっている。このため、
原稿給送装置では、最初に繰り出される原稿の幅方向お
よび長さ方向のサイズを検知することが行なわれるが、
そのサイズのうち、原稿の給送方向に平行させて原稿の
長手方向を設定する縦置き原稿の長手方向のサイズ(以
下、長さという)を検知するための構造としては、例え
ば、原稿載置台の直前あるいは原稿セットテーブルにお
ける原稿繰り出し側先端部近傍に、原稿の長手方向の移
動量を検知するエンコーダを備え、原稿の移動量に応じ
た信号を出力して原稿の長手方向のサイズを割り出すよ
うにした構造が採用されていた。また、これとは別に、
給送方向に沿った長さおよびこの方向と直角な方向に沿
った長さをそれぞれ検知するためのセンサを並列してお
く構造もあった。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た構造においては、センサの数がやたらに増えてしまっ
たり、また、エンコーダによる移動量検知の場合には、
原稿の長手方向での全移動が完了しなければ長さを割り
出すことができない。特に、エンコーダを用いた場合、
後続の原稿の長さは、この原稿がその全長を移動しない
限り判明しないので、原稿セットテーブルに載置可能な
原稿の最大長さに匹敵する搬送経路の長さを原稿セット
テーブルから原稿載置台直前までの間に用意しておく必
要がある。また、このような長大な搬送経路を用意でき
ない場合、例えば、前述したように、原稿載置台直前に
原稿長さを割り出すエンコーダを配置したような場合に
は、原稿サイズの判定結果が原稿載置台に至る直前にし
か得られず、同一サイズの原稿を対象とした場合でも、
長さの判定が終了してから転写紙の選択が行なわれまで
の待ち時間が長大化してしまい、複写処理に要する時間
が多くなることによって複写スピードが遅くなる虞れが
ある。

【０００４】一方、最近では、このような原稿セットテ
ーブルに載置される原稿の載置型式としては、上述した
同一サイズを前提としたものに限らず、種々サイズの原
稿を混載することもある。後者の場合には、繰り出され
る原稿のサイズは一枚毎に検出されるようになってお
り、この場合に実行される原稿サイズおよび転写紙の選
択を行なう際には、同一サイズの原稿に比べて一々検出
する分、かなりの時間がかかることになり、連続複写の
際のスピードアップが図れないという問題があった。

【０００５】そこで、本発明の目的は、従来の原稿給送
装置における問題に鑑み、混載サイズの原稿から複写を
得るような場合、特に、連続複写を行なう際の転写紙選
択時間を短縮して同一サイズの原稿の場合と近似または
同じ処理スピードを達成することのできる原稿給送装置
を得ることにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】この目的を達成するた
め、請求項１記載の発明は、原稿を載置セットする原稿
セット部と、給紙部から繰り出された原稿を画像読み取
り部に搬送して画像の読み取りを行なわせる搬送部と、
読み取り後の原稿を搬送して所定の場所に再スタックす
る搬出部とを有する原稿給送装置において、繰り出され
る原稿の給送方向での動きを検知する第１の検知手段
と、上記原稿の給送方向と直交する方向の長さを検知す
る第２の検知手段と、上記第１、第２の検知手段からの
検知信号を組み合わせることにより原稿セット部から搬
送される原稿のサイズを特定するサイズ判定手段と、上
記サイズ判定手段からの判定信号を出力するサイズ信号
出力手段とを備えて構成されていることを特徴としてい
る。

【０００７】請求項２記載の発明は、第１の検知手段
が、その配置位置として、原稿の給送方向と直角な方向
に長手方向を設定した横置き原稿の給送方向に沿った長
さのうちの最も長い位置よりも給送方向下流側で、か
つ、原稿の給送方向に沿って長手方向を設定した縦置き
原稿の長手方向の長さのうちの最も短い位置よりも上流
側を設定されていることを特徴としている。

【０００８】請求項３記載の発明は、第１の検知手段
が、原稿セット部上で原稿のセット可能な範囲における
縦置き原稿に対して係合可能に設けられ、その原稿の動
きに応じて従動可能な回転部材を備えて構成されている
ことを特徴としている。

【０００９】請求項４記載の発明は、第１の検知手段
が、原稿との係合部分に回転部材を所定圧により加圧す
る加圧手段を備えていることを特徴としている。

【００１０】請求項５記載の発明は、第１の検知手段
が、原稿セット部上で原稿のセットが可能な範囲におけ
る縦置き原稿と係合可能に設けられている回転部材に連
動するパルス発生手段を備え、このパルス発生手段から
の所定量以上のパルスが発生したときに上記セットされ
ている原稿が縦置きであることを検知する信号を出力す
ることを特徴としている。

【００１１】請求項６記載の発明は、加圧手段が原稿セ
ット部におけるセット面よりも下位に変位したときを検
知する位置検知手段を備え、上記加圧手段の変位による
上記位置検知手段からの信号出力によってセットされて
いる原稿の全てが横置きにあることを判別する手段とを
備えていることを特徴としている。

【００１２】

【作用】本発明によれば、原稿の長さに関係なく原稿の
動きのみにより給送方向でのサイズの検知が行なえる。
また、本発明によれば、横置きと縦置きとの原稿におけ
る給送方向での長さの違いを利用して給送方向での長さ
を検知するようにしたので、横置きおよび縦置きの載置
判別が行なえるとともに、縦置きの際には、その給送方
向での長さを原稿の移動のみにより検知することができ
る。

【００１３】

【実施例】以下、図１乃至図６において、本発明の詳細
を説明する。図１は、本発明の原稿給送装置の全体構成
を示す概略的な配置図であり、同図において、原稿給送
装置１は、原稿セット部２、給紙部３、搬送部４、原稿
搬出部５、原稿反転部６および原稿スタッカー７を主要
部として備えており、以下、各部について機能と共に説
明する。原稿セット部２は、原稿給送装置本体の上部に
設けられたトレイによって構成されており、給送方向と
直角な方向における一方端を原稿載置の際の基準端とし
て設定され、この端部に端縁を押し当てて載置された原
稿の先端を給紙部３に案内できるようになっている。こ
の原稿セット部２には、原稿の給送方向に沿ったサイズ
を検知するための第１の検知手段８が設けられている
が、これについては、後述する給紙部３において説明す
る。

【００１４】給紙部３は、原稿セット部２に載置されて
いる原稿を一枚分離して原稿載置台９に向け移送する部
分であり、原稿セット部２に載置されて原稿の先端部に
対応する位置には、周面によって原稿の給送方向反転さ
せることのできる繰り出しローラ１０が配置されてお
り、この繰り出しローラ１０には、繰り出しローラ１０
の回転方向(図示矢印方向)に対して相対方向に移動可能
な分離ベルト１１が当接させられている。そして、原稿
の給送方向(符号Ａで示す方向)における繰り出しローラ
１０に到達する前方の位置には、給送方向に沿って複数
の給送コロ１２、１３が配置されており、これら給送コ
ロ１２、１３は、原稿セット部２のトレイから上部に向
け臨出して原稿と当接できるようになっている。また、
繰り出しローラ１０によって給送方向を反転された位置
には、原稿載置台９に向け原稿を給送する給送ローラ１
４が原稿の給送路を挾んで対向当接されている。

【００１５】上述した繰り出しローラ１０および分離ベ
ルト１１は、積載された原稿のうちの繰り出しローラ１
０に接触している原稿を他の原稿から分離して繰り出す
ためのものであり、このため、原稿に対する摩擦係数
を、分離ベルト１１よりも繰り出しローラ１０の方が高
く設定され、分離ベルト１１が繰り出しローラ１０と相
対方向に移動することにより、繰り出しローラ１０に接
触している原稿のみが繰り出されるようになっている。

【００１６】搬送部４は、給紙部３から繰り出された原
稿を原稿載置台９上で移送するための部分であり、原稿
載置台９の上面に沿って移動可能な搬送ベルト４Ａを備
えており、この搬送ベルト４Ａは、原稿載置台９の給送
方向に沿った両端および原稿載置台９に対向して配置さ
れている複数のプーリ４Ｂ、４Ｃ、４Ｄに掛けられ、原
稿の移送および定置を行なえるようになっている。ま
た、原稿搬出部５は、読み取りを終えた原稿を原稿スタ
ッカ７に導入するための部分であり、原稿搬送部４の搬
送ベルト４Ａによって送られる原稿の先端が到達する位
置に搬出ローラ５Ａを備えている。さらに原稿反転部６
は、両面原稿を読み取る場合に片面の読み取りが終了し
た原稿の面を反転させるための部分であり、原稿搬出部
５の搬出ローラ５Ａおよびこれに対向するガイド部によ
って設定される原稿の搬出路に対して、進退可能な切り
換え爪６Ａおよびこの切り換え爪６Ａによって面を反転
された原稿を原稿載置台９に向け案内するガイド部材６
Ｂを備え、切り換え爪６Ａの態位を切り換えることによ
って、上述した回収トレイ５Ａへの搬送経路とガイド部
材６Ｂへの搬送経路とを選択できるようになっている。
従って、ガイド部材６Ｂに向け搬送経路を設定された場
合には、原稿載置台９から搬出された原稿が表裏面を反
転された状態で再度、原稿載置台９に向け移送される。

【００１７】一方、上述した給紙部３には、本実施例の
特徴である原稿サイズ検知機構が設けられている。すな
わち、この機構は、前述した第１の検知手段８と第２の
検知手段１５とを備えており、第１の検知手段８は、原
稿セット部２のトレイ側から臨出して最下位の原稿に当
接可能な従動ローラ８Ａと、この従動ローラ８Ａと動軸
支持されているセクタ８Ｂと、このセクタ８Ｂの近傍に
配置されているフォトインタラプタ８Ｃとで構成されて
いる。この第１の検知手段８は、原稿の給送方向に沿っ
た長さを検知するためのものであり、図３に示すよう
に、矢印で示す原稿の給送方向と直角な方向に長手方向
を設定して載置する横置き原稿における原稿給送方向に
沿った長さのうち最も長い位置よりも上流側、所謂、原
稿の後端から外れた側で、しかも上記給送方向に沿った
長手方向を設定して載置する縦置き原稿における原稿給
送方向に沿った長さのうちの最も短い位置よりも下流
側、所謂、原稿後端よりも前方側に設けられており、原
稿の縦置きと横置きとを判別できるとともに縦置きの場
合の原稿に対しては、原稿の移動につれ回るようになっ
ている。なお、図中、符号ａは、横置き原稿における最
大長さを、符号ｂは縦置き原稿における最小長さを、そ
して符号ｃは第１の検知手段８を設置可能な範囲をそれ
ぞれ示している。

【００１８】一方、第２の検知手段１５は、原稿の給送
方向と直角な方向に相当する幅方向のサイズを検知する
ためのものであり、例えば、反射型のフォトセンサによ
り構成されており、図２において、給紙部３から繰り出
される原稿が原稿載置台９に到達する直前に配置されて
いる。そして、この第２の検知手段１５は、図３におい
て、原稿セット部２においてセットされる原稿の載置基
準端側(図中、(▼)で示す側)から順に、読み取り可能な
原稿の幅方向での各サイズを検知できる位置に、図中、
符号１５Ａ、１５Ｂ、１５Ｃで示すようにそれぞれ配置
されており、このうち、基準端側に位置する検知手段１
５Ａは、基準端から所定量を以って離した位置に設けら
れている。これは、原稿の端縁が基準端に整合されてい
ない場合を検知して原稿の載置セットの状態を検知する
ためである。

【００１９】また、本実施例においては、上記第１の検
知手段８による原稿との連動を保証するために、原稿セ
ット部２において、原稿を第１の検知手段８に向け加圧
する手段が設けられている。すなわち、加圧手段１６
は、図４に示すように、原稿を挾んで第１の検知手段８
と対向する側に位置する加圧アーム１６Ａを備えてお
り、この加圧アーム１６Ａは、原稿と対向する側の端部
と反対側の端部を揺動可能な作動アーム１６Ｂの一端に
枢着されている。この加圧アーム１６Ａと作動アーム１
６Ｂとは、スプリング１６Ｃにより連結されており、作
動アーム１６Ｂ側に設けられている係止部に向け加圧ア
ーム１６Ａを揺動させて、通常、実線で示すように、作
動アーム１６Ｂと同一直線上の延長部を設定するように
なっている。一方、作動アーム１６Ｂは、ピン１６Ｄに
より揺動可能に支持されており、加圧アーム１６Ａが枢
着されていない側の端部にソレノイド１７のアクチュエ
ータ１７Ａが連結されている。この作動アーム１６Ｂ
は、加圧アーム１６Ａと連結されている側の揺動端にス
プリング１８が掛けられており、このスプリング１８
は、装置内の不動部に端部を固定されることにより、作
動アーム１６Ｂを図中、反時計方向へ回転させる付勢を
有し、この付勢によって加圧アーム１６Ａを原稿上面に
圧接させるようになっている。また、ソレノイド１７
は、非励磁態位にあるときにアクチュエータ１７Ａを突
出させるようになっており、このときには、実線で示す
ようにスプリング１８の付勢により加圧アーム１６Ａが
原稿上面に圧接する態位を設定され、そして、励磁時に
は、二点鎖線で示すように、スプリング１８の付勢に抗
して加圧アーム１６Ａを原稿上面から離すようになって
いる。本実施例では、この加圧手段１６によっても、原
稿の縦置きおよび横置きの種別を判別できるようになっ
ている。すなわち、加圧アーム１６Ａの揺動端に対向す
る原稿セット部２のトレイには、横置き原稿の給送方向
での最大長さよりも上流側に、図４に示すように、原稿
載置面よりも下位に位置するように凹部２Ａが形成され
ており、そして、この凹部２Ａの近傍には、例えば、反
射型のフォトセンサ２Ｂが配置されている。従って、ソ
レノイド１７の非励磁時に加圧アーム１６Ａが凹部２Ａ
に落ちこみ、これをフォトセンサ２Ｂによって検知され
ると、図３において説明したように、この位置に長さ方
向の端部が対応していない状態をなす原稿が横置きであ
ることを判別できる。

【００２０】一方、上述した第１、第２の検知手段８、
１５は、サイズ判別のために用いられる制御部１９に接
続されており、この制御部１９は、図５に示すように、
例えば、画像形成装置の作像用シーケンス制御を行なう
ためのマイクロコンピュータにより主要部を構成されて
いる。そして、制御部１９の入力側には、上述した第
１、第２の検知手段８、１５および複写開始スイッチ
(符号なし)が、また出力側には、給紙部３に設けられて
いる繰り出しローラ１０を始めとする給送部材および加
圧手段１６のソレノイド１７の駆動部１７Ｃ(図では、
便宜上、これらを纏めて給紙部と表示してある)、さら
には画像形成装置側の給紙部を含む画像形成部２０、さ
らにサイズ判定結果を出力するための表示部２１が図示
しないＩ／Ｏインターフェースを介して接続されてい
る。制御部１９は、第１、第２の検知手段８、１５から
の信号を組み合わせることによって原稿サイズの判別を
行ない、この判別結果に応じた転写紙の選択を行なうと
共に、第２の検知手段における載置基準端側の検知手段
１５Ａからの信号の有無を判別して原稿載置状態の良否
を判定し、この判定結果を基に、エラーメッセージを表
示するようになっている。このため、制御部１９には、
表１に示すように、第１の検知手段８および第２の検知
手段１５からの信号の種別により原稿サイズを判定する
ためのマップが登録されている。

【００２１】

【表１】

【００２２】本実施例は以上のような構成であるから、
その動作手順を制御部１９の作用を示すフローチャート
により説明すると、図６に示すとおりである。原稿セッ
ト部２に原稿が載置され、オペレータにより複写開始指
令が出されると、制御部１９では、加圧手段１６のソレ
ノイド１７に対する励磁信号が出力されるとともに給紙
部３での繰り出しローラ１０、分離ベルト１１さらには
給送コロ１２、１３の作動態位が設定される。従って、
混載状態で原稿がセットされた場合には、第１の検知手
段８と原稿との対応に応じて、従動ローラ８Ａがつれ回
れる状態が設定され、つれ回った場合には、第１の検知
手段８からの信号が出力される。この第１の検知手段８
からの信号は、セクタ８Ｂによるフォトインタラプタ８
Ｃの遮光回数に応じたパルスであり、このパルスの数が
所定回数出力された場合を、原稿の動きにつれ回ったと
判断して、そのときの第１の検知手段８からの信号を表
１に示した作動状態として取り込むようになっている。
従って、パルスの数を取り込む場合、原稿の長さに応じ
た全てのパルス数を取り込むのでなく、その数よりも少
ない数のパルスにより原稿の給送方向の長さを読み取る
ことができる。このため、パルスの数としては、セクタ
８Ｂの誤動作によるものでないことが明らかに判別でき
る所定値に設定されている。

【００２３】また、第１の検知手段８からの信号出力の
状態にあわせて第２の検知手段１５からの信号が入力さ
れたかどうかを判別する。この判別にあたっては、図３
に示した第２の検知手段１５のうち、原稿載置基準縁側
に位置する検知手段１５Ａからの信号の有無を判別し、
この検知手段からの信号が出力されていない場合には、
原稿の基準端が原稿セット部２の基準縁に整合されてい
ないと判断して、エラーメッセージを表示部に表示す
る。さらに、原稿セットが適正であることを判別した場
合には、第２の検知手段１５のうちの基準縁側以外のも
のからの信号と上記第１の検知手段８からの信号とを組
み合わせて、表１から縦置きでの原稿サイズを判別し、
この判別結果を画像形成装置側の給紙部に出力して転写
紙の選択および給紙を実行させる。

【００２４】一方、第１の検知手段８からの信号が出力
されない場合であって、かつ、第２の検知手段１５から
の信号が出力された場合には、表１から横置きでの原稿
サイズを判別し、上述した場合と同様に画像形成装置側
の給紙部に判別結果を出力する。なお、この場合、第２
の検知手段における原稿載置基準縁側の検知手段１５Ａ
からの信号が出力されていない場合には、上述した場合
と同様に、原稿の載置状態で不適性であると判別してエ
ラーメッセージを表示部に表示する。

【００２５】本実施例によれば、第１の検知手段８の配
置位置として、横置きの原稿のうちの最小長さよりも長
い位置で、かつ、縦置きの原稿のうちの最も短い位置よ
りもさらに短い位置に設定したので、第１の検知手段８
は、原稿の全長にわたる移動量を検知するのでなく、原
稿の後端側が動くか否かを検知し、この時の第２の検知
手段１５からの信号を組み合わせるだけで縦置きの原稿
のサイズを判定することができ、原稿の長手方向での全
移動量を基にした長さ検知に比べて、検知に要する時間
を短縮することができる。

【００２６】また、本実施例によれば、給送方向に設け
られている長さ検知のための構成としては、原稿の動き
を確認することのできる単一部材で済むので、長さ検知
のための構造が簡略化される。但、従来でも、このよう
長さ検知をエンコーダ等の単一部材により構成した例が
あるが、この構成に比べ、原稿の移動量を対象とするの
でなく、原稿の動きを確認するだけでよいので、長さ検
知のための待ち時間を大幅に短縮することできる。

【００２７】なお、上述した実施例では、第１の検知手
段として、原稿の動きにつれ回る従動ローラとセクタと
を用いたエンコーダを用いたが、例えば、原稿の動きに
連動するアクチュエータを備えたものとしてもよく、要
は原稿の僅かな動きのみを検知するだけで給送方向の長
さを検知できる構造とすることであれば、この構造に限
らないこと勿論可能である。

【００２８】

【発明の効果】以上のように本発明によれば、横置き原
稿の最大長さよりも長い位置でかつ縦置き原稿の最小長
さよりも短い位置に第１の検知手段を配置し、この第１
の検知手段が原稿の後端とともににつれ回った場合の信
号の有無と第２の検知手段からの信号の種別とによっ
て、原稿の載置状態と共に原稿の給送方向での長さを割
り出すことができる。従って、縦置き原稿の長さを検知
する場合には、原稿の後端側の動きのみで、所謂、第１
の検知手段が作動するか否かのみで原稿サイズを割り出
すことができるので、原稿の給送方向全長の移動を対象
としない分、原稿サイズ検知に要する時間を短くするこ
とが可能になる。また、原稿後端のわずかな動きを検知
することにより、原稿サイズの検知が可能になるので、
早期の原稿サイズ検知が行なえ、これによって、転写紙
の早期繰り出しも行なえ、複写作業の高速化が図れる。
さらに本発明によれば、原稿の動きを検知する場合、第
１の検知手段に対する原稿の加圧を行なうことにより、
正確な検知が可能になる。そして本発明によれば、原稿
の動きを用いる第１の検知手段は、横置き原稿に対して
は作用しないようになっているので、原稿載置状態およ
び横置き原稿のサイズ検知の際の誤動作を未然に防止し
て正確なサイズ検知が行なえることになる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明による原稿給送装置の全体構成を示す配
置図である。

【図２】本発明による原稿給送装置の要部を示す配置図
である。

【図３】本発明による原稿給送装置における第１、第２
の検知手段の配置構成を模式的に示した平面図である。

【図４】本発明による原稿給送装置にもちいられる加圧
手段の構成を示す側面図である。

【図５】本発明による原稿給送装置の制御部の構成を説
明するためのブロック図である。

【図６】図５に示した制御部の動作を説明するためのフ
ローチャートである。

【符号の説明】

１原稿給送装置２原稿セット部３給紙部４搬送部５原稿搬出部７原稿スタッカ８第１の検知手段９原稿載置台１５第２の検知手段１６加圧手段１９制御部２０画像形成装置側の給紙部２１表示部

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】原稿を載置セットする原稿セット部と、給
紙部から繰り出された原稿を画像読み取り部に搬送して
画像の読み取りを行なわせる搬送部と、読み取り後の原
稿を搬送して所定の場所に再スタックする搬出部とを有
する原稿給送装置において、繰り出される原稿の給送方向での動きを検知する第１の
検知手段と、上記原稿の給送方向と直交する方向の長さを検知する第
２の検知手段と、上記第１、第２の検知手段からの検知信号を組み合わせ
ることにより原稿セット部から搬送される原稿のサイズ
を特定するサイズ判定手段と、上記サイズ判定手段からの判定信号を出力するサイズ信
号出力手段とを備えて構成されていることを特徴とする
原稿給送装置。
【請求項２】請求項１記載の原稿給送装置において、第
１の検知手段は、その配置位置として、原稿の給送方向
と直角な方向に長手方向を設定した横置き原稿の給送方
向に沿った長さのうちの最も長い位置よりも給送方向下
流側で、かつ、原稿の給送方向に沿って長手方向を設定
した縦置き原稿の長手方向の長さのうちの最も短い位置
よりも上流側を設定されて配置されている原稿給送装
置。
【請求項３】請求項１および２記載の原稿給送装置にお
いて、第１の検知手段は、原稿セット部上で原稿のセッ
ト可能な範囲における縦置き原稿に対して係合可能に設
けられ、その原稿の動きに応じて従動可能な回転部材を
備えて構成されている原稿給送装置。
【請求項４】請求項３記載の原稿給送装置において、第
１の検知手段は、原稿との係合部分に回転部材を所定圧
により加圧する加圧手段を備えている原稿給送装置。
【請求項５】請求項１および２記載の原稿給送装置にお
いて、第１の検知手段は、原稿セット部上で原稿のセッ
トが可能な範囲における縦置き原稿と係合可能に設けら
れている回転部材に連動するパルス発生手段を備え、こ
のパルス発生手段からの所定量以上のパルスが発生した
ときに上記セットされている原稿が縦置きであることを
検知する信号を出力する原稿給送装置。
【請求項６】請求項４および５記載の原稿給送装置にお
いて、加圧手段が原稿セット部におけるセット面よりも
下位に変位したときを検知する位置検知手段を備え、上
記加圧手段の変位による上記位置検知手段からの信号出
力によってセットされている原稿の全てが横置きにある
ことを判別する手段とを備えている原稿給送装置。